ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:Tips

10年のまとめ(その1)を書いてからだいぶ時間が経ってしまいました。ある程度は書き進めていたのですが、フェニックスの大口径化を始めてしまい、まとめ記事になかなか時間を回せなかったのです。この記事に付随したTips記事を書いていて、そちらをまとめるのが大変だったのもあります。できればこのTipsの記事と一緒に読んでほしい、というか、Tipsをまとめたくて今回の記事を書いてるような気もしてきました。



「ほしぞloveログ」のコンセプト

本来このブログは、自分がやっている天文活動を記録していこうと思って立ち上げた、日記的なものなのです。でも時間が経つにつれ、実際には解説記事のようなものが多くなり、毎回長文になってしまっています。コメントや記事の引用など、このブログを読んでくれている人が意外にたくさんいることがわかり、自分で試したことや新しく得た知見を、できる限り隠したり制限したりすることなく、わかりやすく公開することを目指したのが理由です。

そういった意味では、星を始めて、わずか10日後くらいの2016年5月8日に、カメラの操作方法を、初心者なりに解説しようと試みています。その後7月にはもう少し学んだ後の解説記事にしていますが、ミスしやすそうなところを忘れないように書こうとしています。こんなところがこのブログの原点に近いのかもしれません。

最初の調整記事は2016年の5月末と、これも最初期の頃で、ニュートン反射の光軸合わせで単に他の情報を辿るだけでなく、自分で考えたことを拙いながらも書いています。初期の頃で、今考えても無茶だったと思うのはC8の光軸調整で、C8をほぼ全バラしています。この頃はまだあまりに変なことを記事にするのは少し躊躇していたのか、記事にはあらわに書かなかったことを覚えています。でも追加記事では、補正板と主鏡も掃除したとさらっと書いていて、全バラの片鱗が少しだけ垣間見えています。でも、機材を分解するくらいでやっといろいろ理解が進んでいくというのも、天文趣味においてはまた事実で、PSTの頃にはもう全く躊躇せずに分解して記事にしてしまっています。

10年も続けていると、このブログで初めて提供した全く新しいアイデア、一部には認識されていたけれどそれまでほとんど広まっていなかった情報など、今自分で見ても役に立つと思われる情報が、結構膨大にあります。きちんと整理されていればいいのですが、必要な情報を体系立てて探すのが難しくなってしまっているので、今回10周年といういい機会に、一度まとめてみようと思ったのが、この記事と前回のTips記事になります。


電視観望関連の新しい提案

大きなところでは電視観望の普及そのものでしょうか。そもそも、リアルタイムで星雲が色付きで見えることが難しいと考えられていた時代に、そこまで暗くない場所でも、しかも小口径鏡筒でも、淡い天体を見る手法を提案してきました。また、基本は一人で覗く望遠鏡に、その場にいる人たちで一緒に天体を見ながら会話などを弾ませるという、新しいコミュニケーションの方法を提案できたのかと思います。電視観望についてはすでにまとめの(その1)である程度述べているので、ここでは当時提案した、もしくは結果として提案となったような、新しいアイデアなどだけまとめてみます。

CMOSカメラを使った電視観望:
電視観望という言葉は2016年の胎内星まつりでHUQさんから聞いた言葉ですが、当時はSonyの一眼レフカメラでHDMIでリアルタイムで星雲などを色付きで見るというものでした。CMOSカメラを使ったものは、動画を撮影するというようなことは当時も試されていましたが、電視観望のようなその場で楽しむというコンセプトでは当時はまだ誰もやっていなくて、胎内星まつりから帰った直後、2016年8月に実際に試してみて、このほしぞloveログで紹介したのが初めてです。

Revolution Imagerの紹介:
アメリカのオレンジカウンティにある天文ショップのMikeがRevolution ImagerというアナログのNTSC出力のカメラを使った電視観望パッケージを販売していて、それを持ち帰り日本で紹介しました。使い方の記事なども書いていました。後にKYOEIから販売されることになりました。

SharpCapを使った電視観望:
一番最初は電視観望用のソフトにFireCaptureを使っていましたが、上のMikeからSharpCapがいいと教えてもらい、早速使った覚えがあります。当時日本ではまだSharpCapユーザーはほとんどいなかったはずです。当時からライブスタック機能がありましたが、撮影用途ではないので使い方が理解されなかったのが理由かと思います。使い方の解説記事も書いていました。このライブスタック機能は電視観望にはなくてはならない機能で、今に至るまで使い続けています。

小口径の有効性:
原村星まつりで手に入れた口径50mmのSCOPETECHや、福島星まつりで手に入れたFS-60Qなど、小口径鏡筒で電視観望を試しています。小口径でも十分成り立つのは自分では理解していましたが、きちんと言葉にして説明したのは2019年のCANPのときだったようです。このブログできちんとした説明をしているのは2019年の小海での講演のときに使ったスライドの全掲載のところの補足解説だと思います。

広域電視観望:
電視観望にとってワンショットナローバンドフィルターの出現は大きなインパクトがありました。最初に使ったのは2018年大晦日の実家の大都会名古屋での観望会だったようです。2019年9月に改めて検証したりしていますが、インパクトがあったのは2020年2月の焦点距離の短いカメラレンズにCMOSカメラを直接取り付けた、広域の電視観望システムではないかと思います。これはQBPなどが必須で、明るいレンズと相まって、都会などの明るい場所でも淡い星雲がとてもよく見えますし、街の中で天の川などを見る際に使うこともできます。この広域コンセプトはいまだに現役で、機材は多少変わっていますが、今でも観望会で活躍しています。

一眼レフカメラでの電視観望:
ASCOMドライバーが一眼レフカメラに対応してくれたので、一眼レフカメラを使った電視観望に大きな道が開きました。このネタでCP+2023でも一度話しています。

最小構成での電視観望:
何と、口径わずか30mmの超小型望遠鏡での電視観望を試してみました。2021年5月のことです。当時はこんな小さな口径で電視観望が成り立つとは誰も思っていなくて、むしろ私自身も懐疑的でしたが、あまりに普通に綺麗に見えるので自分自身びっくりしたことを覚えています。AZ-GTiからトラバースに移行できたのもさらに小ささを加速させることができました。屋根から昇る北アメリカ星雲とかはいまだにお気に入りです。この小さな電視観望セットは今でも現役で使っていて、観望会では大活躍です。これはSeestar S30やDWARF 3、DWARF miniなどの小型のスマート望遠鏡に繋がっていくようなコンセプトなのかと思います。

他にも、その時その時の新しいことを試したりしていて、SharpCapの2017年11月のオートストレッチの登場ですぐに試してみたり、フォーサーズと当時としてはかなり大きめのセンサーサイズのASI294MCを20217年12月に使ったりと、いろいろ紹介しています。

こうやってみると、電視観望の基本技術は立ち上げ時の2016年から2017年くらいまでのかなり早い段階で確立していて、その後大きなことは広域電視観望が2020年、ミニマム化が2021年で、そのあとはもう安定期に入ってしまったように感じます。逆にいうと、それ以降新しいことはあまりなくて、スマート望遠鏡が出てきてからは、初心者の入口としての役割はスマート望遠鏡にかなり引き継がれつつありますが、自由に構成を変えて試せる手組み電視観望には、まだ別の面白さが残っているのかもしれません。例えば銀河仕様にカスタム化するなど、スマート望遠鏡にはない応用性みたいなことはまだまだ試せるのかと思います。


CMOSカメラのノイズ

電視観望に加えて、このブログのもう一つの大きなテーマは、カメラのノイズ関連でしょう。当時はほとんど知られていなかったカメラの特性グラフの読み方など、このブログがきっかけの一つとなり、今では常識になったものも多くあります。

CMOSカメラの性能評価:
初期の頃の大きなものは、CMOSカメラの性能の評価の仕方の解説かと思います。ASI294MCを手に入れた2017年の頃の話です。もちろんその当時から、開発レベルでは評価方法については確立していて、その結果はカメラメーカーが示すグラフに表れていました。でも、アマチュアレベルでそのグラフをどう見たらいいかを解説している記事は、少なくとも私が探した限り皆無でした。販売店の方でもきちんと理解していたかどうかは怪しくて、公開はしてきませんでしたが、販売店の方達に個別に何度も説明してきたという経緯があります。今では、gainとかコンバージョンファクターなどと呼ばれるADUとeの変換係数の意味や、ノイズをeで評価する意味などもきちんと理解されるようになってきていて、あぷらなーとさんNiwaさんそーなのかーさんなども測定や応用をしてくれています。いずれもほしぞloveログの記事にリンクを張ってくれているのは嬉しい限りです。

ノイズ解析:
その後のノイズの解説記事も、いまだにレファレンスとしてリンクを張られることも多いです。この段階ではまだ一般的なノイズの話でしたが、これがノイズ評価の一連の記事へと発展していきます。特に初回には、これまで定量的に評価しにくかった背景ノイズについて「実際に撮影した画像からどれくらいの量の背景ノイズが全ノイズにどれくらい寄与しているかを推測する方法」を提案していて、撮影画像内にあるノイズの種類別の貢献度をある程度きちんと評価できるようになりました。地味に重要なのは、(その3)で対象天体をどう測定すればいいかを考えてS/Nで議論したことです。明るいところはいいのですが、淡いところは暗い環境が必要なことが如実にわかります。(その6)ではPixInsightではバイアスファイルを使わない方向が主流となっているのですが、その根拠も解説していて、かなり面白いかと思っています。でもこの一連のノイズ評価記事、自分の中では上手くまとめたと思っているのですが、どうも一般ウケはそこまで良くないみたいで、少し複雑すぎたのかもしれません。


太陽関連

太陽望遠鏡の仕組み:
ほしぞloveログでは太陽望遠鏡のファブリーペローエタロンの理解についても促してきました。もともと光共振器については詳しかったのですが、太陽望遠鏡がエタロンを使っているということを当時知らずに、ちょうどPSTを購入する直前の2017年の星まつりでその事を聞いて、なるほどうまいこと利用するなあと、ずいぶん納得しました。でもその後、アマチュア天文で太陽に詳しいという方と何人も話したのですが、誰もエタロンの仕組みについてきちんと理解している人に出会うことができませんでした。この状況はあまり良くないと思い、このブログでも2018年2月のPST購入当初のかなり初期の頃から解説を試みてきましたし、CP+でも2024年に結構ガチに解説してみました。他の日本語の記事でもエタロンについて書かれているのを見るようになってきたので、多少なりとも効果はあったのでしょうか。定性的なほんわかとした記述はいくつかありましたが、数値が入った説明がされていることはなかったか、あってもごくごく稀だったので、いい方向に向かっているのかと思います。

大口径化:
PSTなどの大口径化については、古くから日本でも行われてきました。このブログでも中古のジャンクPST入手直後から、口径8cm、10cmと試してきましたが、最後20cmまで試した例は、今でもあまりないと思います。このブログでは、うまく行った時だけでなく、失敗した例もできるだけ載せています。特に、20cmに挑戦するときに熱でフィルターが割れてしまったことがあるので、安全性についてもかなり呼びかけてきたつもりです。

分光関連:
2022年頃に日本でも流行ったSol'Exはスルーしてしまったので、その後に出たSHG700ではできるだけやったことをまとめておこうと思って記事を書いてきました。2025年の6月からですが、おそらくSHG700を手に入れたのは、日本の中ではかなり早かったと思います。実際、いまだに日本語でのSHG700関連の記事はあまりないので、何を書いても新しいことになってしまいます。その中でも、ジェットのドップラーシフトとか、Hαグレインとか、エタロンの透過特性を測るとか、アマチュア天文の中では世界的にみても結構珍しいことをしてきたのかと思います。


SWAgTi

できるだけ簡単で、かつ精度のいい撮影ということで、高精度低機能赤道儀SWATと、高性能低精度経緯台AZ-GTiのいいところどりで、2つを組み合わせて高精度高機能で、かつオートガイドもなしで簡単に、でも3分程度の露光ができるシステムを組みました。SWAgTiと名付けました。面白いのは、ガイドはしないけれどもディザーはするという、これまた変わった方法を取りました。これは縞ノイズを回避したいという要請からです。でもガイドする手間は省きたくて、最初はSharpCapを使ってかなり苦労して実現しました。その後、NINAでも同様にガイド無しディザーができることがわかり、ある程度システムとしては完成しました。軽くて300mm程度の短焦点鏡筒は、もうこのシステムで手軽に撮影するので十分です。


画像処理関連

画像処理でも、全く新しいこと、あまり知られていなかったことをいくつか取り上げています。縞ノイズの原因の一つが、暗い中で撮ったノイジーなフラットファイルであることを突き止めたり、BXTとDrizzleを併用すると更にBXTの効果が引き出されることや、ビニングについての解説などです。他にも、PCC時代にセンサー間の応答の違いの問題を指摘していて、今のSPCCのようなものが必要だと予言していますが、本当に思ったより早くSPCCで実現されたのはビックリでした。彗星の画像処理ではLarson-Secaninaフィルター原理の説明もしていて、核の回転がよく出ている画像を示しています。

上のことはTips記事にも書いてありますが、画像処理では各々記事で毎回色々議論しています。細かいことが多すぎて探りきれないので、またいい記事に気づいたらTips記事に追加していきます。例えば、LRGB合成に関する議論なんかは面白いと思います。LRGB合成はノンリニアで処理すべきという意見なのですが、私としてはまだ完全に納得できていません。


その他、細かいアイデアなど

まだまだこのブログで提案してきたアイデアなどはたくさんあります。個々それぞれの記事は基本的に「何か新しくあったこと」を書くようにしているので、細かいテクニックなどは普段のブログの記事に埋もれていることも多いです。細かいことを全部挙げるとかなり多いので、最初に述べたように別途記事にTipsとしてまとめました。本記事と多少重なることもあるかと思いますが、これまでの10年に限らず、新たに出てきたことも追加していこうと思っていて、今後リファレンス的に参照してもらえれば嬉しいかなと思います。




まとめ

こうして振り返ってみると、10年間で一貫していたのは、流行りの機材を紹介することではなく、実際に試し、測り、考え、失敗も含めて公開することだったのかもしれません。今後も同じように、まだ誰もきちんと整理していないこと、自分で納得できていないことを、一つずつ試して記事にしていければと思います。

「ほしぞloveログ」で記事にした、役に立つテクニックや面白いアイデア、小ネタなどをまとめておきます。参考になったと思ったら、コメントに感想を書いて頂けると嬉しいです。

各項目を5つの星の数 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎)で自己評価していますが、星の数は、実用性、独自性、今でも参照する価値、反響の大きさなどを総合して付けています 。あくまで自己評価です。

今後も新しいことが出てきたら、随時追加していく予定です。


見え方、ノイズ関連など

汎用0.5倍レデューサについて (⭐︎):
最初期の2016年10月頃に書いた光学機材的な話の一つで、なぜ0.5倍がいつも成り立つかについて書きました。その後、2020年1月にその適用範囲についてを記事にしています。

望遠鏡で星の数が多くなる理由 (⭐︎):
最初期の2016年11月、いろいろ考え始めた時期の記事です。なぜ望遠鏡で見ると星の数が増えるかを考えています。同じ記事内に、なぜ望遠鏡で昼間に星が見えるかの理由も書いています。

ノイズについて基本的なこと 
(⭐︎⭐︎⭐︎):
星を初めて半年ちょいの2017年1月、かなり初期の頃にノイズについて定性的に書きました。この頃はまだたいしたことは書いていないのですが、基本は押さえていると思います。その後、2017年12月に定式化した記事を書いています。この式はいまだに参照されることが多いです。ここら辺から凝った記事が多くなってきました。

カメラスペックの見方(⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
CMOSカメラの性能評価については当初から販売店のカメラの仕様のページに掲載されていましたが、読み方の説明は一切なく、販売店の方でもきちんと理解されていなかったと思います。ASI294MCを例に、2017年12月にCMOSカメラ特性グラフの読み方を解説したのは、少なくとも当時のアマチュア天文で日本語でここまで具体的に解説した例はあまり見当たらなかったと思います。その後、EOS6Dでも同様の解説をしています。




ノイズの測定方法 (⭐︎⭐︎⭐︎):
ノイズを実際に測定する方法です。普段はSharpCapでセンサーを解析する際にノイズも測定していて、メーカー値と同様の値を得ていますが、PixInsightを使って独立に読み出しノイズを測定して、一致することを確認しています。PixInsightを使わない方法を、Pyhtonか何かで書いてしまった方がいいかもしれません。いつかやります。


ノイズについての議論 (⭐︎⭐︎⭐︎):
2020年10月ノイズについて、みなさんと議論した時の記事です。この頃から結構真剣に考え始めています。今読み返しても、結構考えさせられ、いまだに参考になります。

ダークフレームは何枚必要か? (⭐︎⭐︎⭐︎):
初期の2017年11月にダークフレームが何枚必要かを議論しています。その後、かなり経って2024年3月にもう少し詳しい計算をしていて、2024年8月に更にその計算よりもう少し枚数が少なくていいことを示しています。後者はちょっとアドバンストな内容になっていますが、実用上とても大切な話です。


ノイズの定式化 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
2023年3月からの一連の記事で、各種ノイズを定式化しています。
  1. 最初の記事(その1)で、評価しにくい背景光からくるショットノイズについて定量的に見積もっているのはかなり画期的だったのかと思います。
  2. (その2)では、明るさに応じた適切な露光時間を選ぶという戦略を立てることを提案しています。
  3. ノイズだけでなく、(その3)では信号まで計算してS/Nを数値的に出しています。
  4. 具体的な例として、(その4)でいくつかの場所での明るさの違いで比較しています。
  5. (その5)でダークノイズについての定式化
  6. (その6)でバイアスノイズの定式化と、バイアスファイルの必要性について議論し、PixInsightなどでデフォルトのバイアスファイルはダークファイルに含まれるので必要ないということを、数式上で証明しています。
これらの記事は、ある意味このブログの集大成のようなものでかなり力を入れたのですが、複雑すぎるのか一部の人を除き反応がイマイチでした。でも私のライフワークみたいなものなので、今後も機会があれば続けます。







惑星撮影の分解能の限界 (⭐︎⭐︎):
2018年5月にハッブルの木星の画像を使って、ドーズ限界と、それが破れるのかどうかを議論しています。これはその後、2019年8月にカメラの分解能の議論に繋がり、2026年の太陽粒状斑画像でも議論されて、眼視で恒星という点での評価のドーズ限界やレイリー限界と、CMOSカメラで面を見た場合で違うことが議論されています。




大気分散による色ずれ(⭐︎⭐︎⭐︎):
大気分散でどれくらい赤と青がズレて見えるか計算しています。エクセルの表もアップしてあるので、使いやすいかと思います。

眼視で色つきの星雲 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
あえて明順応させることで星雲に色がつくことを実感しました。電視観望と合わせて楽しめる眼視の楽しみ方です。この記事の後、星まつりなどであえて明順応するのがはやったみたいです。

星座ビノ (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
星座ビノの見え方の評価記事(123)は、今でも人気のある記事です。


機材について

赤道儀の基本的なセッティング (⭐︎⭐︎):
赤道儀を使う時に一般的に気をつけることを書いています。自分でやっていて気づいたことのまとめです。この時期から、基本がいかに大切かを説く記事が出始めています。

カメラの回転角を夜を待たずに合わせる方法 (⭐︎⭐︎⭐︎):
2022年の比較的新しい記事です。追加機材なしで、SharpCapの画面を見てカメラの回転角を精度よく合わせる方法です。昼間でも合わせることができます。

赤道儀設置の時間短縮 (⭐︎⭐︎⭐︎):
プレートソルブを利用した省略したアラインメント方法や、SharpCapの極軸調整を使うことで赤道儀の水平を取らずにセットアップする方法です。意外に時間が短縮できて便利で、いつも使っている方法です。


極軸のズレで追尾はどれくらいズレるか? (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
2017年3月の記事で、初期の頃の傑作記事かと思っています。極軸をどのくらいの精度で合わせたら、追尾はどれくらいの時間でどれくらいズレるのかを、面倒な計算なしで簡単に見積もる方法です。

その他数値見積もりシリーズ (⭐︎⭐︎):
上記シリーズですが、他にも鏡筒の揺れの大きさと、画角でどれくらい揺れるかの変換や、覚えておくと便利な数値集などがありますが、上の見積りが最も実用的かと思います。

振動解析について (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
2019年の夏に前半後半に分けて書いた記事です。初期の頃に、かなり気合を入れて書いた記事です。その後、2020年7月のZEROや、2020年10月の迷人会の自由微動雲台の振動解析につながる、一連の重要な記事です。

たわみの見積もり (⭐︎⭐︎⭐︎):
赤道儀の赤経を90度回した時に、機材がどれくらい撓むのかを、見ているカメラのピクセル単位で何ピクセルくらいズレるかで、ラフに見積もる方法です。SharpCapの極軸調整機能を利用しています。

システマティック化三脚 (⭐︎⭐︎):
中古で買ったエレベーター式のGitzoの三脚をシステマティック化して安定度増し増しにした記事です。Gitzoは心から信頼できる三脚で、揺らしてもピクッともしません。この改造した三脚はいまだに現役で、最も稼働率が高い器材の一つです。

Advanced VXの分解 (⭐︎⭐︎):
最初の赤道儀のAVXは、妻の車にぶつけられ一度大破し、その後自分で修理するなど、分解レベルで磨いたり、ガタ取りを赤経体でしたり、赤緯体でしたり、じっくり付き合いました。


CGEM IIの発振防止 (⭐︎⭐︎⭐︎):
AVXの次に手に入れた赤道儀ですが、ガイド中に発振してしまうことがあります。制御のしくみから、どう解決すればいいかの例を示しています。

SWAgTi (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
高精度低機能赤道儀SWATと、高性能低精度赤道儀AZ-GTiを組み合わせて、両方のいいところだけを使う高精度高機能の赤道儀を組んでみました。オートガイドなしでの追尾でも十分に精度が出るのが特徴で、SWAgTiと名付けました。


ガイドの設定の煩わしさをすべて無くしたのですが、縞ノイズ対策に「ディザーだけはする」という手法です。最初はSharpCapを使って実現しました。


そのうちに、NINAでもガイドなしディザーを実現できることがわかり、システムとしてはある程度完成しました。


ケーブル一本のプレートソルブ (⭐︎⭐︎):
AZ-GTiやトラバースを電池駆動で動作させると、ケーブルはカメラとPCを繋ぐ一本だけになります。かなりシンプルで、かつプレートソルブまでできるという記事です。今でこそスマート望遠鏡もあるので当たり前かもしれませんが、当初は反響が大きかったです。


ガイド鏡の強固な固定 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
ガイド鏡の固定が甘いと長時間撮影で赤道儀が動いていくと、たわみで位置が徐々にズレていきます。どう固定したらいいかの一例を示しています。

アルカスイス互換プレートの利用例 (⭐︎⭐︎⭐︎):
ほとんど全ての鏡筒の上部に、長めのアルカスイス互換プレートをつけています。持ち手と、ファインダーやガイド鏡などの固定に使います。安価で、強固に固定でき、簡単に取り外しできるので、とても便利です。

小ネタ集 (⭐︎⭐︎):
上記2つのアイデアのほかに、揺れを起こさない考え方、暗い電球、テーブルの活用、椅子の選び方、小型PCの使用、SharpCapを利用した極軸調整、初期アラインメントでの簡略化、水平とりの重要性、ピント合わせの実操作方法など、小ネタについて書いています。

その他小ネタ (⭐︎⭐︎):
各種接続アダプターのネジ規格と整理方法についてや、一眼レフカメラを使うときに便利な小ネタ集赤道儀の小ネタも少しあります。



画像処理

縞ノイズの原因 (⭐︎⭐︎⭐︎):
縞ノイズのひとつの原因と思われるものを特定しています。フラット画像の光量が十分でない場合、フラット画像自身がノイジーで、それがスタック時ライト画像を重ねていくときの一方向のずれで、線のようなノイズが出てしまいます。3本立ての記事になっています。


BXTにDrizzleを併用する (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
BXTとDrizzleを併用するアイデアです。最近はある程度一般的になってきましたが、当時はまだ誰も試したことがなかったです。BXTはなかり強力で、BXTそのものにはまだ分解能を上げる余地があるのに、画像の縦横の画素数という意味での解像度が足りていないので、Drizzleで解像度を上げてやるとBXTの引き出しきれていない能力を使い切ってやるというアイデアです。BXT単体よりも、Drizzle単体よりも分解能が上がります。


Software binning使用の推奨 (⭐︎⭐︎) :
上と関連してですが、カメラのbinningについて検討しています。software binningはhardware binningに比べて不利になると言われていますが、それは読み出しノイズで制限されている限られた場合だけなので、そうでなければどんどんsoftware binningを使ってもいいですよというお話です。bin2で撮影して、2倍のdrizzleをかけて、BXTをかけるのが、ファイル容量、処理時の負荷などを考えると、かえって有利になったりもします。具体的に検証もしています。



Larson-Secaninaフィルターの原理 (⭐︎⭐︎⭐︎) :
彗星の画像処理でLarson-Secaninaフィルターを適用して、角の回転をよく見えるようにしてみました。このフィルターはアマチュア天文でもそれまでもよく利用されていたのですが、原理の説明とともにどう使えばいいかを載せておきました。


NINAのオーバーシュートの片側設定(⭐︎⭐︎) :
NINAのEAFのオーバーシュート設定でうまくいかなくて、散々検索してもどこにも解決策が載っていなくて、でも実はマニュアルにちゃんと書いてあったという間抜けな記事です。解決策は片側にのみオーバーシュートのバックラッシュを適用するというものでしたが、その後この解決策は普通に広まったようです。



太陽関連

PSTの分解 (⭐︎⭐︎⭐︎):
2018年2月、PSTを手に入れてわずか3日目にPSTの中身を見せていろいろ解説しています。その後すぐにBF部を分解し、最後、エタロン本体が取り出せるまで分解しています。強力な溶剤をうまく使うことで分解できることを示しています。

エタロンの解説 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
2018年4月、エタロンの原理みたいなものを簡単に解説しています。定式化はしばらくして2020年6月に記事にしています。

口径8cm鏡筒にPSTを繋ぐ (⭐︎⭐︎):
2018年3月にPST大口径化の一番最初のテストと、その後2025年4月に再び試しています。

口径20cmのC8にPSTを繋ぐ (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
ERFがわりにUV/IRフィルターを使って大口径20cmのC8にPSTを接続した記事です。以前に一度熱でフィルターを割っているので、しばらく開発が止まっていて、やっとブレークスルーとなりました。これ以降は分解能が格段に上がっていますが、まだしばらくはシーイングに悩まされます。シーイングを確実に解決することができるようになったのは下の記事からです。


いいシーイングの探し方 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
太陽撮影におけるいいシーイングの探り方を説明しています。C8+PSTヘリオスター100Hα、TSA120+Phoenixで試しています。


太陽画像でのフラット撮影の重要性 (⭐︎⭐︎⭐︎):
太陽撮影の一連の手順を説明しています。特に、フラット補正は実はかなり重要で、細かい模様を出すことにもつながります。


Phoenixエタロンの中心周波数の調整 (⭐︎⭐︎):
Phoenixでエタロンのつまみをいっぱいまで回しても、Hαの中心まで届かないことがあります。そんな時はマイナスドライバー一本で調整することができます。


Phoenixの大口径化 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
2026年からPhoenixの大口径化に挑戦しています。まとめ記事にしてあるので連続で読んでみてください。



分光:
SHG700での分光撮影の一連のまとめ記事です。あまり詳しい解説記事がないと思うので、基本から応用まで、参考になるかと思います。


その中で、いくつか重要なものをピックアップしておきます。

分光器の調整方法 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
SHG700は3つの自由度があるのですが、どこをどれくらいの精度で調整すればいいかという話は、実はほとんどどこにも解説されていません。手順とともに何度か、気付いたたびに詳細に解説しています。
  1. フラウンホーファー線でカメラレンズの位置を合わせる
  2. 購入直後はできるだけ触らない
  3. 波長を変えた時の一連の手順
  4. ミスしやすいところ、スリットの端部を見ることを忘れない

半値幅と見え方の関係 (⭐︎⭐︎⭐︎):
PSTとフェニックスの撮影画像に加え、参考で研究レベルのSMARTの画像を、それぞれの半値幅と関連づけて評価しています。

ジェットのドップラーシフト (⭐︎⭐︎⭐︎):
ジェットを波長ごとにみると吹き上がりと吹き下がりで見え方が全然違うことがわかります。


コロナを見る (⭐︎⭐︎⭐︎):
太陽表面のコロナの構造を、He D3線から推測する方法です。


太陽分光撮影の性能アップ (⭐︎⭐︎):
分光撮影の性能を数値的に評価する方法です。


波長のキャリブレーション (⭐︎⭐︎⭐︎):
エタロンの特性評価で、基準となる波長のキャリブレーションをフラウンホーファー線を使ってする話です。



分光器でエタロンの特性を測る (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
PSTとフェニックス、ヘリオスター100Hαのエタロンの特性を測定しています。絶対値はまだずれがある可能性がありますが、測定方法は全部同じなので、相対的にどれくらいの性能差があるかはかなり正確に測定できているかと思います。





いいエタロンの見分け方 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
太陽Hαの撮影画像からいい半値幅のエタロンの目安がわかることを説明しています。その際見える白いモヤモヤについて解説しています。


太陽黒点の3分間振動の撮影とその解説 (⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎):
アマチュア天文ではほとんど例のない太陽黒点の振動を撮影することができました。




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