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天体観測始めました。

タグ:SA260


BlurXTerminator (BXT)を使った、過去画像の再処理の第3弾です。

第1弾は三日月星雲、第2弾は青い馬星雲でした。



三日月星雲は主に星雲本体、青い馬星雲は主に恒星の収差の改善でしたが、今回もすごいです。


トールの兜星雲

今回のターゲットは、NGC2359: トールの兜星雲です。昨年1月に撮影しているので、1年ちょっと前になります。


SCA260で撮影していますが、この時はまだ、今使っている大型赤道儀のCGX-Lではなくて、もう一つ小さいCGEM IIに重いSCA260を載せています。そのため、今見ると3分露光でも揺れの影響が残ってしまっているようで、恒星像が今一ピシッとしていません。これがBXTでどこまで改善できるかがまずはポイントになります。


再処理の途中で

処理をしている途中で、BXTで明るい恒星が崩れる現象が見られました。
Image07_ABE1_DBE_SPCC_BXTbad_NXT_stretch_cut

原因は、元画像の恒星自身が何か歪んでいたことで、よく見ると以前の画像でもその兆候が見られますが、気づいていませんでした。BXTでその歪みが助長されて気づくことができました。BXTといえど全然万能ではなく、元画像がダメな時はどうしようもないです。

ではその恒星の乱れはなんだったかというと、Integrationの時に起こっていて今回はrejectionにWinsorized Sgma Clippingを選んでいたことが原因でした。High側で恒星中心付近がいくつかrejectされていて、非連続になっていたというわけです。今まで気づいたことがなかったので、恒星がおかしい時はrejectionにちょっと気をつけた方がいいかもしれません。

masterLight_BIN-2_4144x2822_EXPOSURE-180.00s_FILTER-HA_mono_cut
明るい恒星の右側がrejectionで不連続になってしまっています。

結局、WBPPでのIntegrationのRejection algorithmをAutoにして解決したのですが、マニュアルでのPreprocdessing からのIntegrationとWBPPのIntegrationでは少し振る舞いが違うようです。マニュアル操作ではそもそもWinsorized Sgma Clippingでも(WBPPのときと同じパラメータにしても)rejectonの度合いはもっと緩やかで、問題が露呈しないレベルで抑えられます。WBPPのWinsorized Sgma Clippingのパラメータをどういじっても解決はできなかったので、諦めてAutoにしたらあっさり解決しました。

それ以外はBXT、NXT合わせて特に困ったことはありませんでした。しかも青い馬星雲の背景出しで相当な時間をかけたので、それがいい練習になっていて、今回の再処理は短時間で終わりました。


結果の比較

結果ですが、以前のものと比べます。まずは以前のもの。背景が暗いので、今回の再処理でもう少し淡いところが出るかもしれないという目論見です。あとはやはりSCA2660とCGEM IIの組み合わせでの揺れのせいでしょう、今見ると恒星の締まりがないのが気になります。
Image07_DBE_PCC_DBE_AS_HTx3_reducestar2_3_crop_mod

次に、今回再処理した結果の画像です。一皮どころか、二皮も三皮もむけた感じです。ちょっとやり過ぎの感もあります。
Image07_ABE1_DBE_SPCC_BXTbad_NXT_stretch2_cut

まず、兜本体の分解能が尋常でないです。これはひとえにBXTのおかげです。また、恒星の大きさですが、不自然でない程度にとどめておきましたが、かなりシャープに絞ることができています。微恒星もより暗いものまではっきりと出ています。

comp1

あと、背景も積極的に炙り出せました。前回の青い馬星雲で練習した成果になるでしょうか。ただ、背景についてはは自宅の明るい場所での撮影なのでこれくらいが限界です。すでにノイズの荒々しさが残ってしまっています。本当はもっと広い範囲で淡い青いところが広がっているはずなのですが、これ以上出したかったら、露光時間をさらに増やすか、もしくはもっと暗い所へ行くべきです。それでもまあ、今回の再処理でとりあえずここまで出たのでよしとしましょう。


まとめ

これまで何度か試したBlurXTerminatorですが、これは天体写真の解像度向上に革命を起こすくらいのツールと言えそうです。その一方、今のAI技術はまだまだ発展途中、もしくは遠い将来から見たら出始めのかなりあやふやな技術だと評価されるかもしれないので、疑似的な画像を作り上げる可能性も否定はできません。中身がほとんどブラックボックスという心配もあります。

そうは言ってもこの素晴らしいツール、手間の軽減、時間の短縮、星像のシャープさ、分解能の向上などメリットの方が遥かに遥かに大きいです。私個人としては新しいツールにかなり寛容なので、DeNoise AIの時もそうでしたが、趣味の範囲では見た目でよさそうなら積極的に使っていきたいと思っています。DeNoiseの時もフェイクになる可能性があるという批判はありましたが、大きな目で見れば今回のBXTはそのアップグレードと考えることもでき、順当な進化なのかと思います。

AIと画像処理は研究ベースでも親和性がとてもいいようなので、今後もアマチュア天文を対象にAIを利用したソフトがさらに出てくることと思います。個人的には拒否反応など示すことなく、冷静にいいところを見つけて、積極的に使っていきたいと思っています。

前回記事のゴースト星雲の処理の続きです。




前回はSPCCまでで、モノクロ撮影でBaaderフィルターを選んだらうまく補正ができたという話でした。今回は主にBlurXTerminatorについて試してみて、ゴースト星雲を仕上げています。


BlurXTerminator 

今回はBlurXTerminator (以下BXT)と呼ばれるdeconvolutionソフトを処理してみます。このソフトはRussell Croman氏が独自に書いているもので、氏が書いているいくつかのソフトの最新のものです。特に2021年から機械学習を取り入れたXTerminatorシリーズはノイズ除去のためのNoiseXTerminator (NXT)、スターレス画像を作るStarXTerminator (SXT)といずれも大きな話題となっています。

ノイズ除去ソフトは他にも実用レベルのものがいくつもあるのと、スターレス画像についてはStarNet V2が無料でかなり性能がいいので、私はこれまで氏のソフトは使ってきませんでした。それでも今回のBXTは分解能が信じられないほどに向上するようです。

私自身がdeconvolutionが苦手で、これまでも実際に作例にまで適用したのは数例。大抵は試してもあまり効果がなかったり、リンギングが出たりで、よほどうまくいった場合でないと適用してきませんでした。deconvolutionはどうしても時間を費やしてしまうので、画像処理の中でも大きな鬼門の一つでした。

BXTは、マニュアルとかに書いてあるわけではないようなのですが、基本的にはリニア画像のL画像のみに使うべきだという噂です。とりあえずまずはスタック直後のL画像で検証してみます。パラメータは基本的に2つだけで、
  1. 星像をどこまで小さくするかと、
  2. 分解能をどこまで出すか
だけです。

星像の補正

パラメータは上記の2つだけですが、BXTで「Correct」と呼ばれている、あまり注目されていな星像補正の効果があります。これだけでもかなりすごいので、まずはそこに注目してみたいと思います。

この機能はBXTを走らせるとデフォルトで適用される機能です。ですがこの機能の凄さを確かめるために「Correct Only」オプションをオンにして、この機能だけを試してみます。星像を小さくしたりとか、星雲の分解能を上げるといいった効果を適用「しない」、ある意味BXTのベースとなるような機能です。

マニュアルを読むと以下のものを補正できるそうです。
  • limited amounts of motion blur (guiding errors)
  • astigmatism
  • primary and secondary coma
  • unequal FWHM in color channels
  • slight chromatic aberration
  • asymmetric star halos.
とあります。日本語に意訳すると、
  • ある程度のブレ(ガイドエラー)
  • 非点収差
  • 1、2次のコマ収差
  • 各色のFWHM (星像の大きさ) の違い
  • 多少の色収差
  • 非対称なハロ
となります。どうやらものすごい威力のようです。マニュアルにはさらに「画像位置によってそれぞれローカルなPSFを適用する」ということで、たとえば四隅ごとに星像の流れが違っていてもそれぞれの流れに応じて補正してくれるようです。こんなソフトは私の知る限りこれまでなかったはずで、もし本当ならすごいことです。

試しにスタック後のL画像でオリジナルの画像とCorrect onlyだけで試した結果を比較して、四隅をGIFアニメにしてみました。
masterLight_BIN_2_4144x2822_EXPOSURE_300_00s_FILTER_L

自分的には四隅とも十分真円に見えていたので、全然問題ないと思っていました。でもBXTは躊躇することなくおかしいと認識しているようで、正しく直してくれているようです。左下は星像の大きさが少し小さくなるくらいでままだましですが、左上の画像は少し下方向に、右上の画像は大きく左下方向に、右下の画像は大きく左方向にずれていたことがわかります。本当に正しく直しているかどうかは今の段階では不明ですが、少なくとも見た目は正しい方向に直しくれているようです。効果が分かりにくいという方は、できるだけ画面を拡大して見てみてください。

この結果はすごいです。実際の撮影が完璧にできることはほとんど無理で、何らかの不具合がある方がごくごく普通です。これらのことが画像処理で補正できるなら、安価な機材が高価な機材に迫ることができるかもしれませんし、なにより撮影時のミスなどで無駄にしたと思われる時間を救い出せるかもしれません。はっきり言って、この機能だけでも購入する価値があると思います。

また、BXTはL画像のみに適用した方がいいとも言われていますが、マニュアルによると各色の星像の大きさの違いも補正できるということなので、BXTをカラー画像に適用することも可能かと思われます。


恒星の縮小

上記補正はBXTでデフォルトで適用される機能。さらにすごい機能が続きます。BXTの適用例を見ていると、普通は星雲部の構造を出すのに期待すると思うのですが、私はdeconvolutionの原理といってもいい星像を小さくする効果にとんでもなく驚かされました。まずは背景の効果をオフにして、星像改善のみSharpen Starsが0.25、Adust Star Halosが-0.25として、適用してみます。

Original:
orignal

BXT (恒星の縮小のみ):
staronly

まだ小さくすることもでき不自然になることもほとんどないですが、とりあえず今回はほどほどにしておきます。特に左下の明るい星に注目してもらえるとよくわかるかと思いますが、近づいていていあまり分離できていない2つの星がはっきりと分離されます。パラメータによってはハロの処理が少し不自然に見えたりもしますが、自分で頑張ってやった場合より遥かにましなハロになっているので、全然許容範囲です。

これもすごい効果ですね。星像を小さくするのはいつも相当苦労するのですが、リンギングなどもほとんど出ることがなく、このソフトが決定版の気がしています。ぜひともM57の分解能ベンチマークに使ってみたいです。


背景の分解能出し

やっとBXTの一番の目玉の背景の構造を出す機能です。今回はゴースト星雲のバンザイしている手のところなどを見ながらパラメータを攻めていきました。結局のところ、構造を出すSharpen Nonstellerはかなり大きな値にしないとほとんど効果は見えなかったのでデフォルトの0.9のまま、それよりもPSFをマニュアルで設定することで効果が大きく変わることがわかりました。興味があるところをpreviewで表示して効果を見ながら値を決めればいいと思いますが、今回は最終的にPSF Diameterを0.75、Sharpen Nonstellerを0.90にしました。

結果としては以下のような違いとなりました。

Original:
orignal

BTX(恒星の縮小と背景の分解能出し):
BXT_all

あまり効果があるように見えていませんが、これ以上分解能を出すと、ゴースト君が崩れてきてしまいました。かなり拡大して見ているのですが、ここまで拡大してみることをしないなら、もっと大きな構造を見ながら細部を調整するという手もあるかと思います。


その後の画像処理

でもですね、結局L画像にBXTを適用するのは止めました。じゃあどうしたかというと、スタック後RGB合成した後、そのままL画像とLRGB合成をして、その後にSPCC、CTで色出し、その後にやっとBXTを適用しました。

理由は、L画像のみに適用するよりもLRGB画像に適用する方が、特に細部出しのところでノイズに負けずにゴースト部分が出たというのが大きいです。

カラー画像に適用した場合でも、懸念していた恒星の色ズレもなかったです。今回は色々やって最後この順序になりましたが、この順序が正しいかどうかもまだよく分かっていません。BXTはパラメータこそ少ないですが、他のプロセスとの組み合わせで、順序なども考えたら無限の組み合わせがあり、ものすごく奥の深いソフトなのかと思います。

その際、BXTのついでに、NoiseXTerminator(NXT)も使ってみました。もちろんノイズ除去の効果があったのはいうまでもないのですが、その結果大きく変わったことがありました。PixInsightの使用する割合が多くなり、これまでストレッチ後のほとんどの処理を担っていたPhotoshopの割合が相当減って、処理の大方針が大きく変わったのです。具体的にはdeconvolutionが楽になったこと、そのため恒星の処理が楽になったこと、ノイズ処理もPixInsightでNXTで動くことが大きいです。不確定要素を少なくするという意味でも、PIの処理を増やすのは多分真っ当な方向で、以前から考えていてできる限りの処理をPIのみで済ませたいという思いがやっと実現できつつある気がします。

あともう一つ、PIのWBPPでいつものようにLocal Normarizationをオンにしおいたのですが、どうやらこれが悪さをしていたようでした。RGBでそれぞれの背景の大構造でズレが起きてしまったようで、背景に大きな色むらができてしまいました。ABEのせいかとも思い色々探っていって、やっと最後にLNが原因だと突き止めるに至りました。明るい光害地で、かなり無理して淡いところを出していて、スカイノイズの影響は大きいはずです。もしかしたらそこら辺も関連しているのかもしれません。暗いところに行くか、さらに撮影時間を伸ばす必要がありそうです。ここら辺が今後の課題でしょうか。


仕上げ

今回Photoshopでやったことは、最後の好みの色付けくらいです。恒星も背景もPIできちんと出してからPhotoshopに渡したので、かなり楽でした。

「sh2-136ゴースト星雲」
Image13_ABE_ABE_ABE_cut
  • 撮影日: 2022年10月25日20時2分-26日0時27分、10月26日19時17分-21日0時0分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
  • フィルター: Baader RGB
  • 赤道儀: Celestron CGX-L
  • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (初日分は-10℃、2日目は+9℃から11℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、L: 54枚、R: 18枚、G: 15枚、B: 12枚の計99枚で総露光時間9時間55分
  • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
  • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 L: 0.001秒、128枚、RGB: 0.01秒、128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


おまけ

恒例のAnnotatonです。
Image13_ABE_ABE_ABE_cut_Annotated

あと、前以前飛騨コスモス天文台でTSA120で撮影したゴースト星雲と比較してみます。

まずは以前のもの:
TSA120

今回の画像を同じ画角で比べると、
Image13_ABE_ABE_ABE_cut_comp
自宅といえど、さすが大口径で露光時間も長いだけあります。分解能、恒星、ノイズ、いずれも大きく進歩しています。バンザイしているところもきれいに出ていますね。


まとめ

画像処理をサボっている間に、SPCCやBXTとかなり状況が進んでいました。新しいツールも躊躇せずに、どんどん取り込んでいければと思います。BXTも迷走したりしていますが、使い方によって明らかに良くなったりするので、最適な方法を探っていくほかないと思います。


前回のM45に引き続き、SCA260でのお気楽拡大撮影の第2弾、今回はC49: ばら星雲の中心部です。

 


2度目の拡大撮影

2022/10/20の木曜、実は前日の水曜から天気が良かったのですが水曜は疲れ果てていて泣く泣く寝てしまいました。反省して、この日は早めにセッティングです。今回のターゲットのバラ星雲中心部ですが、前回の拡大撮影同様に、通常撮影の後の余り時間で撮影しています。今回は月が出るまでメインでアイリス星雲を撮影していて、その後に撮影を開始しています。

実際の撮影を始めたのは午前1時過ぎ。5分露光で月の影響があまり無いうちにBGRの順で、その後ナローでOASの順で撮影します。撮影枚数は各フィルターにつき4-6枚、6種類なので合計約3時間です。天文薄明開始前の午前4時過ぎ頃に撮影終了予定ですが、平日ということもあり、撮影が始まると1枚だけ確認しあとはベッドに入って寝てしまったので、結果がどうなったかはわかりません。

画像処理のために確認すると、風のせいでしょうか何枚かはぶれたりしていますが、ほとんどはよく撮れています。20日ほど前に撮影したフラット画像にホコリの跡があり使えないことがわかったので、休日の土曜日にフラットとフラットダークを撮り直します。今回は外が雨になりそうだったので、部屋の中の白い壁を使って、外の光と蛍光灯の光を壁に当てて撮影しました。


画像処理

土日を使って画像処理です。RGBの他にAOOを試したのですが、OIIIが暗くてイマイチでした。SAOも試しましたが、こちらもOIIIとSIIが暗いせいで採用する気になれませんでした。結局、RGBのLをHαで置き換えて細部を出すことにしました。もう月が出ている時間でしたが、Hαは流石にコントラスよく撮れています。

今回少し工夫した(インチキした?)のはRGB合成をした時点でStarNetで背景と恒星を分離し、Hαも同様に単独でStarNetで背景と恒星を分離し、背景だけでRGBのLをHαで置き換え、恒星はRGBのみのものを使い、後で背景と恒星を合成しました。理由はHαの恒星が小さすぎて、恒星込みでLを置き換えると恒星の形も色も全然バランスが取れないからです。まあお気楽撮影なので、画像処理もあまりこだわらずに好きなようにやってみるかという方針です。

結果は以下のようになります。

「C49: ばら星雲中心部」
Image97_RGB_ABE_ABE_PCC_bg_ARGB3 _cut
  • 撮影日: 2022年10月21日1時26分-4時00分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
  • フィルター: Baader RGB、Hα
  • 赤道儀: Celestron CGX-L
  • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、RGBHαそれぞれ4枚の計16枚で総露光時間1時間20分
  • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
  • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 RGB:0.05秒、Hα:1秒で、それぞれ128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC
Hαが効いているせいもあり、ものすごい構造が出ています。恒星に関してはまだシャープさが十分でないと思います。鏡筒の性能なのか、シンチレーションなのか、画像処理が不十分なのか、

月が出ている自宅での撮影で、各色20分
、合計露光時間わずか1時間20分。口径26cmの大口径ということもあるかとは思いますが、メイン撮影の後のお気楽撮影でここまででるわけです。明るい天体ならもうこれで十分いい気がしてきました。

ちなみに下が画像処理5分で仕上げたSAOです。SIIがどうしようもなく、ノイズ処理をかなりきつめにしてもこれくらいです。Sの淡いところはほとんど階調が飛んでしまっています。
Image07



まとめ

お気楽拡大撮影、あくまでついでの撮影なので労力に対するパフォーマンスがめっちゃいいです。メインの撮影画像より気軽に処理できるので、仕上がるまでも速いです。

次は燃える木を狙おうと思ってます。アルニタクが画面内に入ってくるので、新しくしたBaaderのSIIフィルターでゴーストが出なくなるかどうか検証する予定です。


先日久しぶりの晴れで自宅庭撮りでまゆ星雲の撮影(画像処理は後日)をしました。SCA260での撮影でしたが、問題点がいくつか発覚し、メンテナンスすることにしました。

実は5月に撮影したM81とM82の画像処理がまだ残っているのですが、これが延び延びになっている理由の一つがL画像のフラットをとっていなかったことです。今回接眼部を外す前に、Lのフラットを含めて、RGBAOSの全フィルターのフラットを撮影時のゲインと同じ120で、それぞれ128枚撮影しておきました。これでやっとM81とM82の画像処理を進め出すことができました。


メンテナンスメニュー

今回のメンテナンスは
  1. 光軸がずれていたので、コリメーションアイピースを使い光軸調整。
  2. SIIフィルターをBaaderのものに変更。
  3. これまでLフィルターを入れてなかったので、とりあえず手持ちのUV/IRフィルターを入れてみる。
  4. フィルターホイールを開けてみたらBフィルターがかなり汚れているので清掃。
の3つです。4月にM104ソンブレロ銀河を2倍のPowerMATEをつけて撮影した時以来、久しぶりに接眼部を鏡筒から外します。フィルターホイールごと外し、そこにアメリカンサイズのアイピースアダプターを取り付け、コリメーションアイピースを取り付けます。でも本当は接眼部はできるだけ外したくないんです。PowerMATEををつけた時もセンサー面にホコリが大量についてしまい、掃除が大変でした。


1. 光軸ズレ補正

光軸は撮影時に結構ずれていたので、途中から許容範囲を超えたと判断して、恒星の内外像を見てそこそこ合わせた後に撮影を続行しましたが、改めてコリメーションアイピースを使い見てみると、副鏡、主教共に結構ずれてました。SCA260の光軸合わせは比較的素直で、マニュアルに書いてある通りにやれば撮影時に困らないくらいにすぐに合わせることができます。


2. SIIフィルター交換

SIIフィルターはM17を撮影した際に赤ハロが出た原因となっていたので、先日の星もとで手に入れたBaaderのSIIに交換しました。ただし、Baaderのナローバンドフィルターのアダプターの内径は微妙に大きくて、ASI294MM Proのフォーサーズサイズだと四隅が蹴られてしまうことがわかっています。そのため、アダプターを別の手持ちの内径が少しだけ大きいものに交換します。その後、フィルターホイールに取り付けます。これでHαとOIIIに合わせて3つともBaaderになりました。


3. Lフィルター装着

これまでフィルターホイールのL位置には何も入れていなかったのですが、もしかしたら赤外とかがハロになる可能性があると思い、UV/IRカットフィルターを入れた方がいいと思うようになりました。他と同じBaaderが良かったのですが、とりあえず手持ちのもので試してみます。ゴーストとか出るようならまた考えます。


ちょっと脱線、NINAのオートフォーカスについて

メーカーが違うので厚さの違いがあるかと思いますが、最近NINAのAF(オートフォーカス機能)がかなりうまく再現性よくピント合わせをしてくれるので、もう厚さの違いはほとんど気にならなくなりました。移動の際に必ず目標値を超えオーバーシュートし、さらに戻って目標値に行くので、オフセットを内外で繰り返すことになりうまくキャンセルするのがかなり効いているようです。

Fd6aaigacAA-BR9

それでも1発目の一番右の点から次の一つ左に行くときの線がうまくフィッティング曲線に乗りません。これを解決すればもう少し精度が上がるはずなのですが...。オフセットの調整は色々試しましたが、解決には至りませんでした。最初に右に動かしすぎで星像がボケすぎなのかとも思いましたが、左側はもっと外側に行ってもフィッティング曲線に乗っているので、どうもそうではないようです。


4. Bフィルターの汚れ

フィルターホイールの蓋を開けた時になぜかBフィルターだけ表面が曇った様な状態になっていました。フィルターを外してレンズクリーナーで丁寧にふくと、やっと曇りが取れましたが、なぜこんな状態になっていたのか不明です。少なくとも前回かなり汚れていたので掃除してから入れたはずです。

あれ?今思い出したのですが、そういえば前回もこんなふうにBフィルターだけ曇った様な状態でした。もしかしたら長時間で曇った様になる原因があるのでしょうか?次回開ける時に今一度気をつけて見てみたいと思います。


あー、やっぱりホコリが...

さてここまではカメラを外すこともなく、センサー面をつねにフィルターで覆った状態にして絶対に暴露せずに、かなり気をつけて作業をしました。

し・か・しです。その後テスト撮影をしてみると明らかにホコリがついていることがわかりました。画像はライブスタックして埃を見やすくしています。

Capture_00001 13_26_58_WithDisplayStretch

仕方ないので、再度カメラを外してブロアーで保護ガラス面を吹きます。これでかなり改善されました。
Capture_00001 13_30_42_WithDisplayStretch

それでもまだホコリが残っているので、いつものスワブで拭きます。
Capture_00001 13_48_46_WithDisplayStretch

左上にどうしても少し残っていますが、以前のフラットを見ても残っていて、しかも他のと比べても微妙に輪っかが小さいことがわかったので、
masterFlat_BIN-2_4144x2822_FILTER-L_mono

これは裏面についている可能性が高くて、これまでも撮影には影響してないという判断で、これで清掃は完了としました。よく見ると、保護ガラスではなくセンサー面についていると思われるかなり小さなリングがありますが、ここでは相当炙り出してしかもスタックして見ているので、撮影時ではこれらもほとんど気にならないでしょう。


まとめ

それにしても相当気を使って作業をしていてもセンサー面に簡単にホコリが付いてしまうことがわかりました。フィルターの取り外しなどはしているので、ねじ込みの時の切り子が何らかの拍子についてしまうのかもしれません。いずれにせよ、ブロアーはその場でついた埃はかなり飛ばせるので、作業をした後には最低限ブロアーは必要そうです。



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