ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:MILTOL

Mちゃんがくることに

4連休の中の金曜日、Mちゃんが自宅に来ることに。前回の牛岳でAZ-GTiを使って自動導入でき、M27、M13、M31など撮影できたのですが、やはりMILTOLなのでハロがどうしても大きいのです。それを直すために声をかけました。なので今回の目的はUV/IRカットフィルターを入れてみて、どれだけ星像が改善するかです。ついでに、キャンプとかの外でPCを充電するバッテリーを選びたいようなので、お母様とはそちらを相談です。

実は連休前にお誘いしたときに、天気予報で晴れそうだったのが水曜と金曜です。金曜の方が都合がいいとのことだったので、19時でも20時でもと言っていたのですが、20時頃になっても連絡がありません。後から聞いたのですが、ケーキ屋さんのお仕事が連休で忙しく、遅くなってしまったとのことです。お仕事のこととか考えていなかったので申し訳なかったです。それでも20時半頃でしょうか、無事に到着しました。


大容量外部バッテリー

ちょうどその時間、オリンピックの開会式もやってたので、まずはクーラーの効いた涼しい家の中に入ってテレビを見ながらバッテリー談義です。

目的は電視観望で使っているDELLのノートパソコンを、キャンプとか行った時に何日か使いたいというものです。話を聞く限り、予備のDELLの専用バッテリーを持つのは不可能、Type Cとかでもないので汎用で充電するのも不可能のようで、結局専用のACアダプターで充電するのが唯一の方法のようです。一応自動車からAC出力にして充電するのは持っているとのこと。でも車のエンジンをかけないと充電できないので、予備のバッテリーを持っておきたいということのようです。

今買うんだったら、40000mAh以上、70000mAhくらいが値段的にもこなれているようです。もちろんこれ以上の大きさのものもありますが、
  • 2万円以上と高価になってくること
  • 当たり外れがあること
  • 長期間の使用では性能低下か壊れる可能性があること
など懸念事項もあります。私が思うのは「値段的にも技術的にもこなれたものを、調子が悪くなったら交換し続けるほうがいいのでは」という話をしました。

例えば、今私が使っているバッテリーは2018年に買ったものですが、結構調子が良くて、AC100Vも12VDCも問題なく、充電の入力もDCでできるので、車から充電することもできます。ですが、この機種自身はもう販売されていなくて、その後継機が



になります。これを勧めておきましたが、それとて実際に当たるか外れるかはわかりません。外れたらすぐに返品すること、実際にキャンプに行く前に何度か本当に充電できるかとか確かめておくこととか話しました。

あ、そもそも40000mAh(ミリアンペアアワー)とかがどういう意味かなどを話しました。40000mAhは40Ahと同じ、かつ3.3Vで考える必要があるので、40と3.3をかけて150Wh(ワットアワー)にいかないくらいだということ。150Whだと150Wの機器がで1時間使えるということなどでです。これでもピンと来ていないようだったので、例えば600Wの電子レンジが15分使えるという説明にするとやっと実感できたようです。もちろん600Wの電子レンジは出力が高過ぎて使えないのですが、どれくらいの時間持つかという感覚はわかってもらえたようです。

実際にはACアダプターでPCを充電するので、効率も悪く、おそらくこの外部大容量バッテリーで1回かせいぜい2回近く充電できるかくらいかと思います。PCがフル充電のとき、カメラを接続して持つ時間がこの間の牛岳の実績から2時間半くらいでしょうか。なので屋外で使うときは最初から外部バッテリーに接続しておいた方がいいかもしれません。外部バッテリーが無くなったら、あと残り2時間半とか考えるといいのかと思います。


UV/IRカットフィルターを試す

話している間に外食していた家族が帰ってきてたので、あとはお母さん同士で話してもらって、Mちゃんと私は外でフィルターを試します。牛岳の後、AZ-GTiを使ってみたらしいのですが、北に向けるのを忘れたりとか、PCの充電を忘れてたりとかで、まだあまりうまくいってないようです。今回は基礎も含めて、
  • 三脚の水平を出すこと
  • MILTOLの水平を出すこと
などを確認しました。水準器は三脚とAZ-GTiについているのですが、精度的にあまり当てにならないことが多いので注意が必要です。MILTOLの水平出しは、別途カメラ用の水準器が余っていたのでそれを使ってもらうことにしました。

その結果、ワンスターアラインメントでもそこそこの精度で自動導入ができていました。もちろん初期の北向きの精度が出ないので、初期アラインメントの時の水平のズレは探って探さなくてはいけません。でもそれさえやってしまえば、あとはASI224MCの小さなセンサー面積でもそこそこの精度で自動導入できるようになります。

今回はわかりやすい月で初期アラインメントしていったん撮影し、次に前回牛岳で撮影したM27を導入し撮影しました。この時点で、前回牛岳で撮ったM27と比較すると、明らかに星像が小さくなっています。ただし、満月前日の月夜なので、M27自信のあぶり出しとしては前回の牛岳の方が有利で、Mちゃんは星雲部の仕上がりは少し不満だったようです。でも前回はASIImageで露光時間を長くして撮影しただけですが、今回はASILiveを使ってライブスタックして分オーダーの撮影をしたので、そこは有利なところです。その後、M20三裂星雲、M8干潟星雲と進みます。

M27ではないですが、実際の画像を比較してみます。前回牛岳で撮影したM13がこちら。恒星が大きく肥大しています。

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今回、M27の後に見たM8干潟星雲です。星像があからさまに改善しているのがわかるかと思います。

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いくつか気になったこと

ヒストグラムのオートストレッチで少し気になることがありました。Niwaさんからチリの電視観望でASI Studioのバージョンを上げたらオートストレッチが効きすぎるようになったというのです。ところが我々のほうは逆で、オートストレッチが弱過ぎてマニュアルでもっと三角の間を狭めてやらなければあぶりだせないことが多かったです。どうもこれ、ノイズに関してもオートストレッチのデータとして使っているようで、月明かりのようなノイジーな状況ではどうしても三角の幅が広がってしまうようです。こう考えると、Niwaさんがチリのようなノイズがない環境で強調されすぎるというのは理解できるような気がします。

そういえば、AZ-GTiでSynScan Proの上ボタンを押しても下ボタンを押しても両方とも鏡筒部が下に行くというトラブルが何度かありました。自動導入し直すと元の位置に戻るので、ハード的に空回りしているとかではないようで、どうもソフト的なバグか、バックラッシュが大きい気がします。私のAZ-GTiはそんなことはないので、個体差なのかもしれません。あと、牛岳の時にあった接続ができなくなるトラブルはもう無くなったと言っていました。今回もそんなトラブルはなかったです。


撤収

私はこの日虫除けを塗って、かつ長ズボンでいたので蚊には悩まされなかったのですが、Mちゃんは蚊に刺されまくっていたようです。「虫除けいる?」と聞いたのですが、既に塗っているとのことで、全然効いていないようです。あまりに痒がるので、結局自宅に退散しました。その後はもう撤収となり、前回持っていった「宙のまにまに」の続きの後半5巻と、釣りキチ三平で有名な矢口高雄の「やまびこ」の残りを持って、帰宅となりました。

その際、サイトロンの電視観望入門の冊子を持っていくか聞いたのですが、AZ-GTiを買ったら付いてきたとのこと。どうやら当初のPlayer Oneのカメラだけでなく、いまではかなりの機器に付属しているようです。「協力者のところに私の名前入っているんだよ」と言ったら、そのことは気付いていなかったらしくて驚いていました。

そうそう、ケーキを大量に持ってきてくれました。お母様がケーキ屋さんならではなのですが、もうとってもとっても美味しくて、私もパクパク食べました。でもあまり無理しないでくださいね。気軽にきていただくのが私としては嬉しいです。もしお店で余ったとかだったら嬉しいので、ありがたくいただきます。

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既に子供に一個食べられています。

まとめ

さて、今回はUV/IRフィルターで星像が格段に改善しました。次のハードのアップデートはQBPとかでしょうか。でもその前に、フリーソフトとかで画像処理が先ですね。画像処理で仕上がりは格段に良くなるはずです。

今回もとても楽しかったです。またきてくれるかな?

そうそう、このブログを書いている今日、Mちゃんが同じ学校の友達を自宅に集めて月とかを見るそうです。うまくいっているといいのですが。ポルタとかなら慣れているので、大丈夫だとは思います。


今回は、Mちゃん自宅に来るシリーズの第3段です。




4月27日の日曜の朝、曇ってはいるものの、予報では夕方くらいから晴れるみたいなので、Mちゃんに声をかけました。実は土曜も誘ったのですが、どこかの天文台でオンラインの講義があるとかで忙しいみたいでした。じゃあ次は連休中でいいかと思ってたのですが、MILTOLを試すのなら月が見える方がいいと思い、まだ満月前なので昨日の今日ですが声をかけてみました。電話口で既にMちゃんの喜んでいる声が聞こえてきましたが、午後からお母様が用事があるとのことで、昼頃に自宅に来て、今回はなんとMちゃん一人で夜まで居ることになりました。さて、どうなることやら。


到着

13時過ぎ、お母さんとやってきたMちゃん。まず最初に手渡されたのが、大きなロールケーキでした。手ぶらできてくださいと伝えてはあるのですが、気を使ってくれたのでしょう。Mちゃんのおうちはケーキ屋さんで、聞いたらなんとお母さんの方がお店をやっているとのこと。そういえばお父さんは建築関係と言っていたことを思い出しました。実は私、甘いものには目がなく、後でみんなで食べたのですが、フルーツたっぷりの、それはそれは美味しいロールケーキでした。

次に出てきたのは、アイピースやMILTOLのケースとともに、赤道儀が入った大きな箱でした。車のトランクに積むようなケースで、三脚も入っているとのこと。荷物だけ運んだら、全然気兼ねない様子でお母さんにバイバーイとしていたので、一人でいても全く大丈夫そうでした。

今日やりたいことは、
  1. 何か質問があるというのでそれを考えること
  2. MILTOLの改造
  3. 赤道儀を使いこなすこと
  4. 時間があれば天リフの中継を見ること
です。


課題の確認

まず最初にやったことは昨日聞いていたというオンラインの講義の課題でした。小学生向けにしてはえらい難しいなと思いましたが、ほとんど出来ています。「考えてみたけど、どうしても迷ったところがある」というので聞いてみたのですが、それも十分きちんと考えていて、特に何も言うことがないくらいでした。まだ途中でやっていないところもあったのですが、まずは自分でやるとのこと。とてもいい心がけだと思います。「また分からないことがあったら、次回聞く」とのことでした。


MILTOL改造

次はMILTOLの改造の続きです。

ファインダー:
聞いてみると、何回か自分で使ってみたようです。多分科学博物館での観望会でしょう、ファインダーは県天のKさん(家の前の人)につけてもらったみたいで、塩ビ管をうまく加工して、台座をつけてくれてました。そこにポルタのファインダーを付ければいいみたいで、十分かと思います。


カメラ接続:
今回はカメラへのアダプターをZWOのものからAmazonで見つけたノーブランドのT2-31.7mmアイピース変換のものにしました。



これまではT2ネジでASI224MCを固定していましたが、これでカメラの先にアイピース と同じ径のノーズを付けることができます。そうすると、将来アメリカンサイズのQBPとかを取り付けることができるようになります。でもアメリカンサイズのQBPでも小学生にとっては非常に高価なものになります。「サンタさんを信じて待とう」ということになりました。


アリガタ固定:
アリガタとのMILTOLの固定ネジは一本のままだったので、今回2本固定にするように改造します。どうもお父さんがネジで固定しようとしてくれたみたいでしたが、そもそもMILTOLのネジ穴がインチ規格です。インチのキャップネジを渡しておいたのですが、そもそもインチ規格の六角レンチがなかったようで、マイナスドライバーで締めることができるネジに代わっていました。聞いたら、お父さんネジの入手もかなり苦労していたみたいです。建築関係とのことなので、ネジは詳しいとのことですが、インチ規格は結構大変です。なので今回のもう一つの穴はM6ネジにします。

この日にやったことは、MILTOLの台座の既存の穴にM6のタップを切ること、そこのネジ穴に合わせるように、前回取り付けたアリガタに穴を開けることです。

まず、MILTOL台座の穴の位置に合わせて、アリガタの真ん中らへんの穴を開けたい位置に、マーキングと、センターポンチで位置決めをします。当然、Mちゃんに全部やってもらいます。マーキングは最初定規でやってもらいましたが、いい機会なのでノギスを使ってもらいました。ネジの径とかも測るので、ノギスで精度よく測る方法を学んでもらいました。ドリル穴の実際の位置決めのセンターポンチはバネ式のバチンとかやって打つやつで、しかも小学生の女の子の力だと結構大変そうで、頭を近づけたところで大きな音とともに跳ね返ってきたので、かなりびっくりしてました。ドリルでの穴あけは前回もやってもらったのでいいのですが、最初細いドリルで、段階を追ってM6まで開けてもらいました。太いドリルになるとちょっと怖そうにしてましたが、回転数を落とし、持ち方をしっかりしてもらうことで、基本全部自分で空けてもらいました。

MILTOLの台座の方は、タップ切りです。こちらもM5の下穴を開けて(これはバイスに固定できなかったので、私が手持ちで空けました)、そこにM6のタップでねじ山を切ります。最初大変そうなので私がやろうと思ってたら「やりたい」と言い出すので、どうぞどうぞと渡しました。垂直に立ててやるのはほぼ問題なし。タップを回すのが固いので少し躊躇してましたが「たまに戻しながらやるんだよ」というので、徐々に進んでいき、無事に下まで貫通しスルスル回るようになりました。戻すときに引っ掛けないように気をつけながらタップを外し、ネジがきちんと嵌ることを確認します。

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あまり写真を撮ってなかったのですが、
これはその中の数少ない一枚で、タップ切りの最中のものです。
塩ビ菅と、ファインダーの台座も少し見えますね。 

これで準備完了。アリガタをMILTOLの台座に、一つは1/4インチネジ、もう一つはM6ネジで固定します。最初の寸法採りが良かったのでしょう。特に修正することもなく、うまく取り付けることができました!


休憩

ここで一旦休憩。お腹が空いたみたいで、持ってきたお弁当を広げてます。宙のまにまにを持ってきたら、お弁当を食べながら夢中になって読んでました。宙のまにまには、天文ファンならご存知の方も多いと思います。高校の天文部の話で、基本ラブコメなのですが、星ネタが満載で、その中で使われた望遠鏡のモデルと言われているPENTAX75SDHFは一時期本気で欲しいと思っていました。

Mちゃんは、一度入り込むとほとんど周りの声が聞こえないみたいで、私もその間に自分のことをやってました。お弁当もそこそこに、1巻を読み終えたので「返してくれるなら持って帰っていいよ」と言っておいたのですが、コミックは鬼滅の刃全巻以降買わないとの約束があるらしいです。迷ってたみたいですが、判断は任せました。

私もお腹が空いてきて、カップ焼きそばを平らげてしまいました。


赤道儀

この時点でもう16時過ぎくらいでしょうか。次にやったことが赤道儀の動作確認です。赤道儀をプラスチックケースの中から出して、玄関で組み立ててみます。

まずは先ほどのMILTOLを赤道儀に取り付けてみます。ところがここで問題発生。赤道儀自身はVixenのSPなのですが、そこにアリガタを取り付けられるように、Vixenで売っているアリミゾを取り付けてあります。でも今回のアリガタが少し幅が狭かったようで、そのアリミゾについているネジが短すぎて届かず、固定できません。仕方ないのでM8の長めのキャップネジに付け替え、ついでに落下防止のねじ穴にM6のキャップネジをさしておきました。アリガタに切り欠きが入ってないので落下防止にはならないですが、普通のキャップネジを手で締めることになるので、もう一本ネジがあれば多少補助にはなるでしょう。

次に困ったのが、ウェイトでした。落下防止ネジがついてないのです。とりあえず手持ちの大きめのワッシャーとM8ネジで、簡易的な落下防止リングを作ることにしました。というのは、ワッシャーの穴がM6用でM8ネジが通らなかったので、穴を広げる加工が必要だったからです。はめてみると、手持ちのM8ネジだったので少し長くて取り付けが面倒とかありましたが、少なくともウェイトのネジが緩んでていても最後で止まって、落ちるようなことは無くなりました。

電池ボックスと、コントローラーをケーブルでモーターに繋げて動作確認をします。コントローラーのボタンを押すと、モーターシャフトは回っているので大丈夫そうです。が、そもそもモーターがー回っていても赤道儀が動いているかどうか分からなかったみたいです。そう、赤道儀はギヤ比がものすごく大きいので、本当に動いているかどうか分からないんですよね。まず、モーターをx32の高速回転をさせて、メモリ環のところをじっとみててもらい、やっと動いていることを確認してもらいました。次に等倍にして、カチカチ音が鳴っていることで、きちんと動いていることを実感してももらいました。


極軸の精度について

さて、この時点で18時前くらい。ここで空を見てみますが、まだまだ雲が厚く月は見えそうにもありません。ちょっと時間があるので、今回もう一つ理解して欲しかった、極軸についてです。

まず、赤緯については赤道儀に目盛りがついているので、富山なら36度から37度に合わせます。次に北向きですが、これをどう合わせればいいかあまりわかっていないみたいでした。方位磁針の磁北が、天の真北とずれるということは知っていました。調べてみると7度ほど「も」ずれていることが分かりました。7度が大きなズレということは実感しているみたいです。

ちなみに、iPhoneのコンパスは、表示を「磁北」か、補正した「真北」かを選べるので楽ですね。

基本的には北極星の位置に合わせればいいのですが、これも40分角くらいのズレがあるそうです。じゃあ、この40分のずれって、どれくらいのものなのでしょうか?これを理解してもらいたいのです。

基本は以前記事にも書いた

の話なのですが、これを小学生にもわかるように噛み砕きます。

  • まずは基本、もし赤道儀の赤経体の回転軸の向きが、極軸から1度上にずれていたら?
東の空を見たときに、星が進む方向に比べて、望遠鏡の視野は時間が経つと南側にずれていきます。これを天球を想像しながら手で指し示して理解してもらいます。なので、実際に望遠鏡をのぞいていると、星は左(北方向)にずれていきますね。

  • 次に、もし赤道儀の赤経体の回転軸の向きが、極軸から1度右(東方向)にずれていたら?
南の空を見たときに、星が進む方向に比べて、望遠鏡の視野は時間が経つと下(地上方向)側にずれていきます。これも天球を想像しながら手で指し示して理解してもらいます。実際に望遠鏡をのぞいていると、星は上にずれていきますね。

ここまではよく理解できたようでした。次はMちゃんへのクイズです。

  • もし赤道儀の赤経体の回転軸の向きが、極軸から1度東にずれていたら、東の空を見たときに、星が進む方向に比べて、望遠鏡の視野は時間が経つとどの方向にずれていくか?

これはひっかけ問題みたいで、なかなか難しいです。Mちゃん、しばらくの間ものすごく考えているみたいでした。でも結局超えたにはたどりつかづ「星と視野の動きは平行になるので動かない」と説明すると、なるほどと納得したようでした。やはりきちんと考えようと色々頭を使うと、答えを聞いたときもきちんと納得できるようです。


ずれを定量的に見積もって実感してみよう

少なくとも、極軸がある方向にずれると、視野から星がある方向にずれていくということは定性的には理解できたみたいです。じゃあ、実際どれくらいの極軸のずれで、どれくらい星が逃げていくのかという定量的な理解をして欲しいのです。

とりあえず、赤経体の軸が極軸から北に1度ずれているとしましょう。そうすると、実際の星と視野が1度の角度を持ってずれていくということはすぐに理解できました。1時間に星は15度進むということも当然知っていました。なので、半径15度で内角1度の扇型の弧の長さを求めればいいということはすぐに思いついたようです。とても勘のいい子です。

円周の長さを求めるのは学校で習ったはず。円をたどると1回転で360度ということも知っている。なのですぐに計算を始め出しました。でも半径なのに15「度」というのがややこしかったようです。「じゃあ、度じゃなくてm(メートル)」にしてしまったら?」というと、またすぐに計算が進み出し、答えが0.26メートルと出ました。今、メートルには意味はなく、度にすればいいので、答えは0.26度です。

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でもこの0.26度という大きさ自体の価値がよくわかりません。なので、今度はポルタで見ている視野角を求めてもらいました。ポルタの焦点距離は910mmです。面倒なので1000mmとしてしましましょう。ここに焦点距離10mmのアイピースをつけます。倍率は100倍です。この視野角はMちゃんも普段よくポルタを見ているので感覚的にわかります。

倍率が100倍というのを視野角に置き換えます。人間の目が顔の前面、すなわち180度を見ていると仮定します。倍率2倍はそれの半分、90度を見ることができます。倍率10倍は18度を見ることができます。ということは100倍というのは1.8度を見ることができると考えます。

面倒なので先の0.26度を0.25度、1.8度を1.75度として計算してみましょう。極軸1度のズレで、1.75度の視野に見える星が、1時間経つと0.25度ずれるので、0.25/1.75 = 1/7と、視野の7分の1ずれることになります。例えば極軸から5度ずれていたらそれの5倍なので、1時間で視野の7分の5がずれていき、最初に見ていた星のほとんどは逃げてしまいます。

ではここでさらに、赤道儀でなく経緯台で考えてみます。視野は1.75度と同じとして、経緯台でみた時は追いかけることも何もしないので、星のずれは天球の動きと同じ1時間で15度です。この時どれくらいの速さで星が視野から逃げていくかという問題です。1.75度は面倒なのでもう1.5度としてしまいましょう。すると、1.5/15=0.1時間、すなわち6分間で視野の端にあった星が反対側の視野にきてしまいます。経緯台をずっと使ってきたMちゃんにとってもこの「6分で視野から逃げていく」という計算結果は実感としてかなり納得だったみたいです。

途中、みんなでケーキを食べました。「自宅がケーキ屋さんだと食べ放題でいいね」とか、好き勝手なことを言ってましたが、太るので普段はほとんど食べないそうです。6年生だともうお年頃ですね。うちの家族は「おいしいおいしい」と言って、パクパク食べてました。楽しいひと時です。

さて結論としては、赤道儀の極軸合わせの精度は5度くらいずれても経緯台よりははるかに逃げていかないことがわかったので「赤道儀は北極星のある方向に適当にどんとおいてやればいいでしょう」ということになります。撮影をしない限り、眼視や電視観望ではこれで十分だと思います。

と、ここらへんの計算をかなり実感してもらって、今回わかったことを自分でノートにまとめてもらいました。私はその間に、天リフ中継を見る準備です。


天リフ中継

20時ちょうど、まだMちゃんはノートをまとめていたみたいですが、時間なので「始まるよー」と呼んで、しばらく出演者の写真を見ることに。Youtubeの映像を50インチのテレビに映し出して大画面で見ます。かずーさんの山の頂上へ登っていく光の列を見てMちゃんが「きれーい!」と感嘆の声をあげていました。

どうも写真も撮ってみたいようで、カメラのことを少し話しました。カメラは1台X5が余っているので、またそのうち貸してあげようと思います。しばらく中継を見ていたのですが、20時半過ぎくらいでしょうか、外を見ると雲が少なくなってきて少し月が出始めています。


月を見てみる

次の日は月曜で学校なので、あまり遅くなるのもよくありません。天リフの中継は後でも見えるからと、ぱっとここで切り替えて、せっかくなのでセットアップした赤道儀を試すことにしました。外に出た直後はまだ月に雲がかかって淡くしか見えてませんでした。時間もないのでCMOSカメラではなく、MILTOLにアイピースをつけての月の観望です。

まずは今回学んだように赤道儀を北向きにどんと置きます。次にクランプを緩めてある程度MILTOLを月の方向に向けます。今回はファインダーもついているので導入は比較的簡単です。モーターがきちんと回転することも確かめて、微調整をコントローラーで行います。途中「片方動かない!」とか叫んでましたが、ケーブルの差込みが不十分なだけでした。ここらへんもきちんと自分でチェックできるみたいです。

月が視野に入って、アイピースで見たときの一言目が「明るーい!」でした。10mmのアイピース なので、MILTOLだと20倍、小さいですが満月前なのでかなり明るく見えるはずです。あ、ピントを合わせるのに少し苦労しました。天頂プリズムは長すぎるし、アイピース だけだと短すぎます。なので、少しアイピースを抜き出すようにして固定してピントを出しました。

程なくしてお母さんの迎えの車が入ってきました。Mちゃん、早速お母さんに「見て見て!」と自慢げに覗いてもらっていました。21時過ぎ、赤道儀を全部最初にあったケースの中に入れ、MILTOLも箱にしまい、計算のメモなんかも全部後片付けをして、お土産の本(本?コミック?)を何冊か持っていって今日は終了です。とても楽しかったみたいで、何度もお礼を言ってくれました。「今度は月のない暗い時に銀河を見てみよう」と次回の約束をして、帰っていきました。

この日は午後から夜までずっとMちゃんに付き合ってたことになりますが、私自身とても楽しい時間でした。また遊びに来てくれるといいなぁ。


今回は大人気のMちゃんシリーズです。

3つの箱

今週水曜日、3つ同じものが自宅に届きました。

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シュミットでまとめて投げ売り状態になっているMILTOLです。さっそく1台箱から取り出してみましたが、そこそこの重量で、フードも取り付け用の足もついています。華奢かと思っていた足も、なかなかどうして、十分頑丈なようで揺れも心配なさそうです。

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思ったより相当しっかりと作ってあり、あまりの安価で申し訳ないくらいです。しかも3つもあれば多少加工とか失敗しても取り返しがつきます。これは使い甲斐がありそうです。


Mちゃんを誘ってみた

次の日の木曜、昼は曇りですが、夕方から晴れる予想。この日は私は休暇をとっていて、子供の用事を済ませて午後から時間があったので、Mちゃんのお母さまに連絡。

Mちゃんは富山市科学博物館の観望会で会った現在小学5年生、4月から6年生になる宙ガールで、以前自宅にもきてくれました昨年末の観望会で会った時にお母さんが「赤いカメラを欲しがってる」とか言っていて、本人に話すとどうも電視観望のようなことをやりたがっていたので、今回のMILTOLがぴったりなようです。

電話越しでお母さんの横にいたMちゃんですが、「キャーキャー」言ってるのが聞こえるので、既に興奮気味のようです。まあ電話ではなかなか伝わりにくいので、とりあえず午後3時を目処に自宅に来てもらうことにしました。

年末に貸していた「ナイトウォッチ」をもう持ってきていたので、「え、もっと持ってていいですよ」と言ったら、既に手に入れたとか。確か中古本がすごい値上がりしてたと思いますが、たまたまアマゾンで新品で定価であったみたいです。(今調べてみたら、確かに新品で出てます。増刷したんでしょうか?)結構読み込んでいるみたいで、太陽のこととか聞かれました。たまたま玄関にPST付きのC8が転がっていたので、少しだけ話しました。小学生にとっては分厚い本だと思いますが、楽しんで読んでいるようです。


なぜMILTOL

今回は、MILTOLの箱開けから、カメラとの接続、組み上げ、設置、観察まで、基本的には全部Mちゃんに手を動かしてやってもらうつもりです。でもその前に、なぜMILTOLが必要なのか、Mちゃんが既に持っているポルタの80mmの望遠鏡だとダメなのかを理解してもらわなくてはいけません。いや、せっかくの機会なのできちんと理解して、納得しながら進めてもらいたいのです。

さてさて、小学生に焦点距離と口径とF値のことをきちんと理解してもらうのはなかなか大変です。実際聞いてみると、焦点距離と口径については意味は分かっていたようですが、F値はやっぱり理解できていなくて、焦点距離と口径の関係も理解できていませんでした。なのでまずは焦点距離から入ります。焦点距離というよりは、倍率ですね。鏡筒の焦点距離をアイピース の焦点距離で割ったものが倍率になるということは、きちんと理解していました。

まず倍率1倍というと、目で見ているのと同じです。何も拡大していなくて、全体が見えます。簡単のため目で見えるとして180度の視野があると仮定します。そうすると倍率が2倍になると視野が半分になるはずなので、90度の視野になるはずです。その分その狭い視野を拡大して見るということになります。3倍だと60度、10倍だと18度と計算していってもらいます。と同時に、直感的に両腕を狭めていってどれくらいの範囲を見ているのかを理解してもらいます。結果として、焦点距離が長い鏡筒ほど見える範囲が狭くなることを理解してもらいます。ここらへんは全然問題なく、最初から分かってるような感じでした。

次に口径です。Mちゃんの持っているポルタの口径80mmを基準に考えます。口径が倍の160mmになったら明るさは何倍になるかという問題です。これは円の面積を考えれば簡単ですね。と思って話を進めたら、いまいちピンときていないみたいです。どうやら円周のことはわかっていても円の面積がわかっていないみたいでした。調べて見ると円の面積は6年生で習うみたいですが、でもMちゃんはまだ5年生。「勉強しておけばよかった」と悔やんでましたが、まあその場で理解してもらいます。円をいくつもの扇型に分けるような円の面積の求め方の原理を少し説明して、あとは正方形で考えてもらったらかなり実感したようです。正方形でも一辺の長さを倍にしたら面積は4倍と同じですね。これで、口径を倍にしたら4倍の明るさ、3倍にしたら9倍の明るさということがわかったようです。

もう一つ重要なことは、同じ口径で焦点距離を2倍伸ばしたら明るさは4分の1になり、焦点距離を半分にしたら明るさは4倍になることです。これは見える面積を考えてもらったらすぐにピンときたようです。焦点距離が長くなると、狭い範囲を引き伸ばしてみるので、その分暗くなるということです。

ここまでくるとF値は簡単です。焦点距離と口径の比ですが、F値の大きな細長い鏡筒と、F値の小さなずんぐりムックリの鏡筒のイメージを持ってもらうのと、焦点距離とか口径を知らなくてもF値そのものが鏡筒の性能を表す指標になるというイメージを持ってもらいました。例えばFが小さいと明るい、Fが大きいと暗いとかです。

ポルタが口径80mmで、簡単のため焦点距離800mmと考えます。今回のMILTOLが口径5cmで焦点距離200mmです。F値が10と4なので、本質的にMILTOLの方が明るいことと、ポルタで4/3インチサイズのASI294MCを使って見るのと、MILTOLで1/3インチサイズのASI224MCを使って見るのは同じ範囲を見ることになります。これは実際にセンサー面積をASI224MCとASI294MCと見て実感してもらいました。初心者がいきなりセンサー面積の大きいASI294MCに行くことはなかなか厳しいので、まずは小さいサイズのセンサーで始めてもらう。そのために短い焦点距離のMILTOLが必要だったと、やっとMちゃん本人とお母さんにも理解してもらいました。

おもしろかったのが、Mちゃんが「時間と速度と距離の関係と似ている」と言っていたことです。確かに口径とF値をかけると焦点距離になるのは、時間と速度をかけると距離になるのに似てますね。


MILTOLの組み立て

さて、一応頭では色々理解できてきたので、次は実際の組み立てです。まずはMちゃんに新品のMILTOLの箱を開けて、中身を取り出してもらいました。最初恐る恐るでしたが、もう全然壊してもらってもかまいせん。むしろ、使い込みすぎて故障したくらいの方が嬉しいくらいです。

MILTOLは一見カメラレンズのようなので、じゃあカメラにつけてみたらと言って、下の子が使っているEOS Kiss X5に取り付けてもらいました。そもそも一眼レフカメラに触るのも初めてなので、これも恐る恐るです。(私の中ではデフォルトの)マニュアルモードで、露光時間とISOを調整して外の景色を何枚かとってもらい、その際ピント合わせが必要ということを理解してもらいました。

次にCMOSカメラとして今回はASI224MCを使ってもらうことにしました。いくつか候補はあったのですが、安価なSV305-SVは借り物ですし、ASI178MCは感度では負けます。ASI224MCは惑星でも使いますが、最近ASI462MCを手に入れたので、しばらくは必要ありません。ASI224MCなら最初の頃私も電視観望で使っていたので、十分使えることもわかっています。

まずはPCにドライバーをインストールしカメラを認識させることをやってもらいました。あ、PCだけは自分の家から持ってきてもらいました。聞いたらお父さんと一緒に使っているものだそうです。カメラが認識されたことを確認するために、ASIStudioも一緒にインストールしてもらいました。ドライバーとかソフトはZWOのページなのですが、小学生なので当然英語は読めません。でもEdgeに翻訳機能があるんですね、十分理解できるような日本語になっていました。

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カメラ単体で、ASILiveで明るさが変わってカメラに反応しているのが見えたので、カメラ部分はOK。次にMILTOLとの接続です。今回購入したMILTOLはCanon EFマウント用ですが、そのEFマウント部分は回すと取り外せるようになっていて、外すとT2ネジ(M42、075mmピッチ)のオスネジが出てきます。ASI224MCにはT2ネジのメスが切ってあるので、ここに直接取り付けることができます。とりあえずMILTOLとASI224MCはくっつきましたが、これはまた後でピントが出ないというトラブルになります。

鏡筒をどう固定するかは初心者にとって難しい問題なのかと思います。市販の既製品ならいいですが、自分で色々組み合わせる場合は大変です。多くの初心者が最初に持つ経緯台は、ほとんどはVixenのアリミゾになるのかと思います。最初からVixenアリガタが鏡筒に付いていればいいのですが、特に短焦点を探り出すとカメラレンズの方向になり、普通は足も何もついていません。MILTOLの場合はラッキーなことに、リングと、アリガタではないですが足がついていました。なのでここに必要な規格のプレートを取り付ければOKです。

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手持ちで余りのアリガタプレートがいくつかあったのですが、穴が合いません。そもそもMILTOLのねじ穴がインチ規格なので、ネジも手持ちでは長さが限られてしまいます。1/4''のネジがハマるのを確認しましたが、これだとプレートの穴がM6で微妙に小さくて通りません。

なのでMちゃんにドリルで穴を広げてもらうことにしました。M6.5のドリルを使い穴を広げてみます。ドリルはお父さんが日曜大工も好きで、一緒に使ったこともあるみたいなので、ほとんど問題なく進みました。無事に穴も空きましたが、二つの穴でネジを止めようとすると、もう一つ最初から穴を開けなければならないので、とりあえず一つだけで固めにネジを固定して、まずは使ってみようということになりました。


さあ、見えるかな?

アリガタをつけることができたので、Mちゃんのポルタの三脚と経緯台を車から出してもらって、取り付けてみます。この時点で17時くらいでしょうか、まだまだ明るいのでどこか遠くの景色を見てみます。

と、ここである程度予測はできていたのですが、やはりバックフォーカスが足りなくてピントが出ません。T2で接続しているのでT2の延長筒とかあればいいのですが、なかなか都合がいいのは手持ちではなく、その代わりに一度Canon EFのアダプターをつけて、さらに手持ちのZWOのCanonマウントからT2へのアダプターを間に挟むことにしました。これでやっとピントが出ました。

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まだ明るいですが、空もかなり雲が無くなってきて、白い月が顔を出しています。じゃあさっそく月を見ようということになりました。でもやはり、経緯台での導入はかなり大変です。原因の一つがセンサー面積が小さいことで、それを解決するために短焦点のMILTOLを選んだのですが、それでもなかなか月さえも入りません。ここは少しだけ手伝いました。私がある程度のところまでアタリを持っていって、あとは微動ハンドルで振ってやると、月を捉えることができました。

ピントを合わせて、経緯台なので当然自分で追っかけて行かなければならなくて、でもよっぽど嬉しかったのか、地面に膝を立てて夢中で操作をしています。この時も最初はASILiveを使ったのですが、やはり英語で苦労しているようです。調べてみたら、ASICapは日本語化されいるようです。惑星が主な用途ですが、月なので明るくてもちろんぴったりです。早速ASICapに変えてみて、日本語になったらずいぶん楽になったようでした。見てるとありとあらゆる機能を試していて、みるみるうちに操作はマスターしたようです。

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この間に3回くらい「椅子に座った方がやりやすいよ」と声をかけたのですが、私の声は全く届かず、ひたすら自分の世界に入っていました。お母様も苦笑い。どうやらいつものことのようです。

しばらく月を操作して、画像も保存できて、やっと満足したみたいです。お腹が空いたとのことなのでいったん食事をとってきてもらい、まだ続けたいというので再び夜に戻ってきてもらうことにしました。いました。その間に私も食事です。


暗くなってからが本番

戻ってくると辺りは既に真っ暗。と言っても月齢12日の月が出ているので、かなり明るいです。早速再開し、M42オリオン大星雲に挑戦です。今度は最初から全部自分で導入です。最初リゲルを探していましたがちょっと方向が違いそう。そのうち明るいのが見えて、多分三つ星の一つだとわかりました。位置的にはアルニタクなのでそのまま下にいけば見えるはずです。そうこうしてると明るい領域が一瞬通り過ぎて「あーっ」と言って戻すと、ヤッター!見事オリオン大星雲です。

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ASICapのパラメータをいじって、ある程度見栄えが良くなることを確認して、ノイズを落としたくなったので、次はASILiveに戻ります。ASICapで慣れたのか、今度は操作もそこまで迷いません。ライブスタック関係だけが新しい機能でした。それでも見てると全部の機能を試しているようです。どうしてもわからないとたまに聞いてくるので、その場で答えるとすぐに吸収してしまいます。画像保存、ライブスタック、Brightness contrast saturationをいじってのあぶり出し、ヒストグラムをいじってのあぶり出し、とまあ、本当にあっという間に一通り学んでしまったようです。子供はとんでもないくらいに吸収が早い早い。びっくりするようなスピードです。私はほとんど何もいうことがないので、もう楽で楽で、途中お母さんと雑談してるのですが、Mちゃんの耳にはやはり全く入っていないみたいです。

トラブルといえば、露光時間も調整しましたが、1秒か、せいぜい2秒が限界です。なぜかというと、経緯台で追尾も何もしていなので2秒でも流れ始めてしまうからです。

次に、燃える木と馬頭星雲に挑戦。上のほうに行って、アルニタクを目印に燃える木はすぐに見えましたが、露光時間が伸ばせなくて馬頭星雲がどうもわかりません。月が明るいのでこの日はここらへんまででしょうか。

再びM42に戻って、少し余裕が出たのか「きれーい...」とため息混じりにうっとりしていました。今までずっとポルタだけで、見えるものは多分見尽くして、星雲が見えないことに悔しくて悩んで、やっと自分で組んだシステムで見えたわけです。多分私が想像するより、ずっと楽しいんでしょう。このころしか味わえない楽しさだと思います。私はそれを見てるだけで幸せです。

21時頃になりました。とにかくこれで最低限、自分で楽しめるはずです。そのまま一揃い持って帰ってもらいます。ASI224MCはあまり使ってないのでいつか返してもらえればいいです。MILTOLはこのために買ったようなものなのでずっと使ってもらえればと思います。ZWOのキャノンアダプターは必要なので、T2の延長など代替品を探します。

アップグレートもいろいろ考えられます。
  • マニュアル導入ならファインダーがあるといいのですが、でもどうやって取り付けるか。何処かに穴を開けてタップを切るかでしょうか。
  • 穴と言えばアリガタ固定の穴をもう一つ追加した方がいいでしょう。
  • Mちゃんの自宅は私のところより街中なので、かなりの光害地です。QBPがあるとさらに見えるのかと思います。
  • 銀河とかまで見るのなら、自動導入もあった方が楽でしょう。AZ-GTiなら小学生でもお年玉とかで買える範疇に入ると思います。
こうやって性能を追求していくのもまた楽しいと思います。

そうそう、お母様から「MILTOLのお金を払う」と言われたのですが、今回は私の趣味も入っているので断りました。それよりも「もし余裕があるならAZ-GTiの予算に回してあげてください」と伝えました。この日、Mちゃんが喜んでいるのと、導入で苦労しているのを見ていて、早いうちにあった方がいいと理解してくれたみたいで、納得してくれました。でもそこで、SkyWatcher製品が軒並み入荷遅れになっていることを思い出しました。

そもそも、Mちゃんは熱中しすぎるのでしばらく天文中断命令が出ていたらしいです。やっと春休みになって、長時間集中できる時間が取れるので今回のお誘いはちょうど良かったとのことです。なのでAZ-GTiもこの春休みにと最初思ったらしいのですが、いまの遅延だと数ヶ月のオーダーでかかりそうです。まあ必要なら私のを持っていけばいいのですが、まずは今のセットを使いこなしてからですかね。

そうそう、CP+の中継、Mちゃんも1時間遅れくらいで見てくれたそうです。中継時には習っている剣道の最中だったみたいです。面白かったと言ってくれました。あまり小学生が見ることは考えてませんでしたが、理解してくれたみたいで嬉しかったです。

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