ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:Heliostar

CP+で話した太陽トークの内容で、まだ一部記事にしてないことがいくつかあります。
順に記事にしていこうと思います。今回は1のヘリオスターのエタロンについてです。


これまでの結果

これまでに、PST、フェニックスと、手持ちの太陽望遠鏡のエタロンの特性を測定してきました。





PSTに比べて、フェニックスが圧倒的に性能が良くなっているという結果でした。

具体的には、鏡間の距離が0.3mmから0.2mm程度に短くなってFSRが1.5倍広がったために、両隣のピークの影響がすくなくなったこと、FSRが広がってピークの太さは太くなるはずなのに、鏡の反射率を70%程度から90%程度に上げて、FWHMを捕捉してよりHα線をコントラストよく補足するようになっていることがわかりました。

今回はそれに加えて、CP+セミナーのためにお借りしていたヘリをスター100Hαについても同様の測定をしてみます。公称値ではフェニックスが0.6Å以下、ヘリオスターが0.5Å以下となっていて、差がついています。特にこの差が有意なのかどうか、フェニックスのエタロンに比べて違いがあるのかどうかに注目です。


ヘリオスター100Hαの測定

測定方法はフェニックスの時とほぼ同じです。測定日は2月8日、LEDライトを使って測定しています。確度依存性をなくすために鏡筒を使い、対物レンズ側からLEDライトを入射します。

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分光器はSHG700を使い、カメラはG3M678M。画像としては
  1. 分光器のみで鏡筒をつけないフランホーファー線
  2. 鏡筒からBF(ブロッキングフィルター)を外した状態(エタロンの測定)
  3. 鏡筒のノーマルの状態(エタロンあり、BF無し)で太陽望遠鏡としての測定
  4. BFのみ分光器に取り付けた場合
の4つを撮影しています。この中で今回は1、2、4を使っています。

1枚の分光画像の撮影は、10秒露光で10スタックの計100秒間撮影しています。ゲインは3200(=ZWOだと300に相当)で、オフセットをSharpCapの値で2000加えています。


測定結果

波長のキャリブレーションはこれまで同様に、フラウンホーファー線を撮影し、参照データ(PEPSI)にフィッティングしています。
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エタロンの透過特性の測定値とフィッティングです。
fit_result
  • 鏡の強度反射率、強度透過率: R = r^2 = 0.909, T = t^2 = 0.091
  • キャビティーの鋭さを表すFinesse = π r/(1-R) = 33.1
  • エタロンを構成する鏡と鏡の間の距離 = 0.208 [mm]
  • 周期の幅を表すFSR (Free Spectrul Range) = 10.34 [Å]
  • エタロンの性能を表すFWHM = FSR/Finesse=0.31 [Å]
  • 光の折り返し回数: Finesse x 2/π = 21.1 [回 (片道)]
という結果になりました。

フェニックスのFWHMが0.37Åでヘリオスター100Hαが0.31Åと、約2割違うことがわかります。公称値も0.6Å以下と0.5Å以下で2割の差があるで、ちょうどその違いを説明できています。今回測定したFWHMの絶対値がまだどこまで信頼できるかはわかりませんが、少なくとも同様の方法で測定しているので相対的な違いはある程度正確に評価できていると考えると、公称値の違いも含めてこの差は有意であると考えて良さそうです。これは推測ですが、今回FSRの値はほぼ一緒の0.2mmなので、おそらくエタロンと作っている会社は同じではないかと思います。その上で、公称値に差をつけているということは、鏡の反射率を実際に変えてFWHMに差をつけていると考えると素直な気がします。

続いて、BFも考慮した場合の透過曲線です。エタロンの測定値とBFの測定値を掛け合わせています。BFは両隣のピークからの漏れをカットする役目がありますが、グラフを見る限り十分カットしていることがわかります。
all

さらに、太陽光を掛け合わせたものです。太陽光を掛け合わせると、両隣のピークの影響が少し出てくることがわかりますが、積分した総光量に対する量としてはごく僅かで、大した影響はなさそうなことがわかります。
all_sun_multi

ここまで見ても、相当性能の良いエタロンだということがわかります。


エタロン透過曲線のフィッティングについて

少し考察します。エタロンのフィッティング曲線をPST、フェニックス、ヘリオスターを並べてみます。

fit_result

fit_result_ok

fit_result
よく見ると、どのグラフもピークの裾の部分が、実測とフィッティングがずれしまっているように見えます。いずれも実測よりもフィッティングの方が大きく出てしまっています。

もし、裾野部分のフィッティングが実測に合うように重みづけをして改めてフィットしたりすると、おそらくフィッティングしたピークはもっと細くなって、FWHMはさらに小さくいい値になってしまうでしょう。今でもPST、フェニックス、ヘリオスターの公称値

1.0Å以下、0.6Å以下、0.5Å以下

に対して、私が実測した値は
0.71Å、0.37Å、0.32Å
と公称値よりかなりいい値になっています。これに、裾の影響を補正するとさらにいい値になってしまうのは、方向性として果たして正しいのでしょうか?

そもそも、なぜ実測とフィティングでズレが起きるのか考えてみます。光キャビティーは一般的にはh状に素直な応答を示し、かなり理論的に説明できるものです。今回のずれは光キャビティーそのものというよりは、その測定方法に問題があると考える方が素直です。

では何が問題なのでしょうか?一つ考えられることは、測定時間が10秒x10スタック=100秒と長過ぎたことかと思われます。今回の応答はフィネスを見てもわかるように、そこそこ鋭いものになっています。実際、ヘリオスターはその鋭いピークゆえに実測点はわずか5-7点ほどです。ピーク周りに至っては3点ほどでピークを跨いで測定してしまっています。1つの測定はカメラの1ピクセルに相当します。ピクセルサイズを考えるとわずか2μmです。測定時間の間、カメラに入る光が全くずれなければいいのですが、地面や望遠鏡を載せている机が揺れるため、100秒の長い間には、例えばLEDライトと望遠鏡が相対的に僅かにズレることはあり得るでしょう。

もしピークのところがずれたとすると、どちら方向にずれても値は小さく読み取られます。値が小さくなる傾向はピークに近いところほど顕著で、裾に行くに従って緩和されます。すなわち、ピークが低い値で測定され、ピークに近いところではその分太るので、本来のピークよりも頭でっかちなものとして測定されていると考えられます。その頭でっかちなところを合わせるようにフィットすると、裾の部分でズレが大きくなり、本来のFWHMよりも大きな、性能の悪いものと結果が出てしまいます。

この推測が正しい、もしくは他の理由で裾がズレるとしても、いずれにせよ裾の方が測定点が多く、本来の値からのズレは少ないと考え、ピーク部分のずれが本来の値から大きくズレると考えると、実際のFWHMはもっと小さいと考えて良さそうです。

ただし、今回は撮影画像の上に凸の曲線の真ん中の部分だけを使っているので、エタロンの中心部のみを測定していることになります。もしかしたら端の方はもっと透過幅が大きくて、その平均を取るとメーカー値に近づくのかもしれません。ここら辺は今後の課題としたいと思います。

どこをどう測定するかで値は変わってきそうですし、一番いい最小値か、平均値か、最低限の保証をするために最大値を採用するかなどは、メーカーによっても方針が違うかもしれません。やはりきちんと比較するためには、同じ方法で、同じ基準で比較すべきで、そういった意味では手元に持って実測して相対値を比較するのが一番確実だと思われます。少なくとも、今回まででPSTとフェニックスとヘリオスター100Hαの違いは、相対的にはっきり見ることができたというのが結論になると思います。


まとめ

これで手持ちと借りたもののエタロンとBFの測定が終わりました。太陽望遠鏡は高価なのでなかなか自分で買うことはできません。もし今後借りたり、もしくは新しい鏡筒を手に入れたりできた場合にはまた測定を続けようと思います。

あと、もう少し精度を上げたいとも考えています。短時間測定や中心部以外を測定するのも、今後余裕があったら試すことができればと思います。


今年も無事にCP+を終えることができました。でも疲れてしまったのか、自宅に着く頃に熱が出てしまい、平日は何日かは休んでいてほぼ寝ていました。やっと今回の記事を書けるくらいに復帰して、週末はこの記事を書いています。


準備

今年のセミナーはCP+の最終日の日曜です。その前日の土曜には、昨年もお誘いいただいた星沼会の方を中心とした飲み会に参加するため、今回は土日での参加になります。その週の平日が結構忙しかったので、セミナーのスライドの準備は前週の3連休の23日までにはある程度終わらせておきました。その3連休は、ほぼ全ての空いている時間を準備に費やすことになりました。解析計算が多くてプログラミングがいくつかあったり、新しいことが多くて根拠を調べるのに時間を食ったりで、普段スライドを作る以上に時間がかかってしまいました。その分「今回はすごいトークになるぞ」という確信が出てきて、Xなどでそれとなくすごそうだということをアピールしてたつもりだったのですが、実際にはいまいち伝わらなかったみたいです。


2月28日(土)横浜へ

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さて、出発は2月28日(土)の朝、新幹線で富山駅から東京に向かいます。この日は早く着く必要はなかったので、各駅停車の「はくたか」で3時間近くかけてのんびり移動します。この3時間はかなり貴重で、ずっと新幹線の中でスライドの最後の微調整をして、気づいたらもう東京の手前の上野でした。東京からは東海道線で横浜まで30分くらいでしょうか。横浜でみなとみらい線に乗り換え、みなとみらい駅に向かいます。

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会場にはお昼ちょっと過ぎくらいに到着、一年振りのCP+会場です。
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手前の入場口から入り、今年は一番奥の方に陣取っているサイトロンブースにまずは向かいます。途中Askarブースでサイトロンの方と少し話して、そのままサイトロンブースに到着。
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スタッフの方に「今年もセミナーに呼んでいただきありがとうございました」とのお礼と、挨拶を一通りしてから、この日は時間的にも余裕があるので会場を一回りします。見て回るのはほとんど天文関連のブースで、多くの方がすでにレポートされていて、それをなぞるような感じでした。特にHIROPNさんの解説がすごいです。もうCP+の詳しいことは今回は他の方に譲るとして、この記事では主に自分のことについて書いておきます。


初日(土曜日)の様子

今年は天文系のセミナーが多くて、あらかじめ聞きたいものを考えておかないと、セミナーの時間が重なったり、セミナーだけで時間がいっぱいになってしまうくらいの充実度でした。サイトロンブースのセミナーの充実度は言うに及ばず、特に今年はVixenブースのセミナーは数が多く、それに合わせて展示スペースも拡大していて、去年にも増して元気な様子が伺えました。DWARFさんのところも星見屋さんが頑張っていて、丹羽さんを呼んでセミナーを多数開いていて人を集めていました。

惜しむらくはサイトロンさん以外はほとんど、本当にごく一部を除いてライブ配信や後日配信がないのが非常に残念です。サイトロンさんは以前のCP+の配信もきちんと残してくれていて、私にとっては後から参照できるとても有効な情報源となっています。ここら辺はまだサイトロンさんに一日の長があると言ったところでしょうか。

私のとっての初日の土曜は、サイトロンのフォトコンテストの裏側と、あぷらなーとさんのセミナーが目的でした。

最初に会場を回っている最中に、通りがかりのDWARFのところででちょうど丹羽さんの話を聞くことができました。丹羽さんは今回4回もセミナーがあり、しかも後から聞いたらどれも違うネタとのこと。これはかなり大変そうです。私はせいぜい一本に集中することしかできない気がします。
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14時40分からのフォトコンテストの裏側ですが、今年もコンテストに残らなかった写真の紹介でした。でももう少し枚数増やしていろんな例を見せてほしかったです。
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セミナー準備中のパネリストさんたち。

あぷらなーとさんのトークは相変わらず鉄板で、テレビショッピングを彷彿とさせる勢いでした。
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面白かったのは、あぷらなーとさんのトークのちょうど反対側のソニーブースでKAGAYAさんがトークをしてたことで、すごい数の人が集まっていました。どなたかが「あっちは一般の人、こっちはマニア」とか言ってました(笑)。この時に気になったのが大型モニターで、あぷらなーとさんの画像が結構輝度と彩度が飛びがちになってしまっていたことです。後からKAGAYAさんと話した時に聞いたのですが、ソニーのモニターのLEDがかなり諧調の高いものを使っているとのことで、コニカミノルタのプラネタリウムのLEDよりも良いかもしれないとのこと。「このモニターで話せたのが良かった」といっていました。天体写真を写す場合はモニターも選ぶ必要がありそうで、特に大きな面積を持つものは敷居が高そうです。今後、高諧調LEDの技術も浸透してくると思うので、将来に期待したいと思います。


スライド確認

この日のメイン作業の一つは、スライドの確認です。18時にその日のイベントは終了になるので、そこからサイトロンスタッフさんと共に、出していいスライドと出しちゃまずいスライドをチェックします。

この時点で、通しでスライドを見せたのである程度の反応は得ることができました。やはり予想した通りかなりすごい反応です。というのも、昨年で太陽の話はもうこれっきりだと思っていて、かなり式などを詰め込みました。一部の好事家にはウケたと思いますが、一般の方にはやはり難解だったかもしれません。今年は式を使わずに同じことを実測で示し、しかも撮影画像と動画がもう見た目にインパクトありまくりなので、一般の人でも十分にすごさがわかってもらえるはずです。実際、星が専門でないスタッフの方からも「すごいのがわかる」と言ってもらえたのは、かなり嬉しかったです。実は土曜も日曜も、会場で会う人会う人に「すごいのが撮れた」と自分から宣伝しまくっていました(笑)。

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スライドチェックを終えた後の人がいなくなった会場。
面白かったので写真に撮っておきました。


恒例の飲み会

スライドチェックが終わってからは、恒例の飲み会です。Aramisさんとあぷらなーとさんと天リフ編集長がその場にいたので、一緒に歩いてお店まで行くことになりました。サイトロンセミナーで話す3人が揃ったので、セミナーを頼まれた経緯や、送られてくる機材を使う時間がなかなかとれないこと、ネタが厳しいなど、ぶっちゃけ話ができて楽しかったです(笑)。

飲み会は星沼会の方達が仕切ってくれていて、特にぐらすのすちさんが幹事を引き受けてくれていてありがたかったです。この飲み会はだんだん同窓会のような雰囲気になってきていて、年1回顔を合わせて話せるのがとても楽しいです。「ほしぞloveログの記事が長すぎて昼休みの間に読みきれない」と苦情を言われたり(笑)、ノイズと分解能の話で盛り上がったり、普段ではなかなか会話にすらならないことを平気で話すことができます。同好の士とは本当にこのことです。

宴もたけなわですが、明日のこともあるのと、今日スライドチェックしたことを少し直したいので、横浜スタジアムの近くに撮ったホテルに向かうために、みなとみらい駅へ移動し電車に乗って最寄り駅までいきます。少し夜食を買って、ホテルの部屋で最後の画像処理とスライドの手直しです。動画の処理だったので少し時間がかかってしまいましたが、それでも0時前くらいには全て終えることができ、眠りにつきました。


3月1日最終日

2日目の朝、7時頃には目が覚めたので、ホテル泊についている朝ごはんを少し食べてからCP+会場まで移動します。このホテルのいいところは、CP+会場のパシフィコ横浜までのシャトルバスを出してくれることです。去年たまたま泊まったのですが、朝の移動がすごく便利だったので、今年もまた同じホテルにしてしまいました。CP+会場の1Fのキッチンカーが出てるところくらいまで行ってくれるので、歩く距離が短くなってかなりラクです。というのも、会場がかなり広くてしかも夢中になって何往復もするので、疲れてしまうんですよね。しかも今年はセミナーが午後遅くなので、それまでにできるだけ体力は残しておきたかったので、このバスの存在は結構ありがたかったです。

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バス移動の途中の景色。豪華客船「飛鳥II」(多分)と赤レンガ倉庫が見えます。

この日もセミナーと、前日見切れなかったブースと、毎年なぜかあまり見ない大手ブースをさらっと見ることで時間は過ぎていってしまいます。

セミナーは午前10時30分からのサイトロンのSJH-75UFの傳甫氏の話が以前も素晴らしかったので楽しみだったのですが、なんと電車が一部ストップでご本人が会場に来ていないとのこと。結局午後1時からに時間変更で、無事に聴くことができましたが、もう性能的には素晴らしいの一言です。重要なことは、設計でいくらいいものができて、実際にそれをモノとして作ること、さらに量産するということは全く別のことです。セミナーでは工場とのやりとりや調整の話にまで踏み込んでくれていて、しかもその後傳甫氏ご本人様にもさらに個別に話を聞くことができて、その方針にとても共感できました。望遠鏡設計では間違いなく日本でトップクラスの方ですが、やはり筋金入りの技術者は理論も実践も兼ね備えているということを感じることができました。出身が物理というのがまた興味深いです。

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お昼12時のセミナーは迷いました。VixenブースのそーなのかーさんとサイトロンブースのAramisさんです。結局最初そーなのかーさん、途中からAramisさんと移動することで、両方とも雰囲気だけつかもうという作戦です。最近の屈折はもうどれをとっても十分な性能に思えてしまいます。星像に関しては私くらいの目ではもう四隅まで十分です。しかもSDP65SSもNAKOH 60GTも十分現実的な値段、特にNAKOHは当日の値段発表だったのでしょうか、かなりビックリな価格です。このクラスは群雄割拠ですが、ユーザーとしては選択肢が増えるのはありがたいでしょう。

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でも、Aramisさんの話で途中から気になってしまったのは表示されているモニターのことです。昨日のあぷらなーとさんのトークの時も、スライドテストでも気になっていたのですが、どうもかなり強いシャープ処理をかけているみたいで、ノイズや格子模様があらわに見えてしまうのです。太陽は基本単色なのでサイドの方は私的にはそれほど問題ではありませんでしたが、シャープネスの方はその場で見ると少し印象が違うかもしれません。
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順番的にはAramisさんのセミナーが終わって、傳甫氏のセミナー、続いて成澤さんのセミナーでしたが、成澤さんのセミナーの間に、頭を冷やすために一旦外に出て座って少し休憩をとりました。成澤さんすみませんでした。少し寝てしまって、目を覚ましてからサイトロンブースに着いたのは、ちょうど成澤さんのトークが終わった後くらいで、まだ成澤さんが残っていた人と対応していた頃でした。ちょっと早めでしたが、私も準備を始め接続まで完了します。PixInsightでの動画もどきの表示をするので画面の大きさの設定を最終確認します。


いよいよセミナー本番

セミナーは日曜日の最終に近いということで、どれくらいの方が来てくれるか心配でした。「面白い話になる」と会場で宣伝はしておいたのですが、それがどこまで効くのか?

最初はそこまで人が多くなかったかと思います。でも、トークを終えて改めて見てみると、かなりの人数が目の前にいました。途中から面白かったのかわかりませんが、マイナーな太陽の話でこれだけ人が来てくれれば十分でしょう。

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40分のセミナーで結局45分くらい話してしまいました。最後にいくに従って盛り上がるような構成で、後半の皆さんの反応は話しながら見ていても明らかに「オぉー」という感じだったので、5分くらいの遅れは許していただければと思います。


本番後の反応

セミナー終了後は質問もいくつかありましたが、今回の話は面白かったと知っている方も知らない方からも、何度も声をかけられました。やはり黒点の3分周期振動は相当インパクトがあったようです。片付けをして、気づいたらすでに16時半はとうにすぎていました。最終日は17時でイベントも終了ということと、多分ですがかなり疲れてしまっていて、サイトロンのスタッフの方に挨拶をして、そのまま会場を後にしました。帰る途中で、DWARFブースで片付け中のだいこもんさんに会ったのですが、どなたか太陽トークを聞いてくれた方から話を聞いたみたいで「やばかったって聞きましたよ。後で配信みます。」と言ってもらい、その後Xで大きく宣伝していただきました。

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帰りの電車の中でXのセミナー時の反応を見ていたら、トークの途中から何人かの方が書き込んでいてくれて、いずれも「すごかった」とか「必見」とか「圧巻」とか、とてもありがたい言葉であふれていましした。一部感想を書いておきます。
  • じろーさん:「黒点振動、凄い…開いた口が塞がらない…」「黒点震度、初めて見ました。まだ興奮状態です…」
  • M87JETさん:「ヽ(´▽`)/ なんという強烈な動画でしょう!」
  • 銀狐さつきさん: 「太陽を撮影しない私が見ても驚愕の映像でした」
  • にゃーとんシュガーさん:「今回のSamさんのプレゼンで「よし!太陽チャレンジしてみよう」って方も出てきそう。」 
  • 智さん:「タイムラプス映像が凄くて、これだけでも来た甲斐があった」
  • mizunangさん:「さて、CP+に行こう。」「samさんのセミナーセッション聞きたくて」
  • yagiさん:「思わずヘリオスター100Haっていくらだったっけ?って確認に行ったら在庫切れでホッとしましたw」
  • moleculeさん:「他数枚の中からの精鋭画像の選択で、精細さが際立っていたと思います。」
  • Sunstar24225さん:「いろいろなご考察とその成果の素晴らしい映像、本当に感動いたしました。」
  • Hiroponさん:「「Samさんマジヤバクね?」というのが第一印象(笑) あそこまで精緻な太陽面を描写できるヘリオスター100Hαはもちろんすごいのだけど、その潜在能力を引き出すSamさんがやっぱりマジヤバイw 黒点の振動なんて初めて見た。」
  • mituさん:「予想の斜め上の黒点の周期振動でございました。初めてそういったものがあるんだという驚きで、帰りの電車で「うん、実際に現地に行ってよかったな」と思ってました。」
  • NEST:AQUAさん:「太陽でもこんなにシーイングの影響があるものなんだと気付かされた素晴らしい配信でした!」
と、大反響と言っていいかと思います。「数式がない」と苦情)が来ていたので(笑)、来年もし話せるなら今度は式だらけにするかもしれません(笑笑)。

帰りの移動の途中で頑張って返事をしていましたが、新幹線でどうも寒気がして、自宅に帰ってから熱を測ったら38度で、その後3日ほど寝込んでいたので、返事を返せなかった方もいたかもしれません。申し訳なかったです。

当日会場で聞いていただいた方、ライブもしくは後日配信を見てくれた方、Xなどで感想を書いてくれた方、本当にありがとうございました。今回のセミナーはかなり盛り上がり、大成功だったと思います。

サイトロンさんには機材の貸し出しから、撮影時にも色々気を使って連絡を取っていただいたり、当日の会場準備、セミナー本番のサポートと、さまざまな面でお世話になりました。ここで改めてお礼申し上げます。

セミナーは天リフさんの協力で同時ライブ配信されました。この配信は残っているのでよろしければまたご覧ください。太陽画像の細かい違いを見るのがポイントなのですが、この配信で十分に見比べることができますし、目玉の黒点振動も綺麗に見ることができます。


残念ながら、その場の雰囲気みたいなのは配信にはさすがに残っていませんでした。その時の「オォー」とかいうようなのは、やはり現場ならではなのかと思います。Xで「黒点振動の画像を見えただけでも会場に来た甲斐があった」というような投稿もあったので、もし次回機会があれば、ぜひ会場にお越しいただき雰囲気を共有できればと思います。


今後CP+の補足記事を書く

今年のトークのためにかなりの数の新しいことに挑戦しました。少なくともこれまでブログ記事で触れていないことが以下に示すくらいあります。
  1. ヘリオスター100Hαのエタロンの応答を、実測した。
  2. 白いモヤモヤが何か判明した。
  3. 大口径太陽望遠鏡で、シーイングの時間変化を評価してみた。
  4. シーイングを分類し、画像で見比べてみた。
  5. 黒点の3分間振動が見えた。振動が広がっていく様子もはっきり見えた。 :ヘリオスター
くらいでしょうか。去年のトークで、フェニックスの撮影画像はCP+本番で初出しして、その後ブログ記事にはしていなかったことがあり、配信を見なければわからないなど、少し反省点がありました。今年は、少なくとも新しいことについては詳細を含めてブログの記事にしておこうと思っています。


写真

最後に、記録がてら撮った写真です。天文関連以外が多いです。

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この碑文を見るたびにCP+に来たことを実感します。

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奥に写っているのが去年展示されていたもので、手前が今年。

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話題のMiru MOONです。
Vixenがこういうのを出すということに意義があるのかと思います。

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セレストロンが独立してブースを出していました。
技術の方に聞いたら、赤道儀もフルラインナップで販売しているそうです。
手持ちの赤道儀もとりあえずサポートはしてくれるとのこと。

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今年も新刊の第4巻を書って、恒例のシールをいただきました。

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学生の写真部やサークルがずーっと一列で並んでいました。

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こちらは高校生。

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ポストC8になり得るのか?

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太陽望遠鏡3種。ヘリオスターはCP+直前に送り返したものです。

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相変わらずここのアルミ板への印刷は綺麗です。数十年は平気で持つとか。

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アルカスイスって、もっと細いバージョンもあるんですね。

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こういった自分の写真集を出すのってもっと需要がありそうな気がします。
見せたもらった一番安価なものはパンフレットのようなものだったのですが、
背表紙をつけて本のようにできるなら、
ずっと写真を撮ってきた人にとっては記念の本にまとめたくなると思います。

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Docとの記念写真です。

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子供が楽しめるようなものも少しあります。


ゴールデンウィーク中の太陽の目玉は、何と言っても大型黒点でしょう。


名古屋市科学館での太陽

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5月3日の4連休の初日に実家の名古屋に行った際、名古屋市科学館に行きました。9時10分頃に到着したのですが、運よく10時からの一般向けの回のチケットを、残り10席くらいでとることができました。ゴールデンウィークなので次の11時20分からのファミリー向けの回の方が人気があったようです。

今回のプラネタリウムは土星の輪の消失の解説が面白かったです。名古屋市科学館はいつも生解説なのが魅力です。今回も素晴らしいトークでした。解説によると、3月24日に地球が土星の輪の平面内を通過するので一度輪が見えなくなっていて、次が5月7日なのですが、その時は今度は太陽が土星の輪の平面内を通過するために輪に平行にしか光が当たらなくなり見えなくなるとのことです。このことを、CGで土星の輪に乗っかって地球と太陽を見るという試みをしていました。非常に直感的でわかりやすくてよかったです。

科学館の常設展示の中で今回特に面白かったのは、太陽のリアルタイム映像でした。プラネタリウム中にも解説していたのですが、同じフロアで太陽の白色光を減光して投影していて、この日は話題の大型黒点がよく見えました。
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北が上になるように写しました。おおがた黒点が間も無く正面にくるくらいです。

他にも、5階の天文コーナーがいろいろ変わっていました。円形の部屋の壁全面を利用して、一周で宇宙のスケールを距離で表している展示があって、かなりわかりやすい試みだと思います。
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ここがスタート。

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壁全面に、宇宙の果てまでの距離に応じた展示があります。

この日は特別展で科学館の地下で「鳥」展が開催されていました。かなり人気らしくて、入場のところから並んでいて、中もすごい人でした。いろんな鳥が各「目」に分かれていて、たくさんのはく製が展示されています。「目」での分類は、ある意味鳥の進化の歴史でもあるようで、鳥の進化そのものがわかるという内容で、とても充実していました。
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こんな展示が44目(多分)まで続きます。

私は鳥にはそこまで興味はないごくごく普通ののですが、非常に興味を引くように展示が工夫されていて、鳥に詳しくないとしてもとても面白いと思います。


天文ショップスコーピオでの太陽

その後、大須方面まで歩いて移動し、上前津から地下鉄に乗り、伏見で東山線に乗り換えて八田駅まで行き、天文ショップのスコーピオに顔を出しました。早速店長さんが口径76mmの太陽望遠鏡Heliostarを見せてくれました。
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CP+で話したPhoenixも良かったですが、Heliostarは口径が76mmとPhoenixの40mmの倍近くになり、特にアイピースの焦点距離を短くして拡大した時は、見応えも格段に良くなります。今回は標準の20mmアイピースに加えて、10mmと5mmのアイピースで見させてもらいました。5mmは126倍とかなり拡大して見ることになるので、流石に少しは暗くなりますが、それでも元の口径が76mmと大きいので、不満のない十分な明るさで見ることができます。ここまで拡大しても細かいところまでよく見えるのは、やはり76mmの恩恵でしょう。これで拡大して見た大型黒点は、かなり細かい模様も見えて大迫力でした。

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スマホで撮影してみましたが難しいです。
目で見た方がはるかに迫力があります。

この大黒点は肉眼黒点の可能性もあり、スコーピオの店長さんと太陽フィルムで見てみました。肉眼黒点としてはそこまで大きなものではないので、かなり小さかったですが確かに何の拡大もなく見ることができました。


Hαで太陽大黒点を撮影

次の日の4日には富山の自宅に帰ってきて、今回の黒点を撮影しようとしました。午前中は曇りで諦め、午後からHαで撮影したのですが、少しの晴れ間を狙っての撮影だったので時間をかけられずに、大した解像度は得られませんでした。むしろこの日はいろんな調整に時間を費やしました。この日のことはまたまとめて記事にします。

天気予報では次の日の5日は朝から快晴のはずです。張り切って朝の5時半には起きたのですが、外はなぜかどん曇りです。その場でSCWを見直してもWindyを見直しても雲はないはずです。もう状況がよくわからないので、ふてくされてガストのモーニングで時間を潰します。10半頃にはかなり晴れてきたので自宅に戻り、11時頃にはほぼ快晴、11時半頃には準備も完了して、前日あまりうまくいかなかった撮影を始めました。機材はいつものC8+PST+ASI290MMです。赤道儀は簡単に出せるCGEM IIです。

30秒インターバルで1ショットあたり200フレームで120ショット余り撮影しましたが、シーイングは普通よりは多少いいくらいだったでしょうか。撮影した中の、連続の2ショットがかなりシーイングが良かったので、2ファイル分の合計400フレームのうちPIPPで上位300フレームを選び、その300フレームをすべてAS4!でスタックしました。その後はImPPGで細部出しですが、最近の精細な画像ではsigmaは0.5一択で、あとは適時調整します。コントラスト出しやカラー化などはPixInsightのSolar Toolboxで、その後仕上げにPhotoshopに回しています。

結果はモノクロ、カラー、カラー反転の3つを示しておきます。
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  • 撮影日: 2025年5月5日12時4分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、11時56分から13時15分まで、30秒ごとに200フレームを129回撮影して、そのうち2つのベストショット300/400をスタック
  • 画像処理: PIPP、AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC

今回のゴールデンウィーク中の目的の一つ、大黒点の撮影がある程度分解能よくできました。このように目立つ黒点が出た時も、確実に分解能よく撮影する手法が確立して、それが実践できるようになってきたのかと思います。また、少なくとも静止画に関しては撮影、選別、画像処理のルーチンはほぼ出来上がったと言っていいので、処理もその日のうちに終わり、今回も当日のうちにXに投稿しています。太陽は時間勝負のところもあるので、ここら辺の早い処理というのも目的の一つでした。


お客さんと太陽を見る

C8での撮影を終えて、全景用に鏡筒を変更しようとして家の中に入っているときに、玄関のチャイムがなりました。最近近くに引っ越してきた、アメリカ在住時代からの古くからの友人が、お嬢さんを連れてやって来ました。何でもお嬢さんの方が、私のXの投稿で朝から太陽をやっているのを見て、興味を持って来たとのことです。実はお嬢さんは赤ちゃんの頃に顔を見ているだけで、聞いたらもう中3とのことで、はじめましてではないのですが、実際にははじめまして状態でした。わざわざ太陽なんかに来てくれるくらいなので、星のことには結構興味があるみたいで、話してみると色々詳しくてちょっとびっくりでした。

まずは、太陽グラスで黒点を見てもらいますが、大黒天と言っても肉眼だとやはり小さくてわからないようです。そこで、星座ビノに太陽グラスをテープで固定して見てもらうことにしました。
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これだとさすがに黒点も十分に見えるはずで、二人とも「見えた!」と叫んでました。

太陽と言っても、C8の撮影は撮り続けて待っているだけなのですが、太陽全景ならSharpCapでリアルタイムで色付きで見えるので、多少は楽しいはずです。というわけで、鏡筒交換の準備を続けながら太陽全景を一緒に見てもらうことにしました。


8cm鏡筒用に太陽用ファインダーとガイド鏡

口径8cmの鏡筒も改良が進んでいます。玄関のチャイムが鳴った時は、ちょうど太陽ファインダーを取り付ける準備をしているところでした。C8の場合は鏡筒内からの反射光のスポットが補正版に当たるので、それが中心に来るようにアラインメントを取ればいいので目安があって簡単なのですが、口径8cmの場合はそのような指標がなくて、毎回導入に手こずっていました。10cmに取り付けていた太陽ファインダーがあったのを思い出し、それアルカスイス互換のクイックシューを取り付け、8cm鏡筒の下部に取り付けたアルカスイス互換プレートにそのまま取り付けられるようにしました。

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写真のようにアルカスイスプレートの前方にファインダーを取り付けるのですが、導入後は取り外して、撮影時は下に写っているガイド鏡に交換します。今後は、この後に出てくる新カメラで一度に太陽全景が撮れるようになるので、タイムラプスなどの長時間撮影をしたい時にガイド鏡が活躍するはずです。

こんなふうに実物を見せながら、ファインダーの動作原理から、取り付けの際のアルカスイス互換リリースの取り付け、鏡筒に固定してからの導入などもお客さん二人に説明しながら、いよいよ太陽像を見てもらいます。


太陽撮影用新カメラG3M678M

今回の目玉は新カメラの投入です。ToupTekのG3M678Mという機種です。
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中身は至ってシンプルで、マニュアルもドライバー関連も入っていません。
左上の黒いアダプターを使うと、
アメリカンサイズのフィルターを取り付けることができます。

IMX678センサーを使っていて、ピクセルサイズが2μmとかなり細かい撮影が可能です。これまでのASI290MMが2.9μmなので、約1.5倍くらい細かくなるわけです。同センサーのカラータイプはZWOからもでていますが、モノクロで天体用はToupTekからだけのようです。 (追記: 2025/5/8) ZWOでも同センサーでASI678MMが出ていますが、いずれも売り切れや取り寄せなど、日本の代理店を通してだと入手が大変そうなのと、値段がかなり上がります。海外では太陽でG3M678Mの実績が多数報告されているので、初期不良や故障の場合は少し面倒かもしれませんが、今回はG3M678Mを選びます。(追記ここまで) 分解能を考える場合は、カラーとモノクロではモノクロの方が単純に2倍細かくなるので、単波長の太陽撮影では同じセンサーならモノクロタイプの方が圧倒的に有利です。センサーサイズは1/1.8''と、これまでのASI290MMの1/3インチよりこちらも1.5倍くらい大きくなるので、今回は大きな面積を取ることができ、かつ細かく撮影できると、いいことずくめです。

その一方で、もちろん犠牲にするものがあって、それはピクセルサイズが小さくなることによる感度の低下と、センサー面積が大きくなることで高価になることでしょうか。でも太陽撮影で十分明るいものを見るので感度はそこまで問題ではないでしょう。またセンサー面積が大きくなったと言っても、たかだか惑星用カメラの面積なので大したことはなく、CMOSカメラとしてはまだ安価な部類でしょう。しかも今回はじめてAliExpressを使って安いところを探して購入してみました。ToupTekの日本語のページもありましたが、ただ単に日本語化しているだけのようで、ドル払いで、しかも割高なので、結局AliExpressにしました。支払いもPayPalでできたので、直接カード番号を入れるとはしなくてよく、多少安心です。発注から到着まで20日ほどかかるとのことでしたが、実際には15日くらいで少し早めに来て、ちょうどこの日C8から8cm鏡筒に交換している最中に到着したので、タイミング的なこともありますが、ゴールデンウイーク中に使うことができて、結構好印象です。


太陽全景撮影

さて、今日の太陽全景です。まずはいつものようにASI290MMで撮影し、特に問題ないことを確認します。その後、今回の新カメラに交換します。このカメラはアイピース径と同じ筒タイプのカメラなので、アイピース口の中に押し込んでセンサー面をより鏡筒側に近くにすることができます。

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今回はカメラの差し込み位置などの最適化はまだできていないので、適当な位置に入れてピントが出るかどうか試したくらいです。ドライバーとかはあえて何もインストールしなかったのですが、SharpCapではそのまま認識して、接続までできました。

さて実際にSharpCapで見てみると太陽全景が一度に入っていることがわかります。こんなふうに撮影まで何のトラブルもなくできたので一安心です。

スクリーンショット 2025-05-05 150358
とりあえずの細部出しです。今後パラメータを調整していきます。

スクリーンショット 2025-05-11 141625
Stabilization/Alignmentの設定を見たいというリクエストがあったので、
フォルダーモニター機能で保存してあったファイルを再生し、追加しました。
ガイドが前提なので、最低限の設定になっています。

PCでこの画面を見て、高分解、モノクロで、やっと一度に太陽全体が入って、かなり嬉しかったです。このカメラは今後の太陽撮影に色々使えそうで、今回の全景撮影はまだほんの一例に過ぎないです。

この状態で、とりあえずリアルタイムスタックでカラー化とプロミネンス鏡長をしたものを、PNGで画像を保存してみました。SharpCap以外での画像処理はしていません。(ブログにアップロードする関係でサイドの黒いところをクロップして、jpgに変換だけしてあります。)
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ここまでがワンステップで出るので、これまでやっていたかなりのことを省くことができて、相当楽になります。今後は、気軽に全景のタイムラプスとかもできそうなので、どんどん試していきたいと思います。

今回はASI290MMで撮影したものもありますが、まだG3M678Mの方の最適化ができていないので、比較は次回以降にします。とりあえずのパッと見では差がほとんどないか、まだASI290MMの方が少しいいみたいです。たとえ口径8cmだとしても、焦点距離が400mmと短いために、ピクセルサイズの小ささが効くような状況ではないからだと推測しています。この件はもう少し詳細に調べます。


まとめ

今年のゴールデンウィークは太陽三昧でした。大黒天の撮影もうまくいきましたし、新カメラも到着して全景撮影にも進展がありました。もう少し晴れの時間が欲しかったですが、天気が悪い時には画像処理やブログを書いていました。名古屋に行ったり、お客さんが来たりもしたので、かなり充実していて楽しかったです。

ブログに書いたこと以外でも、まだエタロン良像範囲の調整を数週間前からずっと続けています。こちらは今の段階でも進展はありますがまだ途中なので、もう少し結論が出てからまとめるようにします。





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