6月13日(土)、夕方から飛騨コスモス天文台の観望会です。
土曜の夕方16時頃から、観望会のための機材の準備を始めます。天気予報はどこをみても晴れなので心配ないはずですが、あいにく出発地の富山は曇りで雨もぱらついていますが、飛騨は大丈夫なのでしょうか?
この日の機材は、暗くなる直前の西の空の木星と金星狙いで①TSA-120、子供用にいつもの②スコープテックの屈折経緯台、あとは③FMA135とトラバースの電視観望セットの3種類です。惑星用はいつものC8が良かったのですが、今は太陽用にC8とフェニックスをくっつけて使っていて、セットアップを崩したくないので、今日はTSA-120が代理です。
機材の準備も完了し、出発は17時ちょっと前。18時過ぎには現地に着く予定です。
途中雨が結構降っていましたが、現地に着く頃にはとりあえず地面は乾いているくらいでした。でも外に出ると、少しだけですがまだ雨がパラパラしています。濡れるとだめなので機材は出せないのですが、車のトランク側のバックドアを上げて屋根代わりにして椅子を出してのんびりしていたら、程なくしていつものスタッフの方達が3人到着です。
到着後は全面曇りに近かったのですが、少し待つと西から北の空が晴れてきました。これなら木星と金星は大丈夫そうです。
東から南の空にかけて大きな虹がかかっていました。
最初のお客さんが来たのは19時少し前くらいだったでしょうか。知り合いのM君一家で、4歳の息子さんを連れて奥様と3人で初参加です。でもこの季節は夏至直前で、まだ全然明るいんですよね。一番星もまだ結構待たなくてはいけません。
待っている間に晴れていた西の空がどんどん曇ってきました。徐々に暗くなってきてもう木星も金星も輝き出す時間になっても、まだまだ曇っています。
その間に少し青空が見えるところがポツポツ出てきて、一番星はそこから見えました。星座ビノや双眼鏡を出して、みんなで見ます。
その頃には他のお客さんも徐々に増えていて、今回はトータルでは20-30人くらいと言ったところでしょうか。始まりの時間が雨とか雲だった割には、集まった方だと思います。どの天気予報を見ても晴れだったはずなんですが、当てになりませんね...。
そうこうしていると、西の空の隙間から、数分間が何回かと言ったところだったでしょうか、一瞬だけ金星が見えました。スコープテックでパッと導入して、見てもらいました。でもスコープテックだと金星の欠けを見るのはちょっと厳しいんですよね。木星だったら衛星や縞まで見えるはずなのですが、結局木星は姿を現すことはなかったです。残念ながら、惑星のために持ってきたTSA-120は、雨が心配だったので出すのを躊躇していて、金星出現で急遽出動したのですが、導入まで時間がかかりすぎで間に合いませんでした。
惑星が見えないのは仕方ないので、TSA-120で雲越しに少しだけ見えていたベガを導入します。目ではまだベガがやっと見えているくらいです。望遠鏡だと、雲越しでもベガの周りにたくさんの星が散りばめられていて、アイピースの中の像に皆さん喜んでくれたようです。
時間が経つに連れ、夏の大三角や北斗七星も見えてきて、天頂付近の雲もだんだんなくなってきました。織姫様と彦星様の話や、北極星の見つけ方、星座ビノを使ったこと座の形の確認など、定番の話で皆さんと交流します。
この頃には夏の大三角のあたりの低いところの雲もだいぶ薄くなってきたので、電視観望でM57リング状星雲と、M27亜鈴状星雲、北アメリカ星雲を見せることができました。
でもまだ時折雲が濃くなったり薄くなったり不安定で、ちょうど白鳥座の形が見え始めた時にTSA-120でアルビレオを入れて、色の対比を見てもらいました。
今回は徐々に晴れ渡ってくるところを楽しんでもらった観望会になったのかと思います。21時過ぎにはかなり晴れ渡ってきましたが、その頃まで残っていたお客さんはだいぶ少なくなっていました。「ここまで残っていたご褒美ですかね」とか言いながら、みんなで暗い空を楽しみました。
もともと都会から来た、知り合いのM君一家は、まだ天の川を見たことがないと言います。でも21時くらいの時点ではまだ低空の雲が取りきれなくて、天の川と認識することができません。4歳の子はこの頃には眠気を超えたのかハイテンションになっていて、それから程なくするとぐっすりと眠ってしまいました。21時半頃には天の川が少し認識できてきます。M君夫妻もなんとなくわかってきたみたいです。22時頃まで粘ると天の川がかなりはっきりしてきます。
天の川を待っている間に、M君に銀河を見せてあげようと思い、空いていたTSA-120にASI294MCを取り付けて、M51子持ち銀河を導入してみました。FMA135ではちょろっとわかるくらい、街中でFC-76で見た時は形はわかるくらいでしたが、さすが暗い空と口径120mmのTSA-120です、導入している最中から形がわかるくらいです。下の画像は露光時間が6.4秒の9枚くらいの、トータル57秒ですが、腕のかなり細部まではっきりと写っています。
ただ、輝点ノイズが目立ったので、SharpCap上でダークを10枚だけ撮影してリアルタイムダーク補正をしました。次に見たM97梟星雲では、目立っていた輝点が全部消えているのがわかると思います。
ここでM君一家が帰路につきました。車で15分くらいのすぐ近くに住んでいて、自宅に着いたら早速今日のお礼のメッセージが届きました。十分楽しんでくれたみたいです。
結局最後に残ったのはいつものスタッフの方だけで、私を入れて4人だったのですが、実はここからが本番だったと言っていいかもしれません。その頃にはもう空も全面晴れ渡っています。あんなに苦労して見ようとしていた天の川も、2本に分かれるのがはっきりわかるほどくっきりと見えています。電視観望でいくつかリクエストに応じて導入していきます。極軸が全然合っていないので毎回数度程度ズレるのですが、赤道儀がCGEM IIで安定に応答してくれるので、プレートソルブで1-2回同期し直すだけで真ん中に持ってくることができます。
まずは同じ北の空の、M81とM82。カメラの角度が悪かったのですが、こちらも6.4秒露光13枚で、トータルわずか1分23秒の露光ですが、もう十分すぎるほど見えています。銀河なのでフィルターは外しています。
次はM13。天頂付近です。トータル2分34秒。
拡大すると色も赤と青と白にはっきり分かれるのが見えます。
さらに最初にFMA135で見たM57を今度はTSA-120で見てみます。中心星もよくわかります。
こちらもFMA135で見たM27です。流石に1分程度なので周りの羽まではわかりませんが、星雲本体の構造などは十分わかります。
最後は三日月星雲です。
なんか淡いなと思ったら、フィルターを入れていないことに、この時やっと気づきました。外していたCBPを取り付けたのですが、ハロが見えてなんか変です。雲かなと思ったのですがそうでもないですし、鏡筒が曇ったかなと思ってもフードを伸ばしているので全く大丈夫です。あっと思って、カメラを外してフィルターを見たら、完全に曇っていました。外したフィルターを机の上に置いておいたら、湿気で結露してしまっていました。机の上をよく見ると、置いてあった星座ビノや、PCのキーボードまで水滴でベトベトになっています。
フィルターを乾かすのは大変なのと、もう23時半頃と夜も更けてきたので、ではここら辺で終わりにしますかと言って、撤収に入りました。機材を結構出していたのと結露が酷かったので、片付けはちょっと大変でしたが、スタッフの皆さんに手伝ってもらったので、意外とすぐに片付けることができました。
現地を出たのがちょうど0時頃。自宅に着いたのが1時頃でした。空を見ると、こと座も白鳥座もはっきり形が分かります。さらになんと、天の川を見ることができました。自宅から天の川が見えるのは、年数回あるかないかで、珍しいくらいの透明度でした。でも疲れていたので、2時頃には寝てしまいました。
TSA-120の電視観望の破壊力が想像以上でした。暗い空だったことももちろんあるのですが、1分とかの露光でここまで見えるので、待たなくていいです。そのため、次々と対象を変えることができるので、これはかなり楽しいです。
普段惑星の眼視はC8なのですが、たまたまこの日は太陽でC8を使っていたので、代役でTSA-120を持ってきただけなのですが、電視観望でこれだけ見ることができるなら、今後は惑星の眼視も、その他の眼視も含めてTSA-120の方がいいかもしれません。
今回は暗い空だったからかもしれません。明るい場所でもどれくらい強力なのか今度試してみようと思います。
観望会機材の準備
土曜の夕方16時頃から、観望会のための機材の準備を始めます。天気予報はどこをみても晴れなので心配ないはずですが、あいにく出発地の富山は曇りで雨もぱらついていますが、飛騨は大丈夫なのでしょうか?
この日の機材は、暗くなる直前の西の空の木星と金星狙いで①TSA-120、子供用にいつもの②スコープテックの屈折経緯台、あとは③FMA135とトラバースの電視観望セットの3種類です。惑星用はいつものC8が良かったのですが、今は太陽用にC8とフェニックスをくっつけて使っていて、セットアップを崩したくないので、今日はTSA-120が代理です。
出発して現地まで、でも天気が...
機材の準備も完了し、出発は17時ちょっと前。18時過ぎには現地に着く予定です。
途中雨が結構降っていましたが、現地に着く頃にはとりあえず地面は乾いているくらいでした。でも外に出ると、少しだけですがまだ雨がパラパラしています。濡れるとだめなので機材は出せないのですが、車のトランク側のバックドアを上げて屋根代わりにして椅子を出してのんびりしていたら、程なくしていつものスタッフの方達が3人到着です。
到着後は全面曇りに近かったのですが、少し待つと西から北の空が晴れてきました。これなら木星と金星は大丈夫そうです。
東から南の空にかけて大きな虹がかかっていました。
惑星は...?
最初のお客さんが来たのは19時少し前くらいだったでしょうか。知り合いのM君一家で、4歳の息子さんを連れて奥様と3人で初参加です。でもこの季節は夏至直前で、まだ全然明るいんですよね。一番星もまだ結構待たなくてはいけません。
待っている間に晴れていた西の空がどんどん曇ってきました。徐々に暗くなってきてもう木星も金星も輝き出す時間になっても、まだまだ曇っています。
その間に少し青空が見えるところがポツポツ出てきて、一番星はそこから見えました。星座ビノや双眼鏡を出して、みんなで見ます。
その頃には他のお客さんも徐々に増えていて、今回はトータルでは20-30人くらいと言ったところでしょうか。始まりの時間が雨とか雲だった割には、集まった方だと思います。どの天気予報を見ても晴れだったはずなんですが、当てになりませんね...。
そうこうしていると、西の空の隙間から、数分間が何回かと言ったところだったでしょうか、一瞬だけ金星が見えました。スコープテックでパッと導入して、見てもらいました。でもスコープテックだと金星の欠けを見るのはちょっと厳しいんですよね。木星だったら衛星や縞まで見えるはずなのですが、結局木星は姿を現すことはなかったです。残念ながら、惑星のために持ってきたTSA-120は、雨が心配だったので出すのを躊躇していて、金星出現で急遽出動したのですが、導入まで時間がかかりすぎで間に合いませんでした。
最初は曇りでしたが、そのうちに...
惑星が見えないのは仕方ないので、TSA-120で雲越しに少しだけ見えていたベガを導入します。目ではまだベガがやっと見えているくらいです。望遠鏡だと、雲越しでもベガの周りにたくさんの星が散りばめられていて、アイピースの中の像に皆さん喜んでくれたようです。
時間が経つに連れ、夏の大三角や北斗七星も見えてきて、天頂付近の雲もだんだんなくなってきました。織姫様と彦星様の話や、北極星の見つけ方、星座ビノを使ったこと座の形の確認など、定番の話で皆さんと交流します。
いつもの電視観望とTSA-120での眼視
この頃には夏の大三角のあたりの低いところの雲もだいぶ薄くなってきたので、電視観望でM57リング状星雲と、M27亜鈴状星雲、北アメリカ星雲を見せることができました。
でもまだ時折雲が濃くなったり薄くなったり不安定で、ちょうど白鳥座の形が見え始めた時にTSA-120でアルビレオを入れて、色の対比を見てもらいました。
今回は徐々に晴れ渡ってくるところを楽しんでもらった観望会になったのかと思います。21時過ぎにはかなり晴れ渡ってきましたが、その頃まで残っていたお客さんはだいぶ少なくなっていました。「ここまで残っていたご褒美ですかね」とか言いながら、みんなで暗い空を楽しみました。
天の川
もともと都会から来た、知り合いのM君一家は、まだ天の川を見たことがないと言います。でも21時くらいの時点ではまだ低空の雲が取りきれなくて、天の川と認識することができません。4歳の子はこの頃には眠気を超えたのかハイテンションになっていて、それから程なくするとぐっすりと眠ってしまいました。21時半頃には天の川が少し認識できてきます。M君夫妻もなんとなくわかってきたみたいです。22時頃まで粘ると天の川がかなりはっきりしてきます。
TSA-120での電視観望
天の川を待っている間に、M君に銀河を見せてあげようと思い、空いていたTSA-120にASI294MCを取り付けて、M51子持ち銀河を導入してみました。FMA135ではちょろっとわかるくらい、街中でFC-76で見た時は形はわかるくらいでしたが、さすが暗い空と口径120mmのTSA-120です、導入している最中から形がわかるくらいです。下の画像は露光時間が6.4秒の9枚くらいの、トータル57秒ですが、腕のかなり細部まではっきりと写っています。
ただ、輝点ノイズが目立ったので、SharpCap上でダークを10枚だけ撮影してリアルタイムダーク補正をしました。次に見たM97梟星雲では、目立っていた輝点が全部消えているのがわかると思います。
ここでM君一家が帰路につきました。車で15分くらいのすぐ近くに住んでいて、自宅に着いたら早速今日のお礼のメッセージが届きました。十分楽しんでくれたみたいです。
結局最後に残ったのはいつものスタッフの方だけで、私を入れて4人だったのですが、実はここからが本番だったと言っていいかもしれません。その頃にはもう空も全面晴れ渡っています。あんなに苦労して見ようとしていた天の川も、2本に分かれるのがはっきりわかるほどくっきりと見えています。電視観望でいくつかリクエストに応じて導入していきます。極軸が全然合っていないので毎回数度程度ズレるのですが、赤道儀がCGEM IIで安定に応答してくれるので、プレートソルブで1-2回同期し直すだけで真ん中に持ってくることができます。
まずは同じ北の空の、M81とM82。カメラの角度が悪かったのですが、こちらも6.4秒露光13枚で、トータルわずか1分23秒の露光ですが、もう十分すぎるほど見えています。銀河なのでフィルターは外しています。
次はM13。天頂付近です。トータル2分34秒。
拡大すると色も赤と青と白にはっきり分かれるのが見えます。
さらに最初にFMA135で見たM57を今度はTSA-120で見てみます。中心星もよくわかります。
こちらもFMA135で見たM27です。流石に1分程度なので周りの羽まではわかりませんが、星雲本体の構造などは十分わかります。
最後は三日月星雲です。
なんか淡いなと思ったら、フィルターを入れていないことに、この時やっと気づきました。外していたCBPを取り付けたのですが、ハロが見えてなんか変です。雲かなと思ったのですがそうでもないですし、鏡筒が曇ったかなと思ってもフードを伸ばしているので全く大丈夫です。あっと思って、カメラを外してフィルターを見たら、完全に曇っていました。外したフィルターを机の上に置いておいたら、湿気で結露してしまっていました。机の上をよく見ると、置いてあった星座ビノや、PCのキーボードまで水滴でベトベトになっています。
撤収
フィルターを乾かすのは大変なのと、もう23時半頃と夜も更けてきたので、ではここら辺で終わりにしますかと言って、撤収に入りました。機材を結構出していたのと結露が酷かったので、片付けはちょっと大変でしたが、スタッフの皆さんに手伝ってもらったので、意外とすぐに片付けることができました。
現地を出たのがちょうど0時頃。自宅に着いたのが1時頃でした。空を見ると、こと座も白鳥座もはっきり形が分かります。さらになんと、天の川を見ることができました。自宅から天の川が見えるのは、年数回あるかないかで、珍しいくらいの透明度でした。でも疲れていたので、2時頃には寝てしまいました。
まとめ
TSA-120の電視観望の破壊力が想像以上でした。暗い空だったことももちろんあるのですが、1分とかの露光でここまで見えるので、待たなくていいです。そのため、次々と対象を変えることができるので、これはかなり楽しいです。
普段惑星の眼視はC8なのですが、たまたまこの日は太陽でC8を使っていたので、代役でTSA-120を持ってきただけなのですが、電視観望でこれだけ見ることができるなら、今後は惑星の眼視も、その他の眼視も含めてTSA-120の方がいいかもしれません。
今回は暗い空だったからかもしれません。明るい場所でもどれくらい強力なのか今度試してみようと思います。





























