先週末は天文関連でいろんなことがありました。まとめて一つの記事にするのは大変そうなので、順に書いていきます。
2025年11月14日(金)、自宅にお客さんが来ました。仕事で富山にいらしたmoleculeさんです。moleculeさんは「moleculeの騎行」というブログで非常に面白い記事をたくさん書いている方で、一つ一つの記事の内容がとても濃く、独自の視点で書かれています。
元々「富山に金曜に行く機会があるので、何か観望会とかあれば一緒に参加してみたい」とのことでしたが、残念ながら金曜は私も仕事があり、特別な行事もなく、「次の日の土曜なら飛騨コスモスの観望会が...」といった状況でした。せっかく四国から富山までいらしているので飲み会でもと思ったのですが、もう新月期に入りつつあるので、もし天気がいいならいつもの庭撮り撮影でもと思い、自宅にお誘いしたというわけです。
当日夕方、富山駅近くのホテルでピックアップし、途中でいつも行く「天ぷら七福」でとりあえず食事です。ここは天ぷら定食を頼むと、その場で揚げる天ぷらを順番に持ってきてくれて、いくつかの定食では富山名物の白エビを大きなかき揚げにして付けてくれます。元々カレーうどんの専門店だったのですが、いつの頃からか天ぷら専門店になり、とんでもなくお値打ちな価格で天ぷらを提供してくれる店でした。コロナと米不足などで値段がかなり上がってしまいました。それでもまだ十分お値打ちで、やっとまともな値段付けをしたと思うくらいです。白エビが安価に食べられるので、富山にお客さんが来ると、よくここに連れてきます。あ、また食レポになってしまってますね。悪い癖です。話を天文に戻します。
食事後、車で10分くらいの自宅に移動します。本当は晴れていたら能登半島の方に行って低緯度オーロラという可能性もあったのですが、事前の天気予報でもダメそうで、実際に自宅で空を見上げたら星は見えるものの、雲が多く撮影できるレベルではなさそうです。
せっかくなので、いつも撮影している庭を見てもらいましたが、ブログの写真とかで雰囲気は知ってくれているみたいで、「あー、ここが...」等ような感想でした。自宅に入って、一旦は家族に会ってもらって、すぐに玄関に戻って機材見学です。
よく使う機材は赤道儀も鏡筒も含めて、いつも玄関に出しっぱなしです。CGX-L、CGEM II、SCA260、ε130D、C8、SWAgTiなどがありますが、写真には映ってませんが玄関の手前の廊下に置きっぱなしになっている分光器付きのFC-76を持って、私の自室に移動します。
部屋に移ってからは天文談義です。内容はSHG700をネタに最近の太陽の話が多かったのですが、moliculeさんが分光の専門家なので、かなり色々なことが参考になりました。そんなmoleculeさんもSHG700の波長分解能にはとても驚いていました。回折格子の線密度、レンズ、望遠鏡の焦点距離や口径などによりますが、アマチュアの機材でうまく分解能が出るようなパラメータを組み合わせています。
元々moleculeさんとは「moleculeの騎行」で分光器を使って天体撮影用のフィルターの透過率の波長依存性を実測した記事の時に、私が何かコメントしたので繋がった縁だと記憶しています。調べてみたら、2023年3月にXのDMでやりとりした記録が残っていました。2年半以上前のことですね。その後、画像処理などで少し助言させて頂いた縁で、他のテーマでもいろいろお手伝いさせてもらうようになり、つい最近もとある試験を一緒受けることになりました。そんな方なので、光の色に関することはかなりの知識で、天リフでピックアップされた人間の目の反応に関する記事のことも話題に出て、そのまま星雲に色がついた時の話になり、そちらも盛り上がりました。
他にも「PixInsightのWBPPでうまくいかない処理がある」というのでスタック後の画像を見せてもらいました。オリオン大星雲のトラペジウムの明るい部分の横側に、太い横線状態で暗い部分が画面端まで繋がっています。スタック前の1枚画像を見ると、そこにも細い横線が結構移っています。細い線は直感的には読み出しノイズかと思って露光時間を聞いてみると、「1秒」というので、やはり読み出しノイズかと思いました。読み出しノイズは露光時間が短いほど目立ちます。ダークノイズやスカイノイズは露光時間が長くなると大きくなり、露光時間に関わらず同じ大きさで1枚あたりに毎回写り込む読み出しノイズは相対的に目立たなくなるからです。でもこの話はそこでは終わらずに、よく見ると読み出しノイズというよりは、トラペジウム周りの明るさの反動で「横線状に太く暗く輝度が落ち込んでいる」ように見えているようなのです。これは昔のCCDセンサーではよく目立っていた「スミア」と呼ばれる現象に似ています。でもスミアは横長画像では縦方向に出るのが普通で、しかも明るい線になるのが一般的かと思います。今回のように横方向でしかも暗いスミアっぽいものというのはこれまであまり聞いたことがないですし、仮にスミアだとしてもCMOSカメラでは見たことはなかったので、少し興味が出ました。すみあと原理が同じかどうか分かりませんが、ある条件ではこのような落ち込みが目立ってしまうということになります。これまで気づいていなくて変なノイズと思い込んでいたこともあるかもしれないので、ちょっと面白そうです。
同好の士との話はつきませんが、気づいたら22時頃になってしまいました。この日はとても楽しくて、有意義な話がたくさんできました。moleculeさんとはこれまでも星まつりで顔を合わせてはいますが、長い時間顔を突き合わせて話したことは初めてでした。今日はホテル泊とのことなので、あまり遅くはならないように車で送っていきました。送る時に庭に出て空を見上げると、雲はまだありましたが透明度は良さそうで、「この空なら四国の自宅の空よりもいいのでは」とのことでした。次の日の朝もそうでしたが、ここしばらく透明度の良い日が続いているようです。お土産にいただいた四国名産のお菓子がとてもおいしかったです。富山の、しかも駅から遠い自宅までわざわざ来て頂き、どうもありがとうございました。いつか四国に行った際には、是非ともmoleculeさんのところに立ち寄りたいと思います。
11月17日からの週末の5連続の記事です。
2025年11月14日(金)、自宅にお客さんが来ました。仕事で富山にいらしたmoleculeさんです。moleculeさんは「moleculeの騎行」というブログで非常に面白い記事をたくさん書いている方で、一つ一つの記事の内容がとても濃く、独自の視点で書かれています。
元々「富山に金曜に行く機会があるので、何か観望会とかあれば一緒に参加してみたい」とのことでしたが、残念ながら金曜は私も仕事があり、特別な行事もなく、「次の日の土曜なら飛騨コスモスの観望会が...」といった状況でした。せっかく四国から富山までいらしているので飲み会でもと思ったのですが、もう新月期に入りつつあるので、もし天気がいいならいつもの庭撮り撮影でもと思い、自宅にお誘いしたというわけです。
当日夕方、富山駅近くのホテルでピックアップし、途中でいつも行く「天ぷら七福」でとりあえず食事です。ここは天ぷら定食を頼むと、その場で揚げる天ぷらを順番に持ってきてくれて、いくつかの定食では富山名物の白エビを大きなかき揚げにして付けてくれます。元々カレーうどんの専門店だったのですが、いつの頃からか天ぷら専門店になり、とんでもなくお値打ちな価格で天ぷらを提供してくれる店でした。コロナと米不足などで値段がかなり上がってしまいました。それでもまだ十分お値打ちで、やっとまともな値段付けをしたと思うくらいです。白エビが安価に食べられるので、富山にお客さんが来ると、よくここに連れてきます。あ、また食レポになってしまってますね。悪い癖です。話を天文に戻します。
食事後、車で10分くらいの自宅に移動します。本当は晴れていたら能登半島の方に行って低緯度オーロラという可能性もあったのですが、事前の天気予報でもダメそうで、実際に自宅で空を見上げたら星は見えるものの、雲が多く撮影できるレベルではなさそうです。
せっかくなので、いつも撮影している庭を見てもらいましたが、ブログの写真とかで雰囲気は知ってくれているみたいで、「あー、ここが...」等ような感想でした。自宅に入って、一旦は家族に会ってもらって、すぐに玄関に戻って機材見学です。
よく使う機材は赤道儀も鏡筒も含めて、いつも玄関に出しっぱなしです。CGX-L、CGEM II、SCA260、ε130D、C8、SWAgTiなどがありますが、写真には映ってませんが玄関の手前の廊下に置きっぱなしになっている分光器付きのFC-76を持って、私の自室に移動します。
部屋に移ってからは天文談義です。内容はSHG700をネタに最近の太陽の話が多かったのですが、moliculeさんが分光の専門家なので、かなり色々なことが参考になりました。そんなmoleculeさんもSHG700の波長分解能にはとても驚いていました。回折格子の線密度、レンズ、望遠鏡の焦点距離や口径などによりますが、アマチュアの機材でうまく分解能が出るようなパラメータを組み合わせています。
元々moleculeさんとは「moleculeの騎行」で分光器を使って天体撮影用のフィルターの透過率の波長依存性を実測した記事の時に、私が何かコメントしたので繋がった縁だと記憶しています。調べてみたら、2023年3月にXのDMでやりとりした記録が残っていました。2年半以上前のことですね。その後、画像処理などで少し助言させて頂いた縁で、他のテーマでもいろいろお手伝いさせてもらうようになり、つい最近もとある試験を一緒受けることになりました。そんな方なので、光の色に関することはかなりの知識で、天リフでピックアップされた人間の目の反応に関する記事のことも話題に出て、そのまま星雲に色がついた時の話になり、そちらも盛り上がりました。
他にも「PixInsightのWBPPでうまくいかない処理がある」というのでスタック後の画像を見せてもらいました。オリオン大星雲のトラペジウムの明るい部分の横側に、太い横線状態で暗い部分が画面端まで繋がっています。スタック前の1枚画像を見ると、そこにも細い横線が結構移っています。細い線は直感的には読み出しノイズかと思って露光時間を聞いてみると、「1秒」というので、やはり読み出しノイズかと思いました。読み出しノイズは露光時間が短いほど目立ちます。ダークノイズやスカイノイズは露光時間が長くなると大きくなり、露光時間に関わらず同じ大きさで1枚あたりに毎回写り込む読み出しノイズは相対的に目立たなくなるからです。でもこの話はそこでは終わらずに、よく見ると読み出しノイズというよりは、トラペジウム周りの明るさの反動で「横線状に太く暗く輝度が落ち込んでいる」ように見えているようなのです。これは昔のCCDセンサーではよく目立っていた「スミア」と呼ばれる現象に似ています。でもスミアは横長画像では縦方向に出るのが普通で、しかも明るい線になるのが一般的かと思います。今回のように横方向でしかも暗いスミアっぽいものというのはこれまであまり聞いたことがないですし、仮にスミアだとしてもCMOSカメラでは見たことはなかったので、少し興味が出ました。すみあと原理が同じかどうか分かりませんが、ある条件ではこのような落ち込みが目立ってしまうということになります。これまで気づいていなくて変なノイズと思い込んでいたこともあるかもしれないので、ちょっと面白そうです。
同好の士との話はつきませんが、気づいたら22時頃になってしまいました。この日はとても楽しくて、有意義な話がたくさんできました。moleculeさんとはこれまでも星まつりで顔を合わせてはいますが、長い時間顔を突き合わせて話したことは初めてでした。今日はホテル泊とのことなので、あまり遅くはならないように車で送っていきました。送る時に庭に出て空を見上げると、雲はまだありましたが透明度は良さそうで、「この空なら四国の自宅の空よりもいいのでは」とのことでした。次の日の朝もそうでしたが、ここしばらく透明度の良い日が続いているようです。お土産にいただいた四国名産のお菓子がとてもおいしかったです。富山の、しかも駅から遠い自宅までわざわざ来て頂き、どうもありがとうございました。いつか四国に行った際には、是非ともmoleculeさんのところに立ち寄りたいと思います。
11月17日からの週末の5連続の記事です。





































