ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:数河高原

2025年11月15日(土)、久しぶりに飛騨コスモス天文台の観望会に行きました。7月の観望会以来です。12月から4月は例年雪で立ち入りできないので、観望会は5月から11月まで毎月あり、全7回の予定でした。今年は雨が多くてそもそも中止になった回が多くて、結局今年開催できたのは6月、7月、11月と3回だけでした。最後くらいはいい天気になってほしいと願っていたのですが、今年の天気の悪さを全て払拭するくらいのベストな空でした。


この日は快晴

この日は朝から太陽撮影をずっとしていていろいろ立て込んでいました。観望会への出発予定時刻は15時半頃を考えていました。休日の昼間で41号線が多少混んでいると1時間半くらいはかかるので、夕方17時頃に到着の予定でした。実際には太陽撮影でどうしてもやっておきたいことが残ってしまい、出発は16時前くらいになってしまいましたが、道はそれほど混んでいなかったので、17時過ぎくらいには到着しました。到着時はもう全面快晴で、すごく澄んだ空だったので、かなり期待できました。昼間が晴れている時はお客さんも多いので、この日はたくさん来てくれるのではと、こちらも期待していました。

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雲一つ無い、全面晴れ渡っていた空でした。


機材準備完了

11月も後半なので、17時頃だともう暗くなるくらいの時間帯です。早速機材の準備を始めました。毎回45cmドブソニアンでいろいろ見せてくれるかんたろうさんが、この日は来れないとのことなので、特に土星を見る目的で20cmのC8をCGEM IIに載せることにしました。あわよくば、観望会後にε130Dに交換して撮影を続行しようという魂胆です。あとはいつものFMA135+Uranus-C+Traverseのミニマム電視観望と、子供達に触ってもらうためのSCOPETECHです。あと、一番星探しのために星座ビノもいくつか出してテーブルの上に用意しておきました。。

準備の最中にもどんどん暗くなってきます。西の空を見上げると天頂から少し西に行ったところに一番星でベガが見えます。本当は来てくれたお客さんたちと一番星探しをしたかったのですが、まだ早いせいか誰もきていないので、一人寂しく一番星を見つけてました。

時間的には余裕があったので、CGEMの極軸もSharpCapを使い正確に合わせて土星を導入しておきます。この日は2時間ほど放っておいたのですが、センターに入れた土星はほとんどずれることなくずっと位置を保ったままでした。観望会でもこれくらい精度良く極軸を合わせる余裕があると、その後がかなり楽になります。

もう十分暗いので、電視観望でも星雲が余裕で見えます。とりあえずM27を導入しておいたので、これでお客さんが来ても準備万端です。トラブルとしては、最初M1 MacのArm WindowsでUranus-Cを見ていたのですが、どうも転送速度が遅いのか、画面の更新に10秒とかの単位で余分に時間がかかってしまいます。以前はこんなことはなかったので、これは一度昼間にきちんとテストした方がいいかもしれません。仕方ないので、この日は持ってきていたSURFACE PCに繋ぎます。最近は別途24インチモニターを用意して、対面でお客さんに見てらもらいながら話せるようにしています。


誰も来なくて不安に...

もう準備は万全です。周りもすっかり暗くなってきました。時計を見ると18時半くらいです。それでもお客さんどころか、スタッフさんも誰も来ないので、だんだん不安になってきました。そんな時、駐車場の脇で「ガサッ」と音がしました。みなさんご存知の通り、今年はドングリなどが不作でクマが至る所で出没しています。この場所も昨年の観望会中に聞いたことのない動物の鳴き声がしてすぐに撤収し、次の日に同じ場所でクマが目撃されています。不安になったので一旦車の中に退散してエンジンをかけ、ラジオの音を大きくしました。

もしかしたら、私が聞いていないだけでクマとかで観望会が中止になったのではとの考えが頭をよぎりました。


やっと人が来てくれた

結局、スタッフの方に電話したら「今そちらに向かっている」とのこと。中止とかではなく、冬場で日が短くなってきたのに夏時間と同じ開始時間なので暗くなってしまっていただけでした。スタッフさんが到着して、まもなくお客さんも来始めたので、やっとホッとしました。

この日はわざわざ愛知からきてくれるお客さんもいるということで、最初に来てくれた方がその名古屋からの方でした。昔星が好きだったが、最近また見たくなって、スタッフの方のFacebookの案内を見て連絡を取ってきてくれたとのことでした。他にも、最近また星を見るのを始めて、昔買ったというミザールの屈折を持ってきて、アンドロメダ銀河を導入して見せてくれた方がいました。この方は「アンドロメダ星雲」と言っていたので、古くからの方に違いありません。あとで電視観望でアンドロメダ銀河を見ていただいたときは「今はここまで見えるのか」と、驚愕の声を上げていました。

この日のお客さんは5-6組だったでしょうか?20人近くいた気はしますが、あまり確認できていません。天気は良かったのですが、寒いのでお客さんもそこまで集まらなかったのではないかとのことです。それでもこの日に来てくれた方たちはラッキーだったと言えるでしょう。とにかく空がものすごくきれいです。はくちょう座からカシオペアにかけての冬の淡いはずの天の川がはっきり見えています。しかも、地平線の近くまで星がくっきり見えて、透明度が全面にわたって相当良かったのかと思います。

こんな日はまだ西の空に残っている、おり姫様とひこ星様の間を流れる天の川から、はくちょうが川に沿って飛んでいる様子、ぺガススとカシオペア、ぎょしゃ座とおうし座など、秋から冬の星座の解説もしやすいですし、スバルもはっきり見えます。星座ビノをいくつか出して、こと座の三角形や平行四辺形、それと合わせた電視観望でのM57の位置確認、スバルの星数えなど楽しんでもらいます。アンドロメダ銀河は肉眼でも見えた方もいたみたいですし、星座ビノで確認している方もいました。

C8で土星を入れておいていたのも皆さんに診てもらいましたが、輪っかはほぼ見えなくなっていて、ほとんど串状態でした。ドームでも土星を入れていて、そちらでも見てもらいました。ドームの方も以前一度極軸をきちんと合わせておいたので、今は全然ズレることはないとのことです。

途中アルビレオを見たいとリクエストが出て、もう西の低空の木にかかっているアルビレオをC8で入れようとしたのですが、なぜか視野に何も写っていません。あれっ?と思って鏡筒を見てみると、補正版が完全に結露していました。冷え込んでくるとフードかヒーターが必須ですが、まだ半分夏気分で全然用意でてませんでした。


懐かしいお客さん

今回は子供がほとんどいなかったので、SCOPETECHの出番があまりなかったのが残念でした。そんな中中学2年生という、多分唯一の子供が来ていました。久しぶりに来たということで聞いたら、最初に来たのは4年前で当時は小学4年生だったとのことです。その子のお母さまと話していて思い出しました。2022年の夏に惑星はなぜ「『惑う』星なのか?」とクイズを出したご家族です。次の回にきちんと考えて答えを聞くことができたので、私もはっきりと覚えています。その時にお勧めした「チ。」も全巻読んでくれたみたいで、放送されたアニメも家族で見ていたそうです。その後宇宙に興味が出て、将来はJAXAに行きたいとのこと。夢に向かって進んでほしいです。そして将来「きっかけは飛騨コスモス天文台の観望会だった」とか言ってくれたら、こんなうれしいことはないですね。


透明度の良い空

この日はとにかく透明度が良かったので、電視観望での画像も相当見栄えがしました。

まずは準備段階で導入しておいたM27です。
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星座ビノでこと座を見ながらM57の位置を示します。
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同じく星座ビノですばるを見てもらい、電視観望でも淡い青い部分を出してみます。
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北アメリカ星雲はかなりはっきり見えました。
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網状星雲は流石に少し淡いですが、青いOIII成分も見えています。
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オリオン大星雲を見たいというリクエストがありましたが、まだ低空で東にあるラグビー場のフェンス越しでした。こんな低空でフェンス越しでも見えるくらい、この日は地平線の近くまでかなりはっきり見えていました。
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オリオン大星雲を待つ間にアンドロメダ銀河です。腕の構造がはっきりとわかります。
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やっと昇ってきたオリオン大星雲です。ランニングマンの形も皆さん認識でたようです。
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調子に乗ってバラ星雲をみたら、こちらはまだフェンス越しでした。でもこんな状態でもバラの形は十分わかります。
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最後の方で馬頭星雲のリクエストがあり、こちらも最初はフェンス越しでしたが、下の画像はすでに昇ってきた後です。ホントはこの前に長時間スタックした画像があったのですが、保存できなかったです。少し雲も出始めていて、露光時間も短かったのでちょっとノイジーです。
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22時近くになると、薄い雲がかかるようになってきました。お客さんもまだ少し残っていて、徐々にまったり会話モードになりました。この時に、上に書いた以前来てくれたお客さんのことを認識できました。お客さんとゆっくり会話できるのも、制限時間を全く設定していないこの観望会の魅力です。22時半頃には片付け始め、今年最後の観望会なので「良いお年を」と挨拶し、23時には現地を後にしました。

0時過ぎ、自宅に着いて空を見ると晴れていて透明度も良さそうでした。でも午前2時過ぎには月が出てくるのでそこまで時間は取れないと思い、片付けもせずにそのまま寝てしまいました。朝の太陽から、時間いっぱいでほぼ一日中趣味に没頭していたことになるので、ちょっと疲れ気味だったのかもしれません。


電視観望画像を処理

今回は空が綺麗で現地で見ていた電視観望でさえもかなり良く見えていたので、上の画像のうちある程度の時間(と言っても全部10分以下)スタックできたものを画像処理してみました。共通項目は
  • FMA135 + Uranus-C + CBP +トラバース
  • 露光時間 6.4秒、gain 400
です。トラバースは経緯台なので、画面の方向は適当です。口径わずか3cmで、撮影機材としては非力です。1枚当たりの露光時間も、あとで個々に示すトータル露光時間も撮影とはいえないくらい短いです。それでも、なかなかどうして、結構綺麗に仕上がります。画像処理はPixInsightとPhotoshopですが、あまり時間をかけるわけでもなく、それぞれ10-20分くらいでパッと処理したものです。

まずはM27。60枚のライブスタックで、トータル露光時間は6分24秒です。流石にこの時間では蝶の羽の部分は出ませんが、メインの部分はしっかり写っていますし、ダイナミックレンジがない割には恒星の色もそこそこ出ています。かなり拡大してクロップしています。

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M57です。元画像で写っているM57はものすごく小さいのでピクセルのジャギーが見えるほど拡大しています。さすがに無理しすぎなので、PIのRescalで解像度を上げています。それでも十分M57と認識できるくらいにはなっているでしょうか。トータル6分37秒です。
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北アメリカ星雲です。トータル露光時間は2分27秒です。こんな短時間でも、処理によってはそこそこ見えてしまうのはすごいです。
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M45 スバルです。RAWファイルを保存し忘れていたのですが、現場でかなり綺麗に見えていたのでもったいなくて、上に出した8bitのPNGファイルからの無理やりの処理です。トータル露光時間も不明ですが、おそらく5分程度でしょうか。でも、やっぱりさすがに厳しいですね。
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M31 アンドロメダ銀河です。トータル露光7分35秒ですが、こんなに出てもいいのかというくらい細部まで出ています。CBPをつけっぱなしだったので少し不利になるはずですが、それを問題にしないくらいの透明度だったといえるのかもしれません。

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最後はM42 オリオン大星雲です。トータル露光時間5分1秒です。ランニングマンもはっきりです。周りの淡いところはこの露光時間だと流石に厳しいです。
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普段は電視観望はその場で見て記録するくらいであまり画像処理はしないのですが、この日は素晴らしい空でその場で見ていてもかなり綺麗だったので、がんばって鑑賞できる程度にしてみましたがどうでしょうか?メジャー天体に限られますが、短時間で何種類も見て、あとからそこそこ見えるようになるなら、お気楽撮影としても良いのかもしれません。

こんな、下手したら数分でこんなに出るのはおかしいと思われる方もいるのかもしれませんが、これにはもちろんトリックがあって、gainを400とかなり高くしているので、短時間露光で目立ちがちな読み出しノイズが十分低減されているからです。その代わりにダイナミックレンジが相当限られてしまって恒星がサチりがちなのですが、そこは画像処理であまり目立たないように誤魔化しているというわけです。


まとめ

今年度最後の飛騨コスモスの観望会でした。これまでに無いくらいの素晴らしい空で、お客さんとたくさんやり取りしながら楽しむことができました。懐かしいお客さんも来てくれて、しかも小さかった子が大きくなっていて、宇宙に興味を持つようになったと言ってくれて、なんかとても嬉しかったです。

全然短い露光時間でしたが、画像処理もしてみました。意外にいけるので、良い空なら電視観望での画像処理を今後もやってみようかと思います。

週末天体活動の記事もこれで4つ目です。後ひとつ、日曜の活動分が残ってしまいましたが、このブログを書いている今日は金曜日で、もう次の週末が来てしまいました。明日の土曜日は天気が悪そうなので、後もう一本、先週の分の記事を書こうと思います。



11月17日からの週末の5連続の記事です。







9月30日、飛騨コスモス天文台で観望会がありました。前半は以下の記事で。


今回の記事はその途中くらいから、観望会が終了した後のアイリス星雲を撮影した話と、残った人でDSOの眼視観望をしたお話です。


撮影準備再開

スタッフさんも解散し、最後のお客さんも帰られた23時前頃から、本格的に撮影の準備に入ります。普段富山での自宅撮影は、日本海側ということもあり北の空が明るいのですが、飛騨まで来ると北の空は十分暗くなります。北の空をスマホで簡易測定するとSQMで21.4程度でした。むしろ南が高山市の明かりで少し明るいくらいです。なので、ここにきた時に撮影は北の空を中心に撮影することがいいのかと思います。

今夜の目的はケフェウス座にあるアイリス星雲です。青く綺麗に輝く、散光星雲の仲間になります。アイリス星雲はNGC7023と言われることもあるらしいのですが、正確にはLBN 487もしくはCaldwell 4というのが正しくて、NGC7023はアイリス星雲の中にある散開星団のことを指すそうです。

機材はTSA120とEOS 6D。ここ最近モノクロ撮影できしたが、少し広角を狙いたいため、フルサイズのカラーとしました。ハロ防止にUV/IRカットフィルターを入れましたが、6Dだと赤外にそこまで感度は無い
はずなので必要なかったかもしれません。それらをいつものCGEM IIに載せます。実は機材の設置のほとんどは観望会が始まる前の夕方に済ませていました。

準備の途中にかんたろうさんが、SharpCapの極軸設定に興味があるというのでお見せすることに。かんたろうさんはPole Masterを使ったことがあるらしくて自分の中で比較していたようですが、SharpCapの極軸調整の方があまりに簡単に思えたらしく、苦笑い状態でした。SharpCapのこの機能は有料版でのみ使えるのですが、年間2000円とお小遣い程度です。カメラも汎用的なCMOSカメラが使えるので、カメラを既に持っている方には安価に精度の良い極軸調整が実現できます。

夕方の時点で撮影用のBackYardEOSでのカメラの認識がうまくいかなくて、観望会中の撮影をあきらめたので、準備はそこからの再開です。接続はBYEを立ち上げ直したらうまくいきました。これは過去にもあった現象です。もう一つは、ユーザー認証がうまくいかなかったことです。認証というのでネットワークが必要と思ったのですが、実際にインターネットは必要なく、なぜかユーザー名だけが必要でした。しかもパスワードはBYEが覚えていてくれたようです。これまでこんなことはなかったので、何かバグっぽい振る舞いです。

その後は比較的順調で、カメラのピント出しと水平出し、アイリス星雲の導入もすぐにうまくいきました。今回はアイリス星雲を右に、ゴースト星雲Sh2-136(vdB 141)を左に入れての構図です。6Dの設定は露光時間300秒、ISO1600、オートガイドもうまくスタートして撮影開始です。この時点で23時20分くらいだったでしょうか。

この時間まで残っていたMちゃんが撮影中のPCの画面を見て、「星が見えていないところがある」と気づきました。分子雲です。画面の時点で分子雲がはっきりと確認できているくらいなので、仕上がりが楽しみなのです。問題は月の出が0時40分で、この時点では時間があまりとれないと思っていました。


かんたろうさんの25cmで眼視体験

撮影開始でちょっと余裕ができたので、隣に設置しているかんたろうさんのOrionの25cmニュートン反射で眼視体験をさせてもらいます。25cmだとかなり大きく、重さは20kg程度とのことです。でも赤道儀がJPなので全然余裕みたいです。

これまでもかんたろうさんには、牛岳などで眼視で色々見せてもらっています。この日もすでに観望会中に二重星団など見せてもらっていましたが、ここからはかなりたくさんのものを見せてもらい、あまり眼視経験のない私にとってはいい経験となりました。見させてもらった順に行きます。
  • まずはリゲルBから。まだリゲルは出てきたばかりで東の低い空にあります。それでも左の揺らめいている光芒の中に時折小さな星を確認することができます。これは後ほど再度確認することになります。
  • 続いてぎょしゃ座の散開星団。多分M36かと。その後、双子座の散開星団M35。これは隣りにNGC2158という小さな散開星団があるそうです。小さい方は私にはかなり淡く見えましたが、そらし目で十分確認することができました。
ここら辺で、Mちゃんのところが帰宅です。もう0時半を過ぎていて暗いかと思います。
  • 次がM42の中のトラペジウム。さすがにE、F星までは見えませんでした。それよりも少し引いたM42の弓なりの形が見事でした。かんたろうさんが、帰ってしまったMちゃんに「見せてあげたかった」としきりに呟いていました。
  • その近くの、うさぎ座クリムゾンスター。赤い星と言われていますが、かなり濃いオレンジに見えました。
  • 燃える木を導入してもらいましたが、かんたろうさんは見えると言っています。私もそらし目を駆使し、かろうじてわかりました。でも多分、かんたろうさんほど見えてないと思えるようになってきました。眼視はおそらく知識が必要です。どこに何があるか、わかっているのといないのでは、(多分)全然見え方が違います。そう言った意味では、近くのアルニタクも見えているので、(さかさまになってはいますが)どこに燃える木があるかもわかっています。それでもかんたろうさんとは見え方に差がある気がします。もしかしたら自分の目は暗いところの感度低いのかもしれません。これまで生きてきて、サングラスを欲しいと思ったことが一度もありません。眩しいのに強いということは、暗いものに対する感度は逆に無いのかもしれないとこのとき思いました。
  • リゲルが昇ってきたので、再度リゲルBに挑戦します。今度は光芒がもっと小さくなり、常にはっきり見えるようになってきました。
うーん、眼視かなり楽しいです。でも問題は大口径になればなるほどはずで、暗い空が必要なこと。かんたろうさんも25cm以上を欲しがっているようです。もう少し撮影を楽しんで、その興味が落ち着いたら次の方向性としてはいいかもしれません。今ちょうど双望会にオンライン参加しながらこのブログを書いていますが、話を聞いていると眼視もものすごく奥が深そうです。


撮影完了までと帰宅

実は私、この日10月2日の月の出は0時40分だと思い込んでいました。でもなかなか月が出てきません。山の下に隠れているのかなと思っていましたが、0時を越えていたので10月3日の月の出を見る必要があったんですね。午前1時48分が月の出とブログを書いてて気付きました。だから月が出てこなかったのですね。時間がないと焦っていたのですが、思いっきり間抜けです。

月と言ってもかなり新月に近く暗いので、結局午前2時半頃まで撮影してました。途中、ガイドが一旦止まってしまっていたようです。午前2時前に気づいて、再度ガイドを動かしたのですが、後でチェックしたら、0時40分くらいから1時50分くらいまで止まっていたようです。星像が流れてしまっていてかなりの枚数を捨てることになってしまいました。撮影が終わってからチェックしてみると、見事にガイド鏡が曇ってしまっていました。

その後片付けをして帰宅は午前3時頃。かんたろうさんは昇ってきたシリウスのBを見ようと頑張ってましたが、流石に厳しいようでした。午前4時頃に自宅に到着。次の日は朝から2度目のワクチンだったので、そのまま片付けもせず寝てしまいました。

夜露が心配だったので、次の日曜日の朝、家を出る前に機材を出して陰干しです。


画像処理と結果

後日、自宅で部屋の白い壁を利用したフラットとフラットダークを撮影。フラットは最近ずっとこれですが、鏡筒に袋などを被せることもなく、明るい壁を直接撮影しているだけで、楽でいいです。これでフラット補正が合わなかったことは意識している限りありません。ただし、壁への光の当たり方で輝度が方向によってかわることがあるので、PixInsightのABEの1次で補正する必要があることがあります。また、天体撮影が終わった後に別の日にフラットが撮影できるので楽でいいのですが、逆に言うとフラット撮影が終わるまではカメラを外したくないので、次の撮影に使えないとかが欠点でしょうか。

バイアスとダークは過去のものを使い回しなので楽なものです。

画像処理はいつものようにPixInsightのWBPPから。途中特に不具合もなく終了。その後、ABEを(主にフラット撮影時の明るさのスロープを取るため)1次で一回、(メカニカルシャッターの影での下部のS/N低下と、画角がずれていった際の特に上下の枚数不足を補正するため)2次で一回かけます。分子雲のモクモクを残したいため、今回はDBEは使いません。PCCも順調。

結局露光時間が高々2時間なので、やはりノイズが大きいのは否めません。適度にツールを駆使し、多少見栄えがいいように調整します。

結果です。

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  • 撮影日: 2021年10月2日23時21分-10月3日0時31分
  • 撮影場所: 岐阜県飛騨市飛騨コスモス天文台
  • 鏡筒: Takahashi TSA-120 + 35フラットナー
  • フィルター: 2インチUV/IRカットフィルター
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Canon EOS 6D (HKIR改造)
  • ガイド: f120mmガイド鏡 + ASI120MM mini、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: BackYard EOS、露光時間300秒x24枚 = 2時間0分
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC、DeNoise AI

左側のゴースト星雲は一部でバンザイ星雲?とも言われているらしくて、バンザイをした人の姿が確認できます。
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ちょっと解像度不足でわかりにくいのですが、本当は二人います。もう少し露光時間を伸ばしてノイズを減らす必要がありそうです。

あとはいつものAnnotationです。デフォルトの設定だと寂しかったので、今回はLBNなどを追加しました。
masterLight_ABE_ABE_PCC_AS3_HT6_ABE_cut1_ok_annotation



まとめ

今回はほぼ初めての北の空の撮影になります。実際北の空に近いのは、自宅から撮影したN51子持ち銀河くらい。 この時も撮影時間不足か、今見ると解像とてきにあまり満足ではありません。ナローも始めたので、今後自宅でも北の空を撮影していきたいと思います。

あと、眼視体験はかなりインパクトがありました。ちょうど双望会も重なったので、結構な刺激をうけています。最近のLambdaさんの焦点ずらしのアイピースの件も興味があります。手を出すかなあ?ハマるとまた大変だろうなあ?


2021年9月30日、飛騨コスモス天文台で観望会がありました。この日は快晴だったからでしょうか、相当たくさんのお客さんが来ました。


観望会準備

この日は朝から食料品の買い物で、妻にコストコに付き合います。夜は観望会でいなくなるので、きちんと家族のご機嫌をとっておかないと、星活が脅かされてしまいます。コストコで毎回食べる北海道ソフトクリームは相変わらず絶品です。もう生クリームをそのままソフトにしたようです。いまだにどんな観光地でも、ここ以上のソフトに出会ったことがないです。

コストコから一旦自宅に戻り、昼くらいからキタムラに行ってカードの印刷です。観望会に来てくれた人に天体が写っている写真を配りたいとのことで、以前から頼まれていたものです。まだ試しなので、手持ちの画像20種を各一枚ずつ、(一番安い)Lサイズで印刷して、選んでもらうことにしました。

印刷方法は至って簡単。キタムラ店舗にあるたくさんのプリント用のモニターの前に座って、適当にメディアから読み込ませ、印刷したい画像を選択します。モニター上で最後に注文を完了するとレシートが2枚(店側用と客の控え用)出てくるので、それを持って受付に行きます。ポイントは受付の時に「補正なしで」とはっきり言うこと。これを指定しないと、変な色補正をかけれらてしまいます。天体写真は自分で納得した画像を作るので、下手に自動補正とかをかけると全く違うものになってしまいます。10分も待てば印刷されたものが仕上がってきます。

10枚印刷すると一枚あたり税込で45円になります。まだちょっと割高なので、次回はネットのフジプリで頼もうと思います。同サイズだと1枚あたり税込11円だそうですが、送料が毎回必ずかかってしまうので、大量発注に向いています。逆に、キタムラのいいところは、10分とそのばですぐに受け取ることができることでしょうか。これはネットプリントよりも遥かに便利です。

キタムラでの印刷後、観望会の機材を車に積み込みます。今日の機材は惑星用にAVXに載せるC8、電視観望でFMA135とASI294MC Pro、撮影用にTSA-120と6DをCGEM IIに載せます。汗をかいたので、積み込み後急いでシャワーを浴びて、16時半頃出発です。途中、ファミマで夕食がわりのおにぎりなどを購入。

でも富山ではまだ曇りで少し雨もぱらついていました。まあ、天気予報は晴れの予想だったのでそのまま現地に向かいます。

飛騨コスモス天文台到着

18時前くらいに現地に到着。空はほぼ快晴!その後一瞬だけちょっと雲が出ましたが、それからは一晩中ほぼ全面快晴です。

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私の到着に続いてすぐ、いつものかんたろうさんが到着。今日来ることを聞いてなかったので、一瞬誰か別人かと思ってしまいました。というか、最近特に暗いところでの目が悪くなっている気がします。メガネを変えた方がいいかもしれません。

まだ明るいですが、この日は機材が多いので順次手際よく出していきます。本当は暗くなるとともに撮影がしたくて、お客さんがあまりこない端のところにTSA-120をアイリス星雲狙いで設置しようとしました。地元の富山は北側が明るいので、北の空が暗いコスモス天文台は絶好のチャンスなのです。ですが、全然読みが甘かったです。


たくさんのお客さんが

暗くなりかけると他のスタッフとともに、お客さんが続々とやってきます。もう木星と土星はみえているので、スコープテックでまずは見てもらい、その間にC8で初期アラインメントを取ります。金星が山際に沈むギリギリのところで導入までできたのですが、ほんの30秒くらいの差で、一人のスタッフには見てもらい、もう一人には見てもらえなかったとかでした。気を取り直して木星を導入すると、もうお客さんが待っている状態です。暗くなってきて天の川も見え始めます。

先にテスト印刷した天体写真のカードをスタッフに渡しておき、来てくれた子供に配ってもらいました。子供だけで13枚は捌けたと言っているので、その両親も考えたら少なくとも30-40人のお客さんは来ていたことになります。カードを受け取った子供たちはいずれも大喜びで、写っている天体が何か何度も何度も尋ねられました。カードはかなり好評なので、20種で各10枚印刷しておこうという話になりました。リクエストとしては惑星の写真が欲しいと言うこと、あとは写っている天体の名前を入れておいた方がいいのではということでした。次回11月が今年最後ですが、それまでに準備しておこうと思います。

かんたろうさんも鏡筒やら双眼鏡やら出してくれて大活躍です。しかも私よりも遥かに知識があるので、来ていた方は説明に大喜びだったと思います。私の方も負けじと色々説明します。人数が多いので天の川の説明からです。織姫星、彦星、白鳥の飛ぶ方向など夏の大三角に絡めます。

この観望会のスゴイところは、天の川がカシオペアの方まで繋がっているのがはっきり見える(オリオン座が登ってくれば、オリオン座のところまで繋がっているのもわかります)ので、我々の住んでいる銀河と話を絡めることができ、それを実際に自分の目で確認することができることです。「天の川は銀河を真横から見ていますよ」という説明です。

しかも秋だとちょうどM31アンドロメダ銀河がカシオペアの隣にいるので、銀河の形自分の目で確認してもらうことができるのです。慣れた人は肉眼、難しい人は双眼鏡をセットしておきます。肉眼で挑戦して見えなかった人は星座ビノでなら見ることできます。みんな銀河の形を実感することができるので、結構満足してもらえるのではと思います。

機材での観望としては、C8を木星、土星、ベガ、アルビレオで適時入れ替えます。スコープテックは自分で操作してもらうよう、適時説明に入ったりします。もうずっと忙しくて、この日は珍しく電視観望なしでした。

ドームの方も開けて公開はしたけれども、望遠鏡の観察は無しでした。外で十分な機材の台数があることと、これだけのお客さんの人数だとドームの望遠鏡を扱うスタッフの方が足りません。スタッフは女性が多く、年配の方も多いので、無理をせず、できる範囲で地元の方に星を見る機会を提供していこうと決めています。こんな方針でまったりと気楽に、楽しくやっていけばいいのかと思います。ここは観望会としては珍しいくらいにいい環境なので、お客さんと一緒に天の川など、楽しめるものを楽しむのが一番かと思います。


Mちゃんが電視観望

途中だいぶ人もいなくなってきた頃に、いつものMちゃんがお母さんと、いとこの男子高校生とともに到着。Mちゃんが電視観望を始めてくれました。前回渡したQBPを試したかったようなのですが、最初に入れたのがM31。銀河なのでQBPは実はあまり有利になりません。また、とても暗い空なのでフィルターなしても十分よく見えるはずです。ハロ防止にUV/IRカットフィルターだけ残してQBPを外し、M31、M27、M57と入れてました。

もうお客さんも少なくなってきて、22時半頃でしょうか、スタッフの方も解散で、残ったのは結局かんたろうさん、Mちゃんのところ3人、私の5人でした。その代わり、赤道儀のウェイトのところに新たなお客さんが。かわいいケロちゃんです。

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もう誰もいなくなったと思っていたのですが、実は敷地のすみのところにまだ女性4人のグループで毛布を引いて空を見上げている方達がいるのが判明しました。暗くて全然気づけませんでした。

話を聞いてみるとすぐそこの地元の方達で「自分で望遠鏡を持ってくれば見えるのか?」とか言うので、「ここの望遠鏡とは別に持ってきてもらえれば使い方とかお手伝いしますよ」と返事をしました。ですが「望遠鏡持ってないので買うかなあー?」とか話が噛み合いません。よくよく聞くと、かなり遅くのつい先ほど来たらしくて、この観望かいに望遠鏡があることも知らなくて、まだ何も見ていないというのです。

そろそろ片付け始めようと思っていたので、片付ける前でよかったです。C8の惑星、双眼鏡でのすばるやアンドロメダ銀河、Mちゃんの電視観望とフルで見て頂きました。天の川の解説もして、短時間でしたが満足してくれたようで、次回11月6日の会も「ぜひ来たい」とのことでした。観望会自身は今年は11月で終わりです。そこから雪になってしまうので、来年の春までお休みです。

最後のお客さんも帰られ、ここからやっと撮影の準備を再開して、23時過ぎに撮影開始。予定通りケフェウス座のアイリス星雲です。その中の1枚です。既に分子雲も見えているので、やはりかなりいい空なのかと思います。画像処理はまた後日やります。

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Mちゃんのところは0時半くらいまでいたでしょうか。その間、かんたろうさんが眼視でいろいろ見せてくれました。Mちゃんのお母さんが一番満足していたような感じでした。撮影と眼視も面白かったのですが、長くなるので詳しい話はまた今度記事にします




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