ほしぞloveログ

天体観測始めました。

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今回サイトロンさんのご好意で、ToupTekのStellaVitaを使う機会を得ました。StellaVitaはPCレスで天体写真撮影を実現するオールインワンのコントローラーです。

同類の機器にASIAirがありますが、こちらはZWO社のCMOSカメラと一眼レフカメラを使うことができます。一方、StellaVitaはZWO社以外のCMOSカメラも広くサポートしているのが特徴です。一眼レフカメラは最近サポートが始まり使えるようになってきたようです。せっかくのStellaVitaなので、今回はPlayerOne社のCMOSカメラを使ってみることにします。

あと、ASIAirと比べて大きな違いが、操作が全て日本語化されていることです。私はASIAirは使ったことがないのですが、意外なことに英語のままということです。日本語化されているのは、特に初心者にとっては敷居を下げるという意味で、いいことなのかと思います。

StellaVitaが日本で正式に販売され始めたのはまだ昨年9月のことで、ユーザーのレビューなども少なく、初めて使う場合に情報が少なくて戸惑うこともあるかもしれません。このブログではStellaVitaを初めて使う際に戸惑いそうな点、実際に使ってみた上での感想などを中心に情報を書いていこうと思います。

特に、今回の記事では撮影前までの、準備段階を中心に取り上げます。ここに書いてあるほとんどのことは昼間の明るいうちにできることです。もしStallVitaを手に入れて試してみる場合は、夜になって慌ててセットアップするよりは、まずは事前に十分時間をかけて準備をするのをお勧めします。その際の参考になればと思います。


ネット上の情報

SteallVitaはまだユーザー数もあまり多くないと思われ、基本的にあまり情報がないのですが、いくつかマニュアルや解説ページを見つけたので、リストにしておきます。

マニュアル類:

シュミットでStellaVitaを購入すると、紙に印刷された「クイックガイド」が付属されてきます。このマニュアル自身は簡易的な説明なのですが、最後のページにさらに詳しいマニュアルへのリンクとアクセス方法が書かれています。サイトロン独自のマニュアルで、日本語で書かれていて、今の所StellaVitaの使い方について一番詳しく分かりやすく説明してあるかと思います。私はこのことに気づかずに、このマニュアルを読まずに今回の記事を書いてしまったので、一部重なる情報もあることにご了承ください。シュミットで購入された方は、是非とも忘れずにこのマニュアルにアクセスしてみてください。


機材の用意

天体写真撮影に必要な機材を用意します。今回、一例として用意した機器は
  • 鏡筒: RedCat51
  • 撮影用CMOSカメラ: Uranus-C Pro
  • ガイド鏡: f=50mmのCマウントレンズ
  • ガイド用CMOSカメラ: ASI290MM
  • 赤道儀: Advanced VX
となります。撮影用のメインカメラですが、せっかくのStellaVitaということなので、ZWOのカメラ以外を使ってみることにします。今回は手持ちのPlayer Oneの「Uranus-C PRO」を使うことにします。

他にもStellaVitaではオートフォーカサーやフィルターホイールなどをサポートしていますが、今回は使わないこととします。


機材の組み立て

用意した機材を組み立てます。鏡筒に撮影用CMOSカメラを取り付け、ガイド鏡にガイド用CMOSカメラを取り付け、さらにガイド鏡を鏡筒に載せるなどして組み合わせます。赤道儀を外にセットして、鏡筒を赤道儀に載せます。

StellaVita本体は鏡筒に載せてしまうのが楽なのかと思います。StellaVita本体には、35mm幅のファインダー台座用のアリガタが付いています。鏡筒に取り外し可能なファインダーが付いているなら、ファインダーを外してStallVita本体をつけてしまってもいいかもしれません。今回使ったRedCat51のように、ファインダーをつける場所がない場合は、StallVita本体に付いているファインダー台座を外して、出てきた1/4インチ用ネジ穴か、M4用のネジ穴を使うといいかと思います。私はここに、Amazonなどで安価に購入したアルカスイス互換のクイックリリースクランプを取り付け、鏡筒側の方にプレートを取り付けることでStellaVita本体と鏡筒を固定しました。

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私は手持ちのほとんどの鏡筒にアルカスイス互換の長めのプレートを持ち手の代わりにつけてあり、ファインダーやガイド鏡など、取り付ける側にクランプをつけるようにしています。こうすることで安価で、シンプルに、取っ手にもなりつつ、鏡筒のいろんな場所に、任意の組み合わせで取り付けられるようになり、応用範囲が広がります。

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本体組み立て

StellaVIta本体の組み立ては、
  1. W-Fi用のアンテナを取り付ける。
  2. 付属のWi-Fiドングルを4つあるUSB端子の左上に差し込む。
この2つだけです。

あとはStellaVIta本体に12Vの電源を接続し、本体スイッチを入れます。12V電源は、電力に余裕があるものを選んだ方がいいとのことです。私はノーブランドのポータブルバッテリーを選びましたが、10Aまで出るそうなので、十分でしょう。最低2Aは必要とのことです。

電源を入れると、30秒から1分くらいの間に何度がビープ音が鳴りますが、「数秒で3回のビープ音が聞こえます。最初の「ピッピッ」はホットスポットの起動を示し、2回目の「ピッピッ」で本体の起動完了、最後の短いビープ音でWi‑Fiへの接続準備完了を示します。」とのことです。ホットスポットの意味がここではまだわかりませんが、とりあえず最後の短いビープ音までなったので、起動完了でしょう。

冷却カメラなどを使っている場合は、ここでStellaVita本体のDC電源端子から付属の短いDC電源用のケーブルを使って接続しておくといいでしょう。


アプリ

本体はWi-FIで接続して操作します。操作のためのアプリはPC用はなく、基本的にタブレットになるようです。私はiPad使いなので、App Storeでstellavitaと検索するとアプリが見つかりました。早速インストールします。

タブレットとStellaVita本体を接続します。タブレットのWi-Fiの設定で、StellaVita_XXXXXXとかいうSSIDが見えると思うので、それを選びます。
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パスワードは本体裏の上の方に書いてあります。デフォルトは順番の数字で8桁です。その後、タブレット上でStellaVitaアプリを立ち上げると、左下に選択したSSIDが表示されて、接続が完了しているはずです。

立ち上げた後は、まずは設定です。左下の「ギヤ」の形をしたアイコンを押し、設定画面に移ります。
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カメラ設定

設定画面ではさらにアイコンがいくつか表示されます。上から赤道儀、メインカメラ、ガイドカメラ...と続いていますが、まずは「メインカメラ」アイコンを押し、撮影用のメインカメラの設定から始めてみます。

カメラを接続すると、通常は「接続可能なデバイス」にカメラ名が出てきます。サポートされているはずのカメラで名前が出てこない場合は、接続がうまくいっていない可能性があります。Uranus-C PROはType-C接続なので、最初StellaVita本体のType-C端子にケーブルをつないでも全然認識されずに困ってしまいました。このType-C端子はアップデートなどのみに使うとのことで、結局、Type-CをUSB-AにかえるアダプターでUSB-Aの方に繋いでStellaVitaに接続された、無事にカメラが認識されました。

カメラを選択した後は、その右のスイッチを右にして青い「オン」にします。これをやらないと何も設定できません。
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  • 「ゲイン」はUranus-C PROの場合、HGCモードになる220一択かと思います。他のカメラもHGCになるゲインを調べてその値に設定すればいいでしょう。「変換ゲイン」というところは特に何も変化もしないし、押すこともできないようです。その下の低ノイズモードも押すことができません。
  • 「露光」は画面では180sになってしまっていますが、今の段階では0.5sとかの短い時間でいいでしょう。これはピント合わせなどのテストが今後しばらく続くからです。実際の撮影時に数分とかの長い時間にすればいいと思います。
  • 「冷却」をオンにすると、下の「FAN」も自動的にオンになります。ただし、FANだけ独立にオフにできてしうので、冷却時の排熱ができなくて熱がこもって故障する可能性があります。くれぐれも、FANだけオフにすることはしない方がいいでしょう。
  • 「加熱」の意味がいまいちわかりません。このカメラはヒーターは持っていないので、冷却をやめたときにどれくらいの時間をかけるとかでしょうか?単位とかがないので、今の所不明です。
  • 上の画面はもう少し設定が残っています。右側をスクロースさせてみてください。ブラックレベルは最大が500でした。ADCのカウントだとしたら、私はいつもどのカメラでも40としているので、とりあえずここでは40としておきます。

カメラを使っての鏡筒のピント合わせ

CMOSカメラはすでに鏡筒に付けられていると仮定します。

今回オートフォーカサーは使っていないので、マニュアルでのピント合わせになります。ピントを合わせるには、まずはカメラに写っている画面を見ることから始めます。
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  1. 左のメインカメラのアイコンを押します。
  2. さらにもう一度メインカメラのアイコンを押すと、撮影モードを3種類の中から選ぶことができます。
  3. ピント合わせはビデオモードを選びます。
  4. 右の上に2つアイコンがあって、上からそれぞれゲインと露光の調整になります。でもこの調整、単位がないので今どれくらいの設定値なのか、よくわかりません。例えばゲインは0から850までありました。露光は0から5000です。露光の5000は5000秒かとも思ったのですが、5000にしても1秒間に5回くらいは画面を更新しているように見えます。0にしても1秒間に5回くらい更新しているように見えます。
  5. とりあえず、空を写して星が見えればいいのですが、最初は夜に遠くの地上の景色などを写して、画面に何か見えるようなゲインと露光時間を適当にいじってみて、何か見えたらまずはラフにピントを合わせて、その後空で同じことをした方がわかりやすいかと思います。
  6. 画面に星が写ったら、その星が最も小さくなるところを探してピントを合わせます。

もしこの時点で画面に何も映らないようなら、鏡筒先端にキャップがついていないかなどを確認し、鏡筒前にLEDライトなどの光源を持ってきて、カメラ画面に反応があるかなどをみるといいかと思います。

どうしても画面に何も映らないなら、別途PCなどで別のアプリ、例えばSharpCapなどを利用して、カメラがきちんと接続されて画像情報が送られる状態になっているかなどしてみるといいでしょう。もしPCで見えるならStellaVitaの問題ですが、PCでも見えない場合はStellaVita以外に問題がある可能性が高いです。例えば冷却カメラなのに冷却用のDC電源ケーブルが繋がれていなくて、一見カメラ本体は動いているように見えるのに、画面情報は送られない状態になっているなどです。


ガイドカメラの設定

ガイドカメラも設定してしまいましょう。左下の「設定」アイコンを押して、その右にあるアイコン群の3つ目の「ガイドカメラ」を選択します。ガイドカメラも、ハード的にうまく接続されていれば「接続可能なデバイス」にカメラ名が出てくるはずです。何も出なければ、まずはケーブルなどの接続を疑ってみてください。
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更新時間はガイドに使うカメラということを考えると、0.1秒程度が適切かと思います。それ以上長くしてしまうと、ガイドのレスポンスが遅くなってしまい、発振してしまう可能性が出てきます。その分、ゲインはある程度上げてください。具体的な確認は、ガイドカメラで写している画面を見ながらした方がいいでしょう。
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  1. 画面左の縦に並んでいるアイコン群の中から、上から3つ目にある、ガイドカメラアイコンを押します。
  2. ガイドカメラが見ている画像が出てきます。ここで、右アイコンの露光時間とゲインを調整して、画面に何か見える状態を作ります。
  3. その際、画面がデジタルのマダラ模様に支配されている時があります。私はStellaVita本体とガイドカメラの接続に短いUSB2ケーブルを使っているので、転送速度の問題かと思いました。でも結局は1秒程度の更新では転送速度は十分で、じゃあ何が問題だったかというと、明るさでした。この場合、カメラからの信号が明るすぎる可能性が高いので、ゲインを下げるか露光時間を短くするとマダラ模様が消えます。
  4. 何か見えてきたら、ガイド鏡のピントを合わせてみてください。

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ネットワークの状態によってはせいぜいこれくらい見えるだけです。
星が目でみてわかればいいでしょう。

うまくいくと星がきちんと点になって見えるはずですが、最初は星空を見ながらだとわかりにくいので、地面近くの遠くの景色を映して確かめた方が楽かもしれません。


赤道儀の設定

次に赤道儀を設定してみます。カメラの接続のように自動的に認識されないので、ちょっと癖があります。

まず、StellaVitaと赤道儀をケーブルやWi-Fiで接続します。今回私はCelestronのAdvanced-VXを使いました。(補足1) ケーブルの接続ができたら、赤道儀の電源を入れてください。電源投入後は赤道儀のコントローラーで、適当な初期アラインメントをします。ここは通常の天体撮影と同じです。ただし、Celestronの赤道儀は初期アラインメントを「クイックアラインメント」にしないとダメという情報があります。私はCelestronのAVXを使ったので、この指示に従いました。(補足2)

赤道儀の動作開始後、StellaVitaアプリの赤道儀設定画面の上部のすぐ横のボタンの「検索」をするのが手順らしいですが、上手く赤道儀が見つからないことや、違う種類の赤道儀として認識されることが多いです。その場合は「None」と出ているところを押して、出てくる「接続可能なデバイス」をさらに下にスクロールさせて、赤道儀のドライバを自分で選びます。問題はこのドライバーがわかりにくいことです。ここで選ぶべきドライバーは「Celestron Advanced-VX HC」です。紛らわしいことに「Celestron Advanced-VX Wired」というのがあります。最初、こちらを選んでいて、全然うまくいかないので相当迷ってしまいました。(補足3)
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赤道儀との接続がうまくいくと、やっと横のスイッチを右の「ON」にできます。その際、ボーレートには気をつけた方がいいかもしれません。赤道儀には決まった通信速度があり、StellaVitaではマニュアルで設定する必要がある場合があります。ボーレートはマニュアルなどには書いてあるかと思いますが、わからなければネットで、「ボーレート」もしくは英語で「Baudrate」と、赤道儀名で検索すれば出てくるかと思います。AVXは9600ボーでした。間違ったボーレートだと、接続できなかったり、誤動作をする可能性があります。
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撮影前の準備は以上になります。次回の記事で実際の撮影に際して書きたいと思います。でもその前に、少し独立した話として、ネットワーク関連とStellaVitaのアップデート、ステーションモードについて最後に書いておきたいと思います。特にステーションモードの解説は英語も含めてほとんど見当たらないので、自宅でStellaVitaを使用している方はかなり便利になるかと思います。


アップデート

設定の「その他」に行って、バージョンを確認すると、Appがv1.0.17、Coreがv1.1.51、SDKがv59.29397.20250831、INDIがv2.1.5と表示されます。このバージョンが古いのか新しいのかよくわからないのですが、とりあえずアップデートを試みます。

アップデートファイルを持っていれば、SDカードを使う方法もあるみたいのですが、肝心なアップデートファイルがネット上に見つかりません。もっと簡単な方法は、設定の「その他」から「無線ブリッジ」をオンにして自宅のWi-FIにつなぐことです。無線ブリッジをオンにするとアクセスできるSSIDが見えるはずですので、パスワードを入力するなどして接続してみてください。これで自宅のWi-Fiを通してインターネットにも繋がるので、直接アップデートができます。「更新を確認」ボタンを押すと、今回はv1.1.58が見つかったので、そのまま更新をしてみました。
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自動的にダウンロード始まり、再起動してアップデートが完了しました。Coreがv1.1.58に代わり、SDKのバージョンもv59.29904.20251102に上がりました。その他AppとINDIのバージョンは変わらないようです。

ちなみに、本体にある謎のType-C端子ですが、これはStellaVita本体のファームウェアのアップグレードに使うとありますが、探した限り具体的な方法はどこにも情報が無いようです。ファームウェアというのが上記のCoreやSDKと同じものなのかもよくわかりません。今のところはこの端子は使用することできないようですが、将来に期待しましょう。


ステーションモード

上記のように無線ブリッジでStellaVita本体を自宅ネットに繋いでしまうと、さらに便利なことができるようになります。一般的にはステーションモードか言うやつです。

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  1. まず、タブレットのネットワークを自宅W-Fiに繋ぎ変えます。
  2. その状態で、StellaVitaアプリを立ち上げます。上の画面のように、左下のネットワークがStellaVita_XXXXXXだったのが自宅のものに変わっているはずですが、まだこの時点ではインジケーターが赤色で接続がうまくいっていないことがわかります。
  3. 当然StellaVita本体には接続できないのですが、設定の「その他」を見ると「IPアドレスで接続を試みる」というボタンが出ているので、これを押して、IPアドレスを入力し、「ネットワークに接続」を押します。問題はIPアドレスを確かめる方法がものすごくわかりにくいことです。
  4. 比較的簡単なのが、自宅LANのルーターの管理画面のDHCPの接続情報などを見て、StellaVItaのIPアドレスを特定し、入力します。これだけでもある程度のネットワークの知識を必要とします。さらに接続一覧まで辿り着いても、複数の機器が接続されているとどれがStellaVitaのものかわからないかもしれないので、その場合は一覧に出てくるIPアドレスを片っ端から入れていきます。(StellaVItaの付属のWi-FiドングルのMACアドレスがわかればもっと簡単に接続時のIPがわかるかと思います。PCにWi-Fiドングルを接続するなどして確かめることもできるかと思います。)
  5. 上手く接続されると左下のSSIDのところの赤いインジケーターが緑にかわります。
  6. あとは通常通りの操作になります。
  7. 一度接続が確定したら、ルーターのDHCPの接続情報でStellaVitaのMACアドレスを確認して、固定DHCPを割り当てるように設定しておくと便利です。これ以降は同じIPアドレスで接続することができるようになります。
IPアドレスの特定が一番大変かと思いますが、こうすることで自宅の庭撮りなどの場合は、家の中でヌクヌクしながら操作できるようになります。

私の場合一つ問題が見つかりました。自宅が広いので、複数のWi-Fiルーターを中継機として使っているのですが、StellaVita本体とタブレットが別々のW-Fiルーター機につながった場合、StellaVitaに接続されても読み込みを繰り返すような状態になってしまうようです。StellaVitaとタブレットが同じWi-Fiルーター機に接続するとそういった問題はなくなりました。


今回のまとめ

StellaVitaの撮影のための準備として、機材との接続と、カメラの画面を使ってのピントの合わせ方、ネットワーク関連の接続について解説しました。

星を見てのピント合わせ以外は全て明るい昼間のうちにできるはずです。ピント合わせも、明るいうちに遠くの景色を写して試しておいた方がいいと思います。夜になると撮影時間の制限もあるので、あせってなかなかうまくいかないかもしれません。事前できることをできるだけあらかじめ準備しておけば、実際の撮影時に余裕を持つことができるのかと思います。

次回は実際の撮影する際の解説をしたいと思います。お楽しみに。



(補足1)
Advanced VXとStellaVitaとの接続は、ハンドコントローラーのお尻の4pinモジュラー端子を使います。StellaVitaに機器を繋ぐ場合はUSB接続なので、USB-RS232C変換ケーブルなどを購入します。さらにRS232C端子とコントローラーは、赤道儀を買った時についてくる付属のRS232C-4pinモジュラー変換ケーブルで接続します。私はこのケーブルの存在を完全に忘れていて、過去に改めて買おうと思ったことがあるので注意が必要です。持っていないという方は箱の中を探してみてください。最初から付属しています。

(補足2)
Celeste on製赤道儀の「クイックアラインメント」とは、要するに初期アラインメントを何もしないというのと同義です。鏡筒の向きもホームポジションと同じです。これは全てのアラインメントをStellaVitaのプレートソルブに丸投げするということに他なりませんが、これで十分ということがわかりました。ただ、普通にワンスターアラインメントやスリースターアラインメントなどをしても、StellaVitaでそのまま使えることも確認しました。なので、あまり気にすることはないのですが、赤道儀での初期アラインメントを省くことができるのは、ユーザーにとっての負担を減らすことにつながるので、クイックアラインメントを選ぶというのは案外いい方法かと思います。さらに、この「赤道儀固有の初期アラインメントを省く」という簡単な方法は、実は他のSharpCapなどでも使える気がします。今度試してみます。

(補足3)
どうやって「Celestron Advanced-VX HC」にたどり着いたか書いておきます。トラブルシューティングの常套手段の一例と思ってください。
  1. まず、もっと簡単でユーザー数も多いと思われるAZ-GTiで試してみました。ユーザー数が多い機器は(StellaVitaに限らず一般的に)接続方法も確立されているはずですし、StellaVitaだとしてもバグが少ないはずです。
  2. 本来最も確実に動くはずのAZ-GTiの経緯台モードで試しましたが、その際、経緯台モード用のドライバーでは全く動作しなかったので、何かドライバーに問題があると判断しました。
  3. そこで試しにStellaVitaでAZ-GTiの赤道儀モード用のドライバーを使うことで、初めて反応があり、AZ-GTiを動かすことができました。要するに、正しいドライバーを選ばない限りうまく動かないということがここで初めてわかりました。
  4. Advanced-VXの接続は、別途SharpCapなどで動くことは確認できていたので、ハード的な接続は問題ないはずです。ということはドライバーがまだ何かおかしくて、あらためてAdvanced-VXのところを見てみると、「Wired」のほかに「HC」があることに気づきました。
  5. もしやと思って「HC」にしたらあっさり動いたというわけです。






ここ最近新鏡筒のセットアップでε130Dでの撮影体制を整えています。いい機会なので、普段どんなふうに、何に気をつけて機材を組んでいるか、メモがてら書いておこうと思います。


基本方針

まず第一の基本方針ですが、できる限り撮影時のトラブルを少なくするということです。具体的には
  • できるだけシンプルに、かつ堅固に組み上げる。
  • L字のものや、捕捉くびれている金具などを避け、できるだけ揺れないような構造を目指す。
  • ケーブルの本数は少なく。例えばST4ケーブルは使わない。
  • ケーブルはあまりガチガチに固定せず、引っ張ったら動くくらいに固定。
  • ケーブル長は余裕を持って、テンションをかけ過ぎない。
などでしょうか。

また、大変か楽かだったら、楽な方をとります。例えば、
  • リモート撮影が可能なように、ネットワークで接続できるようにする。
これは外に機材を出して、家や遠征では車の中からヌクヌクモニターしたり操作したりするためです。

StickPC

撮影用 PCにはStickPCを用いていて撮影はローカルで完結するようにしています。例えネットワークが落ちても撮影が中断されないようにしておくということです。また、
  • 自宅や車の中から赤道儀で自動導入して、Plate Solvingの結果を赤道儀に返して自動で微調整する
ことも重要です。楽をすることで他を見る余裕ができ、結果としてトラブルが少なくなります。ただし、赤道儀を大きく移動するときは、必ずその場に行って見るようにしています。万が一のケーブルの引っ掛けを防ぐためです。

最近は1台の赤道儀に専用に1台のStickPCを専用で使っています。カメラやEAFを変えた時など、設定が変わるのをできる限り防ぐためです。こういったことも撮影時の設定ミスを防ぐことにつながります。StickPCの取り付けは三脚のところにマジックテープを貼り、StickPC側にもマジックテープを貼り、簡単に取り外しできるようにしています。

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汎用接続ケーブル

接続する機器ですが、撮影用冷却CMOSカメラ、ガイド用CMOSカメラ、赤道儀、フィルターホイール、EAFがあります。ほとんどがUSB接続で、冷却カメラやEAFもZWOの旧型はDCの12Vが必要です。

ケーブル配線ですが、撮影用の汎用ケーブルを何本か作ってあります。どれも同じ設定で
  1. CMOSカメラ用に2メートル程度のUSB3.0ケーブル。
  2. セレストロンの赤道儀に接続するための1メートル程度のUSB Type B miniケーブル。
  3. 冷却カメラ用の3メートル程度の12VのDC電源用ケーブルです。
をスパイラルチューブで束ねています。

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上がカメラ側で、
真ん中左がStickPC、真ん中右が赤道儀のコントローラ、
下がDC12V電源に挿す側です。


今回は説明は省きますが、別途EOS 6Dでの撮影用に
  1. 2メートル程度のUSB Type B miniケーブル。
  2. セレストロンの赤道儀に接続するための1メートル程度のUSB Type B miniケーブル。
  3. 冷却カメラ用の2メートル程度の12VのDC電源用ケーブルです。
というものもスパイラルチューブでまとめて作ってあります。


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このケーブルは、撮影毎に取り付けて、片付けるときに取り外します。赤道儀の回転中にひっかけたりしないように、赤経体の回転部分に近いところで、あえてゆるゆるのバンドに一回通してあります。できるだけ回転部分を支点にケーブルが配線され、万が一のケーブルの引っ張りに、ゆるゆるバンドのところでケーブルが多少移動できることで、ケーブル切断やコネクタ破損を防ぐことを考えています。

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鏡筒周りでの機器の接続

スパイラルチューブケーブルの先の、鏡筒周りのその他の機器ですが、撮影用のCMOSカメラは冷却タイプで、USB2.0端子を2つもっているので、そこにさらにUSB(3.0)ハブを挿して、そのハブから接続しています。

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ガイド用CMOSカメラ、フィルターホイール、EAFなどです。さらに、DC12Vケーブルもカメラ付近で二又ケーブルを使い、冷却用とZWOの旧EAF用に分岐しています。これらのケーブルは(小判鮫状態で鏡筒下部前方につけてあるガイド鏡への接続を除き)できるだけ短いものを使い、撮影するしないに関わらずほぼ固定で、触らないようにします。触らない一番の理由は、とにかくカメラを取り外すとホコリがフィルターやセンサー面に混入する可能性があり、フラットの使い回しができなくなるからです。コリメータを使っての鏡筒の光軸調整以外、基本カメラは外しません。

StickPCを鏡筒側にうまく取り付けて、USBケーブルなどを短くする方法も考えましたが、USB3.0ケーブルがPCの電源ケーブルに変わるだけで、USB Type-B miniケーブルは下から上に這わすのか上から下に這わすのかの違いだけでいずれ必要。DC12Vケーブルもどうせ必要ということで、結局今の形になっています。もしASIAirのように、DC12VケーブルでPCに給電できるなら、事情は変わると思います。このStickPCの電源、Type-Cの形をしていますが全然規格ものでなくて、付属のACアダプターからの給電以外負荷がかかると不安定になるという事情もあるため、電源とStickPC間の距離を短くしています。

 


撮影用ソフト

撮影で使っているソフトを見てみましょう。

CGEM IIでの撮影は久しぶりなので、撮影時に使うソフトをそれぞれアップデートしました。これは自宅撮影の場合はいいですが、遠征時やその前にはアップデートしません。遠征先でのトラブルになると解決手段が限られますし、せっかくの撮影時間がもったいないからです。
  • SharpCapは極軸合わせ、初期プレートソルブなどの機材確認などに使います。今回4.1.10523.0にアップデートしました。
  • NINAはメインの撮影ソフトです。2.2.09001にアップデートしました。
  • NINAをアップデートしたらASCOMプラットフォームをアップデートするようにいわれました。6.6にアップデートします。
  • PHD2は最新版でした。
  • ZWOのカメラドライバーのアップデートはチェックし忘れでしたが、ASI2400MM Proは特に問題なく認識されました。
実際に撮影に使っているソフトはこれくらいでしょうか。他には、fitsファイルの簡易確認でZWOのASIStudioに入っているASIFitsViewerは撮影中もモニターがわりによく使ったりします。


バッテリー

バッテリーですが、第一方針として大きくなくて1万円くらいの汎用の安価なものをいくつも持つようにしています。バッテリーは寿命もあるので、予備を常に持つようにしていて、いざ使えなくなってもすぐに交換して撮影チャンスを逃さないようにするためです。

機種にはそこまでこだわりはなく、StickPC用にAC100V出力があり、DC12V出力ができるものであればとりあえずOKです。安価なものしか買っていないので、例え失敗してもあまりダメージがありません。バッテリーはある程度使わないと使い勝手がわからないので、尚更です。リン酸鉄リチウムイオンタイプは冬場でも安定して動くので重宝しています。

一つの赤道儀に、二つバッテリーを使うようにしています。大抵は一つで一晩持つのですが、途中で万が一撮影が止まるのを防ぐためです。


まとめ

今回はいい機会なので、普段どんなことを考えて機材を組んでいるか書いてみました。

参考になりましたでしょうか?これらの接続はあくまで一例で、機器、環境、方針などによって人それぞれベストな解は違ってきます。どんなケーブルを使えはいいか、どう接続したらうまくいくか、トラブルが回避できるか、長時間稼働できるか、メンテナンス性はどうかなど、色々考えながら組んでいくのもまた楽しいものです。


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