ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:口径

SHG700での太陽分光撮影ですが、安定に運用できることはほぼわかってきたので、もう少し性能アップを図りたいと思います。そのための下計算をしてみます。


改善パラメータ

太陽の分光撮影で、結果として改善ていきたいのは
  • より細かい波長分解能
  • より細かい空間分解能
の2点です。これらを改善するために分光撮影の構成機器である、1. 鏡筒、2. カメラ、3. 分光器の性能を考えていきます。

1. 望遠鏡に関しては
  • 口径
  • 焦点距離
がパラメータになります。望遠鏡によって収差も当然ありますが、簡単のためここでは考えないこととします。

2. カメラに関しては
  • ピクセルサイズ
が一番効くパラメータです。実際にはセンサーサイズやフレームレートなども関係してきますが、分解脳にはやはりどれだけ細かく写せるかというピクセル自身のサイズが重要です。

3. 分光器に関しては
  • スリット幅
  • 回折格子の溝の数の密度
  • コリメートレンズの焦点距離
  • カメラレンズの焦点距離
が大きく効いてくるでしょうか。

波長分解能についての計算はastrosurfのSol'ExのTheoryのページがわかりやすいでしょう。それでも空間分解能まで含めて自分で計算するのは結構大変なので、Ken Harrison氏が作ったエクセルファイル「SIMSPEC SHG」を使うといいでしょう。最新は2023年6月のversion V1.5bのようです。下の画像は、自分の環境用にSHG700、FC-76、G3M678Mを適用して計算したものです。
SimSpec SHG V1_5b_20250913_SHG700_FC76_G3M678M_cut

ここで注目すべき値は、
  • 波長分解能: Dispersion (r): 0.091 Å/pixel
  • 空間分解能: Spatial (best) resolution: 2.2 arcsec
で、各種パラメータをいじって、これら2つの値を改善することを目標にします。


波長分解能の改善の難しさ

表の値で波長分解能に関するところを見ていくと、よく似た値としてナイキスト周波数も考えたEstimated (best) bandwidthというのがあります。ただし、Hα回りの輝度グラフを書くと、ピクセルごとに輝度に有意な差が見えたために、Dispersionの方で考えることにしました。ここで計算された0.091 Å/pixelは、実際のHα線の撮影動画をJSol'Exで実測した値と一致しています。
スクリーンショット 2025-07-05 101928


でも現実的には、この波長分解能のを改善しようとするのは結構大変で、分光器のカメラレンズの焦点距離を長くするか、回折格子の密度を増やすか、CMOSカメラのピクセルサイズを細かくするくらいしか手がありません。前者2つはSHG700を大幅にてこ入れする必要がありますし、ピクセルサイズはすでに最小に近い部類のG3M678Mを使っているため、これも難しいです。

もしやろうとするなら、SHG700の秀逸なアセンブル(コンパクトさ)を諦めてカメラレンズの焦点距離を伸ばすのが最も簡単かと思いますが、大幅改造になるので波長分解能の改善に関しては今回は諦めることとして、将来の課題としておきたいと思います。実際には撮影して楽しむレベルでは0.091 Å/pixelという値はもう十分すぎる性能なので、ここを改善する場合何か明確な動機を持っておいた方がいいでしょう。


空間分解能の改善の可能性

一方、空間分解脳に関してはまだまだ改善の余地がありそうです。例えば、上記設定の鏡筒の口径を76mmから120mmに変えると、
  • 空間分解能は2.2 arcsecから1.4 arcsecに改善
されます。手持ちの鏡筒だとTSA120を使うことができます。ですが、その場合焦点距離が900mmになるので、太陽像が大きくなってしまいます。ここで浮上する問題点は
  • スリットの長さが短すぎて太陽像がはみ出してしまう
  • CMOSカメラのセンサーサイズが小さすぎて太陽像がはみ出してしまう
ということです。実際計算すると、太陽サイズの84.8%しか撮影できないため、このままだとモザイク撮影の必要が出てきます。もちろんモザイク画像でも、太陽の縁がある程度映っている限り可能ですが、何枚かスタックすることも考えるとかなり面倒です。

このサイズ拡大問題はそんなに単純ではなくて、スリットサイズやカメラセンサーサイズの拡大を含めて、トータル設計で改善する必要があります。

これに関して、最近MLastroから10mm長のスリットの発表がありました。標準の7mmが700mmの焦点距離まで対応しているので、ざっくりですが焦点距離を1000mm程度まで増やすことができます。これはすでに発注してあるので、そのうち自宅に届くでしょう。

たとえスリット長だけを伸ばしても、カメラセンサーサイズの制限から、それでも太陽像の93.0%までしか一度に入らない計算になります。実際は余裕を見て太陽サイズの120%程度の広さを撮影したいので、カメラセンサーサイズを大きくする必要があります。

焦点距離1000mm程度までなら、IMX183が小さなピクセルサイズと適したセンサーサイズを兼ね備えた候補なのですが、値段的にカメラをぱっと買うのは大変なので、とりあえずは手持ちのASI294MM Proのbin1を試してみようと思っています。ただし、bin1撮影はこれまでの経験でジャジャ馬っぽいことがわかっているのと、フレームレートが出にくい可能性があるので、どうしようもなければ新規にカメラを購入することになるのかと思います。

スリットとセンサーサイズは計算上に出てきてすぐにわかることなのですが、実際にこれらを改善しようとすると、実は問題はこれだけにとどまりません。例えば口径が76mmから120mmに増えると、光量が約2.5倍に増えます。ちょうど焦点位置に置かれるスリットがその光量増加に耐えられるのか、必要なら別途フィルターを追加するなどの処置が必要になるかもしれません。

それでも空間分解能で1.5倍の改善というのは、目に見えてわかる劇的な改善なので、ぜひ試してみたいと思っています。TSA-120とASI294MM Proを適用した改善後の計算結果を示しておきます。

SimSpec SHG V1_5b_20250913_SHG700_TSA120_ASI294MM_cut

カメラを変えたことによりピクセルサイズが若干大きくなって、波長分解能が少し悪くなってしまっています。それでも0.105Å/pixel程度はあるので、十分でしょう。

追記: その後、TSA-120にアップグレードし、さらにカメラをASI294MM Proにして撮影してみました。



Sol'Exとの比較

ここで少し、SHG700とSol'Exの違いについて考えてみたいと思います。数値的に光学性能だけ見れば、SHG700よりもSol'Exの方が優れていることが多いのがわかります。例えば、SHG700はコリメートレンズ、カメラレンズともに焦点距離72mmですが、Sol'Exはコリメートレンズが80mm、カメラレンズが125mmと長いものになっています。例えば今の自分のFC-76とG3M678MにSol'Exを取り付けてみます。

SimSpec SHG V1_5b_Solex_FC76_G3M678M_cut


計算結果から分かりますが、
  • 波長分解能は0.091 Å/pixelから0.052 Å/pixel
と劇的に改善することがわかります。これだけみると、Sol'Exの方が得な気がします。SHG700はなぜ一見改悪とも取れる、焦点距離を短くする方向に向ったのでしょうか?

これを考察する前に、まずはネットに上がっているSol'ExとSHG700の太陽画像の平均らしきところを比べてみましょう。明らかにわかるのですが、SHG700の方が綺麗に出ていることは誰もが思うことでしょう。もちろん例外はありますが、傾向としては明らかだと思います。

ではなぜここまで差が出るのか?少し検証してみます。といっても私自身はSol'Exは持っていないので、かなり推測の部分も多くなると思いますが、そこら辺はご容赦ください。

まず大きく違うのが、SHG700でコリメートレンズとカメラレンズのピント合わせにマイクロメータを採用していることでしょうか。これまでの実際の撮影で、両レンズの位置をマイクロメーターの値を見ずにベストの位置を探って決定し、その後に確認でマイクロメーターを見ると、ほぼ毎回マイクロメーターの1目盛以内に収まります。付属のマイクロメーターの1目盛は、1回転で50目盛で0.5mm移動なので、10ミクロンの移動量に相当します。結局これくらいの精度での位置合わせが必要になるということなのですが、Sol'Exの標準の手動での移動ではどう足掻いてもこの精度を出すのは厳しいのかと思います。XでJia Cangさんがレンズの移動をネジ式に変えて、かなり綺麗に撮影できるようになっているので、やはりここは大きく効いているのかと思います。もう一つの、3つ目の波長選択のためのマイクロメーターは、あると便利ですが、実際にはある程度の波長幅を持って撮影するので、精度という意味では撮影画像のクオリティーにはそこまで効いていないのかと思います。

もう一つの違いがスリットです。Sol’Exのスリット幅も初期の10μmから現在は7μmと進化していますが、スリット幅自身が問題というわけではありません。ポイントはSHG700のスリットは合成石英製で、熱に強いものになっているところです。そのため、多少口径の大きい鏡筒でも問題なく使えることになります。MLastroのページによると口径100mm程度まではERFなどのフィルターなしで使用することができるとのことです。口径は空間分解能に直結するので、Sol’Exで大口径を使いにくというのは、やはり差が出るのかと思います。

結局ブログ記事にはしていませんが、今年も胎内の星まつりに少し参加していて、そこで太陽分光機材を出しているブースがありました。Sol'Exと、なんとSHG700も置いてあったのですが、聞いてみるとまだSHG700は届いたばかりで使っていないとのこと。でも話を聞いている限り、Sol'Exを使う限りはコリメートレンズとカメラレンズの精度に関してはあまり気を使っていないようでした。というよりも、Sol'Exだけを使っているとレンズ位置にそこまで精度がいるという認識にならないような印象を受けました。よく「Sol'Exは面白いけど難しい」とか「再現性よく撮影することができない」とか聞くのですが、機構的にレンズの位置合わせの精度が出ないことが最大の理由なのかと推測してます。でも簡単に改造できるのもSol'Exの利点の一つなので、Jia Cangさんのように、ネジ式にするだけでも相当改善するのかと思います。


日記

久しぶりのブログ記事です。お盆からずっとほぼ休みがないレベルで忙しくて、ここ一ヶ月で天文にかけることができたのは、胎内の星まつりにかなり無理して行ったことと、8月末の友人主催の観望会のお手伝いをしたことくらいです。休日もあるにはあったのですが、ほとんど書類書きに追われていて、ブログを書く時間さえ確保できませんでした。やっと懸念事項も解決しつつあり、この連休くらいから趣味に割ける時間が戻ってきました。

ブログ記事にできなかった胎内での話を少しだけ書いておきます。

今回の参加はあまり無理をせず、土曜の朝、比較的ゆっくり自宅を出て、昼頃に会場近くに到着しました。とりあえず胎内ロイヤルパークホテルのちょっと豪華なランチを食べ、その後のんびりと会場に向かいました。最近は太陽ばっかりで、そこまで欲しいものはないので、何か買うというよりはブースをゆっくり見て回りながら、店員さんや、知り合いの人たちと会話を楽しむのがメインでした。夜も少し星を見て、また次の日も忙しいので、あまり遅くならないうちに帰宅してしまいました。

星まつり会場では、太陽に関する講演があったので、たまたまお会いした仙台の木人さんと一緒にチケットを取って聞くことができました。透過波長幅を測る手段として分光について少しだけ講演内で話があり、SHG700にも触れられていました。講演者が直接使ったというよりは、知り合いが手に入れて試してみたとのことなのですが、今後日本でも様々な結果が出てくることでしょう。今後もっと分光に関しては盛り上がってもいいのかと思っていますが、ブースで何人かのショップ関係者に聞いたところの感触はあまり良くなくて、やはり撮影と撮影後の処理の大変さがあまり好まれないようで、ちょっと残念でした。

明日の日曜は京都の「星をもとめて」に参加します。今回はユニテックさんのブースにいる予定ですので、お気軽にお声かけください。


前回の記事で4月12日にシーイングの持続時間を評価してみましたが、もう一つ試したことが太陽の全景撮影です。


4月5日の挑戦

全景撮影に関しては、前週の4月5日にも口径102mm 焦点距離1000mmの国際光器のMAGELLAN 102で試しています。面積の広いフォーサーズを使い、一応全景を入れて撮影はできました。でもPST的には、BFの5mmという径も、エタロンの良透過波長エリア的にも、プロミネンスがほとんど出ていなかったことからも、限界を超えていると言っていいでしょう。


問題点は焦点距離が長すぎるために、太陽の径が大きくなりすぎてしまい、BFで蹴られることでした。これはBFのマウントの穴径を広げることで、ある程度回避しました。もう一つは、エタロンの良像範囲がリング状に変化していき、Hαに一致する範囲に制限があることです。焦点距離1000mmでの太陽径では、この波長が合う面積内に全体を入れることが難しかったということです。

いずれにせよ、焦点距離が問題なので、鏡筒を変更する必要があります。レデューサーは像が決まった後に入れるものなので、今回は使えないでしょう。


口径8cm、焦点距離400mmで挑戦

とにかく全景に関しては、焦点距離1000mmではこれ以上解がなさそうなので、焦点距離の短い鏡筒を考えます。

また、カメラもフォーサーズのASI294MM Proはそもそも冷却も使う必要がないのでちょっと勿体無いです。しかも、冷却をしないとしても12V電源を別途繋がなければ使えないので、余分なケーブルが必要となり取り回し的にも面倒です。元々は、高分解能目的でbin1のピクセルサイズ2.3μmを狙っていたのですが、bin1だと(いまだに理由はわからないのですが) 4x4のピクセルパターンがどうしても出てしまうので、bin2での撮影にせざるを得ないということがわかりました。このことは、Phoenixで試したときもそうでしたし、4月5日に試したときもそうだったので、今のところ少なくとも太陽にASI294MM Proのbin1を使うことはできないという結論です。DSOにどこまで影響があるのかは、今のところ気付いたことはないのでよくわかっていません。

というわけで、カメラはモノクロでピクセルサイズが小さいものという観点から、とりあえず手持ちのASI290MMで入る範囲ということにしました。センサーサイズは1/3''とかなり小さいので、全景を入れようとしたら、計算上は焦点距離は400mmよりもかなり短くなってしまいます。実際、焦点距離400mmのPhoenixでもASI290MMだと全景は一度に入りませんでした。ただ、400mm以下だと分解能がかなり悪くなってくるので、とりあえず今回は焦点距離400mmにASI290MMで2枚のモザイクというので妥協します。今後センサーサイズの大きいカメラを使うことを検討しているので、そのうち1枚で写せるようになるかと思います。

さて口径です。順当に行くとPSTの鏡筒がちょうど焦点距離400mmなのでそれでもいいのですが、以前手持ちの口径8cmで焦点距離400mmのiOptronの安価な鏡筒を太陽で試して、口径4cmのPSTよりも分解能がよくなったので、今回も同じことをやってみます。


適当にレールを組み合わせ、PSTを無理やりっぽいですが、何とか鏡筒に取り付けます。でも全然ピントが出ません。上の記事を改めて見て写真を確認してみると、PSTをかなり鏡筒内部に入れ込むような状態で取り付けています。同じような距離になるくらいに組み直してみると、やっとピントが出ました。やっぱり記録のための写真は撮っておくものですね。

IMG_1169
今回、PSTをこれくらい鏡筒の中に入れ込みました。


太陽全景画像

その状態でそれぞれ1000フレーム撮って上位75%をスタックしたもの2枚をモザイク合成したものになります。細部出しはImPPG、カラー化にはSolar Toolboxを使いました。カラー化後にモザイク合成を、Photoshopを使って手作業でやりました。
16_22_23_lapl2_ap2102_cut

中心部の分解能と周辺部のHαの出方にまだ違いがあるので少し不満はありますが、口径10cm、焦点距離1000mmのMAZELLANで撮ったものよりも、はるかにHαの模様が出ています。全然出なかったプロミネンスも、少なくとも形が判断できるくらいには十分出ています。分解能も、モザイクで2枚に分けている効果もあり、同じASI290MMで1枚で撮ったものよりも出ています。

まあとりあえず全景撮影用として何とか使えると思うことにしますが、特にHαのコントラストでPhoenixには劣るので、いいエタロンが欲しくなります。

分解能は口径10cmの時よりもよくなっているので、10cmという口径は全景撮影には全然貢献していなくて、ほとんど意味がないことを示しています。カメラの解像度や、Hαの良像範囲のほうが聞いていたと言っていいでしょう。では、今回の口径8cmは分解能に貢献しているのでしょうか?同じ焦点距離で口径4cmと比較してみればわかるはずです。一応以前の結果では意味があったと結論づけているので、もし時間があれば今一度同じことをやってみてもいいかもしれません。


あれ?、F値は?

さて、ここで疑問になってくるのが、そもそも「PSTのエタロンはF10を仮定してあるはずのでは?」ということです。もう少し正確にいうと「エタロンのところで平行光になるようにエタロン手前にレンズ(調べた限り焦点距離200mmの凹レンズらしい)が入っていて、そのレンズがF10の光に対してエタロンに平行光を作り出すはずなのでは?」という意味です。

でも今回使った鏡筒は口径10cmで焦点距離400mmなので、F5です。今のレンズだと平行光にならないはずなのに、なんでこれでうまくエタロンが働くのでしょうか?

いくつかわからないことが出てきました。
  • 平行光を生み出す200mm凹レンズの位置に対する要求はあるのか?焦点より後ろにレンズを置いた場合は、光がさらに広がっていくのダメなことはすぐわかります。じゃあ焦点の前ならば、どこでも平行光になるのか?特に、焦点に近づくと変なことは起こらないのか?
  • エタロンは本当に平行光しか受け付けないのか?鏡の間の距離が短くてフィネスが10程度のオーダーなら平行光にこだわる必要はないのではないか?
  • そもそも、F値ってなんなのでしょう?今の口径8cm、焦点距離400mmの鏡筒の対物側に、直径4cmの穴を中心に空けたキャップをつけたらF10になるのでしょうか?
  • 口径を制限する穴は、カメラレンズで言う「絞り」と同等なんだと思いますが、絞りの位置はどこでもいいのでしょうか?エタロンの後に入れたら無意味なのはわかるのですが、例えばエタロンより前の対物側にだったらどこにつけてもいいのでしょうか?

ここら辺の疑問が、なぜPSTのエタロンは現状リング状に良像範囲が変わっていくのか?という疑問につながります。これまでは単純にモードが合っていなくてLaguerre-Gaussianモードが見えていると思っていたのですが、これだと上の疑問に全く答えられません。


まとめと今後

ちょっとトリッキーですが、何とか太陽全景をそこそこの分解能で写し出すことができました。でも、なんでF5鏡筒でPSTエタロンが問題ないのかがよくわかっていません。とにかく事実としては、特に平行光を注意して作らなくてもエタロンは少なくとも働いているように見えることから、もしかしたら全くの思い違いをしている可能性もあります。ちょっとまだ答えは出ていないので、もう少し考えて、今後色々試していこうと思います。




皆様、新年明けましておめでとうございます。ほしぞloveログのSamです。今年も頑張って星活動を楽しみたいと思います。

さて、新年初記事になりますが、内容は年末の太陽黒点のことです。


12月後半の大黒点

2020年12月後半、また大きな黒点が出ているようです。21日の週の初めくらいだったでしょうか、黒点が出てきたという情報が聞こえてきましたが、仕事もありますし、相変わらず北陸の天気は全然だめです。

それでも休みの12月27日の日曜日、ほんの少しだけ太陽が見えました。と言っても薄ーい雲がほぼ全面にあるような状態だったので、いずれも薄雲越しです。機材はまだテスト段階といっていい口径20cmのC8にPSTを取り付けた状態での撮影となります。

ほんの30分くらいでしたが、なんとか撮影だけはできました。シンチレーションは良くもなく悪くもなくでしょうか。少なくとも前回の最悪の時よりは遥かにマシでした。撮影できた時間は30分くらい、その後は雲が厚くなり撮影も諦めました。


結果

画像処理はAutoStakkert!3とImPPGとPhotoshopとSharpen。とりあえず結果だけ示します。どの画像も少しトリミングしています。

_12_58_34_lapl4_ap2556_IP_DBE_cut

_12_59_24_lapl4_ap2549_IP_ABE_cut

13_01_41_lapl4_ap2492_IP_cut

13_04_16_lapl4_ap2361_IP_cut
  • 撮影日時: 2020/12/27 12:58から13時4分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影条件: ser形式でgain 150-300, 1.25ms x 2000フレーム中上位30-50%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCとShapen AIで後処理

考察

解像度はさずがにシンチレーションが酷かった前回より普通に出ています。撮影時にもわかるくらいだったので、ある意味当然の違いかと思います。口径20cmのC8の性能が効いてきていると言ってもいいくらいにはなっているのかと思います。

ただいくつか問題も露呈してきました。
  • まずはセンサー面に細かいゴミがあったこと。細部を出そうとするとそのゴミが目立ちます。今回は画像処理でごまかしてしまいましたが、これは邪道です。センサーの掃除を相当気合を入れてやる必要がありそうです。もしくはフラット補正、しかもリアルタイムの補正が役に立つのでしょうか?
  • あと、プロミネンス を見てもわかるのですが、いまいち細部が出切っていません。やはりシンチレーションがそこまでいいわけではなかったというのはここからの判断です。
  • 一番の疑問は、画像処理においてここまで細部を出していいものなのか?Sharpenの威力は相当なものです。炙り出していくと擬線のようなものも出てくるのかと思います。あまりにおかしくなるような設定は避けているつもりですが、どこまで出すのが正しいのか?まだ私には判断できていません。
  • あと、周辺部改善のために前回の撮影からERFを外してHαフィルターに交換したのですが、周辺部がよくなかったかどうかの判断はまだつきません。これはもう少し時間をかけて直接比較したいです。今回は晴れている時間も限られていたので、結論は出せずじまいでした。


まとめと今後

撮影日は日曜は実は天気予報は悪くて期待してなかったのですがなんとか撮影できました。さらに月曜と火曜は天気予報はそこそこ晴れだったので期待していました。でも実際には晴れることはほとんどなく、その後の年末年明け以降もしばらく天気が悪そうなので、一旦ここで記事にしてしまいました。

せっかく解像度が出るようになってきたので、もう少し時間をかけていろいろ試したいのに、天気がどうしようもないです。晴れてくれー!

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