ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:分光

CP+で話した太陽トークで示した新しいこと:
の2つ目、白いモヤモヤについてCP+前に調べたことを記事にしておきます。


分光で気づいた白いモヤモヤ

太陽Hα画像で白モヤモヤに気づいたのは、分光撮影を始めた頃です。分光で一番最初に撮影した2025年6月20日時の記事の中の画像でも、すでにそのモヤもモヤが出ています。


下がその時の画像で、白く明るいプラージュとは別に、広い範囲にわたって淡い白でモヤモヤしたものが広がっているのがわかるかと思います。
10_09_34_x4_20250617_autostretch_0_00

なぜそんなことに気づいたかというと、分光を始める直前に口径8cmの鏡筒にPSTをつけて太陽全景を撮影していた時の画像をよく覚えていたからです。以下のような画像です。
10_57_04_lapl2_ap10495_IP

FWHMが大きいPSTながら、上の画像は太陽を全景でそこそこ撮れているので、すでにあまり不満はありませんでした。いわゆる典型的なHα画像で、太陽表面全体が「賑やかな模様」で覆われていて、その迫力を十分に楽しむことができます。

これに比べると、一つ上の分光画像は太陽表面全体がなんか「のっぺり」しているのです。最初は「あれ?活動期が突如終わったのか?」とか、「うまく撮れていないのか?」とか、「分光ってもしかしてFWHMは小さいけどつまらない画像しか撮れない?」とかいろいろ思っていました。

その一方、のっぺりした表面の中に何か「白いモヤモヤ」したものが写っていて、PST画像では見えない何かが写っているのではと思い、ネットに上がっている画像と比較してみました。確かにFWHMの小さい分光画像には再現性よく「白いモヤモヤ」が写っていて、かつ「のっぺり」。PSTやLUNTなどの比較的FWHMが大きいと思われる同じ日の太陽画像には「賑やかな太陽表面」である一方白いモヤモヤは写っていません。

ブログの記事の中で明確にそのことについて触れたのは、7月1日のCaK線を撮影してHα線画像と比較した時です。この時点ですでにCaK画像とHα画像についての相似性について言及しています。


もっとはっきり議論したのは応用編に入ってからの7月14日の記事です。


ここでは、FWHMの大きさによって見え方がどれくらい違うかを、0.25ÅのSMART(左)と、0.6Å以下のフェニックス(真ん中)、1Å以下のPST(右)で比較しています。
all

上の段が実画像で、下の段が波長分解能が0.091ÅのSHG700で、Hαを中心に波長域を広げて重ね合わせることで上の段の画像をシミュレートしたものです。FWHMが小さいと見える白いモヤモヤですが、フェニックスでもごく僅かに見えていて、PST画像に至っては全く見えなくなっています。

同日のFWHMが0.091ÅのSHG700の画像が以下になりますが、白いモヤモヤがSMART画像よりもさらにはっきり見えているのがわかります。
07_13_53-trimmed_0000_07_13_53-trimmed_averaged0

このように、Hα中心線にかなり近づいた時のみ出てくる、白いモヤモヤに見える何かが存在することはわかるかと思います。ちなみに、JSol'Exの標準スクリプトで処理される観賞用のHα画像は、中心波長だけだとのっぺりして面白みがないのか、中心波長に周りの波長を少し加えて多少見栄えがするように仕上げたりしています。


白いモヤモヤの名前

この白いモヤモヤですが、名前とかはついているのでしょうか?

この時点ですでにフェニックスやヘリオスターの76Hαは製品として市販されていましたし、エタロンのダブルスタックでFWHMを実効的に狭くして撮影したという画像がある程度出回っていて、そこにもそれらしき白いモヤは写っているものはあります。でもFHWMが分光撮影に比べたらまだ広く、そこまではっきりしていないせいなのか、ほとんど話題になるようなことはありませんでした。

この時点で2025年の夏くらいで、ちょうど胎内の星まつりで太陽に詳しいSさんの講演があったので、その講演に参加しリモート越しでしたが直接尋ねてみました。講演内で紹介されていたダブルスタックエタロンで移したという画像に、実際に白いモヤモヤが写っていたからです。しかしながら、名前もそうですが、白いモヤモヤ自身に気づいていらっしゃらないようでした。その後何人かの太陽に詳しい方に聞いてみたのですが、当時は分光でもSHG700ほどの分解能で太陽を見ている人はまだ日本では皆無で、ダブルスタックで見ている人も画像に写ってはいるものの気づいている人も皆無でした。

そんな中、2026年2月に新潟に行く機会があり、たまたまその時期に開催れていた新潟天文研究会の写真展に立ち寄った時のことです。そこで太陽に大変詳しいWさんとお会いすることができ、自分が撮った白いモヤモヤを画像を見せながら聞いてみると、「名前そのものは覚えていないが、少なくとも名前がついていたはずだ」との心強い意見が得られました。そこで、ちょうどCP+のこともあるので、本気で調べてみることにしました。


白いモヤモヤの正体

大きなヒントはHα画像と、同日に撮影したCaK画像の比較でした。


09_01_29-trimmed_0000_09_01_29-trimmed_autostretch_0_00

08_40_23-trimmed_0000_08_40_23-trimmed_colorized_0_00

上の2枚を比べると、プラージュクラスの白い明るい部分以外でも、より淡い白い部分で一致する模様がたくさんあるのがわかります。

まず、CaKの画像のプラージュ以外の淡い部分はChromospheric Network(彩層ネットワーク)、あるいはNetwork Bright Points / Network Elementsなどと呼ばれていることは比較的簡単にわかりました。

今回の事象の大元は、プラズマの流れにより太陽表面の磁力線が掃き寄せられて磁場が集中し「磁気ネットワーク」が形成され、磁場集中により周囲のセル内部に比べて彩層(光球の上の層)では輝度が高く、明るい網目状の構造(ネットワーク)として観測されるとのことです。プラージュが強磁場での活動領域とすると、ネットワークは静穏領域での磁場活動とかんがえるといいのでしょう。

今回見えたCaK画像の場合「磁気ネットワークが彩層に投影されたもの」という理解になります。ただし、今回撮影したCaK画像の透過波長幅は0.1Å程度とかなりの分解能になるのですが、一般的なCaKフィルターの透過幅は数Åと分光での撮影に比べて数十倍広いので、上の画像のような白く淡いモヤモヤに相当する部分はあまりはっきりとは出ないようです。このことについては私は一般的なCaKフィルターを持っていないので、確かめることはできていません。

「磁気ネットワーク」という物理的な現象はわかったのですが、それがHα画像になるとなぜ白いモヤモヤになるのか?ここがまだ謎でした。調べていくと
  • Photospheric magnetic network (光球面の磁場ネットワーク) → Chromospheric network (彩層面ネットワーク) → Hα fibril canopy
という三層対応となっていることがわかりました。fabril canopyに対する日本語はまだあまりないみたいです。

もっと具体的には
  • CaKでの形成高度が~1000–1500 kmで主に垂直方向の磁場集中を強調され、「磁場の足元」が明るい
  • Hαでは形成高度が~1500–2000 kmで磁場に沿った水平フィブリルが支配的、ネットワーク境界から横方向へ拡張されている
ということです。もう少しわかりやすく書くと、Hαではフィブリルが横方向に広がるため、ネットワーク境界から“傘状”に拡張され、「淡いベール」になる。すなわち、CaKで見える網目の“源”がHαではフィブリルとして広がり、モヤになるということのようです。フィブリルもしくはファイブリルは日本語では原線維とか微小繊維と訳されるようで、ファイバーと同じ語源を持ち、光ファイバーの断面もフィブリル構造とのことなので、それを想像すると少しイメージが湧くかもしれません。

日本語の解説はここがわかりやすいです。


ネットワークからネットワークに向けて出ている細長い構造をファイブリル (fibril) と呼び、解像度が低い画像ではまだら模様に写るため「モットル (mottle, 斑紋) 」と呼んでいるとのことです。ただ、ここの説明が本当に白いモヤモヤのことを言っているのかはまだ少し納得がいっていなくて、むしろここ

白紋のことなのかもしれません。

いずれにせよ、今回の画像から少なくとも言えることは、このモットルやフィブリルなどと呼ばれる白いモヤモヤを見ることができる太陽望遠鏡は、エタロン、分光という手法に限らず、非常に優れた狭い波長透過幅を持っているということでしょう。

CP+では、ヘリオスター100Hαは十分に見ることができ、エタロンの透過曲線を実測してもFWHMが0.32Åと非常に優れていて、フェニックスもそれには少し劣るが、FWHMが0.37Åと優れていて白いモヤモヤが僅かに見えるということを示しました。


他波長との比較

別の日のHa、CaK、Hβ、Hγの画像を見比べても、同様の模様の相似性がわかります。


以下それぞれの画像と、(波長)、透過波長幅です。

Hα (6562.81Å), 0.091Å
09_39_22-trimmed_0000_09_39_22-trimmed_colorized_0_00


CaK (3933.66Å), 0.113Å
IP_resize_lapl2_ap5118_IP

Hβ (4861.34Å), 0.108Å: 白いモヤモヤに相当する分が、周りより少し暗く出ているように見えます。
03_Hbeta_0001_08_44_26_colorized_0_00

Hγ (4340.47Å), 0.111Å
04_Hgamma_0000_08_56_44-trimmed_colorized_0_00

HβやHγではネットワーク構造は吸収(暗いコントラスト)として出ていると考えるのが妥当なようです。


まとめ

分光撮影を始めて、Hα線周りをかなり波長幅の狭いFWHMで撮影できるようになって以来、ずっと謎だった白いモヤモヤの正体が、CP+で発表することをきっかけに調べて、やっと正体が判明しました。

まとめると、
  • 磁場ネットワークが大元。
  • CaK: ネットワーク構造が 明るい網目として彩層に強く出ている。
  • Hα: 同じ磁場構造がフィブリル構造として広がり白いモヤモヤになる。
  • Hγ, Hβ: 同じ場所が 吸収寄り(暗)になり、低コントラストで現れ得る。
というようなことがわかりました。

アマチュア天文の機材でこれだけのことが検証できるというのはすごいです。しかも今回、自分で撮影したものの正体を調べていくとだんだんわかってくるという、もう謎解きプロセスと言っていいようなものをそのまま味わうことができました。これだから天文趣味はやめられません。

分光で検証できますが、優れたエタロンを持つヘリオスター100Hαでも見ることができ、頑張ればフェニックスでも見ることができるので、皆さんも挑戦してみてはいかがでしょうか?

以前の分光器SHG700を使って測定したPSTのエタロンに引き続いて、いよいよフェニックスのエタロンの透過特性を測定します。



解析時のオフセットの見直し

でもその前に、以前、2025年9月23日に測定したPSTのエタロンの透過特性で少し訂正があります。グラフを再掲載しますが、ピークとピークの間の底の部分の実測とモデルが少しズレています。

fit_result_ok

この理由を以前はロスのせいと述べていましたが、これは勘違いということが判明しました。正しい原因は、測定時にカメラの設定でオフセットをつけていたのに。モデル化するときにそのオフセットをきちんと考慮していなかったことです。撮影時のオフセットはADCのカウントにすると16bit換算で2000に相当します。カメラは12bitのG3M678MでSharpCapでの撮影時にオフセットを2000としたのですが、これは(ちょっと不思議なのですが)16bitで換算された時の値になるようです。その際のエタロンの櫛のピークの高さが40000程度なので、5%ほどのずれになり、無視できない範囲です。上の画像もちょうど5%くらいずれています。オフセットの補正をして、改めてフィットしてやると下の画像のようになります。
fit2_result
底の部分が一致するようになったことがわかります。その際のFWHMは0.71Åとなり、前回より少し小さく出ています。

底の部分を合わせることがなぜ重要かというと、そのずれの分ピーク位置の高さが変わるからです。ピークの高さが変わると、当然半分の高さも変わってしまうので、FWHM(Full Width Half Maximum)も「半値全幅」の名の通り、その幅が変わってしまうからです。底位置での高さの式は

(T/(1+R))^2

で表され、上の鏡の反射率と透過率(1-R=0.28)を入れると(0.28/1.72)^2=0.026となります。この高さも使われることで、より正確なフィッティングになります。

PSTのエタロンについては、別の日の2025年10月5日に測定したデータもあります。それを同様にフィッティングしてグラフ化すると以下のようになりました。
fit_result

フィッティングから求めたFWHMは0.98Åとなりました。上記の0.7Å程度と結構違います。まだ原因がはっきりしたわけではないですが、おそらく測定の際にPSTエタロンに入射する光の当たり具合が違うために起きているようです。パラメータは大きく2種類あると考えられ、
  • 面内のどこに、どれくらいの面積で光が当たるか
  • エタロンに対する光の入射角
が問題になるかと思われます。これらのばらつきは、この時点ではまだ解決していないので、今後の課題となります。


Phoenix

PSTは一旦置いておいて、次にPhoenixのエタロンの特性を測定したいと思います。測定は2026年1月4日に行いましたが、LED光源が暗すぎて櫛の底の部分がノイズに埋もれてしまっていたので、再度2月7日に測定しました。

IMG_2524

Phoenixは鏡筒の先端部にエタロンが付いているため、鏡筒を通した光を分光器SHG700に入れます。エタロンの特性を見たいので、上の写真からBFとERFは外しています。

今回、鏡筒という長い筒を使うことで、エタロンへの入射光の角度を一定に近いものにすることができることがわかりました。PSTの測定の時にはエタロン単体に近い状態で測定していたので、LED光源の角度を変えるとピーク位置が変わるような様子が見えましたが、鏡筒込みのPhoenixの場合は画面を見ている限りはそのようなことはないようです。ただし、光がエタロンの面内のどこに当たるか、どれくらいの面積で当たるかはまだ確定していません。LEDライトは、先端に付いているレンズ位置をスライドさせることにより光束を広げたり収束できるもので、今回はとりあえず光束径がエタロン径に合うようにしましたが、LEDとエタロンの距離を一定に取れていないのでまだ不確定性があるはずです。それでもPSTの時よりはかなり安定に測定できいるのは間違いないでしょう。

更に、前回記事にした波長のキャリブレーションをしました。
Figure_1
フィットされたデータを見てわかりましたが、短い波長側と長い波長側で5%程違います。Hα中心はほぼ計算通りの0.0905Å/pixelですが、短い側は0.0928Å/pixel、長い側は0.0885Å/pixelです。使っているのはHα線のみなのでこのずれは効いてはこないですが、櫛構造のフィッティングで広い範囲を使う場合は多少効いてくるでしょう。

更に、PSTの再計算で検討したのオフセットもきちんと考慮しながら、エタロンの測定データをフィッティングしてみます。
fit_result_ok

フィッティングは実際にはもっと広い範囲で実行し、グラフでは見やすいように表示する範囲を狭めているため、このフィッティングは櫛構造になるというエタロンの原理そのものの特性を含んでいます。

グラフの横軸の範囲は先に示したPSTと同じなので、直接グラフの形で比べることができます。パッと見だけでもピークの幅が明らかに細くなっていて、Phoenixのエタロンの性能が圧倒的に良くなっているのがわかります。

もう少し詳しく見てみます。まず、Phoenixの場合、PSTに比べてピークとピークの間の幅が広がっているのがわかります。FSRと呼ばれる量ですが、今回は10ÅとPSTの1.5倍程度に広がっています。広ければ広いほど、隣のピークの影響が小さくなるので、これは大きな改善といえます。FSRは「2枚の鏡の間の距離」だけで決まる量で、PSTの0.3mm程度から0.2mm程度に狭くなったことがわかります。ただしFSRが大きくなると、同じ反射率の鏡を使った場合にはピークの幅がより大きくなり不利になります。それにも関わらず、細いピーク幅を実現しているということは、より反射率の高い鏡を使い、フィネスの高い、光の折り返し回数の多い高性能なエタロンを作り出しているというわけです。実際、鏡の強度反射率はPSTの70%程度から、Phoenixでは90%と、かなりアグレッシブな鏡になっていることが実測からわかります。高反射率の鏡を使うとエタロンとしての性能は上がりますが、その一方取り扱いは難しくなり、よりフラジャイルなエタロンとなりますので、くれぐれも荒い扱いは避けるべきです。

そしてFWHMは0.37Åと公称値の0.6Å以下を十分余裕を持って満たしています。今回は得られた画像の真ん中の部分のみを使っていて、これはエタロンの中心部のみを見ていることになるので、良すぎる値が出ている可能性があることは明記しておくべきでしょう。また、LED光源の設置にまだ不確定性が残っているので、絶対値としてFWHMについてはまだ検証の余地があるかもしれません。それでもPSTと相対的に比較することは少なくともできるはずで、共に不確定性はあるにしても結果が大きく変わることはなく、ピークの幅だけを比べても半分以下になっていることは、エタロンの性能として圧倒的に進化しているということは言えるのかと思います。

もう少し比較します。BFでHα線の波長以外をどれだけブロックできるかと、太陽光まで考えた時にどれくらい変わるかです。まずは参照として、以前掲載したPSTの場合です。

sum_eta_BF
sum_eta_BF_spe
1枚目のグラフを見るとわかりますが、Hα線の隣の左右のピークが少しですが残ってしまっています。更に2枚目では、それに太陽光のスペクトルを掛けたものを表しています。太陽光のHα線は吸収線ですが、それ以外では連続光で明るくなっているので、漏れ光としては大きくなり、左右のピークの影響は更に大きくなってしまいます。そもそものHα線のすぐ周りの裾の明るくなっているところも拾ってしまっていますし、左右のピークの高さもそれぞれ15%程度、両方あるのでそれの2倍と、無視できる範囲ではありません。

Phoenixの結果を示します。
all

all_sun_multi


1枚目のグラフでは、左右のピークの影響は全くなくなっているのがわかります。BFの透過幅自体はPSTでもPhoenixでも同じくらいです。PhoenixでFSRが広がっているのが効いていることがよくわかります。2枚目にあるように、太陽のスペクトルを掛けると、やはりHα線以外では明るいので少し影響は見えますが、PSTに比べたらほとんど影響がなくなっていることがわかります。あと、ピークの幅が小さいことが、Hα線すぐ裾の明るくなる部分もきちんとカットしてくれていることもわかります。

2枚目が実測の見え方に相当するので、2枚目で比較すべきだと思いますが、差がより明確に出ているのがわかると思います。実際に目で見たり撮影に影響するのは、全波長で積分した光量になるのですが、コントラストが圧倒的に改善することは容易に想像できるのかと思います。


まとめ

エタロン特性も大分まともに測定できるようになってきました。今回で光源の入射角についてはかなり改善できたのかと思います。測定結果を見る限り、Phoenixのエタロンはかなりすごいことがわかりました。ただ、FWHMが0.37Åと公称値の0.6Å以下というのに比べて良すぎる気もするので、もう少し検証は必要なのかと思います。PSTも鏡筒を付けて入射角の依存性を少なくして改めて測定したいと思っていますが、それで大勢が変わるとは思えず、今回の比較でわかるように太陽望遠鏡としてのエタロンの性能の進化にはもう驚くばかりです。さらに、FWHMの測定結果だけでなく、実際に太陽像を見た時の面内の見え方のばらつきも圧倒的に少なくなっていることから、世代が変わったと言っていいくらいの進化と結論づけていいかと思います。

さて、次はHeliostar100Hαの測定結果です。お楽しみに。


Xで少し触れたのですが、馬頭星雲と燃える木星雲の色の違いについて調べてみました。


昔からの疑問

下の画像は以前撮影したものですが、馬頭星雲と燃える木星雲で明らかに色が違っています。カラー撮影なのですが、一応ワンショットナローバンドフィルターを使っています。フィルターは公称値で半値幅がOIII:16nm(±3nm)、Hα:12nm(±3nm)のDBPを使っています。決して狭い半値幅ではないですが、それでもHα周りは赤になるはずなのに、なぜ色に差が出るのでしょうか?

180.00s_drizzle_2x_SPCC_BXT_MS_SCNR_HT6_cut_s

この色の差は、長年ずっと疑問に思っていました。


正体は連続光

どちらも主に Hα(656.3 nm)で光る輝線星雲なのに色が違って見える理由は、「Hα 以外の成分」が大きく関係しているようです。

まず馬頭星雲ですが、馬の形そのものは暗黒星雲でB33と呼ばれていて黒く見えていて、その背景がIC434と呼ばれているHα線で輝く輝線星雲です。IC434はHα成分が支配的であるために、純粋な赤に近い色に見えます。

その一方、燃える木星雲はNGC2024と呼ばれていて、Hα(656.3 nm)に加えて、N II(654.8 / 658.3 nm)がかなり混ざっています。ナローバンドフィルターといえども半値幅が12nmと大きく、Hαと[N II]の波長の差は差は最大でも ±1.5〜2.0 nmと小さいので、どうしてもN II成分も拾ってしまいます。

ここで、HαとN IIはともにH II領域の一部であるということをまず理解しておく必要があります。

H II 領域とは「水素が電離して H⁺ と自由電子として存在しているガス」であり、定義としては「状態量」です。一方、Hα領域とは「Hα(656.3 nm)が強く観測される領域」であり、分光で見ることができる観測的な区分です。同様に、N II領域とは「N II(654.8 / 658.3 nm)が強く観測される領域」を指す観測的な呼び方です。これらはいずれも H II領域という物理的実体の内部構造を、異なる輝線で可視化しています。

燃える木星雲はHαに加えて、「N II成分が多く観測されて」います。

でもここで、HαとN IIは波長がかなり近いので色はほとんど同じであること、さらにHαの上下にN IIがあるので平均化され、ほとんど色に差がつかないのではという疑問がわきます。最初はN IIが波長的に広がりを持っているためにG/Bまで及んで色が変わるのかと思ったのですが、調べてみるとピークは2つに分かれているけれども基本的には単色光で、それぞれの波長の広がり具合はHαと同じと思っていいそうです。

ではなぜN IIが強いと色が変わるのでしょうか?

実は、波長の差は本質的ではなくて、N IIが強い領域では何が起こっているかということが問題になります。

重要なのは、H II領域では電離・再結合が活発になり、自由–自由放射や自由–束縛放射といった連続光に加えて、ダスト散乱光も増え、その成分がG、B側にも「連続的に分布していく」という点です。N IIの強度も、電子密度や電子温度に対してよく似た依存性を持つため、N IIはH II領域の物理状態を示す良い指標となるということです。結局、N IIが強いということは、H II領域の中でも電離・再結合が特に活発な物理条件にあることを意味し、「連続光が増える」という状態を表しています。その連続光がGとB成分にも入ってくるということが本質です。

また、燃える木星雲ではガスとダストの密度が非常に高く、GやBを含む反射星雲成分が混ざりやすいため、中心付近の明るい星(アルニタクなど)からの光が周囲の濃いダストで散乱されるという要素も大きいそうです。

そのため、燃える木星雲の色は純赤というよりは、赤に白が混ざり、サーモンピンクのように見えます。


G、B成分の測定

RGBの比はそれぞれ
  • 馬頭星雲 R(Hα) : G : B ≈ 1.00 : 0.02 : 0.02
  • 燃える木星雲 R(Hα) : G : B ≈ 1.00 : 0.10–0.20 : 0.08–0.15
程度になるそうで、これは分光器を使うことで測定できそうです。

SHG700はこれまで太陽にしか使ってきませんでしたが、夜の天体にもいよいよ分光器の出番を作ることができそうです。ただし、SHG700は波長分解能はいいのですが、一度に見える全体の波長域は狭いので、G/Bを同時に見ることができません。回折格子を回転させ波長をGやBにずらしてみてやることはできますが、いずれにせよ範囲は狭いので、GやBの一部しか比較できません。それでも「H II領域でのGやBへの広がりは連続的」なために、馬頭星雲の背景と燃える木星雲をR、G、Bの波長帯の一部を拾い上げて見ることで、全体の比の比較を十分に推測することができそうです。

その一方、SHG700の分解能を活用して、Hα線とN II線の比を図ることもできるはずです。この比と、上のHαとBおよびGとの比を比較することで、相関があるかなどを見ることができるのかと思います。

これらのことは1970–90年代の分光観測で示されてきたとのことですが、馬頭星雲と燃える木星雲の色の違いの理由を自分で測定して確かめてみることができそうで、かなり楽しそうです。


2025年に撮影した天体写真のまとめです。

all_night

all_sun

2023年のまとめはこちらにあります。

星雲


「網状星雲」
Image20_9_cut
  • 撮影日: 2024年7月5日0時9分-2時57分、9月10日22時35分-9月11日1時24分、9月11日23時8分-9月12日2時37分、9月14日1時2分-3時9分、10月9日20時14分-21時10分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、R、G、B
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、Hα: 28枚、OIII: 20枚、R: 35枚、G: 29枚、B: 10枚の計121枚で総露光時間10時間5分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 0.2秒、OIII: 0.2秒、R: 0.01秒、G: 0.01秒、B: 0.01秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「IC405 勾玉星雲とIC41」
Image26_HT4_cut_s
  • 撮影日: 2024年10月1日1時1分-3時36分、10月12日1時11分-4時42分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、R、G、B
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin1、Gain 100、露光時間5分、Hα: 17枚、OIII: 8枚、R: 10枚、G: 13枚、B: 12枚の計60枚で総露光時間5時間0分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、37枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 1秒、OIII: 1秒、R: 0.05秒、G: 0.05秒、B: 0.05秒で全て128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「NGC2174:モンキー星雲」
Image15_DBE_cut
  • 撮影日: 2025年3月21日20時3分-22時56分、2025年3月23日19時46分-23時24分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: なし
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: Player One Uranus-C Pro(-10℃)
  • ガイド: なし
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分 x 88枚 = 264分 = 4時間24分
  • Dark: なし、Flat, Flatdark: Gain 220, 露光時間0.03秒x128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「サドル (Sadr) 付近」
Image25_SPCC_MGC_BXT_GHS_GHS_NXT_HT_more_back2_half_cut
  • 撮影日: 2025年10月17日21時43分-23時51分、10月24日20時30分-23時9分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D (f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader製 Hα 6.5nm、OIII 6.5nm
  • 赤道儀: Celestron製 CGEM II
  • カメラ: ZWO製 ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、R: 6枚、G: 6枚、B: 6枚、Hα: 5枚、OIII: 14枚の計37枚で、総露光時間3時間5分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 R: 0.03秒、G: 0.03秒、B: 0.03秒、Hα: 0.5秒、OIII: 0.5秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「IC 2118: 魔女の横顔星雲」
Image51_CT_BXT_SPCC_MGC_AS_GHS_GHS_HT_SCNRg_SCNRr_NXT4_cut_ss
  • 撮影日: 2025年10月18日1時5分-2時8分、10月30日0時7分-1時46分、11月22日21時51分-23日1時55分、11月23日23時15分-24日3時41分、
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: ZWO製 R、G、B、L、Barrder製 Hα
  • 赤道儀: Celestron製 CGEM II
  • カメラ: ZWO製 ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、R: 12枚、G: 13枚、B: 13枚、L: 10枚、A: 36枚の計85枚で総露光時間7時間0分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 R: 0.03秒、G: 0.03秒、B: 0.03秒、L: 0.01秒、A: 0.5秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC

2025年は太陽に明け暮れた年で、夜の天体の数はとても少なかったです。でも、撮影だけして途中で太陽に興味が入ってしまい、未処理で残っているものが結構あります。今見返してみたら、撮影した記憶が全く残っていないものもありました。ちょっと勿体無いので、時間があるときに処理しなおそうと思います。


太陽

「2025/3/23のプロミネンス」
08_42_50_lapl3_ap359
8時42分

08_43_57_lapl3_ap305
8時43分

08_44_43_lapl3_ap369
8時44分

output-palette
16時23分-16時56分


「AR4048」
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST_mono
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST_inv_mono
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST_inv
  • 撮影日: 2025年4月5日11時46分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、10時40分から12時48分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうちのベストの91/200をスタック
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC

「2025/4/5のプロミネンス」
08_44_10_lapl3_ap3959_newIP_ST
  • 8時25分から10時34分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうちのベストの180/200をスタック


「2025/4/5のプロミネンスの動き」
8時31分-9時8分

「AR4049」
07_53_39_lapl2_ap3859_c
2025年4月5日7時53分

「AR4046」
07_55_23_lapl2_ap3860_c
2025年4月5日7時55分

「AR4044」
07_56_37_lapl2_ap2789_lowdot_c2
2025年4月5日7時56分

「AR4048回りの動き」
2025年4月5日10時40分-12時48分


「2025/4/26のプロミネンスの動き」
  • 撮影日: 2025年4月26日7時46分-8時54分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC、FIJI

「AR4062」
TIFF_lapl2_ap3951_IP_ST_color_inv
  • 撮影日: 2025年4月26日9時31分-9時36分
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、9時4分から10時10分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうち2つのベストショット300/400をスタック

「AR4079」
12_04_42_pipp_lapl2_ap3929_IP_color3
  • 撮影日: 2025年5月5日12時4分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、11時56分から13時15分まで、30秒ごとに200フレームを129回撮影して、そのうち2つのベストショット300/400をスタック
  • 画像処理: PIPP、AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC


「口径8cm + PSTでの太陽全景」
10_57_04_lapl2_ap10495_IP
10_57_04_lapl2_ap10495_IP_color
10_57_04_lapl2_ap10495_IP_color_inv
  • 撮影日時: 2025年5月11日10時57分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒:  iOpton R80 (f400mm、F5) + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 400(=12dB)、露光時間0.25ms、350/500 frames
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC


07_51_59_pipp_lapl3_ap15534_IP_color_s
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 撮影時間: 2025年5月18日7時51分
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 800(=18dB)、露光時間1.00ms、7時32分から8時9分まで、30秒ごとに200フレームを55回撮影して、そのうち4つのベストショット400/800をスタック
  • 画像処理: PIPP、AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC

「AR4100、4101回り」
08_56_22_lapl2_ap3397_IP_2_50_color_inv_cut
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 撮影時間: 2025年6月5日8時56分
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200(=6dB)、露光時間1.00ms、8時49分から9時28分まで、30秒ごとに200フレームを60回撮影して、ベストショット160/200をスタック
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC


「粒状斑」
11_00_34_l2_ap3983_IP_color_cut
  • 撮影日: 2025年11月23日11時0分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi TSA-120(f900mm、F7.5) + Explore Scientific x5バローレンズ
  • フィルター: UV/IR cut、Baader 7nm OIII、7nm Hβ
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2 solar
  • 撮影: SharpCap Gain 0、平均79fps、露光時間0.75ms (10時45分から11時50分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうちベストショットの20/200をスタック)
  • Dark、Flat補正: 無し
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight、Photoshop CC


太陽分光

「分光撮影による太陽: Hα線」
IP_aligned_lapl2_ap8066_IP

IP_aligned_lapl2_ap8066_IP_PS_PI_color

IP_aligned_lapl2_ap8066_IP_PS_PI_mono_01
  • 撮影日: 2025年12月28日13時3分-13時27分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (bin1、常温)
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1mS、ROI: 6000x180、平均70.7fps
  • 画像処理: JSol'Ex、ImPPG、PixInsight

「ドップラーシフト」
13_09_25-trimmed_0000_13_09_25-trimmed_doppler
  • 撮影日: 2025年12月28日13時9分
  • 画像処理: JSol'Ex


「分光で見る多波長の太陽」
6colors

  • 撮影日: 2025年7月4日8時24分-9時23分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 or 400 (= 6 or 12dB)、露光時間0.75 or 1.5ms、ROI: 3840x100 or 200、平均221 or 381fps
  • 画像処理: JSol'Ex、ImPPG、PixInsight、Photoshop CC


「分光撮影による太陽: He-D3線」
helium_all_lapl2_ap4441_ST
  • 撮影日: 2025年7月13日8時50分-9時1分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ToupTek G3M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 (=6dB)、露光時間0.75ms、ROI: 3840x248、平均181fps
  • 画像処理: JSol'Ex、PixInsight


「Hα線周りの波長スキャン」
step
  • 撮影日: 2025年6月18日7時13分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ToupTek G3M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 (=6dB)、露光時間1ms、ROI: 3840x100、平均381fps
  • 画像処理: JSol'Ex


「ジェットのドップラーシフト」
rgb
  • 撮影日: 2025年7月21日9時17分-9時47分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ToupTek G3M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 (=6dB)、露光時間200ms、ROI: 3840x80、466fps
  • 画像処理: JSol'Ex、ImPPG、自作位置合わせPythonプログラム

まとめ

こうやってみると、やはり太陽の方が多いですね。太陽は日々の記録に近いものは同じような画像になるので載せていないのですが、それらも合わせたらさらに太陽画像の方が増えてしまいます。

夜の撮影は星雲だけでしたが、そう考えると、銀河、星団、月、星景、彗星と他の対象に全然手を出してないので、流石にこれはちょっと反省でしょうか。惑星も月もここ数年まともに撮影していないので、こちらもコンスタントに手を出すべきでしょう。

一方、太陽の方はかなりいろんなことをやりました。エタロンを使ってのHα撮影は、シーイングいいところを写す手段を見つけたので、今のC8+PSTで写すものとしてはここら辺が限界でしょうか。かなり満足できるようにはなったのですが、これ以上求めるとしたら機材を根本的に見直す必要がありそうです。6月から始めた分光はそれこそ新しいことだらけで、この記事に掲載している画像こそ数は絞ってますが、本当に多種多様な面白い結果を画像として残してくれます。

なんだかんだで自分的にはとても充実した2025年で、太陽という特徴を出せたギャラリーになったのかと思います。



エタロンの透過応答の精度をあげる努力をしています。


フェニックスのエタロン透過特性を測るにあたって

以前PSTのエタロンを含んだ透過応答を実測して解析しました。


現在新たにPhoenixのエタロンの応答を測定していますが、いい機会なので合わせていろいろと精度を上げようと思っています。
IMG_2381

精度向上に関し、いくつかやりたいことはあるのですが、この記事では波長のキャリブレーションについて議論します。


波長のキャリブレーション

波長のキャリブレーションは分光器SHG700で別途フラウンホーファー線をカメラで写して、その画像を解析して行います。PSTのエタロンの透過応答の測定の際も、このフラウンホーファー線を元に、波長を決めました。具体的には、撮影したフラウンフォーファー線とJSol‘ExのSpectrum Browserの画面を比較します。似たような線の位置を探し出すのですが、Spectrum Browserでは波長を数字で指定できるので、何本か同じ位置の線がわかれば、波長に換算することができます。前回は、下の画像のように目で見比べながら同じ位置の線を特定していましたが、結構面倒なんですよね。しかも、下で数値が見えている2点で合わせただけなので、精度的に、特にHαより短い波長側にズレがある可能性があります。

wavelength_select_cut

そこで、撮影したフラウンフォーファー線の画像と、波長と強度がわかっている参照データを比較して、自動的にフィッティングしてキャリブレーションしてしまおうと考えたのです。

とりあえずフィッティングしてみるが...

最初に作ったプログラムで比較した結果です。まずはHαよりも長い波長側です。
higher_HA_graph

これを見る限り、そこそこうまくフィッティングできているように思えます。ところが波長の短い側を見てみると、全く合っているように見えません。
lower_HA_graph

そもそも、目で見て合いそうな線を追ってみても、候補さえないような状態です。

ここで一度フラウンホーファー線と、JSol'Exの画像比較に戻って確かめてみました。波長が長い方を比較します。上の方に見えている黒い太い線がHαになります。その下に何本か特徴的な線があり、やはり両画像ともそこそこ合っているように見えます。
higher_HA_cut

同じ比率を保ったまま、Hαより短い波長側を見てみます。画面一番下の黒色太い線がHαです。その上を見てみますが、とてもではないですが合っているように見えません。波長が長い側と短い側で、比率は変わってもいいはずなので、線の間をそれらしく伸ばしたり縮めたりしたとしても、全く候補となるような一致する線が見当たりません。
lower_HA_cut


ここで何日か停滞しました。


参照データを考えて直してみる

実測が間違えているのか、参照データが間違えているのか、色々考えてみました。JSol'Exのデータと、今回使った参照データ (Zenodo に公開されている Solar FTS Atlas.npy, https://zenodo.org/records/14641641/files/solar_reference_atlas.npy)はほとんど同じ形をしているようです。ということは、実測したフラウンホーファー線が何か間違っているのでしょうか?いやいや、少なくともHα線より長波長側ではある程度一致したデータとなっているので、測定自身がおかしいという可能性は少ないかと思います。なので色々調べてみると、太陽スペクトルのデータには何種類もあって、純粋な太陽光を目指したものと、地上で 観測された現実のスペクトルに近いものがあるとのことです。太陽光を目指したものは多くの地球大気吸収線が除去または抑制されているそうです。

というわけで、手に入りやすい以下の4つのスペクトルを実際に比較、グラフ化してみました。
  1. Solar FTS Atlas 
  2. IAG
  3. NSO/Kurucz 1984
  4. PEPSI
作ったグラフのHαより短い側をよく見てみます。
NSO_PEPSI
Solar FTS Atlas(青)とIAG(オレンジ)に関しては、存在しない吸収線がたくさんあるようです。この範囲内でさえもパッと数えて10本くらいはあります。特にSolar FTS Atlas(青)は上側が綺麗すぎたりするので、観測データではなく理論的な線の可能性が高そうです。

その一方、NSO/Kurucz 1984(緑)とPEPSI(赤)は深さこそ差はありますが、吸収線の数が多くて、位置も合わせてかなり似通っています。こちらは地上での観測データと考えていいでしょう。実際には真空中の波長か空気中の波長かで2Å程度ずれるとかもありますが、詳細になりすぎるのでここでは省略します。


PEPSIデータでフィッシング

というわけで、参照データをPEPSIに変更して、再度フィッティングしてみます。さて、どうでしょうか?

Hαより長い波長側と
high

Hαより短い波長側です。
low
特に短い波長側で劇的な改善が見えます。まだ説明できない実測の線もありますが、参照データにある吸収線はほとんど一致していることがわかります。

これで、実測のフラウンホーファー線の波長が精度良くわかったことになります。ということは、カメラの各ピクセル位置がどの波長になるかもわかったとういことになるので、回折格子やカメラの位置を変えない範囲でエタロンやBFの透過特性を測定すれば、波長に対する応答に変換できるというわけです。


まとめ

思ったより時間がかかってしまいました。やはりプログラミングはそこまで得意でないので、ペースが遅いです。でも今回の解析で、参照できる太陽スペクトルの状況がある程度わかったので、今後も今回の情報は使えるかと思います。

とにかくこれで、今後分光器を使って波長を特定する場合に、毎回手でやる必要がなくなったのが大きいです。

もう一つエタロンの測定精度に関わることを議論しています。こちらもきちんと解決したいと思っているので、もう少し時間がかかるかもしれません。


ASO294MM ProのROIを変更することで、TSA-120での分光撮影ができるようになったのですが、その日は風が強くて撮影した画像はブレブレでイマイチでした。エタロンを使ったフェニックスでのHα画像撮影とも比較しようとしましたが、ミスでライブスタックした画像しか残っていなかったので、年末休暇の2日目の28日(土)、満を持しての比較検討です。


機材の違い

3パターンの分光撮影と、参考として口径4cmのエタロンを使った
  1. TSA120+ASI294MMPro
  2. FC76+ASI294MMPro
  3. FC76+G3M678M
  4. Phoenix+G3M678M
の計4種で撮影しました。上3つが分光、最後がエタロンです。見たいポイントは、波長分解能と、空間分解能です。

IMG_2314

IMG_2315

波長分解能は分光の3つはほとんど差が出ないことは計算上わかっています。厳密にはカメラのピクセルサイズが効いていて、G3M678Mを使ったFC-76の方がいいですが、高々1割程度の違いなので見た目ではわからないでしょう。今のセットアップでの分光撮影とフェニックスエタロンとはFWHMで5倍くらいの差があるので、ここまで差があると見た目にもわかるかと思われます。

空間分解能に関してはFC-76の口径で制限されていることがわかっているので、TSA-120が有利です。計算上はカメラの分解能は2.0umのG3M678Mでも2.3umのASI294MMのbin1でも効いていなくて(bin2だと効いてきて分解能が悪くなる)、口径の1.5倍の違いだけが効いてくるので、空間分解能は単純に1.5倍良くなるはずです。を1の1.5倍ほどいいはずです。空間分解能の1.5倍は見た目にも顕著なはずで、こちらも画像で見て確認できるはずです。

というわけで、波長分解能は計算上

3>1=2>>4

でFC76+G3M678Mが一番よく、空間分解能は計算上

1>3~2>4

でTSA120+ASI294MMProが一番いいはずです。

さて、実際の結果はどうなるのでしょうか?


撮影

撮影は、1→4→2→3の順になりました。前回のTSA120+ASI294MMPでの再現をまずして、次に簡単なフェニックスでの撮影、その後エタロンとカメラをくっつけたままFC-76につかけえて撮影、最後にカメラをG3M678Mに取り替えたという手順になります。

時間と撮影枚数などは
  1. 11時41分-12時16分で10枚
  2. 13時3分-13時27分で10枚
  3. 14時20分-14時31分で10枚
  4. 12時38分で1500枚の内上位50%
となります。撮影した時間にある程度の開きはありますが、天頂を挟んでいることと、天候も一定で風もほとんど無く、条件はそこまで変わらないと思います。

画像処理もある程度条件を揃えています。分光撮影はJSol'Exで処理後、ストレッチなどしていない「disk」フォルダのtifファイルを上記枚数分AutoStakkert!4でスタック、ImPPGで細部出しとコントラスト出しをするところまでです。前回の記録ではさらにPixInsightとPhotoshopで加工などしていますが、今回の比較ではできるだけ未加工の状態で比べたいので、それらの最後の仕上げはしていません。フェニックスの方は、動画をAutoStakkert!4スタックし、ImPPGで細部出しをしています。


全体像の比較

結果を1、2、3、4の順に並べます。

IP_aligned_lapl2_ap21123_IP
1. TSA120+ASI294MMPro

IP_aligned_lapl2_ap8066_IP
2. FC76+ASI294MMPro

IP_aligned_lapl2_ap11969_IP
3. FC76+G3M678M

12_38_40_lapl2_ap3724_IP_flipcut
4. Phoenix+G3M678M

波長分解能は上の4枚の比較でわかるかと思います。予想通り、1、2、3はほとんど同じかと思いますが、4はやはり違って見えます。見るべきところは、分光の1、2、3はダークフィラメントのコントラストが良いこと、プラージュの明るい領域の他に、もっと広域で白いモヤモヤが広がっているところでしょうか。細かい模様は4のフェニックスの方が一見よく見えています。これはHα線からズレたところに出てくる模様で、波長分解能としては悪くなっていることを表しています。分光撮影で波長幅をあえて大きくしてHαからズレたところも含めると、同様の画像が再現できることがわかっています。

TSA-120の画像はコントラストがいまいちな他に、上下に周辺減光の影響が出ていることがわかります。細長い領域で撮影し、それを赤経でスキャンするので、その端の暗い部分の影響が上下に出るというわけです。もっと言うと、コントラストが悪いのもこの周辺減光が原因です。輝度差のために簡易な画像処理の段階ではまだコントラストを補正しきれないのです。


拡大像の比較

次に、真ん中右の黒点部分をそれぞれ拡大して比較してみます。左上から1、右上が2、左下が3、右下が4です。
スクリーンショット 2025-12-30 204222_cut


空間分解能は拡大した画像を比較すると良くわかります。予想は

1>3~2>4

でしたが、結果は意外なことに

2>3>1

となりました。4のフェニックスの画像は少し出方が違うので比較が難しいのですが、あえて言うなら

2>3>4>1

くらいでしょうか。これは画像処理を進めていくとわかる結果で、FC-76はもっと細部を出しても耐えられますが、フェニックスは無理をすると破綻してしまいます。口径わずか4cmなので、限界に近い分解能が出ているのかと思います。ざっくり計算で口径4cmだと分解能は4秒、カメラの1ピクセル2umでが焦点距離400mmだと分解能が1秒くらいなので、口径からくる光学限界が見えている可能性が高いです。

問題はTSA-120で、なぜここまで出ないのかよくわかっていません。


なぜ実際の分解能が予測と違うのか?

いずれにせよFC-76のカメラ違いの順序も含めて、予想と全然違います。これにはさすがに???となってしまいました。何か順序とかに間違えがないか見直しても、特におかしなところはありません。単純なミスではなさそうなので、いくつか可能性を考えてみます。
  • まずパッと思いついたのは、撮影した時間が違うことです。でも、普通は朝早い方が条件がいいので、TSA120の結果が悪くなることはないはずです。
  • 撮影に長い時間をかけると模様が変わってくるのでぼやけたような結果になります。確かに1のTSA-120での撮影に一番時間をかけていますが、2と3のFC-76の撮影では3の方がはるかに短い時間で撮影していても、2の方が分解能が出ているので、うまく説明できません。
  • たまたま2の撮影の時だけシーイングが良かった可能性もあります。でも、いいシーイングがある程度続くのはせいぜい10分くらいで、特にいいシーイングは1時間のうちほんの30秒くらいです。機材1パターンの撮影が30分程度にわたって続いているので、こちらもある程度平均化されているかと思います。でも、シーイングの可能性は捨てきれないことも確かです。
  • 分光器の調整や、ピントがあっていなかった可能性もあります。できる限り同じような精度で調整していますが、今回は分光器の付け替えや、カメラの付け替えで、調整の精度がばらついている可能性は否定できません。でも今回は1=2>3の順で精度がいいのかと思っています。1は前回も合わせていていつもの手順通り。2は太陽像が小さくなるので、同じ手順で調整できます。3はカメラのセンサー面積が小さくなり、スリットの端が見えないので、太陽像と背景のエッジ、フラウンホーファー線のピント、粒状斑ので具合の3つを見ながら、コリメートレンズ、カメラレンズ、鏡筒の焦点の3つの自由度を合わせ込む必要があります。これら3つの自由度は独立ではないため、合わせ込みが難しく、3番目の調整が一番大変でした。もしかしたら3番目に一番時間をかけて調整したので、ここだけ逆に精度が出ている可能性もなくはないですが、いずれにせよ1番と2番に差はあまりないはずで、この調整が原因で1番と2番の順序の逆転を説明できるとは思えないです。

色々考えていて、ふと思いついたことがあります。撮影時の赤道儀のスキャンのスピードの違いです。
  • 1番と2番はASI294MMPでフレームレートが70fps程度低いので、スキャン時の赤径の移動スピードを4倍にまで落としています。その一方、3番はG3M678Mのフレームレートが300fps程度とかなり速いので、赤径の移動スピードを16倍にしてあります。
  • 1番と2番のスキャンスピードは同じですが、TSA-120とFC-76で焦点距離が違うので、太陽像自身が小さくなります。太陽の径は同じなのでスキャンしている角度は同じですが、焦点距離が短い分仕上がり画像で言う縦幅が小さくなるので、縦横比が大きくなります。要するにより仕上がり画像の横方向を相対的により(ゆっくり)細かくスキャンしていることになります。その分情報量が多くなるので分解能も増すという考えです。
  • 3番は縦横比を保つくらいの速度でスキャンしているので、分解能はそこまで上がらないはずです。
  • でも相対的には縦に比べて横方向は情報量は増えたかもしれませんが、TSA-120の画像に比べたら縦横比が増したというよりは、縦の情報量が減っただけと考えることもできるので、あまり説明できない気もします。

まとめ

TSA-120での分光撮影から久しぶりにFC-76での分光撮影にもどって思ったのは、TSA-120での撮影はかなり無理をしているなということです。スリット長を長くしましたが、焦点距離900mmはスリット長ギリギリまで太陽像が大きくなります。極軸が合っていないと撮影していてもすぐに位置がズレてしまい、スリットからはみ出してしまいます。カメラも大きなセンサーサイズを必要としますし、その分フレームレートも落ちます。単発の撮影ならまだしも、スタックすることを考えて連続撮影しようとしても、撮影時間が長くなってしまい、かつ成功率も低いので、さらに撮影時間が長くなってしまいます。毎回記録撮影をするとしたら、ここまで苦労するのは大変ではないかと思っています。しかも苦労の割に今回口径の大きいはずのTSA-120の方が分解能が悪いという結果になってしまいました。周辺減光も深刻そうだと改めて今回思いました。

分解能が出ない理由がまだはっきりしなくて、結局結論は出ないので、天気が良くなったら今一度撮影してみようと思います。簡単なのは、FC76+G3M678Mで赤道儀のスピードをx4、x8、x16、x32倍速でそれぞれ撮影し比較してみることです。x4があからさまに分解能がよくなったなら、今回のことは説明ができる可能性が出てきます。

その一方、TSA-120はASI294MMPの4倍速の一択なので、こちらも何かおかしなところがないか、またFC-76の撮影の前後で撮影するとか、FC-76の4回の撮影と交互に撮影するとかで、状況変化の影響をなくせればと思います。

とにかく、TSA-120の方がいいのか、FC-76の方がいいのか、今後の撮影の大変さに大きくかかわるので、はっきりさせたいです。もっと正直に言うと、今回のFC-76くらいの結果がコンスタントに出るならもう十分で、機材が楽なこともあり、今後もこの設定で記録していく方が楽な気がしています。

今回はTSA-120の優位性を示したかったのですが、予想外の結果となってしまいました。でもこれはこれで面白いので、かたをつけたいと思います。

今回はTSA-120の優位性を示したかったのですが、予想外の結果となってしまいました。でもこれはこれで面白いので、かたをつけたいと思います。


日記

実は次の日曜にC8で粒状斑の撮影を試みたのですが、強風で画面が揺れまくり、合計400GBくらい撮影した画像は全て無駄となりました。休暇のうちはもう富山は晴れそうにないので、実家の名古屋に年末年始で帰る時に機材一式を持っていって、今一度チャレンジしようと思っています。太平洋側が羨ましいです。

IMG_2317

ちなみに土曜の夜も撮影しています。新機材のテストです。こちらもまたまとまったら記事にします。



このページのトップヘ