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天体観測始めました。

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CMOSカメラの理解に

2022年4月にCQ出版から発行された、米本和也著の「CCD/CMOSイメージセンサの性能と測定評価」という本を最近購入しました。

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ここしばらくASI2400MC ProというフルサイズのCMOSカメラを使っていたのですが、その性能の良さにびっくりしています。フルサイズというと徐々にハイエンドに近いセンサーになりつつあり、最先端の技術も注ぎ込まれていると想像します。この本を読むと、天文カメラメーカーから出ている仕様説明はごく僅かで、他に多くの技術やパラメータが絡む仕様があることがわかります。


アマチュア天文という観点から中身を見てみると

著者は1980年代からソニーでCCDに関わっていて、2001年以降各社で経験を積み、2016年から再びソニーセミコンダクタソリューションズの研究部門に戻っているとのことで、完全にプロの開発者視点での解説書になります。

1章は概要や単位などの解説。

2章の原理説明はCCDが基本で、CMOSも追加で説明という感じで、両方の原理を理解する必要がありますが、ここら辺は基本なので理解しておいた方がいいでしょう。ただし、初読でここだけを読んで理解するのは大変かと思います。

その場合、同著者の2003年発行の前作、CQ出版の「CCD/CMOSイメージ・センサの基礎と応用」を読むといいでしょう。

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こちらの方はもっと原理から解説していますので、アマチュア天文という観点からは今回の新しく出た方が身近に感じるのかと思います。

今回は前作から20年近く経っているためでしょう、CMOSカメラの解説が多くなってきていて、タイトルにあるように「測定」にも言及するなど、CMOSカメラでの撮影が主流になったアマチュア天文民にも役に立つことも多いです。それでも今回も原理的な説明もかなり多いためか、参考文献を見ても1960年代や70年代のものがあります。随時2000年代、2010年代の参考文献が入ってくるので、新しい話も貪欲に取り込んでくれているのかと思われます。

3章以降が具体的な信号ノイズの例や、測定についてです。アマチュア天文ユースという観点で読み込んでいくうちの、いくつかポイントを書いておきます。

3章は感度についてです。基本的に暗い天体を撮影することが多いため、これまでノイズのことはこのブログでも色々言及してきましたが、その一方、明るい信号側に相当する感度のことはせいぜい量子効率くらいで、私自身あまり考えてこなかったことを痛感させられました。裏面照射の構造とマイクロレンズの関係、周辺減光と瞳補正など、これまで知らなかったことも多いです。

4章は飽和に関してです。ここもかなり原理的に説明してくれています。これまでほとんど知識がないところでした。ダイナミックレンジの話や、飽和電指数の測定の話は、私はまだ馴染み深かったです。

天体写真という観点で一番関連するとことは、やはり5章のノイズでしょうか。P93の図5−1はEMVA1288規格でもよく出てくる図で、理解しておいた方がいいかもしれません。

特に固定ノイズの説明が詳しいです。天体写真関連ではバイアスノイズ(バイアスフレームに出る縞々のノイズのこと)とかが関係するのかと思います。今までなんでこんなノイズが出るのかあまり知らなかったのですが、ここを読むとよく理解できます。ただし読んでいる限り、ユーザーでどうこうできるわけではないことがわかるので、これは今後のメーカーの開発に期待するしかないですね。

ランダムノイズに関しては、天体写真をやられる方は普段から身近につきあっていると思いますので、比較的読みやすいかと思います。

3章の信号測定の方はあまり考えたことがなくて読んでいてもなかなか想像がつきにくかったですが、5章のノイズの測定のほうはまだ馴染み深いです。それでもかなり原理的な測定の説明も多く、実際これだけ読んで自分で測定するというのはなかなか難しいかと思います。むしろ、天体写真の画像処理はノイズ測定に近い様なことをやっているようなものです。実際にこの本を元に測定するにはもう一段階、具体的な説明が欲しいとことです。

6章で面白いのはフレアパターンでしょうか。これは天文愛好家の間ではサッポロポテト現象とよばれているものかと思います。その発生メカニズムが書かれているので、理解が進みます。これまであまりきちんと書かれているのを見たことがなかったので新鮮でした。ただし、これもユーザーでどうこうできるわけではないようです。また、あぷらなーとさんが理解している、Quad配列のASI294シリーズでなぜサッポロポテト現象が出なくなるかは、この本を読んだだけではまだ理解できません。もっと考えるとわかるのかもしれませんが、まだ私は理解できていないです。

ところで、最後まで読んでもコンバージョンファクターなどの話が全く出てきませんでした。センサーの仕様を理解するためには重要な情報かと思っていたのですが、開発者から見たら当たり前すぎることなのかもしれません。そういえば、以前コンバージョンファクターのことを聞いたとき「論文になっているような専門的なことではないし、かといって教科書に出る様な基礎的なことでもない」とか聞いたことがあります。


まとめ

アマチュア天文の範疇でこの本がどこまで役に立つかは、かなり専門的なところもあるので、なかなか判断が難しいです。多くのことは開発者目線での解説になっています。ユーザーの視点でどうこうできるかは、タイトルにもなっている「測定評価」という点においても、なかなか具体的な手法というと難しいかと思います。アマチュア天文ということを考えても、この本は具体的な方法を学ぶというよりは、原理を学ぶという観点で読んだ方がいいのかと思います。

特にCMOSカメラで疑問がある方には、かなりの原理的なところまで立ち返って、相当のレベルで答えてくれる書籍であることは間違い無いでしょう。¥3300円と専門書としては比較的安価な部類です。天体写真に真面目に取り組んでいるアマチュアならば、持っていても損はないかと思います。


前々回前回のトール兜星雲画像処理の時に、ライトフレームやフラットフレームを見ていて、いろいろ問題があることがわかりました。

 
 

問題点は以下の通りで
  1. Hα、OIIIのナローバンドのみ周辺減光が大きい、RGBはそれほどでもなく許容範囲。
  2. センサーの埃がひどすぎる。
  3. OIIIのフラットがムラだらけ。
とかいうものです。一つづつ見ていきます。


なぜナローとRGBで周辺減光に差があるのか?

同じバーダーのフィルターを使っているのに、撮影画像を見るとナローとRGBに明らかに差があります。

例えばR画像です。
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四隅も欠けて見えますが、かなり炙り出して見ているので、実際の撮影でフラット補正してしまえばほとんど気にならないレベルになります。GもBもRと同様です。

次にHα画像です。
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明らかにHαの方が欠けている部分が明らかに大きいのが分かると思います。ホコリのリングがあまりはっきり見えていないことから分かるように、たいして炙り出しもできていません。R画像と比べるても見た目以上に周辺減光が大きいことが推測できます。さすがにこのレベルだとフラット補正でも補正しきれなくて、画像処理の時に無視できないレベルで四隅は結構な範囲でクロップするしかなく、少しもったいないです。

何故こんな違いが出るのか、ナローバンドフィルターとRGBフィルターをよく見比べてみると、リングが結構違います。下の写真のホイールの裏から見た場合ですが、左側がHαフィルターで、右がBフィルターです。
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左のナローの方の内側のフィルターの受け皿の内径が明らかに小さいです。どうやらここが周辺減光の原因になっているようです。

とりあえず、ナローフィルターのフィルターだけをホイールに直接載せればいいかと思いました。

まずはHαフィルターをリングから外します。外したフィルターをフィルターホイールの穴に直接載せてホイールに付属のフィルム型のリングでとめようと考えました。ところがところが、フィルターをホイールの穴に置こうとしたらなんとそのまま通り抜けてしまい、センサーのところまで落ちていってしまいました。どうやらフィルター径の方が穴の径よりも小さいようです。

気を取り直してフィルターのリングはとりあえず使うことにしますが、さてどうしましょうか?

手持ちの機材をいろいろ漁ってみると、昔星まつりでジャンク価格で買った古いORIONのオレンジとかバイオレットとかの、さすがに使いそうにないフィルターがあり、そのリングが今回使えそうなことがわかりました。内径は少なくとも今のナローバンドのリングよりも小さそうです。
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左がORIIONのOrangeフィルター、右がバーダーのHα

フィルターのリングを取り替えて、ホイールに再び取り付けます。さて再度カメラで見てみると...
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おお!周辺減光が明らかに改善しています。

OIIIも同様に変更しておきます。


センサーのゴミ

前回の記事で見せたマスターフラットです。

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ABEを4次で欠けてさらにフラット化しているので相当強調されていますが、流石にあまりにひどい汚れです。どこが原因か探ってみます。

まず鏡筒に対して接眼部全体を回転させてもホコリの位置がかわらないので、接眼部が原因です。さらにホイールに対してカメラのみ回転させてもホコリの位置が変わらないので、カメラで確定です。ホコリのリングの大きさかが全て同じなのと、その大きさから言って、センサー面ではなく少し離れた保護ガラス面に乗っかったホコリでしょう。

でも目で保護ガラス面を見ても全く汚れているようには見えません。おそらく相当細かいホコリか何かです。

とりあえずよくわかりませんが、保護カバー面を以前買ったセンサー掃除用のスワブを使いました。



持っているのは6Dのためのフルサイズ用でしたが、スワブの短辺が、フォーサーズセンサーの長辺と同じくらいなので、そのまま使うことができました。

一度拭っただけで効果は的面で、9割方のホコリをとることができました。
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欲を出して同じスワブでもう2−3度拭き取りましたが、逆にたくさんのホコリが乗っかってしまいました。えっ!と思いましたが、冷静になってブロアーで吹き飛ばすと、今度は完璧で、見る限りホコリは全て取れたと思います。
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ムラ

次にOIIIフラット画像のムラについてです。まずはOIIIのフラット画像を見てみます。少しホコリが乗っかってしまっていますが、これはブロアで吹き飛ばせるものです。
Capture_00001 17_01_02_WithDisplayStretch

でもこれ、左右で明るさの差はありますが、ムラには見えません。どうやら前回の画像処理の時にすでに勘違いしていたみたいで、改めて今回見るとOIIIはほぼムラはなく、逆にHαに同じような形のムラがあります。

おそらくですがこれはNINAの問題で、一旦シーケンスを走らせて、途中で止めてフィルターを別のものに入れ替えてから、シーケンスを再開するとフィルターが変わったことを認識せずに、そのままその時のフィルターで初めてしまうことがあるようです。フォルダ名やファイル名にフィルター名を書いておいても、実際に使っているフィルターでなく、最初にシーケンスで指定したフィルター名のままになってしまいます。

OIIIで撮ったと思っていたのが実際にはHαで撮影していてためにムラが出たしまったのかと思いますが、少し腑に落ちないところもあります。まあ、今回はとりあえずムラが見えているHαフィルターについて考えます。

Hαフィルターでのフラット画像をリアルタイムで見ながら、いろいろやってみました。例えば明るさやゲインを変えてみたりしましたが、暗いと見えにくくことはあっても消えるようなことはありません。形はカタカナの「コ」の字のようです。RGB、OIIIのいずれにもこんな模様は見えませんが、Hαには再現性を含めて存在しそうです。フィルターを回転させても模様は変わりません。

ここで、バーダーのHαフィルター自体に問題があるのではと思い、もう一枚持っていたサイトロン製の同じ7nmのHαフィルターに交換してみました。同じ7nmと言っても、見た目でフィルターの色が違うので、少なくとも特性が全く同じとは思えません。その結果が以下です。

Capture_00001 17_23_51_WithDisplayStretch

ホコリは無視するとして、ムラの形が相変わらずカタカナの「コ」でほとんど変わっていないのです。

これは何を意味するのでしょうか?

ふと立ち止まってしばらく落ち着いて考えていましたが、結局結論としてはセンサー面の個々のピクセルがこの波長に対して感度差があるのではということくらいしか思いつきません。可視光に対してはメーカーも感度ムラをきちんと検証していても、赤外に近いHαについては検証し切れていないのかもしれません。もしこれが正しいなら、ある程度仕方ないので、フラット補正を木tんとするということくらいしか対策はありません。次回、本当にきちんと補正ができるかなど、気を付けて見てみたいと思います。

あと、最後の画像でついたホコリについてです。できるだけセンサーを逆さにしながらフィルターを取り替えたりしましたが、結構なホコリが付くことがわかります。原因は、ネジを締める時の金属粉、指を使って閉める時に爪が少し削れた粉、空気中にあるホコリがフィルターを外した時についてしまうなどです。フラット補正で多少のホコリは問題ないことは分かっていますが、やはりあまり気分の良いものではないので、フィルター交換時などはできるだけ気をつけたいと思います。


まとめ

周辺減光もホコリ取りも十分な効果がありました。また、ムラはおそらく赤外に近い波長に対するセンサーそのものの感度ムラの可能性が高そうなことがわかりました。

今わかっている問題に対しては、手持ちの機材でできることはだいたいこれで対応し尽くした気がします。これ以上は赤道儀を大型化するとか、フィルターを大きくするとかしかないのかと思います。まずはこの状態で次の天体を撮影し、効果の程をみたいと思います。


次期フィルターホイール

RGB撮影と、AOO撮影は試したので、次はSAOとかに挑戦したいと思っています。その場合、今の5枚装着できるフィルターホイールでは不足です。かと言って、フラットがずれることや、今回わかったホコリが入ることなどから、フィルターをその場で入れ替えての撮影は避けたいと思います。

今フィルターは31.7mmですが、次期フィルターホイールをそのまま31.7mmで枚数だけ増やすか、36mmか、さらに2インチにいくべきか迷っています。将来的なことを考えたら2インチにしておくべきなのかもしれませんが、とにかくフィルターが高い!ナローバンド3枚で波長幅にもよりますが10万円から20万円コースです。36mmならZWOでグッと安いのがあり、とりあえずこちらにすべきか?

予算だけ考えるとまずは31.7mmの8枚ホイールだけを買うことになりそうですが...。

以前、6Dのクリーニングの記事を書きました。



前回の反省から、今回もう少し楽に確実にクリーニングする方法を考えてみました。


クリーニングのセットアップ

タイトルには大袈裟なこと書いてますが、なんのことはないF値の高いレンズに一眼レフカメラやCMOSカメラを取り付けて、SharpCapで汚れをモニターするだけのセットアップです。センサーをクリーニングして、その都度状況が見えるように、センサー部を取り外し易くしています。


使ったもの:
  • 光源: iPad ProでColorScreenというアプリを使い、任意の明るさと色を出す。
  • レンズ: Pentax 6x7の200mm。中判レンズで、周辺減光が少ないのがメリット。収差がひどく撮影に使えなくて余ってた。大きくて重いので、カメラをつけてもふらつかない。
  • アダプター:  Pentax -> Canon EFマウントへの変換、さらにCMOSカメラ用にCanon EFマウント->アメリカンサイズへの変換
  • モニターソフト: SharpCap。オートストレッチをしないと、ほとんどゴミも何もわからないので、SharpCapか、それに相当する機能を持つソフトが必須。最初はリアルタイムのフラット補正を使い、きちんと炙り出そうと考えたのだが、6x7レンズにしたために周辺減光がほとんどなく、この点に関してはSharpCapを使うメリットはあまりなかった。

今回テストクリーニングしたカメラはASI290MM、EOS 6Dです。

まずはASI290MMです。こんな感じでセットしてます。

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まあ、みるも無残な酷い汚れですね。さてここからクリーニング開始です。もともとクリーニングをもう少しシステム化したくなった動機がこのASI290MMです。太陽を撮影していても、ゴミが酷すぎて画像処理に影響してしまったからです。

センサー面のクリーニング

まずはクリーニング前の初期画像。実際の撮影後の画像処理ではここまで汚れているは思いませんでした。この中の目立つ大きな汚れが影響しているのだと思います。

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設定を説明しておきます。レンズのF値ですが26くらいで始めています。SharpCapはわかりやすいようにGain100、露光時間100ミリ秒にしています。iPadのScreenColorはRGBともに256段階中の256になるように設定しています(上の写真を拡大すると実際の数値がわかります)。周辺減光も少しはありますが、汚れを確認する分にはフラット補正などなしでも十分なようです。

次にブロアーで拭きましたが、ほぼ全く変わらずの画面なので割愛します。あいからずブロアーはほとんど効果がありません。

次が重要で、センサーを保護する目的でついているフィルターガラスを外して見てみます。
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前の画像と比べるとよくわかりますが、画面で見て大きくてぼやけた汚れがフィルターについていたもの、小さくてシャープな汚れがセンサー面についているものとわかります。

このように、何度も簡単に残りの汚れ具合が確認できるのが、今回のシステムのポイントです。

試しに綿棒で拭くとこんな風になります。ひどいですね。
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ここで今回の新兵器、センサークリーニングスワブ

を投入します。パッケージ写真はAPS-Cと写っていて、フルサイズで頼んでも実物もこの箱でくるのですが、中身はちゃんとフルサイズように幅が広いものが入っていました。

これが結構凄くて
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のようにかなりきれいになります。スワブは10本しか入っていないので、ケチってもう一度拭きます。
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のように、完全に汚れが取れました。これはすごい!


フィルターガラスのクリーニング

次に、フィルターを戻します。
Capture_00009 14_21_10_WithDisplayStretch_withfiter
問題は、この汚れがフィルターの裏か面かわからないことです。気にせずまずはおもて面を新しいスワブを出してクリーニングします。

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いくつかのゴミが取れたのがわかります。残りが取りきれなかった表面のゴミなのか、それとも全部裏のゴミなのかは不明です。

ここでフィルターを表裏ひっくり返します。
Capture_00011 14_23_07_WithDisplayStretch_filterflip

これをクリーニングします。もったいないので2本目と同じスワブを使いました。
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ほとんどの汚れが取れましたね。でもよくみると縦向きに引っ掻き傷のようなものがあります。

この引っ掻き傷のようなものを取ろうとして、少し迷走しました。フィルターを再度ひっくり返すとか、その間にセンサーにまたゴミがついたとか、いろいろやって、かなりきれいになってもういいかと思ってレンズの絞りをF45にしたのですが、実はまだ汚れが取り切れていないことに気づきました。これが下の写真です。
Capture_00013 14_29_16_WithDisplayStretch_F45
センサー面の汚れではなく、ほぼ全てフィルター面の汚れと思われます。

これをクリーニングしたものが以下になります。
Capture_00016 14_48_52_WithDisplayStretch_OK_F45
まだすこし汚れとスクラッチが残ってますが、これ以上はもう取り切れなかったので、ここでOKとしました。

F45だと上のように目立ちますが、これを太陽観測時のF10にしてみると、
Capture_00017 14_49_13_WithDisplayStretch_OK_F10
のように、ほぼ何も目立たないので大丈夫でしょう。

ちなみに、一番最初に見せた画像のF26に合わせてみると
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のようになります。少しだけ線のようなものがありますが、最初の酷い状況と比べると遥かにマシです。一度これで撮影して、影響を確かめたいと思います。


とりあえずのまとめ

このブログ記事ではクリーニングの過程はかなりはしょってますが、実際にはもっと何度も掃除して、モニターしてを繰り返しています。クリーニングの効果を毎回確認できるので、今回はかなり楽になりました。実際にかなりきれいになったと思います。スクラッチがいつついたのか、もともとついていたのかわかりませんが、これが撮影に影響を及ぼすのかは注意して見たいと思います。もし撮影に影響があるなら、フィルターだけ購入できると助かるのですが、どうでしょうか?

とりあえず、楽な方法はある程度確立できてきました。すでにかなり長いので、6Dの清掃については次回の記事とします。

 

今回はEOS 6Dのセンサーの掃除についてです。方法はテストも兼ねた自己流ですので、決して自らやることを勧めません。最悪、センサーに傷をつけてしまう可能性もあります。参考程度にしてください。もし自分でやる場合には、あくまで自己責任でお願いします。


そもそもなんで清掃か? 

まず、おとめ座銀河団を撮影した時のフラットフレーム。

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かなりひどいですね。実際には小さな点はフラット補正をするとほぼ問題なくなってしまうので、そのままでもいいのですが、一応比較してみます。以前も出した画像ですが、

フラット補正無し
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フラット補正あり
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やはり、フラット補正をしないと壊滅的に細かいゴミの跡が出ます。フラット補正をすると小さいゴミはほとんどわからなくなりますが、それでも大きなゴミはどうしても目立ってしまいますし、おそらく撮影中や撮影後に微妙に動いてしまい、それが原因で補正しきれなかったり、過補正になったりしてしまいます。 

ただし、これはかなり炙り出した状態です。実際の仕上げでは背景をもう少し暗くするのでここまでは目立ちませんが、それでも何らかの補正は必要なレベルです。


現状確認

まずは現状の6Dの汚れを見てみました。方法はフラット画像を撮影する時と同じです。ただし、そのままだと何も見えないので、撮影したRAW画像をPixInsightで読み込み、DeBayerしてABEの4次でフラット化して、SFTでオートストレッチしてゴミを見やすくしています。オートストレッチでもまだ見にくい場合は適当にマニュアルでストレッチしています。

最初は光が直線に入ってくる方がいいと思い、適当なレンズを使い、(ズームで80mmにしてました)F値を50とかなり大きくして光を絞って見てみました。小さな点ですが、上と同じような位置にたくさんゴミがあるのが分かります。

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小さな多数のゴミがあるのが分かります。

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左真ん中に見える2つの点の下側を拡大。


この画像で見ると、大きいものでも直径10ピクセルくらい、小さなものだと5ピクセル以下です。1ピクセルが6.3μmなので、たとえ10ピクセルあったとしても63μmの大きさなので、なかなか目で見える大きさではありません。実際、センサー面をじっと目を凝らして見ても全く何かあるようには見えませんでした。

また、大きなシミのような5-6個みえますが、これはおそらくセンサー面から遠いレンズ面などにある汚れかと思います。この時のレンズは中古の安いジャンク品なので、カビなどがあるのかもしれませんが、いずれにせよセンサー面とは関係がないので無視します。


せっかくなので試しにいろいろやってみる

さて、これらを取り除いていきます。清掃は、6Dのメニューで「センサークリーニング」を選びます。

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最後の画面で「OK」を選択すると、シャッターが上がって清掃できる状態になります。清掃後は画面に出ているように、電源を切ることでシャッターが閉じます。

清掃後はFS-60CBにEOS 6Dを取り付け、iPadのColorScreenというソフトで出した白い画面をフラット光源がわりにしてゴミを撮影しています。

まずはダメな例です。綿棒にエタノールを染み込ませ直接こするとどうなるか?
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問題外ですね。綿棒の繊維が飛び散ってしまっています。

次に、FUJIFILMのクリーニングペーパーを、(センサーが奥の方で指だと届かないので)綿棒の綿のところに蓋をするように巻き付け、清掃します。エタノールは渇きカスが残ることがわかったので、乾燥したままのクリーニングペーパーを使いました。

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綿棒の繊維は取れましたが、まだ大きなゴミが1個、小さなゴミがたくさんあります。ただ、最初と位置は変わったようです。

同様にクリーニングペーパーを綿棒につけ縁から順に、一方向に丁寧に清掃していきます。
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かなり良くなりましたが、右下縁にゴミが溜まっています。これは縦横に順に清掃して最後にゴミが行き着いたところです。

さらに、同様にクリーニングペーパーを綿棒につけ4角を重点的に清掃。
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4隅はきれいになったが、逆に真ん中は悪化しています。


非接触の清掃も試してみる

上の状態から、ここで一度缶のエアーダスターを試してみます。
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いくつか大きはものは取れましたが、いつくか新しいゴミも付きました。でも、細かいゴミの大勢はかわらず。

更に、カメラのセンサークリーニング機能を試してみました。合計5回やりました。
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エアダスターと同様に、目立つのがいくつか取れましたが、大勢はかわらずです。


清掃方針

これまでの経験から
  • 大きなゴミはエアダスターが効く。
  • 小さなゴミはエアダスターもカメラのクリーニング機能もほとんど役に立たない。
  • エタノールは乾きカスが出ることがあるので、必ずすぐに乾いたクリーニングペーパーで拭き取ること。
  • 乾いたクリーニングペーパーを綿棒に巻き付けてセンサー面を拭き取ると、小さなゴミを移動することはできる。
  • 拭くたびに毎回チェックすべし。 
というようなことがわかってきました。

このことを踏まえて、以下のような手法で清掃を改めて行います。
  1. 最初にエアダスターで大きなゴミを取る。
  2. 最初はエタノールを綿棒につけ、その上にクリーニングペーパーを巻き付け拭く。
  3. 乾いたクリーニングペーパーを綿棒に巻き付け、丁寧に一方向に拭き取り、最後に溜まった部分も丁寧に拭き取る。


結果

上記手順で清掃した結果が、以下のものです。
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真ん中はそこそこ綺麗になりましたが、左上角に大きなのがいます。でもここらへんで力尽きました。簡単そうに書いてますが、結構苦労しています。小さなゴミも残ってますが、下手に触ると悪化することもあり、ここら辺が妥協点かと思いました。というか、素人が適当にやるとこれくらいが限界なのかと実感しました。細かいゴミは、実際にはフラット補正してしまえばほとんど問題にならないと思います。左上が問題になるようなら、再び清掃します。


まとめ

今回はセンサーの実際の汚れを見て、それを清掃するとどうゴミが動くかとかの反応を知ることができました。市販のクリーニングセットがヘラみたいなの形になっている理由もよくわかりました。センサーの端の方にたまるゴミを撮るためですね。

市販のクリーニング用品も試してみたくて、アマゾンで安めのツールを注文しました。



届いたらまた試そうと思います。

センサーの清掃は本来はメーカーに依頼するべきなんだと思います。でも天体改造をしているので、なかなか頼む気になれず、今回我流で清掃してみました。結論を出すのは再度撮影してからだと思いますが、少なくとも傷がつくようなこともなく、汚れもコントロールできることがわかりました。角の方に溜まるゴミを取るのはまだ課題ですが、これは市販ツールで解決することを期待しています。

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