ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:まとめ

「 ほしぞloveログ」では毎年1月末か2月頭くらいに前年のまとめをしています。本当は年末に書いてしまうのがいいのですが、年末年始はたいてい忙しいので、少し余裕ができる1月末になってしまうというわけです。2024年のまとめ記事はここにあります。


2024年に体調を崩してしまいましたが、2025年はかなり回復して、天文活動もある程度自由にできるようになりました。にも関わらず夜の撮影は1年のうちの半年くらいは休眠状態になってしまいました。理由は、このブログを読んでいる方は知っているかと思いますが、太陽に夢中になりすぎたからです。2025年は太陽に捧げた一年と言ってしまってもいいかもしれません。


太陽

まずは一番盛り上がった太陽を、独立してまとめます。太陽画像については2025年のGalleryの後半にまとめてあります。


そもそも、一昨年の2024年は太陽の最活動期にもかかわらず、自分の中で全然盛り上がっていませんでした。C8で分解能よく取れることもわかってきていたし、これ以上を望むならさらなる大口径と、高性能のエタロンを必要としたからです。どうも私はやはり天文屋というよりは物理屋で、面白い天体現象よりは、機材の性能向上の方が興味があるようです。

そんな折に、2024年の末にCP+の依頼がありました。ネタをどうするか迷ったのですが、Hα太陽望遠鏡の心臓部のエタロンの話を以前から考えていたので、いい機会だということで、少しマニア向けになるのですがCP+で話すことにしました。ちょうどフェニックスが発売された時で、運良く評価用にお借りすることができました。フェニックスは入門機ながらも高性能、以前より気軽に手に入れることができる太陽望遠鏡で、タイミング的にも良かったのかと思います。せっかく太陽望遠鏡が広まるなら「難しいと言って仕組みを理解しないよりは、絶対に仕組みを理解して使った方がいい」という思いからでした。

でもこのCP+での講演で、ミイラ取りがミイラになってしまいました。自分自身の太陽熱が燃え上がってしまったのです。CP+用に評価したフェニックスは返却してしまったので、その後はPSTエタロンの最適化を、C8や口径8cmの安価な鏡筒を使って評価しています。

その際、PSTエタロンの性能をきちんと知りたくて、分光器に走ってしまいました。2025年の後半はほぼ太陽分光だったと言っても過言ではありません。分光はこれまでとは全く違った手法を手に入れたようなもので、これまで疑問だったこと、できなかったことが一気に進みました。CaKなどのHα以外の波長をはじめて見ることができたのに興奮し、更には波長分解能が一般的な太陽望遠鏡のエタロンに比べて全然いいので、分解能を活かした様々な検証ができます。エタロンの撮影画像を分光器を使って再現したのは、PSTエタロンが客観的にどのくらいの像を結ぶことができるのかのとてもいい指標になりました。

その甲斐もあって、フェニックスエタロンの性能がPSTよりも圧倒的にいいという確証を持てたので、CP+で借りて以降、とうとうフェニックスの購入を決意するに至りました。

もう一つの大きな進展は粒状斑です。2021年からずっとC8を使い挑戦してきたのですが全然うまくいかなくて、2025年末にTSA-120と使うことで、はじめてそこそこ満足いく結果となりました。原因はNDフィルターが暗すぎたことかと思ってますが、C8に問題があった可能性もまだ捨てきれなくて、今後も撮影を続けて試していきたいと思います。


8cm+PSTで太陽全景が取れるようになってくらいから、分光の時もそうなのですが、太陽撮影をする際はその日の記録として、全景の様子をできるだけその日のうちにXに投稿することと、その後あまり日をおかずにブログに書いておくことにしました。北陸は天気が悪いので、かなり飛び飛びで日が空いてしましますが、それでも撮り溜めた画像を一気に見比べてみると、いろいろ発見があったりします。特に、画像処理の安定度が需要ということがよくわかります。できるだけその日特別の処理を入れないように、処理ソフトデフォルトの設定で処理することが長期にわたっては必要だと実感しています。

太陽関連の記事をまとめたページを作りました。開発関連、観察関連と分けました。これでも各ページのリンク数が多すぎるので、もう少し細分化するかもしれません。





2026年の目標:
とにかく太陽はまだまだやりたいことだらけです。2026年ですが、
  • エタロンの透過特性をより精度良く測定する。
  • フェニックスエタロンを使い大口径化を目指す。
とが大きな目標になるかと思います。前者は少なくともフェニックスと、今借りているヘリオスター100Hαを測定します。精度もあげることができればと思います。後者はすでに3Dプリンタを購入し、計画を進めています。

分光でも2025年に何度チャレンジしてもうまくいかなかったことがあって、それは
  • 太陽「周辺」のコロナを分光で見る
ことです。これはブログ記事にできるレベルでもなかったので、書いてこなかったのですが、太陽「表面」でのコロナはHe-D3からの類推で、ある程度の形を見ることができました。


そもそも分光そのものも2025年に突然始めましたし、分光に関してはまだまだ今の段階では考えられないような面白いことが詰まっているみたいなので、こちらも引き続き継続していくのかと思います。太陽ではないですが、夜の天体を分光で見るというのも面白いことがたくさんありそうで、こちらも目標の一つと言えるかもしれません。


撮影

太陽が盛り上がる一方、夜の天体撮影はかなり寂しいものでした。実際の画像は2025年のGalleryの前半にまとめてあります。

前半は、2024年の画像処理の残りと、年明けから太陽に夢中になる4月くらいまでのわずか数枚です。





その後、半年くらいブランクがあり、10月くらいに久しぶりに撮影を再開しました。




こうやってみると、ε130DとRedCat51+SWAgTiだけですね。主力のSCA260が一つもないです。SWAgTiの方は特に進展はありませんが、安定しているので前半にいくつか撮影していて、ブログ記事にしたものと、まだ未処理のものが残っています。いずれにせよ簡単に撮影できるので、天気さえ良ければ気軽に出して撮影をしていきたいと思います。

途中、彗星を撮影しに行っていますが、天気が悪く、ごくわずか見えたくらいです。


SWAgTiもそうなのですが、画像フォルダを漁ってみると、実はSCA260やε130Dの未処理の画像がいくつもあります。夜の撮影がまだ続いているのに、太陽に夢中になってしまって放っておいたものです。しかも、撮影したかどうかさえも全く記憶にないものまでありました。興味が移ってしまうと、これまで興味があったことも含めて、他に何もやらなくなってしまうのは悪い癖ですね。せっかく撮ったもので可哀想なので、時間のある時に再度処理を進めたいと思います。


2026年の目標:
とまあ、2025年は夜の撮影は全然でしたが、2026年もまだ太陽がしばらく続きそうです。でもこれだと勘も鈍るので、少なくとも細々とは続けたいと思っています。特に、SC260をほとんど使っていないので、大口径で撮影したいものが溜まっています。

2024年の反省で、SCA260とフルサイズのカメラで撮影することとかも目標に入れていたので、できればSCA260やε130Dをカメラを入れ替えて活用できればと思っています。その一方、SCA-260は赤道儀のCGX-Lと合わせてとにかく重いので、なかなか気合が入らず、結局どこまでやる気になるかの問題になりそうです。


機材

新規機材に関しては、主に太陽関連ばかりです。

G3M678M:
まずカメラですが、初めてToupTek社のものを使ってみました。G3M678Mという、ピクセルサイズが2μmと小さいのに、センサーサイズが1/1.8インチと比較的大きく、太陽の全景撮影に向いています。



でもこのカメラの真骨頂は分光撮影で発揮されます。分光撮影に使う細長いROIでの動画撮影では、ROIサイズにもよりますが、フレームレートが実測で500fpsくらい出ます。フレームレートの遅いカメラを使って分光撮影すると、このカメラがいかに優れているかを実感できます。


SHG700:
G3M678Mは全景撮影でも活躍したのですが、そもそもが分光器で使うために購入したカメラです。分光器のSHG700が多分2025年に買った(金額とか物理的な大きさという意味ではなくて)最大の機材でしょうでしょう。4月に発注して、待ちに待って、6月に到着してからは、一連の分光記事がずっと続くことになります。


何をやったかは独立したまとめページを作るくらいの分量になりました。


個々のページが、ほぼ毎回新しいことを試していて、いかに楽しかったかがまとめページを見ているだけで思い出せます。


Phoenix:
太陽のところですでに書いたのですが、2025年に買った最後の大型機材も太陽で、まあ大型と言っても太陽望遠鏡としては入門機のPhoenixになります。



これは今後、安全には十分気をつけながら、物理的に大型にしていこうかと思っています。2026年の正月明けにはそのための3Dプリンタも購入しています。フェニックスエタロンを接続するアダプターを自作するためです。まだあまり使えていないので、今後レポートしていくことになると思います。


2026年の目標:
機材の目標は何ですかね?夜の撮影の方はあまり時間をかけていなくて持て余し気味なくらいで、今の機材でそこそこ満足しています。焦点距離600mmとか800mmで大口径で、カメラもセットで揃えたいというのは以前からありますが、これも今の鏡筒とカメラを入れ替えて組み合わせればなんとかなる気がします。

太陽の方はというと、2026年明けてから少し使わせてもらっているヘリオスター100Hαはかなりいいですが、金額の方もかなりいいところにいっています。軍資金にあまり余裕があるわけではないので、工夫で迫ることができればと思っています。この工夫するというのが2026年の目標でしょうか。


画像処理

夜の天体画像の処理についてはそこまで大きな進歩はなかった気がします。基本的に自宅での撮影なのですが、よほど暗いものを除くと自宅レベルの光害地ならある程度出せるようになってきています。課題はフラットでしょうか。

MGC:
PixInsightは順調にアップデートしていますが、MGCに関してはリリースは2024年ですが、2025年3月の記事で少し検証しています。


ただし、モンキー星雲の処理にMGCを使い、トラブったのは大きな反省点で、たとえ自分で検証したパラメーターでも鵜呑みはダメで、臨機応変に柔軟に対応することがいかに大切か思い知らされました。


上の勾玉星雲の再処理の最後のところに少し書いていますが、MGCで使うMARSデータベースのアップデートも嬉しいニュースでした。


でも、その後あまり音沙汰がないので、また充実してくれればと期待しています。


フラット処理:
ε130Dのフラット処理ですが、ずっとうまくいってなかったのが、フードなしでうまくいくことを発見しました。


でもその後、再びリング状の模様が出てしまい、これが赤道儀の子午線反転のせいであることがわかりました。

フードがない状態で、子午線反転前は綺麗にフラット補正できるのに、子午線反転後は合わなくなるのです。これは部屋で撮影したフラット画像との光の当たり具合が関係しているものと思われます。まだ結論は出ていないので、今後も検証していこうと思います。

とにかく、最近の画像処理の技術は一昔前とは比べ物にならないくらいに高度になってきているのを実感します。上の魔女の横顔星雲や、サドル付近のように、自宅のような光害地撮影でも、短時間でまあ見えるくらいになってしまいます。ノイズ処理でうまく誤魔化せるからなのですが、NXTがバージョンアップでカラーノイズに対応したこと、高周波数と低周波数で処理を分離できるようになったことが大きいです。これまでノイズ処理は臨機応変にいろんなソフトを使ってきましたが、最近はNXT一つでほとんど事足りるようになってきました。

高分解能カメラで、Bin2撮影、Drizzle x2、BXTで分解能は相当出ますし、NXTでノイズはかなり対応できます。ストレッチは長らくいろんな方法がありましたが、最近ではGHSか、2026年に入ってバラ星雲で試したMSAが決めうちでしょうか。背景処理に関してはデータベースさえサポートされている場所ならMGCが相当強力です。とまあ、ソフトでの画像処理が充実してきているのですが、逆にいうと、ツールさえきちんと使えば誰がやっても差がなくなってしまい、ツールを使っていない場合とは逆にどんどん差が開いてしまうという、あまり面白くない状況になってきているとも言えます。画像処理で差がなくなるといっても、撮影に関しては機材や撮影場所など個人で差が出るはずで、画像処理以前のところで差が存在するのは楽しいこと露だと思います。個人的には、リニア処理とストレッチまでは、撮影した画像に対して定量的にベストと思われる処理方法を取るべきで、そこから個性やセンスを出していけばいいのかと思っています。


太陽:
太陽関連は、画像処理と技術が密接に絡んでいます。特に画像処理に特化した話題としては、PixInsightのSolar Toolboxがかなり使えることがわかったので、紹介記事を書きました。


他に、serファイルで撮影したフレームの評価に関してです。明るさに惑わされてAS!4が評価を間違える可能性があるのは確かめられましたが、それ以外は結局はっきりした結論は出ませんでした。JUN1WATAさんがLaplacianを使ったコードを書いていてうまくいっているようなので、自分でコードを書いた方がよりうまく判別する方法を編み出せるかもしれません。


タイプラプス画像の処理方法についても書いています。



2026年の目標:
うーん、目標はあまりはっきりしてません。あえて言うなら、最近ナロー撮影では出なくて、ブロードでしかでしか出ない領域があることを意識しています。でもこれは光害地では不利なので、遠征にシフトするか、でもなかなか難しいので、自宅でRGBのS/Nをあげる工夫を何か考えるとかでしょうか。画像処理というよりは、どちらかというと撮影の方の課題かもしれません。

太陽の画像処理も機材に大きく依存するので、あまり処理に特化した目標というのは今はありません。ちょっとずれますが、3Dプリンタでうまく出力することでしょうか。3次元だけど、一応仕上がりに関わる「(画像)処理」かなと。


観望会など

富山県天文学会関連の観望会と飛騨コスモス天文台の観望会は、コンスタントにあります。と言っても
夏の間がメインで、飛騨コスモスの方は天気が悪い日が多かったので、あまり数はありません。電視観望の記録とブログの記事で数えたら、星まつりを除いて7回でした。








自宅観望という意味で、近くに越してきた友人の中二のお嬢さんが、太陽を見にきてくれました。最近は一人で観察していることが多いので、こうやって人が来てくれると嬉しいものです。



あと、遠く四国から星友のmoleculeさんが、富山の自宅に来てくれました。moleculeさんとは分光関連で盛り上がっていて、今後もいろいろ一緒にやることになりそうです。



星まつり、写真展、講演など

星まつりのようなイベントは、2025年前半が体調が戻っていなかったこともあり、そこまで参加していません。記事にまでした「CP+」「星もと」と、記事にしていない「胎内」「小海」くらいです。福島は都合がつかなくて行くことができませんでした。記事にしていないのは、短時間の滞在で、自分の中であまり盛り上がっていなかったのかもしれません。小海は2024年は行けなかったのですが、2025年で最後になってしまうとのことなので、とりあえず参加できたのは良かったのかもしれません。原村も小海もなくなってしまい、星まつり自体が徐々に少なくなっていくのかもしれませんが、少し寂しいです。



写真展が2つありました。射水市博物館と、ブログの記事にはしていませんが富山市科学博物館にも写真が飾られました。


セミナーは2025年はCP+のみで、太陽の話をしました。かなり凝った話をしたので、ちょっと心配だったのですが、2026年も呼んで頂きまた太陽の話をすることになりました。



技術的な話

夜の天体撮影については、大きな進展はないです。観望会で電視観望をやったらメンテナンス不足でうまくいかなかったので、その後自宅でメンテナンスし、その際に光害地での天の川はフィルターなしの方がよく見えるという記事を書きましたが、本当にこれくらいです。



太陽関連:
その一方、太陽の方の技術的な話はものすごくたくさんあります。というか、太陽関連の一つ一つの記事がなんらかの技術的な進展を含んでいるような様相です。いい機会なので、一度まとめて振り返っておくことにします。

最近では太陽においても、タイムラプス撮影や、良いシーイングを選ぶ場合など、数時間オーダーの長時間に渡って位置を保つ必要が出てきました。特に太陽撮影は昼間なので、北極星を使った極軸調整ができないのが大変です。昼間のガイドの決定打は長らくなかったのですが、PHD2のとあるバージョンが太陽に対応したので、これが決定打となりました。その後、SharpCapを使った有料版へと発展しましたが、私はいまだに無料版のPHD2の太陽バージョンを使っています。


エタロンの話はCP+でしたのですが、さすがに細かすぎてサラッと流しただけなので、ブログ記事で補足しました。エタロンの特性はちょっと面倒なのですが、太陽のHα撮影を本格的にしようとするなら、理解しておいて損はないと思います。


こちらはPSTのBFの径を広げる話です。C8とかで拡大してHα撮影する場合、像の有効径がBFの5mmという小径で制限されてしまっているので、少しだけでもとドリルで穴を広げたちょっと無茶な話です。


PSTはF10で使うとされていますが、実はF値で決まる話ではないという話です。エタロンの手前に入っているレンズ径が制限で、それを満たすのに口径が40mmならたまたまF10になったということです。


SharpCapでの太陽のライブスタックのパラメータなどを説明しています。


カメラの比較ですが、オーバーサンプリングでピクセルサイズがあまり効いてこないはずだとしても、やはりピクセルサイズが小さい方が有利という話です。


太陽Hα撮影の際に、シーイングを選ぶという話ですが、多分この記事が今年1番の成果ではないでしょうか。


「シーイングのいいときに撮影すればいい」という話は探せばすぐに出てくるのですが、では具体的に「いつ」「どれくらいのスパン」で撮影すると「どういう結果」になるとかいう話になるとほとんど見つかりません。それを実際に長時間試してみて、分解能のばらつきがどれくらいになるのかというのを見てみました。1時間も撮影すれば、統計的にシーイングのいい時はある一定の率で存在して、シーイングのばらつきもある程度正規分布に従うことがわかりました。またいいシーイングの持続時間はせいぜい1分ほどで、10秒くらいで変わっても全然おかしくないということもわかってきました。この結果を得てから、1時間ほど連続で撮影すると、今のC8とPSTで撮影する分にはほぼ機器の性能を使い切るくらいのシーイングのチャンスがあり、十分精細で満足な画像が得られることがわかってきました。なので、今の機器としてはこれ以上の開発は一旦ストップで、新しいエタロンを手に入れること、それを大口径かすることが次の目標となり、フェニックスを手に入れることになりました。

フェニックスエタロンの調整範囲は、外気温に大きく依存するようです。もしエタロンの調整角をいっぱいまで回してもまだHα線中心まで来ない場合に、マニュアルで調整する方法を書いています。私だけでなく、他の方からも同様のケースを聞いているので、もし困った場合はこの方法が役に立つお思います。でもあくまで自己責任な方法なので、不安な方は販売店へ尋ねるようにしてください。



分光関連:
分光に関しては新しいことだらけです。フラウンホーファー線や、基本的な撮影方法説明から始まります。



これまであまり説明がなかった、コリメートレンズの調整を含む、全体の調整の仕方を書いていたりしています。


分光撮影は普通の放っておけばいい撮影と違い、一回一回の撮影が結構面倒です。SharpCapのスクリプトを使い、連続で撮影する方法を解説しています。


撮影も面倒ですが、画像は撮影した動画から専用のソフトなどで処理しないと、全体像がでてきません。「JSol'Ex」が比較的便利で、基本の使い方を解説しています。


上でも説明しているように、JSol'Exは標準の機能で太陽表面のドップラーシフトを可視化することができますが、さらに特定の場所のドップラーシフトを波長を変えてアニメ化するようなこともできます。
 

JSol'Exは基本機能だけでなく「ImageMath」というスクリプトを書くことにより、かなり高度な処理まですることができます。そのImageMathを使って、上のドップラーシフトを全景で見ることを試してみました。


全景を連続で40分ほど撮影しタイムラプス化してみると、たまたまJetが写っていたので、そのドップラーシフトを可視化してみました。


さらに応用で、Grainと呼ばれる、Hαから見て長波長側だけに現れるスポット的な模様を見てみました。ここら辺からJSol'Exの機能を超えて、pythonなどで独自コードを書く必要が出てきました。


SHG700は分光器なので、もちろんHα以外の波長でも撮影ができます。CaKが有名ですが、他にも任意の多波長での撮影が可能になります。



多波長撮影の中でも、He-D3線は面白いです。普通はHα線やCaK線などのように、太陽の吸収線の暗いところを狙って撮影するのですが、He-D3は吸収線かつ輝線なので、明るすぎて普通の撮影方法ではうまく構造が見えません。撮影した画像から、近くの連続光の画像をを引いてやって、初めて出てくる像になります。


He-D3線を50枚とか重ねてノイズを低減し、その模様の微妙な変化を捉えると、太陽表面のコロナ活動を見ることができます。これはヘリウムがコロナ活動であるX線、UV線で励起されるために、似たような小僧になるからです。アマチュア天文レベルで、日食以外でコロナを見ることができるなんて、すごい時代になりました。



分光器の発展:
分光機器としての機能向上も検討しています。SHG700標準の7mmスリットを10mmのものに交換し、それに伴いFC-76の代わりにTSA-120を使うことを検討しています。


TSA-120を使うと、G3M678Mではセンサー面積が足りず、より大きなセンサーのASI294MM Proを使ったのですが、その際ROIを裏技で最適化した方法です。


上記のようにカメラを交換して撮影したのですが、分解能は意外なことにFC-76+ASI294MM Proが一番良かったという、ちょっと不自然な結果です。これが本当なのか、もしくは何か間違っているのか、今後も検討していきます。



エタロンの透過特性の実測;
他にも、PSTエタロンの透過性能を直接測ることもでき、定量的にも性能が評価できるようになってきています。フェニックスの方も今後測定して比較していきたいと思っています。




2026年の目標:
こうやって改めて見てみても、技術的な話も太陽関連が圧倒していることがわかります。Hα撮影も、分光撮影も、技術的にはかなりいいところもまできているので、2026年はむしろこれらの技術をコンスタントに使っていくことかと思います。太陽活動期もせいぜいあと1年で、それ以降は機器に関わらず面白い画像を撮影すること自体が難しくなっていくでしょう。

あと、2025年は全然進まなかったカメラセンサーのノイズ解析を、撮影した天体画像を評価するような形でもう少し進めたいと思います。


観光など

2025年もゴールデンウィークに実家の名古屋に帰って、科学館に行っています。毎年なんらかの違いがあって楽しいです。


また、定例の観望会がある飛騨コスモス天文台の近くの神岡町の話も少しまとめています。


こうやってみると、体調が悪くなったのが顕著に出ていて、コロナはもう終息しているのに、あまり外に出なくなっているのがわかります。でもこれにはもう一つ理由があって、休日の天気のいい日は太陽に時間を費やしたかったからです。かといって雨とか雪の日はあまり出かける気にもならずに、結局長期の旅行は予定が立てれず、寸前の天気の予報で週末どうするかを決めています。ちょっとこれは反省ですね。でもあと2026年の1年くらいは太陽に集中したいです。ちょうど太陽の活動期も終わりに近づいていくので、あと1年くらいかと思っています。


ブログとX

2025年1月1日から12月31日までの「ほしぞloveログ」の記事の本数ですが、81本でした。2024年が73本なので、微増といったところでしょうか。相変わらず一本一本が長いですが、ほとんどが太陽関連の記事で、しかも途中からほぼ分光関連になっています。太陽関連の記事だけで60本、うち分光関連は30本でした。これだけ見てもいかに太陽に夢中だったかがわかります。秋くらいからは少し夜の撮影も復活してきていますが、まだ太陽が面白いのでしばらく太陽熱は続きそうです。あ、毎年記事を短くするのを目標にするとか言っていますが、今年も全く達成できませんでした(笑)。

一方、Xのほうは、画像処理が終わった時に投稿するのと、ブログの更新のアナウンスが主な使い道です。あまり発言しないし、あまりいいねも押さないので、フォロワーの方にはレスポンスが悪いと思われているかもしれません。平日昼間はよほど何かないとあまりXは見ないようにしています。夜に発言とかしても、結局次の日の夜に返事を返すとかになってしまうので、追いつけなくなってしまいます。一方、休日は気まぐれにくだらないことを書くこともあるので、適当にスルーしていただければと。

おもしろいのは、画像をアップした時の方が、ブログ記事のアナウンスよりも圧倒的にいいねの数が多いことです。画像の反応がすぐにわかるのはいいのですが、ブログ本体へのコメントが少なくなってしまっています。Xの投稿は時間に埋もれていてしまうので、個人的には技術的な記事も多いブログ記事に関しては、ブログのコメント欄に残したいというのがあります。でもブログのコメントは「残ってしまう」ので逆に敷居が高いのかもしれません。


まとめのまとめ

こうやって1年を振り返ってみると、夜の天体に関してはさておき、太陽に関してはとても充実していました。Hα関連は手持ちの機材では、シーイングを探ることなどを含めて、ある程度はやれることはだいたいやってしまって、そこで得られる画像はかなり満足のいくのになっています。これでやっと機材を次の段階に心置き無く移していくことができます。分光も新しいことだらけでしたが、太陽に関してはかなりのことを試すことができました。それでも分光の応用はまだまだ全然広そうなので、もう少し今の機材で試すことになりそうです。

その一方、講演や雑誌記事などがほとんどありませんでした。電視観望関連の講演や記事が多かったのですが、スマート望遠鏡が普及したので電視観望の役割もある程度終わりなのかなと思います。今回のまとめでは電視観望の項目もなくしています。CP+の講演は太陽の話だったので、こちらはもう少し発展すると思いますが、それでも太陽活動が停滞するまでの話かと思います。逆にいうと、自分のやりたいことに時間を割いた一年だったと言うこともできるかと思います。趣味に避ける時間は限られているので、やはり好き勝手やるのは気楽で一番いいです。あえていうなら、今後はもう少しセンサーの評価など、定量的な話を充実させていきたいと思っています。アマチュア天文は撮影でも眼視でもいまだに感覚的な話や現象論的な話が多いので、根拠となる理論や、客観的なアプローチが必要かと思っています。


2025年に撮影した天体写真のまとめです。

all_night

all_sun

2023年のまとめはこちらにあります。

星雲


「網状星雲」
Image20_9_cut
  • 撮影日: 2024年7月5日0時9分-2時57分、9月10日22時35分-9月11日1時24分、9月11日23時8分-9月12日2時37分、9月14日1時2分-3時9分、10月9日20時14分-21時10分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、R、G、B
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、Hα: 28枚、OIII: 20枚、R: 35枚、G: 29枚、B: 10枚の計121枚で総露光時間10時間5分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 0.2秒、OIII: 0.2秒、R: 0.01秒、G: 0.01秒、B: 0.01秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「IC405 勾玉星雲とIC41」
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  • 撮影日: 2024年10月1日1時1分-3時36分、10月12日1時11分-4時42分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、R、G、B
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin1、Gain 100、露光時間5分、Hα: 17枚、OIII: 8枚、R: 10枚、G: 13枚、B: 12枚の計60枚で総露光時間5時間0分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、37枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 1秒、OIII: 1秒、R: 0.05秒、G: 0.05秒、B: 0.05秒で全て128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「NGC2174:モンキー星雲」
Image15_DBE_cut
  • 撮影日: 2025年3月21日20時3分-22時56分、2025年3月23日19時46分-23時24分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: なし
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: Player One Uranus-C Pro(-10℃)
  • ガイド: なし
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分 x 88枚 = 264分 = 4時間24分
  • Dark: なし、Flat, Flatdark: Gain 220, 露光時間0.03秒x128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「サドル (Sadr) 付近」
Image25_SPCC_MGC_BXT_GHS_GHS_NXT_HT_more_back2_half_cut
  • 撮影日: 2025年10月17日21時43分-23時51分、10月24日20時30分-23時9分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D (f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader製 Hα 6.5nm、OIII 6.5nm
  • 赤道儀: Celestron製 CGEM II
  • カメラ: ZWO製 ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、R: 6枚、G: 6枚、B: 6枚、Hα: 5枚、OIII: 14枚の計37枚で、総露光時間3時間5分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 R: 0.03秒、G: 0.03秒、B: 0.03秒、Hα: 0.5秒、OIII: 0.5秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「IC 2118: 魔女の横顔星雲」
Image51_CT_BXT_SPCC_MGC_AS_GHS_GHS_HT_SCNRg_SCNRr_NXT4_cut_ss
  • 撮影日: 2025年10月18日1時5分-2時8分、10月30日0時7分-1時46分、11月22日21時51分-23日1時55分、11月23日23時15分-24日3時41分、
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: ZWO製 R、G、B、L、Barrder製 Hα
  • 赤道儀: Celestron製 CGEM II
  • カメラ: ZWO製 ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、R: 12枚、G: 13枚、B: 13枚、L: 10枚、A: 36枚の計85枚で総露光時間7時間0分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 R: 0.03秒、G: 0.03秒、B: 0.03秒、L: 0.01秒、A: 0.5秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC

2025年は太陽に明け暮れた年で、夜の天体の数はとても少なかったです。でも、撮影だけして途中で太陽に興味が入ってしまい、未処理で残っているものが結構あります。今見返してみたら、撮影した記憶が全く残っていないものもありました。ちょっと勿体無いので、時間があるときに処理しなおそうと思います。


太陽

「2025/3/23のプロミネンス」
08_42_50_lapl3_ap359
8時42分

08_43_57_lapl3_ap305
8時43分

08_44_43_lapl3_ap369
8時44分

output-palette
16時23分-16時56分


「AR4048」
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST_mono
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST_inv_mono
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST
11_46_05_lapl2_ap3963_IP_ST_inv
  • 撮影日: 2025年4月5日11時46分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、10時40分から12時48分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうちのベストの91/200をスタック
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC

「2025/4/5のプロミネンス」
08_44_10_lapl3_ap3959_newIP_ST
  • 8時25分から10時34分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうちのベストの180/200をスタック


「2025/4/5のプロミネンスの動き」
8時31分-9時8分

「AR4049」
07_53_39_lapl2_ap3859_c
2025年4月5日7時53分

「AR4046」
07_55_23_lapl2_ap3860_c
2025年4月5日7時55分

「AR4044」
07_56_37_lapl2_ap2789_lowdot_c2
2025年4月5日7時56分

「AR4048回りの動き」
2025年4月5日10時40分-12時48分


「2025/4/26のプロミネンスの動き」
  • 撮影日: 2025年4月26日7時46分-8時54分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC、FIJI

「AR4062」
TIFF_lapl2_ap3951_IP_ST_color_inv
  • 撮影日: 2025年4月26日9時31分-9時36分
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、9時4分から10時10分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうち2つのベストショット300/400をスタック

「AR4079」
12_04_42_pipp_lapl2_ap3929_IP_color3
  • 撮影日: 2025年5月5日12時4分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、11時56分から13時15分まで、30秒ごとに200フレームを129回撮影して、そのうち2つのベストショット300/400をスタック
  • 画像処理: PIPP、AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC


「口径8cm + PSTでの太陽全景」
10_57_04_lapl2_ap10495_IP
10_57_04_lapl2_ap10495_IP_color
10_57_04_lapl2_ap10495_IP_color_inv
  • 撮影日時: 2025年5月11日10時57分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒:  iOpton R80 (f400mm、F5) + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 400(=12dB)、露光時間0.25ms、350/500 frames
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC


07_51_59_pipp_lapl3_ap15534_IP_color_s
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 撮影時間: 2025年5月18日7時51分
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 800(=18dB)、露光時間1.00ms、7時32分から8時9分まで、30秒ごとに200フレームを55回撮影して、そのうち4つのベストショット400/800をスタック
  • 画像処理: PIPP、AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC

「AR4100、4101回り」
08_56_22_lapl2_ap3397_IP_2_50_color_inv_cut
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 撮影時間: 2025年6月5日8時56分
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10)  + Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200(=6dB)、露光時間1.00ms、8時49分から9時28分まで、30秒ごとに200フレームを60回撮影して、ベストショット160/200をスタック
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC


「粒状斑」
11_00_34_l2_ap3983_IP_color_cut
  • 撮影日: 2025年11月23日11時0分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi TSA-120(f900mm、F7.5) + Explore Scientific x5バローレンズ
  • フィルター: UV/IR cut、Baader 7nm OIII、7nm Hβ
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2 solar
  • 撮影: SharpCap Gain 0、平均79fps、露光時間0.75ms (10時45分から11時50分まで、30秒ごとに200フレームを120回撮影して、そのうちベストショットの20/200をスタック)
  • Dark、Flat補正: 無し
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight、Photoshop CC


太陽分光

「分光撮影による太陽: Hα線」
IP_aligned_lapl2_ap8066_IP

IP_aligned_lapl2_ap8066_IP_PS_PI_color

IP_aligned_lapl2_ap8066_IP_PS_PI_mono_01
  • 撮影日: 2025年12月28日13時3分-13時27分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (bin1、常温)
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1mS、ROI: 6000x180、平均70.7fps
  • 画像処理: JSol'Ex、ImPPG、PixInsight

「ドップラーシフト」
13_09_25-trimmed_0000_13_09_25-trimmed_doppler
  • 撮影日: 2025年12月28日13時9分
  • 画像処理: JSol'Ex


「分光で見る多波長の太陽」
6colors

  • 撮影日: 2025年7月4日8時24分-9時23分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: Touptek G2M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 or 400 (= 6 or 12dB)、露光時間0.75 or 1.5ms、ROI: 3840x100 or 200、平均221 or 381fps
  • 画像処理: JSol'Ex、ImPPG、PixInsight、Photoshop CC


「分光撮影による太陽: He-D3線」
helium_all_lapl2_ap4441_ST
  • 撮影日: 2025年7月13日8時50分-9時1分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ToupTek G3M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 (=6dB)、露光時間0.75ms、ROI: 3840x248、平均181fps
  • 画像処理: JSol'Ex、PixInsight


「Hα線周りの波長スキャン」
step
  • 撮影日: 2025年6月18日7時13分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ToupTek G3M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 (=6dB)、露光時間1ms、ROI: 3840x100、平均381fps
  • 画像処理: JSol'Ex


「ジェットのドップラーシフト」
rgb
  • 撮影日: 2025年7月21日9時17分-9時47分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi FC-76(f600mm、F7.9) 
  • 分光器: SHG700
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ToupTek G3M678M
  • 撮影: SharpCap Gain 200 (=6dB)、露光時間200ms、ROI: 3840x80、466fps
  • 画像処理: JSol'Ex、ImPPG、自作位置合わせPythonプログラム

まとめ

こうやってみると、やはり太陽の方が多いですね。太陽は日々の記録に近いものは同じような画像になるので載せていないのですが、それらも合わせたらさらに太陽画像の方が増えてしまいます。

夜の撮影は星雲だけでしたが、そう考えると、銀河、星団、月、星景、彗星と他の対象に全然手を出してないので、流石にこれはちょっと反省でしょうか。惑星も月もここ数年まともに撮影していないので、こちらもコンスタントに手を出すべきでしょう。

一方、太陽の方はかなりいろんなことをやりました。エタロンを使ってのHα撮影は、シーイングいいところを写す手段を見つけたので、今のC8+PSTで写すものとしてはここら辺が限界でしょうか。かなり満足できるようにはなったのですが、これ以上求めるとしたら機材を根本的に見直す必要がありそうです。6月から始めた分光はそれこそ新しいことだらけで、この記事に掲載している画像こそ数は絞ってますが、本当に多種多様な面白い結果を画像として残してくれます。

なんだかんだで自分的にはとても充実した2025年で、太陽という特徴を出せたギャラリーになったのかと思います。




太陽撮影記録

2018年:






2019年:





2020年:







ここから主に口径20cmのC8での撮影になります。解像度が一気に上がりました。




2021年:












2022年:







2023年:






2024年:



2025年:










粒状斑

2021年から、C8で粒状斑を見ようとして、ずっと長い間うまく行きませんでした。粒状班に関連するページを集めました。





















2025年末に、TSA-120を使い、やっとまともな画像を得ることができました。



ジェット関連





分光による連続撮影でジェットをとらえています。ジェットのドップラーシフトも見えました。



日食関連




画像一覧記事






最初に太陽望遠鏡を堪能できたのは2017年の福島のスターライトフェスティバスでした。ここで太陽の面白さに気づいたのだと思います。



PST改造第1期: 入手から10cmまで

 


いくら中古とはいえ、手に入れてからわずか2日後にはもう分解しています。




PSTは元々眼視用でカメラだとピントが合わないのですが、一部改造してやっと撮影に成功しました。




魔改造の開始です。最初は8cm。







10cmに手を出します。
IMG_4307










PST改造第2期: 20cmへの挑戦

IMG_4648





2025年のCP+のあと、太陽熱が再燃しました。改良とかいろいろ再開です。













太陽分光撮影

とうとうSHG700を使い、分光撮影に手を出しました。まとめ記事へのリンクになります。



Phoenix関連





撮影方法や画像処理など











_






太陽関連の解説など



主にエタロンの解説です。2025年のCP+で大体話したいことは話せました。





2025年のCP+では太陽望遠鏡フェニックスについて話しました。





3.5nm Hαフィルタのテスト






番外編






毎年恒例の振り返りと目標です。年末は忙しいので、たいてい1月末か2月初めに書いてます。去年のまとめ記事はここにあります。


2024年はゴールデンウィークに体調を悪くして入院してしまい、趣味の天文活動も大きく制限されてしまいました。そんな状況の中、何をどれだけできたのか、振り返ってみます。


機材

RedCat51

機材はほとんど更新してません。相変わらずSCA260とε130Dがメインです。そんな中、唯一の新機材が、所属のローカルなアマチュア天文グループの当時の会長が亡くなったときに格安で譲り受けたRedCat51でしょうか。手軽な短焦点鏡筒を狙っていた時にちょうど手に入れることができました。RedCat51は何世代か発売されていて、手に入れたのは初代のもののようなのですが、特に不満もなく、というか十分すぎるほどの星像の鋭さと、さらに手軽さもあって、SWAgTiに載せて使っていて、相当な稼働率になってきています。


SWAgTi

新しい機材というわけではないですが、2023年から着実に進化しているのがSWAgTiです。SWATにAZ-GTiを載せて、SWATの高精度追尾と、AZ-GTiの高機能のいいとこ取りをしていて、オートガイド無しで気軽に長時間撮影できるものです。2024年は、ついにオートガイドなしでディザリングを実現することができ、これで長時間撮影で出てくる縞ノイズを撃退しています。撮影ソフトの対応が鍵になっていて、最初はSharpCapでやっていました。


後にNINAでもガイドなしディザリングができることがわかり、今ではプレートソルブなどで簡単に導入し、数時間以上の長時間撮影が安定してできるようになっています。


極軸微動ユニットも装備して、シンプル構成を壊さない範囲でハード的にも少しずつ進化しています。


このセットアップ、あまりにも手軽に十分すぎる精度が出るので、最近は軽い鏡筒は全てSWAgTiに載せています。テスト撮影でM27: 亜鈴状星雲を長時間露光で羽付きで、さらにテストでM20: 三裂星雲、その後実撮影で紫金山アトラス彗星、NINAに撮影環境を移してからはパックマン星雲馬頭星雲と燃える木M31: アンドロメダ星雲M45:プレアデス星団と短期間に数をこなしています。

RedCat51とSWAgTiの簡単セットアップで撮影したものが、過去に本格的な機材で撮ったものにどこまで迫れるのか、全部撮り直したくなってきます。


2025年の目標

昨年の目標で
  1. SCA260(1300mm)+ASI294MM Pro(マイクロフォーサーズ) = 2380mm (フルサイズ換算) 
  2. ε130D(430mm)+ASI6200MM Pro(フルサイズ) = 430mm (フルサイズ換算)
の間の焦点距離を探ることを考えていましたが、結局ほとんど進展無しです。鏡筒とカメラの組み合わせを入れ替えるのが一つのアイデアですが、ホコリが入るのと、フラットの取り直しが嫌で、結局躊躇しています。SCA260については、2024年夏くらいに申し込みがあった内部のバッフル交換のアップグレードサービスでカメラを外して以来、いまだにカメラを外しっぱなしなので、この機に大口径を生かして何かできないか、一つアイデアを考えています。自宅の光害地での撮影が基本なので、できるだけ明るく撮影したいという方向なのですが、また試してうまくいったら報告したいと思います。

撮影鏡筒の数を増やすことも考えていたのですが、撮影用の鏡筒と考えるとカメラはつけっぱなしで外したくなくなるので、カメラも追加が必要になりそうです。本格的にはフィルターを使いたいので、モノクロカメラに、EWFとLRGBとナロー3種と、かなりの金額になってしまいます。それよりも今使っているRedCat51では、カメラは取り外しも変更も自由にしていて、基本カラーで楽なので、これとうまく組み合わせることで運用できたらと今は思っています。

あと、機材というよりは画像処理になるのですが、モザイク撮影も焦点距離の間を繋ぐ一つの方法です。例えば上のSCA260+ASI294MM Proで4枚モザイクをしたら焦点距離1200mm相当になります。モザイクはこれまで少しだけ試したことがるのですが、画像間の接続があまりうまくいかなくて今までのものは全部お蔵入りにしてます。PixInsightのMGCがリリースされたので、画像間の補正をうまく調整できるかもしれません。とりあえず、お蔵入り画像を引っ張り出してきて再処理してもいいかと思っています。

いずれにせよ、焦点距離のバリエーションを増やすというのが課題です。


撮影

2024年に撮影した画像に関しては、既にここにまとめておきました。


上記記事の最後に、まとめとして考えていることはある程度書いたので、ここでは彗星についてのみ書きます。紫金山アトラス彗星は短期間でここまでの大彗星になるとあまり思ってなかったので、自分的にはギリギリになって盛り上がってきました。今回は特にアンチテイルの中にネックライン構造と呼ばれる、まっすぐな鋭い輝線が見えたのが面白かったです。さらに、核の拡大撮影でLarson-Sekaninaフィルターを適用し、回転と見られる構造が浮かび上がってきたのも面白かったです。何年かの一度の大彗星自体がチャンスで、それ自身ももちろん面白いのですが、今回の彗星撮影では単に写すだけでなく、そこからこれまで見たことがなかったものが現れてくるものあるというのが分かっただけでも、得るものが多かったです。


目標

体調もある程度は戻ってきているので、2025年はもう少し撮影チャンスを増やせたらと思っています。SWAgTiでの簡単撮影と、SCA260やε130Dでのフィルターを駆使した長時間本格撮影という二極的な方向はそのまま続けるのかと思います。特に簡単撮影の方は枚数も稼げるし、画像処理も簡単だし、楽しいしで、こっちの方がメインになるのかもしれません。本格撮影は自宅撮影だとどうしても光害で限界があります。あまりに淡い天体では、明るい自宅での撮影は意味がないと思えてきたので、その場合は遠征を考えますが、これは体調と相談してになるのかと思います。自宅からも狙えるような、そこまで淡くない分子雲などは楽しそうなので、もう少し進めていこうと思います。


画像処理

2023年のスパゲッティ星雲くらいから、淡いところに関しては2024年も引き続いてかなり攻め込みました。ダイオウイカ星雲は自宅から出すにはちょっと無理がありましたが、それでも分離だけはできたので画像処理で強引に引き出しています。イルカ星雲は画像処理がかなり活きて、とても楽しかったです。イルカ本体の内部のHαの構造を、DrizzleとBXTでの分解能もあわせてどこまで出るか挑戦しました。イルカ星雲も一般的には淡い方と言われていますが、ダイオウイカ星雲に比べたら遥かに明るくて素直で、自宅の場合ここら辺までの淡さの天体をターゲットにすると幸せになりそうです。さらに明るいカモメ星雲は無理せずに出せるので、色々試すことができて、こちらもかなり楽しかったです。

M31の背景のHαを出そうとしましたが、これはまだ今後の挑戦でしょう。今回はε130Dで試しましたが、露光時間は全然足りないでしょう。暗い場所へ行ったほうがいいかどうかは要検討です。ナローバンドなので多少の光害地でも大丈夫なのか、それともナローバンドといえども明らかに光害の影響があるのか、数値で示してから判断したいと思います。必要なら3nmクラスのHαフィルターの検討をしてもいいかもしれません。今回は何か構造は出ましたが、もう少し根本的に方法を考えたいです。

この記事の直前にまとめた網状星雲も同様でしょう。RGBでしか出ない分子雲の淡いところと、Hαの淡い細かい模様を両立するのはかなり難しく、今回は何か見えるところまではいったのですが、今後もっと精度を上げていければと思います。

アンドロメダ銀河がそうだったのですが、明るい銀河本体はRedCat51とSWAgTiで気軽に撮影し、背景のように特定の出にくいところを狙って集中して撮影するなど、機材やフィルター設定が違うものを合わせることで、効率よく攻めの姿勢を貫けるのかと思っています。


も一つの挑戦は、M104で微恒星がどこまで出るかでした。銀河本体は中のモジャモジャも含めてなんとか出てきたと思っています。でも周りの微恒星はハッブル画像と比べると見るも無惨で全く追いつけていません。その問題点の一つがBXTです。BXTに恒星として認識されるかどうかで、点像に近い星として補正されるか、ボヤボヤのシミとしてしか見えないか、閾値の上下で差が広がりすぎるのです。


銀河、恒星についても暗いところに行ってノイズの影響をなくしたほうがいいのか、、単に焦点距離を伸ばしたほうがいいのか、今後の課題としたいと思います。

BXTが今後どう発展していくのか、またつい先週にリリースされたNXTの新バージョンも期待できそうです。ソフトの進歩はまだまだ進むでしょう。2025年以降も画像処理方法の進化の影響が大きくなってくると思います。その進化をリアルタイムに味わうことができる、とてもいい時代だと思います。


電視観望

電視観望ですが、観望会では普通に使っていますし、色々テストもしています。ブログの記事化をしていないものもいくつかあるので、記録を見て回数を数えたら19回でした。2023年が15回なので、2024年が体調が悪くてある時期は全く何もできなかったことも考えたら、結構増えているのかと思います。

その中で、独立した記事として書いた新しいネタとしては以下の3つでした。

一つはCP+でお会いしたMACHOさんのご好意で、チリのドームを使わさせて頂いての電視観望です。これはその後、東京で実際にMACHOにお会いしたり(これも未記事化です)、本格撮影にまで繋がりました。


もう一つは、M1 Mac上で仮想のWindows11を立ち上げて、その上で動くSharpCapで電視観望をやってみたことです。昔のIntel時代のMACはbootcampで普通にできたことが、M1以降になってできなくなったので、電視観望用に別のノートのWindows PCを用意していたのですが、Arm Windows用のカメラドライバーも徐々に整備されてきて、ある程度M1 Macでの電視観望も実用になってきたというものです。でもドライバーのインストールは相当なれた人でも大変だと思うので、まだ一般的にお勧めできるレベルとは言えませんが、それでも自分の環境でPCを一台減らせるというのは大きな利点です。


福島の星まつりで、北軽井沢観測所のアイピースを使った縮小光学系での短時間露光でのリアルタイム電視観望を紹介され、私も早速同じセットアップを購入して試したものです。

このシリーズもっと続けたいと思っています。上のセットアップでもまだまだ検証不足ですし、SkyWatcherのHAC125などの安価なF2台の鏡筒も出てきています。動画クラスの露光時間でリアルタイムで見えるDSOの電視観望というのは、ある意味究極の電視観望とも言えるので、今後のカメラの進化も期待しながら続けていきたいです。


観望会など

飛騨コスモスの観望会は記事にしたのは7月と9月の分の2回で、記事にしていないのが1回の計3回の参加です。観望会自体は夏のペルセウス座流星群の観望もあわせて7回あったのですが、体調が悪くて行けなかったのが1回と、あとは他の予定と重なってしまいました。



加えてあと1回、10月にドーム修理を完了したのですが、その時のことは記事にしていないです。多分当時は力尽きていたのだと思います。

富山市科学博物館の観望会も天気がいい時をみて、5回ほど行きました。こちらはすぐ近くなので、行こうと思ったらすぐに行けて気軽に参加できます。




特に、10月の観望会は富山県天文学会 (県天) の集まりも兼ねています。その時は電視観望の話をメンバー向けにしましたが、地元の油断でしょうか、内部で電視観望の話をするのはこの時が初めてでした。

県天関連の観望会で、今年はゲリラ観望会を2回行いました。5月は退院直後で参加できるか心配でしたが、近くで機材も軽いものなのでまあなんとかなりましたが、流石にちょっと無理しすぎたかもしれません。



他にも8月に高岡市でやった観望会があるのですが、天気が良くなくてほとんど何も見えなくて撤収でした。人はかなり集まっていたので、その場の天文トークで盛り上がったので、ブログ記事も途中まで書いたのですが、結局最後まで辿り着かずに記事はお蔵入りとなってしまいました。

飛騨コスモスの観望会もそうですが、2024年は本来書き留めておくべき記事をいくつかお蔵入りさせてしまっています。次の星まつりも、実は胎内の分は書いてなかったりします。体調不良の影響がこういうところに出てしまっています。


星まつりとかのイベント

2024年ですが、例年に比べてイベント参加の数はかなり少ないです。CP+はセミナーで話もしてもいますが、大きな天文イベントの一つだと思います。もちろん実際は天文イベントではなくカメライベントなのですが、何がいいって、横浜という関東の街中で行われることです。関東在住の天文民が集まりやすいので、下手をすると普通の星まつりよりも天文マニアの集まりがいいかもしれません。しかも、販売ではなくて基本は展示で買い物をしなくてよく、しかも星を見ることもないので自分の機材を出さないとなると、自然と会話が弾みます。サイトロンブースが大きいので結構溜まり場になっていました。



福島の星まつりは、体調を悪くして入院して、退院直後に無理して行った覚えがあります。日帰りで、朝もそこまで早く出ることなく、短時間滞在で済ませたことと、今思うとここから夏に向けてどんどん体調が悪くなっていったので、まだこの時はマシだったのかもしれません。


胎内は記事にしませんでしたが、少しだけ参加していました。ホントにわずか数時間の滞在でした。私の体調を知っている方から「無理をするな、大人しくしてろ」と怒られて反省しました。

9月の星もとは、SWAgTiの展示があるので、これだけはどうしても頑張って参加しました。ユニテックさんの、何とアウトドア用のクーラー付きのブース内に居候させてもらったので、あまり無理することなく過ごせました。それでも色々とご心配をおかけしてしまったかもしれません。やはり泊まりはきつそうだったので、日帰りでした。運転とか、座っている分には大丈夫なのですが、寝るときにかなり気を使い、環境が違うと寝られなくなってしまって疲れてしまうのです。


イベントはこれくらいでしょうか。原村はもう星まつりとは言えないようですし、後は小海くらいです。小海は直前に絶不調になってしまい参加できなかったので、とても残念でした。天気がとても良かったとのことで、悔しい思いをしていました。でも泊まりが難しいので、天気が良くても厳しかったかもしれません。


プラネタリウムとか、観光とか

観光記事っぽいのは3本です。実家の名古屋のプラネタリウムと、天文と関係ないですが東京青梅のマイコン博物館です。



コニカミノルタのプラネタリウムですが、初めて行ったのが2022年。その後、記事にしないですが何度か行っています。あまり目立たないのですが、細かく見てるとソフト的には着実に進化しているのがわかります。例えば最初は天球が回転しませんでしたが、今では普通に回転しています。LEDでは分解能的に不利なはずなのに、どうやってスムーズに星を動かしているのでしょうか?さらに、12月の富山市科学博物館で行われたプラネタリウム研修会で、コニカミノルタプラネタリウムの開発関連の方とお会いすることができました。時間が許すのなら、もっとお話ししたかったです。ターゲットのお客さんはカップルのデートコースとかがメインだと思うので、なかなか天文マニアが望むものを実現するのは難しいと思いますが、それでもコントラストを生かしてどこまで本物の空に迫れるかというプラネタリウムの本来の目的に、少しでも方向づけして頂ければと期待してしまいます。

天文ではないですが、マイコン博物館が面白かったので、ブログ記事にしました。

マイコン博物館の館長さんは元々天文少年で、天リフ編集長も以前に訪れていたというのがかろうじて天文つながりでしょうか。こんなふうに、たまには天文以外の記事も気分転換になるので、今後も増やしていこうと思います。


セミナー、講演など

2024年は、講演関連は圧倒的に少なくなりました。体調が悪くなる前半のものと、後半は一年前とかの相当以前から依頼されていたものだけです。

毎年恒例のCP+ですが、2023年に引き続き現地会場での対面でのセミナーとなりました。


CP+の連動企画として、StarAdventureを使ってどこまで撮影できるかを事前にブログ記事で示して、当日に画像処理をするという試みで、かなり大型の企画になったかと思います。

今でもこのブログ記事を見てくれている方は結構いるようで、初心者が本格撮影を目指すときの指標になればいいなと思っています。

3月は「なゆた」のある兵庫の西はりま天文台で開かれた「星仲間の集い」で電視観望についてお話しさせていただきました。とても楽しい集まりで、夜中まで話し込んでいました。


この後は体調を崩してしまい、メインの夏のシーズンはひたすら大人しくしていました。日帰りはまだいいのですが、泊まりだと全然体力がもたなかったのです。それでも11月の「長野県は宇宙県」のミーティングは1年ほど前に頼まれていて、そのころにはだいぶん体力も回復していたので泊まりで参加することにしました。

「長野県は宇宙県」は特定の集まりというよりは、それぞれのメンバーはそれぞれのローカルな天文グループなどに属している方が多く、とにかく長野は活発な方が多い!という印象でした。古民家を再生した一棟を借り切って宿泊し、夜中まで暖炉の脇で話していたのですが、とても楽しかったです。でもやはり泊まりで少し無理をしたのか、その後体調を崩してしまい、次の週にあった小海の星と自然のフェスタの参加はもう泣く泣く諦めることになりました。

富山市科学博物館で行われた全国プラネタリウム研修会での講演も、1年以上前から頼まれていたものです。自宅から近くで日帰りなので、こちらは体調に関係なく気軽に参加でき、研修会後に行われた飲み会も十分楽しむことができました。普段なかなか話す機会のない学芸員やプラネタリウム関係者とかの、一般の人に天文のことを伝えるプロの方達と、貴重な時間を過ごすことができました。


体調は良くなったり悪くなったりを繰り返しながらも、全体的には確実に良くなってきているので、2025年はまた機会があれば、私が話せる範囲でお伝えできることがあればと思います。とりあえず、2月のCP+で昨年に続きサイトロンブースでお話しさせて頂くことになり、太陽望遠鏡関連のことを話そうと思っています。今回は、太陽望遠鏡で一番謎の部分の、エタロンフィルターのことを掘り下げて話すことができたらと思っています。


技術的な記事

ハード面、ソフト面で技術的な記事も書いています。と言っても2024年はあまり多くはなく、しかもハード面は細かいことばかりです。この他にも色々役立つと思うことも書いてるのですが、多くは普段の撮影とかの記事に紛れて書いてしまっているので、一つの独立した記事にすることはあまりなく、本数としてはこれくらいになります。本当は、こうやって独立した記事にした方が読みやすいだろうし、実際アクセス数も多いので、今後はこの方向でいこうかなあと迷っています。でも撮影とかに絡む細かいテクニックは実際の撮影例で示した方がわかりやすいんですよね。やっぱりある程度大きいトピックだけ独立さるほうが楽そうです。




下の記事なんかは、あるソフトのある新機能を解説しているだけなのですが、こういった簡単な解説記事が以外に反応が大きかったりします。

これくらいシンプルにしたほうがいいということでしょうか。言い換えると、普段の記事はやはり長すぎるということでしょうか...。

ソフト面ですが、無料の画像処理というのでまとめた記事が反応が良かったです。初心者の方は、最初は有料ソフトは躊躇してしまうのかと思います。ベテランになってくると、機材の値段から見たらソフトの値段は誤差みたいになってくるので、気にならなくなるのかと思います。

無料ソフトでの画像処理でも、相当有料のものにせませれることは示しましたが、実際有料のPixInsightなどを触るとわかるように、明らかに投資に見合った画像処理結果になることも事実です。ある程度この趣味にどっぷり浸かるのなら、機材も含めて少しづつソフトにも投資していくと、より楽しくなっていくのかと思います。

下の記事みたいに、ソフト自身の解説なんかも書きますが、自分用のメモと、あとは他の人が見ても役に立つかと思った時に記事化するようにしています。

でもこの後、StarNetの方もPixInsightのレポジトリでアップデートできるようになったみたいなので、すでにもう役に立たない記事なのかもしれません。でもまだ私はレポジトリでアップデートはしていないので、自分で試してみてその時の情報が有用そうなら、またレポジトリアップデートで記事にするかもしれません。


アイデア、解析とか

こっちはもっとコテコテの計算とかです。

まずはライフワークみたいになっている、カメラのノイズ評価ですが、前半の元気な頃にそこそこ解析計算までして、その後は止まってしまっています。本当はここから具体例を出して、どんな状況の時にどんなノイズになって、どんな改善策をすればいいのかというのを、いろんな例で示していこうと思っていました。結構エグい計算量になりそうで、まだそこまで気合が入っていません。でものんびりでも進めていこうと思っています。



ダークノイズの影響ですが、SWAgTiで一つ気付かされました。ディザリングがいかに大切かということです。ディザリングでホットピクセルとかが散らされる効果はよく知られていますが、ランダムノイズであるダークノイズ自身もディザリングで軽減されることに気付かされたというわけです。1枚1枚のRAWライトフレームからマスターダークを引いてライトフレームをスタックするのも、ライトフレームをスタックしてからダーク補正をしても、ランダムなダークノイズが2乗和のルートで加算されるというのは、数学的に同じと示されます。ただしここにディザリングの効果を考えると、マスターダークフレームの重なり具合も散らされるので、実質的に得をします。これは「ダークファイルの撮影枚数を減らしてもいい」という実際の効果として現れます。

調べた限り、ダークノイズへのディザリングの効果のような話をしているページを見つけることはできなかったので、これまであまり考えられてこなかったのだと思います。こんなふうに、天文趣味ではまだまだ気づいていないことが出てくるのは、自分的にはかなり楽しいです。

太陽関連も少し考えてみました。太陽望遠鏡で最も謎の部分のエタロンについてです。性能の違うエタロンでダブルスタックした場合の改善についての、定量的な評価の例です。


エタロン関係は結局アマチュアレベルでは調整などを含めてどうこうできるレベルではなく、メーカーが提供してくれた民生クラスの安価なエタロンがどこまでの性能になるかにかかっているので、ユーザーの理解もなかなか進まないのかと思います。上にも書きましたが、今年2025年のCP+で、太陽関連について話す予定で、エタロンについてできるだけ掘り下げてみようと思っています。


ブログ

ブログについては2024年はできる範囲で書きました。上にも書きましたが、本来記事化すべきことがいくつかお蔵入りになってしまったのが残念です。記事の本数ですが、1月1日から12月31日までで73本で、なんと去年の74本に1本届かないだけでした。もっと少なくなっていたと思っていましたが、意外に書いていたようです。短い記事で本数を稼いだかとも思ったのですが、今ざっと見返してみてもクドイくらいに長い記事が多いです...。ブログ記事に関してはそこまでペースが落ちなかったようです。多分、体力が落ちて外には出れなくて、時間が余った時にちょこちょこ書いていたような気がします。あと、CP+連動の記事だとか、ソンブレロ銀河の記事だとか、連続記事で本数を稼いでいたようです。でも連続記事でも一本一本が長い長い...。

毎年記事を短くするのを目標にするとか言っていますが、全然達成できていません。


まとめ

体調不良で後半はかなり制限されましたが、それでもじっとしている事に耐えられなくて、近場とか日帰りで済むのは体調に応じて活動していました。今ここで振り返ってみても、なんだかんだ言って思ったより何かしていたようです。でもそれでまた調子が悪くなってしばらく大人しくというのを、特に夏の間は繰り返していた気がします。

体調が悪くなると、外での活動どころか、画像処理とかも全くできなくなって、休日は昼間中寝ていたり、平日も休んだり、仕事を終えてかなり早く寝るとかになってしまいます。秋から冬にかけて病院で新しい薬を出してもらって、それが結構体に合っていたみたいで、体調もだいぶん良くなってきました。2025年は、あまり無理をしない範囲で、頑張って色々活動したいと思っています。


2024年に撮影した天体写真のまとめです。2023年のまとめはこちらにあります。

2025-01-02 - miyakawa2_cut


ε130D

「Sh2-308: イルカ星雲」
Image17_ABE4_SPCC_BXTx3_HT_HT_back7_cut_low

Image17_ABE4_SPCC_BXTx3_HT_HT_back7_rot_half2_wall

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  • 撮影日: 2023年12月5日0時3分-3時9分、12月9日0時2分-1時5分、12月29日22時3分-30日4時20分、2024年1月4日20時50分-22時43分、その他2夜
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 10nm、R、G、B
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、Hα: 39枚、OIII: 59枚、R: 8枚、G: 9枚、B: 8枚、の計123枚で総露光時間10時間15分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 0.2秒、OIII: 0.2秒、R: 0.01秒、G: 0.01秒、B: 0.01秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC

「IC2177: かもめ星雲」
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  • 撮影日: 2024年1月4日22時59分-5日0時9分、1月14日1時48分-3時8分、3月14日20時59分-22時37分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、R、G、B
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、Hα: 17枚、R: 8枚、G: 8枚、B: 12枚、の計45枚で総露光時間3時間45分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 0.1秒、R: 0.01秒、G: 0.01秒、B: 0.01秒で全て128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「Sh2-129: ダイオウイカ星雲」 
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  • 撮影日: 2023年12月4日19時13分-23時47分、12月8日18時53分-22時45分、12月29日17時56分-21時53分、12月30日18時5分-21時13分、2024年1月2日17時54分-20時47分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
  • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 10nm
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、Hα: 28枚、OIII: 125枚、R: 11枚、G: 14枚、B: 11枚、の計189枚で総露光時間15時間45分
  • Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
  • Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 0.2秒、OIII: 0.2秒、R: 0.01秒、G: 0.01秒、B: 0.01秒で全て64枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「M31: アンドロメダ銀河」
4144x2822_180_00s_RGB_integration_ABE4_SPCC_BXT5_red_cut
  • 撮影日: 2024年10月13日0時46分-4時33分 (カラー)、2024年11月25日18時24分-23時39分 (Hα)
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)  (カラー) 、ε130D (430mm、F3.3)  (Hα)
  • フィルター: UV/IR cut  (カラー)、Baader 6.5nm  (Hα)
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)  (カラー)、CGEM II  (Hα)
  • カメラ: ZWO ASI294MC Pro (-10℃) 、ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)  (Hα)
  • ガイド: なし (カラー)、f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング (Hα)
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分 x 64枚 = 192分 = 3時間12分 (カラー)、Gain 100、露光時間5分 x 60枚 = 300分 = 5時間00分 (Hα) 
  • Dark, Flat: なし (カラー)、Gain 100、露光時間5分 x 117枚 = 585分 = 9時間45分 (Hα)
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


RedCat51

「NGC281: パックマン星雲」
180_00s_RGB_drizzle_2x_ABE2_SPCC_BXT02_0_10_MS_HT_2_5s
  • 撮影日: 2024年10月9日21時3分-10日2時48分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: サイトロンDBP
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: PlayerOne Uranus-C Pro (-10℃)
  • ガイド:  なし
  • 撮影: NINA、bin1、Gain 100、露光時間3分 x 94枚 = 282分 = 4時間42分
  • Dark, Flat: なし
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「IC434: 馬頭星雲と、NGC2024: 燃える木」
180.00s_drizzle_2x_SPCC_BXT_MS_SCNR_HT6_cut_s
  • 撮影日: 2024年10月12日2時29分-4時45分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: サイトロンDBP
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: PlayerOne Uranus-C Pro (-10℃)
  • ガイド:  なし
  • 撮影: NINA、Gain 100、露光時間3分 x 36枚 = 108分 = 1時間48分
  • Dark, Flat: なし
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「M31: アンドロメダ銀河」
4144x2822_180_00s_RGB_integration_ABE4_SPCC_BXT5_cut
  • 撮影日: 2024年10月13日0時46分-4時33分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: UV/IR cut
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: ZWO ASI294MC Pro (-10℃)
  • ガイド:  なし
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分 x 64枚 = 192分 = 3時間12分
  • Dark, Flat: なし
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「M45: プレアデス星団 (和名: すばる)」
3856x2180_180.00s_RGB_GC_SPCC_BXT_AS_MS_NXT5_cut
  • 撮影日: 2024年12月2日19時56分-3時38分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: なし
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: Player One Uranus-C Pro(-10℃)
  • ガイド:  なし
  • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分 x 127枚 = 381分 = 6時間21分
  • Dark, Flat: なし
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


SCA260

「M104: ソンブレロ銀河」
Image07_rot_Hubble_mod_cut

Image07_ABE1_crop_ABE4_DBE_BXTc_SPCC_BXT_LRGB_BXT_back_GHSx3_low
  • 撮影日: 2024年4月10日20時27分-4月11日3時18分、4月12日21時49分-4月13日0時46分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
  • フィルター: 無し
  • 赤道儀: Celestron CGX-L
  • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、Gain 120で露光時間1分でL: 115枚、R: 59枚、G: 51枚、B: 64枚、総露光時間289分 =4時間49分
  • Dark: Gain 120で露光時間1分が204枚
  • Flat, Darkflat: Gain 120で露光時間 LRGB: 0.01秒でそれぞれ128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop


「ヘルクレス座銀河団」
Image15_cut_low

Image15_cut_small_rot
  • 撮影日: 2024年4月13日1時35分-4時8分、4月13日22時17分-14日2時32分、4月14日22時26分-15日3時27分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
  • フィルター: ZWO社のLRGBフィルター
  • 赤道儀: Celestron CGX-L
  • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
  • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、Gain 120で露光時間1分でL: 274枚、R: 57枚、G: 54枚、B: 60枚、総露光時間445分 =7時間25分
  • Dark: Gain 120で露光時間1分が64枚
  • Flat, Darkflat: Gain 120でLRGB: それぞれ128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop


チリリモート

「NGC3372: イータカリーナ星雲」
300_00s_ABE4_BXTc_SPCC_BXT_GHS_back_GHS2_s
  • 撮影日: 2024年5月5日0時4分-1時35分、5月5日19時33分-5月6日0時4分
  • 撮影場所: チリ El Sauce Observatory
  • 鏡筒: Askar FRA300 Pro(焦点距離300mm、口径50mm、F5)
  • フィルター: なし
  • カメラ: ZWO ASI2600MC Pro (-10℃)
  • ガイド: ASI174MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: NINA、bin1、Gain 100、オフセット 50、露光時間5分x63枚=5時間15分
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC

「SMC: 小マゼラン星雲」
300.00s_FILTER-L_RGB_BXTc_SPCC_BXT_GHS_GHS3
  • 撮影日: 2024年5月6日1時40分-6時2分
  • 露光時間5分x50枚=4時間10分

「LMC: 大マゼラン星雲」
BNCc_SPCC_BNC_s
  • 撮影日: 2024年5月6日20時46分-23時59分
  • 露光時間5分x38枚=3時間10分


彗星

「紫金山アトラス彗星」
integration_ABE4_ABE4_ABE4_comet_star_SPCC_MS_HT3
  • 撮影日: 2024年10月20日18時49分-19時21分
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
  • フィルター: UV/IRカット
  • 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
  • カメラ: Canon EOS 6D(天体改造)
  • ガイド:  なし
  • 撮影: BackYard EOS、ISO1600、露光時間30秒 x 47枚 = 23分30秒
  • Dark: ISO1600、露光時間30秒 x 32枚、Flat, FlatDark: ISO1600、1/50秒 x 32枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


「地平線と紫金山アトラス彗星」
LIGHT_Tv2s_1600iso_f2-8_+20c_20241014-18h25m43s212ms

「ネックライン構造」
2_00s_FILTER_NoFilter_RGB_integration_ABE1_ABE_back_ABE3_cut


「紫金山アトラス彗星の核の回転」
integration2_49files_LS_cut_mono_middle_rot_cut_arrow


太陽


「2024/5/28: サージ(ジェット型プロミネンス)」
09_33_03_lapl2_ap1826_IP_cut


2024/6/29: AR3727」
08_19_45_lapl3_ap2554_IP_2_5_3


まとめと反省

2024年はゴールデンウィークに体調を崩してしまい、撮影どころか、趣味としての天文自身がままならない状況でした。それでも前半に撮り溜めていたものと、しばらく間が空いて後半少し撮ったもので、自分の印象よりは枚数を稼いでいたようです。数えてみると全部で12天体と紫金山アトラス彗星で、ここに出したのは彗星の分も合わせて21枚です。チリでまとめて3天体、SWAgTiで気楽に撮影できた4天体というのが枚数を稼ぐ一要因だったかと思います。

これまで撮ったことのない新規天体が「イルカ星雲」「ダイオウイカ星雲」「パックマン星雲」「ヘルクレス座銀河団」「イータカリーナ星雲」「大マゼラン星雲」「紫金山アトラス彗星」の7天体で、過去に撮ったことのある天体のリベンジは「かもめ星雲」「アンドロメダ銀河」「馬頭星雲と燃える木」「すばる」「ソンブレロ銀河」の5つです。

「イルカ星雲」と「かもめ星雲」は構図、解像度、色バランス、階調と、いろんな意味で満足できたものです。暗い撮影地でなく、自宅でここまで出ることがわかったで、そこそこ明るい天体ならば今後も自宅で楽しんでもいいのかなと思う結果でした。そこそこ明るいといっても、イルカ星雲はある程度淡い部類に入りますし、そのイルカの中にあるHαが脳みそや心臓みたいに見えているので、かなりのところまで出たと言えると思います。

逆に、本当に淡い天体は自宅だとどうにも太刀打ちできないということも改めて実感できました。2023年のスパゲティ星雲もそうだったのですが、今年で言うと例えばダイオウイカ星雲です。一見本体は綺麗に出ているように見えますが、これは画像処理で相当無理をしていて、背景に広がるOIIIはほとんど何も表現できませんでした。最後の方で撮った、アンドロメダ銀河の背景に広がるHαなんかも、まだ全然不十分ですが、こちらはもしかしたら単に露光時間が圧倒的に足りていないだけなのかもしれません。

また、M104は銀河本体はハッブルと多少は比べてみようと思うくらいに解像度も出たのですが、恒星に関してはハッブルのバーっとばら撒くような微恒星には全く太刀打ちできませんでした。これも自宅周りの光害からくるスカイノイズに埋もれてしまっているのではと思っていて、暗いところで微恒星に挑戦してみたいと思っています。

全く逆の意味で、明るい天体に関しては自宅といえど無理をすることはないという考えから、気軽にダーク補正もフラット補正も無しで挑戦したのが、一連のSWAgTiでの撮影になります。鏡筒もRedCat51で、比較的広角でF5と明るくもなく暗くもなく、軽くて周辺減光のないものを選び、画角はカメラのセンサー面積で決めます。もちろんモノクロ撮影なんて面倒なことしないで、カラーカメラ一択です。ホットピクセルを抑えるために冷却はするようにしました。SWAgTiはSWATの追尾精度を利用して、ノーガイドで3分露光で、変な突発的な外部の揺れとかなければ採択率は100%に近いです。ガイドはしないのですが、数時間位以上の長時間露光時に出てくる縞ノイズを避けるために、ディザリングのみしています。このガイド無しディザリングはSharpCapでもNINAでもできることを確認していて、ガイド鏡がいらないのでセットアップがものすごく楽になります。画像処理も、気軽にダーク補正もフラット補正も無しという方針なので、ダークファイルもフラットファイルもバイアスファイルも撮影しなくてよく、かなり手間が省けます。これはある意味自宅の光害という悪い環境で撮影画像がスカイノイズで支配されているということを利用していて、ダークノイズもリードノイズも全体のノイズにはほとんど効いていないということが根拠になります。

最近の悩みが、SWAgTiがあまりに楽すぎて、それに比べるととにかく重すぎるSCA260+CGX-Lの稼働率が相当減っているのと、段々ε130D+CGEM IIも面倒になってきていることです。2025年は体力もある程度戻るはずなので、少しテコ入れする必要がありそうです。

このように、自宅でできることとできないことがだんだんわかってきていて、この環境でどこまで迫れるかと、この環境でどこまで手を抜けるかという、二方向で攻めているような状態です。

画像処理面はある程度手法が確立してきたように思います。以前は恒星処理がどうしようもなく苦手だったのですが、今はBXTがあり、StarNetで恒星分離ができるので、ある程度安定に仕上げることができるようになってきました。その一方、背景の分子雲モクモクの炙り出しがまだ安定していなくて、画像によっては変なくぼみができたりすることがあります。2024年の最後にPixInsightのMultiscale Gradient Correction (MGC)でとうとうMARSデータを一部ですが使うことができるようになりました。アンドロメダ銀河の背景のHαでMGCを使いたかったのですが、MGCはRGB画像でしか使えないようなので、2024年のうちは使えませんでしたが、今後はこれである程度安定に背景の勾配などを調整できるようになるのではと期待しています。

あと、私が自覚している画像処理の欠点なのですが、淡いところを出そうとする弊害だと思いますが、結果として全体が霞んだように見えるものが多いです。今後直しす方向で進めようと思います。

太陽や月はあまり盛り上がりませんでした。太陽は2024年中はわずか3回撮影しただけ。Galleryに載せでいいものかというくらいの成果しか出ていませんし、月に至っては撮影さえしていません。その中で、太陽のジェットが、これは本当に偶然ですが、撮影できたことは結構面白かったです。太陽はやりたいことがあるので、2025年はもう少し盛り上がるかもしれません。

2024年はこんなところでした。あまり活動的だったとは言い難いですが、体調が悪いと趣味自体何もできないこともよくわかったので、2025年もあまり無理をせずに粛々とこなしていきたいと思います。

全体の活動についての2024年のまとめの記事は、またいつものように1月末くらいに書くことになると思います。

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