前回まででStellaVitaの準備編と撮影編を記事にしました。
今回の記事では、一通り使ってみて、気づいた点や改善要望点などを書いておきます。
一部でStellaVitaはNINAと似ているという意見がありますが、私はあまりそうは思いませんでした。NINAは非常に細かい設定ができて、ある程度複雑なのですが、天体撮影の知識があればユーザーインターフェースはかなり直感的で、日本語訳も素晴らしく、ほとんど迷うことはありません。
その一方、StellaVitaはかなり簡略化されてるとは言え、天体写真に知識があっても、どこにその機能があるのか迷うことが多かったです。これは必要な時にだけ必要な機能が表示されるような設計方針になっているからのようです。その一方、天体写真の知識がない初心者にとっては他に目が移らないので、もしかしたら逆に利点になっている可能性もあります。ただ、そのことをさっ引いても、やはりまだソフト的に足りない機能や説明があるのはおそらく誰もが思うことかと想像します。ハード的な機能は一通り揃えているかと思うので、それをきちんと引き出すようなソフト的な充実が求まれているのかと思います。
そうは言っても、必要な「天体の画像を写す」という最低限のことは十分にできます。なのでStellaVitaを使うことに躊躇する必要はないでしょう。今後もアップデートを重ねていくはずですし、良くなることはあっても悪くなることはないはずです。個人的にはまだ発展する余地があって、それらの発展をこれからも味わっていくことができるというのは、ちょっと楽しみなところです。NINAみたいに、個人ユーザーからの拡張機能とかを受け付けてくれれば、もっと楽しくなるのにとか思ったりします。
私は実を言うと、こういったオールインワン機器はあまり好きではありません。簡単になるのはいいことなのですが、その代わりにできないことが出てくることが嫌なのです。なので、すっかりメジャーになったASIAirにも手を出してきませんでした。
ASIAirに手を出さなかった理由はもう一つあります。ZWO社のCMOSカメラしか使えないという囲い込み方針があまり好きではないからです。これは以前の私の趣味で嫌というほど味わいました。自分のメーカー以外の製品を一部にでも使っている場合は大会に出場できないとかいう制限をかけてくるのです。天文趣味に移って良かったと思ったことが、どのメーカーの機材を使っても自由だということです。自社製品を売りたいこと、サポートが大変なことも理解できますが、宇宙は誰のものでもなく、天文は本来自由なものなのかと思います。ZWO社には今からでも囲い込み方針を変更してもらえたらと強く思っています。
StellaVitaはZWO社以外のカメラも制限なく使えるということろが、他のユーザーも大きく期待しているところではないでしょうか。もちろんZWO社のカメラも使うことができます。その分、サポートが大変になるのかと思いますが、ぜひこの方針を続けていって欲しいと思っています。
現段階の総合的な評価としては、必要十分な機能は整っていると思います。最低限の目的の「天体写真を撮る」という観点から行くと、十分達成することができました。その後の画像処理に十分耐え得るクオリティーの画像が撮影できています。その一方、アプリ側の作り込みや、初心者へのサポート体制はもっと充実させる必要があるのかと思います。
サポート体制に関しては、ある程度ユーザー数が増えないとあまり力を入れることはできないのかとも想像できますが、ここがToupTekの正念場の気がします。私自身はToupTekのカメラのG3M678Mを使っていて、性能的には非常に満足しています。ToupTekも日本に本格的に進出しようとしているところかと思います。StellaVitaについても今後の発展とサポートに期待していきたいと思います。
今回の記事では、一通り使ってみて、気づいた点や改善要望点などを書いておきます。
情報関連
- 情報はある程度は探せば出てくるのですが、問題は、互いのリンクがされていないので、検索に引っかからない限り情報に辿り着けないことです。例えば準備編で挙げたToupTek社の中にあるFAQは検索で見つけたのですが、どこからリンクされているのかわかりません。上部のリンクのところを見ると、Home -> StellaVitaとなっているようなのですが、上のStellaVitaのページは宣伝用のトップページに近くて、技術的な詳細にはつながっていません。きちんと情報を一覧で表示してくれるようなページがあるといいのかと思います。
- アップデートの記録がここにあります。週一くらいのかなりのペースで更新されているので勢いがあるのがわかります。ただし、機器のサポートとかバグ取りがメインで、ユーザー、特に初心者に対しての親切設計とかまではまだ手が回っていない気がします。ここら辺がメジャーになるかマイナーで終わってしまうかのポイントかと思います。是非とも頑張ってほしいです。
ハードウェア関連
- 電源入力コネクタですが、電源ケーブルや本体側のコネクタ部分を触ると電源が切れてしまいます。赤道儀が大きく動く時など、ケーブルを引っ張られても電源が途切れることがあります。ケーブルの方が問題がある可能性もありますし、もしかしたら手持のStellaVitaだけかもしれませんが、接触にもう少し余裕をもったコネクタが選ばれるといいのかと思います。通常のPCはあまり場所が変わるとか想定してないかもしれませんが、鏡筒に取り付ける場合なども考えると、本体が動いてケーブルが多少引っ張られることなどもあるので、自分でできる対策としてはケーブルを別途固定するなど、方法を少し考えた方がいいのかもしれません。とりあえず今回はできるだけケーブルなどに触らないようにして進めて、撮影まで完了することができました。-> (2026/1/18追記) StellaVitaに付属の短いL字ケーブルを使うと、揺らしても切れることは全くなくなりました。電源供給に手持ちの長いケーブルを使ってましたが、改めて見てみると外径が細くて内径が太いケーブルで、不安定になる方向のケーブルでした。付属の短いケーブルに長いケーブルを足して使う分には大丈夫そうなので、電源供給で長いケーブルを使いたい場合は、オスメスのケーブルを買って延長して、付属のケーブルを本体側に挿すのがいいかと思います。
- StellaVita本体からDC12V電源を4つ供給できるのですが、3番と4番が差し込んでも反応しなくて困ったというコメントがありました。初期設定ではオフになっていたのを後から気づいたとのことです。
- ところで、StellaVita本体ってバチンと電源を切ってしまっていいのでしょうか?一応設定のその他の所に「StellaVita管理」というのがあって、そこからシャットダウンができるみたいです。でもわざわざこんなところまで探って電源落とさないですよね。試しにバチンと電源を切るのを何度か試しましたが、今の所特に問題ないようです。
ドライバー、アプリ関連
- カメラの冷却をオンにしたときに、ファンをオフにできるというのは温度上昇で故障の元になるので、ファンをオフにできないようにするか、できるとしてももう一段奥に隠した機能にするなどの工夫をしたほうがいいかと思います。
- カメラ接続時にドライバ一覧を見てみると、有名どころの名前が全然出てこなくて最初戸惑いました。実際には有名どころのサポートされているカメラは接続した時点で認識できるカメラとして表示されるので、実用上の問題はないです。その一方、赤道儀はケーブル接続後に「検索」をしても上手く見つからないことや、違う赤道儀として認識されることが多いです。その場合は赤道儀のドライバを自分で選びますが、こちらは名前がないものは基本的にサポートされていないのかと思います。このようにカメラと赤道儀のドライバ名の表示に、サポートされているかどうかの一貫性がないと、戸惑うのかと思います。
- 分かってしまえばいいのですが、赤道儀の場合は「ドライバーをきちんと選択しなければならない」ということさえ最初はわからないわけです。このドライバー選択で迷う初心者は結構いると思うので、もう少しうまく誘導してくれる示し方を検討してもらえればと思います。
- ガイドが動いていなくても撮影することは可能なのですが、その場合NINAのように「ガイド開始されていませんが...」とかの警告が出ると、ガイド忘れがなくていいかと思います。特に、ガイドカメラの接続トラブルがあったので、ガイドがされているかどうかさえも気づかないことがありました。
- 電源を落とすたびに、ガイドのキャリブレーションが必要になります。キャリブレーション情報は使いまわせるはずなので、情報を保持する機能があるといいです。特に、今回キャリブレーションは終えるまで時間がかかったので、なおさらです。
- StellaVitaでの追加撮影ですが、アプリのタスク作成で、せっかく作ったライト画像のタスクなどをいちいち消すのは面倒なのと、記録として持っておきたいなどもあると思うので、タスクのオン/オフや、順序の入れ替えができるといいかなと思いました。
一部でStellaVitaはNINAと似ているという意見がありますが、私はあまりそうは思いませんでした。NINAは非常に細かい設定ができて、ある程度複雑なのですが、天体撮影の知識があればユーザーインターフェースはかなり直感的で、日本語訳も素晴らしく、ほとんど迷うことはありません。
その一方、StellaVitaはかなり簡略化されてるとは言え、天体写真に知識があっても、どこにその機能があるのか迷うことが多かったです。これは必要な時にだけ必要な機能が表示されるような設計方針になっているからのようです。その一方、天体写真の知識がない初心者にとっては他に目が移らないので、もしかしたら逆に利点になっている可能性もあります。ただ、そのことをさっ引いても、やはりまだソフト的に足りない機能や説明があるのはおそらく誰もが思うことかと想像します。ハード的な機能は一通り揃えているかと思うので、それをきちんと引き出すようなソフト的な充実が求まれているのかと思います。
そうは言っても、必要な「天体の画像を写す」という最低限のことは十分にできます。なのでStellaVitaを使うことに躊躇する必要はないでしょう。今後もアップデートを重ねていくはずですし、良くなることはあっても悪くなることはないはずです。個人的にはまだ発展する余地があって、それらの発展をこれからも味わっていくことができるというのは、ちょっと楽しみなところです。NINAみたいに、個人ユーザーからの拡張機能とかを受け付けてくれれば、もっと楽しくなるのにとか思ったりします。
StellaVitaの評価
私は実を言うと、こういったオールインワン機器はあまり好きではありません。簡単になるのはいいことなのですが、その代わりにできないことが出てくることが嫌なのです。なので、すっかりメジャーになったASIAirにも手を出してきませんでした。
ASIAirに手を出さなかった理由はもう一つあります。ZWO社のCMOSカメラしか使えないという囲い込み方針があまり好きではないからです。これは以前の私の趣味で嫌というほど味わいました。自分のメーカー以外の製品を一部にでも使っている場合は大会に出場できないとかいう制限をかけてくるのです。天文趣味に移って良かったと思ったことが、どのメーカーの機材を使っても自由だということです。自社製品を売りたいこと、サポートが大変なことも理解できますが、宇宙は誰のものでもなく、天文は本来自由なものなのかと思います。ZWO社には今からでも囲い込み方針を変更してもらえたらと強く思っています。
StellaVitaはZWO社以外のカメラも制限なく使えるということろが、他のユーザーも大きく期待しているところではないでしょうか。もちろんZWO社のカメラも使うことができます。その分、サポートが大変になるのかと思いますが、ぜひこの方針を続けていって欲しいと思っています。
現段階の総合的な評価としては、必要十分な機能は整っていると思います。最低限の目的の「天体写真を撮る」という観点から行くと、十分達成することができました。その後の画像処理に十分耐え得るクオリティーの画像が撮影できています。その一方、アプリ側の作り込みや、初心者へのサポート体制はもっと充実させる必要があるのかと思います。
サポート体制に関しては、ある程度ユーザー数が増えないとあまり力を入れることはできないのかとも想像できますが、ここがToupTekの正念場の気がします。私自身はToupTekのカメラのG3M678Mを使っていて、性能的には非常に満足しています。ToupTekも日本に本格的に進出しようとしているところかと思います。StellaVitaについても今後の発展とサポートに期待していきたいと思います。






























