ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:見学、訪問 > プラネタリウム

2024年の年末、今年も実家の名古屋に帰省しています。普段なかなか帰れなくて、母が一人なので年末年始くらいは一緒に過ごそうと思っているくらいの軽い気持ちです。

ノリタケイオンモール

31日の大晦日、家にいても大して面白くないのと、かと言って年末でどこもほとんど開いていないので、数少ない開いている名古屋駅近くのイオンモールに行きました。このイオンはノリタケインモールとかいうのですが、食器メーカーの「ノリタケ」の工場跡にできたもので、さらに会社名の「ノリタケ」も、そこの地名の「則武」からとっているもので、名古屋の人にとっては昔から馴染みもある名前です。イオンモールの敷地の中には塔のような窯の跡があったりして、訪れるだけでも楽しいところです。

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「THE CITY BAKERY」でモーニング

イオンの開店は10時なのですが、入り口のところにあるカフェ「THE CITY BAKERY」はモーニングメニューがあり、朝かなり早くから開いています。自宅からイオンまでは市バスで一本で便利なので、あえて車で行かずにバスに乗って行きます。この日も9時前のバスに乗り、9時過ぎくらいには到着、早速モーニングの「CBブレックファスト」を注文。
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朝にしてはちょっと贅沢な値段なのですが、とにかく美味しいです。トーストもサラダのドレッシングも、厚くて大きいベーコンも、何気ないメニューなのですが、普段よく食べているガストのモーニングのよく似たセットとは、値段は確かに違いますが、満足度がもう全然違います。しかも、飲み物がおかわりできます。カフェオレのみ追加100円ですが、あとは無料。これもかなり嬉しいです。イオンの開店前なので、基本あまり混んでいないのもいいです。ここでイオンが開店した後もしばらく長居してのんびり過ごしました。


コニカミノルタプラネタリウム

その後少し買い物をして、3階のコニカミノルタのプラネタリウムへ。昼の12時半の回のチケットを取ります。

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ここができた頃の3年近く前にも一度このブログでもレポートしています。

ブログ記事にはしていないですが、実はその後何度か訪れています。

プログラム開始の10分前には中に入ることができます。この10分間のデモ映像も毎回楽しみで、この時間に流れる何気ない空の風景が実は一番満足できたりします。しかもこの時間帯のみは撮影可能で、なんとSNSとかで公開も可能です!この日は期待通りの、昼間に雲が流れる風景から、夕方だんだん暗くなり、星が見えるようになってきます。

この何気ない風景が、ここコニカミノルタプラネタリウムの独自のLEDが全面に張り巡らされた高輝度高コントラストで表現できる真骨頂で、雲が流れる空の臨場感や、夕暮れの少し寂しいような雰囲気は、流石に他の投影型のプラネタリウムではどうやっても味わうことができません。前回10月に訪れたときはこのデモの時間がハロウィン映像でスペシャルなものだったので、私的には少し残念でしたが、今回は普通の空で、この時点でかなり満足していました。

スマホで写したので連続の様子を載せておきますが、これは是非ともその場に行って味わって欲しいです。現在の技術でできる空のシミュレータという意味での、プラネタリウムの最高峰を体験することができます。

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「星とチルするプレイリスト」

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さて今回選んだプログラムの「星とチルするプレイリスト」ですが、とにかく素晴らしかったです。今回でここコニカミノルタは4回目なのですが、これまで見たプログラムの中で圧倒的に良かったです。

ネタバレになるのであまり書きませんが、とにかく星をじっくり見させてくれます。個人的には、天の川を含めた目で見えるような星空を、このハイコントラストの施設を使って、どこまで自然に見えるのかを確かめたかったということです。曲の選択もよく、曲に合った空を字幕で解説してくれます。解説も秀逸で、全体の雰囲気を壊すこともなく、天文好きな人が作ったことがよくわかります。このプログラムが一般の人にどこまで受けるのかはよくわかりません。でも星好きな人、プラネタリウム好きな人は本当に一見の価値ありです。

その上で、あえてコニカミノルタプラネタリウムさんに要望です。できることならプラネタリウムのシミュレータとしての表現を追求してほしいです。例えば朝まずめの空や、夕焼け、雲が流れる星空や、雷などです。彩度を無理に盛ったりすることなく、LEDが持っている輝度の最大限の表現で、日常にある何気ない空をそのまま味わいたいです。他にも、曇天からパーっと一気に星が見えるとか、雲に隠れてた満月が出てくるとかも見てみたいですし、皆既月食とか、果ては皆既日食の雰囲気まで再現できるならと思いますし、昼間の虹やただの雨、嵐とかも表現できるのでしょうか?

実は、この間の全国プラネタリウム研修会でコニカミノルタのプラネタリウムの関係者の方とお会いできたのですが、その時も同じようなことを伝えました。でも今回のプログラムを見た後だったら、今回の感想もお伝えできたので、今となってはそれがとても残念です。いのさんがXで「まだ機能の3割も使えてない気がしてます。」と言っていましたが、私も同じように思ってしまいます。普通のプラネタリウムでは表現できないようなことに是非とも挑戦していただきたいです。


名古屋のソウルフード「スガキヤ」

プラネタリウムを見た後は、モール内にあるフードコートにて、名古屋人のソウルフード「スガキヤ」のラーメンで昼食です。このご時世でも、大盛りで税込540円でした。
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スガキヤは幼稚園に入る前から行っていたことを覚えています。名古屋の西区にあったダイヤモンドシティーというショッピングモールに通っていたことがあり、その頃からたまに親がスガキヤに連れてってくれて、小さなお椀にラーメンを分けてもらって食べてました。そのころの値段が確か160円だったはずです。このダイヤモンドシティーも2000年代に入ってからなくなってしまったので、もう記憶の中にだけにある淡い思い出です。

大学受験のために浪人した頃もスガキヤによくお世話になりました。私は予備校に通わない自宅浪人で、昼間はずっと公立の図書館の自習室で勉強していたのですが、予備校が終わったくらいに友人が図書館に来て、「じゃあスガくか!」と言ってしょっちゅう行っていました。もう動詞になっていて、「スガかない、スガきます、スガく、スガくとき、スガけば、スガけ」と、カ行五段活用というわけですね。

フードコートの奥には有料のワーキングスペースがあるのですが、この日は年末でお休みでした。その代わりなのでしょうか、近くのテーブルには勉強とかしている人がいて、私もちょうどCP+関連でやりたいことがあったので、そこで少し長居してしまいました。帰りのバスの時間を調べてからフードコートを出たのですが、イオンが広くて迷ってしまい、目の前でバスが通り過ぎていってしまい、また少し時間を潰す羽目になりました。


今年もお世話になりました

昨日のアンドロメダの記事で年末最後にしようと思っていましたが、今回のプラネタリウムが素晴らしすぎて、今実家で紅白を見ながら記事を書いています。結局この記事が今年最後の記事になってしまいました。

前回の記事で今年お世話になった方々へのお礼を書くのを忘れていました。今年は体調を悪くしたので、随分とご心配をかけてしまったかもしれません。

一年間このブログを読んでくれた皆様、本当にありがとうございました。直接お会いできた方も、本当にお世話になりました。

また来年も、よろしくお願いいたします。

最近大きなことがいくつか重なり、なかなかブログが更新できていません。その大きなことの一つが、2024/12/16-18日に開かれた全国プラネタリウム研修会という集まりの中で、今年はたまたま地元の富山市科学博物館で開催ということで、電視観望の講演をさせて頂いたことです。とりあえず無事に終えて今はホッとしてブログを書いているのですが、でも今回のブログで書きたいことは、電視観望講演のことよりも、全国から集まってきているプラネタリウム関係者のことです。

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私がこの研修会に参加したのは二日目の12月17日だけなのですが、全国からプラネタリウムの関係者が100人程集まり、三日間の研修をフルで行うものです。プラネタリウム解説を始めた新人に近い方が約半分と、かなり若い人が多い印象でした。そもそも、プラネタリウムの解説や技術の向上を目指す研修で、一般の人には基本的に公開されないものなので、あまり詳しくは書きませんが、みなさん本当に真剣に研修に取り組んでいて、こういったプラネタリウム業界全体でのサポートと自己研鑽があって、全国的に高いレベルのプラネタリウム解説が保たれているのだと理解できました。

講演は二日目の午後からで、2部制になっています。第1部は今年2月に富山市科学博物館で行われた一般向けの特別イベントのダイジェスト版で、ある大型天文施設のドーム映像をプラネタリウムに映し出すというテスト的な試みで、臨場感あふれるものでした。第2部が電視観望講演についてです。最初は最近かなり数が出ていると思われるスマート望遠鏡の解説で、次に電視観望の技術などについて、その中で今回の参加者の所属施設に大型望遠鏡があるならぜひともCMOSカメラをつけてみてくださいという内容です。観望会などで電視観望をどう見せればいいか、プラネタリウムに表示しても面白いというような話もしました。技術的な話も多かったので、後日スライドを関係者に配布してもらうことにしました。講演の最中にスライドをスマホやデジカメで撮影している方も多く、予めお伝えしておけばよかったです。

講演が終わってから時間があったので、少し研修の様子を見学させてもらうことができました。研修は3グループに分かれていて、その中でも面白かったのがプラネタリウム解説員として新人さんが集まるグループの研修でした。ちょうど覗いたのが悩み相談室のような時間帯で、解説で不安なことやうまくいかないことなどを話していました。例えば、天文とは全然別分野の動物園から転職してきてプラネタリウムの解説をどう学べばいいのかとか、笑いを取れるネタを知りたいとか、プロの解説員と成長していく皆さんが、それぞれ真剣に悩んでいました。その相談の答えの中に一つ面白い話があって、解説の最後に「ありがとうございました」と言わないようにしているらしいのです。「ありがとうございました」と言ってしまうと拍手が起こるらしく「解説者はあくまで解説者、お客さんから感謝される立場ではない」ということで、こんな発言にもやはり解説のプロとしての矜持が感じられました。

今回は公共施設の学芸員さんが多いのですが、でもそれだけではなく民間のプラネタリウムの解説員さんも参加されているようです。例えば以前訪れた大阪の星カフェSPICAの店長さんも来ていて、ブログ記事を書いた私のことも覚えてくれていました。

今回の参加者層とよく似た集まりに、実は以前参加したことがあります。2022年島根で行われたJAPOS (日本公開天文台協会)の全国大会で、今回と同じように電視観望について講演させて頂いた時です。この時実感したことは、我々アマチュア天文家も観望会などで一般の人に関わることはあるのですが、公共天文台で働く方達は我々なんかよりも、はるかにはるかに一般の方達に天文で関わることが多いということでした。そして学芸員の方達はアマチュアと研究者の間のような存在であるということも少し思いました。というより、その時までは一般の人、アマチュア天文家、研究者という3つの層は認識していたのですが、私自身が学芸員という伝えるプロの、しかも非常に重要な役割を果たしている層の存在をあまり認識できていなかったのです。今回参加させて頂くことも、普段あまり話すことができない層の方達がたくさん集まるので、とても楽しみだったのです。

今回は2年前の島根の時に加えて、もう一つ気づかされたことがあります。夕方から行われたパネルディスカッションというのがあったのですが、その時に最後に出てきたある若い女性の方からの質問にとても考えさせられました。質問は「どうして私たちは宇宙のことについて話さなければならないのでしょうか?」というようなことでしたが、そもそもこの質問の捉え方自体、人によっても立場によっても違うのかと思います。「宇宙のこと」に重きを置くのか、「話さなければ」に重きを置くのかで、答えも変わってくると思います。後から聞いたらこの方は今年入ったばかりの本当に新人の方で、真剣に悩んで考えているようです。

この質問に関して考えることがさらに続きます。この日の行事が終わってから、駅前で飲み会になったのですが、私はできるだけ若い方と話したいと思っていて、そうしたらちょうど悩み相談で動物園からプラネタリウム解説員になったという女性の方の隣の席になりました。当然の如く「なんで動物園からプラネタリウムに?」と尋ねてみたのですが「動物園は命の大切さを伝えてきたが、それだけでなく子供達に何かをもっと伝えたい」というような答えだったと思います。私がいたテーブルは他も若い方が多く「プラネタリアンが狭き門」とかの話題もありましたが、いずれも「話す」ということに関連した話題が中心でした。

パネルディスカッションでの質問と、この飲み会での話題ではたと気づいたのは「あ、この人達は話すこと、伝えることのプロなんだ」ということです。もちろん天文施設関連の方達なので宇宙や星のことが好きな人が多いです。でも、必ずしもそうでもない人もいて、いずれにしても「人に伝えること、解説すること」を生業としているということです。アマチュア天文家は基本的には星が大好きで最優先な人ばかりです。私は普段そういう人達とばかり付き合っているので、この日話したことは普段とは違った観点から考えることができ、とても興味深く、私自身とても勉強になりました。天文人口の裾野を広げたいと常々思っているのですが、今回参加したことは今後の自分の考えに少なからず影響すると思います。その意味でもとても有意義でしたし、何より皆さんとの交流がとても楽しかったです。

飲み会が終わって23時頃に店を出ると、一部別の参加者と合流しました。なんと3つの研修グループのうちの一つのグループの方達で、今の今まで研修していたとのことです。明日が最終日で、研修の課題で盛り上がって全然時間が足りなかったとのことです。すごい研修会で、本当に頭が下がる思いでした。

今回は目的が研修ということなので、それぞれの施設の中でも比較的新人に近い方達が来ているとのことですが、業界の中でこれだけの人数の若い方がいるということ自体、ちょっと羨ましかったです。初参加の方も多く、お互いのことはあまり知っているわけではなく、今回の研修で初顔合わせの人がほとんどとのことです。このような研修と地元に帰ってからの実務での研鑽で、プロの解説員として育っていくのでしょう。皆さんの今後の活躍がとても楽しみで、機会があれば全国の各地のプラネタリウムをまた回ってみたいと思います。



2024年4月22日、前日の金曜夜から実家の名古屋に来ていて、土曜のこの日は結構時間があります。というわけで、名古屋観光に出かけることにしました。といっても、観光名所を検索してもさすが地元なのでほとんど知っているところばかりです。まあ、いつものコースになりました。


地下鉄で

まずは自宅を車で出て、名城公園に向かいます。公園周りの道は土日は駐車可能になるので、ここに車を止めて地下鉄に乗るのですが、この日は少し出遅れて、9時半頃には駐車可能な道はほぼ車で一杯でした。駅からかなり遠くしか空いていなくて、歩いて10分以上かけて地下鉄の駅に向かいます。

土日は地下鉄と市バスが乗り放題の券が割安で買えるので、観光にはとても便利です。平日も使える地下鉄のみ乗り放題より安いのですが、その平日の高い方も同時に売っているので、買うときには注意が必要です。

地下鉄で上前津に向かいます。
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定番の大須商店街をぷらぷら歩きます。招き猫が出迎えてくれます。
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マイコン少年だった私は、小学生の頃からこの大須界隈によく来ていました。上前津から矢場町あたりにマイコンショップが何軒もあり、北区からわざわざ自転車を走らせ名城公園の坂を駆け上がり、一時期毎週の如く通っていました。招き猫があるあたりも昔は安いショップがあり、もう店名も忘れてしまいましたが、ビルだけは残っていて地形が当時を思い出させてくれます。大学生になって秋葉原に行くまでは、ここ大須一体が私にとっては一大電気街でした。宣伝で流れていた「♫ラジオセンターアメ横ビル、カモン!」というフレーズはいまだに覚えています。


思い出のコンパル

今日大須に来た目的の一つは、コンパルに行くこと。コンパルはまだ小さい子供の頃に家族に連れられて行った、名古屋ローカルのファミレスの走りみたいなものです。今調べたら1947年に大須で開業だそうです。ウチは近くの浄心店に行っていたのですが、そこはもうなくなってしまっています。昔はレストランだったイメージですが、今はサンドイッチがメインで、あとは飲み物くらいのようです。実家に帰って母にコンパルがサンドイッチがメインだったと話したら「えっ?なんで?」とかいう反応だったので、多分私の記憶違いでは無いと思います。浄心店は洋食とかがあったのかもしれません。

さて今回頼んだのは名物のエビフライサンドとアイスコーヒーです。アイスコーヒーはちょっと変わっていて、氷の入ったグラスに濃いめの熱いコーヒーを自分で注ぐものです。今でこそコンビニやファミレスの飲み放題でこのタイプはありますが、喫茶店でこの形式はあまりなさそうです。どうやら砂糖を入れるときに溶けるように熱いまま出すというのが目的みたいです。
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エビフライサンドを食べていると、他のお客さんがモーニングを頼んでいました。しまった、飲み物プラス150円でハムチーズサンドが食べられたのでした。メニューの裏面に書いてあったので気づかなかったです。名古屋はチェーン店でもモーニングがあるのを忘れてました。でもエビフライサンドは名物と書いてあるし、美味しかったし、まあよしとします。


カモン赤門

店内は結構混んでいたので長居もせずに出て、そのまま大須商店街を歩きます。アメ横ビルを少しのぞき、まんだらけはまだ空いていなくて、第2アメ横ビル方面に向かいます。途中に変わった形の信号機があります。
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なんでもUFO型とよばれているらしいのですが、第2アメ横ビルに通うようになって気づいたので、相当昔からあるはずです。第2アメ横ビルができたのが1984年ということで、オープン当日のことを朧げに覚えています。少なくともそれ以前からある信号機で、調べたら1975年に設置だそうです。いまでは名古屋はこの1台で、あとは仙台に何台か残っているだけだそうです。

この信号があるのは大須の赤門通というところなのですが、通りを歩いているとテーマソングの「カモン!A・KAMON!!」が聞こえてきます。ローカルアイドルグループなのでしょうか、2015年のことみたいです。この歌の中にも出てくるのですが「アメ横あるけど、東京じゃない赤門!」とかなり東京を意識しています。東京のアメ横はアメヤ横丁というのは昔から聞いています。そういえばアメ横ビルの名前の由来は昔から気になっていたので調べてみたら「上野のアメ横のごった返している雰囲気にしたくて名付けた」というような話が見つかりました。なんと!本当に東京から名前を取っていたようです。

第2アメ横ビルでは、まだ回路部品を扱うパーツ屋さんが何軒か残っていました。
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昔は第1アメ横ビルも第2アメ横ビルも、こういったパーツ屋さんがたくさんありましたが、もうかなり数が少なくなっています。頑張って欲しいです。名古屋は大須以外にも何軒かパーツ屋さんが点在しているようです。


プラネタリウム

そのまま歩いて北上して、次の目的地の科学館に到着です。
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まだプラネタリウムの席は空いていて、すぐ次回の12時40分の回のチケットを取ることができました。あまり展示を見る時間もなく、すぐにプラネタリウム内に入場です。
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投影中はスマホの電源を切りますが、投影前はシャッターチャンスです。
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投影機本体にも「Carl Zeiss」の文字が!

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コントロールパネルもかっこいいです。

名古屋市科学館のプラネタリウムは、基本生解説です。その日の空の夕方の月が残っているところを映し出して始まりました。この日は上弦の月を過ぎたくらいで、月が出ている時と月を無くした場合で夕方の星の見え方が変わる様子を見せてくれました。

その直後の「それでは、このまま夜を迎えましょう」という解説員の方の台詞が妙に身に染みました。本当の夜空を見ながらの夕方では時間がかかるので、こんなセリフにはならないはずです。ドラマとか映画であるかもしれませんが、時間の経過を感じさせてくれるものではありません。このセリフとともに夜を迎えることができるのは、プラネタリウムならではで、本当に「このまま夜を迎える」ことを体感できるのです。

プラネタリウムのいいとことは、明るい街灯りがあるところの星空から一転暗いところの星空になり、星で一杯になるところです。子供の頃からこの演出にいつもワクワクしながら見ていて、今もその切り替わる瞬間が大好きです。逆に本物の星空ではこんなことはできないので、プラネタリウムならではなのかと思います。さて、今回のテーマはおとめ座。途中おとめ座銀河団が出てきます。あ、撮影したところだ!と思いながら見ていました。夢のような時間はあっという間に終わり、朝を迎えます。


科学館の天文展示スペース

プラネタリウムの後、天文スペースの見学です。一番好きな望遠鏡の光路を見せる展示の写真を載せておきます。
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あと、漏斗状の形の曲面上を小さな鉄球がぐるぐる回って、最後は中心に落ちる装置です。ここでは「惑星の動きと万有引力」と書かれていますが、なんていう名前なのでしょう?これも小さい頃から好きな大好きな装置で、いつまで見てても飽きることがありません。ニュートンの力学では質量を持ったもの同士が互いに引き合うというように説明されるのですが、この装置はアインシュタインの相対性理論で大質量の恒星が周りの場を歪ませ、惑星がその縁を回るというイメージを説明するのに使われたりもするようです。

前回科学館に行ったのは2022年3月のことで、約2年ぶりになります。


いくつか新しい装置もあるようです。詳しい方に少し解説していただきながらが聞いたので、より理解が深まります。せっかくなので、ここで紹介したいと思います。

まずは分光観測。実際に天体観測で使われていた分光器で、赤とか青とか白の恒星を再現しその分光スペクトルを見ることができます。恒星の光を再現する光源を探すのが大変だったようで、赤がわかりやすいですが、光源としては青が難しかったそうです。
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次はデジタル式のプラネタリウムの走りで、1983年の昔からこんな方式が実現されていたとのことです。PCの画面を巨大な魚眼レンズで投影します。それを操るPCやグラフィックボードも見ものです。真ん中上部に見えるPCは1983年だと流石に豪華すぎで、1990年台のものだということです。
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ここの隣の装置では、複数台のプロジェクターをどうやって継ぎ目なく天球型のスクリーンに投影するかの解説がされています。以前はプロジェクターの投影時にプラネタリウム投影器の影が映ってしまっていて影を無くすために投影器ごと下に下げていたそうなのですが、パノラマの投影システムでは向きを少しずらして斜めに投影することで、光学式の投影機が出ていても影が映らないようになっているとのことです。最近では市販のプロジェクターに魚眼レンズを使って星を投影することも、小型ドームで行われているようです。

続いては、小牧隕石。これはすでに前回来た時もあったようですが、あまり気にしていませんでした。小牧市のとある民家の屋根に落ちた隕石ですが、屋根に当たって跳ね返れり、カーポートの屋根に向かったとのことですが、セキスイハイムの屋根が頑丈だったために、突き抜けずに怪我などなかったとのこと。セキスイハイムはこのことを「隕石に負けない屋根」とかいってもっと宣伝してもいいのかと思います。

その隕石の屋根とカーポートにあたり地面に行くまでの軌跡が、64分の1のジオラマで再現されています。64分の1のミニカーがまずありきで、それに合わせて家のモデルをメーカーに作ってもらったので、かなり正確なものだそうです。ちなみにその民家の提供で、隕石が当たった実際の屋根まで展示されています。
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隕石の破片を偏光版で見ると、キラキラといろんな色が見え、とても綺麗です。
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展示スペースの天井を見上げると、以前からあったTMTのリングの横に、天球儀を模したオランダアイジンガープラネタリウムのレプリカがあります。残念ながらこの天球儀は動かないのですが、オリジナルのオランダのものはきちんと動くとのこと。いつか行ってみたいです。ここに展示されている腕時計、クォーツのレプリカなのですが、自動巻きの本物は一回で6本のみ作られる相当に貴重なものだそうです。

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最後はつい先日、見事3度目の越夜からの復活を見せてくれてSLIMです。月面に着陸した際に撮影した、小型ロボットと写真を再現してあります。こんな最新のイベントも展示として反映してあるので、何度行っても楽しめます。
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もちろん、天文関連以外の展示もものすごい充実度です。子供と一緒に家族で行っても、家族全員で楽しめることでしょう。理科が好きな子だったら、ここに一日中いても飽きないと思います。


再び地下鉄で

さて科学館を後にして、まだ時間が少しあったので次にどこに行くか考えます。選択肢は
  1. 望遠鏡ショップのスコーピオ
  2. 則竹イオンにあるコニカミノルタのLEDプラネタリウム
  3. 少し趣向を変えて名古屋城
の3択です。実家に帰るのは年末や年始、お盆などが多く、意外に名古屋城には行けていません。前回行ったのは上の子がまだ小さかったころなので、15年くらい前でしょうか?科学館の入場チケットでコニカミノルタプラネタリウムが200円引きになるというのが少し惜しかったですが、今回は名古屋城にしました。科学館から矢場町まで行き、地下鉄に乗ります。駅に入るところでフェスのようなものがあり、美味しそうな出店がたくさん出ていました。
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残念ながらチケット制で、10枚で4000円とかだったので、流石に一人では使いきれず、泣く泣く諦め地下鉄に。

名古屋城へは間違えて名城公園駅で降りる人が後を立たず、市役所駅で「名古屋城へはここでお降りください」というアナウンスが流れていたのですが、なんと市役所駅自身が「名古屋城」駅に変わっているではありませんか!調べたら1年ちょっと前に名前が変更になったとのことです。ぜんぜん知りませんでした。
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いいよ名古屋城

駅を降りて、金シャチ横丁を横目にお城の入場口に向かいます。
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名古屋らしい名前のハンバーガー。
ENGLISH OKと見て、この店に決める外国人に意味が伝わるのか?

名古屋城は相変わらずの迫力です。
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今は天守閣には登れないようです。その代わりと言ってはなんですが、今回のメインは「本丸御殿」。何年か前にテレビで見た記憶があるのですが、1615年の尾張藩主の住居と藩の政庁を現代に再建したものです。
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中はもう、これでもかというくらい豪華で、現代の名工の総力を上げたものだと容易に想像できます。
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ここで上げた写真はごく一部ですが、御殿の中をほぼ全て見学することができ、かなり見応えがあります。全部公開されたのは2018年からだそうです。なかなか来る機会がなかったのですが、これは一度は見る価値があると思いました。

少しおやつで、場内で名古屋名物の味噌串カツを食べました。
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場内で食べるところもたくさんあるようです。

天守閣は入れませんでしたが、本丸御殿でかなり満足できたので、ここで場外に出ます。入ったところとは別の出入り口で、ここにもまた別の金シャチ横丁があります。

ここから歩いて名古屋城駅まで歩こうと思ったのですが、駅は少し戻る方向で、地下鉄に1区だけ乗るもの無駄に思えて、結局名城公園駅のほうに向かい、さらに車まで歩いたので、名古屋城周りだけでもかなりの距離を歩きました。この日は結局5km以上は余裕で歩いたと思います。普段運動不足の私にとっては結構な距離で、最後は膝が痛くなってきました。


なぜか名古屋飯

そのまま実家に帰り、夜の自宅への運転に備えて少し仮眠し、夕食は母とブロンコビリーでステーキでした。

ブロンコビリーは全国チェーンで、そういえば富山にもあるので(2024/4/25:富山にはないです。びっくりドンキーと勘違いしてました。)名古屋飯とは関係ないなと思っていました。ところが、ブロンコビリーの1号店は名古屋で、しかも実家と同じ北区だそうです。今はその店舗はないそうですが、場所を調べたら高校に行くときに毎日自転車で通っていた道沿いにあった店で、ある意味名古屋飯です。

結局この日はコンパルから始まり、味噌串カツもそうですが、全て名古屋飯だったというわけです。


帰宅と、週末

実家に帰った後、ほぼその足でそのまま富山に向かい、自宅に着いたのは23時半頃でした。

実は昨日金曜の夜は岐阜羽島のハートピア安八で天文関連の集まりがあり、次の日の日曜は富山県天文学会の集まりがあり、この週末はある意味天文ざんまいでした。名古屋のプラネタリウム以外の観光もかなり楽しかったです。



名古屋市科学館から満天NAGOYAへ



名古屋市科学館で2回のプラネタリムを堪能した後、常設展示に後ろ髪を引かれつつも時間も勿体無いので移動します。最寄りえきは矢場町ですが、時間稼ぎで栄まで歩き、そのまま地下鉄東山戦に乗り、名古屋駅の次の亀島駅まで移動しました。

その頃家族はというと、バンクシー展を見てからすでにイオン近くに来ていて、あらかじめ調べてあったラーメン屋に行っているとのことです。私は時間的にはきびしかったので、イオンの中で食べればいいやと、とにかく移動します。

亀島駅からイオンモールに行くのは苦労しました。広すぎてGoogleマップを見てもどちらから回っていけば入り口側に行くかわからなかったのです。結局裏の駐車場入り口側に回ってしまいましたが、店内に入ることはできました。その中からさらにプラネタリウムに行くのに人に聞きながら、3階にあるということがわかり、やっとのことで辿り着きました。

プラネタリウム近くに行くと何故か息子が椅子に座って休憩しています。「プラネタリウム一緒に見るか?」と聞いてみると、開口一番「ラーメン美味しかった!これまで食べた中で一番美味しかった」とのこと。食べることができない私にとってはそんなことはどうでもよく、「プラネタリウム見る?」と再び聞くと、珍しく「うん」とのこと。

一番早いプログラムは高校生が主人公のアニメ。次の回がポケモン、その次が宇宙ステーションから見た映像がメインのものでした。そこまでは待てなかったので、結局一番早い15時からのチケットを2枚取ります。高校生がどう星に絡むのか楽しみです。

開演まで30分くらい時間があったので、急いで昼食を取ります。すると、通りがけのフラダンスショップには妻の姿が。ちょっと前にフラダンスを趣味で始めたので、都会のフラダンスショップに一度来てみたかったとのことです。声をかけたのですが、趣味なので自分と同じで説明が長くなりそうだったので、何とかふっ切ってフードコートに。早く出てきそうなカルビ丼を頼んで、急いでお腹にかきこみます。気づくとすでに入場開始の14時50分、エントランスへ移動です。


いよいよドームの中へ

エントランスで客層を見てみると、友達同士の若い女性がかなり多く、他はカップルのみです。我々のように男複数というのは全くいません。しかもアニメといっても子供向けではないので家族連れの姿も全くなく、すでに浮いているかもしれません。

すぐに案内があり、中に入ります。

中ではすでにプログラム前のデモ映像が流れています。指定された席に座って上を見上げてしばらく見ていましたが、この時点でもう完全に圧倒されました。壁から天井全体に一面に直接配置された高輝度LEDでこれまでのプラネタリウムでは表現できなかった映像を次々と映し出します。オーロラが出たり、メテオストライクみたいな映像がありましたが、感動したのはたまに流れる極々普通の空の風景。例えば雲が流れる星空、普通のプラネタリウムでは絶対にありえない映像です。昼間の青空が綺麗に表現できるのもLEDのコントラストのおかげかと思います。夕方の星が出始める黄昏時の雰囲気も十分に出ています。これはすごい!

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技術的なところを見るために、席を立って壁際のLEDの写真を撮ってみました。LEDのピッチは数mm位でしょうか、間近で見たら一つ一つのLEDが認識できますが、少し離れたところではもう個々のLEDは全くわからなくなります。LEDはおそらく数10cm x 数10cm程度のシート単位になっていて、よく見ると境目がわかりますが、これも将来は解決されていくでしょう。これだけの数のLEDをムラなく表示させるのはかなりの技術なのかと思います。

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男二人組で、しかも壁際に行って写真を撮ったりしているので、ちょっと変な人と思われたかもしれません。プログラムが始まる前に写真を撮ること自体は問題ないみたいで、他のお客さんも空の写真をたくさんとっていました。でもこの極々普通の空の風景、これがどれだけ普通のことではないのか、できるならこの場で見ている人全員に理解して欲しいです。エンターテインメントはこういった最先端の技術を贅沢に消費していくのですが、それでお客さんが入り、星好きな人が増えてくれるとすごく嬉しいです。満天NAGOYAを見た方は、是非とも名古屋市科学館をはじめ全国にあるプラネタリウムにも訪れてくれればいいなあと思います。

さて、実際のプログムラムについてはネタバレになるので詳しくは書きませんが、普通のプラネタリウムレベルの正確な空を何度も映し出してくれます。ここら辺はさすがコニカミノルタです。不思議な感覚だったのは、主人公が見ている方向によって座っている観客の空の方角が一瞬で変わること。南向きの空、西向きの空、あともう一方向と三方向がセットされていました。普通の投影型のプラネタリウムでは方角が変わることは絶対にありません。おそらく今後見ている方向がさらに増えていったり、リアルタイムで方向が変化していくような映像も用意されるのではと思います。一つだけネタバレ、最後の方に出てきた街中の夜明けの空は、まるで本当に外に出ているような、ものすごくリアリティーのある風景でした。

振り返ってみると、やはりものすごいです。これまでもプラネタリウムの印象を完全に覆します。将来的にはこの形式がかなり増えるのではないかと思います。今後はもっと他の状況も再現してくれるのかと期待します。例えば皆既月食、さらには皆既日食も再現できるのではと思えるくらいです。雲越しの月とか、冬の満月の静けさとか、そんな雰囲気まで再現してくれたらと思います。あ、一つどうしても表現できないものを思いつきました。さすがに雨は再現できないと思います。

その一方、星空に関しては普通の投影型プラネタリウムも負けてはいません。満天NAGOYAのようなLEDを壁面に埋めるタイプでは、暗い空と星のコントラストは出ますが、星雲、銀河など、細かい表現は限界があるはずです。今回失敗したのは双眼鏡や星座ビノの類を持っていくのを忘れてしまったことです。最近の高性能プラネタリウム映像を双眼鏡で見ると、例えばアンドロメダ銀河などもきちんと見ることができます。LEDタイプのプラネタリウムで双眼鏡などの倍率を上げた時の映像は果たしてどうなるのでしょうか?ここら辺の追求はまだこれからの課題なのかもしれません。もしかしたらLEDと投影のハイブリッドとかも出てくるのかも。

満天NAGOYAは、LED埋め込み方式を採用した日本で初のプラネタリウムです。そして本日3月24日、横浜にも2つ目の同じ方式のプラネタリウムがオープンしました。名古屋の方でまだ見てない方はもちろん、関東の方もぜひ見に行ってください。天文ファンでこれまでのプラネタリウムに詳しいなら、全く新しいプラネタリウムの表現を思う存分楽しめるかと思います。


その後、SCOPIOと三基光学館へ

さてさてその後ですが、地下鉄東山線をさらに乗って天文ショップSCOPIOに顔を出しました。店長さんと満天NAOGYAの凄さを確認しあいました。

店内に来年中学に上がるという男の子と、その子のお父さんとお母さんがいました。お母さんの方から話しかけてくれて、どんな望遠鏡がいいのか聞かれました。ちょうど店長さんからCelestronのStarSense Exprolorerの説明を受けていたので、これいいですよと勧めておきました。子供が中学入学祝いでどうしても望遠鏡が欲しいので、子供にせかされて遠くから来たとのことです。その子とも少し話して、本当に興味がありそうだったので本を勧めておきました。店の中でも熱心に読んでいたので、結局この日は本だけ買っていましたが、すぐに望遠鏡も買うことになるのかと思います。こういった子を育てていける、リアル店舗がある都市部はちょっと羨ましいです。

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その後、実家への帰り途中に地下鉄を栄で降りてトップカメラを覗きました。特に何も買わなかったですが、科学館から数えて4箇所も天文関連で周り、大満足の一日でした。

次の日は朝早くから妻の実家の神奈川県の相模原に移動です。昼頃には着いて少し時間があったので、相模原市の田名にある三基光学館に立ち寄りました。秋葉原から移転してきたのですが、妻の実家から2キロくらいで無理すれば歩いてもいけるような距離にあったりします。

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でも残念ながらこの日はお休みなようでした。店長さん、ずっと体調を悪くしていたようですが、最近のブログで元気になってきたとの書き込みがあったので、お会いしたかったのですが。

時間が余ったので、子供と一緒に同じく田名にある淡水の水族館「相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら」に行きました。ここはタナゴ専用水槽や、タガメやゲンゴロウ、ミズカマキリなどの珍しい水生昆虫もいて、意外なほど楽しめます。

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この日の宿泊は「相模川自然の村清流の里」です。妻の実家の常宿だそうです。安くて食事も豪華で、久しぶりの宿泊での料理を堪能できました。でも運転疲れか体調を崩してしまい、夜も天気が悪かったので、電視観望セットも持っていたのですが結局披露もできず。

次の月曜日には、南大沢に向かいアウトレットモールへ。こんな人が集まるイベントは本当にひさしぶりです。ついでに近くにある学部時代のサークルの部室を覗いたりしました。昼過ぎには高速に乗り、富山に戻ります。

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3連休で富山から名古屋、相模原、富山実家巡りという、久しぶりの家族大旅行でした。私は天文関連で十分楽しめましたが、家族もそれぞれ楽しんだようです。何が一番良かったかと聞いたら「ラーメン!」とのこと。なんだかなぁ...。



3月の連休、名古屋の実家に帰る機会があり、名古屋市科学博物館と昨年末にイオンモールのノリタケ店にできたLEDタイプの全く新しいプラネタリウムに行ってきました。


久しぶりの家族での遠出

3月18日の夜遅く、名古屋の実家へ向かって走ります。家族で実家に行くのも2年ぶりです。次の土曜に朝からフルで遊ぶため、夜中移動です。到着したのは午前1時頃。その日は寝るだけですが、もう母親もいい年なのと、昨年の足の骨折で無理を言えないので、布団などは到着してから自分たちで敷いてそのまますぐに寝ます。

朝は早くから起きて、早速科学館に向けて出発。私以外はプラネタリウムなんか興味がないと、名古屋駅あたりでやってるというバンクシー展へ。午後にイオンで合流することにしました。


名古屋市科学館

前回名古屋市科学館に来たのはもう2年半前になります。



その際は午後遅くに到着したために、プラネタリウムを見ることができませんでした。その鬱憤を晴らすべく今回は2回連続で見ることにしました。

科学館は外観だけで相変わらずインパクトがあります。

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この日は隣で木下大サーカスのテントが出てました。そう言えば昔名古屋で子供を連れてサーカスを見たことを思い出しました。ちょっと見たい気もしましたが、今回は時間が取れそうも無いので、天文に集中です。

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スケジュールを見ると、11時20分のファミリー向けの回と、12時40分の一般向けの回があります。ちょっと迷ったのですが、とりあえず両方見ればいいかと思い、400円追加で2回分の席を取りました。その後、知り合いの学芸員さんに挨拶してきました。研究会などでちょくちょくお会いしている方です。突然の来訪にも関わらず、お忙しいところ丁寧に対応して頂いて恐縮でした。この日のこの方の解説は5回目の公演とかで、残念ながら直接聞くことができなくて残念ですが、とにかくここのプラネタリウムの解説はすごくレベルが高いので他の方の解説も楽しみです。

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プラネタリウム開始時刻まで少し時間があったので、常設展をちょっとだけ見ました。

実は名古屋市科学館は常設展の充実具合が尋常ではなく、冗談抜きで丸一日いても全く飽きることがありません。私が小学生の頃やはり一人で来て、お弁当持参で朝から晩までいました。今は私が通っていた頃に比べて建物が倍増されて常設展エリアは倍増していますので、さらに楽しめるはずです。この間、富山のスーパー宙ガールの小6のMちゃんに会って話した時も、名古屋に来ると「必ず科学館に行き、始まりから終わりまで8時間たっぷり滞在する」と言ってました。まあ、科学好きな子にとっては当たり前のことなのかもしれません。もうこれくらい楽しいところなので、もし余裕があるなら十分な時間をとっていくといいかと思います。

プラネタリウム開始直前に実験のパフォーマンスがありました。時間ギリギリでしたが途中で抜けてもいいというので10分程ですが見ていきました。博士と助手という役で、小さい子にも受けるようにかなり考えられています。空気砲やピンポン球をドライヤーで浮かすとか、短い間に次々とネタを披露していきます。深皿もドライヤーで浮かすことができるのは結構面白かったです。これが浮くと思った人は観客の中でわずか3人だけでした。ここら辺のやりとりは、子供たちどう話せばいいかなど、とても参考になります。


いよいよプラネタリウム

時間になりプラネタリウムへ。まだこの日の初回だからなのか、まだガラガラで指定席と知らずに空いてる席に座ってしまいました。

この回はファミリー向けというので、最初アニメか何かでもやるのかとあまり期待していなかったのですが、全くそんなことはなく全編生解説です。次の日の春分の日の説明があり、前の日の満月の説明と月の満ち欠けの説明があり、冬の大三角とダイアモンドなど、子供がいようがいまいが手抜きの様子がこれっぽっちも見られません。私が一番好きな、街中の星空から光害のない星空へ移る時の、真っ暗になって星がバーっと見えてくる様子もたっぷりと堪能できます。テープ解説や出来合いの映像を流すプラネタリウムとは明らかに一線を画した名古屋市科学館。ファミリーコースという名に惑わされてはいけません。充実のプログラムです。

終わってからプラネタリウム機材を見ながら解説席の方に目を向けると、先ほど挨拶に伺った学芸員の方がいました。実はこの方とは以前観望会について電視観望のことを少し話したことがあり、今回観望会のための機材などを紹介していただきました。


科学館での観望会

まずは口径80cmの三鷹光器製の望遠鏡。この日は一般に公開されていてドーム内に入ってみることができ、昼間のアークトゥルスに向けてありました。残念ながら曇りで、過去映像が出ているのみでした。

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大型の赤道儀に鏡筒が設置されていますが、これはわざと鏡筒側を下に、ウェイト側を上に置き、覗きやすくしたそうです。メートル競争には参加せず、80cmは都会ならこれが最大と根拠を持って決めたそうです。

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80cm望遠鏡に入る手前の屋上の開けた所が夜の観望エリアで、多い時には200人が入るそうです。

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ポイントは退避エリアがあること。雨などの機材の退避や、雷時の人の退避エリアの役割もあるそうです。こういったことは以前からの経験がとても効いているとのことで、2011年のリニューアルになってようやく長年の不満や必要だと思っていたことが実現できたそうです。例えば望遠鏡を出し入れするのに、以前は重い機材を階下から出してくる必要があったのですが、今は待避所の奥の倉庫からすぐ出すことができるそうです。

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倉庫の中を少し見せていただきましたが、その機材の運搬機が秀逸です。EM400にTOA150を載せてあるセットが5台程あったでしょうか。

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これにぴったり合うような専用の運搬機を用意しています。この運搬機、一見特注のようですが、よく見ると市販のキャリー台に一部のみ特注のアダプターをつけて、大型の望遠鏡を簡単に持ち上げて安定に移動し設置できるように設計されています。昔から科学館の企画展示を請け負ってくれていた会社と一緒に考えたとのことで、数百人規模の観望会を定期的に頻繁に、いかにスムーズに実行するために、各所に相当の工夫がされていることがわかります。

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他にも電源を取るためのコンセントが屋外なのに何箇所も設置されているとか、栄、名古屋駅方面の明るい方向を目隠しする壁とか、南側を確保する屋上設計とか、非常によく考えられています。

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屋外コンセントが多数あります。


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街明かりを防ぐ壁と、そこに観望会に役に立つ図が書かれています。

ちなみに以前の観望会の屋上の場所を教えてもらいましたが、エアコン室外機が観望方向にあったなど、反省点が多くあり、そういったことから今の形が出来上がったとのことでした。

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以前の観望会の場所。
ちょうど南側に室外機があって空気はゆらゆらだったそうです。


2回目のプラネタリウム一般コースへ

色々説明していただいている間に、次の一般向けのプラネタリウムの時間が迫ってきました。プラネタリウムドーム内に戻り、機材の説明までしていただきました。

メインの投影機が真ん中の大きな球体ですが、左に見える低い装置が太陽を投影するもの、右に見える小さい装置が天の川を投影するものだそうです。
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このCarl Zeissの機材、600という番号が示す様に600番目のプラネタリウムとのことです。もう見ているだけでその機能美に惚れ惚れします。

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クリックして拡大すると、シリアル番号が見えます。
プラネタリウムを見た際はぜひ自分の目で確認してみてください。

今回お忙しい中、学芸員の方に観望装置、プラネタリウム機材など色々解説していただきましたが、いつか名古屋市科学館で私が持っている技術の電視観望で観望会を実現してみたいです。地元名古屋に貢献できればと思うのと、都市部での観望会がどれくらい大変なのか、一度経験しておきたいという思いがあります。

一般コースのプラネタリウムも十分満足です。この日二度目でも全く飽きることのない、隙のない生解説。未来の空というテーマも面白かったです。単に何万年か先の空を見せるだけではなく、どの星が今の位置からどれくらい動くか、近い星はよく動き遠い星はあまり動かないなど、理由と共に線で結んで表示してくれます。「科学館」の名に相応しく科学的なアプローチで、天文マニアでも十分に満足できる内容でしょう。

一般コースが終わってから、再び学芸員の方と話す機会がありました。その際の会話中で、昨年新しくオープンしたイオンの名古屋ノリタケ店の中にある、コニカミノルタのLEDタイプのプラネタリム「満天NAOGYA」の話になりました。コンテンツの内容を事前に調べていたのですが、正直言うとあまり興味のある内容ではなかったので迷っていたのですが、学芸員の方から絶対見たほうがいいというアドバイスをいただきました。なんでも名古屋市科学館もリニューアルの時にLED壁面設置をやりたかったとのことですが、当時の技術ではLEDの詳細化ができなかったことと、重みで壁が耐えられなかったとのことです。イオンの方はエンターテイメント、科学館は教育ときちんとユーザーの棲み分けができてお互い共存できているとのこと。これは見に行かないわけにはいきません。


常設展の見学から、次の満天NAGOYAへ

その後、少しだけ常設展を見学しました。現在のプラネタリウムの先代の機材が展示されています。解説によると、1962年11月3日から、2010年8月31日まで使われていたそうです。こちらもカッコいいです。

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下の写真は愛知県東栄町の御園にあったプラネタリウムだそうです。私は行ったことがないですが、御園は双望会の開催場所だったことで有名ですね。

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さて時間があまりないので、この時点で移動します。次は満天NAOGYA編です。




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