ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:カメラ > ASI294MM Pro

前々回前回のトール兜星雲画像処理の時に、ライトフレームやフラットフレームを見ていて、いろいろ問題があることがわかりました。

 
 

問題点は以下の通りで
  1. Hα、OIIIのナローバンドのみ周辺減光が大きい、RGBはそれほどでもなく許容範囲。
  2. センサーの埃がひどすぎる。
  3. OIIIのフラットがムラだらけ。
とかいうものです。一つづつ見ていきます。


なぜナローとRGBで周辺減光に差があるのか?

同じバーダーのフィルターを使っているのに、撮影画像を見るとナローとRGBに明らかに差があります。

例えばR画像です。
Capture_00001 15_27_36_WithDisplayStretch
四隅も欠けて見えますが、かなり炙り出して見ているので、実際の撮影でフラット補正してしまえばほとんど気にならないレベルになります。GもBもRと同様です。

次にHα画像です。
Capture_00001 15_31_36_WithDisplayStretch
明らかにHαの方が欠けている部分が明らかに大きいのが分かると思います。ホコリのリングがあまりはっきり見えていないことから分かるように、たいして炙り出しもできていません。R画像と比べるても見た目以上に周辺減光が大きいことが推測できます。さすがにこのレベルだとフラット補正でも補正しきれなくて、画像処理の時に無視できないレベルで四隅は結構な範囲でクロップするしかなく、少しもったいないです。

何故こんな違いが出るのか、ナローバンドフィルターとRGBフィルターをよく見比べてみると、リングが結構違います。下の写真のホイールの裏から見た場合ですが、左側がHαフィルターで、右がBフィルターです。
IMG_4405

左のナローの方の内側のフィルターの受け皿の内径が明らかに小さいです。どうやらここが周辺減光の原因になっているようです。

とりあえず、ナローフィルターのフィルターだけをホイールに直接載せればいいかと思いました。

まずはHαフィルターをリングから外します。外したフィルターをフィルターホイールの穴に直接載せてホイールに付属のフィルム型のリングでとめようと考えました。ところがところが、フィルターをホイールの穴に置こうとしたらなんとそのまま通り抜けてしまい、センサーのところまで落ちていってしまいました。どうやらフィルター径の方が穴の径よりも小さいようです。

気を取り直してフィルターのリングはとりあえず使うことにしますが、さてどうしましょうか?

手持ちの機材をいろいろ漁ってみると、昔星まつりでジャンク価格で買った古いORIONのオレンジとかバイオレットとかの、さすがに使いそうにないフィルターがあり、そのリングが今回使えそうなことがわかりました。内径は少なくとも今のナローバンドのリングよりも小さそうです。
IMG_4408
IMG_4410
左がORIIONのOrangeフィルター、右がバーダーのHα

フィルターのリングを取り替えて、ホイールに再び取り付けます。さて再度カメラで見てみると...
Capture_00001 16_15_11_WithDisplayStretch

おお!周辺減光が明らかに改善しています。

OIIIも同様に変更しておきます。


センサーのゴミ

前回の記事で見せたマスターフラットです。

masterFlat_BIN_2_FILTER_HA_Mono_integration_ABE

ABEを4次で欠けてさらにフラット化しているので相当強調されていますが、流石にあまりにひどい汚れです。どこが原因か探ってみます。

まず鏡筒に対して接眼部全体を回転させてもホコリの位置がかわらないので、接眼部が原因です。さらにホイールに対してカメラのみ回転させてもホコリの位置が変わらないので、カメラで確定です。ホコリのリングの大きさかが全て同じなのと、その大きさから言って、センサー面ではなく少し離れた保護ガラス面に乗っかったホコリでしょう。

でも目で保護ガラス面を見ても全く汚れているようには見えません。おそらく相当細かいホコリか何かです。

とりあえずよくわかりませんが、保護カバー面を以前買ったセンサー掃除用のスワブを使いました。



持っているのは6Dのためのフルサイズ用でしたが、スワブの短辺が、フォーサーズセンサーの長辺と同じくらいなので、そのまま使うことができました。

一度拭っただけで効果は的面で、9割方のホコリをとることができました。
Capture_00001 16_53_05_WithDisplayStretch

欲を出して同じスワブでもう2−3度拭き取りましたが、逆にたくさんのホコリが乗っかってしまいました。えっ!と思いましたが、冷静になってブロアーで吹き飛ばすと、今度は完璧で、見る限りホコリは全て取れたと思います。
Capture_00001 17_02_03_WithDisplayStretch


ムラ

次にOIIIフラット画像のムラについてです。まずはOIIIのフラット画像を見てみます。少しホコリが乗っかってしまっていますが、これはブロアで吹き飛ばせるものです。
Capture_00001 17_01_02_WithDisplayStretch

でもこれ、左右で明るさの差はありますが、ムラには見えません。どうやら前回の画像処理の時にすでに勘違いしていたみたいで、改めて今回見るとOIIIはほぼムラはなく、逆にHαに同じような形のムラがあります。

おそらくですがこれはNINAの問題で、一旦シーケンスを走らせて、途中で止めてフィルターを別のものに入れ替えてから、シーケンスを再開するとフィルターが変わったことを認識せずに、そのままその時のフィルターで初めてしまうことがあるようです。フォルダ名やファイル名にフィルター名を書いておいても、実際に使っているフィルターでなく、最初にシーケンスで指定したフィルター名のままになってしまいます。

OIIIで撮ったと思っていたのが実際にはHαで撮影していてためにムラが出たしまったのかと思いますが、少し腑に落ちないところもあります。まあ、今回はとりあえずムラが見えているHαフィルターについて考えます。

Hαフィルターでのフラット画像をリアルタイムで見ながら、いろいろやってみました。例えば明るさやゲインを変えてみたりしましたが、暗いと見えにくくことはあっても消えるようなことはありません。形はカタカナの「コ」の字のようです。RGB、OIIIのいずれにもこんな模様は見えませんが、Hαには再現性を含めて存在しそうです。フィルターを回転させても模様は変わりません。

ここで、バーダーのHαフィルター自体に問題があるのではと思い、もう一枚持っていたサイトロン製の同じ7nmのHαフィルターに交換してみました。同じ7nmと言っても、見た目でフィルターの色が違うので、少なくとも特性が全く同じとは思えません。その結果が以下です。

Capture_00001 17_23_51_WithDisplayStretch

ホコリは無視するとして、ムラの形が相変わらずカタカナの「コ」でほとんど変わっていないのです。

これは何を意味するのでしょうか?

ふと立ち止まってしばらく落ち着いて考えていましたが、結局結論としてはセンサー面の個々のピクセルがこの波長に対して感度差があるのではということくらいしか思いつきません。可視光に対してはメーカーも感度ムラをきちんと検証していても、赤外に近いHαについては検証し切れていないのかもしれません。もしこれが正しいなら、ある程度仕方ないので、フラット補正を木tんとするということくらいしか対策はありません。次回、本当にきちんと補正ができるかなど、気を付けて見てみたいと思います。

あと、最後の画像でついたホコリについてです。できるだけセンサーを逆さにしながらフィルターを取り替えたりしましたが、結構なホコリが付くことがわかります。原因は、ネジを締める時の金属粉、指を使って閉める時に爪が少し削れた粉、空気中にあるホコリがフィルターを外した時についてしまうなどです。フラット補正で多少のホコリは問題ないことは分かっていますが、やはりあまり気分の良いものではないので、フィルター交換時などはできるだけ気をつけたいと思います。


まとめ

周辺減光もホコリ取りも十分な効果がありました。また、ムラはおそらく赤外に近い波長に対するセンサーそのものの感度ムラの可能性が高そうなことがわかりました。

今わかっている問題に対しては、手持ちの機材でできることはだいたいこれで対応し尽くした気がします。これ以上は赤道儀を大型化するとか、フィルターを大きくするとかしかないのかと思います。まずはこの状態で次の天体を撮影し、効果の程をみたいと思います。


次期フィルターホイール

RGB撮影と、AOO撮影は試したので、次はSAOとかに挑戦したいと思っています。その場合、今の5枚装着できるフィルターホイールでは不足です。かと言って、フラットがずれることや、今回わかったホコリが入ることなどから、フィルターをその場で入れ替えての撮影は避けたいと思います。

今フィルターは31.7mmですが、次期フィルターホイールをそのまま31.7mmで枚数だけ増やすか、36mmか、さらに2インチにいくべきか迷っています。将来的なことを考えたら2インチにしておくべきなのかもしれませんが、とにかくフィルターが高い!ナローバンド3枚で波長幅にもよりますが10万円から20万円コースです。36mmならZWOでグッと安いのがあり、とりあえずこちらにすべきか?

予算だけ考えるとまずは31.7mmの8枚ホイールだけを買うことになりそうですが...。

ASI294MM Proで試したかった高解像度撮影です。対象はM57です。


とうとうモノクロ撮影に

実は今回が初のまともなモノクロセンサーを使った撮影になります。一応ASI290MMは持っていて、太陽とかはもちろん本当のモノクロ撮影なのですが、モノクロセンサーにフィルターというので最後のカラー化まで仕上げたのは今回が初めてです。

ASI294MMProを使いたかった理由の一つが、ピクセルサイズの小ささです。Bin1モードのピクセルサイズ2.3μmは、これまで持っていた最小のASI178MCの2.4μmよりも小さく、しかもモノクロなので単純にはさらに半分のピクセルサイズと同等。ASI294MC Proから見たらBin1モードとモノクロで一辺4分の1、面積にしたら16分の1のピクセルサイズと同等です。手持ちのASI290MMのピクセルサイズ2.9μmと比べてもまだ有利になりそうです。

その一方、今回はM57と小さい惑星上星雲なので、広視野はあまり得をしませんが、それでもASI290MMのセンサーサイズの1/2.8インチと比べると、一辺で約4倍、面積で約16倍(実際は13.9倍)です。これくらいあると比較的大きな天体まで狙えることになります。小さな天体はROIで撮影時にカットしてしまえばいいので、こちらは大は小を兼ねるになっています。

その代わりBin1モードはダイナミックレンジと感度は落ちるので、そこをどううまく回避していくか、適材適所で使う必要があります。


小さなM57を綺麗に出したい

実はM57ですが、随分以前から分解のベンチマークとも言える挑戦を続けています。今までの最高がVISACとASI178MCでの撮影で、もう2年ほど前のことになります。

 

ブログの記事にはしてませんが、その後もちょくちょく、2020年にはTSA120やVISAC、ASI178MCやASI290MM+RGBフィルターなどを色々組み合わせて撮影を続けてました。2021年の今年に入ってからも5月と6月にVISACとNeptune-CIIやASI294MM Pro+RGBフィルターで撮影していたのですが、いずれもシンチレーション が悪かったり、雲が途中から出てRGB全部撮れなかったりで、すべてボツになっていました。たとえ仕上げたとしても2年前のものを全く超えられそうになかったのです。

梅雨が明けてからしばらく、かなりシンチレーションがいい日が続いていて、これは分解能をためすまたとないチャンスです。鏡筒はVISAC。ただしやはりこの鏡筒はじゃじゃ馬の呼び声高く、星像がどうしても落ち着きません。


撮影

撮影の様子は7月17日の記事に書いてあります。重なるところもありますが、改めて書いておきます。

今回は初のモノクロ撮影ということで、RGBフィルターで試してみることにしました。もう何年も前にKYOEI Tokyoで特価で売っていたBarderのRGBフィルターをずっと持っていたのですが、やっと日の目を見ることができました。あと、ZWOの1.25インチフィルターが5枚入る電動ホイールもかなり前にKYOEI Tokyoの店舗で買ったものです。もう東京にしばらく行っていなくて最近はネットでの注文ばかりですが、たまにはやはり店舗で色々話ながら購入したくて、懐かしくなってしまいます。

IMG_2825

写真にはオフアキ用にASI178MCが付いていますが、これはまだ試していなくてとりあえず付けてあるだけです。

今回はL画像は撮影せずにRGBだけにしてみました。Lは全波長入ってくるので、この解像度だと色収差と大気収差が気になる可能性があるからです。



このように収差に関してもモノクロセンサーは有利になるはずです。これもASI294MM Proを試したかった理由の一つです。

今回は分解能狙いなので、露光時間10秒のラッキーイメージライクにしてみます。実際に撮影時の画像を何枚も見ていると、10秒露光でさえもいい時と悪い時が相当変わるので、シンチレーションの影響が効いているのでしょう。この中から比較的星像が小さくキリッとしているものを後で選ぶことになります。

これまでの結果から、短時間露光では星像が多少は小さくなること、その代わり長時間露光に比べて微光星の写りが悪くなり暗い星が写りにくくなることがわかっています。



なので今回は分解能は出ても、淡いところは長時間露光にかなわないため、M57のさらに周りの淡い部分や、近くにあるIC1296は難しいと思います。

露光時間はR、G、Bそれぞれ30分。その中からいいものを選ぶのでトータルでは1時間半を切ることになり、そこまで長い撮影とはならないです。それでも10秒と短いので各色180枚、トータル480枚となってそこそこの枚数と容量になります。その代わり、ASI294MM Proのフルサイズで撮影するのではなく、ROIで一辺を2分の1にしたので、画像サイズとしては4分の1になります。

撮影にテストで見てみると、Rはキリッと出ても、Gは結構ぼやける、Bはさらにぼてっとするようです。ピント位置のせいかと思い合わせ直したりもしましたが、劇的な改善はしなかったので、今回はRでピントを合わせて、GとBのピント位置はそのままいじらずに撮影しました。そもそもフィルターが同じ厚さなのでピント位置はそのままでいいのか、鏡筒に色収差が多少なりともあるはずなので、やはり合わせ直した方がいいのか、今後もう少し検証する必要があるかと思います。

IMG_2823


後日、 flatやdarkの撮影

撮影後、日を置いてflat、flatdark、darkの各フレームを撮影しました。

flatはフィルターがRGBとそれぞれ違うので、それぞれに128枚撮影しました。ただ、少し失敗してしまい、ゲインを220で撮影時と同じにして、露光時間を明るさによってRが20ms、GとBが50msとしたのですが、GとBの露光時間がflatdarkの露光時間と違ってしまい、PixInsightで最初flatdarkが当たらないというトラブルがありました。一応あらわにflatdarkを指定してやることでことなきを得ていますが、もしかしたらflatdarkも別個に撮った方がいいのかもしれません。

そんなこともありflatdarkはゲイン220、(気づかずに)20msで共通で128枚です。さらにですが、もしかしたらflatdarkの枚数が少なかったかもしれません。flatのトータルが384枚なので、せめて倍の256枚か、512枚の方が良かったかもです。

darkはlightと同じ設定、ゲイン220、露光時間10秒、温度-10度で256枚です。最初少しでも暗いところと思い、箱の中に突っ込んでおいたら熱くなったので、再度もう1セット取り直しました。256枚でも1時間弱なので、楽勝です。


初めてのRGB画像処理

RGBの画像処理も初めてです。実際には去年ASI290MMでM57を撮影した時に少しだけ試したのですが、その時はまだテスト撮影みたいなもので、なぜか色バランスが無茶苦茶になったなど仕上げる価値なしと判断しました。なので、まともなRGBでの画像処理は今回が初めてになります。

各lightフレームはPixInsightのBlinkで読み込んで、見た目でだめそうなものを弾きました。SubFrameSelectorもかけたのですが、ある程度は見た目と結果が一致するのですが、明らかに目で見てだめなのに、数値で見るとよく見えてしまうものなどがあったからです。でもこれからするWeighted Batch Preprocessing(WBPP)ですが、処理中に内部でSubFrameSelectorを呼び出してウェイトをつけて判断しているみたいです。もしかしたらきちんと注意してみてやらないとダメなのかもしれません。

実際のWeighted Batch Preprocessing(WBPP)ですが、RGBをいっぺんに放り込んでも処理してくれるものなのでしょうか?まあわからなかったので最初はR、G、Bをそれぞれ処理することにしました。


スタック時の位置決めがうまくいかない!?

まず困ったのが、しょっぱなのRの処理の時から位置合わせがうまくいきません。3枚くらいしか位置合わせできないとエラーを吐かれました。

原因はおそらく星の数が少ないことと、星像が丸ではないことです。過去のVISACの撮影の時も同様なことがありました。今後もこのままだと使い物にならないので、別途StarAlingmentを走らせて、回避する方法を探りました。

この問題2つに分かれます。

1. まずは星を星として認識にない場合。
IMG_3066
のようなエラーが出ます。この場合はStarAlingmentの中の「Log(sensitivity)」を-2.00とかまで下げます。もしくは「Peak response」を0.9とか1.0まで上げると効果的です。

2. 次にうまく位置が認識されない場合は
IMG_3069
のようなエラーが出ます。ここは「Star Matching」の「RANSAC tolerance」の歪許容量を上げることが効果的です。

でも難しいのはここからで、位置が認識されないエラーがでる場合でも、どうも星自身が認識されていないことが原因の場合がある時です。こんな時は「Star Detection」の「Noise reduction」が劇的に効くことがあります。ここを1または2くらいまであげてください。また、「Detection scale」が効くこともあります。こうやって考えると、位置決めの時も星がきちんと星として認識されているかどうかが重要であるのがわかります。むしろ、位置決めがうまくいかないと最初から出た場合、RANSAC toleranceをいじるよりもNoise reductionを増やした方が解決になることも多いです。まずはこちらを試すのがいいのではと思います。

その他のパラメータは色々試しましたが、ほとんど効かないか、効いてもごく僅かでした。

これらのStarAlignmentでの経験をWBPPに反映させます。いじるのは「Lights」タブの「Image Registration」です。StarAlignmentとよく似たパラメータがありますが、StarAlingmentほど細かくありません。とりあえずは一番効果のあるNoise reductionを増やします。これで一応Rは全て位置合わせができてスタックまで完了しました。

ところがです、G(緑)がまだダメなんですよね。Gでは結局WBPPのNoise reductionを2、Detection scaleを6、Log(sensitivity)を-2.00、Peak responseを0.9までして、やっと全枚数スタックされました。

さらにところがです、B(青)はWBPPでは全然ダメなんです。どうパラメータをいじっても数枚しかスタックされませんでした。ところが、StarAlignmentではRANSAC toleranceをあげることができ、そうするとうまく位置決めができます。今回は結局WBPPでは諦めました。WBPPでどうしてもダメでもStarAlignmentの方がもう少し足掻くことができるということは覚えておいてもいいのかもしれません。


縞ノイズ(縮緬ノイズ)が出てる!? 

出来上がったR画像を見てやると、縦方向に縞ノイズが入っています。縮緬ノイズとも言われているやつです。

integration

よくよく調べると、WBPPの振る舞いが少し変わったようで、そのままだとbiasが使われない設定になっていました。理由はdark frameにflat frameにもbiasが含まれてるので撮影したbias frameは使わなくてもいいということのようです。

私はこれが気に入らなくて、master flatを作る際にbiasを使うようにしました。これはイコールflatdarkを使わないということになります。これが問題だったようです。以前flat補正をする際に縞ノイズが乗っかるのはフラットが何かしらで汚くなる(その時は撮影時間が短くてノイズが載るという理由だった)というのを示したことがありますが、flat frameのダーク補正をしないと、残ったダークノイズが縞ノイズを作るということが今回改めて示されました。こたろうさんが以前この件について言及されていたと思います。

というわけで、biasの代わりにflatdarkを使うと次の写真のように縞ノイズは無くなりました。


RGBの合成前の画像

RGB合成前の画像を示しておきます。

まずはR。かなり鋭い星像となっています。縮緬ノイズも消えているのがわかります。
masterLight_BIN-1_EXPOSURE-10.00s_FILTER-Red_Mono

Greenは以下のようになりますが、Rに比べると明らかに暗い星が少なく、星像も甘いです。
masterLight_BIN-1_EXPOSURE-10.00s_FILTER-Green_Mono

Bはさらにその傾向が強く、星像もかなり大きくなっていて、明らかに星の数も少ないです。
integration

このような傾向は普通のことなのでしょうか?それともピントがずれているのでしょうか?でもテストで画面を見ていた限り、ピントをどう合わせてもRがいつも鋭くてBは散々でした。

また、これらのズレは画像処理に影響がないのでしょうか?


Linear Pattern Subtraction

さて、上の画像をみると、横縞が結構多く残っているので、WBPPの新機能のLinear Pattern Subtractionを試しました。結果だけ言うと、あまりうまくいきませんでした。いくつかの横縞は目だたなくなるのですが、下のようによりハッキリした横縞となぜか縦縞が余分に加えられてしまうようです。

masterLight_BIN-1_EXPOSURE-10.00s_FILTER-Red_Mono_c3

今回はまだあまり試していないですが、一旦ここではLinear Pattern Subtractionを使わないで、次に進みます。


RGB合成とBanding noise除去

これでやっとR,G,Bのスタックしたものが出来上がりました。ただ、これらをそのままChannelCombinationなのでRGB合成しても星の位置がずれてしまいます。そのため、StarAlignmentで改めてこの3枚を位置合わせしました。これでやっとカラー画像が出来上がりました。

Image04_clipped

でもR画像で見たときのように、やはり横の線が気になります。なので今回はRGB合成後、ScriptのUtilitiesからCanonBabdingReductionを使いました。これはかなりよかったです。いくつかパラメータを試しましたが、Active Previewはほとんど役に立ちませんでした。値を変えて何度か試した方が良さそうです。デフォルトの1でもほとんど大丈夫でした。0.2だとノイズが消しきれません。また、2だとノイズが加えられるような感じです。0.5と比べると1の場合は少し黒い部分が残っている感じがしました。結局最後0.7としました。要するに大きすぎても小さすぎてもダメなので、いくつか試すといいということです。結果は以下のようになります。

Image04_clipped_banding

かなり良くなりました。


ここからはカラーでの画像処理

ここまで来れば、あとはこれまでのカラーの画像処理と同じです。

まずカラーバランスが滅茶苦茶なので、念のためDBEで少しカブリをとってからPCCでカラーバランスを整えます。PCCで恒星の色はそこそこまともになりました。ただ、鋭さがR>G>Bの順でかなり差があるので、鋭いRとボケたBの差で、赤が強いところは赤ハロが、青が広がってしまっているところは青ハロがあるようにも見えます。逆に言えば恒星の色がよく出ているようにも見えます。

その一方、PCCをかけてもどうしても背景が青く見えます。これはヒストグラムを見て理由がわかりました。背景のノイズが青が一番多いのです。おそらくRGBの感度に差があり、Rが一番感度がいいためノイズが少なく、次がG、Bは感度が低いためノイズが大きくなるのかなと推測していますが、実際のところはよくわかりません。もう少し検証が必要かと思います。

いずれにせよ今回はPhotoshopに持っていった際に、背景のRGBのヒストグラムを合わせる事でカラーバランスを整えることにします。


星像に苦労

あとは、ArcsineStretchなどでストレッチしてPhotoshopに渡すのですが、よく見ると星像がガタガタです。

特に短時間露光の場合に多いのですが、VISACの星像にはいつも苦労します。今回はなぜか4方向に尖って見えます。しかもスパイダーの方向ではなくて、なぜか45度傾いた方向です。MophologicalTransformationで少し整えますが、星マスクが必要です。

この星マスクも苦労しました。ストレッチ後、StarNetで恒星と背景を分離しようとしても、星の3割ほどしか分離できません。分離できない理由は、星像が汚い、中心のピークが出ていない、明るすぎる、暗すぎるなどです。きちんと丸になっていて、中心がサチり気味の方がうまく分離できるようです。そのため、今回は
  1. ストレッチ前のカラー画像をL画像にしてから
  2. いったんSTFでオートストレッチして
  3. HistgramTansformationで適用、
  4. その後ExpornentialTransformationでPIPのOrderを1.5にして適用、
  5. STFで真ん中の三角をを右に移動して暗くする
とい過程を取りました。4、5は2回繰り返しました。これにStarNetをかけることでM57の中にある以外の恒星は全て救い上げることができました。M57の内部にあるいくつかの恒星は分離できませんでしたが、こちらは別途RangeSelectionでうまく分離します。

こうしてできた星マスクを適用して、MophologicalTransformationで十字型にDilationで伸ばし、X字型にErosionで縮めることで円に近づけていきます。これでやっとPhotoshopに引き渡しです。


Photoshopでの仕上げと結果

今回はPhotoshopではほとんどたいしたことはしていません。ノイズ処理もなしです。ノイズ処理をすると背景がボテボテになり、星像の鋭さと合わなくなってしまうからです。

Image04_clipped_banding_DBE_PCC_AS_HT2_MT_PCC_ok
  • 撮影日: 2021年日7月17日1時16分-2時51分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Vixen VC200L
  • フィルター: Bardar RGBP
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  ZWO AIR294MM Pro -10℃
  • ガイド: なし
  • Light: SharpCap、Gain220、 露光時間: 10秒 x 461枚(R:163、G129、B169 x 19枚) = 1時間16分50秒
  • Dark: Gain220、10秒 x 256枚
  • Flat: Gain220、R:20ms x 128枚、G:50ms x 128枚、B:50ms x 128枚
  • Flat Dark: 20ms x 128枚
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC

2年前のVISACとASI178MCで撮ったものと比べます。左が以前のもの、右が今回のものです。

comp

今回は自己ベストかと思ったのですが、分解能だけ見たらもしかしたら以前の方がいいかもしれません。いやこれは画像処理のやりかたのせいで、見栄えをよくしようとした前の方が一見よく見えているだけかも。

もし以前の方がいいというなら、機材は今回の方が圧倒的に有利なので、これは完全にシンチレーション勝負になると思います。2年前の時はよほどシンチレーションがよかったのを覚えています。その他星の色、星雲の自然さ、背景の素直さなどは今回の方が格段に上でしょうか。

そういえば、この撮影の後になってVISACの光軸調整をしたのでした。その結果は反映されてないので、今一度シンチレーション のいい日を狙うとかでしょうか。


まとめ

初のRGBフィルターでの撮影と画像処理。いろんな新しいことがあってブログ記事が長くなってしまいまた。次回はもう少し早く処理できそうです。

分解能に関しては、やっぱり最後はシンチレーション なのでしょうか。リアルタイムで露光時間を1秒以下にして見てても、明らかに揺らいでいて、10秒ではこれくらいになってしまいます。次は揺れない日を狙うことになるのかと思います。

どうやらM57はAOOでもそこそこ色が出るみたいなので、次はナローのもしかしたら逆に長時間露光で、淡いところに挑戦するかもしれません。


おまけ

もう一つ、PixInsightの細かいテクです。projectファイルを保存して、ファイルのフォルダ名を変えたり、ファイルの場所を変えたりした時に、WBPPのインスタンスを右クリックして「Excecute in the global context」から再度開こうとすると、以下のようなエラーが出ることがあります。

IMG_2922

この場合、WBPのインスタンスををダブルクリックして出てきたMD5 checksumを消してやって、再びインスタンスをPI内で保存。それを右クリックのExcecute in the global contextで開くと普通に開けるようになります。

やっと梅雨が明け、とてつもなく暑いですが、連日晴れの日が続くようになりました。これから満月期に向かっていくので、月もそこそこの時間まで出ています。平日でそこまで遅く起きているのも大変なので、気軽に月の撮影としました。


ASI294MM Proでの広角、高分解能の月撮影

やりたかったのは、ASI294MM Proのbin1モードでピクセルサイズ2.3um、8288×5644の高解像度でどこまで月の分解能が出るか確かめたかったことです。具体的な比較として今後も含めてやりたいことは
  1. ASI294MCとASI294MMのbin2での同ピクセルサイズでカラーかモノクロ化の直接比較->分解能は2倍違うはず。
  2. ASI294MCとASI294MMのbin1でのピクセルサイズ半分でカラーとモノクロの違いの比較->分解能は4倍違うはず。
  3. ノーフィルターとサイトロン製IRパスフィルターの640nm、720nm、800nmで違いがあるか?
です。
 
今回は初日ということで、とりあえずの条件出しです。
  1. 鏡筒はVISAC、赤道儀はCGEM II。揺れが効きそうだったので三脚の各足の下に手製の防振パッドを入れています。
  2. ASI294MM ProをBin1の常温で撮影。
  3. フィルターは640nm以上を通すように。
  4. 露光時間はとりあえず10ms、Gian120。
  5. 枚数は500枚のうち上位50%の250枚をAutoStakkert!3でスタック。
  6. あぶり出しはImPPG、仕上げにPhotoshop。
としました。

撮影は、1枚だと月全体が画面内にギリギリ入るか入らないかだったので、2枚としICEでモザイク合成しました。問題はファイルサイズ。SharpCapで500枚をser形式で保存すると1ファイルが50GBになります。処理もかなり時間がかかります。本当は上にあるように、きちんと条件を変えて色々撮影したかったのですが、今回はこのファイルサイズでめげてしまって、モザイク分2枚撮影しただけで諦めました。

あぶり出しはこれまでのようにRegistaxを使いたかったのですが、大きすぎる画像は処理できないようで、今回はImPPGを使いました。ところが、多分Registaxに比べた弱点だと思うのですが、処理を強くすると細かいノイズが出てしまいました。RegistaxのDenoiseに相当することができないようです。太陽だと気にならなかったのですが、のっぺりした面がある月ではそのノイズが目立ってしまいダメでした。なので弱く炙り出すに留めてます。他にはNik CollectionのOutput Sharpner、TopazのSharpen AIなどはわざとらしくなってしまったり、偽線が出てしまう可能性があるので使えませんでした。PixInsightが使えそうなのですが、今回は使う余裕がなかったので、今後の課題にしたいと思います。


結果

一応画像処理まで終えて、結果は、以下のようになりました。

21_56_42_lapl4_ap7882_IP.2tif_stitch
  • 月齢9.5日
  • 撮影日: 2021年7月19日21時56分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Vixen VC200L
  • フィルター: SIGHTRON IR640 
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  ZWO ASI294MM Pro(常温で使用)
  • ガイド: なし
  • 撮影: SharpCap、露光時間10ミリ秒x250/500枚  
  • 画像処理: AutoStakkert!3、ImPPG、Photoshop CCI

撮ったのはこの1枚(2枚合成)だけなので、その他パラメータとの比較はできませんが、かなり解像度も出ている感じです。そこそこ満足の結果です。

昨晩はここまで、次の日も仕事なのでここで就寝です。


少し比較してみた

せっかくなので、いくつか以前の結果と比較してみたいと思います。


リンク先ページの1枚目の写真と比較してみます。VISACではこれまで最も分解能が出ていたと思っているものです。鏡筒は同じ、ピクセルサイズも同じなので、カラーかモノクロかの違いになります。右がASI178MC、左が今回のASI294MM Proです。

VISAC_178MC


うーん、どうでしょう?クリックして拡大して比べてもらった方がわかると思いますが、同等か、下手したら右の178MCのほうが分解している気もします。

もう一つ比較してみましょう。


C8_01

右の178MCはピクセルサイズが問題になってきそうなくらい分解能を使い切った感じ。対する左の294MMはモノクロになった分ピクセルサイズに余裕が出たものの、細部はそれほど出ていない感じです。


まとめ

どうやら今回のASI294MMでの撮影は、過去のもっとよかったものに比べると、カメラの性能では優っているはずが、シンチレーションがそこまでよくなかったか、もしくはピントを合わせ切れていないかでしょうか。これはリベンジ案件ですね。余裕があったらもう少し続けてみます。

といっても、ここまで解像度が出て、月全体を丸々撮れているので、自分的には十分満足なのですが。

続けるにしてもファイルサイズが大きすぎるので、もう少し小さな面積で分解能比較はしたいと思います。あと、もしこれ以上高分解能を追求するならバローを入れた方がいいかもしれません。あとはシンチレーション の良い日を狙うのでしょうか。


久しぶりのブログ更新

梅雨でなんのネタもなくて、仕事など他でもいろいろ忙しかったので、ずーっとブログ更新をサボってました。こんなに長い間書かなかったのは初めてです。

と言っても天文関連のことを何もやってなかったかというと、そうでもなくて、来週必要なスライド作りなんかは結構進みました。特に富山市で廃止になってしまった天文台に関しては色々議論や実作業もあり、かなりの時間を割いていました。ここら辺のことについてはいつか書ける時が来たら書きますね。

ブログを再開する気分になったのは、昨晩7月16日の夜遅くにとうとうまともに晴れたからです!しかも金曜なので休日前。月齢6日なので23時頃には月も沈みます。実は22時に外に出た時はまだかなり雲があって、SCWの予報も雲が多そうだったので諦めてたのですが、気楽に「脱力タイムズ」を見てる途中に外に出てみたら、天頂がかなり晴れてます。10分くらい見てたら下の方のガスってたのが消えはじめ、白鳥座の羽の先も見えてきました。天頂は天の川もうっすら見え始めたので相当透明度が良さそうです。


久しぶりの望遠鏡

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これは望遠鏡を出さないわけにはいきません。今回のターゲットはVISACでのM57です。もうかなり前に到着したASI294MM Proをやっと試せます。今回はRGBで撮影するので、フィルターホイールをVISACに取り付けます。ZWOのアメリカンサイズが5枚入るフィルターで、カメラのUSB端子を利用してカメラに付属のUSB2の短いケーブルで繋ぎます。
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オフアキ用のカメラがついてますが、これは今は穴塞ぎのためだけで、将来のためです。

さてさて、久しぶりの極軸合わせをして、その後ベガでCGEM IIの初期アラインメント。さらにカメラの回転角をベガを画面上で左右に移動することで合わせます。その後M57を自動導入します。どうやら、一見しただけでもかなりシンチレーションが良さそうです。

実はASI294MM Proのファーストライトは1ヶ月以上前で、6月10日に同じM57を試しています。でもシンチレーションがメタメタで、雲も多くて結局Redを撮った後、Greenを撮っている途中で曇ってしまい、お蔵入りにしました。その時の画像と比べても、この日はあからさまに星が小さいです。M57の中心星も余裕でくっきり見えています。

でも星像がまだいまいち決まりません。一応副鏡の調整を六角レンチでしましたが、どうしても斜め方向に十字のようなものが残ります。四隅だけでなく中心部でも同じ状況が見えるので、接眼側を合わせる必要がありそうです。これは至急の課題なので、土日の昼にでもやってしまおうかと思います。

とりあえず星像に関しては諦めて、ピントを合わせます。今日はモノクロ撮影の手始めなので、RGBフィルターを使って撮影してみようと思います。でまずはフィルターホイールでRedに合わせ、M57のすぐ近くにある2つの星を使ってピントを合わせます。これがよく分離できるようなところに合わせました。


久しぶりの撮影

撮影方法はSharpCapで、露光時間10秒、Gain220のラッキーイメージングです。短時間撮影なのでオートガイドもなしです。撮ってる画像を見ていると、星像が小さいものと、流れてしまうなもの、大きくなっているもの、同じ10秒でも一枚一枚で相当差があります。この中の良いイメージのみを採用するつもりです。

Redを30分、180枚を撮影。その後Greenに移って同じく30分撮影しますが、Redに比べて恒星が明らかに少ないです。これは緑の恒星はほとんどないことから納得です。さらにBlueも30分。Blueの恒星はもっと少ないです。これだとほとんど赤い星になってしまいそうですが、こんなんでホントに良いのでしょうか?

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Redの10秒1枚どり。オートストレッチしただけです。

Blueを取り終わったところでちょうど午前3時前。薄明の始まる時間です。空を見上げたら、白鳥座の羽の先まで凄くはきり見えます。それどころか、白鳥座あたりから西の低い方はそれほどでもないですが、北の方向へ、冬の天の川までかなりはっきり見えました。1年に数回しかないレベルの透明度です。星を見つつこの日は撤収。

RGB処理はほぼ初めてなので時間がかかりそうです。画像処理は土曜以降。まずはブログの再開からです。処理が終わったらまた書きます。


ASI294MM Pro

ASI294MM Proにした理由ですが、まず第一はASI294MC Proを持っていること。これにMMが加わると、カラーでRGB、モノクロでLなどができます。さらに、最も大きな理由が、ピクセルサイズがMMだと半分になることです。同じマイクロフォーサーズですが、MCはピクセルサイズが一辺4.63μmで、4144×2822、MMはBin1モードにすると一辺2.32μmで、8288×5644まで解像度が上がります。そもそもカラーからモノクロにした時点で解像度が倍、さらに特殊なBin1モードで倍なので、一辺4分の1になるわけです。これまで1ドットで表されていたのが、実行的に16ドットで表すことができるようになります。これは分解能を出したい時には条件次第で相当有利になるはずです。その代わり、ダイナミックレンジはMCの14bitあったものが、MMでは12bitになってしまいます。また、IMX294系の最大の欠点アンプグローはMMのIMX492になってもそのまま残るようです。

なので多少の欠点は存在するものの、ASI294MC Proと併用することもあり、解像度の点でASI294MM Proを選びました。

普段太陽撮影にはASI290MMを使っていますが、こちらのピクセルサイズが2.9μmなので、こちらもASI294MMに置き換えることを考えてます。290よりもピクセルサイズが小さいため、C8 +PSTとの組み合わせで、十分明るい太陽ではかなり鏡筒の限界まで迫ることができるので、シーイングさえ良ければ分解能がさらに上がる可能性があります。面積はどうせPSTのエタロンの平行度の限界から、一部しか使えないので、ROIでバッサリ切ってフレームレートを上げてしまえばいいかと思います。


まとめ

久しぶりのブログなので、土曜の朝なのに起きてぱっと書いてしまいました。この日も朝から晴れなので、太陽撮影です。あ、どうせ朝から赤道儀出すなら片付けなければよかった...。

(土曜朝に追記:  暑すぎです。午前中に太陽撮影しようとしたら、C8が外に置いているだけで熱くなります。撮影まで心配なので鏡筒前面に蓋をしておくのですが、その黒い蓋が既にもう熱い。気付くとCGEM IIも撮影用のPCもかなりの温度でした。PSTはC8の影になっていて、外して触ってみても熱くなかったので大丈夫だとは思いますが、ちょっと熱さ対策ができるまで怖いのでC8での撮影はストップします。)

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