この記事は「小海「星と自然のフェスタ2023」参加記: 2日目前半」からの続きとなります。
電視観望の講演が終わって部屋に戻り、妻に「48人も入ったよ」と報告したら「見てた!すごい!」と言ってくれました。全員が席に着くまで案内を手伝ってくれてたので、ある程度の人数は既に知ってくれていたようです。妻は元々あまりたくさんの人がきてくれるとは思ってなかったみたいで、ちょっと見直してくれたみたいです。「講演も聞いてたの?」と聞くと、案内だけしてすぐに部屋に戻ったとのこと。あとはゴロゴロしてたみたいです。
とにかく今回メインの講演が無事に終わったので、私は部屋でしばし放心状態でした。本番まではかなり気を張っていたのであまり感じなかったのですが、有料講演だったということもあり、実際にはかなりプレッシャーを感じていたみたいです。終わってから、改めて思いました。
でもあまりのんびりもしれられません。次はサイトロンブースでのデモです。18時には準備を始めたいので、程なくして講演で使った機材を一部再び持って、車で下の第一会場に向かいます。
下の第1会場に着くと、すでにかなり暗くなっていました。必要な機材を車から持ち出して、打ち合わせで決めてあった場所に向かいます。途中、暗がりの中からサイトロンスタッフさんが私の姿に気づいてくれて、声をかけてくれました。結局少し手前に場所を移したそうです。VixenさんがPENTAXの150mmでしょうか、大型屈折を出していた場所の手前あたりに陣取ることになりました。
予報では心配だった天気も、空を見る限りかなりいいです。少しだけ雲も見えますが、昨晩よりは遥かにましでしょう。この日は土曜でメインの日なので、お客さんもたくさんくるはずで、大型の32インチのモニターと、私の方は少し小ぶりの24インチモニターを出します。32インチの方はメインのハイエンド電視観望でAskarの151PHQ。なんと150mmクラスのフォトグラフィークラスのアポです。私の方は小さいモニターにつなぎ、気軽に天の川電視観望です。手軽さと広角という、ハイエンドとは逆方向の電視観望の楽しさを伝えれればとの思いです。
天の川電視観望は準備も気軽で、三脚と自由雲台、あとはCOMSカメラに明るめ広角のカメラレンズだけです。赤道儀も経緯台さえも必要なく、当然自動導入や自動追尾さえもなくて、全部マニュアル導入で追尾なしの放ったらかしです。今回カメラはフォーサーズサイズのASI294MC、レンズは35mm F1.4の1970年台のNIKKORレンズです。F1.4だと明るい星の周りに大きくハロが出ることがわかっているので、F2.0に絞って使います。この日はほぼ満月だったので、光害防止フィルターとしてサイトロンのDBP(Dual Band Pass)フィルターを入れています。
途中、講演を聞いてくれた方も含めて、このシンプルさに興味を覚えてくれる人が多かったです。古くからカメラファンの方には、手持ちのレンズで気軽に試せそうなとことも興味を引いたようです。ほぼ満月の日に6.4秒露光一枚撮りでこれくらい見ることができます。フィルターのせいもありますが、SharpCapのリアルタイムフラット補正がかなり効いています。この機能、以前はベータ版の身についていましたが、現在は4.1の最新版の正式機能として採用されています。
天の川電視観望を見せている間に、サイトロンスタッフの方が151PHQで導入まで準備してくれています。この時点でまだ開始予定時刻の19時前だったのですが、少し雲が多くなってきたので、本番中に曇った時のためにM27をしばらくライブスタックさせておいて、予備画像として残しておくことにしました。でもこの時点ですごくて、途中の高々十数分のライブスタック画像で画像ですでに亜鈴状星雲本体の周りにある、蝶の形をした羽の部分がうっすらですが出てきてしまっています。
さて、19時くらいになりお客さんもかなり集まっているので、改めて今回のコンセプトを話します。
最初はらせん星雲にしました。上下に雲がありますが、星雲本体あたりはちょうど雲が開けていて、10分程度なら露光できそうです。ここで151PHQならではの問題が。なぜかライブスタックがうまくいきません。どうやら、微恒星が点像で鋭すぎてノイズと見分けがつかなくて、星認識がうまくいっていないようです。これはライブスタックのノイズリダクションをオフにすることで、無事にスタックし続けることができました。私自身もこんな経験は初めてで、ハイエンド屈折の能力の一端を見た気がします。このやりとりを見ていたお客さんの中にはかなり驚いていた方もいたようですが、サイトロンの方が「性能もすごいですが、価格もすごいです」と今月発売開始された際の価格を伝えるとそちらも「オオーっ」という反応が。
曇りになるまでの十数分、ライブスタックを重ねた画像をPNG形式で保存して、
それをPhotoshopで画像処理します。それでも保存時でストレッチまで済んでいるので、そこそこ出ています。背景を少し黒く締めて、彩度を上げて色を出します。流石に虹彩のような放射状の線は出ませんでしたが、十数分の露光に5分程度の画像処理で仕上げただけでそこそこ見える画像になったのは、やはり151mmの口径の威力もあったのかと思います。
自宅に帰ってから改めて画像を見ましたが、さすがに5分程度の画像処理だとまだまだ持っている情報を引き出せていない気がしました。始まりの画像は同じ8bitのPNGですが、30分程度時間をかけて、ソフトには制限をかけずにもう少し炙り出してみました。本体周りの淡いところと、本体の構造はもう少し出せたのかとと思います。
続いて、網状星雲です。網状星雲の「い」の字の形のうち、今回は明るい星が入っている東側のNGC6992-5の方です。内側の淡いところがどこまで出るかも興味があります。ちょうどはくちょう座方向はこの時十分に晴れていたので、焦ることはなくライブスタックで十数分の露光をかけました。まずはライブスタック直後です。
かなり淡いですが、現場で5分程度でPhotoshopで画像処理をしたものです。
これだけでもかなり出てきたのがわかります。改めてもう少し時間をかけて処理したものが以下です。
さらに隠れていた淡い部分が出てきたのかと思います。これもあくまで8bitのPNG画像で簡単に見たままで保存した画像から処理しています。それでもこれくらいは情報が隠れていることがわかります。
今回特に思ったことは、画像処理に対する需要がかなりあるのではということです。凝った画像処理はキリがないのですが、もっと基礎的な最初のとっかかりというか、今後扱うことになる本流とはどういうものかという紹介とか、例えば今回なら電視観望で得た画像をどう処理するべきかといったような、初心者がせっかく撮った画像をいかに鑑賞するくらいまで仕上げるかといったことです。画像処理も慣れてしまえばいろんな方法があることもわかってくると思うのですが、最初のうちは何から手を出していいのかわかりにくのかと思います。もしかしたら、来年の講演はこういったことを話せればいいのかもしれません。
21時近くになると、空もだんだん曇ってきました。最後まで見ていてくれたお客さんに今回のデモのまとめを話し、解散となりました。私も片付けを始め、21時半頃には第1会場を後にします。
部屋に戻る前に上の方も見ていこうと、アストロカーのところに寄ってみると、ちょうど最後のお客さんが終わるところでした。そのまま主催者のSさんとお会いすることができ、講演に招待していただいたお礼と、来年どうなるのかなどを少し話しました。
その後、第2会場に立ち寄って、やっとRYOさんとお話することができました。今回の講演では私のが電視観望の基礎、RYOさんのが電視観望の応用というような、連動企画のような状況になっていました。RYOさんとは準備段階でも連絡を頂くなど、いろいろお世話になっていました。今回の講演は二人ともかなり盛り上がったと思うもで、RYOさんとはいつかなにか合同で企画してみたいと思います。あいにく期待のRYOさん自慢のシステムGOZENSAMAは雲が出てきて稼働するところは見えなかったですが、RASA8を使ってリアルタイム電視観望の流れを汲むということで、原点復帰で非常に興味深いです。
この時点でかなり寒くなってきていて、22時15分くらいだったでしょうか、部屋に戻りちょうどウダウダしていた妻も誘って、そのまま温泉へ。どうも聞いてみたら、妻も大1会場まで見にきてくれていたみたいです。一角だけ人だかりができていたと言っていました。
温泉が冷えた体を温めてくれました。温泉を出た後の恒例のアイスを食べながら、たまたま同じ時間になったサイトロンスタッフさんと、画像処理の反応の大きさとかについて話していました。
部屋に戻って、初日朝にかった菓子パンをひとつだけ食べて(結局この日の夕食はこれだけでした)、疲れ果てて寝てしまいました。でもかなり満足した疲れでした。
朝ちょっとゆっくりめに起きて、8時頃から朝食に。休日ということもあり、子供づれの家族もたくさんいて、かなり混んでいて2階の空いている席に案内されました。昨晩はほとんど何も食べてなかったので、朝はやっとお腹が空いてそこそこ食べることができました。でも調子に乗ってまた食べ過ぎてしまい、この日も昼食抜きとなってしまいました。
朝食後は荷物をまとめてチェックアウトです。その後に、第1会場に少しだけ寄ってみると、エーデルワイス内の片付けはすでに終わっていて、キャンプ会場も撤収をしている方が多かったです。会場に残っていた何人かの方と挨拶をして、星フェス会場を後にします。
帰り道は、来た時の佐久経由ではなく、松本経由にしました。来るときに通れなかった、メルヘン街道を行ってみます。昨年より開催時期が一月近く早くなり、雪や道路が凍る心配もないので、一度走ってみたかったのです。でも、昨年までに実際通ってきた人から聞いていたのは「かなりの悪路で、あまり使いたくない」という声です。砂利道か何かなのかと想像していたのですが、実際通ってみたら全然そんなことはなく、多少クネクネしているものの、全然普通に通れる道です。アスファルトも少し凸凹していたところもありますが、富山の地元の山の狭い道とかと比べたら全然まともでした。しかもちょうど紅葉シーズンです。下の方はまだ少し早く、最高高度近くはもう葉っぱが散っているような状況だったので、高さに応じて紅葉度合いが楽しめ、とてもきれいでした。道には宣伝の看板なども皆無で、頂上あたりは尾根沿いにあたるのか、クネクネ道も少なく、昔海外にいた頃に走った道を思い出しました。
メルヘン街道も頂上を越えどんどん進んでいくと、高度もだんだん下がり紅葉をピークから早い状態へと逆戻りしていきます。別荘がが出てきて、レストランとかの店も出てきて、普通の民家も出てきて、最後諏訪の市街地に入り車の渋滞が始まると、とうとうリゾート気分も終わりです。
高速は諏訪ICから松本ICまでで、大した距離ではありません。行きとの高速代の差額は5000円位、距離が100km近く短くなるので、ガソリン代の差額が1500円くらいでやはり無視できない額になります。高速は少しの間なので、諏訪SAに入り、少しお土産を買い、松本で高速をでてすぐに給油。そこから下道なのと、眠くなってしまったので妻に運転を代わってもらい、無事に帰宅しました。
恒例の妻の意見です。今年はどうでしたでしょうか?
最後にですが、今回の星フェス、私としてはとても充実していて、十分に楽しむことができました。講演とデモがあり、準備なども含めると時間が少し足りないくらいで、もっと現場をゆっくり見て、他の方ともたくさんお話ししたかったというのも少しありますが、多分体力的にもほぼ限界かと思います。
会場では至る所でボランティアさんたちが、会場の設営準備から星フェスの役割分担までたくさんのことをこなしてくれていました。本当にありがとうございました。主催のテレスコ工房のSさんには、講演のお誘いから、星フェス開催までの相談など、大変お世話になりました。今回の星フェスは、これまでとは違ったエーデルワイスという新たな会場で、特に寒い夜など相当快適でした。まだまだこの星フェスは進化し続けるのではと思わせてくれました。今年も開催までにおそらく相当な困難がたくさんあったかと思います。それでも3日間、楽しい星フェスとなったのは、Sさんはじめ、スタッフの方々、ボランティアの方々のお力のおかげかと思います。心から感謝しています。小海の星フェスは、今では完全に日本の大型星まつりの一翼を担っています。できることなら来年以降も続いてほしいと、心から思います。私自身も来年以降も微力ながらも協力できればと思っています。
講演終了後
電視観望の講演が終わって部屋に戻り、妻に「48人も入ったよ」と報告したら「見てた!すごい!」と言ってくれました。全員が席に着くまで案内を手伝ってくれてたので、ある程度の人数は既に知ってくれていたようです。妻は元々あまりたくさんの人がきてくれるとは思ってなかったみたいで、ちょっと見直してくれたみたいです。「講演も聞いてたの?」と聞くと、案内だけしてすぐに部屋に戻ったとのこと。あとはゴロゴロしてたみたいです。
とにかく今回メインの講演が無事に終わったので、私は部屋でしばし放心状態でした。本番まではかなり気を張っていたのであまり感じなかったのですが、有料講演だったということもあり、実際にはかなりプレッシャーを感じていたみたいです。終わってから、改めて思いました。
でもあまりのんびりもしれられません。次はサイトロンブースでのデモです。18時には準備を始めたいので、程なくして講演で使った機材を一部再び持って、車で下の第一会場に向かいます。
第1会場で電視観望デモ
下の第1会場に着くと、すでにかなり暗くなっていました。必要な機材を車から持ち出して、打ち合わせで決めてあった場所に向かいます。途中、暗がりの中からサイトロンスタッフさんが私の姿に気づいてくれて、声をかけてくれました。結局少し手前に場所を移したそうです。VixenさんがPENTAXの150mmでしょうか、大型屈折を出していた場所の手前あたりに陣取ることになりました。
予報では心配だった天気も、空を見る限りかなりいいです。少しだけ雲も見えますが、昨晩よりは遥かにましでしょう。この日は土曜でメインの日なので、お客さんもたくさんくるはずで、大型の32インチのモニターと、私の方は少し小ぶりの24インチモニターを出します。32インチの方はメインのハイエンド電視観望でAskarの151PHQ。なんと150mmクラスのフォトグラフィークラスのアポです。私の方は小さいモニターにつなぎ、気軽に天の川電視観望です。手軽さと広角という、ハイエンドとは逆方向の電視観望の楽しさを伝えれればとの思いです。
天の川電視観望は準備も気軽で、三脚と自由雲台、あとはCOMSカメラに明るめ広角のカメラレンズだけです。赤道儀も経緯台さえも必要なく、当然自動導入や自動追尾さえもなくて、全部マニュアル導入で追尾なしの放ったらかしです。今回カメラはフォーサーズサイズのASI294MC、レンズは35mm F1.4の1970年台のNIKKORレンズです。F1.4だと明るい星の周りに大きくハロが出ることがわかっているので、F2.0に絞って使います。この日はほぼ満月だったので、光害防止フィルターとしてサイトロンのDBP(Dual Band Pass)フィルターを入れています。
途中、講演を聞いてくれた方も含めて、このシンプルさに興味を覚えてくれる人が多かったです。古くからカメラファンの方には、手持ちのレンズで気軽に試せそうなとことも興味を引いたようです。ほぼ満月の日に6.4秒露光一枚撮りでこれくらい見ることができます。フィルターのせいもありますが、SharpCapのリアルタイムフラット補正がかなり効いています。この機能、以前はベータ版の身についていましたが、現在は4.1の最新版の正式機能として採用されています。
天の川電視観望を見せている間に、サイトロンスタッフの方が151PHQで導入まで準備してくれています。この時点でまだ開始予定時刻の19時前だったのですが、少し雲が多くなってきたので、本番中に曇った時のためにM27をしばらくライブスタックさせておいて、予備画像として残しておくことにしました。でもこの時点ですごくて、途中の高々十数分のライブスタック画像で画像ですでに亜鈴状星雲本体の周りにある、蝶の形をした羽の部分がうっすらですが出てきてしまっています。
さて、19時くらいになりお客さんもかなり集まっているので、改めて今回のコンセプトを話します。
- まず特徴は、ハイエンド機材を使うことで電視観望がどこまで行けるのか、その一端を見て頂きたいこと。
- その後の簡易画像処理で、その場で見るということに主眼を置いて、どこまで綺麗になるのか示してみようというものです。
最初はらせん星雲にしました。上下に雲がありますが、星雲本体あたりはちょうど雲が開けていて、10分程度なら露光できそうです。ここで151PHQならではの問題が。なぜかライブスタックがうまくいきません。どうやら、微恒星が点像で鋭すぎてノイズと見分けがつかなくて、星認識がうまくいっていないようです。これはライブスタックのノイズリダクションをオフにすることで、無事にスタックし続けることができました。私自身もこんな経験は初めてで、ハイエンド屈折の能力の一端を見た気がします。このやりとりを見ていたお客さんの中にはかなり驚いていた方もいたようですが、サイトロンの方が「性能もすごいですが、価格もすごいです」と今月発売開始された際の価格を伝えるとそちらも「オオーっ」という反応が。
曇りになるまでの十数分、ライブスタックを重ねた画像をPNG形式で保存して、
それをPhotoshopで画像処理します。それでも保存時でストレッチまで済んでいるので、そこそこ出ています。背景を少し黒く締めて、彩度を上げて色を出します。流石に虹彩のような放射状の線は出ませんでしたが、十数分の露光に5分程度の画像処理で仕上げただけでそこそこ見える画像になったのは、やはり151mmの口径の威力もあったのかと思います。
自宅に帰ってから改めて画像を見ましたが、さすがに5分程度の画像処理だとまだまだ持っている情報を引き出せていない気がしました。始まりの画像は同じ8bitのPNGですが、30分程度時間をかけて、ソフトには制限をかけずにもう少し炙り出してみました。本体周りの淡いところと、本体の構造はもう少し出せたのかとと思います。
続いて、網状星雲です。網状星雲の「い」の字の形のうち、今回は明るい星が入っている東側のNGC6992-5の方です。内側の淡いところがどこまで出るかも興味があります。ちょうどはくちょう座方向はこの時十分に晴れていたので、焦ることはなくライブスタックで十数分の露光をかけました。まずはライブスタック直後です。
かなり淡いですが、現場で5分程度でPhotoshopで画像処理をしたものです。
これだけでもかなり出てきたのがわかります。改めてもう少し時間をかけて処理したものが以下です。
さらに隠れていた淡い部分が出てきたのかと思います。これもあくまで8bitのPNG画像で簡単に見たままで保存した画像から処理しています。それでもこれくらいは情報が隠れていることがわかります。
今回特に思ったことは、画像処理に対する需要がかなりあるのではということです。凝った画像処理はキリがないのですが、もっと基礎的な最初のとっかかりというか、今後扱うことになる本流とはどういうものかという紹介とか、例えば今回なら電視観望で得た画像をどう処理するべきかといったような、初心者がせっかく撮った画像をいかに鑑賞するくらいまで仕上げるかといったことです。画像処理も慣れてしまえばいろんな方法があることもわかってくると思うのですが、最初のうちは何から手を出していいのかわかりにくのかと思います。もしかしたら、来年の講演はこういったことを話せればいいのかもしれません。
片付け
21時近くになると、空もだんだん曇ってきました。最後まで見ていてくれたお客さんに今回のデモのまとめを話し、解散となりました。私も片付けを始め、21時半頃には第1会場を後にします。
部屋に戻る前に上の方も見ていこうと、アストロカーのところに寄ってみると、ちょうど最後のお客さんが終わるところでした。そのまま主催者のSさんとお会いすることができ、講演に招待していただいたお礼と、来年どうなるのかなどを少し話しました。
その後、第2会場に立ち寄って、やっとRYOさんとお話することができました。今回の講演では私のが電視観望の基礎、RYOさんのが電視観望の応用というような、連動企画のような状況になっていました。RYOさんとは準備段階でも連絡を頂くなど、いろいろお世話になっていました。今回の講演は二人ともかなり盛り上がったと思うもで、RYOさんとはいつかなにか合同で企画してみたいと思います。あいにく期待のRYOさん自慢のシステムGOZENSAMAは雲が出てきて稼働するところは見えなかったですが、RASA8を使ってリアルタイム電視観望の流れを汲むということで、原点復帰で非常に興味深いです。
この時点でかなり寒くなってきていて、22時15分くらいだったでしょうか、部屋に戻りちょうどウダウダしていた妻も誘って、そのまま温泉へ。どうも聞いてみたら、妻も大1会場まで見にきてくれていたみたいです。一角だけ人だかりができていたと言っていました。
温泉が冷えた体を温めてくれました。温泉を出た後の恒例のアイスを食べながら、たまたま同じ時間になったサイトロンスタッフさんと、画像処理の反応の大きさとかについて話していました。
部屋に戻って、初日朝にかった菓子パンをひとつだけ食べて(結局この日の夕食はこれだけでした)、疲れ果てて寝てしまいました。でもかなり満足した疲れでした。
3日目
朝ちょっとゆっくりめに起きて、8時頃から朝食に。休日ということもあり、子供づれの家族もたくさんいて、かなり混んでいて2階の空いている席に案内されました。昨晩はほとんど何も食べてなかったので、朝はやっとお腹が空いてそこそこ食べることができました。でも調子に乗ってまた食べ過ぎてしまい、この日も昼食抜きとなってしまいました。
朝食後は荷物をまとめてチェックアウトです。その後に、第1会場に少しだけ寄ってみると、エーデルワイス内の片付けはすでに終わっていて、キャンプ会場も撤収をしている方が多かったです。会場に残っていた何人かの方と挨拶をして、星フェス会場を後にします。
帰り道は、来た時の佐久経由ではなく、松本経由にしました。来るときに通れなかった、メルヘン街道を行ってみます。昨年より開催時期が一月近く早くなり、雪や道路が凍る心配もないので、一度走ってみたかったのです。でも、昨年までに実際通ってきた人から聞いていたのは「かなりの悪路で、あまり使いたくない」という声です。砂利道か何かなのかと想像していたのですが、実際通ってみたら全然そんなことはなく、多少クネクネしているものの、全然普通に通れる道です。アスファルトも少し凸凹していたところもありますが、富山の地元の山の狭い道とかと比べたら全然まともでした。しかもちょうど紅葉シーズンです。下の方はまだ少し早く、最高高度近くはもう葉っぱが散っているような状況だったので、高さに応じて紅葉度合いが楽しめ、とてもきれいでした。道には宣伝の看板なども皆無で、頂上あたりは尾根沿いにあたるのか、クネクネ道も少なく、昔海外にいた頃に走った道を思い出しました。
メルヘン街道も頂上を越えどんどん進んでいくと、高度もだんだん下がり紅葉をピークから早い状態へと逆戻りしていきます。別荘がが出てきて、レストランとかの店も出てきて、普通の民家も出てきて、最後諏訪の市街地に入り車の渋滞が始まると、とうとうリゾート気分も終わりです。
高速は諏訪ICから松本ICまでで、大した距離ではありません。行きとの高速代の差額は5000円位、距離が100km近く短くなるので、ガソリン代の差額が1500円くらいでやはり無視できない額になります。高速は少しの間なので、諏訪SAに入り、少しお土産を買い、松本で高速をでてすぐに給油。そこから下道なのと、眠くなってしまったので妻に運転を代わってもらい、無事に帰宅しました。
妻の感想
恒例の妻の意見です。今年はどうでしたでしょうか?
- いつもより1ヶ月近く早いので、紅葉が楽しめてよかった。
- お風呂は源泉でいつもながらよかった。23時の終了間際だと星を見ていた人がたくさん一度に来るので、混んで大変かもしれない。
- 去年ほど(自分が)ドタバタしていなかった。初日の夜に一緒に(私Samと)食事ができたからかもしれない。前回は何か行事(古スコ懇親会)があって一人で夕食だったからかも。
- 何もしない贅沢が素晴らしく快適で、だんだん海外リゾートっぽいイメージになってきた。
- ホテルの対応もかなりよかった。お客さんが大人数でもドタバタしていなかった。(これは私も思いました。昨年も一昨年に比べかなり改善されたと思いましたが、今年は不満が全然なかったです。)
- ウェルカムスイーツが想像より本格的だった。
- やはりここはガトーキングダム(日本語で「お菓子の王国」?)の名に恥じない夢にまで見た「お菓子の城」だった。でも食べすぎた。さすがシャトレーゼ。(妻は普段からシャトレーゼの大ファンです。)
- お腹をこなすのに、美術館まで散歩で往復した。適度な距離で楽しかった。
- 佐久ICからの、高い所を走る天空の道のような高速道路(実際には無料の道路)も良かったが、帰りの諏訪へ向かうメルヘン街道もすごくよかった。
まとめとお礼
最後にですが、今回の星フェス、私としてはとても充実していて、十分に楽しむことができました。講演とデモがあり、準備なども含めると時間が少し足りないくらいで、もっと現場をゆっくり見て、他の方ともたくさんお話ししたかったというのも少しありますが、多分体力的にもほぼ限界かと思います。
会場では至る所でボランティアさんたちが、会場の設営準備から星フェスの役割分担までたくさんのことをこなしてくれていました。本当にありがとうございました。主催のテレスコ工房のSさんには、講演のお誘いから、星フェス開催までの相談など、大変お世話になりました。今回の星フェスは、これまでとは違ったエーデルワイスという新たな会場で、特に寒い夜など相当快適でした。まだまだこの星フェスは進化し続けるのではと思わせてくれました。今年も開催までにおそらく相当な困難がたくさんあったかと思います。それでも3日間、楽しい星フェスとなったのは、Sさんはじめ、スタッフの方々、ボランティアの方々のお力のおかげかと思います。心から感謝しています。小海の星フェスは、今では完全に日本の大型星まつりの一翼を担っています。できることなら来年以降も続いてほしいと、心から思います。私自身も来年以降も微力ながらも協力できればと思っています。
とにかく楽しかったー!!!