富山の街中で観望会があり、できることなら天の川を見せたくて、広角の電視観望で見せることができないか、前日に自宅で練習してみました。
富山県主催のスターウォッチングがあるのですが、今回広角電視観望を使って天の川をお客さんに見せることができないか考えてみました。前日の夜に自宅で練習してみました。
試した機材のセットアップを詳しく書いておきます。
結果としては下の画像のように天の川を十分に見ることができました。6.4秒露光で、ライブスタックで17枚加算。総露光は2分弱の109秒。この程度で天の川の形まではっきりとわかります。
小さいですが、M8、M20、M17、M16などの星雲もハッキリと見えています。星雲でなく、普通の雲の流れも見えているので、多少雲があってもなんとかなりそうです。
ポイントは、これくらいの広角でもSharpCapのライブスタックが余裕で機能し、時間を追うごとに天の川がはっきりくっきり出てくるところです。ただし、それらしく見せるのは少しコツが必要そうです。メモ程度ですが書いておきます。
上の通り、街の中心からは少し離れている自宅では天の川を余裕で出すことが出来ました。ちなみに、自宅がある場所では年数回透明度のすごくいい日に天の川が薄っすら見えることがあるくらいです。でもこの日はカスリもしないくらい、目では天の川は全く見えることはありませんでした。
ついでにもう一枚、屋根の横の北アメリカ星雲です。35mmの広角ならではで、自宅と星雲が同時に見え、リアルタイム観望感が味わえます、こういったのも電視観望の楽しみ方の一つかと思います。
広角電視観望で天の川を見ることを試してみました。画面にはっきり出すのは少しコツが必要そうですが、十分に見ることができるくらいにはなります。機材や設定値は一例ですが、まだいろんなパラメータを試すことができそうです。
さて自宅ではうまく出ましたが、これが市の中心街にかなり近い環水公園でどこまで見えるのか?それとも全く見えないのか?結果が楽しみです。
天の川のための広角電視観望
十分な広角なので、PCの画面を見ながらの手動での導入です。
試した機材のセットアップを詳しく書いておきます。
- 望遠鏡代わりに1970年台の古いNIKKORレンズの35mm、F1.4、これを2.0に絞って使用しました。F1.4だと明るい星にハロが出てしまうので、1段だけ絞っています。これと、後述の光害防止フィルターでハロはほぼ抑えることができました。
- カメラは広角狙いでASI294MCです。気軽に操作したいので冷却とかは無しです。ホットピクセルについてはSharpCapの「ダーク補正」の「Hot Pixel Removal Only」を選び、簡易補正で済ませます。
- フィルターはQBP IIIを使用しました。天の川なので色再現はあまり意味がないですが、それでも色バランスが多少難しくなるQBP IIIで、天の川っぽい色にすることは十分に可能なようです。
- 三脚は普通のカメラ三脚に自由雲台です。広角なので完全マニュアル導入。自動追尾も無しです。
結果としては下の画像のように天の川を十分に見ることができました。6.4秒露光で、ライブスタックで17枚加算。総露光は2分弱の109秒。この程度で天の川の形まではっきりとわかります。
小さいですが、M8、M20、M17、M16などの星雲もハッキリと見えています。星雲でなく、普通の雲の流れも見えているので、多少雲があってもなんとかなりそうです。
ポイントは、これくらいの広角でもSharpCapのライブスタックが余裕で機能し、時間を追うごとに天の川がはっきりくっきり出てくるところです。ただし、それらしく見せるのは少しコツが必要そうです。メモ程度ですが書いておきます。
- カラーバランスはオートだと少し赤が強過ぎたり、青が弱すぎたりします。ライブスタック時の右側のカラーバーで微調整するといいでしょう。
- 明るさもかなり微調整が必要かと思います。特にオートストレッチの効きをよくするために、β版のSharpCap、バージョン4.1.10931を使い、「背景減算」を一番下の「低周波」か、一つ上の「非線形勾配除去」を使います。これで画面がフラット化されます。その上でライブスタック上でオートストレッチを使うとより淡い光量の差をあぶり出すことができます。それでもさらに微調整が必要で、少しだけ左2本の線の間隔を広げて、最後右パネルのヒストグラムで見た目でいいくらいに仕上げます。
上の通り、街の中心からは少し離れている自宅では天の川を余裕で出すことが出来ました。ちなみに、自宅がある場所では年数回透明度のすごくいい日に天の川が薄っすら見えることがあるくらいです。でもこの日はカスリもしないくらい、目では天の川は全く見えることはありませんでした。
ついでにもう一枚、屋根の横の北アメリカ星雲です。35mmの広角ならではで、自宅と星雲が同時に見え、リアルタイム観望感が味わえます、こういったのも電視観望の楽しみ方の一つかと思います。
まとめ
広角電視観望で天の川を見ることを試してみました。画面にはっきり出すのは少しコツが必要そうですが、十分に見ることができるくらいにはなります。機材や設定値は一例ですが、まだいろんなパラメータを試すことができそうです。
さて自宅ではうまく出ましたが、これが市の中心街にかなり近い環水公園でどこまで見えるのか?それとも全く見えないのか?結果が楽しみです。