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天体観測始めました。

カテゴリ:イベント > 観望会

今年の夏から秋にかけて、県天  (私の所属する富山県天文学会、ただし学会といってもアマチュア天文家が集まる地域のグループです) の行事の一環で、いくつか観望会がありました。高岡での観望会以降、観望会当日の天気があまり良くなかったこともあり、あまり記事にしてこなかったのですが、ここで一度まとめておこうと思います。


8月8日(金): とやまスターウォッチングat富岩運河環水公園

毎年恒例になっている、環水公園での観望会です。富山県の主催になります。県天はその中の協力団体として参加しています。下は昨年の様子です。


今年はというと、天気がかなりイマイチでした。暗くなりかけの最初の頃はまだ晴れていて、一番星見つけごっこや、月も見えていて、まだ明るいうちからM57を入れて見せたりしていましたが、程なくかなり曇りだして、あまり見えなくなりました。途中雲間から月が時々見えたりしたくらいで、あまり書くことがなく、記事化も見送っていました。

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それでもこの観望会は、環水公園という駅近くで、駐車場も無料で、比較的お客さん、特に子供が多く参加してくれます。富山は基本的に車生活なので、駐車場がないと子供連れではなかなか参加できないのかと思います。富山大学や富山県立大学の天文部などの学生が望遠鏡を出してくれるのも特徴です。地元で若い天文好きの人と交流できる数少ない機会なので、必ず話しかけるようにしています。毎年電視観望を見るのを楽しみにしてくれる学生もいます。もう少し天気が良ければと思ったのですが、これもまた観望会あるあるで、終了時間が来て片付け終わって空を見たら、広い範囲で晴れ渡ってていました。でも22時になると駐車場が閉鎖されて出られなくなってしまうので、21時半頃には退散となりました。また来年に期待したいと思います。


8月30日(土) 高岡での地域観望会

県天主催ではないのですが、県天メンバーの一人が主催となって、地域で開催した観望会になります。主催のメンバーから直接、お手伝いを頼まれたので、参加してきました。場所は高岡のちょっと山に入ったところです。山間部にいくつか集落が点在していて、主催の方もそこで生まれ育ったとのことです。お客さんは、集落の方、主催者の知り合いの方、子供も多く参加していました。子供達の多くは集落の子というわけではなくて、街の方でも宣伝したのでおそらく街の方から来ているとのことです。

この日は天気も良く、望遠鏡は大型のドブソニアンをはじめ、5−6台は出ていましたでしょうか。私はいつもの電視観望と、眼視でスコープテックを自由にいじってもらいました。街からそれほど離れてはいないのですが、天の川がうっすら見えているので、多くの人が集まる観望会としてかなり好条件なのかと思います。この観望会はこれまで継続して開催されてものかと思っていたのですが、なんと今回が初めてとのことでした。主催の方がこの地域で顔が利くらしく、いろいろなツテを辿って今回の開催にこぎつけたとのことです。県天の中では私の後に入った比較的新しい方なのですが、こうやって熱心に活動しているのを見ると私も刺激を受けます。

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参加者は老若男女、たくさん来てくれていた印象です。空がそこそこ暗いのでドブソニアンでも見栄えがしたはずで、皆さん楽しめたのではないかと思います。私も電視観望で天の川の形を見せたり、M13、M31アンドロメダ銀河、M27亜鈴状星雲、網状星雲などを見せることができました。

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途中土星が上がってきたので、各種望遠鏡で見比べることもできました。私の持ってきたスコープテックは口径も小さく、手動導入の経緯台のシンプルな構成ですが、二つ穴ファインダーを使って小さな子でも「自分で操作できる」という特徴があります。「自分で導入して見る」土星は、実際操作してくれた子にとってはまた格別なのではないかと思います。


9月20日(土) 県天例会と富山市科学博物館での観望会

県天の例会が、富山市科学博物館の会議室で夕方から開催されました。この形式の例会は今年度から始まったのですが、土曜日にしたのは理由があって、夜に科学博物館主催の観望会が毎週あり、例会終了後に、県天メンバーがそのままボランティアで観望会を手伝えるようにするためです。

例会は、出席した会員の近況報告が主です。私は最近ずっとやっている太陽分光について報告しました。「用事があるので途中で抜ける」と言っていたメンバーの一人が、学生の頃に銀河を分光で見ていたそうで抜け出る時間を遥かに越してしまって、急いで出て行きました。「面白すぎて抜けられなかった」とのことです。

例会終了後は観望会でしたが、外を見ると雷鳴が轟く雨でした。それでも毎回来るというお客さんが4-5組ほど来ていていました。こんな日は観望ではなく、室内で学芸員さんがその時期に相応しい話をしてくれます。この回は「秋分の日」についてでした。日の出と日の入りの違いや、それで昼間と夜の時間のバランスが崩れ、ぴったり12時間ごとにならないなど、普段あまり気づかない話をしてくれました。メインで来ている小学生くらいの子供には少し難しいのではと思いましたが、子供達はそれぞれ自分なりに反応していて、ワーワー騒ぎながらもきちんと話を聞いていました。やっぱりこういうことが好きな子は、こういうところで育つのだと、改めて思いました。

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県天としては、科学博物館の毎週の観望会にボランティアでの参加を長年続けています。今後も続けていくことになるかと思います。地域住民への貢献の一環としてとてもいい取り組みだと思います。私も時間のある時は今後も参加しようと思っています。


9月26日(金) 富山ブールバールプレミアムナイト

富山駅北口にブールバールという通りがあり、毎月月末にプレミアムナイトというイベントが行われています。イベントの主催者の方が県天メンバーと知り合いで、イベントに望遠鏡を出せないかと依頼があったそうです。今回初めて頼まれたということで、あまり参加者がいなくて特に電視観望を希望ということだったので参加してきました。

駅前の大通りで、とても明るく、周りのビルが高いこともあり視界もあまり広くないので、決していい場所ではありません。それでも土星も出始めてますし、夏なら天頂近くに電視観望で見やすい星雲などもあるので、天気さえ良ければ十分楽しめるはずです。でも、天気予報が冴えなかったこともあり、県天からは結局Sさん、Yさんと私の3人が参加しただけでした。実際最初から曇りで、途中雨もパラパラと降り、機材にカバーをかけて待っていたりという状況でした。

途中、時間を持て余しているので、せっかくのイベントということでたくさん出ているキッチンカーで適当に買い込んで夕食です。というのも、富山でこういったイベントに参加するという数少ないチャンスで、妻も仕事終わりに立ち寄ってくれました。わざわざ外飲みするためにバスで通勤して、帰りは私の車に乗っていくという寸法らしいです。同じテントで隣のテーブルに座った人たちと話したり、途中向かいのキッチンカーの店長さんが望遠鏡を見にきて、その間に来ていたお客さんに「おーい、ここだよー」と気づいて急いで駆けていくとか、イベント自体を楽しむこともできました。

空はほとんどだめで、途中雲の隙間から何度か星は見えたのですが、せいぜいそれくらいでした。東の空は比較的晴れて、イベントの終わりの方で土星が見え始めました。21時の終了の20分前くらいになってやっと天頂方向も晴れ、最後にM27亜鈴状星雲を入れて、少しだけ見てもらい、その日は終了となりました。
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10月3日(金) 富山駅前ゲリラ観望会

前週のブールバード観望会とは反対側の、富山駅の南口で開催れたゲリラ観望会です。「ゲリラ」の名のごとく、アナウンスなどは全くなし(笑)で、突如開催されます。

ターゲットは駅を利用する人たちで、特に星に興味があるわけではない一般の方たちです。金曜夜なので、サラリーマンや学生、観光で富山に来ている人などもいます。外国人が結構多いのも特徴です。南口は大きなバスターミナルがあり、富山で随一の人通りの多い場所です。駅前で当然明るい場所なので不利なのですが、多くの人に見てもらう目的で毎年開催していて、かなり好評なので昨年から春と秋の年2回開催しています。

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春のゲリラ観望会は桜が綺麗でした。

そういえば、今年の春のゲリラ観望会は天気が悪くてブログ記事にしていませんでした。曇りでほとんど何も見えなかったので、星に関してはほとんど記憶に残っていないのですが、その場でiPhoneでネットに繋ぎ、このブログから画像をダウンロードしてスライドを作り、それを24インチモニターで見せていた覚えがあります。
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スラドイドを流し始めてからはあまりやることがなくて、おなかも空いたので駅のセブンイレブンに行って最後ひとつ残っていた肉まんを買いました。観望会会場に戻っていざ食べようとしたら、会場で少し話していた小学生の女の子が私の肉まんを見て、お母さんに「わたしも肉まん食べたい!」と言い出しました。「え、でもこれ最後の一個だったよ」と何気なく言ったのですが、どうしても食べたかったらしく、よほど悔しかったのか、私は「肉まんの人」と認識されてしまったらしいです。

その子が今回の秋のゲリラ観望会にもきてくれていて、私自身ほとんど忘れていた「肉まん」のことを教えてくれました。食べ物の恨みは恐ろしいということです(笑)。

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実はその女の子は、今回ゲリラ観望会を企画した県天メンバーSさんの知り合いで、この子が通っているバイオリン教室の先生に、今回ゲリラ観望会会場でのバイオリンの生演奏をお願いして、演奏会と観望会のコラボと相成りました。天気はずっと曇りで、星も月も何も見えなかったのですが、この演奏会とのコラボは大成功で、多くの人が足を止めてくれました。

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この日は、何日か前の予報では一日中快晴、当日朝の予報でも北陸地方は晴れとなっていたのですが、実際は朝からずっと曇りで、雨こそ降りませんでしたが、観望会会場に着いても全面が雲で全く晴れそうな気配はありませんでした。Sさんから「天気がダメそうなので、前回のスライドを流してもらえませんか?」と頼まれました。私の方も一応天気が悪かった時用に24インチモニターを用意してスライドを見せればいいかと思っていましたが、Sさんから「プロジェクターがあるので、それに表示しましょう」という提案がありました。これは大成功で、小さなモニターよりも全然迫力があり、多くのお客さんに写真を見てもらうことができました。

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このスクリーンは裏からもみることができます。
両側からアピールできるのでかなりいいです。
ただし文字が裏返るので、文字は少なくしたほうがいいかもしれません。

19時からの生演奏が始まってからも、そのままスライドは流していて、大きなスクリーンでの天体画像は、素晴らしい演奏とバランスも取れていて、会場全体がいい雰囲気になっていたのかと思います。演奏ではかなりの曲数を弾いてくれて、その後一旦休憩をとり、2回目の講演までありました。演奏が始まると多くのお客さんが足を止めてくれます。演奏終了後も望遠鏡や天体画像に興味を持ってくれる人もいて、天気は全然ダメでしたが、人通りが多く明るい場所ではこんな形態も十分ぶんアリではないのかと思いました。

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そういった意味では天気に関わらず大成功だったのかと思います。でも、本来見えるはずの月や土星や星雲など、本当に見たかったと残念そうにしているかたもたくさんいて、次回こそは天気に期待したいです。


今年も高岡市の「おとぎの森公園」で開催される観望会に参加しました。

昨年に続いて

といっても、この観望会は去年が初参加で、しかも去年は天気が悪く結局ほぼ何も見えないに等しい状況だったので、ブログの記事にもしていません。でもこの観望会って、すごい人数が来るんですよね。去年は星の何もないのに、もしかして見えるかもという期待で、私の周りだけで常時30人くらいいた気がします。ただ待ってもらうのも悪いので、天文に関するいろんな話や、いつもやってるクイズを出したりしてしました。高感度カメラで見る暗闇も子供達には大人気でした。

一方今年はというと、もしかしたら最悪雨かもと思っていた天気は、夕方には快晴に近くなり、多くの星が見えました。


街中での観望会

少し時間を戻します。

観望会会場のおとぎの森公園は、高岡市の街中にも近く、歩いて行ける距離に北陸新幹線の駅やイオンモールがあります。なので買い物がてらで、珍しく妻がついてきます。私もどうせどこかで夕食はとる必要があるので、早めの16時半頃にイオンモールに着いて、フードコートで妻と外食とすることにしました。その後は私も本屋とかに少し寄って、18時前には私だけイオンを出て観望会会場に向かいます。妻はそのままお買い物で、観望会が終わったらまたイオンに行き拾っていきます。観望会終わりが21時なので、それまでたっぷり余裕があり、お互いを気にせずに妻は買い物、私は観望会で、結構都合がいいのです。

実は去年も全く同じパターンでした。街中の観望会は明るいのですが、便利というメリットがあるので、それはそれでまた楽しいです。


機材設置

さて、夕方18時ぴったりくらいに会場に着くと、すでにもういくつかの望遠鏡が出ています。中には大きなドブソニアンも出ています。

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私も準備を始めます。この日の機材は先週の飛騨コスモス天文台で試した
  • メインの電視観望にFMA135+Uranus-C+トラバース
  • 広角電視観望にNIKKOR 35mm F1.4レンズ+ASI294MC+自由雲台
  • SCOPETECHの2穴ファイダーの屈折
になります。
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これらを、M1 MacのVMware上のArm WindowsでSharpCapを2つ立ち上げ、上記カメラ2台を同時接続し、1台の24インチモニターに繋げます。星座ビノをは5個出しましたが、使えたのは最初の頃と最後の頃の人が少ない時だけでした。人が多すぎると貸し出しは収拾がつかなくなってしまいます。


観望会開始

SCOPETECHの2穴ファイダーの屈折が月を見るのに大活躍でした。明るいうちから月が出ていたので、来てくれた人たちに望遠鏡を勝手に操作してもらいます。小学校の高学年ならすぐに月の導入や、低学年の子でもセンターに持ってこれるようになります。多くの方が家族で来ているので、お父さんお母さんにも触ってもらいます。今回、金沢星の会のNさんが来てくれていて、望遠鏡の操作の説明を随分と手伝っていただき、とても助かりました。どうもありがとうございました。

あえて赤道儀にせずに、簡単な二つ穴ファインダーの入門用機材にするのは、望遠鏡を自分で触ってもらいたいからです。できれば導入を自分でしてもらい、天体が入った時の喜びを感じてほしいこと、お客さん同士で操作方法の伝搬とかのコミュニケーションをとって欲しいことなどがあります。高価な機材ではないので、子供に使い倒してもらって全然大丈夫で、「壊れてもいいので思う存分使ってください」と言って安心して使ってもらうようにしています。

月は明るいうちから見えるですが、徐々に暗くなってくると星が見え始めます。一番星がベガ、二番星がアークトゥルスでしょうか。広角電視観望だと、この時点でこと座の形がはっきりとわかるので、今回は星座の話から入り、七夕の話、夏の大三角に進みました。でも流石に市街地に近いことと、上弦
の明るい月が出ていたこともあり、この場所では暗くなってからでも見える星の数を数えても20個くらいでしょうか。2等星の明るいものくらいまでしか見えません。ものすごく頑張って北斗七星が5個か6個くらいです。

もちろん広角電視観望だと、星座の形がわかるくらいの広い範囲と、数えきれないくらいの星の数が画面いっぱいに広がるので、色々楽しめます。今回は画面と実際の空を見比べて、はくちょう座の形と、さそり座の形を理解してもらいました。白鳥座は目では全く見えず、さそり座は3つの手の一つがかろうじて見えるくらいでした。


天の川がメインに

徐々に暗くなってくると、こんな街中でも広角電視観望だと天の川が見えてきます。天の川が見え始めるとモニターの周りに人だかりができ始めました。

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「天の川を見たことがある人?」と聞くと、今回は一人か二人だったでしょうか、富山といえど普段街中でほとんどの人は見たことがないようです。暗くなると天の川の形がわかるくらいに見えてくるので、みなさんびっくりしてました。

でも、子供達が夢中なのは天の川よりも人工衛星です。電視観望は感度が良いので、かなり暗い人工衛星もはっきりと見えてしまいます。ひどい時は1画面に7つの人工衛星が見えていました。子供達は人工衛星がすれ違うときにぶつからないかに興味津々で「ぶつかったら爆発するの?」とか心配しているようです。

時折とびきり明るい人工衛星が画面内に現れると、その方向の空を見上げてもらい目で人工衛星を探してもらいます。目のいい方はすぐに見つけられるようです。私は2個ほど実際の空で見つけましたが、星座ビノを使わないと見えなかったようなものも平気で簡単に見つける人がいて驚きました。


今回のトラブル

今回の一番の失敗はトラバースです。最初うまく繋がって導入まで進めていたのですが、すぐに繋がらなくなってしまいました。電池が切れたかと思い電池を変えても症状は同じで、全くつながりません。SSIDは時折見えたり、見えなかったりです。その代わりにSSIDで見えていたのは他のスマート望遠鏡のものがズラーっと。どうもトラバースの電波は弱いのか、他の機器に食われてしまうようです。

今回もMacで接続したのですが、大きな観望会でWiFiが混戦するような場合はWindows PCにしてBuletoothで繋いだ方が良さそうです。以前はトラバースのBluetooth接続はちょっと変則的な繋ぎ方でしたできなかったのですが、先日自宅でメンテナンスがてら色々試したときにちょっとだけBluetoothでの接続も試していて、現在ではなんの問題もなく接続できることがわかりました。SharpCapからASCOM経由で接続できるかはまだ不明ですが、ASCOMドライバーはSynScan Proと接続しているだけで、SynScan Proとトラバースの接続がBluetoothになろうがお構いないはずなので、うまくいくのかと思います。また機会があるときに試してみます。

結局、トラバースが使えるようになったのはスマート望遠鏡の数が減ってきた20時台の後半で、もう観望会が終了するちょっと前でした。M1 Mac上でのArm Windowsだと2台接続の時のカメラのコマ落ちの問題もあったので、バッテリーの持ちは惜しいのですが、やはり生のWindows PCににした方がいいのかもしれません。結局つながってから月とM27だけ最後に少数のお客さんに見せるにとどまりました。月の露光時間を増やして、影になって隠れているところを出すのが受けていました。

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終盤と片付け

すごくたくさんの人がいて、広角電視観望での天の川とか、星座とか、人工衛星の受けがすごく良くて、その説明をずっとしている状態だったので結構手一杯だったので、トラブルがあってもちょうどいいくらいだったのかもしれません。というか、予備という意味でも2系統用意することの重要さを実感しました。今回は多人数が対象で、画面を見ての説明が多かったので、クイズとかはあまり出すことができませんでしたが、多人数の時は多人数なりの面白さがあります。

そんな中でも、一人、小学5-6年生くらいでしょうか、男の子が屈折望遠鏡が面白いみたいで、観望会終了直前の頃には最後自分でアンタレスとか導入していました。この頃になると人も少なくなってきていて、星座ビノを再び貸し出して、その子も一緒にさそりの手とか見つけたりしていました。こんな子が一人でもいると、やっぱり触ってもらえる望遠鏡を出して良かったと思えます。

21時を過ぎた頃に観望会終了のアナウンスがありました。片付けは大したことはないので、21時半前には車を出し、妻を迎えに再びイオンモールに向かいました。自宅までは山側の道を通り30分強くらいでしょうか。外でまだまだ暑く汗をかいたので、シャワーだけ浴びて昨晩途中まで見ていた金曜ロードショーのサマーウォーズを見終えて、そのまま寝てしまいました。


まとめ

夏休みのこともあり、観望会シーズンです。来週もまた別の観望会があります。観望会で星を見せることも、趣味としての楽しさの一つでもあるので、今年も都合がつく限りいろいろ参加したいと思います。



2025年7月26日(土)、この日は朝は太陽撮影、少しお昼寝して、夕方から飛騨コスモス天文台の観望会と忙しい一日でした。

夕方から観望会

太陽はHαの通常観測モードなので別途また記事にします。朝早くから起きていたので、昼くらいには眠くなり、14時くらいからお昼寝してました。目が覚めて、夕方からの観望会の準備開始です。と言っても、暑くて暑くて、車に荷物を載せるだけで大変で、クーラーのついた部屋から荷物を運んで、車に積んだら一旦戻って涼んで、また運んで...というのを繰り返して、16時15分頃に自宅を出発しました。富山は結構晴れていたのですが、道すがら徐々に雲が多くなって来ました。

途中神岡町に寄って、いつもの「もりのや」で早めの夕食です。ちなみに、フードロスを避けるために夕食時は予約をしてくださいとのことです。今回頼んだのも、先月と同じ「飛騨牛の牛すじカレー」です。普通もりですが、量的には十分な大盛りクラスでお腹いっぱい。牛すじはトロトロで絶品、サラダもたっぷりついて、これで何と税込950円。かなり良心的な値段です。
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食べてる途中に、星友のかんたろうさんから電話がかかってきて「今神岡近くだけど、天気があまり良くなさそうなので今から伊吹山の観望会に行く」とのことです。確かに来る途中も雲が多かったので心配でしたが、とりあえず私は「飛騨コスモスの観望会に向かう」と伝えました。しばらくすると、またかんたろうさんから電話があって、「古川で晴れているので天気は回復しそう、なので飛騨コスモスに戻る」とのことです。後から聞いたら、伊吹山の観望会は人が多すぎて、夕方早々から車の入場規制がかかったそうです。「そのまま伊吹山に行ったら入れないところだった」とかんたろうさん。

私の方は、18時前に「もりのや」を出て、観望会会場の飛騨コスモス天文台に向かいます。


飛騨コスモス天文台

飛騨コスモスに着くとすでにかんたろうさんが到着してました。まだ雲はありますが、機材を出すことに。程なくしてスタッフの方達も到着。聞いたらちょっと前に雨が降ったらしくて、そのせいか東の低空にきれいな虹が出ていました。
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来てくれるお客さんの数は、その日の昼間から夕方の天気に大きく左右されます。この日はあまり天気が良くなかったので、今回の観望会の参加人数はそこまで多くなくて、せいぜい15人くらいだったでしょうか。それでも子連れの家族が何組か来てくれてました。あと、かんたろうさんのお知り合いで、以前長野県は宇宙県の講演でお会いした方がわざわざ愛知から来てくれました。なんでも、この日にこちらのほうで宇宙関連イベントのボランティアがあって、展示説明とかしてきたそのついでとのことです。


電視観望機材

先月の観望会ではトラブルだらけで失敗し、反省して前回記事でメンテナンスした電視観望機材ですが、今回は大成功だったと言っていいでしょう。今回用意したものは、
  1. メインの電視観望にFMA135+Uranus-C+トラバース
  2. 広角電視観望にNIKKOR 35mm F1.4レンズ+ASI294MC+自由雲台
  3. M1 MacのVMware上のArm WindowsでSharpCapを2つ立ち上げ、上記カメラ2台を同時接続
  4. 24インチモニター
  5. 星座ビノを8個
でした。スコープテック望遠鏡も用意しましたが、雲間も多かったことと、惑星や月がでていないので、結局使いませんでした。

夕方暗くなりかけるときに楽しいのは、一番星見つけ大会です。この時間帯はまだ雲が結構広い範囲にあったのであまり星もはっきり見えず、からなずしも明るい星が一番星になるとも限らず難しかったです。星座ビノを駆使したりで探すのですが、なかなか見つかりません。電視観望は流石に超高感度で、最初にドームの上の雲の合間の青空にある一番星を見つけました。時間と方角的にはいて座の星の一つだったように思います。星座ビノでもしばらくは見つかりませんでしたが、程なくして見えるようになり、その後さらにドームのすぐ近くに二番星、その後はデネブやベガ、北極星など次々と見え始め、肉眼でも確認できるようになってきました。

ただ、まだ市民薄明から航海薄明くらいの明るさなのと、雲が多いので、電視観望といえど星雲や天の川を見るにはちょっときついです。そんな中、かんたろうさんから「M57入りましたー」と声が上がったので、私も導入してみると、淡いながらも十分に見ることができます。飛騨コスモスの観望会は45cmドブソニアンと電視観望で同じ天体を見比べることができるので、かなり面白いのかと思います。

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この日の天文薄明終了は20時46分。上の画像は下の時計を見てもらえばわかりますが、20時17分でまだ暗く成りきっていません。それでも輝度の明るい天体は十分すぎるほど見えます。

実際にはもっと明るい20時前でも十分見えていました。自動保存されているM57の画像ファイルの一番早いタイムスタンプを見たら19時55分でした。いい例なので載せておきます。スタックなしの0.8秒露光の1枚画像なのでかなりノイジーですが、それでもM57の存在は十分わかります。
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その後は、部分的に曇ったり晴れたりをずっと繰り返していて、数少ない晴れ間の天体や、下の画像のような雲越しの天の川を見ていました。
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電視観望、2セット1モニター体制

今回の電視観望のポイントは、1台のPCに2つのSharpCapを立ち上げ、それぞれ別のカメラを同時に2台接続しているところです。これは見せ方のバリエーションをかなり増やします。デスクトップ画面を2つ用意し、画面切り替えで広角天の川と高倍率天体画面をすぐに切り替えて比較しながらお客さんに見せることができます。今回は外部モニターを1台用意し、PCの画面をミラーリングすることで、私は手元のPC、お客さんは対面のモニターを見てもらいます。こうすることで、真向かいでお客さんと話しながら進めることができます。

しかもこれを、M1 Mac上の仮想のArm版Windowsで実行します。Macにした一番の理由はバッテリーの持ちです。今回4時間くらいフルで2台カメラを駆動しましたが、外部バッテリーに繋ぐこともなく、内部バッテリーのみで余裕でした。終わってから自宅に戻って確認したら、まだ半分近く電池容量が残っていました。丸々一晩とかでない限り、バッテリー容量的にはこれで十分です。観望会で充電用のモバイルバッテリーとケーブルを減らせるのは、トラブル回避という意味からも大きな価値があります。

その一方心配だったのは、仮想Windows上で2台もカメラを繋いで大丈夫か?ということでした。1台の安定性は前回の記事で散々検証したので問題無いことはわかっています。でも2台同時接続で試すのはほぼぶっつけ本番だったので、ちょっと心配してました。結論としては大丈夫だったのですが、いくつか課題も見つかりました。
  • まず、カメラが認識されない時がまれにあることです。VMwareでMacに繋ぐかWindowsに繋ぐか選択が出るのですが、Windowsを選んでピロンと鳴ってもSharpCapでカメラを認識しないことがありました。これは一旦ケーブルを抜いて差し直すときちんと認識されました。これが1度ありました。
  • 次に、カメラが認識されてSharpCapでカメラを選んでも画像が出てこないことです。どうもうまく接続されていなくて、すべてのフレームがドロップされているようです。SharpCap上でカメラを一旦切断し、再度接続すると直ります。この現象は3度ほどありました。ちなみに、SharpCap上のメニューで「カメラを再接続」というのがあるのですが、これでは直りませんでした。一旦確実に切断する必要があるようです。
  • もう少しマシなのですが似た事例で、接続して画面は出るのにフレームのドロップ数が異常に多い場合です。これは露光時間を伸ばすと解決する場合もありましたし、どこをどういじってもドロップ率は変わらない場合がありました。いずれも、切断と再接続で改善します。これは5度ほどありましたでしょうか。
以上のことは、一旦設定できてしまって安定すると、あとはカメラを切断しない限り大丈夫だったので、観望会前に準備をしっかりしておけば大丈夫そうです。とにかく調子が悪かったら一旦切断して戻してやればなんとかなります。でも、なぜこんなことが起こるのかは不明です。エラー判定までの待機時間がギリギリなのかもしれません。ここら辺が仮想OSの弱点なのでしょうか? 次回、SURFACEでも2台接続を一度試してみて違いがあるかどうか見てみたいと思います。

  • 最後の問題は、ASI294MCで露光時間を伸ばした時にフレームが更新されない現象です。例えば800msは大丈夫なのに倍の1.6sにするとダメな場合です。Uranus-Cではこんな現象はなかったので、ASI294MCの画素数が多いのが原因かと推測しますが、露光時間が短いと良くて長いとなぜダメになるのかはちょっとよくわかりません。こちらは今回はぱっと解決しなかったので諦めました。実際には天の川を見るくらいなら800msくらいで十分でした。
と、こんなトラブルもありましたが、一旦動き出せば無問題で、2つを切り替えて見せる手法のメリットの方がはるかに大きかったです。


電視観望のオペレーション

機材の方はかなり良かったのですが、天気の方は最初イマイチで、時折全面を雲が覆って何も見えなくなる時もあり、子供達が退屈しているようでした。こんな時は曇りの時の定番ネタで、50mmレンズとASI294MCを使って、周りの地上の景色を見ます。駐車場の車や、シートを引いている家族の顔まではっきりわかってしまうくらいの感度に、子供だけでなく大人も驚いています。露光時間を800ms程度にしてヒストグラムで持ち上げてやれば、そこそこ動いて色まではっきり見えるし、そこらへんの暗視カメラなんか問題にならないくらいの映像になります。

その後、徐々に晴れ間も多くなり、かんたろうさんのドブと見るものを合わせたりして、晴れている箇所を狙って次々と天体を入れていきます。

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M27: 亜鈴状星雲。トータル2分46秒露光。

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M8: 干潟星雲。トータル4分22秒露光。

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M20: 三裂星雲。トータル57秒露光。

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M17: オメガ星雲。トータル2分21秒露光。

面白かったのは、最後の方に見たM11でしょうか。この頃には全面的に晴れてきていて、かんたろうさんはドブソニアンでM11をいれ、私も電視観望でM11を導入し、その間にかんたろうさんがいて座のスタークラウドやバンビの横顔の説明をしてました。
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M11。トータル12分29秒露光。

一方、広角電視観望でも南の天の川を広く見ることができるので、スラークラウドもバンビの横顔も全部入ります。M8、M20、M17、M16などの星雲も見えるので、どこに何があるかも全体を見ながら位置関係がよくわかります。下の画像の黄色の枠(後から書き込んだものです)が、上の画像で見ている範囲です。
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M11はたて座の上の方にあるのですが、目印となる赤い星が4つほぼ一列に並んでいて、その2つと2つの間にM11があります。下の画像はSharpCapで自動保存された露光時間6.4秒の1枚画像で、2枚上の拡大している画像の全域を表したものですが、M11をはさんで4つの星があるのがわかるかと思います。
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拡大の度合いを変えながら、広域と狭い領域の関係を示していきます。
  • 広角電視観望で見る目印の星
  • 拡大電視観望で見る近くの目印の星とM11
  • ドブソニアンで眼視でみる針を突いたような点々のM11をそれぞれ見比べ
  • さらには肉眼で天の川を直接見て、「あー、あそこら辺だと」確認する
など、一つの天体をいろんな見方で見ることができ、私自身もかなり至福の時でした。ドブソニアンでのM11の個々の星の鋭さは素晴らしかったです。しかもこういったことが、何人もの人たちと話しながら、同時に確認できたりするのです。広角電視観望と高倍率拡大電視観望を瞬時に切り替えて見分けることで、見ている天体がお客さんに実際の空のどこら辺にあるかをわかってもらう強力な武器になることがわかりました。

その一方で、天の川を肉眼で見る際にはPCのモニターが明るすぎるのが欠点で、天の川だけ見たい時はモニターの電源を臨機応変に切ったりもしていました。今回のような暗い空では目が慣れるまで時間がかかったりするので致命的な問題になりかねませんが、街中のような比較的明るい場所で行われる観望会では問題はもう少し緩和されるはずです。

と、まだトラブルや問題点もありますが、メリットもはるかに大きいので、今後もこの手法を探っていきたいと思います。


片付け

最後の方はまた全面曇りだし、機材の片付けを始めました。でも天文あるあるで、片付けが終わる頃には低空以外は全面快晴になり、天の川が南から北まで天頂を一直線に走り、カシオペアに繋がるまではっきりと見えたのは見事でした。周りの全部の明かりを消してしばらくの間、最後まで残っていたかんたろうさんとスタッフの方と少し話しをながら、しばし天の川を楽しみました。ものの10分もするとまた曇りだしたので、ここで現地を後にします。車を出した時点で時計を見たら23時20分でした。

自宅に到着したのは0時半過ぎで、空を見上げると、めずらしく富山でも天の川がうっすら見えるほど透明度が良かったのです。でももう疲れていたのと、次の朝も太陽撮影があるかと思い、でパッとだけ片付けて寝てしまいました。


まとめ

晴れと曇りの振れ幅が大きく、状況がコロコロ変わるような天気でしたが、十分に楽しめた観望会でした。やはり、暗い空での観望会はものすごく充実します。子供連れの家族のお客さんはどうしても早めに帰ってしまうので、最後の方のいい空を見せてあげられなかったのが心残りです。

来月の飛騨コスモス天文台の観望会は、8月12日(火)のペルセウス流星群のお祭りです。平日ですが、夏休みでお盆期間なのでたくさんの人が来るかと思います。大きなシートを引いて、寝転びながらみんなで流星群を観察します。でも今年は月が明るく、あまり好条件ではありません。私は別件が入る可能性がありそうで、今のところ参加できるかは不明です。



この日は夕方から、富山市科学博物館において、所属する富山県天文学会 (通称「県天」) の例会とその後は観望会がありました。今回の例会のテーマは電視観望がメインでした。最近入会した何人かの方が、電視観望に興味があるというのです。


地元富山での電視観望の解説

これまでいろんなところで電視観望の話をしてきましたが、実を言うと地元の富山できちんと電視観望について話したことはありませんでした。もちろん興味がある方もこれまでいて、地元の観望会などでは私の他にも何人かの方が電視観望でお客さんに見せていたりしていました。それでも全国の星まつりなどで接する人たちの熱心さがすごくて、地元富山でそこまで頻繁に質問とかされることはあまりなかったので、内心少し寂しかったところもあります。

少し様子が変わってきたなと思ったのは、コロナが明けて今年観望会が普通にできるようになってきてからです。観望会のたびに、私が出している電視観望のセットアップを見にくるメンバーの方が結構いるのです。質問も頻繁にされるようになりました。特に細かいセットアップの質問が多いので、結構な本気度を感じます。あからさまに状況が変わったように感じて、なんでかな?と考えていたのですが、少なくとも原因の一つにあるのがSeeStarだと思っています。SeeStarがあの値段で出てきて、一気にシェアをとっていったっとともに、電視観望の認知度というか、観望会の手段として普通のものとして一般層にまで認知されるようになってきました。その影響のついでにこれまでやっていた電視観望も一つの手法として「あり」だと思われて、自分でもやってみたいとかなったのではと、勝手に分析しています。

多分県天に新たに電視観望目的で来られた方達も、実際にやってみたいからだと思います。そこでちょうどいい機会なので、例会に乗じて少しまとまった話をしてみました。内容は、スマート望遠鏡から始めて、これまでの機材を自分で選ぶことができるカスタム電視観望へと導きます。わざわざ地元のグループに入って情報を仕入れたいくらいなので、実際の情報を欲しているのかと思います。なので、カスタム電視観望の方をメインに話しました。新人さんの一人が最近配布が開始されたDWARF3を注文していて、もうすぐ手元に来るはずだとのことで、かなり楽しみなようでした。

メンバーの反応ですが、もう電視観望も特別なものでもなんでもなく、普通の観望会の手段として十分有りうるものという認識で、県天の備品で揃えてもいいのではという意見もありました。今回は、単にお話と、その後の観望会でいつも通りお客さん相手に見てもらっただけですが、新規メンバーの方には改めて実践講習とかしてもいいのかもしれません。


いつもの定例観望会

さて、県天の例会が終わったのが19時くらいで、その後外に出て、20時までの観望会に参加しました。富山市科学博物館では毎週土曜日に市民向けに観望会をしています。県天メンバーはボランティアでこの観望会を手伝っていて、私もこれまでも何度か参加しています。

ここ数日間、夜も含めてかなり天気がいいので、観望会会場に着くと、すでにたくさんのお客さんが来ていました。いつものように机を出して電視観望の準備をしていると、小さな女の子が「ここは何をしているんですか?」というので、「これから星雲を見ますよ、いま準備をしているので、もう少し待っていてください。ところで、星雲って知っていますか?」と聞くと、大きな声で「知ってる」と答え、「じゃあ待ってる!」と言います。「望遠鏡みたいに並ばなくていいから待ってなくていいよ。もう少し時間がかかるから、他の望遠鏡を見てきてね。」と言って、準備を進めました。

ちょっと細かいトラブルなのですが、この日はM1 MacのArm Windows 11上で走らせたSynScan Proで、プレートソルブのSynMatrix Alignを試してみたところ、カメラの認識がうまくいきませんでした。繋いであるカメラはUranus-Cなのですが、カメラの選択リストにPlayerOneカメラはおろか、ZWOのカメラも出てきませんでした。Windowsノートで走らせたSynScan ProでAZ-GTiに繋いでSynMatrix Alignを走らせた時は、同じUranus-Cを繋いで、PlayerOneカメラも、ZWOのカメラも出てきました。個別にWindowsノートで走らせたSynScan Proでトラバースを繋いで、Uranus-Cを繋いだ時も、カメラリストには普通にPlayerOneカメラも、ZWOのカメラも出てきました。違いはM1 Macの仮想Windowsか、普通のWindowsノートかの違いだけです。Xでfollow8801さんという方が、同じようにカメラがリストに出てこないと報告されてましたが、同様に私のM1 Macも何かまだうまく設定できていないところがあるのかもしれません。

結局今回はSynScanのプレートソルブは使わずに、SharpCapのプレートソルブを使いましたが、こちらはこれまで通り、問題なく動きます。準備の間に、隣の望遠鏡の解説の声が聞こえてきて、どうやらM57、リング状星雲を見てもらっているようです。なので、こちらの電視観望もM57を最初に入れることにしました。

準備ができたところで「こちらでもリング状星雲が見えますよー!」と声をかけると、何人かの方が見にきました。PCの画面を見て、皆さん「わー、すごい」と盛り上がっていたので、「望遠鏡ではリング状星雲見えましたか?」と聞いたのですが、ほとんどが「見えなかったー...」とか、「モヤーっとしていた」など、やはりなかなか見えにくかったみたいです。多分見ていた望遠鏡はMEADEの26cmだと思うのですが、月明かりで街中なので、M57が輝度の高い星雲だとしても、一般の人がきちんと星雲を見分けるのはなかなか大変だと思います。

リング状星雲での話題が一通り尽きつつあったので、「では次に近くの亜鈴状星雲を入れてみましょう!」と言って、小さな望遠鏡が動く様子なんかを見てもらいます。小さな女の子とお母さんに亜鈴状星雲の説明をしていたのですが、「5歳だと鉄アレイもダンベルもわからないですからねー」とお母さんがどう説明したらいいのか困っていたので、「形だけ見ると、食べ終えたリンゴの芯ですよね、最近私はリンゴの芯星雲とか勝手に呼んでますよ」と説明します。するとお母さんが笑いながら「でもまだ、こんなに豪快には食べれないよね」と、子供に向かって話していました。

その後は、ちょうどアンドロメダ銀河が建物の上から出てきていたので、導入しライブスタックを始めました。最初はノイジーでも、時間が経つにつれて腕の構造とかもだんだん見えてきます。そうそう、この日のセットアップは、いつものFMA135とUranus-Cをトラバースに載せたものですが、この小ささで大きな銀河が画面いっぱいに広がる様子に、皆さんかなり驚いていて、興味津々の様子でした。

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観望会で見ていたアンドロメダのライブスタック画像を
少し画像処理して仕上げてみました。

小さな電視観望セットを見て、大抵「これ幾らくらいするのですか?」と聞かれるのですが、最近はあまり値段を言わずに、SeeStarの方を薦めるようにしています。天文マニアから見たらSeeStarは格安なのですが、最初に始める場合にはSeeStarでもそこそこの値段だと感じてしまうはずです。でもとにかく簡単なので、初めて電視観望するにはトラブルも少ないはずで、SeeStarや最近評判の良さそうなDWARF3や、ちょくちょく情報が出始めているSeeStar  S30なんかも勧めるようにしています。

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この日は実質19時から20時までの1時間の観望会だったので、あっという間でした。実は私は最初21時までと思い込んでいてのんびりしていたら、科学館のスタッフの方が「もうあっという間に20時を過ぎてしまいました、そろそろ切りのいいところで締めてください」とかアナウンスがあって、初めてもう終わりだと気づいたのです。なので結局この日見せることができたのはM57、M27、M31の3つだけでした。でもお客さんといろいろ話せたので、十分楽しむことができました。ちょうど終わることに、息子から電話があって、富山駅に迎えに行くことになったので、20時半には片付け終わりすぐに観望会場を後にしました。


2024年9月13日、ずっと天気予報が悪く中止になりそうだった富山駅前ゲリラ観望会。このゲリラ観望会、5月以来の今年2度目になります。 

午後は結構雨が降ったりしていたのですが、夕方に近づくにつれ少しづつ青空が見えてきます。メーリングリストでゲリラ観望会決行の知らせが入ります。富山のアマチュア天文家が富山駅前に集合です。

私が到着したのはちょっと遅めで、もう暗くなっていた19時過ぎ。すでに望遠鏡は10台くらいは出ていたでしょうか。駅の南口からの人の流れに沿ってズラーっと望遠鏡がならんでいるので、俄然注目を浴びます。何人かの方から「今日は何か特別な日なのですか?」と聞かれました。「富山の天文好きが集まってボランティアで望遠鏡を除いてもらっています。今日は月が綺麗ですよ。」などと答え、並んでいる望遠鏡を勧めます。月齢10.5日で月がそこそこ明るいので、クレーターもよく見えます。途中から土星も見える高度に上がってきます。今日のメインは月と土星でした。

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私はというと、駐車場から駅前まで少し距離があるので、いつもの手軽なFMA135電視観望セットです。富山だと一番お客さんが多い観望会になるので、ちょっと無理して24インチモニターとAC100Vが出せるバッテリーを運んだので、ちょっと大変でした。

私も最初は月からです。いつも初期アラインメントに使うベガもデネブも、アルタイルさえも、ちょうどこの時間だとかなり高い位置にあり、候補に上がってきません。明るくて大きな月を初期アラインメントに使うと楽です。最初に月を自動導入して方向がずれていても、画面を見ながら三脚を直接ずらしたり、トラバースの固定ねじをゆるめて高さ方向を回転させて調整したりもできるので、プレートソルブなんか使わなくてもへっちゃらです。

初期アラインメント後、お客さんには`しばらく月を見てもらい、その間に外部モニターを用意します。2画面が用意できたら、いよいよM27を入れて星雲です。前回の5月はシーズン的に星雲がほとんど見えなくて、かといって銀河を見るにはFMA135では焦点距離が短すぎたので、夏シーズンになり満を辞しての駅前星雲となります。

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地方都市といっても、さすがに新幹線がメインで止まる駅なので、駅前はかなり明るいです。それでも電視観望ならM27くらいは余裕で見えます。一般のお客さんは星雲そのものにあまり馴染みがないので、むしろ望遠鏡の小ささに驚いてくれます。「今は超高感度のカメラが使えるので、こんな小さな望遠鏡でも淡い星雲が見えるんです」とか説明して、机の下の脇に置いた小さいFMA135を見てもらいます。「間違って蹴飛ばさないでくださいね」と一言添えるのですが、その後に「小さいのでこれまで何回か実際に蹴飛ばされてます」とか言うと「確かになぁ」というような反応が返ってきます。

最近の電視観望は、M1 Mac上のVMwareで動かすARM Windows11でSharpCapを動かしています。今回は特にMacで動かしているStellarium画面との比較が役に立ちました。WMwareだと SharpCapの画面と、Mac上のStellariumとの切り替えは、3本指でタッチパッドを左右に振るだけなので、ものすごく速くて楽です。駅前なので空を見上げてもほとんど一等星しかみえません。顔を上げて真上を見てもらうと、夏の大三角はなんとか見えます。夏の大三角の大きささえ感覚的にわかってもらえれば、Stellaiumの画面上で夏の大三角を見てもらって、赤枠で示された電視観望で見る視野の広さを確認してもらって、その視野をさらに拡大すればStellariumでM27が見えてきます。その後に画面をパッとSharpCapに切り替えて「これが今実際に望遠鏡で見ている亜鈴状星雲です。同じ形ですよね!」と説明するのです。実際のM27がかなり小さく、目で見ただけでは到底見えるものではないということ、望遠鏡で見るとカラフルな天体が宇宙には存在していることなどを実感しらもらいます。

その後、北アメリカ星雲を入れたりして、スマホの画像検索で見つけた北アメリカ大陸の地図の形と比べたりします。北アメリカ星雲はこんな明るいところでも思ったよりよく見えました。どうもこの日は透明度が良かったようで、自宅に帰ってから空を見上げたら、この季節は霞んでよく見えないことが多いはくちょう座の形がはっきりわかるくらいでした。
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あとは定番のM57ですが、これは輝度が高いので駅前のような明るいところでも余裕で見えます。
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時間的にはもう昇ってきているはずだと思い、アンドロメダ銀河も入れてみました。まだかなり低い位置にあって、どうも駅前ターミナルの大型の屋根の反射光を拾うようで、迷光で画面が明るくなりすぎです。銀河の存在のものはかろうじてわかるのですが、ライブスタックするには明るすぎてサチってしまい、こちらは諦めました。気を取り直して三日月星雲に移動したのですが、こちらも大して見栄えが良くなくてお客さんウケもイマイチだったので、再びM27に移動してしばらく放っておくことにしました。

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電視観望の間、お客さんもかなりきてくれました。4人組の女子高生のうちの一人がM27を見て「感動した」と言っていたのが印象的でした。21時過ぎになって、そろそろ撤収の準備をしてくださいと指示がありましたが、結構グダグダとしていて、まだお客さんや県天メンバーとのんびり話しながら、他の望遠鏡がかなり片付いてきてから、やっと私も片付けはじめました。

それにしても天気が良くてよかったです。今日の朝の時点では中止になるかと思っていたくらいです。駅前なので、富山でやるものとしては最も多く人が集まる観望会と言っていいでしょう。普段あまり星を見るようなことがない人達にもあピールできるところもいいです。今年は年2回のゲリラ観望会でしたが、来年もこれくらいのペースで開催できればと思います。


2024年9月7日、7月に続いて今年2回目の飛騨コスモス天文台での観望会です。

でもこの日の富山は朝からどん曇り。天気予報は富山はまだ晴れですが、コスモス天文台のある数河高原はほぼ曇りで時々晴れですが、時間と共に予報が悪くなっている様子。「富山でこれだと何も見えないな」と思いながら、「もしちょっと見えたらくらいで、まあ機材も最低限でいいか」とほぼ普段車に積んであるような機材だけにします。あ、子供用に一応スコープテックの6cmの屈折だけは載せました。

ところが、国道41号線を南下するに従って、結構青空が出てきてます。現地に着いた頃には、多少雲がところどころにぷかぷかしてましたが、なんとほぼ一面青空です。「しまった、撮影機材持ってくればよかった」と思いながらも、もうどうしようもありません。

その後まだ壊れていたドームの修理をするのですが、この日は絶不調で元の配線を記録し忘れるという体たらく。途中でかんたろうさんがきて、モーター関連の配線を説明してくれて事なきを得ましが、下手したら開けたドームが閉まらなくなるところでした。でもドームのチェーンが噛みかけていて負荷が大きくて、結局修理に至らず。ちょっと別の方法を考える必要がありそうです。

そんなこんなで、ドームの外に出たらもう結構暗くなりかけていて、細い月がもう沈む少し前くらいになっていました。早速準備を始めます。とりあえずスコープテックの屈折で月をすぐに入れて、少しだけ見てもらいますが、程なくして低空の雲で見えなくなってしまいました。


少しだけ電視観望

その間に、電視観望の準備です。機材は限られていて、いつものFMA135にCBPとUranus-Cをトラバースに乗せます。PCはM1 Macの仮装WindowsでCMOSカメラに繋ぎます。PlayerOneのカメラならもう観望会でお客さんがいたとしても、完全実用レベルです。早くZWOもARM  Windowsに正式対応してくれるといいのですが。Macは画面が大きくて映りがやはり綺麗だし、バッテリーがかなりもつので、電視観望用途で改めてWindows  PCと比べると、かなり使い勝手がいいです。この日の準備はサクサクっと、10分もかからなかったでしょうか、M27を入れて声をかけると人が集まってきました。

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といっても、この日のお客さんの数はそれほど多くはなく、全部で10人程度だったでしょうか。途中天気がいいのでもっと集まるかと思ったのですが、意外に少なかったです。Stellariumを使って、M27がどれくらいの大きさかを実感してもらいます。Stellariumで見える夏の大三角と、実際の空で見える夏の大三角を比べてもらい、M27の位置と大きさをStellarium上で確認してもらいます。Stellariumには今使っている鏡筒の焦点距離とカメラのセンサーの大きさを入力することで 、今見えている画角をStellariumの画面上に赤い四角で示すことができます。その資格の範囲をM27に合わせてStellarium上での見えたものと、実際の電視観望でSharpCap上に見えた形がほぼ一緒なことがわかると、見ている画角の実感が湧いてきます。M27はM57とかに比べたらかなり大きいのですが、夏の大三角の大きさと比べるとそれでも目で見るには小さすぎることもわかります。それを口径わずか3cmの、ミニ三脚とトラバースに乗せた、すぐに蹴飛ばされそうな地面に転がっている小さな望遠鏡で見ているというのが、これまたインパクトがあります。

Stellarium上でちょうど北アメリカ星雲が見えたので、次は北アメリカ星雲に移ります。北アメリカ大陸の形をネットで画像検索すると、皆さんすごく納得していました。でも、なぜが画面に映る北アメリカ星雲がいまいち見栄え良くありません。今環境ならもっとくっきり見えていいはずなのにと思って、改めて空をよく見たら少し雲がかかり始めています。「あー雲が出てきてますね。」とか言っていたのも束の間、雲がどんどん濃くなり、ライブスタックでも星を認識できなくなったようで、画像をドロップし始めました。

かんたろうさんが「ドブでまだM27が見えている」と言っているので、眼視と電視観望と比較してもらおうと思い私の方でもM27を入れたのですが、もうかなり見えにくくなっています。私がM27を入れている間に「眼視の方で確認してきてください」と勧めたお客さんも、結局眼視でも見ることはできなかったみたいで、それ以降は雲が一面を覆ってほとんど何も見ることができなくなってしまいました。


ちょっとだけ土星

かろうじて東の低空がまだひらけていたので、ちょうど出始めていた土星を見てもらうことにしました。2つ穴ファインダーのスコープテックで導入しますが、かんたろうさんの45cmドブの方が導入が早くて「負けたー!」となってしまいました。敗因はちょっと雲がかかっていたので土星もそこまで明るくなく、二つ穴ファインダーだと穴を通して見るには少し辛かったことです。かんたろうさんの星座ビノファインダーは多少なりとも倍率があり明るく見えるのが有利なのだと思います。

土星は口径6cmの屈折でも、小さいながらもまだ綺麗に見えました。輪っかもかなり細いですが、きちんと見えています。その土星も程なくして見えなくなってしまい、もうまったりモードで話し始めます。


ゲストがお二人

この日は飛騨地方のFMラジオ曲のアナウンサーの方が来ていました。事前情報によるとかなり綺麗な方らしいのですが、真っ暗な中なのでほとんど認識できず。まあ、天文あるあるですね。今回は赤道儀の使い方を学びたいということで来てくれたのですが、あいにくの天気で次回以降に持ち越しです。この方、星空案内人の資格を持つほど星好きな方で、近くの近くの道の駅にある「カミオカラボ」にも行って、ラジオで紹介したりしているとのことです。
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というわけで、この日のもう1人のゲストはそのカミオカラボの解説スタッフの方です。ご存知の方も多いかと思いますが、この飛騨地方は山の中に宇宙物理の一大研究施設群があり、このカミオカラボでは展示されている実験装置などを通してその内容を知ることができます。この方、物理出身とのこと。私も物理出身なので、天文界隈での肩身の狭さについて妙に話が合って、ずいぶん盛り上がりました(笑)。


天体写真で盛り上がる

雲がかかってからは、そのゲストお二人と、来てくれていたお客さんも一緒に、かんたろうさんの「何か見せるものないの?」という提案で、天使観望用に使っていたMacをテザリングでネットワークに繋ぎ、私がブログにあげた写真を見ながら、会話を楽しみました。今回見たページはこのブログのトップバーからもリンクが貼ってあるここ「Nebula」になります。


このページは私がこれまで撮影した天体をまとめてあります。

メシエ順、NGC順、IC順とかになっていて、一番最初のM1:カニ星雲はここ飛騨コスモス天文台に以前据え付けてあった口径25cm、焦点距離3000mmのニュートン反射型鏡筒で撮影したものなので、この場で見せると臨場感があります。

M27:亜鈴状星雲はこの日電視観望でも見えていたもので、露光時間を増やすと蝶の羽みたいな模様があることを説明します。かんたろうさんは眼視で見た時にどうやって導入するかを解説してくれました。「や座」の先端の星から90度曲がると導入できるとか、近くに小カシオペアの「W」の字が見えるとかです。ちょっと電視観望がどうなっているか見てみたら、雲が少し薄くなったのか、かろうじてですがM27が映っています。電視観望だとリアルタイムで見ることになるので、実際に見ている方向を望遠鏡が指している方向で確認するなど、こちらも臨場感があります。電視観望の画像では、上の画像にもあるような、小カシオペアのWの上の3つの星が見えているのがわかりました。

M31:アンドロメダ銀河の所では「今日晴れていたら肉眼で見えるかアンドロメダ探しができたのに...」とか、M45:プレアデス星団とその拡大図のところでは、スバルのことを知っている人も多くて「青色が綺麗
!」とかの感想が聞こえてきました。

他にも馬頭星雲魔女の横顔など、名前と星雲の形を比べることで皆さん興味を持ってくれるようです。M78星雲のところでは鉄板のウルトラマンの故郷の話をして、元々はM87の設定だったこと、M87がブラックホールでジェットが出ていて、ジェットもかろうじて見えたことなどにつなげます。

おとめ座銀河団のところではアノテーションの画像を見せて、なぜ乙女座の方向に銀河がたくさん見えるのかをクイズとして出しました。お客さんはもちろん、ゲストのお二方にも考えてもらいました。答えは「天の川の方向は星がよく見える」ということですね。逆の言い方をすれば、「天の川のない方向には星があまりないので、『星に邪魔されずに』銀河がよく見える」ということです。物理の人ってあまりこういったこうとに興味がないことも多くて、カミオカラボスタッフの方も答えられませんでした。私も星を始めてから得た知識です。ここからさらにかんたろうさんが、「おとめ座は春の方向ですが、じゃあなぜ秋の星座の方向には銀河があまり見えないのでしょう?」というクイズを出してくれました。これは私も知らなくて聞いてみたら「我々の銀河はおとめ座銀超河団(局部超銀河団ともいうらしいです)に属しているけれどもかなり端の方にあり、よく銀河が見える方向がその銀河団の中心方向、反対側はさらに端の方を見ていることになる」ということでした。さすが天文暦30年以上というだけあって、かんたろうさんは色々知っています。


結局晴れずに撤収

天体写真を見ながらの話が散々続いたのですが、それぞれの写真のところで色々話が盛り上がるので、結局小一時間話していたことになるでしょうか。最後アイリス星雲の写真で「アイリスはあのアヤメのアイリスか?」という質問が出たりで、締めとなりました。最後に「星が見えなくても、こうやって話を聞けると来た甲斐がある」というようなことを言ってくれた人がいました。天体写真だけでこれだけ長く話すことはあまりないのですが、私も意外なほど楽しめました。

21時半頃だったでしょうか、その頃にはうっすらと星が見えている方向もありましたが、結局観望するまでには至りませんでした。一部の人には星座ビノを使ってもらって、雲があっても方向によっては目で見えない星が星座ビノだと見えるということを実感してもらいました。

その後も晴れることはなく、ずっと厚い雲のままで、お客さんも少なくなってきて、22時には撤収となりました。前回の「謎の鳴き声事件」と次の日の昼間の「隣のグランドでの熊目撃事件」のこともあるので、少人数で長居するのはちょっと怖いです。

帰り道、夕飯を食べてないことを思い出し、自宅近くの24時間営業のすき家で「月見すきやき牛丼」の大盛りを食べて満足して自宅に戻り、富山の空も曇っていることを確認してすぐにベッドに潜り寝てしまいました。今年は雨も多く、なかなか晴れてくれませんね。


まとめ

せっかくの観望会でも曇り空でほとんど見えなかったですが、天体写真を用意しておくと、それだけもかなり盛り上がります。その際、画面はできるだけ大き方がいいでしょう。今回はMacBook Proだったので、そこそこ大きな画面でした。Macはバッテリーの持ちが長いので、電視観望していても、それを切り替えて他の目的に使ったとしても、あまり気を使う必要がなく長く使えるのがいいです。


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