ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:イベント > 星まつり

関西唯一の星まつり、「星をもとめて」に参加してきました。今年は星まつりの参加を少し控えています。今回はちょうどSWAgTiでディザー撮影が成功したので、Unitecさんのブースで展示させていただけることになり、日帰りでしたが少し頑張って行ってきました。

できた記事を読み返してみましたが、完全に自分目線の日記がわりなので、星もとの情報を知りたいとか、雰囲気を知りたいとかでは、あまり役に立たないです。ごめんなさい。


当日朝の移動

出発は星もと当日の日曜日の朝6時頃。私的には星まつりにしてはゆっくりめの出発で、昼前くらいの到着になるでしょうか。そもそも今回の星もと、事前の天気予報はあまり良くなくて、特にSCWだとずっと雨の予想でした。「どうせ何も見えないや」と高を括って、特に撮影や電視観望の事前テストなどはせず、SWAgTiの展示用の機材を用意しておくくらいでした。

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荷物の量も大したことありません。

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玄関からパッと座席に置いただけで出発です。

富山から日本海側経由で京都に向かう途中、敦賀JCTの手前の南條SAで休憩です。ちょうどお腹が空いたので、朝のレモン味のさっぱりラーメンを食べます。同じものを去年も食べたのを思い出しました。なのでこのラーメン、2年連続になります。
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日本海側周りなので基本的に渋滞は全くなかったのですが、結構のんびり運転してたので現場に着いたのは午前11時頃だったでしょうか。今回は機材をUnitecさんのブースに運ぶので、テント裏に車を停めさせて頂きました。偶然にもUnitecさんの車が後ろにきていたので、展示準備のタイミング的にもちょうどいいくらいの時間でした。

今年も場所は「るり渓」なのですが、去年までの北側の駐車場の奥のスペースとは違います。南側の開けた広場のようなところで、ステージがある場所です。聞いたところによると、第4回までの星もとはこの場所で開催されていたとのことです。

かなりダメそうだった天気予報にもかかわらず、雲は厚いですが所々に青空も見えていましたし、広場中央に並べられた太陽望遠鏡も、青空が通るタイミングでプロミネンスがよく見えています。しかも滞在中雨は一滴も降らずに、完全にいい意味での裏切りの天気でした。
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何人かの方が言っていましたが、星もとは「胎内などの大型星まつりほど規模が大きくなく、アットホームでいい」とのことです。天気も悪くなかったので、この日は多くの人が来ていましたが、会場が溢れたりすることもなく、食べ物なども普通に買うことができました。関西の方達の気さくな雰囲気もまた、星もとらしさを醸し出しているのかと思います。


SWAgTiの紹介

今回はUnitecさんと外山電子さんのブースに居候しました。小さな机を出してもらって、その上にモニターを置き、その横にSWAgTiを展示しました。モニターには出発前日の夜寝る前に突貫で作ったパワポスライドで説明ファイルを、ループで表示させておきました。席を空けていても、ある程度理解してもらえるのではと思ったからです。あまりこんなことはやったことはないので、スライドのクオリティはイマイチでしたが、見ていてくれた人もいたので、今後こういったことをやる場合はもう少し作り込んでいければと思います。

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今回のSWAgTi展示の事前宣伝に関しては、ディザーのところで記事にしたくらいで、あまり大袈裟にしていなかったのですが、現場にいると意外なほど興味を示してくれる方が多かったです。ブログを読んでくれた方、その場の機材を見て不思議そうな顔をしている方、古くからもSWATファンなど、いろんな人から質問を受けました。この反響にUnitecのスタッフの方も少し驚かれていました。私の方も今年はディザーで縞ノイズを消せたので、少し自信を持って紹介することができました。

SWAgTiは一見「魔改造」に見えるかもしれませんが、実はかなり理にかなっています。オートガイド無しで、かつディザリングは有りという、ちょっと変則的な撮影です。でも、ガイド鏡も、ガイドカメラも、ガイドカメラを繋ぐケーブルも、PHD2などのガイドソフトも、一気に無くすことができるお気軽撮影です。その一方ディザリングだけはして、数時間以上の長時間露光でも縞ノイズを避けることができます。

このガイド無しお気軽撮影は、SWATの超高精度の追尾性能が大前提になります。お気軽と言っても、あくまで長時間露光を目指していて、長時間のドリフトからくる「縞ノイズ」を、AZ-GTiの2軸を使った「ディザリング」で回避しているのです。それに加えて、自動導入やプレートソルブ(まだちょっと不安定ですが...)も可能となるというおまけもついてきます。こんな説明を現地でしていたのですが、聞いてくれた皆さんは、かなり納得されているようでした。「SWATとAZ-GTiの組み合わせがメカメカしくてかっこいい」と言ってくれる方もいました(笑)。

何人かの方から「SWATが高い」という意見を聞きました。SWATは一般的な小型赤道儀どころか、中型赤道儀や大型赤道儀と比較してもまったく遜色ない精度を謳っています。しかも、その精度は全部実測してから出荷しているとのことなので「この値段でこの精度を『確実に』手に入れることができるのは、ある意味安価なのでは」と、私が思っている感想を率直に伝えたりしていました。「最近の冷却CMOSカメラは、本格的なものを揃えようとするとかなりの額になるので、それよりは全然安いですよ」などとも話していたのですが、何人かの方は本気でSWAgTiを試してくれそうな雰囲気でした。SWAgTiユーザーが増えたら、私としてはかなり嬉しいです。

まだ安定性などに少し問題があることも事実なので、できるだけこのブログで情報を発信していこうと思います。今回のブース展示も含めて、Unitecさんにはかなりお世話になっていますが、基本的には完全に私個人のアイデアで、私自身が面白いと思っていて、実用レベルで使いたいからやっているものです。なので、SWATとAZ-GTiを組み合わせることについては、Unitecさんもサイトロンさんも、何のサポートもできないかと思います。そこら辺をご理解いただいた上で、ユーザーの工夫や改造改良で楽しめる天体趣味の醍醐味というものを、各自の責任で楽しんでいただければと思います。


会場内

SWAgTiの方はモニターでの解説もあるので、適度に席を立って会場内のブースを回ります。と言っても最近物欲はあまりないので、購入品は本当にちょっとしたものだけです。KYOEIさん名物のジャンク市も遠目で見ていて、少し空いた頃にちょっとだけ箱の中を覗きましたが、何か購入するには至りませんでした。

面白かったのは星見屋さんんところに置いてあった、笠井トレーディング製のStellaBino50でしょうか。アイピース交換可能の、50mmの鏡筒2本をくっつけた双眼鏡で、プリズムなどの余分なものが一切ないので、コントラストが極めて高いです。ちょっと欲しかったですが、今回は我慢しました。
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星見屋ではZWOのフルセットも置いてありました。AM5の初期型かなりの特価で出てるのが会場内で話題になっていました、この値段なら欲しい人も多いのではないかと思いましたが、その場の現金でとなるとちょっと考えてしまいます。また、展示されていた新型AM5の、電源ポート付きのアリミゾが便利そうでした。
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似たようなコンセプトのものがPegusas Astroにありますが、日本での販売はまだないみたいです。


これと比べても、赤道儀と一体なので、アリミゾの電源入力のケーブルを赤道儀内部から持って生きているのが強みですね。

サイトロンの注目はやはりSkyWatcherの太陽望遠鏡でしょうか。実際に太陽を覗く機会がありましたが、プロミネンスが綺麗に見えていました。挿してあったアイピースがズーム型のもので、簡単に拡大して見ることもでき、表面の模様の詳細がかなりよくわかりました。
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他にも太陽関連では、最近色々成果を出しているgariさんと直接話すことができました。エタロンのことなども普通に話ができたので、きちんと理解されて物事を進めているようで、素晴らしいと思います。私も近いうちにPSTの光軸合わせをやってみたいと思っています。SkyWatcherの太陽望遠鏡は先端につけたエタロンが実際に外れることがわかったので、(太陽望遠鏡の改造は当然メーカー非推奨ですが)改造のし甲斐があるとgariさんと盛り上がっていました。

17時からは集合写真の撮影です。司会者の説明によると、集合写真は全員参加が義務とのことなので(笑)、私ももちろん参加しました。オークションはちらっと見ていただけで、落札とかは全然していません。時折ステージからブラスバンドの音楽が聞こえてきたりですが、ずっと聞いているというようなこともなく、会場内をフラフラしていたか、暑かったのでUnitecブースで座って体力が無くならないように過ごしていたのがメインでした。

なんでUnitecブースに長居してしまったか?それは、なんと冷風器が置かれていたからです。星とは全然関係ないのですが、これすごいですよ。コンプレッサーが入っていて、本物のクーラーと同じで冷たい風が出てきます。湿気を取る代わりに水がポタポタ出てくるのもクーラーと同じです。シャツの中に風を入れると相当気持ちがいいです。消費電力は130W程度で、ポータブル電源でも結構な時間持ちそうです。本体値段を聞いたら1万数千円と全然大したことなかったので1シーズンで壊れてもいいくらいのコストパフォーマンスです。
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なんで星と関係ないこんなことを強調して書くかというと、去年から現地開催が復活した星まつりの際の暑さで、実際参っている人の話を何人も聞いているからです。3週間前の胎内星まつりで2日目に体調が悪くなって早退してしまった外山電子さん。かなり心配していたのですが、この日は元気に回復されていて、同じブースでお世話になりました。聞いたらやはり胎内では熱中症だったようで、しばらく体調を悪くしてしまい、この星もとがやっと復活しての最初の星活動だとのことでした。Unitecさんも去年の胎内でバテてしまったそうで、今年は暑さ対策ということで今回のクーラーを用意してきたとのことです。去年も今年もとにかく暑くて、星まつりに限らず、外での熱中症対策として私もこのクーラー欲しくなりました。

快適といえば、デモで出ていたクッションでしょうか。


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リンク先にもあるように、天文ガイドの9月号でも紹介されています。星見で寝転んで見るために使ってほしいとのことで、実際皆さんとても快適そうにしていました。


夜は星空

夕方段々と暗くなってきましたが、空を見ると、なんとほぼ一面晴れています。雨予報だったので大した準備もしてなかったのですが、せっかくなのでSWAgTiにRedCat51とUranus-C Proを載せて電視観望兼撮影でもしようと機材を出しました。ところが、手持ちのM1 MacでUranus-C Proを認識できず、諦めてもっと小さな、いつものFMA135と非冷却のUranus-CをSWAgTiに載せてしまいました。しかもSWATは使わずにAZ-GTiのみで、いつもの簡単な電視観望となってしまいました。唯一良かったのが、宣伝用に24インチモニターを使っていたので、それを利用してお客さんの方に向けて電視観望の映像を表示しました。
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せっかくの機会なのに、口径わずか3cmで申し訳ないと思ったのですが「それでどこまで見えるか、実際見てみたい」と言ってくれるお客さんもいたので、少し気が楽になりました。導入も少し不安定だったり、月齢12.3日のかなり明るい月もありましたが、それでもM57から始まり、M27、北アメリカ星雲、アンドロメダ銀河、三日月星雲と定番ですが、連続で見せることができました。

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アンドロメダ銀河を見ている時に、ちょうど隣で外山電子さんがPHQ80にGFX100のモニター画面でアンドロメダ銀河とか写していたのですが、私の電視観望の画面を見ながらひたすら「けしからん、けしからん」と言っていました。口径わずか3cmですが、PCがあるのでリアルタイムで画像処理をしているようなものなので、やはり炙り出しで大きく有利になってしまいます。「こんないい時代になって、けしからん」ということらしいです(笑)。


夜の会場をぷらぷら散歩

21時頃になると空がかなり雲に覆われるようになってきました。電視観望のライブスタックでも星が認識できなくなってドロップし始めたので、少し放っておいて周りをぷらっと歩いてきました。

その途中、3月の「星なかまの集い」でお会いした、惑星撮影の大家のKさんから「惑星を見るのにアイピースで見るのとモニターで見るのどちらがいいと思いますか?」と尋ねられました。私は惑星はアイピースで見た方がいいと思っています。でもKさんの答えは意外で、モニターで見た方がいいという意見が多いというのです。そこで、例えば月を考えました。月はモニターで見るより目で見た方がいいと思います。明るいので十分拡大してもよく、細部まで見えるからです。その一方、星雲は電視観望だとはっきりと色がついて見えるので、眼視とは全く別の楽しみ方だと思います。惑星は月寄りか、星雲寄りかと考えると、どちらかというと月よりだと思うので、アイピースで見た方がいいと思うのです。でもKさんは惑星は暗いと言います。結局Kさんがなぜこんな質問をされたのか、最後まで意図がわからなかったのですが、惑星を極めている方の意見です。何か深い考えがあるのかと思います。大ベテランのKさんですが、自分のやり方を押し付けたり、人がやっていることを否定したりするような素振りは一切なく、一緒にいろいろと考えさせてくれます。この質問もやはり答えが深いかもしれなくて、自宅に帰ってからも今も色々考えてしまいます。

KさんがいらっしゃったブースにC14があり、実際に土星を見させて頂きました。雲越しでしたが、さすが14インチだけあって、大きく拡大していても十分に明るいです。さらに面白かったのが、そのC14を載せている片持ちの赤道儀がどう見ても手作りで、聞いたら一から設計したとのことです。赤道儀だけで重さ40kgとのことなので、さすがC14を載せられるだけのことはあります。その赤道儀のコントローラーに、なんとVixenのスカイセンサー2000がまだ現役で使われているのです。私はSS2000については昔の雑誌で見たくらいの知識しかないのですが、赤道儀の制御を一般化させる画期的な機器だったと理解しています。コンピュータで言うとオープンアーキテクチャのIBM PCといったところでしょうか。当時のVixenは規格そのものをを立ち上げるくらいの勢いがあったことが伺えます。私的には、実際に動いているSS2000を見たのは初めてで、かなり衝撃でした。そこへ飛び込んできたのが外山電子さん。なんとSS2000をまだ7台も持っているというのです。天文界隈にはすごいベテランさんが多すぎです。

雲のせいもあり、会場全体がまったりモードだった気がします。Unitecブースに帰って空を見上げても、まだ一面雲でした。あと1時間くらいで晴れるかもと言う情報を聞きましたが、次の日のこともあるので、ここで片付け始めて帰宅としました。最後挨拶だけして、22時頃に会場を後にしました。


戦利品

この日の戦利品はわずかこれだけです。
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星を始めた頃はものが安く買える星まつりがものすごくありがたかったのですが、私は基本的には買ったものは売ったりしないので、自宅はすでにジャンク部品やあまり使わない鏡筒などで溢れかえっています。なので自分の中で星まつりに参加する目的も変わって来ているのかと思います。少し前までは電視観望の普及にも力を入れてましたが、最近はスマート望遠鏡も出て、普及という意味ではもう十分な気もします。今は人に会ったり、面白い話があったら議論したり、今回のSWAgTiみたいに面白いアイデアがあったら見てもらうとかがメインでしょうか。


帰り道

帰りの高速では、行きにも寄った南條SAで0時過ぎの夕食です。よく考えたら、売店で買ったサラダ巻きを少し食べただけで、まともな夕食を取っていないことに気付いて、夜中でしたがガッツリ食べてしまいました。
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自宅に到着したのは午前2時半過ぎだったでしょうか。そのまま片付けもせず、汗をかいていたのでシャワーだけ浴びてすぐに眠りにつきました。

会場滞在は12時間を切るくらいでしたが、ちょっと体調が悪い今の私ではこれくらいが限界です。次の月曜は祝日で、十分に休養を取りました。そういえば、胎内星まつりは滞在4−5時間でブログも書いていないです。小海も行くかどうか迷っています。今年はとにかくあまり無理をしないで、できる範囲でゆったりと星活動をしていければと思います。


2024年6月8日、福島県田村市の星の村天文台で行われた星まつりに、こっそりと行ってきました。こっそりとという意味は、GWに崩した体調が戻っていないくて、泊まり(特に車中泊)は全然無理そうなこと、富山から福島までは結構な距離があり運転時間が長くなるので、いまいち自信がなくて、寸前まで誰にもいくことを知らせていなかったからです。


迷いに迷って

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前日のうちに準備だけしておきました。今回は機材も少なめです。

実際直前の直前まで迷っていて、朝起きたときに調子が良ければ行こうと決めて、前日は準備だけはして睡眠時間を確保するために早めに寝ることに。朝4時頃に起きたら結構調子がよかったので、思い切って出発としました。退院後初の長距離ドライブですが、まあいざとなったら引き返せばいいでしょうと、これ以上はあまり考えないことにしました。ただ食事に制限があるので、途中のコンビニでお菓子を買い込むとか、新潟前の黒崎PAのスターバックスで大好きな抹茶クリームフラペチーノを頼むとかもできないので、途中のドライブがずいぶん味気ないものになってしまいました。いや、でも健康が第一です。倒れて趣味も何もできなくなったことを改めて思い出しました。

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午前7時頃でまだスターバックス開いてないと思ったら、甘いものが食べれないこんなときに限って、なぜか 朝からやってるんですよね...。


会場到着

車は順調で、最寄りの田村ICで高速を降り、会場に向かいます。田村ICはETC専用なので注意なのと、このICからだと会場まで10km程度なので、かなり便利です。

会場には10時前くらいに到着したでしょうか。でもいつ求める会場に近い方の駐車場は一杯で、階下のアスファルトの方に止めました。これまでは毎回金曜に来ていたので、駐車場の心配とかしたことなかったのですが、今回はそこまで機材を出さないでおこうと思っているので、こちらの駐車場で十分です。車を降りてもそこまで疲れているわけではなく、まだ十分楽しめそうです。

会場に到着するとちょうど開会式の最中でした。何人かの来賓の挨拶があり、開会式が終わると早速会場内を回ります。

そもそもなんで今回無理してでも参加したかというと、何人かの人と会って話したかったことと、昨年星もと小海で買えなかったOIIIフィルターを買いたかったことです。今回会いたかった人には、半分以上会うことができました。顔を突き合わせて気兼ね無く思ったことを話せるのは、やはりいいですね。電話とかメールでは伝わらないこともあるのと、やはりその場で何人かと楽しく話せるのは、星まつりならではの魅力です。

ブース廻りでは、まずはOIIIフィルターを手に入れておきたかったので、国際光器さんに行きます。事前に国際光器さんのウェブサイトに行って見たのですが、相変わらずBaaderのナローバンドフィルターはごく一部を除きほとんどが在庫なしでした。今回目的のOIIIフィルターも、あればラッキーくらいに思っていたら、店長さんが前回買えなかったことを覚えていてくれて、2インチのOIIIフィルターがつい最近入荷したと教えてくれました。星まつり価格で安かったです。こういうところで交通費分とかを多少なりとも相殺できるので、買い物目的で星まつりに来て、ついでに星まつりを堪能するというのもありだと思います。


外山電子さんに居候

次に外山電子さんのブースに顔を出しました。ユニテックさんの展示もしてあって、今回は昨年の胎内星もとに引き続き、お言葉に甘えてそこにほぼ居候することに。一応昨年展示したSWAgTiを、また今回も展示させていただきました。

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せっかくなのでユニテックさんの宣伝をしておきます。一つとても面白いアダプターがありました。新規開発品とのことですが、Vixen規格のアリミゾに取り付けることで、アルカスイス互換アダプターに変換できる、とてもコンパクトなアダプターです。下の写真の濃い灰色の部分をワンタッチで取り外しすることができ、Vixen規格とアルカスイス互換をすぐに切り替えることができます。反対側のクランプ部の角度は合わないと言ってましたが、それを補ってあまりあるコンパクトさです。

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北軽井沢観測所

ブースはちょくちょくといろんなところを時間をかけて見て周りました。今回星まつりならではの面白かったものというと、圧倒的に北軽さんのところでしょうか。望遠鏡に詳しい方はご存知かと思いますが、「北軽井沢観測所」という名前のアイピースメーカーで、もともと個人のこだわりで作り始めたアイピースを、周りの方のリクエストに答える形で製品化しているところです。

私のことをご存知の店長さんがわざわざ声をかけてくれ、見て欲しいものがあるというのです。それはなんと、縮小系光学を利用して明るさ8倍を実現するという、超ファストシステムです。機構自身は全然複雑ではなく、アイピースと、カメラ前に取り付けた明るいCマウントレンズ、それを繋ぐ筒です。

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実際にアイデアとして縮小光学系は試した人を何人か知っていますが、そこまでうまく行ってないようで、なかなか実用レベルにならないようです。でもそこはさすがの北軽さん、自分のところの超高性能長焦点アイピースと、計測レベルのCマウントレンズを組み合わせて、歪みを最小限に抑えているとのことです。

実際に電視観望という体で撮影された画像を印刷してあったので見せてもらいました。上の写真にに載っているM13もそうなのですが、M51もくっきり写っているものもあり、どれもトータル露光時間が秒のオーダーだそうです!それもそのはず、撮影したのが口径10cmでF8程度の鏡筒で、これが8倍の明るさになるのですからF1(!?!?!?)とかです。実際にはカメラ前に付けてあるレンズのF値で制限されるとのことですが、それでもF1.2とかのとんでもない値です。

ここまで明るいと、本当のリアルタイム電視観望ができそうです。元々電視観望はリアルタイムで、星雲などを含めて動く様子を見ながら星雲や星団を見ようというのがコンセプトでした。実際にはそこまで明るい光学系を揃えるのが大変なので、ライブスタックで総露光時間を伸ばして、ノイズを落としていくのが主流になっているという側面があります。ライブスタックなので、当然画角が動くようなリアルタイム性まではありません。この北軽さんのアイデアなら、「本当にリアルタイム」の電視観望ができそうです。こんな機材に出会えるので、星まつりの参加ははやはりやめられません。今回無理してでも書いた甲斐がありました。

他にもEDレンズを利用したアイピースも見せていただきました。私は眼視はあまり経験がないので、違いがわかるか心配だったのですが、ほぼ同じ設計でED有り無しで比較させてもらい、コントラストなどの違いがわかりました。暗いところがより黒く出るという感じです。これは特に太陽観測Hαに有効だとのことです。Hαは単色なのでEDでも違いが出ないのではと思いましたが、コントラスト改善という観点でいくと確かに納得できそうです。これも一度太陽で実際に見てみたいです。


Vixenさんが元気

最近Vixenさんがかなり元気です。2020年のここ福島でわざわざ私を訪ねて会いにきてくれた、当時はまだ新入社員に近かった Iさんが色々紹介してくれました。Iさん、今ではVixen内の望遠鏡関連の各種製品に関わっている、もう立派な中堅どころのようです。Vixen製品の中でやはり注目はVSDです。星沼会のメンバーの最近の試用レポートを見ても、素晴らしい仕上がりのようです。VSDは試作版の段階でもすごいという噂は聞こえてきましたが、星沼会では製品版を試してもらっているということ。量産の製品段階ででもきちんと安定して性能を出せているというのはVixenの技術力の高さを物語っているのかと思います。やはりフラッグシップモデルできちんと成果を出せるというのは、信頼がおけるという意味でもとても重要なのだと思います。

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別売り(初出で付属と書きましたが正しくは別売りです。訂正してお詫びいたします。)
のケースをかなり軽量に、
しかも中のスポンジ部にこだわって作ったとのことです。
専用ケースがついているのはいいですね。 

他にもCP+で展示してあった、VSDの廉価版にあたる70mm鏡筒と、筒の中の対物レンズが移動してフォーカスする65mmmの鏡筒が展示されていました。CP+ではフォーカサーを筒内に収めるかどうかまだ迷っていて、通常のドロワータイプと合わせて2パターン展示してあったのですが、どうやら筒内内部フォーカスに舵を切ったようです。しかも内部の位置を外から覗ける目盛窓のようなものをつける予定だとか。なかなか面白い製品になりそうです。

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太陽系

星見屋さんでデモしていたDaystarのGeminiもかなりインパクトがありました。プロミネンス用と光球面用の2つを楽しめるとのことで、話を聞くと半値幅を変えているとのこと。どうやって切り替えるのか不思議だったのですが、よくよく聞くとエタロンが2つ搭載されているとのことです。確かに切り替えて見てみると、プロミネンス用は明るく見え、光球面用は暗く見えます。この間のドップラーシフトの記事ではないのですが、プロミネンスはそこの速度で移動している可能性があり、波長がずれることがあるので、多少大きな半値幅で見た方が有利なのかもしれません。それにしても、エタロンを2つ組み込むとは。最初にわかに信じられませんでしたが、波長調整つまみも2つ付いていることからどうやら本当のようです。後でDaystarのサイトで調べたら、本当に2つエタロンを搭載していると書いてありました。結構びっくりでしたが、値段も当然その分2倍!とのことです。

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手前の2つのつまみがついているのが、2つのエタロン調整に相当するようです。

太陽望遠鏡は他にも会場のどこかしこにたくさん出ていました。SHOWAさんのところではLUNTのダブルスタックで半値幅の狭いHα像を見せてもらいました。屋上の望遠鏡でも太陽を見ていて、へりから飛び出したはぐれプロミネンスが出てたと話題になっていました。太陽活動期なので見ていても楽しいのかと思います。


食事事情

今回はキッチンカーがいくつか出ていました。食事系ではカレーが一台と、スパゲティ系が一台でした。昼食時はズラーっと長い列ができていました。かなり空いてきた15時頃に行ったのですが、いくつかのカレーはすでに売り売り切れで、私はスパイシーチキンカレーをいただきました。かなりおいしかったです。

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キッチンカーではないですが、毎年恒例のキノコの串焼きもあったり、食事系以外にもスイーツがあったり、コーヒーのキッチンカーも出ていました。

会場では毎年顔を合わせているでかでかまんさんのグループに色々ご馳走になりました。お好み焼きにはじまり、おでん、ベーコンなど、どれもとてもおいしかったです。朝会場に到着した時にメイン会場に近い方の駐車場が一杯だったのですが、でかでかまんさんには「機材出すんですよね?バイクが止まっている所を空けましょうか?」と親切に言っていただきました。今回はあまり無理をしない予定だったので、お礼だけ言って別の駐車場に止めることにしました。このメンバーには毎回福島では親切にしていただいて、とてもありがたいです。

止めた駐車場に荷物を置くなどして場所を確保しておけるなら、車で移動して会場から数km坂を降りるとコンビニがあるので、多少の買い出しはそこまで不便なくできます。コンビニの隣にはガソリンスタンドがあるので、帰りが夜遅くになる場合はあらかじめ昼のうちに帰りの分のガソリンを入れておくといいです。今回も行きがけにガソリンを入れておきました。


イベント

会場では各種イベントがあり、家族連れでも楽しむことができます。ビンゴ大会では大量の景品が用意されています。国立天文台の渡部潤一先生は福島が地元で、毎年この星祭りに参加され、面白い講演をしてくれます。今年も初日の金曜から参加されていたとのことです。ここ数年恒例になっている重力波の話もまたありました。私は「聞く」ことはできなかったのですが、周りの人に聞いたら結構面白かったとのことです。渡部先生は今年はなんと屋上のドームで星空案内もしてくれたとのことです。他にも天文台スタッフによる子供向け星空解説や、プラネタリウムを利用したコンサートや、ショップスタッフによる講演、夜にはオークションもありました。

1日目の金曜の夜はかなり天気が良かったようですが、私が行った2日目は夜は曇り気味でした。家族連れの方も夜までいると会場にたくさん出ている望遠鏡で、星や星雲、星団、銀河などを見せてもらえます。ただ6月は日が長いので、暗くなるのが少し遅くて、子供はその前に疲れて眠ってしまうかもしれません。でもせっかくの機会なので、夕方少し昼寝してでも夜の星空を見ると、より楽しめるかと思います。1日目は天の川も綺麗に見えたそうです。特に、メイン会場のみでなく駐車場側に出ている、全国から集まってきたアマチュア天文家の自慢の大型望遠鏡を巡ると、かなり楽しめると思います。普通ではなかなか見られないような天体を導入してくれているはずです。


ちょっとだけ電視観望

さて私はというと、元々は機材も出さずにおとなしくしてようと思っていました。ところが、ユニテックのスタッフさんから中高生の頃にNIKONの35mmのF1.4のレンズで撮影していたという話を聞いてしまったのです。「え?私、それまだ使っていますよ。今日持ってきてますよ。」と広角電視観望で使っている機材を車から持ってきたのが運のつきでした。「おー、これこれ!」とかなり盛り上がったのですが、その時ついでにFMA135とトラバースの通常の電視観望セットも持ってきてしまったので、結局暗くなる頃には電視観望の準備を始めることになってしまいました。

ちょうどこのブログの前の記事がM1 MacとArm Windowsでの電視観望だったので、せっかくだからM1 Macで試すことにしました。多分M1 Macで電視観望までやっている人は日本ではまだ私一人だと思うので、わかる人にはわかるセットアップで、結構受けていました。機材はいつものFMA135+Uranus-Cをトラバースに載せたミニマム電視観望セットです。あまりの小ささに、来た人みんな驚いていました。小さくて目立たないので、途中何度か気づかれずに蹴飛ばされそうになったり、鏡筒の前をブロックされてしまって、その度に「あー、そこ気をつけて!」とお客さんから声が上がっていました(笑)。

ただし雲がなかったのは最初の時間帯だけで、その頃はまだ夏の面白い星雲とかは山の下に隠れてしまって、大したものは見せることができなかったです。結局、M13:ヘルクレス座球状星団、M57:惑星状星雲、M81&M82くらいだったでしょうか。それでもそこそこの人が、特にどう操作するかの様子に興味を持ってくれて、足を止めて見てくれていました。以前ブログにコメントをくれた方も来てくれました。
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最後亜鈴状星雲がやっと山から出てきたと思ったら、その真下にブースの明るい電気があって、迷光が地面のかなり低いところに置いてあるFMA135に入ってしまっているようで、星雲レベルは全く見えなくて、さらに雲もひどくなってきたのであきらめてしまいました。

Arm Windowsは全く順調で、普段やっているSURFACE8とかSURFACE9のWindows PCより快適なくらいです。仮想 OSですがそこまでパワーを使わないみたいで、Macのバッテリーも十分持ちますし、画面も広くて、「画面が綺麗で不思議に思った」と声をかけてもらったほどMacBook Proのレティーナディスプレイは性能がいいです。

問題は、SynScan Proとの接続が安定しなかったことです。プレートソルブをかけて、基本はうまくいくのですが、何度かに一回接続が切れてしまい、それが何度もありました。接続が切れた時はエラーメッセージが出たり、エラーメッセージが出る前にプレートソルブが動かなったりしてわかるのですが、その度にSynScan Proを落として再起動すればまた普通に動くようになります。でも今回落ちる頻度が結構多くて、観望会だとお客さんを待たせてしまうレベルだったので、改善が必要そうです。一応SharpCapも、SynScan ProもASCOMプラットフォームも、SynScan用のASCOMドライバーも、全て最新バージョンですが、もしかしたらWindows PCに入っている古いバージョンの方が安定だったかもしれません。少し探る必要がありそうです。

その他にも、トラバース本体の電池が切れて交換するとかのトラブルなどもありましたが、それよりも雲の方が深刻で、あまり遅くならない夜の22時くらいになって、終了としました。この日は大した機材は出していないので片付けもすぐに済み、最後まで残ってくれていた方達にお礼を言って、少し名残惜しかったですがここでお別れです。


会場をあとに

まだメイン会場には片付けとかで人も残っていて、最後に挨拶だけして帰路につきました。夕食に相当するものを食べてなかったので、坂を降りたコンビニで最後に一つ残っていた弁当を買って食べ、眠くならないようにコーヒーだけ用意して、一番近いETC専用の田村ICに向かいます。

途中眠くなるまで走って、PAとかで仮眠をとって、とにかく自宅に早めに着いてゆっくり休もうと思って走らせたのですが、夜中の高速道路は空いていてすごく順調で、午前4時くらいには自宅に着きました。流石に眠くて片付けもろくにせずにすぐに寝てしまいましたが、やはり自宅で眠ることができたのは良かったです。寝不足なのもあったのですが、かなり疲れてしまったこともあり、結局帰った日曜の昼間はほとんど寝ていました。起きてからサクッとこのブログ記事を書いています。昼間もほとんど寝ていたのですが、明日からの仕事もあるので、これ以上無理しないように早めに寝たいと思います。


戦利品

最後に今回手に入れたものです。

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  1. ビンゴで当たったタカハシのクリアファイルはもう何種類にもなりました。
  2. 外山電子さんには自作レポートのコピーをいただきました。
  3. プリズム関連を何種類か買い込みました。もしかしたら今考えていることに使えるかもしれないという淡い期待からです。いつもとんでもない値段で販売してくれているので、とても助かります。ついでに謎のネームプレートもいただきました。
  4. あとは水準器が2つです。 
まあおとなしいですね。オークションでテスターとかかなりお値打ちでで出てたのがちょっと惜しかったです。


まとめ

今回滞在は短時間でしたが、無理してでも行って良かったです。この星まつりでないと会えない人もいますし、目的のものも買えました。新しい人との出会いや、新しい機材との出会いもありました。特に北軽さんのファスト光学系は小海のステラグラスと同レベルのかなり衝撃的なアイデアでした。

来年はもっと元気になっているはずです。やはり星まつりは全日程参加した方が面白いです。 今年もまた星まつりはいくつもあります。行ける限り参加したいと思います。


この記事は「小海「星と自然のフェスタ2023」参加記: 2日目前半」からの続きとなります。




講演終了後

電視観望の講演が終わって部屋に戻り、妻に「48人も入ったよ」と報告したら「見てた!すごい!」と言ってくれました。全員が席に着くまで案内を手伝ってくれてたので、ある程度の人数は既に知ってくれていたようです。妻は元々あまりたくさんの人がきてくれるとは思ってなかったみたいで、ちょっと見直してくれたみたいです。「講演も聞いてたの?」と聞くと、案内だけしてすぐに部屋に戻ったとのこと。あとはゴロゴロしてたみたいです。

とにかく今回メインの講演が無事に終わったので、私は部屋でしばし放心状態でした。本番まではかなり気を張っていたのであまり感じなかったのですが、有料講演だったということもあり、実際にはかなりプレッシャーを感じていたみたいです。終わってから、改めて思いました。

でもあまりのんびりもしれられません。次はサイトロンブースでのデモです。18時には準備を始めたいので、程なくして講演で使った機材を一部再び持って、車で下の第一会場に向かいます。


第1会場で電視観望デモ

下の第1会場に着くと、すでにかなり暗くなっていました。必要な機材を車から持ち出して、打ち合わせで決めてあった場所に向かいます。途中、暗がりの中からサイトロンスタッフさんが私の姿に気づいてくれて、声をかけてくれました。結局少し手前に場所を移したそうです。VixenさんがPENTAXの150mmでしょうか、大型屈折を出していた場所の手前あたりに陣取ることになりました。

予報では心配だった天気も、空を見る限りかなりいいです。少しだけ雲も見えますが、昨晩よりは遥かにましでしょう。この日は土曜でメインの日なので、お客さんもたくさんくるはずで、大型の32インチのモニターと、私の方は少し小ぶりの24インチモニターを出します。32インチの方はメインのハイエンド電視観望でAskarの151PHQ。なんと150mmクラスのフォトグラフィークラスのアポです。私の方は小さいモニターにつなぎ、気軽に天の川電視観望です。手軽さと広角という、ハイエンドとは逆方向の電視観望の楽しさを伝えれればとの思いです。

天の川電視観望は準備も気軽で、三脚と自由雲台、あとはCOMSカメラに明るめ広角のカメラレンズだけです。赤道儀も経緯台さえも必要なく、当然自動導入や自動追尾さえもなくて、全部マニュアル導入で追尾なしの放ったらかしです。今回カメラはフォーサーズサイズのASI294MC、レンズは35mm F1.4の1970年台のNIKKORレンズです。F1.4だと明るい星の周りに大きくハロが出ることがわかっているので、F2.0に絞って使います。この日はほぼ満月だったので、光害防止フィルターとしてサイトロンのDBP(Dual Band Pass)フィルターを入れています。

途中、講演を聞いてくれた方も含めて、このシンプルさに興味を覚えてくれる人が多かったです。古くからカメラファンの方には、手持ちのレンズで気軽に試せそうなとことも興味を引いたようです。ほぼ満月の日に6.4秒露光一枚撮りでこれくらい見ることができます。フィルターのせいもありますが、SharpCapのリアルタイムフラット補正がかなり効いています。この機能、以前はベータ版の身についていましたが、現在は4.1の最新版の正式機能として採用されています。
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天の川電視観望を見せている間に、サイトロンスタッフの方が151PHQで導入まで準備してくれています。この時点でまだ開始予定時刻の19時前だったのですが、少し雲が多くなってきたので、本番中に曇った時のためにM27をしばらくライブスタックさせておいて、予備画像として残しておくことにしました。でもこの時点ですごくて、途中の高々十数分のライブスタック画像で画像ですでに亜鈴状星雲本体の周りにある、蝶の形をした羽の部分がうっすらですが出てきてしまっています。
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さて、19時くらいになりお客さんもかなり集まっているので、改めて今回のコンセプトを話します。
  1. まず特徴は、ハイエンド機材を使うことで電視観望がどこまで行けるのか、その一端を見て頂きたいこと。
  2. その後の簡易画像処理で、その場で見るということに主眼を置いて、どこまで綺麗になるのか示してみようというものです。
具体的には、気軽にトータル15分程度のライブスタックで、見たままの画像を、フォーマットも気軽に8ビットのPNGで保存し、Photoshopでこれも気軽にほぼcamera RAWフィルターだけで5分程度で画像処理をしたら、どこまで出るのかのデモンストレーションということです。

最初はらせん星雲にしました。上下に雲がありますが、星雲本体あたりはちょうど雲が開けていて、10分程度なら露光できそうです。ここで151PHQならではの問題が。なぜかライブスタックがうまくいきません。どうやら、微恒星が点像で鋭すぎてノイズと見分けがつかなくて、星認識がうまくいっていないようです。これはライブスタックのノイズリダクションをオフにすることで、無事にスタックし続けることができました。私自身もこんな経験は初めてで、ハイエンド屈折の能力の一端を見た気がします。このやりとりを見ていたお客さんの中にはかなり驚いていた方もいたようですが、サイトロンの方が「性能もすごいですが、価格もすごいです」と今月発売開始された際の価格を伝えるとそちらも「オオーっ」という反応が。

曇りになるまでの十数分、ライブスタックを重ねた画像をPNG形式で保存して、
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それをPhotoshopで画像処理します。それでも保存時でストレッチまで済んでいるので、そこそこ出ています。背景を少し黒く締めて、彩度を上げて色を出します。流石に虹彩のような放射状の線は出ませんでしたが、十数分の露光に5分程度の画像処理で仕上げただけでそこそこ見える画像になったのは、やはり151mmの口径の威力もあったのかと思います。
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自宅に帰ってから改めて画像を見ましたが、さすがに5分程度の画像処理だとまだまだ持っている情報を引き出せていない気がしました。始まりの画像は同じ8bitのPNGですが、30分程度時間をかけて、ソフトには制限をかけずにもう少し炙り出してみました。本体周りの淡いところと、本体の構造はもう少し出せたのかとと思います。
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続いて、網状星雲です。網状星雲の「い」の字の形のうち、今回は明るい星が入っている東側のNGC6992-5の方です。内側の淡いところがどこまで出るかも興味があります。ちょうどはくちょう座方向はこの時十分に晴れていたので、焦ることはなくライブスタックで十数分の露光をかけました。まずはライブスタック直後です。
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かなり淡いですが、現場で5分程度でPhotoshopで画像処理をしたものです。
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これだけでもかなり出てきたのがわかります。改めてもう少し時間をかけて処理したものが以下です。
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さらに隠れていた淡い部分が出てきたのかと思います。これもあくまで8bitのPNG画像で簡単に見たままで保存した画像から処理しています。それでもこれくらいは情報が隠れていることがわかります。

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今回特に思ったことは、画像処理に対する需要がかなりあるのではということです。凝った画像処理はキリがないのですが、もっと基礎的な最初のとっかかりというか、今後扱うことになる本流とはどういうものかという紹介とか、例えば今回なら電視観望で得た画像をどう処理するべきかといったような、初心者がせっかく撮った画像をいかに鑑賞するくらいまで仕上げるかといったことです。画像処理も慣れてしまえばいろんな方法があることもわかってくると思うのですが、最初のうちは何から手を出していいのかわかりにくのかと思います。もしかしたら、来年の講演はこういったことを話せればいいのかもしれません。


片付け

21時近くになると、空もだんだん曇ってきました。最後まで見ていてくれたお客さんに今回のデモのまとめを話し、解散となりました。私も片付けを始め、21時半頃には第1会場を後にします。

部屋に戻る前に上の方も見ていこうと、アストロカーのところに寄ってみると、ちょうど最後のお客さんが終わるところでした。そのまま主催者のSさんとお会いすることができ、講演に招待していただいたお礼と、来年どうなるのかなどを少し話しました。

その後、第2会場に立ち寄って、やっとRYOさんとお話することができました。今回の講演では私のが電視観望の基礎、RYOさんのが電視観望の応用というような、連動企画のような状況になっていました。RYOさんとは準備段階でも連絡を頂くなど、いろいろお世話になっていました。今回の講演は二人ともかなり盛り上がったと思うもで、RYOさんとはいつかなにか合同で企画してみたいと思います。あいにく期待のRYOさん自慢のシステムGOZENSAMAは雲が出てきて稼働するところは見えなかったですが、RASA8を使ってリアルタイム電視観望の流れを汲むということで、原点復帰で非常に興味深いです。

この時点でかなり寒くなってきていて、22時15分くらいだったでしょうか、部屋に戻りちょうどウダウダしていた妻も誘って、そのまま温泉へ。どうも聞いてみたら、妻も大1会場まで見にきてくれていたみたいです。一角だけ人だかりができていたと言っていました。

温泉が冷えた体を温めてくれました。温泉を出た後の恒例のアイスを食べながら、たまたま同じ時間になったサイトロンスタッフさんと、画像処理の反応の大きさとかについて話していました。

部屋に戻って、初日朝にかった菓子パンをひとつだけ食べて(結局この日の夕食はこれだけでした)、疲れ果てて寝てしまいました。でもかなり満足した疲れでした。


3日目

朝ちょっとゆっくりめに起きて、8時頃から朝食に。休日ということもあり、子供づれの家族もたくさんいて、かなり混んでいて2階の空いている席に案内されました。昨晩はほとんど何も食べてなかったので、朝はやっとお腹が空いてそこそこ食べることができました。でも調子に乗ってまた食べ過ぎてしまい、この日も昼食抜きとなってしまいました。

朝食後は荷物をまとめてチェックアウトです。その後に、第1会場に少しだけ寄ってみると、エーデルワイス内の片付けはすでに終わっていて、キャンプ会場も撤収をしている方が多かったです。会場に残っていた何人かの方と挨拶をして、星フェス会場を後にします。

帰り道は、来た時の佐久経由ではなく、松本経由にしました。来るときに通れなかった、メルヘン街道を行ってみます。昨年より開催時期が一月近く早くなり、雪や道路が凍る心配もないので、一度走ってみたかったのです。でも、昨年までに実際通ってきた人から聞いていたのは「かなりの悪路で、あまり使いたくない」という声です。砂利道か何かなのかと想像していたのですが、実際通ってみたら全然そんなことはなく、多少クネクネしているものの、全然普通に通れる道です。アスファルトも少し凸凹していたところもありますが、富山の地元の山の狭い道とかと比べたら全然まともでした。しかもちょうど紅葉シーズンです。下の方はまだ少し早く、最高高度近くはもう葉っぱが散っているような状況だったので、高さに応じて紅葉度合いが楽しめ、とてもきれいでした。道には宣伝の看板なども皆無で、頂上あたりは尾根沿いにあたるのか、クネクネ道も少なく、昔海外にいた頃に走った道を思い出しました。

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メルヘン街道も頂上を越えどんどん進んでいくと、高度もだんだん下がり紅葉をピークから早い状態へと逆戻りしていきます。別荘がが出てきて、レストランとかの店も出てきて、普通の民家も出てきて、最後諏訪の市街地に入り車の渋滞が始まると、とうとうリゾート気分も終わりです。

高速は諏訪ICから松本ICまでで、大した距離ではありません。行きとの高速代の差額は5000円位、距離が100km近く短くなるので、ガソリン代の差額が1500円くらいでやはり無視できない額になります。高速は少しの間なので、諏訪SAに入り、少しお土産を買い、松本で高速をでてすぐに給油。そこから下道なのと、眠くなってしまったので妻に運転を代わってもらい、無事に帰宅しました。


妻の感想

恒例の妻の意見です。今年はどうでしたでしょうか?
  • いつもより1ヶ月近く早いので、紅葉が楽しめてよかった。
  • お風呂は源泉でいつもながらよかった。23時の終了間際だと星を見ていた人がたくさん一度に来るので、混んで大変かもしれない。
  • 去年ほど(自分が)ドタバタしていなかった。初日の夜に一緒に(私Samと)食事ができたからかもしれない。前回は何か行事(古スコ懇親会)があって一人で夕食だったからかも。
  • 何もしない贅沢が素晴らしく快適で、だんだん海外リゾートっぽいイメージになってきた。
  • ホテルの対応もかなりよかった。お客さんが大人数でもドタバタしていなかった。(これは私も思いました。昨年も一昨年に比べかなり改善されたと思いましたが、今年は不満が全然なかったです。)
  • ウェルカムスイーツが想像より本格的だった。
  • やはりここはガトーキングダム(日本語で「お菓子の王国」?)の名に恥じない夢にまで見た「お菓子の城」だった。でも食べすぎた。さすがシャトレーゼ。(妻は普段からシャトレーゼの大ファンです。)
  • お腹をこなすのに、美術館まで散歩で往復した。適度な距離で楽しかった。
  • 佐久ICからの、高い所を走る天空の道のような高速道路(実際には無料の道路)も良かったが、帰りの諏訪へ向かうメルヘン街道もすごくよかった。
とのことです。どうやら今年はほとんど不満もなく、いつもの辛口批評も口を潜めています。見ている限りかなり満足していたようでした。星に関してほとんど感想がなかったので、星以外で十分楽しんでいたということでしょうか。あまり相手ができなかったので、私としては勝手に楽しんでくれていたようでありがたいのですが...。


まとめとお礼

最後にですが、今回の星フェス、私としてはとても充実していて、十分に楽しむことができました。講演とデモがあり、準備なども含めると時間が少し足りないくらいで、もっと現場をゆっくり見て、他の方ともたくさんお話ししたかったというのも少しありますが、多分体力的にもほぼ限界かと思います。

会場では至る所でボランティアさんたちが、会場の設営準備から星フェスの役割分担までたくさんのことをこなしてくれていました。本当にありがとうございました。主催のテレスコ工房のSさんには、講演のお誘いから、星フェス開催までの相談など、大変お世話になりました。今回の星フェスは、これまでとは違ったエーデルワイスという新たな会場で、特に寒い夜など相当快適でした。まだまだこの星フェスは進化し続けるのではと思わせてくれました。今年も開催までにおそらく相当な困難がたくさんあったかと思います。それでも3日間、楽しい星フェスとなったのは、Sさんはじめ、スタッフの方々、ボランティアの方々のお力のおかげかと思います。心から感謝しています。小海の星フェスは、今では完全に日本の大型星まつりの一翼を担っています。できることなら来年以降も続いてほしいと、心から思います。私自身も来年以降も微力ながらも協力できればと思っています。

とにかく楽しかったー!!!


 



この記事は前回の「小海「星と自然のフェスタ2023」参加記: 1日目」の続きになります。




午前中

2日目の朝、少しゆっくり8時頃に起きてすぐに朝食に。同じくビュッフェですが、お腹が全然こなれていなくて、ヨーグルトなどごく僅かにしておきます。もう年齢のことも考えないとダメで、いつまでも若い気分で気兼ねなく食べていたらきっとダメになります。

朝食後は受付に行こうと第2会場の上まで行きますが、望遠鏡を出す受付は下ですればいいとのことで、そのまま第1会場へ。途中第2会場をみますが、まだ朝早いせいか、お客さんもまばらでした。

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第2会場に着くと、すぐにマリーチさんとお嬢様に会いました。8月の大鹿村でもお会いしていて、その時はたくさん話せたのですが、今回はホントに挨拶だけでした。しかもお土産までもらってしまい、ありがとうございました。このお菓子、妻が家で食べて大絶賛。ぜひお礼を言っておいてほしいとのことでした。でも本当に、気を遣わないでくださいね。マリーチさんのお人柄はよく知っていますし、無理とかは決してしないでいただければと。

そのまま会場に進むのですが、2日目は全部のブースが開いています。朝から結構な人がいます。
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途中、望遠鏡組み立て教室や
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鳥の絵を描く講座も開かれていて、かなり盛況な印象を受けました。
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一通りぐるっと回りますが、結局一番印象に残っているのがSkyWatcherの太陽Hα望遠鏡で実際に太陽が見えたことでしょうか。
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サイトロンのスタッフの方が準備しているのを、
天リフ編集長が興味深げに眺めているところです。

口径は6cmなので、PSTの4cmと比べると1.5倍です。この時点で入門用というより一気に初中級用でしょうか。エタロンは回転で波長を調整できるタイプで、実際に回転させてプロミネンスなど見たのですが、少しの角度でプロミネンスの明るさがかわるので、比較的波長を大きく変えられるようでした。角度を合わせるとプロミネンスがはっきりと浮かび上がります。まだエタロンの精度はわかりませんが、少なくどもパッと見たところでは広い視野に渡ってHαが見えていたと思うので、試作レベルとはいえすでにそこそこの精度は出ているように思われます。

あと、第1会場の少し小上がりになったところのフリマエリアにも行きました。

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星座ビノ製作者の上板2丁目さんと少しお話しさせていただきました。ビノを作るときに必要な、二つのビノの平行度を測る器具が面白かったです。こういった器具を使ってきちんと調整しているところも、上板さん製星座ビノの信頼性が高い理由の一つだと思います。後から聞いたのですが、1日目に出てきたEさんのところも上板さんのところの星座ビノを買ったそうです。今回特価だったようなのですが、ここの星座ビノを買っておけば間違い無く最高峰のものです。あ、自分の持ってるNikonのビノの枠を交換してくれると言ってくれたのをすっかり忘れてました。上板さん、ごめんなさい。またいつかの機会がありましたらお願いいたします。

そうそう、今年もプリンは買いましたよ。2019年以来毎年買っていて、昔の母の手作りプリンを思い出させてくれる味で、シンプルですが変な雑味は一切なく、卵の風味が豊かで、今時こう言った味のプリンを見つけるのは大変です。おいしかったので今年もXで宣伝しておきました。

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昼になってやっとお腹が少しこなれてきましたが、Kaienさんにバームクーヘンを一ついただいて、講演前にお腹を膨らすのは心配だったので、昼ごはんはこれでおしまいです。

12時半頃になって、部屋に戻って講演の最終準備をします。そういえば、車で昨晩機材を運んだのですが21時以降は車の移動が禁止ということで、そのままにしていました。講演で少し機材を見せたいので、車で上まで移動します。講演参加者には特典としてプレゼンファイルを配布する予定なのですが、途中で各ページにブログ記事へのリンクを張れば、詳細説明が後からわかるのではと思い、このときに色々追加しました。

14時半からはスイーツの時間です。この日は昨日会場だった奥のバースペース?ではなく、レストランスペースでのスイーツバフェでした。人が多いからだと思いますが、明らかに子供の姿が多いです。今日から土曜なので、それもそのはずです。うーんこれも昼ごはんかな?でもこの日はゼリーだけにしておきました。甘くない安倍川餅みたいなのが逆に美味しくて、これがホントに昼ごはんがわりになったのは秘密です(笑)


いよいよ講演本番!

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部屋に戻って、最後のスライド確認をして、15時40分くらいに講演会場に向かいます。と言っても部屋から歩いて30秒くらいです。講演で見せるコンパクトな機材を2セットを手で持って、妻に配布資料を持ってもらいます。会場外の廊下のところにはすでにそこそこの人が。参加者の方とも少し話をして、すぐに開場時間の15時50分になります。前の講演が終わって、人が出てきます。すぐに部屋の中に入って、プロジェクターと接続テストをします。スタッフの方が講演参加料を集めてくれて、人を中に入れ始めてくれます。妻には部屋の中に入ってきた方に、資料を配ってもらいます。

接続テストはすぐに終わり、参加者に目を向けると、ドンドン人が増えていて、椅子が足りるか心配になるほどでした。後で聞いたら、48人!もの方が参加してくれたとのこと。今回有料の講演で、しかも昨年よりも参加料が上がっていたので、どこまで人が入ってくれるのか全然読めずにかなり不安でした。色々特典なども考え宣伝したりもしたのですが、講演依頼を受けた時からずっと考えていたことは、やはり電視観望の一連の基礎講座のようなものを欲している人が、一定数いるのではないかということでした。


講演に際し考えたこと

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このことはこれまで何度か電視観望について解説してきて思ったのですが、電視観望が広まりつつある状況で、やはりつまづく人が少なくないようなのです。その時、情報があるにはあるが、散らばっていてなかなか欲しい情報まで辿り着けないという声でした。これまでの過去の講演のプレゼンファイルを見ても、同じ話だと何度か聞いている人には申し訳ないという思いもあり、少しずつ複雑になってきています。でもそんな話を初心者が初めて聞いたらわかりにくいはずで、繰り返しになってもいいので一連の解説をしっかりすることが大事なのではと思ったのです。

講演を引き受けた当初はこんなふうに考えていましたが、星フェスの時期が近づいてきてタイトルと内容を伝える頃になってくると、状況がかなり変わっていました。Seestarです。ZWOが本腰を入れて開発しているSeestarは、価格、性能、操作性など、電視観望初心者に向けて圧倒的に魅力な機器です。初心者が自分でこれまでのような電視観望を組もうとして努力した場合、ある程度の時間と経験を積まなければ、Seestarが遥かに手軽に出してくれる結果には辿り着かないでしょう。価格が初心者にとっても現実的になったSeestarを使うことはある意味真っ当な選択なのかと思いますし、私も推薦します。

ただし、今の段階でSeestar以降のことが議論になっていることは、まだほとんどないようです。Seestarを買った何人かの人はずっと使い続けるかもしれませんし、何人かの方は飽きてしまうかもしれません。何人かの方はそのうちSeestarの性能に不満が出てくることでしょう。一体型というのは機材を変更できないこととほぼ同義で、鏡筒やカメラの性能を上げることは難しいはずです。そのようなことまで考えていくと、やはりこれまでの電視観望を、ある意味応用の広い「カスタム型」と考えると、きっと電視観望の原理や基礎、自分で組むときの手順などが必要とされることは、何ら変わらないと思ったのです。今回の講演は、タイトルと内容は「カスタム型」と言って見た目は少し違ったかもしれませんが、基本的にはこれまでの電視観望の一連の手法を、まとめて理解できるような内容にしました。

その一方、高々1時間の話で全ての内容を伝えることはかなり難しいことも事実で、講演というのはこれから自分で興味を持って調べてくためのきっかけというのが大きな役割かと思っています。このきっかけから詳細情報へ繋ぐために、テキスト的な定番の本などがあればいいのですが、現段階ではそのようなものは存在していなくて、情報はあるにはあるのですが、かなり散らばっています。会場での準備の最中に対処療法ですが、プレゼンファイルの各ページにこの「ほしぞloveログ」への該当記事へリンクを張っておくことを思い付きました。元々、プレゼンファイルをどこかにアップロードして、そのリンクを知らせることで、講演を聞いてくれた人に後から見返してもらおうとは思っていました。ブログ記事へのリンクをプレゼン資料内に埋め込んでおけば、かなり詳細な情報まで伝わるかと考えたのです。ただ、昔の記事で情報が古いこともあることと、リンク先の記事が長いことはご容赦いただけたらと、会場でお話ししました。

会場ではみなさんかなり真剣に聞いてくれていたのかと思います。有料で参加して頂いているので、かなり興味がある方が集まってくれたのかと思います。質問時間が数分しかありませでしたが、それでも時間一杯まで質問は出ましたし、その後につながる、サイトロンでの電視観望デモでも、講演を聞いてくれた方がたくさん来て質問をしてくれていました。講演を聞いて何かわからないこことかありましたら、このブログへのコメントでもいいですし、Twitterで質問していただいても構いません。公開だと質問しにくいことなどは、一旦Twitterの方に書き込んでいただいて、相互フォローした後に、DMで質問内容など書いていただいても構いません。

講演終了後、星ナビ2023年1月号でコリメート撮影を利用した電視観望の記事を書いた方と少しお話をしました。私はコリメート撮影はしたことはありませんが、とても参考になりました。電視観望と一言で言っても現在では範囲はかなり広く、新しい手法も日々開発されているのかと思います。文化としてだんだん習熟していくのかと思います。


近況

今回の記事はここまでにしたいと思います。

実は小海から帰って、月曜の夜くらいから喉の調子がおかしいなと思っていたら、火曜朝からグングン熱が上がり、38度後半から39度台をずっとうろうろ木曜明け方くらいまでずっと辛くて、ただ寝るだけで何もできない期間が続きました。木曜は熱も収まり36度後半と37度台をウロウロしていますが、昨日までと比べるとかなり楽で、やっとブログの続きも書けるようになってきました。近くの病院が混んでいるみたいで初診では発熱外来を受けてもらえなかったのですが、どうも子供の熱がうつったようで、症状がとても似ています。子供はコロナでもインフルエンザでもなかったということとで、調べてみたらアデノウィルスというのの症状があまりにも当てはまります。まだ3連休なので、ゆっくり休むつもりです。



 




今回の「星と自然のフェスタ」、前回に引き続いて今回もかなり以前から講演を頼まれていたので、かなり気合が入っています。2023年10月27日(金)、平日ですがこの日は休暇を取り、準備万端で朝から小海まで移動します。


小海に向けて出発

昨年より1ヶ月近く早くなった開催日のために、まだそこまで寒くはなく、道が凍結するとかの心配もないので、いつも行く北陸道ー上信越道で佐久ICから南下するルートではなく、高速代とガソリン代を節約すべく、ほとんど下道の松本経由で行くことを計画していました。でも、妻が(前日に松本方面から行くと話したにもかかわらず)富山方面から行くと思い込んでいてしまい、同じ方向だからと子供に朝学校まで送ることを約束してしまいました。学校への往復だけで1時間以上かかるので、泣く泣く富山IC方面(実際に乗ったは一つ先の立山IC)から行くことになりました。出発は午前8時でしたが、高速に乗ったのは9時過ぎなので、昼過ぎくらいに着く予定になります。

昼頃になり、昼食をどうしようかと思い、小布施SAだとまだ昼には早く、東部湯の丸SAのレストランを見たけどいまいち食べたいものがなく、

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結局佐久北ICで降りて食べることにしました。佐久JCTで別れた後の中部横断自動車道は無料道路なので、気軽にどこでも降りられます。妻に言わせると、私が庶民的なところが好きらしいので、ローカルな個人経営のようなレストランを選んでくれました。年配の女性の方が一人で切り盛りしているみたいですが、出てきたランチは超大盛り。看板メニューのハンバーグ海老フライ唐揚げランチを頼んだら、メニューに書かれていない天ぷらだけで4つ、サラダに果物2種、味噌汁は多分山梨文化でカボチャとすいとん入りの超具沢山。どれもおいしくて、お腹が一杯になりました。妻は一番少なそうなナポリタンスパを頼みましたが、これも海老まで入っていて、実際にはすごい量でした。さらにメニューにのってないはずのコーヒーなどが選べるとこのこと。聞いたらサービスだそうです。

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食べた直後は大満足だったのですが、これが実は大失敗。後々まで尾を引くことになりました。


星フェス会場到着

小海のガトーキングダムに着いたのは13時半頃でしょうか。今回は講演の準備もあるので、落ち着いた場所が欲しくて、ホテルの部屋をとってもらいました。到着後チェックインを済まし、早速エーデルワイスのある眼下の第一会場へ歩いて移動します。そこそこの距離で、行きはまだいいのですが、帰りが大変そうです。

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左の建物がエーデルワイスで中はかなり広いです。昨年までのホテル前の会場から移動してきましたが、屋根付きで。しかも暖かくで、かなり快適でした。このことは特に夜になると身に染みて感じます。

写真の奥の坂の上に見えるのがホテルになります。まだ星フェス開始前なので、会場では、スタッフの方、ボランティアの方、企業ブースの方達が準備の真っ最中でした。とりあえずはサイトロンブースで、今晩のデモの打ち合わせをします。メインは土曜の明日なので、とりあえず今日は20時頃から、準備やリハーサルがてらのんびり始めることにしました。

この時間ですでに国際光器さんは販売を始めていました。いつも一番早くから、一番遅くまで販売してくれていて、とても頭が下がります。先月の星もとでOIIIフィルターを欲しいと頼んでおいたのですが、サイズをきちんと伝えていなくて、わざわざ用意して頂いたのに、サイズ違いで申し訳ないことをしました。私はナローバンドフィルターは星まつりの度に、国際光器さんで少しづつ買い集めてます。また来年の星まつりで探そうと思います。

妻を放っておいて、いろんな方との再会で盛り上がっていたら、いつの間にか約束の14時半近くになってしまいました。もう待ちくたびれていたらしく、道を使わずに草原の方を登ってホテルに向かっています。私も後を追っかけましたが、どこかしこに多分鹿さんの落とし物が...。昼間はまだいいですが、夜は避けて通れないので歩かない方がいいですね。


ウェルカムスイーツ!!!

なぜ14時半だったのか、それはウェルカムスイーツのためです。噂にはずっと聞いていて、去年はホテルに泊まったのになぜかチェックインの時に案内されず、やっと今回辿り着けた、念願のウェルカムスイーツです。実際は少しつまむだけかと想像していたら、さすがシャトレーゼのガトーキングダム(お菓子の王国)の名に恥じない、ビュッフェ形式でケーキなど食べ放題です。
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この後も何度かおかわりしたのですが、昼ごはんを腹いっぱいになったのを忘れて食べていたら、本当にもうお腹がはち切れそうになってきました。ほら、だんだんやばいことに...。


再び外へ

腹ごなしに、ホテル前の第2会場を覗きますが、まだセッティングの最中で、あまり人はいませんでした。第2会場は眼視と電視観望の予定とのことです。
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私はこの第2会場に少なくとも一般の人とかはたくさん集まって、もしかしたら下の第1に人が来ないのではないかと思っていました。でも蓋を開けてみると、エーデルワイスが快適なせいか、第2会場の方が人が多かったと思います。その一方、夜は第2会場はキャンプ場でもあるので、あまり遅くに騒がしくすることはできず、第1会場の方に人が集まったようです。

この後、第2会場に再び歩いて移動します。この時に、昨年の小海で初めて会って、自宅にまで遊びにきてくれて、9月の星もとでも再開したOさん一家と会いました。TwitterやAramisさんのブログでも紹介されていますが、小学6年生のスーパー天文少年です。なんでもBORGの型番で会話していたとか。同じく小海で会い、自宅に来てくれたEさん一家ですが、講演の時に会うことができましたが、私が忙しくてほとんど話すことができず、申し訳ありませんでした。でもOさんのところと、Eさんのところは、お互い色々話せたらしく、小海星フェスが取り持つ縁でこうやって輪が広がっていくのが、星イベントの魅力かと思います。

準備の時間とは打って変わって、ブースはすでにかなりの盛況ぶりです。
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サイトロンブースでは、SkyWatcherの新製品の太陽Hα望遠鏡を見せてもらいました。新製品と言ってもロゴも何も入っていない、まだ4本目の試作機みたいです。口径は76mm、焦点距離が630mmで、PSTと同じような、回転タイプの波長調整機構のエタロンです。太陽Hα望遠鏡の新規参入は久しくなかったはずで、性能、値段共にかなり期待できそうです。晴れたら星フェス会場で太陽を見るとのことなので、楽しみです。
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真ん中の緑色の小さな円筒は、太陽ファインダーです。

エタロンと共に興味のあるブロッキングフィルターです。径は5mmか、もう少しありますでしょうか。
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一旦休戦

夜のデモがあるので、少し早めに会場を後にして部屋に戻ります。夕食までまだ少し時間があったので、今のうちに温泉に行きます。温泉を出た後にアイスが食べられるのですが、今回はお一人様一本との紙が貼ってあったので、(多分)一番美味しいミルクアイスをいただきました。

夕食の時間になってもまだお腹がこなれていません。頑張って食べようと思ったのですが、プレート1回でギブアップ。その代わりケーキだけは大きいのを食べました。これが夕食ビュッフェの一番の楽しみです。
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ビュッフェ会場で、女性の方に「Samさんですか?」声をかけられました。私のこと認識してれくれているみたいです。よくよく話を聞いてみると、星まつりにどうにか参加してみたくて、なんと盛岡から!電車で来られたとのこと。中学の頃から星が大好きで、親からVixenのポラリス赤道儀を買ってもらい、しかも当時では珍しいモーター駆動。写真を撮ろうと挑戦したのに、ガイド鏡がさらに必要とわかって、さすがに親にそこまで欲しいと言えずに当時諦めたとのことです。久しぶりに星の世界に戻ってきたら、浦島太郎状態で世界が変わっていて、昔やろうとしたことが今ならできそうということで、一大発起して参加したとのことです。周りに同じ趣味の人がいるでもなく、ネットで調べていて、会場に来たらネットで見た本人がいる状態とのことで、大興奮で話してくれました。実際この後も何度かお会いして、夜にも一緒に望遠鏡の傍、色々お話しさせていただきました。

夕食後、すぐに第2会場に移動します。妻もやはり食べ過ぎたとのことで、この日はベットでゴロゴロのんびりタイムとのことでした。


三度第2会場へ

会場に着くと、外山電子の外山さん、ユニテックのKさん、大学の先輩であり陣馬写真工のHBさんという、そうそうたるメンバーが。「これまでだと寒かったけど、エーデルワイスみたいな建物があると暖かいので、次回出店してみようかな」と言っていました。外山さんが、前回の星まつりで私が「読んでみたい」と言っていた雑誌「Interactive」を全巻持ってきてくれていました。以前香川の天体望遠鏡博物館でパラパラっと見ることしかできなくて、内容は今では考えられないくらいにとても鋭くつっこんだ雑誌で、いつかじっくり読みたいと思っていたのです。結構貴重な雑誌でヤフオクとかにもあまり出てきません。全巻通しで読めるのは非常にいい機会です。お貸ししてくるということで、家でじっくり読みたいと思います。ちなみにこのInteractiveですが、今この場にいるKさんが昔作った雑誌とのこと。レジェンドです。

19時半頃からは電視観望機材を外のテーブルのところに出し始めました。準備をしていると、けーたろさんからコーヒーをいただきました。寒い中暖かいコーヒーはとても美味しかったです。そうこうしてると、サイトロンさんも機材を出し始めます。サイトロンさんの機材はなんとAskerの151 PHQです。151mmの屈折アポで贅沢にも電視観望をしてしまおうという企画です。私は気楽に35mmの1970年代のNIKKORレンズで、気楽に天の川電視観望です。でも時間的には天の川は少し遅くて、目玉のM8とかは高度が低すぎて見えませんでした。その代わりに、デネブ周りの北アメリカ星雲やサドル周辺などを含めての広角電視観望でした。私の機材は三脚に自由雲台と手軽なものですが、サイトロンさんの方は結構手こずっていました。SharpCapから赤道儀がうまくつながらないようです。結局ASCOMドライバーを入れ替えて、無事につながったとのことです。この日途中から雲が出てきてしまい、ほとんど何かをお見せすることはできなくて、21時半頃には撤収となりました。

途中、ブラックパンダさんのショップに寄ったのですが、ちょうど天リフの編集長さんがいて、「Samさん、これ見ました?」と「Stella Glasses」という名前の、一見何の変哲もないメガネのようなものを紹介してもらいました。なんでも、ブラックパンダさん考案で、普段使っているメガネの上からかけられて、星がはっきり見えるものだそうです。一通り説明を聞いて、「えっ???」と思い、すぐにサンプルをお借りして外へ。星を見てすぐに「うぉぉぉ!」となり、即買いしました。これは天才的なアイデアです!私はメガネの度数がだんだん合わなくなってきていて、星を見るために少し強めのメガネを作ったのですが、結局普段使いでは疲れてしまいほとんど使用せず。いつも「星がもう少し綺麗に見えたらなぁ」と思っていました。かといってメガネの交換は面倒なのです。観望会中はこのStella Glassesをつけていればもう困ることはありません。私の場合、今後の全ての星見で使うことになると思います。久しぶりの大ヒットで、これだから星まつりはやめられません。

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そうそう、途中あっかさんが見にきてくれました。最初にブログでコンタクトを取ったのは何年前でしょうか?たぶん2018年くらいなので、もう5年も前です。Zoomの何かの会議で話したことはありますが、お会いできたのは初めてです。電視観望初期の頃からRevolution Imagerで試してくれていて、いわば歴戦の猛者といった感じの方です。

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ぶれてしまっていますが、あっかさんです。

その後、天文あるあるで、22時半頃からかなり空が晴れ渡ってきて、夕食の時に声をかけてくれた女性の方とも合流して、昨年の私の講演を聞いて電視観望から始めてみたという方のところで天文談義となりあました。最近活躍目覚ましい、まつのりさんもご登場。女性の方二人の熱意が凄まじいです。まつのりさんからの、結構雲があるにもかかわらず「ガイドをしてみたら」という提案で、ガイド信号におかしな形が出ると、もうそこかしこから「あそこが悪いのでは、ここを直したらどうか」など大盛り上がりです。あまりの声だったのでしょう、スタッフの方から「キャンプ場なので夜間は静かにしてください」と大目玉を喰らいました。撮影をするなとということではないので、そのまま撮影は継続だったかと思いますが、やはり話せないとなかなか辛いものもあり、そのまま流れ解散です。

その後、少し第2会場に行きましたが、明日もあると思い23時半頃ですが、部屋に戻りました。

2日目に続きます。


 

 

 

10月26日、講演参加特典など追加しました。本ページ下部をご覧ください。


今年も長野県小海で開かれる「星と自然のフェスタ」で
電視観望の講演をします!

電視観望をやってみたい人、もしくは初心者に向けて基礎からきちんと解説したいと思っています。


日時と場所ですが
10月28日 16時00分~16時50分
ガトーキングダム小海(旧小海リエックスホテル)
2階特設会場
になります。

タイトルは
「初心者のための
カスタム型電視観望入門」
としました。

eVscopeをはじめ、Vesperaや、最近発売されたコストパフォーマンスに優れるSeestarなど、一体型のスマート電視観望機器が種類も豊富になり、特に初心者にとっては、電視観望を気軽に試すことができる、素晴らしい時代になりつつあります。一体型のいいところは、初期知識ゼロ、もしくはほんの少しの知識で星雲や銀河などが簡単に見えてしまうことでしょう。その一方、あらかじめ一体型に組み込まれた機器なので、望遠鏡部分やカメラ部分などを入れ替えることは難しく、そのためにどうしても見える範囲には制限ができてしまいます。「電視観望機器」を望遠鏡の一種と考えると、入門用の一体型と、より柔軟に機器の交換ができるカスタム型に分かれていくのはごく自然な流れなのかと思います。一般的な望遠鏡で焦点距離や明るさを変えることができるように、カスタム型の電視観望では
  • 天の川を見るような超広域を見る
  • 比較的広がりのある大きな星雲を見る
  • 小さな銀河を見る
など、望遠鏡やカメラなどの機材を変えることでさまざまな天体に対応することができます。

今回の講演は、
  • もっと電視観望の可能性を広げたい
  • 一体型電視観望機器では物足りない
  • 今は一体型電視観望を楽しんでいるけれど、将来を見越して電視観望をカスタマイズを考えてみたい
というような方に聞いて頂きたいと思っています。

自分で電視観望システムを組むときにどういった方向で進めればいいか、何がポイントかなど、かなり初心者向けに特化して一から丁寧お話ししたいと思います。その中で、電視観望においても機材をカスタマイズしていく楽しさのようなものをお伝えできればと思います。

なお、今回の講演は参加費用(1000円)を頂くことになります。対象はホームページの案内では高校生~大人となっていますが、興味があり聞いてみたいと思うならば年齢は問いません。心配な場合は、当日講演会場で直接私までご相談ください。また、会場の広さには制限があり、参加希望者が多数の場合は入場制限をすることがありますので、ご了承ください。

昨年は事前にチケットを購入して頂く形でしたが、

今年は講習会会場入り口でお支払い、
ご入場となりますので、事前予約は必要ありません



ここから、星フェス直前の追加情報です!
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特典1: 「電視観望向けCMOSカメラの系譜」図の配布

カスタム電視観望用のカメラ選択の助けになるように、完全オリジナルのA3版のCMOSカメラの系譜図を配布します。下に一部を抜粋していますが、最近のCMOSカメラは種類がたくさんありすぎて、その関係を把握するのがかなり大変になっています。どのカメラがどのカメラの後継になるのかなど、メーカーを跨いで掲載しています。

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特典2: 「サイトロン製フィルター特別割引クーポン」の配布

参加費をご負担いただく代わりにというわけではないですが、サイトロン様の協賛で
「電視観望入門応援企画」
として、講演会場内で、
サイトロン製フィルター特別割引クーポン
をお渡しします。このクーポン券を使うことで
  • CometBPフィルターアメリカンサイズ
  • DualBPフィルターアメリカンサイズ 
  • DualBPフィルター48mm
のうち1点が特別価格で購入できます。金額などは当日サイトロンブースでご確認ください。

注意点ですが、
  • クーポンは一人1枚、所有のご本人様に限り1商品のみ対象です。
  • 商品はなくなり次第終了となります。
  • お取り置きや後日発送は承れません。
  • 10/28日22時まで有効です。29日の出店はありません。10月28日のみご利用可能です。10月29日は出店しませんのでご注意下さい。
この講演を聞いて、是非とも電視観望に有効な上記フィルターを手に入れてください。

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特典3: 講演ファイルのダウンロードとブログ記事へのリンク

講演参加者には、プレゼンファイルのpdf版のダウンロード先をお知らせします。講演を聞いて、その場で把握しきれないなど、後から確認できるはずです。

さらに、いくつかのページには、この「ほしぞloveログ」の該当記事へのリンクを書き込んでおきました。当ブログは情報はたくさんあるかと思いますが、膨大すぎてどこに何の情報があるのか、把握が困難な状況になっているかと思います。いくつかのリンク先はかなり過去の記事で、情報が古い場合もありますが、後から詳しい説明が欲しい場合に役に立つかと思います。リンク先の記事がいつもの通り長いのは、どうかご容赦ください。


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アナウンス1: サイトロンブースでの電視観望デモ
星フェス当日、天気が良ければ、サイトロンブースで電視観望のでもを行います。場所は企業ブースがあるエーデルワイスの前となる予定です。

今回のテーマは

「ハイエンド機器での電視観望」

です。憧れの大口径アポクロマート屈折など、電視観望で使うにはちょっと勿体無いとも思われる機器を使い、ハイエンドでの電視観望を行いたいと思います。電視観望がどこまで行けるのかの一端を見せることができればと思っています。当日は簡易的な画像処理までして、天体写真として仕上げようとも思っています。ただ、木曜現在での天気予報が、金曜はまだいいのですがメインの土曜が曇りになりつつあります。金曜日はリハーサルがてら準備も含めておそらく20時頃から始めることになると思います。メインは土曜日ですが、天気の様子を見て始めることになるかと思います。ホテルからは少し遠いですが、是非エーデルワイス前の観望会場にお越しください。


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アナウンス2: 天文楽者のRYOさんの電視観望講演

この電視観望講演の後に、同じく土曜の18時から、天文楽者のRYOさんによる

「近赤外線で見る新しい星空の世界」

という講演があります。こちらは電視観望の応用のような形になるはずです。よろしければ是非とも2つ併せてお聴きいただければと思います。RYOさんの講演ではHαフィルターの割引チケットを手に入れることができます。



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アナウンス3: 気軽に質問してください!
星フェス当日ですが、私は金曜午後過ぎくらいから日曜朝くらいまで会場にいる予定です。「Sam」と書いたネームプレートをかけていますので、どうかお気軽にお声かけください。特に、講演を聞いて分からないところなどもできるだけ答えますので、もし会期内にSamの姿を見かけたら、遠慮せずにつかまえてどんどん聞いてください。


それでは会場で、皆様とお会いできるのを
楽しみにしています。


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