実際のフェニックスの大口径化作業がどんどん進んでいて、ブログ記事の方が追いついていないです。とりあえず連休中の分を書いておきます。
前回までは、エタロン前に置いたコリメーターレンズの収差と思われるのが原因で、像がボケボケだったものを、PSTのエタロンに付いていた対物側の焦点距離-200mmのレンズを使うことで、分解能が一気に出たことを書きました。でも、この分解能が果たしてまだ収差に制限されてしまっているのか、それともシーイングが制限になってしまっているのかが不明でした。今回はこれに決着をつけたいと思います。
今回は、これまでのように30秒ごとに1時間程度、合計120ショット撮影を続けて、その中で前回撮影したものより明らかに分解能が良いものがあれば、前回の撮影はシーイングリミットだった、ほとんど変わらないなら収差リミットだったと言えるのかと思います。もう少し言うと、前回は12cmよりも10cmの方が若干分解能が良く、少なくとも10cmに比べて12cmの口径としての分解能は確認できていません。シーイングは時間によってばらつきがかなりあることはわかっているので、前回の10cmと12cmでみた逆転や差は誤差の範囲内の可能性が高いと思っています。
さて、2026年5月6日のゴールデンウィーク連休最終日、実際に撮影してみました。実際には前回の記事の撮影日の次の日に撮影していて、比較のためにもセットアップは何もいじっていなくて、全く同じ状況での撮影になります。
シーイングができるだけいい時間帯ということで、撮影は午前中にしましたが、あいにく全体に薄雲が掛かっている状態で、時折晴れに近くなったり、時折熱い雲が通ったりと、状況的にはかなりイマイチでした。それでもその中で1枚でも前回よりいい分解能で見えるなら、前回の撮影は収差リミットでなかったと言えるので、撮影を敢行しました。
曇が通ると写らないこともあるので、結局合計235ショットを撮影しました。曇りのせいか、そもそもこの日はシーイングが悪いのか、ほとんどの画像は分解能は出ていませんでした。前回程度のものもありますが、前回よりも数多く悪いものもあります。でもその中の少なくとも9ショットは、やはり明らかに分解能が出ているものがありました。その中で、ベストのものがこれになります。
前回のものが以下になります。明らかに上の方がいいですね。
少なくとも前回を越すものが1枚でもあったということから、前回の結果は収差リミットではなく、シーイングが悪く、改善の余地はあったということがわかります。また、前回は10cmと12cmの分解能が逆転していましたが、今回は前回の10cmで撮影した結果よりも分解能も出ているので、前回はシーイングのばらつきでたまたま順位が変わったと考えてよさそうです。
た、だ、し、だからと言って、今回撮影した結果がまだシーイングリミットなのか、これで収差リミットになったのかは判断がつきません。特にこの日は曇りで、平均的にシーイングがそもそも良くなかったと思われるので、まだシーイングリミットの可能性もあります。上の画像は、その中でもシーイングがいい時間帯を選んだことになるので、この画像の時は十分シーイングとしては良く、実際に分解能の制限に効いているのは改めて収差になった可能性もあります。というのも、上の画像でもまだ口径10cmのヘリオスター100Hαに迫っているとは言えず、口径12cmの性能を引き出し切っているとはとても思えないからです。
シーイングリミットにしろ、収差リミットにしろ、もしくはその他の原因にしろ、統計的に考えたら、無相関なバラツキの和になるので、それぞれのブレの2乗和のルートで効くと考えればいいはずです。全体で見ると、大きなブレが支配的になり、ブレが小さい成分は効きが一気に弱くなります。
なので今回言えることは、「このセットアップで、少なくとも今回撮影したところまでの分解能を出す性能があることはわかった」ということだけなのかと思います。繰り返しになりますが、今回の撮影で得た分解能を制限している原因はまだ分かっていません。でも、今回の撮影の結果から、前回の分解能が収差で制限されていたわけではなかったということは言えますね。
次に確かめるべきこととしては、明らかに今回よりもシーイングのいい時を狙って、さらに分解能が改善されるかどうかを見るべきでしょう。もうこれ以上改善されないなら、収差制限か、もしかして他の原因による制限かもしれないけれど、それが今のセットアップでの限界ということになるので、その原因を取り除くような改善をしていくべきなのでしょう。
さて次回ですが、実はもう撮影は終わって暫定的ですが結果も出ています。また記事にします。
前回までは、エタロン前に置いたコリメーターレンズの収差と思われるのが原因で、像がボケボケだったものを、PSTのエタロンに付いていた対物側の焦点距離-200mmのレンズを使うことで、分解能が一気に出たことを書きました。でも、この分解能が果たしてまだ収差に制限されてしまっているのか、それともシーイングが制限になってしまっているのかが不明でした。今回はこれに決着をつけたいと思います。
分解能を制限しているのは何?
今回は、これまでのように30秒ごとに1時間程度、合計120ショット撮影を続けて、その中で前回撮影したものより明らかに分解能が良いものがあれば、前回の撮影はシーイングリミットだった、ほとんど変わらないなら収差リミットだったと言えるのかと思います。もう少し言うと、前回は12cmよりも10cmの方が若干分解能が良く、少なくとも10cmに比べて12cmの口径としての分解能は確認できていません。シーイングは時間によってばらつきがかなりあることはわかっているので、前回の10cmと12cmでみた逆転や差は誤差の範囲内の可能性が高いと思っています。
さて、2026年5月6日のゴールデンウィーク連休最終日、実際に撮影してみました。実際には前回の記事の撮影日の次の日に撮影していて、比較のためにもセットアップは何もいじっていなくて、全く同じ状況での撮影になります。
シーイングができるだけいい時間帯ということで、撮影は午前中にしましたが、あいにく全体に薄雲が掛かっている状態で、時折晴れに近くなったり、時折熱い雲が通ったりと、状況的にはかなりイマイチでした。それでもその中で1枚でも前回よりいい分解能で見えるなら、前回の撮影は収差リミットでなかったと言えるので、撮影を敢行しました。
曇が通ると写らないこともあるので、結局合計235ショットを撮影しました。曇りのせいか、そもそもこの日はシーイングが悪いのか、ほとんどの画像は分解能は出ていませんでした。前回程度のものもありますが、前回よりも数多く悪いものもあります。でもその中の少なくとも9ショットは、やはり明らかに分解能が出ているものがありました。その中で、ベストのものがこれになります。
前回のものが以下になります。明らかに上の方がいいですね。
少なくとも前回を越すものが1枚でもあったということから、前回の結果は収差リミットではなく、シーイングが悪く、改善の余地はあったということがわかります。また、前回は10cmと12cmの分解能が逆転していましたが、今回は前回の10cmで撮影した結果よりも分解能も出ているので、前回はシーイングのばらつきでたまたま順位が変わったと考えてよさそうです。
まだ結論は出ていない
た、だ、し、だからと言って、今回撮影した結果がまだシーイングリミットなのか、これで収差リミットになったのかは判断がつきません。特にこの日は曇りで、平均的にシーイングがそもそも良くなかったと思われるので、まだシーイングリミットの可能性もあります。上の画像は、その中でもシーイングがいい時間帯を選んだことになるので、この画像の時は十分シーイングとしては良く、実際に分解能の制限に効いているのは改めて収差になった可能性もあります。というのも、上の画像でもまだ口径10cmのヘリオスター100Hαに迫っているとは言えず、口径12cmの性能を引き出し切っているとはとても思えないからです。
シーイングリミットにしろ、収差リミットにしろ、もしくはその他の原因にしろ、統計的に考えたら、無相関なバラツキの和になるので、それぞれのブレの2乗和のルートで効くと考えればいいはずです。全体で見ると、大きなブレが支配的になり、ブレが小さい成分は効きが一気に弱くなります。
- 例えばシーイングのブレ成分が1として、それに収差のブレ成分が半分だとして混ざると考えたら、2乗和のルートで考えるとsqrt(1^2+(1/2)^2) = sqrt(1+0.25) ~ 1.18なので、ブレは2割も増えません。
- シーイングのブレ成分が1で、収差のブレがその10分の1なら、sqrt(1^2+(1/10)^2) = sqrt(1+0.01) ~ 1.004と、それぞれの成分で見て1割あったはずの増加分は、全体で見るとわずか0.5%以下の増加になります。
- 収差のブレが1で、シーイングのブレが同じ程度の1あったとしても、全体ではsqrt(1^2+1^2) = sqrt(2) ~ 1.4倍程度にしかなりません。
なので今回言えることは、「このセットアップで、少なくとも今回撮影したところまでの分解能を出す性能があることはわかった」ということだけなのかと思います。繰り返しになりますが、今回の撮影で得た分解能を制限している原因はまだ分かっていません。でも、今回の撮影の結果から、前回の分解能が収差で制限されていたわけではなかったということは言えますね。
次は?
次に確かめるべきこととしては、明らかに今回よりもシーイングのいい時を狙って、さらに分解能が改善されるかどうかを見るべきでしょう。もうこれ以上改善されないなら、収差制限か、もしかして他の原因による制限かもしれないけれど、それが今のセットアップでの限界ということになるので、その原因を取り除くような改善をしていくべきなのでしょう。
さて次回ですが、実はもう撮影は終わって暫定的ですが結果も出ています。また記事にします。











































