FC-76+SHG700+G3M567Mでの太陽分光撮影で、Hα線は毎回テストがてら撮影していて、その日のうちか、せいぜい次の日にはXで報告しています。でもブログ記事にはしていないものが少したまっているので、SHG700の応用編は今回はお休みで、観察記録で記事にしてみようと思います。
He-D3画像を撮影した7月13日(日)、実は機材を出してまず最初にHα画像を撮影しています。初めにHαで撮影して大きな問題がないことを確認してから、新しいことに挑戦するようにしていること、機材を出した日はできるだけHα線で撮影して変化などを見ていこうという意図です。
この日でHαの撮影は4回目、スタックは3回目になりますでしょうか。もう手慣れたもので、かなり安定に撮影できています。以下の画像は20枚をスタックしたものになります。20枚も重ねると、分光撮影特有のジャギーもほとんどわからなくなります。モノクロ、モノクロ反転、カラー、カラー反転画像を載せておきます。
このくらいの画像がコンスタントに撮れるなら、全景はもうSHG700で十分かなと思います。波長幅的にはエタロンよりも圧倒的に有利です。モザイクなしで一度に取るということを考えると、最後はカメラのピクセル数で限界が来て、これ以上はセンサーサイズを大きくすることになってくるので、ここら辺が一番バランスが取れているのかと思います。弱点は、撮影と画像処理がエタロンの一発撮影に比べるとだいぶん面倒というのと、分光特有のジャギーが出ることでしょうか。今の分光撮影のペースでは一番速くて1ショットあたり30秒ちょっとかかり、1回の撮影のファイルサイズも大きいので、連続撮影は多少難しくなります。
実はこの日、午前7時半頃と、午前11時半頃にHα線を撮影しています。上の画像は午前11時の画像を処理しています。というのも、7時の画像はかなりジャギーがひどく、11時の画像は1枚だけでもジャギーが目立ちません。あまりハッキリ覚えてはいないのですが、7時の時よりも11時の時のほうが風があった気がしていたので、11時の画像が綺麗すぎるのは意外でした。可能性の一つが、正午近くになり鏡筒が天頂近くに向き、SHG700が一番下側にきます。今の機材の一番弱い部分は鏡筒とSHG700の接合のところで、ここで一番揺れるはずです。鏡筒部分を赤道儀で支えて、SHG700が鏡筒接眼側に付いていて揺れるとすると、鏡筒が水平の場合と垂直の場合では、垂直になっていた方が揺れが小さい気がします。でもこれが本当なのかどうか、もう少し実験も含めていつか検証してみようと思います。
この日の太陽は、北東方向位に大きなプロミネンスが出ていました。このプロミネンスの高さを測ってみましょう。
JSol'Exを使うと、太陽画面内で太陽表面からの高度や距離を測ることができます。一度seeファイルを処理した状態で、出来上がった画面内で右クリックして「Measure distance」を選ぶか、画面の上のアイコン群の右端の天秤みたいなボタンを押します。すると以下のような高度を加えた画面になります。
ここで、画面のどこかをダブルクリックすると、そこを起点にして赤い線が出て距離が測れます。終点もダブルクリックです。下の画面は、距離に、さらにImage Mathのdraw_earthコマンドを使って、地球の大きさを書き込んでいます。今回のプロミネンスは6万km越えの高さで、地球の直径12756km5個分くらいになります。
続いて、1週間後の7月20日(日)の撮影です。午前8時29分から8時37分の間に撮影した10枚をスタックしています。1週間前に比べて、東側にあった黒点群が西の端の方に来ています。
うーん、記録として残すのだと反転画像はいらない気がしてきました。それよりも黒点の情報を載せておいた方がいい気がします。 というわけで自転軸の角度P角を含む、緯度経度情報とともに黒点番号がちょうど付くので、JSol'Exでcardと呼ばれる画像も残してみます。ただしこれはスタックしたものではなくて、1枚画像になります。最盛期は2024年の10月くらいだったと言われてましたが、なんかまた黒点の数が増えているみたいですね。
さらに翌日の、連休3日目の7月21日(月)の画像です。この日は撮影の最後にHαに移りました。9時50分から10時くらいに撮影しました。あまりに暑いので、この撮影直後に片づけて家の中に退散しています。
合計20ショット撮影して、その後スタックしようと思ったのですが、その中の1枚だけが分光特有のジャギーがほぼ皆無だったので、そのまま載せることにします。JSol’Exでの出力そのままで、その後の画像処理は何もしてなくてもここまで出ます。たまたまシーイングがいい瞬間だったのかと思いますが、明らかに上のスタック後の画像よりも分解能が出ています。
これには一つ理由があって、この撮影より前までは32倍速の6秒で撮影してましたが、この撮影は16倍速の12秒で撮影しています。32倍速でもいいかと思っていたのですが、550fpsだと撮影できるコマ数は高々3000コマ程度、その中で太陽が写っているのは4秒程度なので、2000コマになります。1コマの中の1pixel分の線が出来上がり画像の一本の縦線になるので、出来上がり画像の太陽が写っている部分の横幅の3000pixelを2000本の線で無理やり引き延ばして表現していることになります。16倍速にすると、約6000コマ撮影して、その内4000コマを超えるくらいに太陽が写っています。これだと少なくとも動画のコマ数が分解能を制限することはなくなるので、今後はファイルサイズは少し大きくなりますが、16倍速にしようかと思います。
最後のドップラーシフトは記録を続けるのに意味があるかどうかまだよくわかっていません。あまり意味がないようならやめるかもしれません。
Hαはもうテスト段階は終わって、コンスタントな観察段階になってきました。この画質レベルで記録が続けられるなら満足なのです。
でも逆にこうやって安定してしまうと性格的に急速に興味を失う可能性が高いので、この観察がいつまで続くかちょっと心配です。
7月13日のHα画像
He-D3画像を撮影した7月13日(日)、実は機材を出してまず最初にHα画像を撮影しています。初めにHαで撮影して大きな問題がないことを確認してから、新しいことに挑戦するようにしていること、機材を出した日はできるだけHα線で撮影して変化などを見ていこうという意図です。
この日でHαの撮影は4回目、スタックは3回目になりますでしょうか。もう手慣れたもので、かなり安定に撮影できています。以下の画像は20枚をスタックしたものになります。20枚も重ねると、分光撮影特有のジャギーもほとんどわからなくなります。モノクロ、モノクロ反転、カラー、カラー反転画像を載せておきます。
このくらいの画像がコンスタントに撮れるなら、全景はもうSHG700で十分かなと思います。波長幅的にはエタロンよりも圧倒的に有利です。モザイクなしで一度に取るということを考えると、最後はカメラのピクセル数で限界が来て、これ以上はセンサーサイズを大きくすることになってくるので、ここら辺が一番バランスが取れているのかと思います。弱点は、撮影と画像処理がエタロンの一発撮影に比べるとだいぶん面倒というのと、分光特有のジャギーが出ることでしょうか。今の分光撮影のペースでは一番速くて1ショットあたり30秒ちょっとかかり、1回の撮影のファイルサイズも大きいので、連続撮影は多少難しくなります。
実はこの日、午前7時半頃と、午前11時半頃にHα線を撮影しています。上の画像は午前11時の画像を処理しています。というのも、7時の画像はかなりジャギーがひどく、11時の画像は1枚だけでもジャギーが目立ちません。あまりハッキリ覚えてはいないのですが、7時の時よりも11時の時のほうが風があった気がしていたので、11時の画像が綺麗すぎるのは意外でした。可能性の一つが、正午近くになり鏡筒が天頂近くに向き、SHG700が一番下側にきます。今の機材の一番弱い部分は鏡筒とSHG700の接合のところで、ここで一番揺れるはずです。鏡筒部分を赤道儀で支えて、SHG700が鏡筒接眼側に付いていて揺れるとすると、鏡筒が水平の場合と垂直の場合では、垂直になっていた方が揺れが小さい気がします。でもこれが本当なのかどうか、もう少し実験も含めていつか検証してみようと思います。
太陽画面内での距離の測定
この日の太陽は、北東方向位に大きなプロミネンスが出ていました。このプロミネンスの高さを測ってみましょう。
JSol'Exを使うと、太陽画面内で太陽表面からの高度や距離を測ることができます。一度seeファイルを処理した状態で、出来上がった画面内で右クリックして「Measure distance」を選ぶか、画面の上のアイコン群の右端の天秤みたいなボタンを押します。すると以下のような高度を加えた画面になります。
ここで、画面のどこかをダブルクリックすると、そこを起点にして赤い線が出て距離が測れます。終点もダブルクリックです。下の画面は、距離に、さらにImage Mathのdraw_earthコマンドを使って、地球の大きさを書き込んでいます。今回のプロミネンスは6万km越えの高さで、地球の直径12756km5個分くらいになります。
7月20日のHα画像
続いて、1週間後の7月20日(日)の撮影です。午前8時29分から8時37分の間に撮影した10枚をスタックしています。1週間前に比べて、東側にあった黒点群が西の端の方に来ています。
うーん、記録として残すのだと反転画像はいらない気がしてきました。それよりも黒点の情報を載せておいた方がいい気がします。 というわけで自転軸の角度P角を含む、緯度経度情報とともに黒点番号がちょうど付くので、JSol'Exでcardと呼ばれる画像も残してみます。ただしこれはスタックしたものではなくて、1枚画像になります。最盛期は2024年の10月くらいだったと言われてましたが、なんかまた黒点の数が増えているみたいですね。
7月21日のHα画像
さらに翌日の、連休3日目の7月21日(月)の画像です。この日は撮影の最後にHαに移りました。9時50分から10時くらいに撮影しました。あまりに暑いので、この撮影直後に片づけて家の中に退散しています。
合計20ショット撮影して、その後スタックしようと思ったのですが、その中の1枚だけが分光特有のジャギーがほぼ皆無だったので、そのまま載せることにします。JSol’Exでの出力そのままで、その後の画像処理は何もしてなくてもここまで出ます。たまたまシーイングがいい瞬間だったのかと思いますが、明らかに上のスタック後の画像よりも分解能が出ています。
これには一つ理由があって、この撮影より前までは32倍速の6秒で撮影してましたが、この撮影は16倍速の12秒で撮影しています。32倍速でもいいかと思っていたのですが、550fpsだと撮影できるコマ数は高々3000コマ程度、その中で太陽が写っているのは4秒程度なので、2000コマになります。1コマの中の1pixel分の線が出来上がり画像の一本の縦線になるので、出来上がり画像の太陽が写っている部分の横幅の3000pixelを2000本の線で無理やり引き延ばして表現していることになります。16倍速にすると、約6000コマ撮影して、その内4000コマを超えるくらいに太陽が写っています。これだと少なくとも動画のコマ数が分解能を制限することはなくなるので、今後はファイルサイズは少し大きくなりますが、16倍速にしようかと思います。
最後のドップラーシフトは記録を続けるのに意味があるかどうかまだよくわかっていません。あまり意味がないようならやめるかもしれません。
この日のみたいに、コンスタントな記録の場合はできるだけ手軽になるように、省ける手間は省いた方が長く続くのかと思うので、今後もジャギーが少なかった場合は1ショットスタックなしで載せていきたいと思います。
まとめ
でも逆にこうやって安定してしまうと性格的に急速に興味を失う可能性が高いので、この観察がいつまで続くかちょっと心配です。
















コメント
コメント一覧 (2)
SHG700の記事、読ませていただいております。
いろいろな情報を発信していただき、感謝しております。
実は私は、2年ほど前からSol'Exを使用しておりましたが、この記事に触発されて、Batch5を購入いたしました。
スリット幅が狭いということと、筐体がアルミニウム製ということが魅力でした。
Sol'Exでは、太陽全面にピントが合いません。筐体がプラスティックというのが影響(撓んでいる?)しているように思います。
私はSol'Exの頃から、SkyWatcher製の、EVOSTAR72EDII、使用しております。今回SHG700でもこれを使用しております。
先日やっとファーストライトをしたのですが、光路長が足りない、光量が多すぎて露出が合わない、ということに遭遇しました。
仕方ないので、Sol'Exの際に使用していた、ハーシェルプリズムを使用して、対応しました。これらは今後の課題ですね。
長々と失礼いたしました。これからもいろんな情報を楽しみにしております。
何はともあれ、SHG700のファーストライトおめでとうございます!
私は直接Sol'Exの方は触ったことがないのですが、画像などを見ているとSol'Exはやはり空間的な分解能が出にくいようです。レンズの焦点距離などを比べても分かるように、Sol'Exの方が光学的には有利なんですよね。でもSHG700を触っていて思うのは、機械的な精度と安定性に相当気を使っていて、そこが空間分解能に表れているのではないかということです。そのうち、パラメータの比較をしてみたいと思っていて、まとまったらまた記事にします。
光路長が足りないのは、アイピース側に延長筒のようなものを取り付ければいいのでしょうか。「アイピース 延長」などで検索すると多くヒットします。
光量ですが、私は口径76mmでも大丈夫なので、カメラがどこまで露光時間を短くできるかが効いてくるのかと思います。私のカメラはG3M678Mでゲインが200(これはZWOカメラだとゲイン60に相当します)で、露光時間が1ミリ秒程度なので、まだ暗くする余裕があります。なので、よほどのカメラでない限り、口径72mmで明るすぎることはないと思います。例えばゲインを最低にして、露光時間を0.1ミリ秒とかにしてもまだ明るすぎますでしょうか?
今後どんどん結果が出てくるのかと思いますので、期待しています。それでは、今後ともよろしくお願いいたします。