待ちに待った雲が全然ない昼間の快晴!タイムラプスも長時間できそうです。太陽撮影がはかどります。


この日の目標

最近太陽熱がずっと続いています。昼間は休みの日しか活動できないので、休みの日で且つ晴れの日が待ち遠しいです。2025年4月5日は午前中は晴れの予報で、午後からは曇りの予報だったので、休みの日には珍しく午前7時くらいには起きて準備を始めました。

この日の計画は盛りだくさんで、なんと太陽望遠鏡を2台も出すことになりました。撮影データとしてもかなりの量がとれたので、1回分の記事にはできなさそうです。元々考えていたのは
  1. いつもの口径20cmのC8+ASI290MM+PSTで黒点周りと大きなプロミネンスを一通り撮影。
  2. 同セットアップでプロミネンスのタイムラプス撮影を2時間くらい。
  3. 同セットアップで黒点周りののタイムラプス撮影を2時間くらい。
  4. 1台目のPSTをオリジナルに戻し、眼視と撮影
  5. 1台目のPSTを、初期の頃の魔改造に使っていた手持ちの口径10cm F10 (国際光器のMAGELLAN 102)に取り付け、ASI294MM Proで太陽全景を撮れるか試す。
  6. PSTの視野を広げるために少し改造。
  7. 改造後のPSTで10cm Mazaranで視野の広がりを確認。
  8. 改造後のPSTで20cmC8で視野の広がりを確認。
くらいでしょうか。最後曇ったので少し時間が足りませんでしたが、かなりのことはできました。


とりあえず撮影

とりあえず朝の早いうちに1の撮影は一通り済ませたので、まずはその結果です。あ、この日は結局昼すぐには薄い霞みたいな雲が全面に出てきて、それでも撮影やテストは続けたのですが、午後1時半には完全にぼやけ出したので撤収、そのあとは大量の画像をずっと処理してました。

画像処理については今回改めてかなり見直しました。例えば今回の画像はすべてカラー化してあります。カラー化してもモノクロに劣らないようなコントラストを安定につけることができるようになってきまひた。画像処理ついてはまた機会があったら別途記事にします。


まずは黒点関連です。最初は一番大きなAR4046です。番号はいつもの通り宇宙天気ニュースで調べてます。真ん中から少し西に寄っています。
07_55_23_lapl2_ap3860_c
  • 撮影日: 2025年4月5日7時52分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10) 
  • 赤道儀: Celestrn CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影: SharpCap Gain 100、露光時間1.25ms、500/1000 frames
  • 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、PixInsight SolarTools、Photoshop CC

次は4048群です。こちらはこの日がほぼ真ん中です。大きな黒点に、細かい黒点がたくさん連なっています。
07_52_22_lapl2_ap3839_c
  • 2025年4月5日7時53分

小さな黒点群AR4049です。位置的には4046の真下あたりでしょうか。
07_53_39_lapl2_ap3859_c
  • 2025年4月5日7時55分

最後はかなり西に寄ったAR4044です。周辺部も入っているので、彩層面を反転しています。なので、一番白いところが黒点になります。
07_56_37_lapl2_ap2789_lowdot_c2
  • 2025年4月5日7時56分

次はプロミネンスです。大きなものが東の9時方向に出ていました。画像は横長の画角を生かすために90度時計回りに回転させています。
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2025年4月5日8時0分

画像を見てもわかりますが、この日は朝早かったこともあったのでしょうか、相当シーイングが良かったようです。どれもかなりの分解能が出ています。これくらいのものが撮影できると、画像処理は相当楽です。これくらいいつも撮影できるならいいのですが、これをコンスタントに出すのが当面の目標でしょうか。


全景を入れてみる

最初の一連の撮影の後、タイムラプス映像の撮影を開始しましたが、こちらは長時間なのでその間に他にやれることをやっておきます。

この日試したかったのは、なんとかして太陽の全景を一度に撮れないかということでした。ずっと以前、口径10cmで全景を出したことはあります。



この時は太陽活動はまだほとんど低迷期で、あまり表面の様子が分からなかったこと、その後画像処理技術も上がったことで、同じ機材でどこまで全景の模様に迫れるかという比較をしたかったのです。これはPhoenixだとあまりに簡単に、しかもかなり綺麗に全景が得られたことも影響しています。

まずは、昔やっていた設定と全く同じで試してみます。機材は口径10cm 焦点距離1000mmの国際光器のMAZELLAN 102というF10鏡筒にPSTを、カメラは視野の広いフォーサーズのASI294MM Proです。これで太陽を見てみますが、本当になんとかギリギリで全部視野内に入ります。でも相当厳しいです。

面白かったのが、鏡筒の先端につけるキャップが2段構造になっていて、真ん中の径4cm位の穴を開けると、明らかに視野が狭くなることでした。これだと全景が入りません。実は最初に4cmで試したので、あれ?以前は入ったのにとびっくりしました。その後に、キャップを全部取り外し10cmをフルで使うと、太陽全景がギリギリですが入ってきて、以前と同様になったというのが実際です。

確かに4cmに絞ると視野は狭くなりそうなのですが、なんでそうなるのかまだいまいち理解できていません。光は対物側のいろんな方向から入ってくるので、たとえ先端で口径を絞っても、暗くなることや周辺がぼやけることはあったとしても、あからさまに視野が狭くなることはないと思っていました。これはF10という平行光に近いのが効いているのでしょうか?たとえそうだとしても、少し定量的に理解しておきたいと思いました。

いずれにせよ10cmをフルに使っても、まだ太陽全体を一度に見るにはまだ視野はギリのギリです。視野を制限しているもう一つ怪しい場所はBFの径です。焦点近くに置くとは言え、わずか5mm程の直径なので、ここで視野が制限されている可能性が十分にあります。大口径のBFを手に入れられればいいのですが、太陽望遠鏡の中でもエタロンに次いで高価な部品の一つなので、購入するとなると10万円以上の大きな出費になること間違いなしです。


BFの加工を少し

そんな理由もあり、BF部分を分解して少し調べてみました。以前も分解した通り、アイピース部分を外すと、ERFとBFに分けることができます。

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上がBRFで、下がBFになります。BFの径はかなり小さいのがわかります。BF部の蓋をさらにかに目レンチで外します。

IMG_1134

BF自身は直方体に近い形をしていて、太陽光が入射する面に金色のコーティングがしてあります。両辺の長さをノギスで測定すると、両方とも5.9mmでした。その一方、BFをマウントする台座と蓋は丸い穴が空いていて、その直径は台座側が5.2mmで蓋側が5.1mmでした。要するに、実際の径はBF自身でなく、そのマウント側で制限されているというとこです。高々0.7-8mmの違いですが、5.1mmから考えたら15%くらいの違いになります。

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大きさを比較しても、やはり穴の径よりもBF本体の方が大きく見えます。

今回は穴を広げすぎて光が漏れたりしないように少し余裕を見て、手持ちの5.5mmのドリル刃を使ってマウントの台座と蓋の径を広げることにしました。ドリル刃がスポスポが通るくらいにするので、5.6mmくらいなっているとして、元の最小径の5.1mmから見たら1割程度の拡大になります。

ドリルで穴を開けた後、MAZALLANで再び、他の設定は何も変えずにカメラで視野を見てみると、おお、確実に太陽全景がはっきり見える範囲が増えています。


全景のテスト撮影

ここで太陽全景を撮影しておきます。まだ周辺減光の影響がかなり残っていることは確かで、そのせいもあるのか太陽中央と端の方の輝度差が激しく、端の方のHαの模様は画面を見ただけではほとんど見えませんでした。その後、画像処理をして輝度差を落としてみると、多少なりとも模様は出ているようです。
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ただ、これで十分かというと全くそんなことはなくて、やはりエタロン径とBF径的に無理があるのと、カメラもフォーサーズみたいなセンサー面積が大きいのを使うのはもったいないです。しかもピクセルサイズの粗い294では口径10㎝を生かせてるとも到底思えません。もっと焦点距離を短くして、見える太陽径を小さくして、ピクセルサイズの小さい小面積のCMOSカメラを使った方が、PSTのエタロンのいいところを使えるはずなので、有利なはずです。

手持ち機材で、全景を撮るだけでこんなに苦労とするならとも思ってしまいます。今迷っているのは、Phoenixを購入するかどうか。これならかなり楽に全景が撮れますし、今後改造するときにも特に精度のいいエタロンは格好の素材になります。でもそもそも、手持ちのPSTも2台とも中古のジャンクで格安で買っていて、C8も3万円ほど、MAZALLANはタダで譲り受けています。太陽関連で全部合わせても新品の少し大きめのBF一個の値段にも及ばないので、このまま格安路線を続けれればと思っています。というか、これくらい安価でないと改造なんて怖くてとてもできないです。あー、でもPhoenixのエタロンかなりよかったのでやっぱり買っておいた方がいいかなー?


続きは次回

とりあえず今回の記事はこんなとことにしておきます。タイムラプスで結構すごいのが撮れたのですが、ちょっと安定度に難ありで、処理に時間がかかりそうです。