年明けからCP+での講演のためにでPhoenixに付き合って以来、太陽熱が再燃しています。でもPhoenixはもう返してしまったので、手持ちのPSTで楽しもうと思います。
昨年度の振り返りでも太陽にはほとんど触れなかったことからもわかるのですが、ここしばらく太陽から離れてしまっていました。たまに撮影とかするのですが、あまり進展がないのでイマイチ盛り上がっていませんでした。理由としては
太陽が盛り上がってきた理由はいろいろあります。例えば、
良像範囲がどんなメカニズムで決まっているかを確認するために、普段使っているASI290MMよりもセンサー面積の大きいApollo-M miniで見てみました。どうやら光がセンサーまで届く範囲はそこまで大きくはなく、円状になっているのがわかります。右と左では、左の方がより暗くなっているようです。
さらに、エタロンの良像範囲はリング状に分布していることがわかりました。上のそこそこエタロンの回転角があっている場合から、エタロンの回転角を変えていきます。
どんどん中心が明るくなって、同心円状に広がっていく様子がわかります。明るくなっているところは波長がずれているところにあたります。
現在2台のPSTを所有していて、以前良像範囲については一度検討しています。1台目はリング状に、2台目は線上に良像範囲が変化すると書いてありますが、どうもこれは見ている場所が違うだけで、結局は2台ともリング状に変化すると思って良さそうです。
実は先々週、1台目のPSTの箱の部分の蓋を開け、ペンタプリズムの位置を動かしていろいろ調整してみました。
元々こんな風ペンタプリズムは組み込まれています、下に見えるバネ付きの棒が焦点合わせのつまみで、これが回転することでペンタプリズムが載っている台が前後します。上の黒い塊はただの押さえで、さらに上に貼り付けられたフェルト生地で箱の上蓋に接していて、フェルトで滑りやすくなっています。
これをはずして、下の台座からプリズムをカッターナイフを使って外しました。
上の良像範囲の画像で見た、画面の左側の方が暗いのを、左右均等にしようとかしたのですが、ペンタプリズムの位置をどう変えても、この状況を大きく変更することはできませんでした。光が当たる範囲を上下させることはできるのですが、左右に変化させることはほとんどできません。どうやら、光がペンタプリズムの厚みで制限されてしまっていることが原因とわかってきました。
手前から光がペンタプリズムに入射し、奥の面、右側の面と2回反射し、左側に抜けていきます。左の黒い壁に投影されている光を見ると、ペンタプリズムの厚みで上下がカットされているのがよくわかると思います。
1台目のPSTのペンタプリズムの位置をある程度最適化すると、2台目のPSTの見え方にかなり近くなりました。左側がどうしても欠けること、エタロンの回転角でリング状に良像範囲が変わることは2台ともほぼ同じです。なのでこの見え方はPSTにある程度固有のものと捉えて、今回はこれ以上は諦めることにしました。
今週になってもう一つ、C8でのピント合わせと、PSTでのピント合わせのどちらが得かを検討してみました。
結論としては「PSTのネジを締め込んで、C8でピント合わせした方が良像範囲が多少広がる」ということがわかりました。
画像を見比べると、明らかに下の方が両像範囲が大きいです。例えば、わかりやすいところでは、四隅の黒い部分は下の方が小さくなっています。
理由を考えてみます。PSTのネジを締め込むということはペンタプリズムがよりアイピース口に近づくということになります。PSTのピント合わせがどんな位置にあるにせよ、C8の焦点調整範囲ははるかに広くてセンサー面に焦点をあわせることができます。最終的にピントが合った状態では焦点位置はセンサー面で固定すると考えると、PSTの焦点つまみをいじることは「C8の副鏡からセンサー位置の間のどこにペンタプリズムを置くか」ということに他なりません。すなわち、PSTの焦点つまみを締めることはペンタプリズムをより光の径の小さい焦点側に寄せるということになります。上でも書いたように、ペンタプリズムの厚みで光がカットされていると思われるので、そのカットをできるだけ小さくするためにペンタプリズムを焦点側に寄せると、より良像範囲が広がるということで、ある程度納得できます。
さらにもう一つ試したことが、カメラをアイピース口にの奥まで差し込んだ方がいいのか、抜き気味で遠くで固定した方がいいのかです。
現在一番径が小さいところはBF部分です。直径5mmほどでしょうか。ここで焦点になれば一番得なはずなので、最終的に焦点が合うはずのセンサー面がBFに近い方がいいと予測しました。でもどうも結果は逆で、センサー面を遠くに置いた方が良像範囲が広がるようなのです。
わかりにくいですが、下のカメラを離して固定した方が、特に画面右側の広がりが明るくなっています。
画像を見てピントが合った状態にしてから、カメラとBFとERFを外して、PSTの出射口から出てくる光に手を当ててみると、どうも径が一番小さいところはセンサー面が元にあった位置ではなく、もっとPST寄りに見えます。例えばここの図にもあるように、確かにセンサー面である広がりを持つので、最小径はその手前ですね。
というわけで、今回の場合はカメラはある程度離した方がいいことがわかります。必要なら、もっと積極的にBFに焦点を持ってくるようにきちんと計算して距離を決めてもいいかもしれません。
いずれにせよ、以前よりも良像範囲が少し広がったというのが、先々週と今週でやったことの成果です。良像範囲という言葉を適当に使ってしまっていますが、今回改善した良像範囲はあくまで光の欠けが小さくなった部分のことで、エタロン起因の波長のズレによる良像は何ら改善していないです。
エタロンの像がどうしてリング状になるのか少し考えてみました。
元々PSTのエタロンはF10を仮定して前後にレンズが置かれています。このF10の傾きに合わない光線ならリング状に波長ズレが起こってもおかしくないです。でもC8はF10で大丈夫なはずと思っていましたが、よく考えたらC8はカセグレン系鏡筒です。主鏡と副鏡の組み合わせで短い距離でF10を実現しているだけなので、F10とは名ばかりで光線の収束具合は違うはずです。最初コレか!と思ってレンズを用意する必要があると思ってC8の設計を調べたのですが、このページにある8インチのシュミカセの典型的なデザインを見ると、副鏡から焦点までの距離が127+240+127~500mmで光の半径が24mm (~直径50mm)になるので、副鏡より後ろはF10と思って良さそうです。このデザインがC8と同じかはわかりませんが、あまり変な設計にするとは思えないので、とりあえずエタロンが入る位置でのF10相当の傾きは正しいと思うことにします。
そうすると他の可能性ですが、例えば熱レンズ効果でしょうか?エタロン手前にUV/IRカットフィルターが入れてあるとはいえ、エネルギーの半分くらいを占める可視光はそのままエタロンに入り得るので、そこそこの光量になります。エタロンでは櫛状に入ってきた光が10回程度のオーダーで折り返されるので、もしエタロンにロスがあったら中心部が温まりエタロンに温度勾配ができる可能性があります。温度勾配はレンズと同じ効果をもつので、平行光にならずにリング状のモードが見えてもおかしくはありません。
これを確かめるために、エタロンに入る光量を下げてみました。具体的にはUV/IRカットフィルターの後にMarumiの赤いR2フィルターを追加しました。そうです、以前熱で割れてしまったものと同じフィルターです。波長域で考えると少なくとも光量は4分の1くらいにはなるはずなので、もしこの熱レンズ効果が犯人なら何らかの違いが見えることでしょう。でも結果はほとんど違いは分からず。どうやら熱が原因ではないようです。
ちなみに今回は手前にUV/IRカットフィルターがあるためにR2フィルターはほとんど熱くもならず、そのまま入れておいても問題なさそうなので、入れっぱなしで残しておきました。やはりUV/IRカットフィルターだけでもかなりの効果があり、そこの反射光を実際に見てみると、十分に広がって対物側に返ってきていることもわかりました。集光はほぼされていないので、たとえ仮に目に入ったとしても、太陽を直接見るよりもエネルギーは小さいはずです。
というわけで、エタロン部の改善は引き続き課題なのですが、もうこうなってくると本当にエタロンの精度そのものが悪いという結論にもなってきます。この件、今後もう少し調べます。
先々週の3月9日と、今週3月22日に、調整作業のついでにC8で太陽撮影しました。9日はシーイングがボロボロでしたが、22日ものは多少見ることができそうなので、ここに載せておきます。
黒点AR4030まわりです。
カラー版です。
上の画像はトリミングしているのでそこそこ解像度が出ているのかと思いますが、元の画像を見るとやはり全面一様というよりは、中心以外はかなり粗く、ボケているのがわかります。
これでも良像範囲の調整はしたあとなので、以前よりは多少マシになっています。
その後、次の日の3月23と合わせてPHD2のガイドなども試しましたが、これは次の記事で書くことにします。
CP+が太陽熱再燃のきっかけに
昨年度の振り返りでも太陽にはほとんど触れなかったことからもわかるのですが、ここしばらく太陽から離れてしまっていました。たまに撮影とかするのですが、あまり進展がないのでイマイチ盛り上がっていませんでした。理由としては
- 粒状斑が一向に分解能よく見えてこない。
- C8は焦点距離が長いので、PSTでみると良像範囲がどうしても限られてしまい、画面の中で分解能がいいところと悪いところに差ができてしまう。
- 良像のところは満足だが、結果がシンチレーションに依ってしまい、機材ではもうこれ以上伸ばすのはあまり簡単ではない。
太陽が盛り上がってきた理由はいろいろあります。例えば、
- 今太陽活動の最盛期か少し過ぎたくらいなのに、この時期を楽しまないのは勿体無い。
- Phoenixのエタロンの精度がかなり良かったので、PSTエタロンをもう少し活用できないか考えたくなった。
- CP+のサイトロンブースでのフォトコンの裏側の話で、選考には残らなかった画像の中に、ものすごい分解能の粒状斑を写した画像が紹介されていた。
良像範囲の検討
良像範囲がどんなメカニズムで決まっているかを確認するために、普段使っているASI290MMよりもセンサー面積の大きいApollo-M miniで見てみました。どうやら光がセンサーまで届く範囲はそこまで大きくはなく、円状になっているのがわかります。右と左では、左の方がより暗くなっているようです。
さらに、エタロンの良像範囲はリング状に分布していることがわかりました。上のそこそこエタロンの回転角があっている場合から、エタロンの回転角を変えていきます。
どんどん中心が明るくなって、同心円状に広がっていく様子がわかります。明るくなっているところは波長がずれているところにあたります。
現在2台のPSTを所有していて、以前良像範囲については一度検討しています。1台目はリング状に、2台目は線上に良像範囲が変化すると書いてありますが、どうもこれは見ている場所が違うだけで、結局は2台ともリング状に変化すると思って良さそうです。
ペンタプリズムの位置調整
実は先々週、1台目のPSTの箱の部分の蓋を開け、ペンタプリズムの位置を動かしていろいろ調整してみました。
元々こんな風ペンタプリズムは組み込まれています、下に見えるバネ付きの棒が焦点合わせのつまみで、これが回転することでペンタプリズムが載っている台が前後します。上の黒い塊はただの押さえで、さらに上に貼り付けられたフェルト生地で箱の上蓋に接していて、フェルトで滑りやすくなっています。
これをはずして、下の台座からプリズムをカッターナイフを使って外しました。
上の良像範囲の画像で見た、画面の左側の方が暗いのを、左右均等にしようとかしたのですが、ペンタプリズムの位置をどう変えても、この状況を大きく変更することはできませんでした。光が当たる範囲を上下させることはできるのですが、左右に変化させることはほとんどできません。どうやら、光がペンタプリズムの厚みで制限されてしまっていることが原因とわかってきました。
手前から光がペンタプリズムに入射し、奥の面、右側の面と2回反射し、左側に抜けていきます。左の黒い壁に投影されている光を見ると、ペンタプリズムの厚みで上下がカットされているのがよくわかると思います。
1台目のPSTのペンタプリズムの位置をある程度最適化すると、2台目のPSTの見え方にかなり近くなりました。左側がどうしても欠けること、エタロンの回転角でリング状に良像範囲が変わることは2台ともほぼ同じです。なのでこの見え方はPSTにある程度固有のものと捉えて、今回はこれ以上は諦めることにしました。
2つのピント合わせの使い分け
今週になってもう一つ、C8でのピント合わせと、PSTでのピント合わせのどちらが得かを検討してみました。
結論としては「PSTのネジを締め込んで、C8でピント合わせした方が良像範囲が多少広がる」ということがわかりました。
- PSTのネジを引き出して、C8でピント合わせ: PST内での光路長が長い場合
- PSTのネジを締め切って、C8でピント合わせ: PST内での光路長が短い場合
画像を見比べると、明らかに下の方が両像範囲が大きいです。例えば、わかりやすいところでは、四隅の黒い部分は下の方が小さくなっています。
理由を考えてみます。PSTのネジを締め込むということはペンタプリズムがよりアイピース口に近づくということになります。PSTのピント合わせがどんな位置にあるにせよ、C8の焦点調整範囲ははるかに広くてセンサー面に焦点をあわせることができます。最終的にピントが合った状態では焦点位置はセンサー面で固定すると考えると、PSTの焦点つまみをいじることは「C8の副鏡からセンサー位置の間のどこにペンタプリズムを置くか」ということに他なりません。すなわち、PSTの焦点つまみを締めることはペンタプリズムをより光の径の小さい焦点側に寄せるということになります。上でも書いたように、ペンタプリズムの厚みで光がカットされていると思われるので、そのカットをできるだけ小さくするためにペンタプリズムを焦点側に寄せると、より良像範囲が広がるということで、ある程度納得できます。
カメラセンサーの位置
さらにもう一つ試したことが、カメラをアイピース口にの奥まで差し込んだ方がいいのか、抜き気味で遠くで固定した方がいいのかです。
現在一番径が小さいところはBF部分です。直径5mmほどでしょうか。ここで焦点になれば一番得なはずなので、最終的に焦点が合うはずのセンサー面がBFに近い方がいいと予測しました。でもどうも結果は逆で、センサー面を遠くに置いた方が良像範囲が広がるようなのです。
- カメラをアイピース口の奥まで押し込んだ場合
- カメラをアイピース口で少し浮かせて固定した場合
わかりにくいですが、下のカメラを離して固定した方が、特に画面右側の広がりが明るくなっています。
画像を見てピントが合った状態にしてから、カメラとBFとERFを外して、PSTの出射口から出てくる光に手を当ててみると、どうも径が一番小さいところはセンサー面が元にあった位置ではなく、もっとPST寄りに見えます。例えばここの図にもあるように、確かにセンサー面である広がりを持つので、最小径はその手前ですね。
というわけで、今回の場合はカメラはある程度離した方がいいことがわかります。必要なら、もっと積極的にBFに焦点を持ってくるようにきちんと計算して距離を決めてもいいかもしれません。
エタロンの良像範囲
いずれにせよ、以前よりも良像範囲が少し広がったというのが、先々週と今週でやったことの成果です。良像範囲という言葉を適当に使ってしまっていますが、今回改善した良像範囲はあくまで光の欠けが小さくなった部分のことで、エタロン起因の波長のズレによる良像は何ら改善していないです。
エタロンの像がどうしてリング状になるのか少し考えてみました。
元々PSTのエタロンはF10を仮定して前後にレンズが置かれています。このF10の傾きに合わない光線ならリング状に波長ズレが起こってもおかしくないです。でもC8はF10で大丈夫なはずと思っていましたが、よく考えたらC8はカセグレン系鏡筒です。主鏡と副鏡の組み合わせで短い距離でF10を実現しているだけなので、F10とは名ばかりで光線の収束具合は違うはずです。最初コレか!と思ってレンズを用意する必要があると思ってC8の設計を調べたのですが、このページにある8インチのシュミカセの典型的なデザインを見ると、副鏡から焦点までの距離が127+240+127~500mmで光の半径が24mm (~直径50mm)になるので、副鏡より後ろはF10と思って良さそうです。このデザインがC8と同じかはわかりませんが、あまり変な設計にするとは思えないので、とりあえずエタロンが入る位置でのF10相当の傾きは正しいと思うことにします。
そうすると他の可能性ですが、例えば熱レンズ効果でしょうか?エタロン手前にUV/IRカットフィルターが入れてあるとはいえ、エネルギーの半分くらいを占める可視光はそのままエタロンに入り得るので、そこそこの光量になります。エタロンでは櫛状に入ってきた光が10回程度のオーダーで折り返されるので、もしエタロンにロスがあったら中心部が温まりエタロンに温度勾配ができる可能性があります。温度勾配はレンズと同じ効果をもつので、平行光にならずにリング状のモードが見えてもおかしくはありません。
これを確かめるために、エタロンに入る光量を下げてみました。具体的にはUV/IRカットフィルターの後にMarumiの赤いR2フィルターを追加しました。そうです、以前熱で割れてしまったものと同じフィルターです。波長域で考えると少なくとも光量は4分の1くらいにはなるはずなので、もしこの熱レンズ効果が犯人なら何らかの違いが見えることでしょう。でも結果はほとんど違いは分からず。どうやら熱が原因ではないようです。
ちなみに今回は手前にUV/IRカットフィルターがあるためにR2フィルターはほとんど熱くもならず、そのまま入れておいても問題なさそうなので、入れっぱなしで残しておきました。やはりUV/IRカットフィルターだけでもかなりの効果があり、そこの反射光を実際に見てみると、十分に広がって対物側に返ってきていることもわかりました。集光はほぼされていないので、たとえ仮に目に入ったとしても、太陽を直接見るよりもエネルギーは小さいはずです。
ちょっとわかりにくいですが、C8の対物側のカバーの裏に鏡筒内からの
反射光を当てています。右に見える半円の明るい部分が鏡筒内の
UV/IRカットフィルターで反射された光です。
反射光を当てています。右に見える半円の明るい部分が鏡筒内の
UV/IRカットフィルターで反射された光です。
というわけで、エタロン部の改善は引き続き課題なのですが、もうこうなってくると本当にエタロンの精度そのものが悪いという結論にもなってきます。この件、今後もう少し調べます。
とりあえずの撮影結果
先々週の3月9日と、今週3月22日に、調整作業のついでにC8で太陽撮影しました。9日はシーイングがボロボロでしたが、22日ものは多少見ることができそうなので、ここに載せておきます。
黒点AR4030まわりです。
- 撮影日: 2025年3月23日8時40分
- 撮影場所: 富山県富山市自宅
- 鏡筒: Celestron C8 (f2000mm、F10) + Coronado P.S.T.
- 赤道儀: Celestrn CGEM II
- カメラ: ZWO ASI290MM
- 撮影: SharpCap Gain 150、露光時間1.25ms、500/1000 frames
- 画像処理: AutoStakkert!4、ImPPG、Photoshop CC
カラー版です。
上の画像はトリミングしているのでそこそこ解像度が出ているのかと思いますが、元の画像を見るとやはり全面一様というよりは、中心以外はかなり粗く、ボケているのがわかります。
これでも良像範囲の調整はしたあとなので、以前よりは多少マシになっています。
その後、次の日の3月23と合わせてPHD2のガイドなども試しましたが、これは次の記事で書くことにします。
















コメント
コメント一覧 (9)
良像範囲(黒輪っか)の話は、恐らくコリメーター凹レンズの性質ではないかと。(エタロン径も当然効きますが)
ここをパワーメイト等のテレセントリック・バローにすると良い(デイスター・クォークは4.2倍のテレセントリックを前置きしています→このあたりの話、デイスターについてのバローレンズの記事を大島先生が書かれていますが、マイカエタロンのシステムとコリメータ・再結像レンズ付きエアスペースエタロンで同じかどうかは完全には理解できていません)と思われるので、純正PSTの凹レンズを外して2インチアダプターの前に2インチのパワーメイト2倍を入れてみたのですが、ピントが前に行き過ぎて、鏡筒をさらに短縮しないと会いそうにありませんでした。凹レンズとしての焦点距離が不足している感じです。で、4倍も使ってみたのですが、今度は前玉直径が小さくて、口径がケラレている様です。なかなかうまい事行ってませんが、もう一押し工夫してみようと思っています。
ホントは純正凹レンズをカスタムで非球面化なら良い平行光を作れると思うんですが…コストが(曝)
海外事例でバーダーのテレセントリックシステムを使う、とか記載は有ったりしますが実現性がツラいです。
レンズの可能性も高いと思いますし、エタロンの平行精度そのものの可能性もあると思います。
そもそもPSTは焦点距離が400mmと短い鏡筒でエタロンの全面を使わなくても中心だけ使えばいいので、中心に支えのないエタロンで多少中心が落ち込んだりしてもいいのかもしれません。ここら辺の切り分けは、エタロン手前で中心を遮蔽とかしたら切り分けられるかもしれません。
いずれにせよ微妙な差なので、フラットナーとかを闇雲に入れても、意外に改善とかするのかもしれません。適当な焦点距離のレンズが何種類かあればもっと試すのですが、手持ちのレンズがあまりないので、もう少し手を考えてみます。
良像範囲がリング状になる原因は凹レンズとは関係ないため、凹レンズを非球面にしたりテレセントリックバローにしたりしても解消できません。また、エタロンの平行精度も無関係です。リング状になる原因はエタロンに入射する光の角度が0°ときに透過する中心波長がHαからズレているためです。以下のページで解説されています。
http://www.astrosurf.com/viladrich/astro/instrument/solar/Sweet%20spot/Sweet-spot.html
良像範囲の中心(入射角0°)の中心波長がHαからズレているとき、中心から少し離れたところ(入射角>0°)の中心波長がHαになります。上記ページでエタロンの角度を変えた場合は良像範囲形状が変化するのではなく視野内で移動することが説明されています。PSTのチューニングリングを回すと良像範囲がリング状に変化するということは、PSTが調整しているのは角度ではないということがわかります。では何を調整しているのかと言うと、コロナドの特許によるとエタロンの2枚のガラスの間のスペーサーを押しつぶすことで鏡と鏡の間の距離を変化させているようです。
(1/3)
https://blog-imgs-160.fc2.com/w/a/l/walachia/collimatesystem.jpg
(2/3)
http://www.astrosurf.com/viladrich/astro/instrument/solar/Tilted%20telecentric/Telecentricity.html
テレセントリックバローを配置することで得られる光線はコリメートビームではなくテレセントリックビームなので、PSTの凹レンズの代わりにテレセントリックバローを使うことはできません。PSTエタロンでこの仕組みを使いたい場合、エタロン前の凹レンズだけでなく後ろの凸レンズも除去したうえでエタロンの前にテレセントリックバローを配置します。
太陽中心からの光(赤の線)も淵からの光(緑の線)も均等な角度でエタロンを通過するため、コリメートシステムのような「良像範囲」は存在せず、理屈上では視野全面で均等にHαを透過できるようになります。「テレセントリック・バローが良い」という考えはこれに由来するのかと思います。ただしエタロンの平行精度が低いと視野内でHαの見え方にムラができます。また、テレビューパワーメイトなどは真のテレセントリックビームを生成せず、上記ページのStage3やStage4のように光線が一定ではなくなるため「良像範囲」に似た見え方になる場合があります。バーダーのHα用テレセントリックレンズTZ-3/4またはTZ-3S/4Sなどは真のテレセントリックビームを生成するため、Hα観測に限るならこちらのほうが向いています。さらに、詳細は省きますが、Daystarなどが推奨F値30以上となっているのに対し、PSTのエタロンを使う場合はF値を40以上にする必要があります。
(3/3)
☓1Åエタロンの許容角はだいたい±1°
◯1Åエタロンの許容角はだいたい±0.6°
gariさん、長文でのコメントありがとうございます。
astrourfのページは私も以前見たことがあります。上のページに行くと色々なことが書いてあるので、重宝するページかと思います。ただ、ファブリペロー共振器について、入射角だけで議論していて、それを波長だけと関連づけていてしまっているのが残念です。
入射角も鏡の角度も普通は共振器の高次モードと結びつけて考えるべきかと思います。角度ずれの場合、一般的にはエルミートガウシアンモードで展開できるはずです。リング状のずれはラゲールガウシアンモードで展開したものと考えることができるので、単純に入射光とキャビティーのモードマッチングが取れていないということになるのかと思います。これはレンズでうまくモードマッチングすれば普通に解決することなのかと思います。ファブリペロー共振器はそれだけで一冊の本が書けるくらいのものなので、もしモード展開とかあまり聞いたことがなければ、色々と調べてみると面白いかと思います。
このastrosurfのページは、うまく近似してあるとかでこういった説明になっているのかもしれませんが、その導出過程が書いてないので私にはよくわかりません。
また、焦点距離が長いのでそもそも太陽直径全部を見ようとは思っていません。なので、エタロン径の制限は特に気していません。
もしかしたら私の考えていることが全然違うのかもしれませんが、もう少し試してみたいこともあるので、気長にやっていこうと思っています。
去年の星もとでお会いしたときに専門家とお聞きしていましたが、自分はastrourfなどその他ウェブ上の太陽観察に関連する範囲でのエタロンの解説しか調べられておらず、ご返信内容を見るに全然知識と理解が足りてなさそうです^^; モード展開などについて言及しているところは見かけた覚えはないのでまた調べてみます。数字や計算式が苦手なので専門書を読むのは無理そうですが…
astrourfのChristianさんが執筆しているSolar Astronomyにもエタロンについて書かれているみたいなので興味があるのですが、Samさんの言からするとファブリペロー共振器としてはちょっと情報が不足している(場合によっては誤っている)かもですね。あくまで太陽観測についての本であってファブリペロー共振器についての専門書ではないので当たり前かもしれませんが。ただ太陽観測について多岐にわたって書かれているようで、国内の名だたる太陽観測者の方々により日本語訳する計画があると耳にしたのでもしそれが叶ったら読んでみたいと思います。
試してみたいことがあるとのことで、今後の記事も楽しみにしています。
参考になりました!ありがとうございます。
実はテストした時に知人から再結像レンズは外したのか問われましたが、そういう事だったんですね。
テストの意図はエタロン前の平行光の品質向上のつもりだったのですが、それだけでは済まないという事ですね。