彗星の画像処理が残っていますが、彗星前にSWAgTiで NINAを使って長時間撮影したパックマン星雲が仕上がったので、先に記事にしておきます。
詳しくは前回記事を見て頂ければいいのですが、撮影時間は7時間に及びました。朝起きて画像を確認してみたら途中から雲が出たようで、使えたのは94枚で、1枚当たり3分露光なので合計282分 = 4時間42分です。この間、NINAでも順調に動いて、特にSWAgTiの長時間撮影で縞ノイズを避けるために必須であるディザリングも問題なく動いていました。SharpCapではこれまで最長でも2時間程度しか試していなかったので、NINAという新しい撮影ソフトの選択肢が増えたことに加えて、さらに長時間露光できたということは大きな前進です。
パックマン星雲は電視観望で見たことはあっても撮影は初めてで、私的には新規天体なので、またギャラリーページに載せるネタが増えることになります。
SWAgTiシリーズでは以前、冷却を(忘れて)してなくて、センサー温度が高い状態で撮影した場合の、ダーク補正有り無しの比較をしましたが、結果は大きな違いが出ました。
さすがに夏場で温度が高いと、ホットピクセルの影響が大きくなり、何も補正しないと相当ノイジーになります。冷却がなくても、ダーク補正することで、なんとか見える画像になるということがわかりました。
その一方、冷却さえしてしまえば、たとえダーク補正なしで十分見える画像になるということも示しました。
その時の天リフさんのピックアップ配信で、冷却した場合の、ダーク補正した場合としない場合でどう違いが出るかを知りたいとか言われていたので、今回その比較をしてみます。
セットアップですが、鏡筒がRedCat51で、カメラはUranus-C Proを−10℃に冷却しています。1枚あたりの露光時間は180秒で、カメラのゲインは本当はHCGがオンになる220にすべきを間違えて100としてしまいました。NINAでのカメラのオフセット設定は40です。ライトフレームは10月9日に合計139枚撮影しそのうち94枚を使い、ダーク補正比較のためのダークフレームは後日77枚撮影して使いました。
SWAgTiの簡単撮影の特徴を活かすために、バイアス補正、フラット補正などは無しで処理します。解像度を上げたいので、drizzle x2を選択しておきます。今回はダーク補正の有り無しだけを比較します。
PixInsightのWBPPで出来上がったdrizzle x2のマスターライトファイル画像を、ダーク補正有り無しで比較してみます。
左がダーク補正無し、右がダーク補正ありです。ダーク補正なしの方がクールピクセルっぽい落ち込みが少しきついくらいでしょうか。でも見ている限りダーク補正の有り無しはわずかの差のようで、細かくこだわらなければ、ほとんど問題になることはないでしょう。これ以降はSWAgTiの簡単撮影の特徴をキープするために、少なくともUranus-C Proを冷却した場合ではダーク無しで進めることにします。
画像処理は至ってシンプルです。今回のセットアップでは周辺減光もほとんどないのですが、念の為ABEの2次だけをかけました。その後SPCCをかけましたが、使った光害防止フィルターがDBPとそこそこきついので、色の諧調がどうしても乏しくなってしまいます。そのため、Photoshopの段階で色バランス、特に青系を少し強調しています。また、WBPPの際にDrizzleを2倍で適用しているので、BXTを使い相乗で解像度の向上効果を狙っています。
画像処理としてはこれくらいでしょうか。PixInsightでの処理もPhotoshopの過程も、私的にはかなりシンプルです。SWAgTiのシンプル撮影には、あまり時間をかけないシンプルな画像処理がいいのかと思います。
結果です。
さすがSWAgTiのお気楽撮影、画像の説明も情報が少なくていいので楽です(笑)。出来上がった画像を見る限り、星雲本体も十分な解像度も出ていますし、微恒星まで綺麗に出ていて、そこそこ満足です。
恒例のアノテーションです。ちょっと斜めになってしまいました。カメラの回転角の調整を忘れてしまっていたようです。
これまでSWAgTiでいろいろ工夫してきたのが、やっと実を結んできています。ポタ赤クラスなので普通の赤道儀よりもコンパクトで軽いです。それでいてプレートソルブなども含めて今時の機能は全て使え、かつ追尾精度は大型赤道儀にも負けないくらいいいので、ガイドも必要ないです。パッと出して、実際の撮影時の設置も、撮影中の手間もかなり楽です。カメラを選べばダーク撮影もフラット撮影もしなくてもいいので、画像処理も短時間で済み、それでこれだけの画像が得られるなら、かなり楽しいと言わざるを得ません。彗星の時もそうだったのですが、カメラレンズや軽量鏡筒の場合は、ここ最近はSWAgTi一択になっています。
あと、今回試したダーク補正有り無しの比較を、定量的に数値で示そうと思っています。かなり面白い結果になりそうなので、またまとまったら記事にします。
撮影
詳しくは前回記事を見て頂ければいいのですが、撮影時間は7時間に及びました。朝起きて画像を確認してみたら途中から雲が出たようで、使えたのは94枚で、1枚当たり3分露光なので合計282分 = 4時間42分です。この間、NINAでも順調に動いて、特にSWAgTiの長時間撮影で縞ノイズを避けるために必須であるディザリングも問題なく動いていました。SharpCapではこれまで最長でも2時間程度しか試していなかったので、NINAという新しい撮影ソフトの選択肢が増えたことに加えて、さらに長時間露光できたということは大きな前進です。
パックマン星雲は電視観望で見たことはあっても撮影は初めてで、私的には新規天体なので、またギャラリーページに載せるネタが増えることになります。
冷却時のダーク補正の有り無し
SWAgTiシリーズでは以前、冷却を(忘れて)してなくて、センサー温度が高い状態で撮影した場合の、ダーク補正有り無しの比較をしましたが、結果は大きな違いが出ました。
さすがに夏場で温度が高いと、ホットピクセルの影響が大きくなり、何も補正しないと相当ノイジーになります。冷却がなくても、ダーク補正することで、なんとか見える画像になるということがわかりました。
その一方、冷却さえしてしまえば、たとえダーク補正なしで十分見える画像になるということも示しました。
その時の天リフさんのピックアップ配信で、冷却した場合の、ダーク補正した場合としない場合でどう違いが出るかを知りたいとか言われていたので、今回その比較をしてみます。
SWAgTiでのダーク補正の効果
セットアップですが、鏡筒がRedCat51で、カメラはUranus-C Proを−10℃に冷却しています。1枚あたりの露光時間は180秒で、カメラのゲインは本当はHCGがオンになる220にすべきを間違えて100としてしまいました。NINAでのカメラのオフセット設定は40です。ライトフレームは10月9日に合計139枚撮影しそのうち94枚を使い、ダーク補正比較のためのダークフレームは後日77枚撮影して使いました。
SWAgTiの簡単撮影の特徴を活かすために、バイアス補正、フラット補正などは無しで処理します。解像度を上げたいので、drizzle x2を選択しておきます。今回はダーク補正の有り無しだけを比較します。
PixInsightのWBPPで出来上がったdrizzle x2のマスターライトファイル画像を、ダーク補正有り無しで比較してみます。
左がダーク補正無し、右がダーク補正ありです。ダーク補正なしの方がクールピクセルっぽい落ち込みが少しきついくらいでしょうか。でも見ている限りダーク補正の有り無しはわずかの差のようで、細かくこだわらなければ、ほとんど問題になることはないでしょう。これ以降はSWAgTiの簡単撮影の特徴をキープするために、少なくともUranus-C Proを冷却した場合ではダーク無しで進めることにします。
結果
画像処理は至ってシンプルです。今回のセットアップでは周辺減光もほとんどないのですが、念の為ABEの2次だけをかけました。その後SPCCをかけましたが、使った光害防止フィルターがDBPとそこそこきついので、色の諧調がどうしても乏しくなってしまいます。そのため、Photoshopの段階で色バランス、特に青系を少し強調しています。また、WBPPの際にDrizzleを2倍で適用しているので、BXTを使い相乗で解像度の向上効果を狙っています。
画像処理としてはこれくらいでしょうか。PixInsightでの処理もPhotoshopの過程も、私的にはかなりシンプルです。SWAgTiのシンプル撮影には、あまり時間をかけないシンプルな画像処理がいいのかと思います。
結果です。
「NGC281: パックマン星雲」
- 撮影日: 2024年10月9日21時3分-10日2時48分
- 撮影場所: 富山県富山市自宅
- 鏡筒: William Optics RedCat51(f250mm、F4.9)
- フィルター: サイトロンDBP
- 赤道儀: SWAgTi (SWAT-350V-spec Premium + AZ-GTi)
- カメラ: PlayerOne Uranus-C Pro (-10℃)
- ガイド: なし
- 撮影: NINA、bin1、Gain 100、露光時間3分 x 94枚 = 282分 = 4時間42分
- Dark, Flat: なし
- 画像処理: PixInsight、Photoshop CC
さすがSWAgTiのお気楽撮影、画像の説明も情報が少なくていいので楽です(笑)。出来上がった画像を見る限り、星雲本体も十分な解像度も出ていますし、微恒星まで綺麗に出ていて、そこそこ満足です。
恒例のアノテーションです。ちょっと斜めになってしまいました。カメラの回転角の調整を忘れてしまっていたようです。
まとめ
これまでSWAgTiでいろいろ工夫してきたのが、やっと実を結んできています。ポタ赤クラスなので普通の赤道儀よりもコンパクトで軽いです。それでいてプレートソルブなども含めて今時の機能は全て使え、かつ追尾精度は大型赤道儀にも負けないくらいいいので、ガイドも必要ないです。パッと出して、実際の撮影時の設置も、撮影中の手間もかなり楽です。カメラを選べばダーク撮影もフラット撮影もしなくてもいいので、画像処理も短時間で済み、それでこれだけの画像が得られるなら、かなり楽しいと言わざるを得ません。彗星の時もそうだったのですが、カメラレンズや軽量鏡筒の場合は、ここ最近はSWAgTi一択になっています。
あと、今回試したダーク補正有り無しの比較を、定量的に数値で示そうと思っています。かなり面白い結果になりそうなので、またまとまったら記事にします。




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