3.5nm HαフィルターをBFに代えて使おうとした試みの、最終回です。前回までで、撮影レベルではうまくいかなかったことまで報告しました。 今回は起死回生の利用方法についてです。
そもそも、BFに代えて3.5nm Hαフィルターを使ってみた撮影自身は11月には、それも2度も終えていました。でも結果はイマイチで、太陽の活動にも比例してか結構意気消沈していて自分の中で全く盛り上がっていませんでした。
ところが最近、シベットさんに触発されて電視観望でフィルターを入れるのが楽しそうなことを知りました。シベットさんも(こちらはもちろん普通に星雲にですが)3.5nmのHαフィルターを使っていました。あ、これも楽しそうだというのと、そろそろ国際光器さんに結果を報告しなくてはと思っていたのが先々週くらいです。
ジャンジャカジャーン!それでは前回の記事のクイズの正解発表です。答えは
「3.5nm HαフィルターをCMOSカメラに取り付けて写すだけ」
です。ブロッキングフィルターもつけたままです。
ズバリの正解はいませんでしたが、むしろ面白いアイデアがいくつかありました。確かに、シベットさんの言う『ERFを取り除く』はありかもしれません。でもERFは代替のものを安価で手に入れることができるのも分かっているので、いまいち動機が盛り上がりません。でも今回の記事を読むとわかりますが、シベットさんの『「Hα+エタロン+BF」で無茶苦茶コントラストが上がった』というのがほぼ正解ですかね。
Lambdaさんの『フィルターを傾けて中心周波数を移動させる』と言うのは全然考えつきませんでした。あぷらなーとさんの『ブロッキングフィルターを星雲に使う』は一度本当にやってみたい気もします。Twitterではいのさんが『QBPとかの他のフィルターと組み合わせる』も何か応用がありそうです。フィルターはまだまだ柔軟に考えるといろいろ発展しそうです。
え、正解が単純過ぎる?多分そう思いますよね。私も最初はそう思っていたんです。でもあからさまな違いがありあました。というわけで、今回の記事を始めます。
前回の記事のとおり、なかなかBFの代わりにするアイデアは上手くいかなくて、その後いろいろ考えていたのですが、突然閃きました。「BFの代わりと思っていたが、よく考えたらいっそのこと多段にしてもいいのではないか」と。
理由はいろいろあります。まず第一にフィルターに対していろいろ柔軟に考えるようになってきたこと。もともと、あまりフィルターは好きではなかったのですが、旧型のQBPの性能が良かったことと、NV(ナイトビジョン)ではフィルターが必須で、フィルターによって見え具合を変えていると言うのを知ったこと。特に最近31.7mmのQBPが手に入ったのが大きかったです。カメラレンズでもフィルター使えるようになるんだと妙に納得しました。直接のきっかけは31.7mmのQBPにUV/IRカットフィルターを実際に重ねたことでしょう。あ、そうかフィルターって多段でもいいんだ!もちろん知識では知っていましたが、この時の経験がBFとさらにHαを重ねてもいいのではと思うに至ったのです。
さて、思い立ったが吉日。なんとか少しだけ晴れている週末の日曜、15時頃からはじめました。
今回は3.5nm HαフィルターをASI290MMに取り付けるのみ。ブロッキングフィルターはそのままです。撮影は3.5nm Hαフィルター有り/無しが違いだけです。画像処理とかもほぼ同様のプロセスです。
結果をまず言うと、今回は大成功。まずPCの画面上ですでにはっきりと違いがわかりました。
3.5nm Hαフィルターをつけた方がもちろん暗いのですが、暗さの違いはわずか4dB、SharpCapのゲインのところで40だけです。それよりもフィルターありの時の明るさが相当均一になったのにまず驚きました。PSTのエタロンは決して性能が良いとは言えないので、明るいところと暗いところの差が結構出ます。エタロンの明暗自身は変わらないと思うのですが、このときにエタロンとは関係ない不自然な明暗がなくなり、かなり均一になって、言ってみれば至る所で周辺減光が減ったようなイメージです。
おそらくですが、、強烈な太陽光に対して鏡筒内にジャンク光がまだまだたくさん存在しているのかと思います。理想的にはHαだけが通り抜けてきているはずですが、実際には他の波長の光も明らかにカメラ側まできているのでしょう。PCの画面を見ながら鏡筒の位置を少し動かしたりしてみると、3.5nmフィルターがない時にこれまで見えていた明るくなったり暗くなったりが、あからさまに消えています。
同時に、ここからは画像を実際に見てもらったほうがいいのですが、フィルターありの方がコントラストが高く、明らかに像がキリッとしているのです。ImPPGまでの処理を終えたところでの比較です。
3.5nm Hαフィルターありと、
3.5nm Hαフィルターなし。
ほぼ同時刻、同条件、画像処理も同じです。フィルター分焦点がずれる可能性はあるので、ピントだけはそれぞれで調整しています。光彩面もそうですが、特に境のスピキュールのところのツンツン具合があからさまに違います。プロミネンスも明らかに出方が違いますが、これもPC上での撮影時もフィルターありほうが明らかに見易かったです。
別カットです。フィルターありと、
フィルターなし。
公平を記すために、先ほどと撮影順序を先後と後先と変えてあります。こちらも明らかにフィルターありの方が細部まで出ています。まるで分解能が完全に一皮むけた感じです。
せっかく上手く撮れる方法が見つかったので、少し仕上げまで持っていってみました。トリミングしています。
Photoshopで更にあぶりだすと、明らかに細かいスピキュールがよく見えて、もうツンツンしています。スピキュールだけで言えばこれまで撮った中で一番きれいに出ています。同時に、これも当然かもしれませんが、プロミネンスの解像度もこれまでよりかなり楽に出るようになっています。撮影した日は夕方の西日で、決してシンチレーションがいいとは言えなかったので、これは3.5nm Hαフィルターを加えることによるジャンク光を取り除く改善効果と言ってしまっていいかと思います。
これくらいスピキュールやプロミネンスが出てくると、次に試したくなることが出てきます。プロミネンスの形の変化のアニメ化です。以前一度試していますが、位置がずれていくことによる、画質クオリティーのブレを補正するのが大変で、画像処理合わせと位置合わせでえらい苦労をしました。今回ジャンク光を軽減したことで、多少位置がずれても明るさが大きく変わらないので、この苦労が多少軽減されると思いますし、解像度も上がるのではと期待しています。あとは、いかに太陽撮影時のガイド方法を編み出して位置を固定することでしょうか。
PSTではエタロン部を外から回転させることで、波長域を調整できるのですが、見えている全面に波長域が合っているかと言うと、ここは悲しいかな、安価なエタロンのためせいぜいきれいに見えるのは3-4割と言ったところです。このとき見えていないところは、今回の3.5nm Hαフィルターを入れても大きな改善はありません。逆にエタロンできちんと見えているところは、これまで入っていたジャンク光と思われるものがかなり減少したと考えられ、相当の改善が見られました。
今回の撮影は夕方の西日でした。これまで分解能が出たのはいずれも朝か、南中。西日ではたいていボケボケでした。その状態でもかなり分解能が出ているので、もっとましなシンチレーションや時間帯になれば、さらなる改善が期待できそうです。
元々の動機の「全体像をもう少し広い範囲で見る」というのはのは今回は諦めざるを得ませんでした。さすがにBFが高価なわけが少しわかった気がしました。今回の試みはある意味BFをサポートして能力を向上させるようなものかと考えられます。
今回のアイデアは、3.5nm HαフィルターをCMOSカメラに取り付けるだけという、極めて簡単にでき、誰でも試すことができる太陽撮影時の分解能向上です。また、アイピースに取り付けることもできるはずなので、安全性を守れば眼視にも適用でき、コントラストの増加につながるかもしれません。
もし3.5nm Hαフィルターを手に入れるチャンスがある方は、一度試してみることをお勧めします。その一方、私のは改造機なので、そもそもの性能が悪いだけで、たまたまそれが改善されただけなのかもしれません。実際に他の方でも効果があるのかどうか、結構興味があります。
最後に、私の突拍子もないアイデアに付き合って頂き、3.5nm Hαフィルターをご提供いただいた国際光器様、当初あまりよくない結果でお知らせするのをためらってしまっていましたが、別の効果は十分にあったのかなと思います。結果が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。さらに、本来の使い方の星雲でも試してみたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
それにしても、太陽早く活動期にならないかな?たくさんの黒点とか、大きなプロミネンスとかフレアも今回のセットアップで撮ってみたいです。
そもそも、BFに代えて3.5nm Hαフィルターを使ってみた撮影自身は11月には、それも2度も終えていました。でも結果はイマイチで、太陽の活動にも比例してか結構意気消沈していて自分の中で全く盛り上がっていませんでした。
ところが最近、シベットさんに触発されて電視観望でフィルターを入れるのが楽しそうなことを知りました。シベットさんも(こちらはもちろん普通に星雲にですが)3.5nmのHαフィルターを使っていました。あ、これも楽しそうだというのと、そろそろ国際光器さんに結果を報告しなくてはと思っていたのが先々週くらいです。
前回記事でクイズの答え
ジャンジャカジャーン!それでは前回の記事のクイズの正解発表です。答えは
「3.5nm HαフィルターをCMOSカメラに取り付けて写すだけ」
です。ブロッキングフィルターもつけたままです。
ズバリの正解はいませんでしたが、むしろ面白いアイデアがいくつかありました。確かに、シベットさんの言う『ERFを取り除く』はありかもしれません。でもERFは代替のものを安価で手に入れることができるのも分かっているので、いまいち動機が盛り上がりません。でも今回の記事を読むとわかりますが、シベットさんの『「Hα+エタロン+BF」で無茶苦茶コントラストが上がった』というのがほぼ正解ですかね。
Lambdaさんの『フィルターを傾けて中心周波数を移動させる』と言うのは全然考えつきませんでした。あぷらなーとさんの『ブロッキングフィルターを星雲に使う』は一度本当にやってみたい気もします。Twitterではいのさんが『QBPとかの他のフィルターと組み合わせる』も何か応用がありそうです。フィルターはまだまだ柔軟に考えるといろいろ発展しそうです。
え、正解が単純過ぎる?多分そう思いますよね。私も最初はそう思っていたんです。でもあからさまな違いがありあました。というわけで、今回の記事を始めます。
3.5nm Hαフィルターを多段に入れてしまおう!
前回の記事のとおり、なかなかBFの代わりにするアイデアは上手くいかなくて、その後いろいろ考えていたのですが、突然閃きました。「BFの代わりと思っていたが、よく考えたらいっそのこと多段にしてもいいのではないか」と。
理由はいろいろあります。まず第一にフィルターに対していろいろ柔軟に考えるようになってきたこと。もともと、あまりフィルターは好きではなかったのですが、旧型のQBPの性能が良かったことと、NV(ナイトビジョン)ではフィルターが必須で、フィルターによって見え具合を変えていると言うのを知ったこと。特に最近31.7mmのQBPが手に入ったのが大きかったです。カメラレンズでもフィルター使えるようになるんだと妙に納得しました。直接のきっかけは31.7mmのQBPにUV/IRカットフィルターを実際に重ねたことでしょう。あ、そうかフィルターって多段でもいいんだ!もちろん知識では知っていましたが、この時の経験がBFとさらにHαを重ねてもいいのではと思うに至ったのです。
さて、思い立ったが吉日。なんとか少しだけ晴れている週末の日曜、15時頃からはじめました。
今回はBFもついているので、マスキングテープの必要もありません。
今回は3.5nm HαフィルターをASI290MMに取り付けるのみ。ブロッキングフィルターはそのままです。撮影は3.5nm Hαフィルター有り/無しが違いだけです。画像処理とかもほぼ同様のプロセスです。
実際の撮影結果
結果をまず言うと、今回は大成功。まずPCの画面上ですでにはっきりと違いがわかりました。
3.5nm Hαフィルターをつけた方がもちろん暗いのですが、暗さの違いはわずか4dB、SharpCapのゲインのところで40だけです。それよりもフィルターありの時の明るさが相当均一になったのにまず驚きました。PSTのエタロンは決して性能が良いとは言えないので、明るいところと暗いところの差が結構出ます。エタロンの明暗自身は変わらないと思うのですが、このときにエタロンとは関係ない不自然な明暗がなくなり、かなり均一になって、言ってみれば至る所で周辺減光が減ったようなイメージです。
おそらくですが、、強烈な太陽光に対して鏡筒内にジャンク光がまだまだたくさん存在しているのかと思います。理想的にはHαだけが通り抜けてきているはずですが、実際には他の波長の光も明らかにカメラ側まできているのでしょう。PCの画面を見ながら鏡筒の位置を少し動かしたりしてみると、3.5nmフィルターがない時にこれまで見えていた明るくなったり暗くなったりが、あからさまに消えています。
同時に、ここからは画像を実際に見てもらったほうがいいのですが、フィルターありの方がコントラストが高く、明らかに像がキリッとしているのです。ImPPGまでの処理を終えたところでの比較です。
3.5nm Hαフィルターありと、
3.5nm Hαフィルターなし。
ほぼ同時刻、同条件、画像処理も同じです。フィルター分焦点がずれる可能性はあるので、ピントだけはそれぞれで調整しています。光彩面もそうですが、特に境のスピキュールのところのツンツン具合があからさまに違います。プロミネンスも明らかに出方が違いますが、これもPC上での撮影時もフィルターありほうが明らかに見易かったです。
別カットです。フィルターありと、
フィルターなし。
公平を記すために、先ほどと撮影順序を先後と後先と変えてあります。こちらも明らかにフィルターありの方が細部まで出ています。まるで分解能が完全に一皮むけた感じです。
仕上げと考察
せっかく上手く撮れる方法が見つかったので、少し仕上げまで持っていってみました。トリミングしています。
Photoshopで更にあぶりだすと、明らかに細かいスピキュールがよく見えて、もうツンツンしています。スピキュールだけで言えばこれまで撮った中で一番きれいに出ています。同時に、これも当然かもしれませんが、プロミネンスの解像度もこれまでよりかなり楽に出るようになっています。撮影した日は夕方の西日で、決してシンチレーションがいいとは言えなかったので、これは3.5nm Hαフィルターを加えることによるジャンク光を取り除く改善効果と言ってしまっていいかと思います。
これくらいスピキュールやプロミネンスが出てくると、次に試したくなることが出てきます。プロミネンスの形の変化のアニメ化です。以前一度試していますが、位置がずれていくことによる、画質クオリティーのブレを補正するのが大変で、画像処理合わせと位置合わせでえらい苦労をしました。今回ジャンク光を軽減したことで、多少位置がずれても明るさが大きく変わらないので、この苦労が多少軽減されると思いますし、解像度も上がるのではと期待しています。あとは、いかに太陽撮影時のガイド方法を編み出して位置を固定することでしょうか。
まとめ
PSTではエタロン部を外から回転させることで、波長域を調整できるのですが、見えている全面に波長域が合っているかと言うと、ここは悲しいかな、安価なエタロンのためせいぜいきれいに見えるのは3-4割と言ったところです。このとき見えていないところは、今回の3.5nm Hαフィルターを入れても大きな改善はありません。逆にエタロンできちんと見えているところは、これまで入っていたジャンク光と思われるものがかなり減少したと考えられ、相当の改善が見られました。
今回の撮影は夕方の西日でした。これまで分解能が出たのはいずれも朝か、南中。西日ではたいていボケボケでした。その状態でもかなり分解能が出ているので、もっとましなシンチレーションや時間帯になれば、さらなる改善が期待できそうです。
元々の動機の「全体像をもう少し広い範囲で見る」というのはのは今回は諦めざるを得ませんでした。さすがにBFが高価なわけが少しわかった気がしました。今回の試みはある意味BFをサポートして能力を向上させるようなものかと考えられます。
今回のアイデアは、3.5nm HαフィルターをCMOSカメラに取り付けるだけという、極めて簡単にでき、誰でも試すことができる太陽撮影時の分解能向上です。また、アイピースに取り付けることもできるはずなので、安全性を守れば眼視にも適用でき、コントラストの増加につながるかもしれません。
もし3.5nm Hαフィルターを手に入れるチャンスがある方は、一度試してみることをお勧めします。その一方、私のは改造機なので、そもそもの性能が悪いだけで、たまたまそれが改善されただけなのかもしれません。実際に他の方でも効果があるのかどうか、結構興味があります。
最後に、私の突拍子もないアイデアに付き合って頂き、3.5nm Hαフィルターをご提供いただいた国際光器様、当初あまりよくない結果でお知らせするのをためらってしまっていましたが、別の効果は十分にあったのかなと思います。結果が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。さらに、本来の使い方の星雲でも試してみたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
それにしても、太陽早く活動期にならないかな?たくさんの黒点とか、大きなプロミネンスとかフレアも今回のセットアップで撮ってみたいです。
コメント
コメント一覧 (8)
既に太陽望遠鏡を持っていて、あれー映りが悪いなーって人なら延命処置?として使えそうですね。
しかし、下手に中古の太陽望遠鏡を買うと劣化が進みすぎて使い物にならない可能性もありますし難しい問題です。
私も太陽望遠用に興味あるんですが、べらぼうに高いので手が出ないです。
今回の方法ははっきり言って、方法と言っていいのかと言うくらい簡単です。それでも簡単なこともあり応用範囲も広そうで、延命措置でも確かに使えそうです。
「簡単」と言うのは意外に重要なパラメーターで、「複雑ですごい効果がある」ことよりも「簡単でまあまあの効果」の方が広範囲に適用でき、トータルではより大きなメリットがあることもよくあります。
太陽望遠鏡の中古品の判断はものすごく難しいです。私はジャンクと言っても信頼のあるお店からしか買っていません。その場合もどこが悪くてどこは悪くないかを確認してからです。特にエタロンがダメになっていると、一般の技術ではどうしようもないです。
ERFはコーティングが比較的劣化しやすいですが代替品でなんとかなります。
BFはどうもコーティングだけではなさそうで、基材そのものに何か仕掛けがしてあるようです。コーティング面も頑丈そうなので、BF自身はあまり劣化しないと思います。なのでBFがダメだと言った場合もたいてい汚れているだけの可能性が高いと思います。
エタロンはコーティング面が鏡に挟まれているので、劣化とかはそれほどないと思います。その一方、2枚の鏡のアラインメントが狂うと、よほどの技術がない限り復活は不可能です。
通常の3段階のフィルターでもごく僅かに漏れてくる光があって、もう1段階ブロックするとコントラストが上がるということでしょうか。
発見ですね!
それにしても、エタロンのファブリペロー共振器は、なんだかレーザーの世界みたいです。
Lambdaさん、こんばんは。
今回のは、やってみたら思っていたよりはるかにうまくいったラッキーな例です。
コントラスト増加が分解能増加になんでここまで効くのか、実はまだ理解できていないのですが、PCの画面で見てハッキリ違いを認識できるくらいなので、実際に相当な効果なのだと思います。
こういったことがあるから、アマチュア天文というのは面白いですね。
「複雑ですごい効果」vs「簡単でまあまあの効果」は稼働時間コストに対するパフォーマンスの対決ですね。「時間」が一番「高価」ですから自分も後者の信奉者です。多くの方がそうだと思いますが趣味に使える時間が限られている以上、広く浅く取り組んだほうが楽しい経験が増える気がしてます。
さて、今回の提案は自分も含めた全てのP.S.T(自分のは対物がERFを兼ねているタイプですが).ユーザーに朗報と思います。何より本体に改造を加えるわけではないので太陽望遠鏡につきものの危険が少ない(とはいうものの、実行は自己責任)のがいいです。もちろん、さっそくやってみようと思っていますが、3.5nmのHαフィルターだけではなく、7nm、12nm、はてはデュアル・ナローバンドや安価な光害カットフィルター、R64などのシャープカットフィルターではどうか、などとと興味は広がっていきます!
シベットさん、こんばんは。
アマチュア天文の魅力ですよね。
今回は予想よりシンプルすぎなくらいだっと思います。
もちろん趣味なので、時間をいくらかけても自由なのですが、人にも勧めるくらいの時はシンプルな方がいいと思います。シンプルなほうがさらにそこから出てくる新しいアイデアも期待できると思います。
とりあえずはまだ私ので試しただけなので、他の場合でも当てはまるの、7nmはどうなのかなど、私自身も興味があります。
太陽望遠鏡は全然わかっていないのですが・・・、
「3.5nm Hαフィルターを多段に入れてしまおう!」
を見て、このフィルタの2枚重ね、3枚重ねかと一瞬思いました。
透過率40%強なら3枚重ねで7%あたりになる計算ですが、、、漏れ量としてやはりまだまだ厳しいんでしょうか?
(2枚を少し逆向きに傾けて波長をずらせばもう少し低くなる?)
YAMASHITAさん、こんばんは。ご無沙汰してます。
確かにありかもしれません。でも値段が...。
波長ずらしアイデアも面白いです。
太陽って機材が高いのと、安全面のことのあり、これまであまり改造とかされていないんですよね。海外ではかなり貪欲に改造が進んでいるみたいです。PSTなど安く手に入っていたと言う理由もあるかもしれません。
もちろん安全を守った上での話なんですが、なんかまだまだいろんなアイデアが出てきそうです。
プロミネンスの変化のアニメが簡単に取れるようになってくれればと思います。それには太陽をガイドで追尾する必要があります。またいろいろ考えます。