網状星雲は今回で4度目の挑戦になります。2020年8月にFS60CB+EOS 6DでフィルターにCBPを使って初撮り、2021年10月には同じセットアップでフィルターをDBPにして、2023年5月にはε130D+ASI6200MM ProのテストとしてナローのAOOで撮影しています。だいたい1年半おきくらいでしょうか。なんだかんだ言って結構コンスタントに撮っていることになります。
3度目はε130Dを買ってすぐでの撮影でした。まだ鏡筒のテスト段階で、HαとOIIIのみのAOOです。撮影時間も十分に取れていませんでしたが、この明るい鏡筒でどこまで出るか試していて、かなり淡いところまで出ていたので、明るさ的には十分な鏡筒だということが確認できました。この時の反省点としてはRGBを撮っていなかったので、恒星の色が赤っぽくなってしまったことでしょうか。あと、ε130Dを含む横側に接眼部が付いている鏡筒一般に出ると思われれる、迷光によるリング上の迷光の跡が残ってしまっていますが、当時はまだテスト開始時で何が原因かも分かってなかったですし、あまり問題視もしていませんでした。
また、既にこの時にも書いていて、今回の撮影のきっかけにもなっていますが、網状星雲の右側がいつも何か暗くなることに気づいています。2020年の最初のCBPの時にも既にその傾向が見えていることも確認ができました。これが分子雲か何かなのか?その正体を暴きたいとずっと思っていました。昨年の夏に、風の民さんが大きなヒントをくれました。
これを見る限り、明らかに分子雲と思われます。ナローバンドフィルターを使っていると出てこないようで、これはブロードで撮らないと出ないのではと思っていたのですが、上記画像もやはりノーフィルターでブロード撮影したとのこと。
これらのことから、今回の目的は、
撮影は長期にわたりました。HαとOIIIに関しては、前回の3度目の撮影の時に、光害地の自宅でもそこそこ出ることはわかったので、そこはあまり時間をかけませんでした。それよりも、右側の淡い分子雲と思われるものがこの自宅から撮影できるかどうか、全然見通しが立たなかったので、むしろRGBの方に撮影時間を割きました。
ε130DでR、G、Bフィルターでそれぞれ別撮りした画像を、RGB合成したものを見てみます。撮影は4日に渡っていて、約6時間分になります。
これで見る限り、分子雲と言えるようなものはほぼ何も見えていないと言っていいでしょう。この画像は4日分ですが、初日に2時間分くらいでRGB合成した時にも全く分子雲が写らず、本当に見通しが立っていませんでした。
それでも分子雲があるはずだという根拠の一つが、R画像でもG画像でもB画像でもいいのですが、スタック後に背景と恒星を分離して、恒星側を見てみると、右側3分の1くらいの領域の星が明らかに暗くなっていることがわかるのです。
また、F3.3のε130Dではまだ暗いのかと思い、とにかく明るくという方針で手持ちのF1.4のシグマの105mmのレンズと画角をある程度揃えるためにUranus-C Proで撮影してみたのが下の画像です。背景の色の違いがわかるように恒星を分離しています。かろうじて茶色の分子運の濃淡がわかりますが、解像度がイマイチで使えるレベルではないようです。さらにノーフィルターで撮っていたので、やはり網状星雲自身の色さえもあまり出なくて、5時間くらい撮影しましたがお蔵入りとしました。
その後再びε130Dに戻り、RGB画像の撮影枚数を増やしていって、あるとき105mmレンズで分子雲を見ようとした時みたいに、恒星と背景を分けて背景を見てみたら、何か写るのでは?と気付きました。恒星分離して、ABE、DBE、HGC、GraXpert、マニュアルでの迷光補正など、ありとあらゆることを試しましたが、下の画像くらいが限界でした。
それでも網状星雲本体の右上に、少なくとも何か構造が写っているのがわかります。自宅の光害地でもRGBで何か写ることがこの時点でやっとわかりました。但し、ε130Dの迷光で出るリングくらいの淡さのにしか出ていません。これで進めてしまうか、それともRGBはお蔵入りして、AOOだけにするか、その後ずっと迷走していて時間だけが過ぎ、夏から撮影していたはずなのにあっという間に年末近くになってしまいました。
長い時間をかけて処理をしている間に、PixInsightが2024年12月末に1.8.9から1.9.0に、
そこから程なくして1.9.2までアップデートされました。Lockhartですか...、私はどちらかというとKisaragiの方が...。懐かしいですね。
アップデートの際、WBPPの過去のインスタンスが使うことができなくなってしまいました。正確にいうと、一部使えるものもあるのですが、少なくとも1.8.9で網状星雲の処理に使っていたWBPP設定は内容を確認することもできなくて、全て最初からやり直しとなってしまいました。
WBPPはとりあえず置いておくとして、今回のアップデートで重要なのはとうとうMARSプロジェクトを利用したMGC(Multiscale Gradient Correction)が使えるようになったことです。これまでも背景処理にはシンプルなABEから、DBE、GradientCorrection、PI以外でもGraXpertなど、さまざまなフラット化処理がありました。それでも背景が分子雲で満たされているような場合は、処理によってずいぶん結果に差が出てしまい、何が正しいのか指標となるようなものがほとんどなかったというのが実情でした。MGCはMARSと呼ばれる35mmと135mmレンズで撮影された、全天とはいかないまでもかなり広い範囲の背景データを用いて、分子雲に満たされた背景を広い範囲と矛盾なく強力に補正してくれます。これは特にモザイク合成の接続などにも威力を発揮するようなので、これまで試しても結局仕上げを諦めていたモザイク合成もまた試してみようと思います。
今回の網状星雲でMGCを実際に試したところ、やはり威力はかなりのものです。触ったパラメータはGradient Scaleだけですが、デフォルトの1024から段階的に256まで変えたところで下の画像のように相当な改善が見られました。
あからさまに右側に分子雲と思われるものがはっきりと出ているのがわかります。これまでのフラット化の処理は画面内で閉じていたので、このように例えば左右で明らかに輝度に差がある背景などはうまく処理する方法がありませんでした。同様のことはこれまで例えばかもめ星雲でもありました。
本当はかもめの頭の上の画面の半分くらいが暗いはずですが、この時はなんとか誤魔化して処理しています。こういったものに使うことができるはずです。
それでも、そこからの画像処理は難航を極めました。分子雲に加えて、Hαの赤と、OIIIの青がどこまで淡いところが出るかも一緒に表現したいのです。Hα単体、もしくはOIII単体ならそこそこ出ることがわかります。特にHαに見える、星雲本体を左から上側に取り囲むような淡いリングをなんとか表現したいと思います。
ちなみにOIIIフィルターですが、これまではBaaderの眼視用のものを使っていてハロが出ていたりしましたが、やっと今回からBaaderの「撮影用」の6.5nm透過のものを使うことになりました。福島の星まつりで買ったものです。OIII画像を見る限り、ハロが出なくなったことと、コントラストがより出るようになったのかと思います。
HαとOIII2つを重ねるのがとても難しいです。明るいところは白くなりがち、淡いところは両色ともなかなかうまく表現できずと、単色の迫力からはどうしても劣ってしまいます。
これらと、さらに分子雲のRGB画像、RGB画像から作った恒星画像を重ねていきます。
出来上がった画像です。
MGCを使ったとしても、その後の画像処理が入っているので、分子雲がどこまで正しいのかよくわかっていません。それでも少なくとも何か存在することはわかったので、今回の目標は達成と言っていいかと思います。分子雲は主にRとGによく写っていて、B画像やHαとOIIIなどのナローバンドではほとんど写らないこともわかりました。
ただし、RGB画像のみだと網状星雲本体が出てこないので、同時にHαとOIIIで星雲本体もやはりあったほうが見栄えがいいでしょう。赤いリングもなんとか表現できたのではないかと思います。
それでも特にHαはやはり撮影時間が絶対的に足りていないです。左のリングを無理して出しているので、同等の明るさの中心部の淡いところの諧調が出ていません。OIIIももっと露光時間を伸ばしても良かったかもしれませんが、2024年は秋から冬にかけて富山の天気が全然ダメで、網状星雲の季節も過ぎてしまい、諦めざるを得ませんでした。実際、1年半前の前回の撮影の時の方がHαもOIIIも撮影時間が長く、淡い階調もきちんと表現できていたので、この画像を足そうかとも思いましたが、画角が微妙に違っていたので諦めました。来年以降に持ち越しでしょうか。
いろいろ時間がかかりましたが、それでもとうとう網状星雲が分子雲込みで撮影できました!ε130Dでやりたかったことがまた一つ達成できたことになります。
OIIIフィルターもやっとまともなものになったので、今後も淡いOIIIに挑戦できるかと思います。
その一方、光害地でギリギリを攻めるのに疲れてきているのもあるので、しばらくはSWAgTiで明るくてよく出る対象にするかもしれません。でもSCA260でも試してみたいことがあるんですよね...。春になって天気が良くなったら考えることにします。
しばらくブログ更新ができていなかったので、ちょっと事情を。
年末年始の休暇が終わった段階で、今回の網状星雲の画像処理はある程度目処をつけていました。でももう少しだけ直したくて少し放っておいたら、また体調を崩してしまいました。平日はかろうじて最低限の仕事だけして基本早めに寝て、休日はほとんど寝てるというのがしばらく続きました。1月も終わり近くになり、やっと体調も戻りつつあり、今回の画像処理とブログ書きとなりました。
やはり体調管理はとても大切で、調子が悪いとほとんど何もできなくなることを再認識しました。あまり無理をせずに、できる範囲で楽しみたいと思います。
4度目の撮影の目的
3度目はε130Dを買ってすぐでの撮影でした。まだ鏡筒のテスト段階で、HαとOIIIのみのAOOです。撮影時間も十分に取れていませんでしたが、この明るい鏡筒でどこまで出るか試していて、かなり淡いところまで出ていたので、明るさ的には十分な鏡筒だということが確認できました。この時の反省点としてはRGBを撮っていなかったので、恒星の色が赤っぽくなってしまったことでしょうか。あと、ε130Dを含む横側に接眼部が付いている鏡筒一般に出ると思われれる、迷光によるリング上の迷光の跡が残ってしまっていますが、当時はまだテスト開始時で何が原因かも分かってなかったですし、あまり問題視もしていませんでした。
また、既にこの時にも書いていて、今回の撮影のきっかけにもなっていますが、網状星雲の右側がいつも何か暗くなることに気づいています。2020年の最初のCBPの時にも既にその傾向が見えていることも確認ができました。これが分子雲か何かなのか?その正体を暴きたいとずっと思っていました。昨年の夏に、風の民さんが大きなヒントをくれました。
これを見る限り、明らかに分子雲と思われます。ナローバンドフィルターを使っていると出てこないようで、これはブロードで撮らないと出ないのではと思っていたのですが、上記画像もやはりノーフィルターでブロード撮影したとのこと。
これらのことから、今回の目的は、
- 恒星をRGBでまともな色にすること
- 鏡筒ムラをなくす
- 右側にあると思われる、広い範囲に広がる淡い分子雲のようなものを、ブロードで撮影して出す
迷走状態の撮影
撮影は長期にわたりました。HαとOIIIに関しては、前回の3度目の撮影の時に、光害地の自宅でもそこそこ出ることはわかったので、そこはあまり時間をかけませんでした。それよりも、右側の淡い分子雲と思われるものがこの自宅から撮影できるかどうか、全然見通しが立たなかったので、むしろRGBの方に撮影時間を割きました。
ε130DでR、G、Bフィルターでそれぞれ別撮りした画像を、RGB合成したものを見てみます。撮影は4日に渡っていて、約6時間分になります。
これで見る限り、分子雲と言えるようなものはほぼ何も見えていないと言っていいでしょう。この画像は4日分ですが、初日に2時間分くらいでRGB合成した時にも全く分子雲が写らず、本当に見通しが立っていませんでした。
それでも分子雲があるはずだという根拠の一つが、R画像でもG画像でもB画像でもいいのですが、スタック後に背景と恒星を分離して、恒星側を見てみると、右側3分の1くらいの領域の星が明らかに暗くなっていることがわかるのです。
ここでの推測は、おそらくですが分子雲に遮られてその背景に見える恒星の光が遮られてしまい暗くなっているのではと考えました。過去3度の撮影でも右側の恒星が暗くなる傾向はあったので、たまたまとかではないはずです。
また、F3.3のε130Dではまだ暗いのかと思い、とにかく明るくという方針で手持ちのF1.4のシグマの105mmのレンズと画角をある程度揃えるためにUranus-C Proで撮影してみたのが下の画像です。背景の色の違いがわかるように恒星を分離しています。かろうじて茶色の分子運の濃淡がわかりますが、解像度がイマイチで使えるレベルではないようです。さらにノーフィルターで撮っていたので、やはり網状星雲自身の色さえもあまり出なくて、5時間くらい撮影しましたがお蔵入りとしました。
その後再びε130Dに戻り、RGB画像の撮影枚数を増やしていって、あるとき105mmレンズで分子雲を見ようとした時みたいに、恒星と背景を分けて背景を見てみたら、何か写るのでは?と気付きました。恒星分離して、ABE、DBE、HGC、GraXpert、マニュアルでの迷光補正など、ありとあらゆることを試しましたが、下の画像くらいが限界でした。
それでも網状星雲本体の右上に、少なくとも何か構造が写っているのがわかります。自宅の光害地でもRGBで何か写ることがこの時点でやっとわかりました。但し、ε130Dの迷光で出るリングくらいの淡さのにしか出ていません。これで進めてしまうか、それともRGBはお蔵入りして、AOOだけにするか、その後ずっと迷走していて時間だけが過ぎ、夏から撮影していたはずなのにあっという間に年末近くになってしまいました。
MGCでとうとう進展が!
長い時間をかけて処理をしている間に、PixInsightが2024年12月末に1.8.9から1.9.0に、
そこから程なくして1.9.2までアップデートされました。Lockhartですか...、私はどちらかというとKisaragiの方が...。懐かしいですね。
アップデートの際、WBPPの過去のインスタンスが使うことができなくなってしまいました。正確にいうと、一部使えるものもあるのですが、少なくとも1.8.9で網状星雲の処理に使っていたWBPP設定は内容を確認することもできなくて、全て最初からやり直しとなってしまいました。
WBPPはとりあえず置いておくとして、今回のアップデートで重要なのはとうとうMARSプロジェクトを利用したMGC(Multiscale Gradient Correction)が使えるようになったことです。これまでも背景処理にはシンプルなABEから、DBE、GradientCorrection、PI以外でもGraXpertなど、さまざまなフラット化処理がありました。それでも背景が分子雲で満たされているような場合は、処理によってずいぶん結果に差が出てしまい、何が正しいのか指標となるようなものがほとんどなかったというのが実情でした。MGCはMARSと呼ばれる35mmと135mmレンズで撮影された、全天とはいかないまでもかなり広い範囲の背景データを用いて、分子雲に満たされた背景を広い範囲と矛盾なく強力に補正してくれます。これは特にモザイク合成の接続などにも威力を発揮するようなので、これまで試しても結局仕上げを諦めていたモザイク合成もまた試してみようと思います。
今回の網状星雲でMGCを実際に試したところ、やはり威力はかなりのものです。触ったパラメータはGradient Scaleだけですが、デフォルトの1024から段階的に256まで変えたところで下の画像のように相当な改善が見られました。
あからさまに右側に分子雲と思われるものがはっきりと出ているのがわかります。これまでのフラット化の処理は画面内で閉じていたので、このように例えば左右で明らかに輝度に差がある背景などはうまく処理する方法がありませんでした。同様のことはこれまで例えばかもめ星雲でもありました。
本当はかもめの頭の上の画面の半分くらいが暗いはずですが、この時はなんとか誤魔化して処理しています。こういったものに使うことができるはずです。
画像処理
それでも、そこからの画像処理は難航を極めました。分子雲に加えて、Hαの赤と、OIIIの青がどこまで淡いところが出るかも一緒に表現したいのです。Hα単体、もしくはOIII単体ならそこそこ出ることがわかります。特にHαに見える、星雲本体を左から上側に取り囲むような淡いリングをなんとか表現したいと思います。
ちなみにOIIIフィルターですが、これまではBaaderの眼視用のものを使っていてハロが出ていたりしましたが、やっと今回からBaaderの「撮影用」の6.5nm透過のものを使うことになりました。福島の星まつりで買ったものです。OIII画像を見る限り、ハロが出なくなったことと、コントラストがより出るようになったのかと思います。
HαとOIII2つを重ねるのがとても難しいです。明るいところは白くなりがち、淡いところは両色ともなかなかうまく表現できずと、単色の迫力からはどうしても劣ってしまいます。
これらと、さらに分子雲のRGB画像、RGB画像から作った恒星画像を重ねていきます。
結果
出来上がった画像です。
「網状星雲」
- 撮影日: 2024年7月5日0時9分-2時57分、9月10日22時35分-9月11日1時24分、9月11日23時8分-9月12日2時37分、9月14日1時2分-3時9分、10月9日20時14分-21時10分
- 撮影場所: 富山県富山市自宅
- 鏡筒: TAKAHASHI製 ε130D(f430mm、F3.3)
- フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、R、G、B
- 赤道儀: Celestron CGEM II
- カメラ: ZWO ASI6200MM Pro (-10℃)
- ガイド: f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
- 撮影: NINA、bin2、Gain 100、露光時間5分、Hα: 28枚、OIII: 20枚、R: 35枚、G: 29枚、B: 10枚の計121枚で総露光時間10時間5分
- Dark: Gain 100、露光時間5分、温度-10℃、117枚
- Flat, Darkflat: Gain100、露光時間 Hα: 0.2秒、OIII: 0.2秒、R: 0.01秒、G: 0.01秒、B: 0.01秒で全て64枚
- 画像処理: PixInsight、Photoshop CC
MGCを使ったとしても、その後の画像処理が入っているので、分子雲がどこまで正しいのかよくわかっていません。それでも少なくとも何か存在することはわかったので、今回の目標は達成と言っていいかと思います。分子雲は主にRとGによく写っていて、B画像やHαとOIIIなどのナローバンドではほとんど写らないこともわかりました。
ただし、RGB画像のみだと網状星雲本体が出てこないので、同時にHαとOIIIで星雲本体もやはりあったほうが見栄えがいいでしょう。赤いリングもなんとか表現できたのではないかと思います。
それでも特にHαはやはり撮影時間が絶対的に足りていないです。左のリングを無理して出しているので、同等の明るさの中心部の淡いところの諧調が出ていません。OIIIももっと露光時間を伸ばしても良かったかもしれませんが、2024年は秋から冬にかけて富山の天気が全然ダメで、網状星雲の季節も過ぎてしまい、諦めざるを得ませんでした。実際、1年半前の前回の撮影の時の方がHαもOIIIも撮影時間が長く、淡い階調もきちんと表現できていたので、この画像を足そうかとも思いましたが、画角が微妙に違っていたので諦めました。来年以降に持ち越しでしょうか。
まとめ
いろいろ時間がかかりましたが、それでもとうとう網状星雲が分子雲込みで撮影できました!ε130Dでやりたかったことがまた一つ達成できたことになります。
OIIIフィルターもやっとまともなものになったので、今後も淡いOIIIに挑戦できるかと思います。
その一方、光害地でギリギリを攻めるのに疲れてきているのもあるので、しばらくはSWAgTiで明るくてよく出る対象にするかもしれません。でもSCA260でも試してみたいことがあるんですよね...。春になって天気が良くなったら考えることにします。
日記
しばらくブログ更新ができていなかったので、ちょっと事情を。
年末年始の休暇が終わった段階で、今回の網状星雲の画像処理はある程度目処をつけていました。でももう少しだけ直したくて少し放っておいたら、また体調を崩してしまいました。平日はかろうじて最低限の仕事だけして基本早めに寝て、休日はほとんど寝てるというのがしばらく続きました。1月も終わり近くになり、やっと体調も戻りつつあり、今回の画像処理とブログ書きとなりました。
やはり体調管理はとても大切で、調子が悪いとほとんど何もできなくなることを再認識しました。あまり無理をせずに、できる範囲で楽しみたいと思います。