ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2023年02月

CP+では一昨年昨年、サイトロンさんの枠でトークをさせて頂きました。それでもコロナ禍でのイベントのためオンライン形式になってしまうのは仕方なく、逆に夜の時間に当ててもらうことで2020年はリアルタイムで電視観望の実演ができ「カメラバカにつける薬」で取り上げていただくなど大好評。2021年は収録でしたが同時に一視聴者として参加することによりリアルタイムで質問に答えることができ、こちらも良い試みでした。


きっかけ

2023年のCP+の出だしは、11月の小海の星フェスの時くらい(もしかしたら志賀高原のイベントの時だったかもしれません)に遡ります。現地でサイトロンのスタッフの方からまた今年もCP+に登壇してもらえないかというオファーを頂きました。日程的には平日は仕事で厳しいですが、休日ならOKそうだったので、移動のことも考えて土曜の午後か日曜ということで話が進みました。でも今年のCP+、コロナの判断のせいでしょうか動き出しがずいぶん遅かったようで、具体的なお話がきたのが1月半ば過ぎくらいでした。もちろんお約束通りOKの返事をしたのですが、問題はテーマです。どうやらこの時点でリアル開催は確定のようなので、多くのカメラファンの方が集まるはずです。そこで、2年くらい前から試していた一眼レフカメラを使った電視観望でカメラファンの方に天文に興味を持ってもらえないかというコンセプトで話をしようと、この時に決めてサイトロン側にタイトルと概要を連絡しました。


トークの準備、でも晴れない

この時点でCP+本番までほぼ1ヶ月くらいです。一番の問題は、全然晴れなかったことです。徐々に日にちが近づくにつれて、もう新しい撮影は諦めて過去にブログにアップした画像で誤魔化すしかないかと思い始めました。そんな日を過ごしながらもとうとう待ちに待った快晴の日が!でもなぜかそんな日に限って満月です...。でも貴重な晴れなのでしかたありません。実際の講演の中で話したようにEOS 6Dと古いNIKKORの50mmの明るいレンズ、普通の三脚と自由雲台という、ごく普通のカメラユーザーが持っているくらいの機材で電視観望を試してみますが、さすがにこれだけ月明かりだと本当に淡くしか出てきません。それでも最低限何か見えているのでよしとしました。CBPも使ってみたのですが、撮影していたオリオン座に月がかなり近くにあり、その迷光がすごいゴーストを作り、使うことが不可能でした。

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満月で光害カットフィルターなしで撮影したのが、予告時に出した画像だったというわけです。
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流石に満月はちょと辛いのでどうしようかと悩んでいました。

その後、満月から何日かして2時間ほどだけは月がない日がありましたが、透明度が悪く途中雲が出てしまし、あまり成果が得らません。ちなみに下の画像はその時観た火星とスバルとカリフォルニア星雲ですが、雲が出てきた時のもので「薄雲でも見えますよ」と言いたくて用意していたのですが、結局トークの中では使いませんでした。

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その後、一日だけ新月に近い日に晴れて、そこでやっと今回のトークで使えるくらいの画像を撮ることができました。その後はもうCP+当日までほとんど晴れることがありませんでした。なんとかなりましたが、かなりギリギリな状況でした。そのため満月の映像を先に見せて、そこから改善していくというストーリーにしました。


CP+へ向けて出発!

2月25日の土曜の当日、CP+としては3日目になりますが、自宅から朝イチのバスに乗り富山駅に向かいます。富山からは新幹線に乗り、東京に向かいます。今回CP+に行く前にスターベースに寄るかどうか迷いました。スタベの開店時間が11時なので、朝イチで出ると少し早く着きすぎます。スタベはまた行けますがCP+はもう今日明日だけなので、今回はスターベースを諦めてCP+に直接向かうことにしました。

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新幹線の中で朝ごはんです。新幹線ではほぼ毎回この「ますとぶり」です。富山のますのすしは有名かと思いますが、大抵は桶に入った円形タイプで2−3人前です。これは一人前でちょうどいい量で、しかもブリのすしと半々になっています。ブリのほうは、かぶらとにんじんで押し寿司になっていてい、鱒の寿司よりもむしろさっぱりしています。
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ご飯を食べてから、少しトークの準備をしていたらもう間も無く東京です。富山と東京は2時間ちょいで着いてしまいます。北陸新幹線が通る前は飛行機を使っていましたが、新幹線が来てからは随分と楽になりました。

東京について、そのまま東海道線に乗り換え横浜まで移動します。こちらもわずか25分。東京-横浜間は近いので、この日の宿は東京駅近くに取りました。横浜周りはかなり高い部屋しか残ってなかったのです。
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横浜からはみらい線に乗り換え、みなとみらい駅まで向かいます。
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みなとみらい駅についてビックリ!サイトロンで溢れています。例えば階段や柱、
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会場のパシフィコ横浜方向はサイトロンの広告が導いてくれます。カメラの祭典のはずなのに、天文ショップのこの存在感!
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みなとみらい駅は地下3階にあり、ここから地上2階まで長いエスカレーターを上ります。
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黒い壁に書いてある、これは詩でしょうか、結構インパクトがあります。今調べたら、シラーの詩だそうです。エスカレーターに乗りながらこの詩を読むと(といってもちょっと難解で、私は乗っている間には理解しきれませんでした)CP+に行く前に色々考えさせられました。

その後は建物の中をずっと歩いていき、建物から出るともうCP+会場手前です。
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ホールとアウトレットコーナーは会場の手前で分かれ道があります。
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会場の様子

ホール内に入り、早速サイトロンブースに挨拶に行きます。サイトロンブースは入り口すぐの所にあるのですぐにわかります。
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会場には朝10時半頃に着いたのですが、スタッフの方と次の日のトークのことを少しだけお話しして、すぐに会場内を回ります。多分トークがあるとその日は落ち着いてみて回れないので、この日が勝負です。

よく考えたらCP+会場に来るのは2017年以来です。もう6年も前のことなので忘れていましたが、今回も同じ感想になってしましました。CP+の問題というよりは完全に自分のせいなのですが、結局のところ私はあくまで天文が好きなのでカメラを使っているわけであって、カメラ自身が趣味ではないということです。そもそも明るいところで一眼レフでまともに撮影した枚数はどれくらいでしょうか?多分100枚くらいだと思います。もちろんフラット撮影とかは除きますよ。暗い所では操作できるのに、明るい所だとパラメータもよくわかりませんし、そもそもBやM以外でどう撮ればいいのか?こんな自分なので、カメラメーカーのブースは遠くから眺めるだけです。
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Nikonブースです。Nikonカメラを持っていない私は中に入っていっていいのか?
中ではサーカスっぽいことをやっているようでした。

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Canonブースです。Canonのカメラは持っています。
でも天体改造とかしている私にここに入っていく資格はあるのか?
ハーフパイプの自転車を撮影するのですが、速い動きの写し方はよくわかっていません。 

加えて天文関連のブースは数が少なく、サイトロンとVixen、Kenko TokinaにBORGがあるくらいで、やはりこれは星まつりとは違い、カメラのイベントだと実感してしまいます。まあこんな私ですが、既にCP+のレポートは多くの方に書かれているとは思いますので、独断と偏見で印象に残ったものを紹介しようと思います。


島中

むしろ私には今週号の「カメラバカにつける薬」であったように島中にあるブースが面白かったです。一番インパクトがあったのが、Birodというブースの最長11.5mの一脚です。妖艶なお姉さま(?)が鳥の視点まで案内してくれます。
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カーボンの多段ロッドで、持ってみたのですが重さも大したことないです。流石に振り回すわけにはいきませんが、360度カメラは真下をあまり写さなくていいはずで、かなり高い視点でまるで浮かんだように見ることができるはずです。イベント会場とかでこれ持ってたら、多分注目度No.1だと思います。

次はインプレスのブースですが、「カメラバカにつける薬」が既に完売していました。
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聞いたら飯田ともき先生、この日は来ていないとのこと。今週号の連載でありましたが、どうやら初日だけの来場だったようです。このマンガが大好きで、カメラファンではない私でも十分に楽しむことができます。上にも書きましたが、一昨年のCP+の電視観望講演をCanonとかNikonと並んで2コマも使って漫画の中に載せてくれたお礼をぜひ言いたかったのです。残念ながら次の日もいらしていないということで、スタッフの方にお礼だけ伝えておきました。いつか直接お会いしてお礼を伝えることができたらと思います。


Vixen

といっても島中もこれくらいで、あとは天文ブースです。まずはVixen。注目はもちろんVSDです。
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でももう他の方に散々レポートされていて、私が新たに加えられるようなことはありません。それよりも話したいのは、この写真にも写っているファインダーです。

対物側は焦点距離200mm、口径50mmのレンズなのですが、接眼側がアメリカンサイズの普通のアイピースを挿せるようになっています。ということはここにCMOSカメラを取り付けることができて、なんと電視観望ができてしまうのです!しかも焦点距離と口径が、2年前に私の電視観望講演で話したEVOGUIDE50EDとかなり近く、昨年の講演で話したNEWTONYと全く同じです。EVOGUIDE50EDがなかなか在庫がないことが多いこと、NEWTONYに取り付けるカメラはCeres-Cのように中に入り込むタイプでないとピントが出ないので、もしかしたらこのファインダーがキラーアイテムになる可能性があります。今回Vixen社の社長と初めてお会いすることができ、結構長い間話をさせていただいたのですが「このファインダーは今後Vixenの全ての望遠鏡につける標準ファインダーになる予定だ」と言います。しかも、このファインダーのアイデアを出したというのが、以前福島の星まつりで話すことができた若手のI君だというのです。社長がI君と私が知り合いだということも認識されていて、そのことを教えて下さいました。I君はもちろん熱心な星マニアでもあるのですが、こういった若手の意見をきちんと取り入れて製品化するというのは素晴らしいことだと思います。なによりこのようなファインダーを標準搭載するということは、今後Vixenを購入した入門者の方に電視観望への強烈な道筋をつけてくれるということになります。国内入門機の圧倒的シェアを誇るVixenさんならではの手法で、これこそ私が長年願っていた方向性です。Vixenさんの英断、私的にはもう大絶賛です。


BORG

続いてはBORGです。ここの目玉は試作のカーボン鏡筒で、私も持たせてもらいましたが125mmでこの軽さならかなり取り回しが良いです。ついでに触らせて頂いたカーボンの円筒だけの素材も、多少押しても全く変形がわからないくらい頑丈なものでした。
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下の写真の六角形の鏡筒もおもしろいのですが、私が注目したのは口径55mmの小さな鏡筒(すみません、写真撮ったと思ったのですが漏れていました。上の写真のカーボン鏡筒の奥と、下の写真の一番下にちらっとだけ写っています。)
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そこにいた女性スタッフの方と話していたら「この小さな鏡筒で電視観望もできますよ」という話が出てきました。「まだ試していないけど、自分でもやってみたい」とのことで、でも「カメラをどうするか迷っている」とのことでした。「ちょうど明日の私のトークで一眼レフカメラで電視観望する話をします!BORGに一眼レフカメラをつけることができるはずなので、すぐに試せますよ!」とお伝えしたところ、本当にトークに足を運んでくださいました。BORGでの電視観望もかなり面白いかと思います。唯一残念だったのが、中川さんにお会いできなかったことです。直前までBORGブースにいたと聞いたのですが、いまだにお会いできたことがないので、一度お話しできたら嬉しいです。あの中川少年の日記はいつも楽しみにしています。


サイトロン

さて、最後は本命サイトロンです。もう欲しいものばかりです。個人的な最注目はCMOSカメラでしょうか。
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この中の特に冷却カメラPoseidonはPlayer One初の本格的な冷却カメラになります。冷却カメラに関してはほぼZWO一強なので、どこまで牙城を崩すことができるのか注目しています。マチナカリモート天文台のMさんがサイトロンスタッフとして既に試写画像をTwitterにアップしています。実はMさんとは2017年末の志摩の観望会や、八ヶ岳の天リフイベントでご一緒させていただいて、今回かなり久しぶりにお会いすることができ、色々マニアックな話で盛り上がりました。MさんがアップしたPoseidonの画像を見る限り、かなり期待できそうです。冷却カメラも各社で競える時代になると、お互い切磋琢磨してよりユーザーにとってもいい状況になるのではと期待しています。
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他にも鏡筒が目白押しですが、これでもまだ展示しきれていない機種がいくつもあるとのことです。
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この中で個人的な注目は、一番手前に写っているAskarの新製品のFMA180 proでしょうか。スタッフも当日まで現物が展示されるのを知らなかったそうです。手持ちのFMA135は電視観望でフル活躍中ですが視野はAPS-Cまでです。一方FMA180はフルサイズ対応で、一度試してみたかったのですが結局試せずじまいで次バージョンになってしまいました。値段的にもそこそこ気楽に買えるものなので、短焦点撮影鏡筒という意味でも、遠くないうちに手に入れておきたいと思います。

他にも、試作のカーボン三脚が、大中小と3種類も展示されていました。
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現在実際に販売されているのは1種類だけなのですが、今後どんな三脚が欲しいかという傾向を掴むために3種展示したとのことです。最近仲が良いRamb君がちょうどその場にいて、一緒に好き勝手にリクエストを伝えておきました。かなり無理を言っていたので、果たして実現されることやら??? Ramb君と、サイトロンのスタッフさんを交えて、3人での三脚理想論についての議論ができたのは、いつになく楽しかったです。

去年1年間使い倒してきたSCA260の新しいバージョンのものが出ていました。大きく変わった点が、副鏡のところのセンターの調節ねじがなくなってシンプルになったこと、取っ手がついたこと、フォーカサーの繰り出し長が伸びたこと、カメラ回転機構が手前になって、フォーカサーのつまみの回転位置が固定されただそうです。
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特にフォーカサー関連は少し羨ましかったですが、光学設計は同じとのことなので、まあよしとします(ホントハチョットクヤシイデス)。

あと、私も以前試させていただいたVesperaですが間も無く販売になるということで展示されていました。アプリの方もとうとう日本語化されたそうです。さらに電視観望が簡単になるかと期待しています。
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円安と、開発元のフランスでの値上がりが痛かったとのことでした。それでも頑張ってライバルのeVscopeに負けない値段設定にしたとのことです。今後の販売に期待でしょうか。こういった一体型の電視観望機器もどんどん広まっていって欲しいです。

まだまだ書くことはたくさんありますので、今回はとりあえずここまでとします。続きは次の記事で。






今年もCP+のサイトロンブースにおいて講演させて頂くことになりました。2021年以来3回目になりますが、今回は初の現地会場での講演です。

詳しい情報はサイトロンのサイト内の特設ページに掲載されています。

タイトルと時間・場所ですが、

一眼レフカメラで星雲を"観て"みよう」 

日時: 2月26日12時10分〜12時50分
場所:パシフィコ横浜(ステージB)、及びオンライ配信


となります。

  • 会場までのアクセスなどはCP+のページ内をご覧ください。
  • 会場内のマップはこちらになります。この中のステージBで


  • オンライン同時配信もされるとのことなので、現地に来られない方はぜひオンラインでご視聴ください。

    テーマはいつもの電視観望なのですが、せっかくのCP+です。今年は一般のカメラユーザーに天文にも少し興味を持って欲しいということで、一眼レフカメラを使った電視観望というテーマで話したいと思います。

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    EOS 6Dで”観た”オリオン座。
    満月の夜にここまで観えるのもすごいですが、
    ここからさらに"観える"ようになるのか?

    ご注意していただきたいのは、現地会場のステージの定員が48人ということで、入場できるかどうかはあらかじめ抽選で決まるそうです。2月11日の18時から以下のページで抽選に申し込むことができます。

    抽選の申込受付期間は
    • 2023年2月11日(土) 18時~2月16日(木) 23時
    抽選結果は
    • 2023年2月17日(金) ※申込時にご記入いただいたメールアドレス宛にご連絡
    とのことです。興味のある方は是非とも奮ってお申し込みください。皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしています。

    繰返しになりますが、抽選に外れてしまった場合、もしくは会場に来れない場合でも、オンラインで同時配信がされるとのことですので、こちらもよろしくお願いいたします。


    毎年2月は恒例の1年間の振り返りの時期です。いや、1月はなんか忙しいので結局2月になってしまうというのが実情なんですが。ちなみに、昨年のまとめはここにあります。



    こうやって去年のを見ると反省のしがいがありますね。実際には目標がなんだったかとか結構忘れてしまっていますが、いろいろ思い出させてくれます。


    機材

    2021年末にSCA260を購入して以来、SAC260の撮影に夢中でそこまで大きな機材は追加していません。唯一の大物が赤道儀です。

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    自宅玄関に並ぶCelestron赤道儀三兄弟です。
    大きくて三脚もゴツいのが新参のCGX-Lです。

    SCA260の購入を検討したときに、当時手持ちの赤道儀CGEM IIは一応積載制限内だったので購入を決意したのですが、実際にSCA260を乗せてみると想定以上に揺れてしまいました。その対策として同じCelestronの大型赤道儀CGX-Lを導入することにしたというわけです。サイトロン展示場に残っていたもので、安く譲って頂きました。流石にこのクラスの赤道儀になるとかなり重いSCA260でもピターっと星像が止まります。


    実際、昨年の目標を見てみると、
    • 大型赤道儀を手に入れるとなっている
    ので、そういった意味では機材に関しては目標達成となりました。

    もう一つ特筆すべき機材はASI2400MC Proです。このカメラはお借りしたものですが、撮影した画像(123)を見ると別格です。画像処理をしていても階調がもれなく残されている感触です。ASI294も悪くないのですが、処理をする際の素直さが全然違いました。フルサイズのカメラなので、比較的広角で性能が出るカメラだと思いました。その分値段もかなりのもですが、もし予算がとれるなら確実に今の手持ちのフルサイズの6Dを置き換えたいと思っています。

    では今年の目標はというと、最近あらためて広角をできるだけ短時間で撮影したいとおもうようになってきたので、
    • 短焦点の明るい鏡筒で、かつ四隅まで星像がきちんとでる鏡筒を手に入れること
    でしょうか。候補としては3機種あります。
    1.  タカハシ ε130 13cm f430mm F3.3 27万円
    2. Celestron RASA8 20cm f400mm F2.0 35万円
    3. SHARPSTAR 15028HNT 15cm f420mm F2.8 カーボン鏡筒 33万円
    ただしε130は納品まで1年半くらいかかるらしいこと。RASA8はF値が2台でナローバンドだと大変そうだという話があるのと、やはりじゃじゃ馬として名高いことがあります。15028HNTは入手しやすそうですが、スポットダイアグラムの緑の分離が少し気になります。といってもε130とそこまでかわるわけではないので十分な気もします。

    もう一つの手は手持ちのTSA120でモザイク撮影で実効的に焦点距離を下げるのでもいいのですが、上記明るい鏡筒でさらにモザイク撮影して焦点距離200mm台を狙いたいと思っているので、TSA120だと4x4モザイクとかなって少し大変になりそうです。


    撮影

    2022年はSCA260に夢中な年でした。26cmという大口径、四隅まで隙のない星像、f1300mmでF5という適度な焦点距離と十分な明るさ。最初の頃は赤道儀が不十分で揺れに苦労しましたが、CGX-Lが来てからは十分な露光時間が取れるようになりました。私的にはかなり満足している撮影体制です。マア、ハコブノニハチョットオモイデスガ...。

    2022年に撮影した画像については前々回(DSO)と、前回(月と太陽)の記事にまとめてあります。



    1. DSO
    DSOは2021年が17作例、2022年も19作例なので、ここ数年は月平均1.5作例となります。冬場の天気が悪い富山としてはまあまあの数になったかと思います。撮るときにはいくつかまとめて撮って、天気が悪いとしばらく撮れないこともあるので、私的には多くも少なくもなく、まあちょうどいいくらいの数です。いや、他のと合わせると少し手に余るくらいでしょうか。実は星景や大広角でまだ撮影しっぱなしで処理をしていないものがあるのですが、こちらはいつかそのうちに...。

    2022年を振り返ると、最初の頃は5枚のフィルターホイールだったので、RGBかそれにHαを足した撮影くらいがやっとでした。ゴールデンウィークのころに8枚のフィルターホイールにアップデートしたので、やっとまともなLRGBやSAOナローバンド撮影ができるようになりました。自宅だと明るいのでRGBは厳しいかなとも思ってましたが、そこそこ淡いのまで出ますし、LRGBにしてからは分解能も結構出る事がわかったのでかなり楽しいです。でも年が明けてから開田高原で撮影したM81の背景を見ると、やはり自宅では暗いところでの撮影に勝てない事があることも実感しました。


    2. 太陽

    太陽はGallelyページを見ていただければいいのですが、一時期タイムラプス映像に凝っていました。hiroさんのアドバイスもあり、一通り手法は確立したのかと思いますが、その後粒状斑出しに行ってしまい、タイムラプス映像はほとんど進展がなくなってしまいました。



    粒状斑もまだまだ全然満足ではなく、せっかく540nmフィルターも入手できたので、気流が落ち着いてきた春過ぎにはまた再開したいと思います。


    3. 月
    月に関しては、ほぼ皆既月食オンリーでした。地球の影を再現するのにいろいろ準備していましたが、結果としてはまだまだ準備不足だったことがわかりました。単純な追尾だけでは全然足りなく、地球本影の位置をきちんと計算し、それを赤道儀に教え込むような方法を取る必要がありそうです。次回の日本での皆既月食までにまだ3年近くあるので、じっくり準備できればと思います。




    4. 星景

    星景に関しては2022年は何とゼロです。実は飛騨コスモスで撮ったのがあるのですが、タイムラプスと一緒に処理しようと思っていて、結局手がつかずお蔵入りでした。気が向いたときにまた処理します。


    目標
    さて、昨年の目標は
    • SCA260で銀河まつりに参戦
    というものでした。Gallelyを見ていただくといいのですが、銀河の作例数は7つで、そこまで多くはないですがまあ目標達成と言っていいでしょう。でも銀河まつりに参加したかというと、ひたすら一人でやっていた感じで発表もブログと宣伝のTwitterだけと、まつりとは言えないかもしれません。

    さて今年の目標ですが、
    • 短焦点で広角で淡いところまで撮影する
    というのにしたいと思います。具体的にはSh2-240:スパゲティ星雲やSh2-129:ダイオウイカ星雲などの広くて淡い難物を自宅でどこまで出るかを試してみたいのです。機材のところでも書きましたが、短焦点で明るい鏡筒を手に入れるか、もしくは手持ちの機材でモザイク撮影にも挑戦してみたいと思います。だんだんレベルが高くなってきますが、どこまでできるものなのか?


    画像処理

    画像処理に関する昨年の目標は
    • 妥協しない
    だったのですが、どうでしょうか?そこそこは守ったつもりですが、相変わらず恒星の処理は下手くそです。でも、2022年の最後の方で大きなことがありました。BlueXTerminator(BXT)です。このソフト自身は凄くて、たとえば


    で書いた記事を読んでいただけるとわかりますが、分解能出しだけでなく、恒星の補正も含めて相当な効果です。以前撮影した画像の再処理の記事はまだ一つだけですが、たとえば三日月星雲はものすごい分解能になります。この再処理関連はもう少し続ける予定です。


    BXTは思わぬ副効果も与えてくれました。処理がPixInsight内で閉じやすくなったことです。私が苦手なDeconvolutionと恒星の補正をうまくやってくれるので、Photoshopにわたすタイミングを相当遅らせるか
    、無理して渡さなくても良くなってきました。スターマスクを使用しての処理をPI上ではまだあまり試していないので、もう少し恒星を最適化できるかと思います。というわけでまだ妥協していますが、徐々に詰めていこうと思っています。

    画像処理でもう一つ、PixInsightのSPCCに関してですが、2年前からセンサーの応答や、フィルターの応答の違いの問題を主張してきしていたのですが、その考えがほぼそのままSPCCで実装されたのにはびっくりしました。しかもこんなに早く。やはり中の人たちも同様に問題と考えていたのかと思います。


    触ってみた限り、SPCC自身もまだ完璧ではないようですが、確実に最適化の方向へ進んでいるのかと思います。


    電視観望

    2022年の記事を振り返ると、電視観望単発のものは4つしかありません。もちろん観望会などではほぼ毎回電視観望を披露しているので実際の回数はもっと多いですが、新しいことはそこまで出来ていないことがわかります。技術的には成熟してきた証拠でしょうか。実際、新しい機器を使ったというくらいで、具体的にはASI2400MC Pro、Vespera、ACUTERマウントなどですが、自分で考えた新しい技術とかいうわけではないです。





    観望会の中での電視観望では、AZ-GTiの代わりにACUTERのさらに軽量なマウントのテストをしました。ついにカバンからおもむろに電視観望セットを取り出してパッと見てもらうという、マニアの自己満足の見せびらかしが実現しそうな雰囲気です。まだ少し安定性に問題があるようですが、この軽量化しての運用は今後大いに期待しています。


    それでは電視観望自身は何回ほど試したかというと、記事の数と撮影記録から数えてみると1年で23回やっていることがわかりました。月2回平均ほどですね。回数は減ったのかと思いますが、それでもそこそこ実演しているのかと思います。


    講演

    電視観望ではむしろ講演などによる普及活動がとても多い2022年でした。どれも電視観望に興味を持ってくれた方がいて、講演に呼んで頂けたのですが、とてもありがたいことです。

    最初は2月のCP+でした。2021年のCP+では自宅での生電視観望でかなり盛り上がり、おそらくこのCP+での講演が電視観望の普及にかなり拍車をかけたのではないかと思っています。2022年のCP+当日は仕事で都合が悪くなってしまったためにあらかじめシュミットでの事前録画だったのですが、夜の講演時にはなんとかリアルタイムで参加することができ、その場でチャットで質問に答えていくという方式を取りました。これは参加していただいた方にはかなり好評だったようです。

    ありがたいことに、2023年も講演に呼んでいただけることになりました。2021年と2022年はオンライン開催だったのですが、2023年はとうとうリアル開催でやっと本会場に足を運んで講演することができます。

    以下の2つの講演に呼んでいただいたのは、ものすごく意義がありました。話を持ってきていろいろ手配して頂いたMさん、その後強烈な推薦をして頂いたと聞いたIさんにはとても感謝しています。これらの講演では公開天文台に関わるプロの方達との交流が実現できました。普段あまり話すことができない方達で非常に貴重な機会でした。公開天文台でも既に電視観望を導入しているところ、また今後導入を考えているところが数多くあるということが実感できました。普段とは違った視点で考えることができ、アマチュア天文との違いも多くあるのだということが実感できました。遠く島根の地の夜に試した電視観望は今でも感慨深いです。



    上の講演と少し通じるものがあるのが、天リフさんで呼んでいただいた電視観望会議で、基調講演で話させていただきました。少し小難しい話になってしまった感はありますが、今後の今後の発展も含めていろいろ長期で考えていたことを話させていただきました。


    星まつりなどでも講演をさせて頂きました。志賀高原では久しぶりに遠出の旅行となり、妻も大喜びでした。この顛末は天文ガイドの10月号にも記事として載っています。小海の講演も定員一杯の方にきてもらいました。両講演とも初心者の方が多く、今でも参加して頂いたなかで幾人かの方とは交流が続いています。




    雑誌掲載

    もう一つ大きかったことは、天文雑誌への掲載かと思います。このブログでは触れていませんでしたが、天文ガイドに電視観望の入門記事を短期連載で書きました。その他名前が出ただけものも含めて、雑誌に掲載されたものを箇条書きにしておきます。
    • 天文ガイド2022年5月号, P46-47「電視観望で楽しむ星雲・星団の観察」
    • 天文ガイド2022年6月号, P6-15「自宅ではじめる電視観望」
    • 天文ガイド2022年7月号, P30-37「自宅ではじめる電視観望」
    • 天文ガイド2022年8月号, P34-39 「自宅ではじめる電視観望」, P81「マサが行く!『星の村天文台星まつり202』の巻」
    • 天文ガイド2022年10月号, P70-74「自宅ではじめる電視観望」, P83「マサが行く!『志賀高原天空フェス星』へ!」
    • 星ナビ 2022年5月号, P40「15万円で始める楽しい電視観望」
    • 星ナビ 2022年12月号, P53「チャレンジシリウスB後編」
    • 星ナビ 2023年2月号, P25「秋空にマニアが集う」

    短期とはいえ、連載での執筆は初めての経験で、かなり大変だということがわかりました。締め切りもそうですが、記事の分量の調整、編集者とのやりとりなど、学ぶことも多かったです。長期で毎月連載されている方には頭が下がります。


    遠征、近征など

    こちらは遠征というよりは近征ですが、ゴールデンウィークに3日連続で自宅以外で撮影しました。





    ほとんどがかんたろうさんに誘われたのですが、2023年の年が明けてからも含めて本当に遠距離という意味の遠征に2度ほど繰り出しています。周参見は思ったよりかなり遠かったです。開田高原は寒すぎでした。でも帰ってから思い出すと、大変だったことも含めてなんかとっても楽しかったんですよね。普段星まつりとか以外はほとんど遠征しないので、メジャーな遠征スポットに行けたというのはとてもいい経験でした。



    いつもの飛騨コスモスでの観望会もコンスタントにありました。こちらもコロナがだいぶん収束してきたのである程度実現できたものです。かんたろうさんが眼視で頑張ってくれて、私もずいぶん覗かせてもらいました。その中でもM57に色がついて見えたのは衝撃的でした。それも単色というわけでなく、青と緑と、一瞬周りにオレンジが見えて、実際の写真と照らし合わせてみると同じ色配置だったので、見間違いとかのレベルではない確実な色のつき方でした。






    星まつり

    星まつりはやっとリアル開催が再開されるようになってきました。2022年は3つの星まつりに参加できました。どれもとても楽しかったです。各記事を見てもらうとその雰囲気がわかってもらえるかと思います。実際に全国の星仲間に会えるのは星まつりの醍醐味です。その一方、原村の星まつりが開催されなかったこと、最大の胎内がオンラインだったのが残念でした。

    • 福島「星の村スターライトフェスティバル」: 2022/10/9-11


    • 京都るり渓「星を求めて」: 2022/9/18


    • 小海「星と自然のフェスタ」: 2022/11/11~13



    レビュー

    今年も自分で買ったもの、お借りしたものも合わせて、機材のレビューをしました。

    星座ビノはハイエンドのものでの比較をしました。ハイエンドと言っても星座ビノ自身がそこまで高価な機材ではないので、集めること自体はそこまで負担にはなりません。


    過去記事(その1その2)も参照されるといいかと思います。実際手持ちの星座ビノもすごい数になってきました。どれも見た時のインパクトがすごいことと、観望会で見比べをやったりすると盛り上がるので、いまだに興味深い機材なのだと思います。

    サイトロンさんにご提供して頂いた機材はたくさんあります。その中でも単発の記事にしたものは以下の二つです。中にはいくつかの記事にわたって標準機材となっているFMA135やUranus-Cなどもあります。いろいろ試させて頂いて、本当にありがとうございます。




    もう一つ、別のところからですがASI2400MC Proを使わせて頂いたのは非常にいい経験でした。既に上の方である程度書いてあるので繰返しにもなってしまいますが、今あるフルサイズのEOS 6Dを本気で置き換えたくなっています。感度、表現力、冷却などどれをとっても1段階上の印象です。いつか余裕が出たらこのクラスのカメラを持ちたいです。お貸し頂き本当にありがとうございました。


    天文関連ショップ、施設

    こちらもコロナが収束し出して、やっと実際の施設や店舗に行けるようになりました。特に関東の天文ショップはほぼ3年ぶりで、店舗の様子もかなり変わっていました。長期間店舗にお客さんが入れない状況は思ったより影響が大きかったのかと思います。名古屋で行ったコニカミノルタの前面LEDのプラネタリウムは衝撃的でした。高コントラストのおかげで、雲や夕焼けなどの何気ない風景がまるで本物のようでした。今月のCP+で横浜に行く機会があるので、もし時間が取れるならそちらも行ってみたいと思います。





    周参見の途中でEYBELLにも行きました。



    技術的な話など

    技術的な話の記事です。それほど数は多くありません。SCA260関連、赤道儀の調整などです。本当にテクニックらしいのは、赤道儀の水平とりは本当に必要か議論したことくらいでしょうか。カメラの回転角は小技ですが、結構便利かと思います。












    参考書籍、Zoom会議、オフ会など

    天文関連の書籍はちょくちょく買っているのですが、記事にしたのは下の2本です。




    あと、皆既月食で天体の位置計算をしたくて中野主一さんの本を何冊か買っています。



    自前の講座は2回開きました。kyoyaさんの質問から盛り上がった入門講座と、CGX-Lの変な振動から盛り上がった制御講座です。





    観望会以外で星仲間と集まったこともありました。迷人会のえいじさんが石川に帰ってきているということで、あんとんしゅがーさんと一緒にスタバに集まって星談義です。


    小海の星フェスで知り合った方で富山近くに住んでいるご家族が自宅に来てくれたりもしました。こういった新しいつながりもまた嬉しいものです。



    最後に

    2022年もコロナでいろいろと制限されていましたが、こうやって見てみるといろいろ活動していますね。撮影と講演の比重が多いでしょうか。新しい項目では雑誌掲載と遠征が入ってきました。その一方、分解能挑戦が消え、星景が消え、機材調整などがずいぶん縮小しています。2023年は自分でいろいろ試す実験をもう少し充実させたいと思います。

    ブログ記事としては2022年1月1日から12月31日までで104本書いたことになります。一昨年が114本だったとのことなので、少し減っていることになります。相変わらず一本一本の記事が長すぎるので、毎年のごとくですが反省しています。それでも短くならないのは全然反省が足りないからだと思います(笑)。

    最近少し忙しいので2023年もここまで記事にできるかはわからないですが、楽しんでやっている限りまだまだ星活動は続くのかと思います。


    2022年に撮影した月と太陽のまとめです。2021年のまとめはここにあります。 



    • 2022年1月8日
    Image04_cut_s
    • 皆既月食全景
    StarStaX_Blink00001-Blink00261_lighten


    • 皆既月食とその前後
    ZWO ASI294MC Pro_25ms_240_2022_11_08_19_09_33__lapl5_ap2594_RS2

    ZWO ASI294MC Pro_50ms__2022_11_08_20_29_59__lapl5_ap689_IP



    topics02-2-l_all_cut



    • 天王星食
    uraus_in




    太陽

    • 2022年1月8日
    13_35_01_lapl6_ap2550_IP_cut

    13_38_50_lapl6_ap1314_IP_cut

    • 2022年1月10日
    13_44_16_lapl6_ap2568_IP_cut

    10_41_00_lapl6_ap2544_IP_cut

    • 2022年3月12日
    _13_00_24_lapl4_ap25561_ABE

    13_01_12_lapl4_ap1492_PI

    _13_07_09_lapl6_ap2568_ABE_PI

    13_06_25_lapl6_ap450_IP

    13_03_07_lapl6_ap245_IP

    13_03_57_lapl6_ap189_IP

    13_05_00_lapl6_ap288_IP

    • 2022年4月25日
    11_55_30_lapl3_ap2556_IP_cut

    12_04_11_lapl3_ap2490_IP_cut

    12_09_29_lapl3_ap1726_HP_L

    • 2022年4月28日
    13_31_34_lapl3_ap2098_IP_cut

    13_28_23_lapl3_ap2556_IP



    • 2022年5月22日
    64466eaa_cut

    f43321f4cut

    粒状班
    • 2022年6月19日
    11_27_27_lapl3_ap126_PI_cut


    まとめ

    2022年の月は皆既月食以外では1ショットしか撮影していませんでした。それもSCA260でのRGB合成のテストを兼ねてという、ついでの撮影です。その代わり、皆既月食は相当気合が入っています。というか、最初は天気が悪い予報であまり気合が入ってなかったのですが、突如富山でも晴れてフル機材で撮影して、画像処理をしてたらが夢中になってたというのが真相です。そのおかげか、皆既月食はかなり満足しました。地球影を直に写すという課題は残りましたが、次の日本で見る事ができる皆既月食は2025年9月8日らしいので、のんびりとやります。

    太陽撮影は2022年の前半はかなりアクティブでしたが、後半は心が折れてしまっていますね。でも実際には何もやってなかったかというとそうでもなくて、記録を見るだけでもここに載せていないもので

    2022年2月11日、3月27日、4月30日、5月3日、5月6日、5月7日、5月14日、5月28日、7月2日、9月4日、9月11日、10月1日

    に撮影しているのですが、これらはブログ記事にもしていないのがほとんどです。前半は主にプロミネンスや黒点周りのHαのタイムラプス化に、後半は粒状斑出しに夢中でした。粒状斑は上の最後に示した画像がMAXで、その後も含めてことごとくうまくいってなかったので、全てお蔵入りになっています。その粒状斑出しも、夏が終わって大気が揺れ始めた頃になるとあきらめてしまったのですが、また2023年も挑戦したいと思っています。粒状班に関してはまだ全然満足していません。とにかくキーはシンチレーションなんですよね。シーイングが悪いのか、機材がまだ問題があるのかわかりませんが、まだ課題がありそうです。

    Hαのほうですが、冬に晴れの日少ないことと、さらにそれが休日に合わないとダメなので、こちらもストップしてしまっています。粒状斑の挑戦と一緒に撮影してもいいのですが、興味が出だすとそればっかりになってしまうので、少し反省です。特に黒点が常時出ているような年だったので、少しもったいなかったです。

    2022年は夜の撮影でSCA260に力を注いだのですが、また月も太陽も時期が来たら再開したいです。というわけで、よろしければ夜の方もご覧ください。



    2022年に撮影した画像のまとめです。まとめておくと後から見て楽なので、昨年から始めてます。ちなみに2021年の画像のまとめはここにあります。


    ASI2400MC Proでの撮影

    「M65、M66、NGC3628: 三つ子銀河」
    Image206_pink_ASx4_bg4
    • 撮影日: 2022年3月27日22時33分-3月28日1時56分、3月29日21時50分-3月30日2時35分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: 無し
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI2400MC Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 150、露光時間10分、34枚で総露光時間5時間40分
    • Dark: Gain 150、露光時間10分、64枚
    • Flat, Darkflat: Gain 150、露光時間 0.01秒、128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「IC1396: ケフェウス座散光星雲」
    masterLight_integration_ABE_PCC_ASx5_HT_starreduction_SCNR3a_tw
    • 撮影日: 2022年5月29日0時57分-3時13分
    • 撮影場所: 岐阜県飛騨市
    • 鏡筒: TAKAHASHI FS-60CB+マルチフラットナー(f370mm)
    • フィルター: なし
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI2400MC Pro (-10℃)
    • ガイド:  f50mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイド
    • 撮影: SharpCap、Gain 150、露光時間3分x45枚で総露光時間2時間15分
    • Dark: Gain 150、露光時間3分、64枚
    • Flat, Darkflat: Gain 150、露光時間 0.1秒、64枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「IC4592: 青い馬星雲」
    masterLight_180s_ABE_PCC_ASx4_SCNR_bg2_cut_s
    • 撮影日: 2022年5月6日0時10分-2時57分
    • 撮影場所: 富山県富山市牛岳
    • 鏡筒: TAKAHASHI FS-60CB+マルチフラットナー(f370mm)
    • フィルター: なし
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI2400MC Pro (-10℃)
    • ガイド:  f50mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: SharpCap、Gain 150、露光時間3分x55枚で総露光時間2時間45分
    • Dark: Gain 150、露光時間3分、64枚
    • Flat, Darkflat: Gain 150、露光時間 0.1秒、64枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    RGB合成(+Hα)

    「IC434: 馬頭星雲」
    Image34_PCC_AS_HT5a_cut
    • 撮影日: 2022年3月3日22時46分-23時7分、3月4日22時4分-22時14分、3月8日21時58分-23時06分、3月9日19時13分-22時25分、3月10日19時45分-22時2分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB, Hα:7nm
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分、R: 22枚、G: 30枚、B: 22枚、Hα: 23枚の計97枚で総露光時間4時間51分
    • Dark: Gain 120、露光時間3分、128枚
    • Flat, Darkflat: Gain 120、露光時間 RGB: 0.08秒、Hα: 1秒、それぞれ128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「M100」
    Image27_ABE_PCC_crop_DBE_decom_stredu_ABE_PCC6
    • 撮影日: 2022年3月3日23時51分-3月4日4時37分、3月10日2時54分-5時1分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分、R: 22枚、G: 22枚、B: 24枚の計68枚で総露光時間3時間24分
    • Dark: Gain 120、露光時間3分、128枚
    • Flat, Darkflat: Gain 120、露光時間 RGB: 0.08秒、RGBそれぞれ128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「M101: 回転花火銀河」
    Image88_ABE_PCC_DBE_decom_AS_AS_starreduction_SCNR_CT5
    • 撮影日: 2022年3月8日23時26分-3月9日3時26分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分、R: 23枚、G: 8枚、B: 11枚、Hα: 4枚の計46枚で総露光時間2時間18分
    • Dark: Gain 120、露光時間3分、128枚
    • Flat, Darkflat: Gain 120、露光時間 RGB: 0.08秒、Hα: 1秒、 RGBとHαそれぞれ128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「M51:子持ち銀河」
    Image199_ABE_pink_crop_DBE_Decon_HT_SR5_rot_tw
    • 撮影日: 2022年4月2日20時32分-4月3日3時50分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB、Hα
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 240、露光時間10分、R: 7枚、G: 7枚、B: 10枚、Hα: 3枚の計27枚で総露光時間4時間30分
    • Dark: Gain 240、露光時間10分、64枚
    • Flat, Darkflat: Gain 240、露光時間 RGB: 0.03秒、Hα: 0.3秒、 RGBとHαそれぞれ64枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「M104: ソンブレロ銀河」
    Image10_RGB_crop_ABE_ABE_PCC_DBE_AS_HT_SR2_cut
    • 撮影日: 2022年4月22日20時1分-4月23日1時18分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃), bin1
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 240、露光時間10分、R: 6枚、G: 7枚、B: 6枚の計19枚で総露光時間3時間10分
    • Dark: Gain 240、露光時間10分、64枚
    • Flat, Darkflat: Gain 240、露光時間 RGB: 0.03秒、RGBそれぞれ128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「NGC4038: アンテナ銀河」
    Image196_pink_deconv4
    • 撮影日: 2022年5月4日21時14分-5日0時5分、5月5日21時14分-6日0時51分
    • 撮影場所: 富山県富山市牛岳
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間10分、R: 15枚、G: 9枚、B: 9枚の計33枚で総露光時間5時間30分
    • Dark: Gain 120、露光時間10分、29枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 RGB: 0.07秒、RGBそれぞれ64枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    ナローバンド

    「NGC2359: トール兜星雲」
    Image07_DBE_PCC_DBE_AS_HTx3_reducestar2_3_crop_mod
    • 撮影日: 2022年1月22日22時2分-23日2時5分、1月27日18時57分-21時00分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader Hα:7nm、OIII:7nm
    • 赤道儀: Celestron CGEM II
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド: オフアクシスガイダー + ASI120MM mini、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分、Hα27枚、OIII36枚の計63枚で総露光時間3時間9分
    • Dark: Gain 120、露光時間3分、128枚
    • Flat, Darkflat: Gain 120、露光時間0.2秒、128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「M17: オメガ星雲」
    AOO_ABE_PCC_AS_AS_HT_mod

    SAO_dim3_mod
    • 撮影日: 2022年5月6日1時24分-2時33分
    • 撮影場所: 富山県富山市牛岳
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、Optlong: SII 6.5nm
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間3分、Hα: 5枚、OIII: 6枚、SII: 7枚の計18枚で総露光時間54分
    • Dark: Gain 120、露光時間3分、温度-10℃、128枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 Hα、OIII、SII、それぞれ20秒、16枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「NGC6888: 三日月星雲」
    Image11_SPCC_BXT_HT_HT_CT_SCNR_NXT_maskB_CT_CT_CT_ok2
    • 撮影日: 2022年5月25日1時8分-2時59分、26日0時33分-2時56分、30日0時37分-3時0分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、Optlong: SII 6.5nm
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間10分、Hα: 12枚、OIII: 13枚、SII: 13枚の計38枚で総露光時間6時間20分
    • Dark: Gain 120、露光時間10分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 Hα、OIII、SII、それぞれ20秒、16枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「VdB142象の鼻星雲」
    Image05_SCNR_ASx4_HT_SR_bg4_low
    • 撮影日: 2022年6月1日0時29分-3時2分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader:Hα 6.5nm、OIII 6.5nm、Optlong: SII 6.5nm
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、Hα: 10枚、OIII: 9枚、SII: 9枚の計28枚で総露光時間2時間20分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 Hα、OIII、SII、それぞれ20秒、16枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    LRGB合成

    「IC514: まゆ星雲」
    Image360_bg2_cut_tw
    • 撮影日: 2022年9月29日22時50分-30日3時42分、9月30日21時14分-10月1日2時37分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、L: 41枚、R: 19枚、G: 16枚、B: 22枚の計76枚で総露光時間6時間20分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 L: 0.001秒、128枚、RGB: 0.01秒、128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「C4, NGC7023, LBN487: アイリス星雲」
    Image19_ABE_ABE_crop_PCC_CT_CT_MS7_cut3
    • 撮影日: 2022年10月1日20時50分-2日0時9分、10月20日19時12分-21日0時39分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、L: 38枚、R: 14枚、G: 14枚、B: 17枚の計76枚で総露光時間6時間20分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 L: 0.001秒、128枚、RGB: 0.01秒、128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC

     
    「sh2-136ゴースト星雲」
    Image13_ABE_ABE_ABE_cut
    • 撮影日: 2022年10月25日20時2分-26日0時27分、10月26日19時17分-21日0時0分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (初日分は-10℃、2日目は+9℃から11℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、L: 54枚、R: 18枚、G: 15枚、B: 12枚の計99枚で総露光時間9時間55分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 L: 0.001秒、128枚、RGB: 0.01秒、128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「M81:ボーデの銀河」
    Image09_LRGB_crop_ABE1_ABE2_SPCCsa_BXT_MS_SCNR6
    • 撮影日: 2023年1月21日21時19分-22日5時22分
    • 撮影場所: 長野県開田高原
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、L:28枚、R:12枚、G:11枚、B:12枚、Hα:6枚の計69枚で総露光時間5時間45分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 L:0.001秒、128枚、RGB:0.01秒、128枚、Hα:20秒、17枚(dark flatは32枚)
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    拡大撮影

    「M45: プレアデス星団中心部」
    Image06_PCC3_cut
    • 撮影日: 2022年10月1日3時28分-4時12分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、R: 1枚、G: 4枚、B: 4枚の計9枚で総露光時間45分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 Hα、OIII、SII、それぞれ0.01秒、128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC


    「C49: ばら星雲中心部」
    Image97_RGB_ABE_ABE_PCC_bg_ARGB3 _cut
    • 撮影日: 2022年10月21日1時26分-4時00分
    • 撮影場所: 富山県富山市自宅
    • 鏡筒: SHARP STAR製 SCA260(f1300mm)
    • フィルター: Baader RGB、Hα
    • 赤道儀: Celestron CGX-L
    • カメラ: ZWO ASI294MM Pro (-10℃)
    • ガイド:  f120mmガイド鏡 + ASI290MM、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
    • 撮影: NINA、Gain 120、露光時間5分、RGBHαそれぞれ4枚の計16枚で総露光時間1時間20分
    • Dark: Gain 120、露光時間5分、温度-10℃、32枚
    • Flat, Darkflat: Gain120、露光時間 RGB:0.05秒、Hα:1秒で、それぞれ128枚
    • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC
    記事


    まとめ

    2022年ですが、前半ゴールデンウィーク頃まではまだ良かったのですが、特に後半あまり天気が良くありませんでした。そのため、撮り溜めていた画像処理をのんびり進めるという体制になってしまいました。でもこれあまりよくないですね。いつかやればいいやと思うと全然進みません。まだ3枚ほど残っています。一つはM82で、M81と同じようにそのうち撮り直すので、多分昨年春に撮ったのはお蔵入りになりそうです。後の2枚は星景に近いもので、いつか処理しようとは思っていますが、いつになるやら。お蔵入りかもしれません。

    振り返ってみると、昨年はほとんどSCA260での撮影でした。最初の頃はSCA260の重さによる揺れに悩まされていましたが、CGX-Lが来てからはやっと揺れから解放されました。さらに8枚のフィルターホイールにしてからはナローバンドも楽しめるようになりました。でもナローバンドが面白かったかというと、正直、三日月星雲を見てもAOだけで十分な気もして、普通のRGBの方が色も鮮やかで楽しい気がしています。それよりも、LRGB合成は、RGBだけのときとは一線を画す分解能を得られるので、今後は本機撮影ではRGBだけにすることはもうないでしょう。さらに、2022年末に出てきたBlurXTerminatorは劇的に分解能を向上するので、今後の画像処理が楽しみです。

    あと、拡大撮影は余り時間で撮影したものですが、これはまた別の楽しみです。見慣れている対象でも意外な表情を見せてくれました。こちらももう少し続けたいと思います。

    2022年は全部で17対象(一部2023年も入っていますが)ですが、数枚を除いてほとんどが自宅撮影です。元々はそこそこ星雲を撮れたらいいなーくらいに思っていたので、自宅でここまで出るならまあ十分かと思っています。その一方、M81の背景のIFN(Integrated Flux Nebula)でわかったように、自宅ではなかなか出ないものがあるもの事実のようです。あまり無理をしないように、遠征にも少しづつ行けたらと思います。


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