ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2022年09月

先月8月の定例観望会は雨で中止となってしまったため、7月の観望会以来2ヶ月ぶりの定例観望会になります。ただし、8月はペルセウス流星群の観望会が飛騨コスモスであったので、毎月行っていることにはなります。


機材準備と車への詰め込み

2022年9月24日(土)は3連休の中日で台風が来る予想でしたが、途中から予報が変わり午後から晴れるとのことです。しかも次の日曜も晴れということなので、新月期なこともあり撮影の準備もすることに。

朝から撮影対象を考えていました。暗い北の空を利用することと、観望会後なので最長でも6時間くらいで、そこまで長時間では撮れないこと。ナローバンドは自宅でもできるので、できればRGBで撮影できることなど、いろいろ考えてアイリス星雲のリベンジにしました。SCA260で撮影をしようと、CGX-Lも載せたのでもう車の中はこれでもかというくらい荷物で一杯です。他に持って行ったのは来てくれたお客さんが自分で触れるようにSCOPTECHの屈折、惑星用にC8とCGEM II、電視観望用にFMA135+Uranus-Cと50mmと35mmにASI294MC、予備でFS60CB、あとは星景用に18mmレンズと6Dです。

79A7E77F-7F10-4195-A220-668E178E900C

座席も運転席以外は全て埋まってしまい、もう一箱も荷物を詰め込めません。本当はさらにTSA120を持っていきたかったのですが、流石に全く入りません。

この日は14時過ぎに自宅を出ました。実は8月に「天文ドームが不調で動かなくなってしまった」と聞いていて、調子を見て欲しいと言われていたため、早めに到着して様子を見ることにしたからです。

途中コンビニでサンドイッチとおにぎりなど買い込みました。昼食はしっかり取ったのでこの時点でお腹は空いていませんでしたが、夕食の時間に簡単に食べられるようにという目的です。


ドーム修理

15時過ぎに飛騨コスモスに到着。富山を出た時にはまだ雨が降っていましたが、天気は途中から徐々に良くなり、到着時には7割方青空が見えていました。

早速ドームの様子を見ます。どうやらドーム屋根の回転が全くできないようです。窓部分の上下開閉は特に問題ないので、電気系が全滅とかではなさそうです。

回転周りの電源から順に見ていきますが、モーターのところまできちんと電圧が入っていることが分かりました。それでもモーターはピクリともしないので、結論としてはモーターの故障です。

ただしモーターを外すのが結構大変で、型番を確認するのにも一苦労でした。やっとモーターとローラー部がどうドームに固定されているかと、ドーム側へローラーを圧着する方法まで理解して、うまく取り外すことができました。

92AEE70E-AF4E-4332-B7D5-E751B77AA40A
型番から確認すると、モーターとギヤボックスからなっているようで、おそらくギヤボックスはそのまま使えるはずなので、モーター部だけ発注し次回の観望会の前に交換してみます。

修理の途中でかんたろうさんが到着。私もちょうど終わるところだったので、後片付けだけして外に出ます。到着時より曇ってますが、下層の雲で流れも速いためまたすぐに晴れるでしょう。


機材セットアップ

この時点でまだ17時くらいなので、のんびり機材を出し始めます。最初に撮影用のSCA260とCGX-Lをセットし、ついでC8とCGEM IIもセット。その頃には北極星も見え始めていたので、そのまま両方ともSharpCapで極軸調整です。

星も見えてきたので、ここで星座ビノの比較テストをしました。先週の「星をもとめて」で手に入れたSuper  WideBino36がどれくらい見えるか知りたかったためです。豪華5機種での比較ですが、かなりハイレベルで、驚きの結果でした。詳細は別の記事で書きます。


やっとお客さんが

暗くなりかけてるのに、スタッフもお客さんも全然来なくて心配になりましたが、19時前くらいでしょうか、やっとスタッフのSDKさんとSTさんが到着。どうも高山方面が全面曇りでお客さんが来ないかもということでした。でもここ数河高原は晴れているので、SDKが何人かに電話してしばらくするとやっと何組かのお客さんが到着しました。

飛騨コスモス天文台では、来てくれた子供に天体写真を印刷したものを配っています。私の拙い写真なのですが、子供はとても喜んでくれます。20種類くらいある中から選んでもらうのですが、アンドロメダ銀河と土星が大人気のようです。ちょうどアンドロメダ銀河を選んでくれた子がいたので、その子の一家と星座ビノでアンドロメダ銀河探しです。

お父さんはすぐに見つけることができましたが、お母さんがかなり苦労をしていました。裸眼では見えるのに、星座ビノだと見えないというかなり特殊な例です。おそらく目がかなりいいのと、星座ビノのピントが合わせられないのが問題なのかと思いますが、その後もずっと星座ビノと格闘していました。

子供が7歳と5歳の男の子で、二人とも星座ビノが少し難しそうだったので、SCOPTECHでお父さんに木星を入れてもらうことにしました。私も少し手伝いましたが、無事に木星が導入され、子供たちも見ることができていたみたいです。お母さんはその時もずっと星座ビノと格闘中。「焦らずじっくり試してください」と声をかけておきました。星座ビノで星の数は増えているそうなので、ピントは合ったようです。

その後、SCOPTECHで土星も導入したり、C8でも木星や土星を導入したりして楽しんでもらいましたが、この頃になるとお母さんが「やっと見えたかもしれない」とボヤーっとしたアンドロメダ銀河をわかってもらえたようです。


前回のクイズの答え合わせ

この日はお客さんは4−5組だったでしょうか。その中に8月のペルセウス座流星群の観望会の時に「惑星はなぜ惑う(まどう)という漢字が当てられているのでしょうか?」というクイズを出し、宿題にするので考えてきてくださいと話した家族が、今かも再び参加してくれていました。

答えは恒星と違い、年周運動から差が出るからなのですが、家族みんなで調べてくれたようで、自分の言葉で子供もお父さんも説明してくれました。色々調べるためんみ星の本とかも増えたとのことで、とてもいい傾向です。このまま星の世界にどっぷりとハマってくれるとさらに嬉しいのですが(笑)。

せっかく惑星のことに興味を持ってくれたので「チ。」をオススメしておきました。少し前に完結したばかりで、全巻通して楽しむことができます。お父さんが「大人買いする」と言っていました。


今月のクイズ

他の家族にですが、今回もクイズを出しました。ちょうど「すばる」が東の地平線あたりのまだフェンスにかかるくらいのところに昇ってきたときです。

今回のクイズは「あのすばるは、1時間に何度動くでしょう?」です。みんななかなか答えは出てきません。最初のヒントです、「あのすばるが空の真上まで登るのに何時間かかるでしょう?」と聞くと、お父さんは少しピンときたようです。さらにヒント「あの東の地平線にあるスバルが、西の地平線に行くのに何時間かかるでしょうか?」これでお父さんからすぐに答えがでました。半日、すわなち12時間で180度回るので、180割る12で、1時間あたり15度ですね。2時間で30度もすぐに分かりますし、6時間経つと90度で天頂まで行くこともお母さんもすぐに理解してくれました。

では第2問です。「今月の観望会ですばるが地平線近くに見えました。来月の観望会で全く同じ時間にみたら、すばるはどこにあるでしょうか?」というものです。これも一年間で元の位置にもどることから、360度を12ヶ月で割ってひと月で30度進むことがすぐに理解してもらえました。

お母さんが「昔に習ったことだけと忘れていた」と言っていましたが、「覚えていなくても、考えればすぐに出てきます。地球が一日一周することは子供でも毎日実感していることですよね。」と言ったら妙に納得しているようでした。

さて今回のクイズのネタのすばるですが、星座ビノと、三脚に固定した双眼鏡でもみてもらいました。ついでに双眼鏡でアンドロメダ銀河も。手持ちで見てもらうと導入がかなり難しく、どうしても揺れてしまうのですが、固定していると誰でも見ることができます。すばるやアンドロメダ銀河は双眼鏡だとかなり迫力が出ますね。


電視観望

かんたろうさんが45cmドブソニアンでお客さんにいろいろ見せているので、私も電視観望で同じ天体を見てもらうことに。最初はM27亜鈴状星雲星雲です。

FB1642AC-9A4E-47BD-A795-5938C9896501

すでに眼視で見ている方が多かったために、ものすごく反応がいいです。色がついて見えることにも驚いていました。さらにFMA135の小ささにもみなさん一様に驚いていました。カメラはUranus-Cで「高性能カメラのおかげでこんな小さな望遠鏡、と言ってももう望遠鏡と言っていいのかも分かりませんが、星雲や星団をここまで綺麗に見えることができます」と説明します。

D5DB1726-A83D-4A16-8BFE-7C3AA38204FA

他にもM8干潟星雲とM20三裂星雲、網状星雲などを見ました。でもその後小雨がぱらついてきたので電視観望機材を中心に一部撤収となりました。


終盤

その後、星座ビノを片付け、C8に蓋をして、SCA-260を片付け、CGX-Lのウェイトまで下ろした時点で天気がある程度回復してきました。CGX-Lは極軸を取ってあるのでもう少しキープです。

ScopetechでスタッフのSTさんが惑星の導入を試みていたのですが、2つ穴での導入に手間取っていたので、光学ファインダーをセットし直して木星、土星を入れやすくしたり、C8で火星やアルビレオを火星、アルビレオを導入して見てもらったりしたのですが、もう22時過ぎです。ここら辺でほとんどのお客さんは帰っていきました。
696965E7-63C4-4E8C-BAE1-F6901BD2378B

いつのまにか最近は毎回参加の富山の中1にMちゃん親子と、うちの奥さんの知り合いのU一家4人も来ていました。かんたろうさんは相変わらずいろいろお客さんにみせてくれているようで、私もいくつか見せてもらいました。


撮影はどうなったか?

この日は基本的に南と東がよく晴れていたのですが、23時半頃からでしょうか、やっと北の空が晴れてきてこの日の目的のアイリス星雲のあたりも星が見えてきました。再びSCA260を赤道儀に載せてセットアップです。極軸だけは残してあったので、セットアップはまだ楽でした。撮影を始めたのですが、B(ブルー)を5枚撮ったところでまた北側だけ雲が出てきました。この時点で撮影は諦め、撤収を始めます。


オリオン大星雲にも眼視で色がついた!

その途中でM42オリオン大星雲が登ってきて45cmドブで見せてもらいます。するとトラペジウムあたりに明らかに色がついて見えます! かんたろうさんは緑と言っていましたが、私には青みがかって見えます。その上の羽のところが色がついているかどうか、いまいち確証がありませんが、私にはオレンジっぽい色がついているような気がしましました。ちょっとハッブルパレットに似たような感じでた。

青っぽいのは少なくとも色がついていたのは確実でしょう。羽の部分はまだ確証がないです。でも少なくとも前回のM57に引き続いてM42にも色がつくことは納得しました。

色としてはM57の方がはっきりしていたと思います。M42の羽の部分のオレンジっぽいのより、M57の周りのオレンジの方が一瞬でしたがはっきりしていたと思います。


帰宅と次の日

午前1時半頃でしょうか、もう残っているのはかんたろうさんと私のみです。ここで前日の朝11時頃に朝昼ごはんを食べてから何も食べていないことを思い出し、ものすごくお腹が空いていることに気づきました。かんたろうさんも食事をはじめたので、私もコンビニで買っておいたサンドイッチとおにぎりとおやつを一気に食べました。その後、午前2時少し前に帰路につきました。3時頃に自宅に着き、そのまま何も片付けにベットに入りバタンキュー。

次の日曜日は朝9時半頃に起きて車の中の機材を片付け、休日の楽しみコメダ珈琲に行ってブログ書きです。
C1AF6931-DFBE-42E2-9D8F-164A8A35BA3A

0C18CF26-3E40-4E82-A927-166BF3B1B58F

実は朝郵便ポストを見たらかんたろうさんから封筒が。そういえば星もとで財布を車に置いてきたというので夕食代を立て替えておいたのでした。でもそんなことすっかり忘れていて、思い出したかんたろうさんが帰り道にポストに入れておいてくれたようです。この軍資金をもとに、少し贅沢して初めての「ミニ」でない方のシロノワールを注文しました。流石にフルムーンバーガーとシロノワールでもうお腹いっぱい。昨日の夕食がコンビニの簡易食だったので、まあよしとしましょう。

そういえば、観望会のお客さんの何人かにこの「ほしぞloveログ」のことを話しました。見つけてくれたでしょうか?右の「場所」の中から「数河高原」を選ぶと、過去の飛騨コスモスでの観望会の記事が出てきますので、よかったら読んでください。観望会の感想など、よろしければコメントもお待ちしています。


Vesperaを借りることができました

電視観望関連の評価で一体型のものを一度触っておく必要があり、今回サイトロンさんにVesperaかStellinaをお借りできないかお願いしました。「Vesperaならすぐに手配できます」ということですぐに送ってきて下さいました!ものすごく素早い対応、本当にありがとうございました。その後なかなか晴れなかったのですが、やっと少し晴れた日があり、試用してみました。

今回の目的は、一体型の電視観望機器を触って感触を得ること、これまでの電視観望とどう違いがあるのか比較することです。そういった意味では今回十分なインパクトを味わうことができました。アマチュア天文の視点になりますが、レポートしてみようと思います。


Vesperaについて

IMG_6567
実際の送付は、さらにこの外側の段ボール箱に上記の箱が入っています。

Vesperaはフランスのvaonis社が開発している一体型の電視観望望遠鏡です。本国フランスではすでに発売されているようで、おそらくUS$だと思いますが、2022年9月現在$2499となっています。日本ではサイトロンが取り扱う予定になっていて、発売開始は以前は今夏とのことでしたが少し遅れているようで、現在は発売時期、価格ともに未定になっているようです。

日本ではまだ未発売ですので、今回はVesperaの導入を考えている方や、純粋にVesperaに興味がある方を念頭に、使用感、使い勝手、ファーストインプレッションなどを中心に書いていきたいと思います。


開封

箱を開けると、本体(鏡筒、経緯台含む)、専用のコンパクトな三脚、電源関連、専用の水準器が入っています。
IMG_6568

本体以外の中身はこんな感じ。

IMG_6569

マニュアルの類は何も入っていません。とりあえず見た目ですぐにわかる三脚を組み立て、本体を載せてみます。本体の形を見てもわかるとおり、とてもスタイリッシュでシンプル、かなりかっこいいです。重さも5kg程度と、子供でも十分運べるくらいの重さです。


組み立てはとても簡単

IMG_6571

ぱっと見LEDがあるくらいで、押しボタンとかもなく、それ以上はよくわからないのでマニュアルを「vespera manual」で検索して探してみます。

すぐにここからリンクが見つかります。どうもヘルプページも充実しているようです。こちらはそのリンク先でマニュアル直リンクになります。

但し、マニュアルといっても本体機械の説明マニュアルで、操作そのもののことはほとんど書いていません。それでも重要な、電源の入れ方とアプリのことが書いてありました。電源ボタンは本体横にあるリング状のLEDのところの真ん中で、押すタイプのボタンではなく、タッチするタイプのボタンでした。

電源オン 

実際に電源を入れてみます。本当にこの部分を触るだけです。

IMG_6576


アプリで操作

アプリは「Singularity」という名前で、App SgtoreやGoogle PLAYで手に入れられるということもわかりました。「Singularity」という名で検索すると他にもいろいろ出てきたので、「Singularity vespera」と検索するとすぐに出てきました。

私は最初大きい画面がいいのかと思い、iPad Proにダウンロードしましたが、WiFiをVesperaに繋ぐ必要があり、インターネットに繋げなくなってしまい、天気など一部情報が見えなくなってしまうので、途中からiPhoneにして、Vesperaとインターネット接続を併用しました。

最初ユーザー登録をする必要があります。その後WiFi経由でVesperaと接続し、Initializationをします。本体マニュアルに
  • Initialzation
  • Object choice
  • Pointing and settings
  • Observation
  • Saving and sharing pictures
の5つのステップを踏むと書いてあったので、見通しがたちました。


設置

Vesperaを外に設置する際には、空が広くひらけている場所を選ぶべきです。初期アラインメントの時に、適当な方向を向くのですが、向いている方向に山や建物など障害となるものがあり星が見えないと初期化が完了しません。

さらに、水平を取る必要があります。付属の水準器を本体のバッテリーケーブルを指すところに取り付け、本体が水平になるように三脚の端部のネジを回して脚の長さを調整します。これは電源を入れる前にやっておいた方がよくて、うまく水平出しが終わってから電源を入れて、次のInitializationに進みます。


いよいよ操作、最初は初期化

Initializationはボタンを押すだけで基本何もしなくていいです。
IMG_6580

Vespera本体が動き出し、鏡筒部が上を向きます。
IMG_6582

その過程で、ピントもフォートフォーカス機能で自動で出してくれます。
IMG_6584

数分も待っていると準備完了。これで天体を導入してみることができます。拍子抜けするくらい簡単です。
IMG_6586


初トライはM13を見てみる 

次は見たい天体の選択です。今見えるお勧めの天体がズラーっと表示されるのはいいですね。とりあえず一番最初に出ていたM13を選んでみました。右隣にはM27が出ています。天体の左上に出ている15minとかいう時間は、15分間ライブスタックしていると綺麗な画像になりますよとかいう意味です。
IMG_6588

M13を選ぶと、その時間の意味や高度や方角も出てきます。
IMG_6589

ここでOberveを選んぶと自動導入の開始です。導入の間に英語ですが、目標までの角度と共に解説が出るなど、かなりの親切設計です。
IMG_6590

ターゲットの方向へと向き終わり、最初の露光の間はこんな画面が出て、
IMG_6594

準備ができると目的の天体(この時はM13)の画像が現れます。
FA822202-16B0-46A3-93D5-021F2EEAFA64

上の画像は10秒露光で1ショットです。しばらく待っているとどんどんライブスタックされていきます。下は6枚ライブスタック時点です。右下の数字が6になっているのがわかります。
DCB09838-2522-42BE-8EA7-E072E433BE49

ここからさらにスタックして、10分ほどしてから画像ファイルとしてスマホ上(iPhoneだと「写真」アプリに取り込まれ、普通の写真画像のように保存されるようです。)に取り出したものが下になります。そのまま取り出しただけで、手元で画像処理などは一切していません。
8E68C534-80ED-40C8-BE92-25613257DB6E

これをみる限り、電視観望ついでの簡易的な撮影としては十分な画質だと思います。何も処理せずにこれだけの画像になるのなら、初心者にはかなり楽しめるのではないでしょうか。

ちなみに上の画像はjpeg撮って出しなのですが、以下のようなオプションをオンにすることで16bit TIFFで保存することもでき、後で自分で画像処理するための画像として保存することもできるようです。
23233B50-1467-4429-9675-355E5AC8B487

これ以降は、以下のように設定しました。
CBBED216-1739-46BF-AD7B-A18C4C8972AF


次はM27亜鈴状星雲

次はM27亜鈴状星雲を試してみます。1ショットと
FBE9CE57-7E21-47A8-8464-61ACDF9165C6

35スタックでトータル5分50秒露光。
040A0A8D-E758-43D3-8B26-4257B052BFF6

保存された画像は以下のようになります。
4E20A89C-8242-4550-B850-DDCA67E91757

輝度の高いM27はかなり綺麗に見え、画像も十分鑑賞に堪えるものが得られることがわかります。


網状星雲

それでは、もっと淡い星雲、例えば網状星雲はどうでしょうか?推薦画面を見ると、60分露光すると良いと出ます。
ADC5935D-D68A-4874-909C-F8E3A2458CD5

とりあえず今回は60スタック、トータル10分露光です。
106BBB7F-5533-4311-B801-2F06D9FB3BF6

やはりちょっと淡いですね。自宅でノーフィルターでの画像なので、これくらいで十分納得です。

フィルターに関しては、Vesperaの場合は専用フィルターがオプションで提供されるようです。せっかくサイトロンから発売される予定なので、QBPやCBPを取り付けられるように開発などしてもらえると、日本向け製品としてかなりのアピールになるかと思います。


M57惑星状星雲

では逆に、小さいけれども輝度の高いM57惑星状星雲ではどうでしょうか?

C31017BC-4A64-4950-8EFB-B453CE14097C

鏡筒が焦点距離200mmなのでかなり小さく写りますが、解像度としては十分そうです。画面上で拡大してみます。

1DE45F17-B639-4233-BA24-AEB0096CEC63
かなり拡大しているので、恒星も少し大きくなってしまっています。問題はM57自身が少し明るすぎることです。なんとかできないかと、マニュアルを読んでみるとエキスパートモードというのがあり、露光時間を調整できるようです
B5800B37-163F-41A6-BBA0-B15D73BD93F5

ただしエキスパートモードでターゲットの天体を導入するのには、天体の名前ではなく、下の画面のように赤経、赤緯を直接打ち込まなくてはならないので、少し手間で、通常使用するような想定ではないようです。
B5800B37-163F-41A6-BBA0-B15D73BD93F5

それでも試しにエキスパートモードでM57を導入し、現在の露光時間の10秒を半分の5秒とかに短くして再度M57を見てみます。50ショットのライブスタックでトータル2分10秒です。
AAEAB3E2-11F1-43A1-A54E-BCD0197A827B

他のもっと短い露光時間も試してみたのですが、基本的には1ショットの露光時間を短くしてもノイジーになる方向で、SharpCapなどで言うブラックレベルを調整できるわけではないようです。ここら辺は簡単さと自由度のトレードオフで、最初のうちは不満ないかもしれませんが、Vesperaに慣れてもっと色々やってみたくなった際には、もう少し調整できるパラメータを増やしてもいい気がしました。

具体的にいうと、エキスパートモードでも天体を指定しての自動導入を可能にして、ヒストグラムを表示しながらブラックレベルとミッドレベルを調整できるようになると、ハードに手を加えることなくソフトだけで一気に見える範囲が広がるはずです。くれぐれも初心者に対する簡単さを壊すことなく、エキスパートユーザーのための拡張機能として、アプリ側をもう少し充実させていけば、息の長い製品になると思います。


その他の天体

他に見た天体を載せておきます。時間も限られていたのであと3天体です。

まず北アメリカ星雲。カリフォルニカらメキシコ部分ですね。網状星雲と同じで、大きくて多少淡いので、一部しか見えません。光害防止フィルターを入れることが可能になれば、見栄えが全然変わると思います。
3645FB4F-13BF-46FE-A879-098B682570CE

次はM17オメガ星雲です。大きさ的にも明るさ的にもちょうどいいくらいで、見応えがあります。わずか2分露光でこれくらいです。
F6B49FD2-25BE-47FD-A577-21B3E438527F

最後はらせん星雲です。1-2ショットでは全然出ませんが
2D3BB77B-EF18-4AF3-AB2C-3F47DC53EB26

スタックを重ねると出てくる星雲の典型で、10分露光でも見栄えは全然変わります。
43F8639C-28D7-4056-A5F4-446C8C1260E5
もう少し長い時間露光すれば、かなり見応えが出てくると思われます。


一体型の操作性

この日、Vesperaを使って7つの天体を見ました。操作を進める過程はとにかく親切で、ほとんど何も迷うことがなかったです。実際のSingularityの操作も、天体を見るまでマニュアルなど見る必要もなく、箱を開けてから小一時間で観望まで辿り着けました。

これだけ親切なのは、既存の電視観望とは全く違います。これなら全くの天文初心者でもほとんど問題なく天体までたどり着けるのかと思いました。実はここら辺が味わいたかったところで、普段のSharpCapでの電視観望とどれくらい違うかと比較したかったのです。簡単だろうとはある程度予想していましたが、ここまで親切だとは。気をつけるのは水平に置くことと、ある程度空が開けたところで試すことでしょうか。空が狭いと、初期アラインメントの時に向いた方向に星がないことがあります。ホントそれくらいです。ピントも自動で合わせてくれるし、見頃な天体も紹介してくれるし、天体の解説も詳しいし、想像していたより遥かに楽でした。これなら本当に初心者でも簡単にDSOが楽しめると思います。

逆に、あまりに簡単で何も調べなかったりすることもあり得そうなので、せっかく天体を見たら、別途色々調べてみることを頭に入れておいた方がいいくらいかもしれません。そうすることでより興味が湧き、長期で楽しむことにつながるかと思います。


まとめ

初めての一体型の電視観望でしたが、想像より遥かに親切にきめ細かく作り込まれていることがわかりました。これなら天文初心者にも十分に勧めることができます。あとは販売時期と値段でしょうか。ドルでの価格を見てみると、日本での販売価格は個人で初めて買うには少し高価になるのかもしれません。それでもコンパクトかつスタイリッシュで、鏡筒やカメラ、アプリまで含めて一体設計で、全くの初心者が確実に星雲星団など見えると考えると、それだけの価値は十分にあるのかと思います。また、科学館など公共の観望会で使うために、安定した電視観望を提供するという意味では十分な効果が見込まれると思います。

今回、一体型電視観望機器の様子を実際に操作してみて、どのようなものなのかかなり細かく知ることができました。突然の申し出にもかかわらず、快くVesperaをお貸しいただいたサイトロンさんに感謝いたします。どうもありがとうございました。
 

2022年9月18日、実に3年ぶりになるリアル開催の、京都の「星をもとめて」、通称「星もと」に参加してきました。前回参加は2019年になります。

 


星もと

この「星もと」は関西では唯一と言っていい星まつり。関西の天文仲間が多く集まるので、関東などの星まつりではなかなか会うことのできない方達とお会いすることができます。

星もとといえば天気のことを書かないではいられません。思い起こしてみると、私が星を始めた当初の2016年にはこの星まつりのことは認識していなくて、やっと存在を知った2017年は台風で中止、初参加の2018年は晴れたものの、2019年には台風の中決行。私は初日の夜中に帰りましたが、次の日曜にはブース用の大型テントが 空中を舞っていたという噂を聞きました。2016年以前も会場が膝くらいまで水に浸かったとか、高速が通行止めになって帰れなかったとか、いまだにいろいろ伝説を聞くことができます。今年も多分にもれず、何故か超大型の台風と同じ日に。それでも台風の進行が予想より遅かったこともあり、無事に開催されました。ただし予定されていた2日目はキャンセルで、初日夜までの開催となりました。

ちなみに昨年2021年はコロナでオンライン開催でしたが、その際には電視観望について講演させていただき、個人的にも思い入れの深い星まつりです。
 


準備と出発

今回は台風が近いということもあり、そこまで大袈裟な機材は持っていかないでいこうと思っていました。直前の天気予報を見ると、初日の午前から午後初めくらいにかけて晴れの予報が出ていました。なので急遽太陽電視観望セットを持っていくことを決め、C8とPST、架台としてCGEM IIを載せ、午前4時に出発。9時くらいの到着を目指しました。夜の電視観望は、多分曇りが予想されるので50mmレンズでの広域電視観望とASI294MCと、予備にFMA135と最近お気に入りのUranus-C。架台は広域用には普通のカメラ三脚と自由雲台と、一応AZ-GTi。あとは予備でFS-60CB鏡筒です。

BE117370-420C-4E51-9FA1-D100D5814E98

結局車は荷物でいっぱい。一応寝られるように運転席の後ろは椅子が倒せるスペースだけ確保しました。出発直前にシャワーを浴び、午前4時過ぎに出発です。高速に乗る前にコンビニで運転中のおやつを買い込み、富山ICに向かいます。運転は焦らずのんびり何度か休憩しながらです。途中敦賀ジャンクションの手前の南条SAで休憩。ここはコンビニもあって便利で、しかも朝6時くらいなのに、すでにフードコートがオープンしていて食事を取ることもできそうです。お腹は空いていなかったので、コンビニでお菓子を少し追加したくらいで、そのまま敦賀JCTで舞鶴若狭道に入り、舞鶴を超え綾部JCTで京都縦貫道に乗り換えます。前回までは園部ICで降りていたのですが、今回はその一つ手前の京丹波みずほICで降りてみました。多分このIC前回はまだなかったと思っていたのですが、今調べたら2015年にはできていたそうです。下道の距離が少し長くなりますが、全体の距離は縮み、高速代を少し節約することができます。所要時間は3分ほど余分にかかるようですが、途中コンビニが4つあり、最後のは会場10kmになるので、途中IC周りしか何もない園部よりは便利そうです。


会場に到着

会場に到着したのは午前9時過ぎ。スタッフ以外はまだ数人でしょうか、ほとんど人がいません。

82142D8D-A3E2-49C3-B792-268CE708B8B9

こんなに朝早くでしたが、受付には学生スタッフがすでにいて名前を書いて受付を済ませプログラムをいただきました。その後、車を会場に近いところに止め会場に向かいます。
AAB41BD3-8AE9-4B90-8451-634B5966EFDD

到着してまもなく、国際光器さんが業者では一番乗り。挨拶したのですが、今回は家族づれでのご参加です。今回の星もとの特徴の一つが、業者さんも一般の方も、家族連れてきている方が結構いたことです。このるり渓がリゾートであることと、あとコロナで長い間なかなか旅行などいけなかったのが関係しているのかと思いますが、家族で参加できる星まつりというのはとてもいいと思います。

会場はいつもの奥の砂利のエリアから変わって、手前のアスファルトの所になりました。雨が降ったとしても泥跳ねとかせずに安心です。以前の場所はキャンプ場になっているようで、テントが張られています。その一部にバギーエリアが新設され、実際バギーが何台も走っていました。聞いたところによると今回の星もと会場も今はバギーコースの一部で、星もとのためにこの日はバギーコースを縮小してもらっているそうです。会場の至る所にタイヤが転がっていたわけがやっとわかりました。


太陽望遠鏡の顛末

さて、朝の到着時点ではまだ太陽も青空も少し見えていたのですが、流石にお客さんがほぼゼロなので太陽セットを出すのを躊躇していると、見る間に雲が多くなってしまいました。その間に、メイン会場では太陽望遠鏡が4つほど並び始めました。

1354E350-EE84-4B5C-8539-F6862A8A0B72

スタッフの方と話をすると同じ場所に設置していいとのことなので、太陽は雲の中ですが機材を見てもらうだけでもいいかと思い、私も設置を開始します。
6187DFF5-AB63-4FF4-9DE3-8E99C7DAC634

設置したのはいいのですが、結局昼間の間はほとんど曇りで太陽望遠鏡はほとんど出番がなく、途中少し雲越しで太陽が見えた時に試しただけでした。コントラストがほとんど取れない中、導入とピント合わせまではなんとかでき、太陽の縁は見えました。一瞬プロミネンスと思われるものが見えた気がしましたが(今その日の太陽のHαをネットで見たら、南西の濃いプロミネンスが見えていたのかと思われます)、雲が厚くてあまりに再現性がなく、期待していたお客さんに見せるには至りませんでした。時間が経つごとに見えなくなってしまったのと、雨も心配になってきたので、夕方前くらいには片付けてしまいました。それでも何人かの方には機材を説明できたのと、シベットさんのブログ記事にもありますが、少し溜まり場みたいになっていたので、まあよかったかなと。


いよいよ開会

昼頃になると人も集まり始め、賑やかになってきます。今回は台風接近にも関わらず、かなりの人が集まりました。最後まで雨もほとんど降ることもなく、太陽が出ていた朝の方が暑かったくらいで、昼頃からは温度も上がらず過ごしやすかったです。

13時からは開会式です。
5E47B4DF-7604-45E1-A107-926299BEB101

ブースにはすでにたくさんの人が来ていて、私も特価品などないか回って、リアル開催の雰囲気を楽しみます。


迷人会

今回は天気は期待できなかったので、人と会うことが大きな目的の一つです。特に、以前大阪あすとろぐらふぃ〜迷人会の微動雲台の評価をさせて頂いた際にやりとりさせていただいた、製作者の井戸端さんにやっとお会いすることができました。実は前回の星もとで会っているのですが、赤いハーモニック雲台を作った技術担当の方ということで機材の方は覚えていたのですが、顔がどうしても思い出せませんでした。今回実際にお会いしてやっと挨拶できましたが、(これまでのやりとりで朧げながらわかってはいましたが)こたろうさんとのやりとりはまるで漫才で、コテコテの迷人会メンバーの名にはじない豪快な方だということがよくわかりました。技術のもうも相当豪快で、今年作った赤道儀だけで10台とのことです。金ピカの赤道儀はインパクト大です。微動雲台の最新版も見せてもらい、ずいぶん改良されているのもわかりました。ものすごい技術力です。

C73BBD88-4B0A-4029-8D7B-9418BF072797

先月金沢でお会いしたええじさんにも再開できました。迷人会名物のザリガニさんも再開でき、ザリガニの持ち主のご本人様にもお会いすることができました。
6D9CB33E-BCAA-44DC-85E6-109B4B03E27B

迷人会のブースにシベットさんが居候していて、3Dプリンタで作った自作ミニSUBARU望遠鏡を展示していました。
7F50FE25-4B30-44CE-80C2-92FC761F682F

実際に覗かせて頂きましたが、この大きさからは想像できないくらいよく見えます。3Dプリンタだと精度が足りなくてなかなか光軸が出ず、主鏡と副鏡の調整ネジが必須とのことです。補正レンズを入れると中央部がさらに良くなるとのことですが、周辺部が歪んでしまうために今回は補正レンズなしで、バローが入っていました。


ブース関連と戦利品

88B7B277-0962-42A4-A156-C039BF5B4489

最初にオープンした国際光器では欲しかったのBaaderのSIIフィルターを見つけたので早速購入してしまいました。手持ちのSIIフィルターだとゴーストが出てしまう時があり、HαとOIIIと同じBaaderにしたかったのですが、Baaderフィルターは最近どこも全然在庫が無かったので、これを手に入れられただけでも早くに会場に来た甲斐がありました。

0F4C6029-4052-4389-9696-270375C2DA1E

金沢のユーシートレードさんがこんかい「星もと」に初参加です。最近金沢の実店舗の方に行けていないので、たまには顔を出したいと思います。ここでは念願だったSupere WideBino36を購入。ここに詳しいレビューがあるのですが、NikonのTC-E2と争う高性能ということで、実際に比較してみるのが楽しみです。
1A14A11D-B33E-4451-8693-9B237A02466F
もう一つ、ズームタイプのアイピースを買いました。Celestronのものを一つ持っているのですが、おそらく同一製品です。とても便利で意外によく見えるので稼働率が高く、もう一本持っていたも重宝しそうという判断です。

ビノテクノに置いてあった電子ファインダーのマウントはシンプルで微動可能な秀逸なものです。非売品とのことでしたが、仕組みは簡単なので自分で作ることができそうです。電子ファインダーでもいいですし、広角電視観望を併用したい場合でも使えそうです。
C41A7DB2-F058-465C-808D-EF57652E8B52

ここはアルミ材を格安を出していました。私も一つ購入しました。ビノか何かに使えるかもしれません。ガラス瓶は余り材らしく、無料で配っていたので一つ頂きました。
044FC632-F222-43EC-8D77-7A3DF2A64C49

KYOEIは星もと恒例のジャンク品の争奪戦が再開されました。5000円のコースはオークションに変わり、Celestronの Nexstarが出品されました。かなりお得な値段で落札されてました。
72B45482-A11A-4494-AFEB-F9D0A0918F15
3000円と2000円のコースは太陽エリアにいて逃してしまいましたが、1000円のコースだけ参加しました。Celestronの40mmのアイピースを手に入れることができました。低倍率でみたい時に重宝します。以前持っていたのですが、誰かにあげてしまったのでちょうどよかったです。
70F8F613-2B32-4D6E-9075-7A868649DDB8


写真を撮っていなかったのですが、外山電子ブースでは外山さんがZWOのAM5 を絶賛していました。全部分解して調べたらしいのですが、「非常によく考えて作られていて、もうこれ以上やることがなくて悲しくなる」くらいのレベルだそうです。

関西の「日本天文同好会」のブースがあったのですが、そこで海外の星図を展示している方がいました。私は眼視をあまりしないので星図については詳しくないのですが、いろんな種類のものがあり、見ているだけでも楽しそうでした。
B5A4E467-07F0-4264-9C9E-23D557810E18

同じブースで、この星もとのスタッフのYさんが、ラッキーイメージで写した写真のまとめ冊子を展示していました。ちょうどYさんがいて色々説明を聞かせてもらいましたが、驚いたのは10秒露光とかで「何十時間」も撮影して、時には10%とかの率で選び抜くとか。枚数とファイルサイズを想像するだけでビックリです。流石に使わないファイルは消去するらしいのですが、いい画像を選ぶのはなんと目で見て判断しているとのこと。何かいい仕分け方法はないかとのとこで、PixInsightのSubFrameSelectorをお勧めしておきました。Yさん自身はPIは使っているのですがSubFrameSelectorはご存知なかったとのことです。

天文ガイドのブースではマサさんが来ていたので、10月号の「マサが行く」の志賀高原の記事のお礼を言いました。記事の中に「リフトで火球を見た」というのがあるのですが、おそらくそれは私の妻のことです。でもマサさんはそれが誰だったかというのは知らなくて、サイトロンスタッフの方から聞いた話だったということです。


イベント

2日目に予定されていたオークションですが、時間の関係でじゃんけん大会となりました。勝者16人が選ばれて、提供された商品を選べるとのことでしたが、私は初戦敗退。あ、そういえば参加賞があったような。もらうのを忘れてしまったかもしれません。

697CBD8B-BB84-4F2F-B070-1B9D64E438D8

演奏会もあります。夜はハープの演奏会もあったそうです。
C7564888-C8D8-4943-8F4C-CCB69ED9F9E4

昼食は行きがけにコンビニで冷し中華を買っておいたのですが、忙しくて昼に食べ損なって17時過ぎにやっと昼食にありつけました。その後すぐにかんたろうさんから夕食に行こうと誘われてしまい、レストランに行ったのですが、宿泊客の食事もレストランで提供されるらしくかなり待つとのこと。リストを見るとズラーっと待っている人が並んでいるので、自分の名前だけ書いていったん会場に戻りました。

18時から電視観望についてのKYOEIのMさんの講演が始まっています。途中からですが参加しました。
A89B4C2D-E21F-4F20-9A34-63E68D3E0EA0
ここでCMOSカメラとCCDカメラの違いについて質問していた、阪大の学生さんと後で少し話しました。星もとスタッフさんの一人です。その際、ダイナミックレンジについて少し議論しました。物理でセンサーを扱う研究室にいるそうで、趣味と研究が一致すると互いにどんどん進むかもしれません。

学生さんといえば、星もとは学生ボランティアの貢献がものすごく大きい星まつりです。今回もたくさんの学生ボランティアのスタッフがすごく活発に動いてくれていました。学生さんが手伝ってくれないと全然回らないと言っていたスタッフの方もいます。ただ、コロナで活動が長期間停滞していたため、引き継ぎがあまりうまくいかなくて、今回は院生などのOBに相当するような学生さんも参加して、ひきつぎもふくめてうまく回してくれているようです。学生さんたちの貢献のおかげで星もとがうまく行っているといっても過言ではなく、もう感謝しかありません。

2018年と2019年の星もとで色々お話させてもらった、当時学生だったKさんという方がいます。同じ大学の後輩学生に、今回彼女が会場に来ていないか聞いてみたら、会場には来ていないがどうやら星関連の仕事についたとのこと。その場でわざわざKさん本人電話までかけてくれて、直接話すことができました。天文関連の部活やサークルから星関連の仕事に付くのは、そもそも空きがものすごく少なく、とても大変だと思います。彼女は高校の頃から天文部を立ち上げたり、星もとで光害や神話の研究発表をしたりなど、当時から非常に熱心でしたが、それでも大変だったのかと思います。心から「おめでとうございます」と伝えました。これからも頑張ってほしいです。

さて講演も終わって外に出てみると、すでにブースの大部分は片付けを始めていて、お客さんの数もかなりすくなっていました。かんたろうさんと再びレストランに行くと、ちょうど呼び出しのころ。すぐに入ることができ、私はカツ丼のご飯とカツが別になっているようなカツ煮を注文。夕方に食べた昼食もこなれていることで、ちょうどお腹いっぱいになりました。結局かんたろうさんと1時間以上喋っていました。前の向かいにはユーシートレードさんご夫妻、右隣はヒロノさん一家4人がいて、最後に挨拶だけして再び会場に。もう21時近かったでしょうか、ほとんどのブースはテントだけ残っていて、お客さんの数もゼロに近いくらいになっていました。


雲越しの電視観望

でも空を見上げると、雲越しですが星が少し見えています。学生スタッフの一人と話すとぜひ電視観望を見たいとのことなので、かんたろうさんと一緒に準備を始めることにしました。

星が見えるといっても、かなり雲があるので50mmのレンズでの広域電視観望にしました。広域なので架台も通常のカメラ三脚に自由雲台でお気軽です。準備もわずか5分程度。実際に見てみると、雲越しですが北アメリカ星雲とサドル付近、時折網状星雲も見えます。ここまで残っていてなんとか成果ゼロだけは避けることができました。

99865652-8426-40D8-A6C9-F9DAA7E4E75F

流石に晴れの時のようには見えませんが、残っていた何人かの方には実際に見てもらいました。この時間はまだプログラムの一つとしてハーブ演奏が行われていて、演奏終了後に出てきた方達にも見てもらうことができました。この日のプログラムでは22時終了予定だったのですが、21時半過ぎ頃でしょうか、もうお客さんもいないということで、放送で閉会の宣言がなされました。

本当は残って作業しているいる学生スタッフに見せてあげたかったです。彼らは0時過ぎまで後片付けをしていていて、その頃には雲が厚くなりすぎていて、何も見えなくなってしまいました。一部学生はお風呂に行くとかで、その途中で見てもらえたのはまだよかったかもしれません。お客さんが帰った後の遅くまで後片付け、本当にお疲れ様でした。私は見ていることしかできませんでしたが、イベントの裏で準備から後片付けまで、スタッフさんや学生ボランティアスタッフさんの努力と貢献があることを忘れないようにしたいと思います。こんな楽しいイベントを本当にありがとうございました。


撤収とまとめ

風も強くなってきて雲も厚くなってきました。0時頃に撤収で、結局現地を出たのは0時半頃。私は富山方面に、かんたろうさんは長野方面に向かうということです。帰りの高速は横風がすごくてすぐにハンドルを取られ、怖いのでゆっくり帰ってきました。最後の小矢部付近で眠気に勝てず30分ほどだけ仮眠を取り、結局自宅に着いたのは5時半頃でしょうか。朝の9時から夜中の0時半までの現地滞在でしたが、とても楽しかったです。

会場でお会いしたたくさんの方、天リフ編集長、いのさん、薜くん、Kaienさん、Tankoさん、ふじたけさん、M1623さん、今回あまりじっくりみることができなかった望遠鏡エリアの方々、企業ブースの方々、全員は書ききれませんが、みなさんとお会いできてとても楽しかったです。またいつかの星まつりなどでお会いできればと思います。

今週9月10日土曜日の18時25分から、天リフ超会議で「電視スペシャル」が開催されます。




配信ぺーじはこちらになります。


今回、基調講演としてトップバッターで話させて頂くことになりました。

A82D876D-DB81-4858-910A-5790D512D518

「電視観望のこれまでとこれから」
9月10日(土)18時半~19時

私が電視観望を始めたのが2016年の8月なので、それからもう6年の月日が流れています。星の趣味を始めたのが同じ2016年の5月なので、私の星歴はほぼそのまま電視観望歴となります。

これまで電視観望についていろんなことを提案してきましたが、ここ数ヶ月「電視観望」という技術、手法、文化(?)などということについて、いろいろ考えていました。

今回の講演は、これまでのような電視観望の機材紹介とかではなく、全く新しい方向性で話そうと思っています。スライドもほとんどのページが1から作り直しで、それでもかなりの枚数になってしまいました。講演時間は30分間と他の方よりも長い時間を頂いていますですが、それでも話し切れるかどうか?

考えていることがうまく伝わるかどうか、少し心配もしています。もしかしたらすごいと思われるかもしれませんが、もしかしたら何当たり前のことを言っているんだとか思う方もいるかもしれません。それでも自分的には最近ずっと考えていることのまとめ的な話になると思いますし、またこれからの行動のキッカケ的な話になるかもしれません。

お時間がありましたら、
ぜひリアルタイムでお聞きください。


電視スペシャルなので、シベットさんはじめ多くのスペシャリストの方や販売店の方など、興味深い話もたくさん予定されています。

また、21時15分から質疑応答、22時から懇親会もあります。これらに参加したい方は、非公開のZoomでの会議形式になり、こちらのフォームから申し込む必要があるとのことです。先着90名とのことなので、ご希望の方はお早めにお願いします。
 


電視観望について聞きたいことなどある方は、この機会に是非ご参加ください。 懇親会では皆さんとお話しできるのを楽しみにしています。


それでは明後日、土曜日の夕方から、
私も期待半分、プレッシャー半分で、
今からとても楽しみにしています。

多くの方の参加をお待ちしています。
 

このページのトップヘ