前回の記事で主鏡止めマスクを作りました。
再び主鏡部を鏡筒に嵌め込み、ネジで固定したのですが、位置がいまいち確定しないので今回改めて光軸の取り直しです。
まず前回の光軸調整の反省です。前回は一度光軸調整が終わったと思って、カメラを180度回したら全くズレてしまったので、カメラにつけたCマウントレンズの光軸がずれていると考えました。そのためカメラをアダプタに押し付けながらクルクル回転させて画面の回転中心を求め、それがターゲットの副鏡固定ネジの穴の周りを回転するように、VISAC接眼部の角度を調整しました。ただ、カメラを回転させた時の中心を基準にするのであまり安定せず、この部分の誤差は大きかったはず。この誤差を小さくできないか考えてみました。
持っている機器で使えそうなものはレーザーを使わない一般的なタイプのコリメータです。覗き込む所の真ん中に小さな穴が開いているので、接眼部「中心から」のみ覗くことができます。また、内部に円柱の真ん中に穴を開けて斜め45度でカットしてある金属部があり、接眼部から覗いた時にこれが描く同心円から光軸調整ができるようになっています。
また、コリメータの先端に十字のワイヤーが張ってあるので、覗いた先の方の中心もわかります。覗き口の中心と十字の中心が確定するので、軸が精度よく出るという仕組みです。よく考えてありますね。
これを接眼部に取り付けて、のぞき穴からカメラで見てみます。
この方法の利点は、カメラで写った画像の中心点を全く気にしなくていいことです。前回は画像の中心点に、合わせたい対象の中心が来なかったことが精度を疑う要因になっていました。そのためカメラに取り付けたレンズの光軸がずれていると仮定しました。
今回の方法では、カメラで見ている「近く」と「遠く」の中心が確定するので、映っている画像の中心点は気にしなくていいです。その代わり、カメラが接眼部の「ある程度中心」から覗いているという保証が必要です。例えば極端な場合、カメラが鏡筒の横から見ていたらどうやっても十字ワイヤーと副鏡固定ネジ穴一致することはありません。これについては、コリメーターの覗き口の中心の「小さな穴」が保証してくれます。これがカメラの覗く方向をうまく制限してくれるというわけです。その証拠に、カメラのガタつきを利用して多少見ている角度を変えても、写っている画面での十字ワイヤーと副鏡固定ネジ穴の関係は全く変化なしでした。
いろいろ試したのですが、大きく分けて2つの合わせ方を検討する必要があると考えました。
1. まず一つ目。VISACの接眼部ネジを調整して、
確かに、十字ワイヤーが副鏡固定ネジの穴中心になるように合っていますが、これだと明らかにスパイダーの十字が左いずれていて、一番外側のバッフルの中心ともずれていることが分かります。
2. もう一つの方法は、
ところが、この合わせ方ではコリメーターについている十字ワイヤーがずれてしまうのです。中心のすぐ右にピントはボケていますが黒い線が見えているのがわかると思います。縦のスパイダーのすぐ右のところにもずれたワイヤーが見えています。
上の二つの方法ですが、どちらが正しくて何がずれているのでしょうか?
ここでは、十字ワイヤーはかなり精度が出ていることが確認できていたので、バッフルの方がずれていると考えました。最初の1の方法が正しくて、2はずれたバッフルに合わせてしまっているというわけです。要するに、接眼部に対してバッフルが垂直に固定されていないかもしれないと考えたわけです。これは十分にあり得ます。単純に考えても、その垂直の精度よりも、十字ワイヤー ~ 幅鏡間の方が距離も長いので精度が出るでしょう。
写真では十字ワイヤーが副鏡固定ネジの穴中心に合っているように撮影していますが、十字ワイヤーの中心精度もそこまで正確ではなくて、コリメーターを回転させると十字の中心が円を描くので、実際には十字中心が描く円の中心が副鏡固定ネジの穴中心になるように合わせました。
ここまでさらっと書いていますが、もしこの実測が正しいならこれはバッフルの初期設置角度が十分でないというある意味驚愕の結果になります。いや、十分か不十分かどうかは星像を見て判断すべきです。オーバースペックの可能性もあります。いずれにせよ、ユーザーレベルでこれが認識できるというのは、おもしろいです。
というのは、今回はカメラを使って拡大して見ていますが、実際にはかなり小さな部分を見ているので、これを目で直接見た場合はこの二つの違いはほとんど認識できません。どちらの場合も十分あっていると判断してしまうと思います。カメラだけだと前回のように精度が出ませんでした。コリメータとカメラを併用して初めてよくわかるようになったということです。
次にやったことは、副興を取り付けてその角度を調整することです。これは写真を見ながら説明します。
まず大前提ですが、上の写真に写っているものは全て副鏡面内に写っているものです。さらに上の写真は全て調整し終わった後のものです。調整前はいろいろとバラバラですが、写真を撮るのを忘れてしまいました。なのでちょっとややこしいですが、言葉で説明します。
副鏡に写っているものは何かというと
でもこのエリアはすごく重要で、この4のことを理解していると副鏡をどう合わせたらいいかがわかってきます。
まず試しに、副鏡のネジを緩めてグラグラの状態で適当に動かしてみて、画面のどこが動くかよく見てみました。3と5の内側の相対的な位置が変わって4の面積が変わります。要するに、コリメータの筒に対して副鏡が垂直になっているかどうかが3と5の内側を見ることによってわかるというわけです。なので今回はこの3と5の内側が同心円になるように中心を合わせることにしました。
副鏡の調整が終わった段階では、5のバッフルの内側の円の中心と外側の円の中心はずれていましたが、最初にバッフルが接眼部に対して垂直についていないと考えたので、不思議はありません。ここではさらに外側のスパイダーの中心も、1とはずれています。
その後、主鏡の角度を調整すると、スパイダーの位置を移動することができるので、スパイダーの十字の中心が1と一致するようにします。これを終えたものが上の写真となります。
ここでもう一つの謎に気づきました。主鏡調整でスパイダーを合わせるとなぜか5のバッフルの外側の円の中心が自動的に1に一致し、全ての円が同心になるのです。バッフルが接眼部に対して垂直についていないと考えたのはどこにいってしまったのか?バッフルの外側の円はズレてもいいはずです。
この謎はもっと広角で手前から輝度を落として見ることで解決しました。 iPhoneで撮ったものですが、以下のように見えました。
明るい外の景色が写っている部分が、主鏡を副鏡の反射を通して見たものです。そこの外端の方にずれている円が見えると思いますが、これが接眼部から伸びるバッフルを(反射じゃなくて)直接見ているものです。これは結局バッフルの向きが接眼部と垂直でないことを表していて、ここだけは同心円にはなり得ませんでした。このことは最初に仮定したバッフルの向きが接眼部と垂直でないということに矛盾しません。
これで調整は終わりとしました。いくつか途中の写真が撮り切れていないですが、いったん合わせた状態を崩したくないので、これで星像でのテストをしてみます。一番まともそうなVISAC調整のページのかなり最後の方で述べられているのですが、結局最後は微妙な調整が重要だとのことです。
今回の記事はちょっとややこしくて申し訳ないです。色々紆余曲折していて、いくつか重要な写真を撮るのを忘れてしまっています。
それでも接眼部の調整は明らかに前回より精度は出ているはずで、バッフルの取り付け誤差を議論できるくらいになっています。副鏡の調整は最初かなり迷ったのですが、最終的にはきちんと理解できて、全体としてはかなりの精度で合わせ込みができたのかと思います。それでもやはり最後は星を見て調整することが必要です。
でも梅雨が終わってほんの少し晴れた以外、お盆以前から本当に晴れてくれません。予報ではまだしばらくグズつくようようです。さすがにそろそろ晴れて欲しいです。
ちなみにレーザータイプのコリメータも持っています。こちらも悪くないですが、VISACに取り付けてコリメータを回転させると、レーザーの光が小さな円を描きます。よく見てみると出射光の形も円ではなくかなり細長い円弧形をしています。それよりは普通のコリメータの方が精度が出そうでしたので、今回はレーザーコリメータを使うことは諦めました。
でも回転させて描いた円の中心を真の中心と思えば、レーザーコリメーターも使うことができるはずです。本当は分解してレーザーダイオードの向きを調整できればいいのですが、これはまたいつかの機会に。
前回の光軸調整で、Cマウントレンズの光軸がずれているのではと仮定しましたが、実際に簡易測定してみました。
VISACとは独立に、CMOSカメラに取り付けた50mmのCマウントレンズを窓についている網戸に向けます。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、赤の十字線の真ん中だけ網戸に汚れがあって黒く目立っています。
この状態からカメラについているレンズのみを、ネジを緩めて180度回転させます。ガタガタするので、そのガタつきの範囲を見るために手で上下、左右いっぱいにずらしてみました。
明らかに左にずれていることが分かります。左に2マス、下に0.75マス程度ずれていることが分かります。
さらにもう180度回転させて、合計360度一回転した状態にして同じことをします。
左に0.25マス、下に0.6マス程度のズレになります。
ガタつきの誤差もあるのですが、180度の時と360度の時で有意に差があると言っていいと思います。今回はレンズのみを回転させてこのズレが出ているので、言い換えるとやはりレンズで光軸がずれていると言っていいと思います。
この赤丸で表されている範囲は、最初にやったVISACに取り付けてみている範囲(角度)と同じです。前回の光軸調整の時にずれた範囲と比較しても、横方向に主にずれていること、またずれている量もよく似ているので、やはりこのズレはレンズの光軸のズレからきていると言ってそれほどおかしくないと思います。
再び主鏡部を鏡筒に嵌め込み、ネジで固定したのですが、位置がいまいち確定しないので今回改めて光軸の取り直しです。
前回光軸調整の問題点
まず前回の光軸調整の反省です。前回は一度光軸調整が終わったと思って、カメラを180度回したら全くズレてしまったので、カメラにつけたCマウントレンズの光軸がずれていると考えました。そのためカメラをアダプタに押し付けながらクルクル回転させて画面の回転中心を求め、それがターゲットの副鏡固定ネジの穴の周りを回転するように、VISAC接眼部の角度を調整しました。ただ、カメラを回転させた時の中心を基準にするのであまり安定せず、この部分の誤差は大きかったはず。この誤差を小さくできないか考えてみました。
コリメータを有効利用
持っている機器で使えそうなものはレーザーを使わない一般的なタイプのコリメータです。覗き込む所の真ん中に小さな穴が開いているので、接眼部「中心から」のみ覗くことができます。また、内部に円柱の真ん中に穴を開けて斜め45度でカットしてある金属部があり、接眼部から覗いた時にこれが描く同心円から光軸調整ができるようになっています。
また、コリメータの先端に十字のワイヤーが張ってあるので、覗いた先の方の中心もわかります。覗き口の中心と十字の中心が確定するので、軸が精度よく出るという仕組みです。よく考えてありますね。
これを接眼部に取り付けて、のぞき穴からカメラで見てみます。
この方法の利点は、カメラで写った画像の中心点を全く気にしなくていいことです。前回は画像の中心点に、合わせたい対象の中心が来なかったことが精度を疑う要因になっていました。そのためカメラに取り付けたレンズの光軸がずれていると仮定しました。
今回の方法では、カメラで見ている「近く」と「遠く」の中心が確定するので、映っている画像の中心点は気にしなくていいです。その代わり、カメラが接眼部の「ある程度中心」から覗いているという保証が必要です。例えば極端な場合、カメラが鏡筒の横から見ていたらどうやっても十字ワイヤーと副鏡固定ネジ穴一致することはありません。これについては、コリメーターの覗き口の中心の「小さな穴」が保証してくれます。これがカメラの覗く方向をうまく制限してくれるというわけです。その証拠に、カメラのガタつきを利用して多少見ている角度を変えても、写っている画面での十字ワイヤーと副鏡固定ネジ穴の関係は全く変化なしでした。
接眼部の調整時の問題
いろいろ試したのですが、大きく分けて2つの合わせ方を検討する必要があると考えました。
1. まず一つ目。VISACの接眼部ネジを調整して、
- この十字ワイヤーの中心と、
- 副鏡固定ネジの穴中心を
確かに、十字ワイヤーが副鏡固定ネジの穴中心になるように合っていますが、これだと明らかにスパイダーの十字が左いずれていて、一番外側のバッフルの中心ともずれていることが分かります。
2. もう一つの方法は、
- 主鏡の先についている黒い筒(以下バッフルと呼びます)の先の円の中心と、
- 副鏡固定ネジの穴中心が
ところが、この合わせ方ではコリメーターについている十字ワイヤーがずれてしまうのです。中心のすぐ右にピントはボケていますが黒い線が見えているのがわかると思います。縦のスパイダーのすぐ右のところにもずれたワイヤーが見えています。
少し議論
上の二つの方法ですが、どちらが正しくて何がずれているのでしょうか?
ここでは、十字ワイヤーはかなり精度が出ていることが確認できていたので、バッフルの方がずれていると考えました。最初の1の方法が正しくて、2はずれたバッフルに合わせてしまっているというわけです。要するに、接眼部に対してバッフルが垂直に固定されていないかもしれないと考えたわけです。これは十分にあり得ます。単純に考えても、その垂直の精度よりも、十字ワイヤー ~ 幅鏡間の方が距離も長いので精度が出るでしょう。
写真では十字ワイヤーが副鏡固定ネジの穴中心に合っているように撮影していますが、十字ワイヤーの中心精度もそこまで正確ではなくて、コリメーターを回転させると十字の中心が円を描くので、実際には十字中心が描く円の中心が副鏡固定ネジの穴中心になるように合わせました。
ここまでさらっと書いていますが、もしこの実測が正しいならこれはバッフルの初期設置角度が十分でないというある意味驚愕の結果になります。いや、十分か不十分かどうかは星像を見て判断すべきです。オーバースペックの可能性もあります。いずれにせよ、ユーザーレベルでこれが認識できるというのは、おもしろいです。
というのは、今回はカメラを使って拡大して見ていますが、実際にはかなり小さな部分を見ているので、これを目で直接見た場合はこの二つの違いはほとんど認識できません。どちらの場合も十分あっていると判断してしまうと思います。カメラだけだと前回のように精度が出ませんでした。コリメータとカメラを併用して初めてよくわかるようになったということです。
副鏡の角度調整
次にやったことは、副興を取り付けてその角度を調整することです。これは写真を見ながら説明します。
まず大前提ですが、上の写真に写っているものは全て副鏡面内に写っているものです。さらに上の写真は全て調整し終わった後のものです。調整前はいろいろとバラバラですが、写真を撮るのを忘れてしまいました。なのでちょっとややこしいですが、言葉で説明します。
副鏡に写っているものは何かというと
- 真ん中の黒丸がコリメータの中心の穴。
- その外のXになっている十字線がコリメータについているワイヤー。
- 十字の端にある線で書かれている円がコリメータの斜め45度にカットされている金属部分の外径。
- その円の外の狭い明るい部分が、コリメータのバッフル部分。
- 明るい部分の外側のしばらく黒くなっているところは接眼部から出ている筒、すなわちバッフルです。
でもこのエリアはすごく重要で、この4のことを理解していると副鏡をどう合わせたらいいかがわかってきます。
まず試しに、副鏡のネジを緩めてグラグラの状態で適当に動かしてみて、画面のどこが動くかよく見てみました。3と5の内側の相対的な位置が変わって4の面積が変わります。要するに、コリメータの筒に対して副鏡が垂直になっているかどうかが3と5の内側を見ることによってわかるというわけです。なので今回はこの3と5の内側が同心円になるように中心を合わせることにしました。
副鏡の調整が終わった段階では、5のバッフルの内側の円の中心と外側の円の中心はずれていましたが、最初にバッフルが接眼部に対して垂直についていないと考えたので、不思議はありません。ここではさらに外側のスパイダーの中心も、1とはずれています。
主鏡の調整
その後、主鏡の角度を調整すると、スパイダーの位置を移動することができるので、スパイダーの十字の中心が1と一致するようにします。これを終えたものが上の写真となります。
ここでもう一つの謎に気づきました。主鏡調整でスパイダーを合わせるとなぜか5のバッフルの外側の円の中心が自動的に1に一致し、全ての円が同心になるのです。バッフルが接眼部に対して垂直についていないと考えたのはどこにいってしまったのか?バッフルの外側の円はズレてもいいはずです。
この謎はもっと広角で手前から輝度を落として見ることで解決しました。 iPhoneで撮ったものですが、以下のように見えました。
明るい外の景色が写っている部分が、主鏡を副鏡の反射を通して見たものです。そこの外端の方にずれている円が見えると思いますが、これが接眼部から伸びるバッフルを(反射じゃなくて)直接見ているものです。これは結局バッフルの向きが接眼部と垂直でないことを表していて、ここだけは同心円にはなり得ませんでした。このことは最初に仮定したバッフルの向きが接眼部と垂直でないということに矛盾しません。
これで調整は終わりとしました。いくつか途中の写真が撮り切れていないですが、いったん合わせた状態を崩したくないので、これで星像でのテストをしてみます。一番まともそうなVISAC調整のページのかなり最後の方で述べられているのですが、結局最後は微妙な調整が重要だとのことです。
まとめ
今回の記事はちょっとややこしくて申し訳ないです。色々紆余曲折していて、いくつか重要な写真を撮るのを忘れてしまっています。
それでも接眼部の調整は明らかに前回より精度は出ているはずで、バッフルの取り付け誤差を議論できるくらいになっています。副鏡の調整は最初かなり迷ったのですが、最終的にはきちんと理解できて、全体としてはかなりの精度で合わせ込みができたのかと思います。それでもやはり最後は星を見て調整することが必要です。
でも梅雨が終わってほんの少し晴れた以外、お盆以前から本当に晴れてくれません。予報ではまだしばらくグズつくようようです。さすがにそろそろ晴れて欲しいです。
蛇足1: レーザーコリメータについて
ちなみにレーザータイプのコリメータも持っています。こちらも悪くないですが、VISACに取り付けてコリメータを回転させると、レーザーの光が小さな円を描きます。よく見てみると出射光の形も円ではなくかなり細長い円弧形をしています。それよりは普通のコリメータの方が精度が出そうでしたので、今回はレーザーコリメータを使うことは諦めました。
でも回転させて描いた円の中心を真の中心と思えば、レーザーコリメーターも使うことができるはずです。本当は分解してレーザーダイオードの向きを調整できればいいのですが、これはまたいつかの機会に。
蛇足2: Cマウントレンズの光軸
前回の光軸調整で、Cマウントレンズの光軸がずれているのではと仮定しましたが、実際に簡易測定してみました。
VISACとは独立に、CMOSカメラに取り付けた50mmのCマウントレンズを窓についている網戸に向けます。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、赤の十字線の真ん中だけ網戸に汚れがあって黒く目立っています。
この状態からカメラについているレンズのみを、ネジを緩めて180度回転させます。ガタガタするので、そのガタつきの範囲を見るために手で上下、左右いっぱいにずらしてみました。
明らかに左にずれていることが分かります。左に2マス、下に0.75マス程度ずれていることが分かります。
さらにもう180度回転させて、合計360度一回転した状態にして同じことをします。
左に0.25マス、下に0.6マス程度のズレになります。
ガタつきの誤差もあるのですが、180度の時と360度の時で有意に差があると言っていいと思います。今回はレンズのみを回転させてこのズレが出ているので、言い換えるとやはりレンズで光軸がずれていると言っていいと思います。
この赤丸で表されている範囲は、最初にやったVISACに取り付けてみている範囲(角度)と同じです。前回の光軸調整の時にずれた範囲と比較しても、横方向に主にずれていること、またずれている量もよく似ているので、やはりこのズレはレンズの光軸のズレからきていると言ってそれほどおかしくないと思います。