先週末、泊まりがけで娘のNatsuと二人で天文リフレクションズのオフ会に参加してきました。このオフ会の参加資格は「星が好きなこと」。星が好きな人が集まって、みんなでカレーを作って、歌を歌って、星を見て語るという、マニアな機材禁止、マニアな会話禁止のオフ会です。
朝8時過ぎに自宅を出発し、八ヶ岳に向かいます。下道で安房峠を越えて松本まで出て、高速にのります。途中時間があったので岡谷で高速を降りて、諏訪にあるCOSMOSという天体ショップに寄ることにしました。
全国でもどんどん数が少なくなっている天体ショップです。都会ならまだしも、特に地方の天体ショップは本当に貴重です。置いてある天体機材は少なかったですが、タカハシの中古のTS式の反射型が置いてあったり、ビクセンのポルタなどの入門機が置いてありました。こう行った店があるかないかだけでも、周りの星好き人口が大きく変わるはずです。ずいぶん昔からある店のようで、スペースシャトル型の望遠鏡が置いてあったり、昔のフィルムカメラなども数多く置いてありました。
この店はコンピュータの販売やサポートもしていて、化石なども置いてあるちょっと面白いショップです。店長と息子さんで経営されているようでした。八ヶ岳に行くと話したらシカに気をつけるようにアドバイスをもらいました。夜中に多いと4-50頭見ることができるそうです。特に道にまかれた凍結防止剤の塩分を舐めに道路に出てくるそうなので、注意が必要と珍しい話を聞くことができました。ここでは星座が印刷されている暗い中で光るコップが面白そうだったので、お土産がてら購入してお店を後にしました。
ここからは下道で八ヶ岳方面に向かいます。集合場所は小淵沢インター近くのスーパーで、まずはここで夕食の材料の買い出しです。集合時間は午後2時ですが、我々は午後1時頃に到着し、さらにすぐに今回のオフ会の世話役のAさんと、天リフ編集長が到着。
しかしながら、ここでなんと買い出しのために集合したスーバーが倒産しているという事態に直面。下見に来た時はまだ経営していたとのこと、ドアから覗くとまだりんごとかジャガイモとか中に残ったままになっています。買い出しをどうしようかと相談して、駅前にもスーパーがあるというので、車組が5人揃ったところで、電車組を拾うために小淵沢駅に向かいました。駅前のスーパーは有機食材とかを主に扱う店で、美味しそうな野菜と、カレー粉まではかろうじてありましたが、肉がありません。さすがに肉のないカレーはさえないので、店の人にここら辺に他にスーパーないですか?と聞いたら、「ありません」と即答。「以前はあったんですが」とのことなので、倒産したスーパーのことと思われます。仕方ないので、駅でみなさん集合してからちょっと遠いけど国道まで出て買い出ししようということになりました。駅でさらに3人合流し、それぞれ車に分乗してスーパーへ。
2種類のカレーの材料と、サラダ、お菓子、つまみ、ビールなどを買い込んで宿に向けて出発。
宿はネオオリエンタルリゾートというバブルの香りが少し残る別荘地です。ここでさらに一人合流して、フロントでチェックインをしますが、そこにいた白と黒のアルパカがモフモフでなんと可愛いこと。手を毛の中に突っ込んでも全然体までたどり着きません。本当にモフモフです。
フロントの建物を見ても、かなり豪華なところのようです。ウェルカム焼き芋というのに少し後ろ髪を引かれつつ、実際に寝泊まりするロッジに移ります。どうやらここは分譲型の別荘が集まっているところで、そこの何軒かと契約して宿として管理してお客を泊めているようです。今回は10人で2棟を借りることになりました。ロッジはかなり豪華で、5人と5人に分かれて泊まるのですが、広い方に10人集まって食事とその後の交流会をすることに。
中は10人いても十分な広さがあります。寝る部屋が2部屋と、食事をするリビングダイニングが2部屋。しかも離れなので夜中に多少騒いでも大丈夫でしょう。
カレーが2種類あるので、それぞれの棟で作って持ち寄ることになりました。我々の棟ではいわゆる普通のカレーで、いつも自宅で食べている横浜舶来亭のカレー粉です。一緒にいたKさんが兼業主「夫」で料理もお手の物で、私も一緒に手際よく調理することができました。娘のNatsuはもちろん、カメラに詳しいもう一人のKさんも協力して美味しそうな野菜乗せカレーとサラダができました。一方、向こうの棟は前回の志摩でおさんどん役だったAさんがほとんど一人でタイカレーを作っていたみたいです。あんまり料理をやらない人が向こうに集まってしまったみたいです。
18時過ぎでしょうか、食事が始まります。なんで食事がこんなに早いかというと、宿主催の星の観望会というのがあって、その一般の観望会に望遠鏡を持ち込んで殴り込みをかけよう(もちろん宿の人の許可は取っています)ということで、その観望会が19時半から始まるとのことで、食事がこの時間に始まったというわけです。
さてさて夕食の時に自己紹介があったのですが、揃ったメンバー10人を見てみると、天リフ編集長Yさん、世話役Aさん、ドーム持ちのMさんはこの間志摩での電視の観望会で一緒でしたし、もともとこのオフ会の案が出たYouTubeで動画配信している新星系写真などでも有名なYちゃんさん、某天体ショップのMさんもいて、マニアな会話禁止なんて絶対無理そうな人たちばかりです。10人のうち3人は星に興味があるので撮影とかしてみたいとかまるで初心者のようなことを言っていた人たちですが、なかなかどうして実際にはカメラ大好きで、カメラの話題になるとピクッと反応します。自己紹介では自分が星を見始めたきっかけを一人ずつ話したのですが、天文少年ばかりで昔の面白い話を色々聞くことができました。それでもこの趣味をずっと途切れずに続けていた人は少なく、なんでかわかりませんが途中結構長い間やめて、意外に最近また星の世界に戻ってきた人が多いです。
そんなこんなで観望会の時間になったので、少し離れた観望会会場に機材をセットしに行きました。ちょっと遅かったのか、機材をセットしているまもなく、ホテル観望会のお客さんがやってきてしまいました。私はいつものFS-60Qにこの間試したASI294MCをつけ、Advanced VXに乗せて電視観望です。Aさんがなんと32インチのモニターを持ってきていて、それに映し出すことができ、大迫力のライブ映像が楽しめます。時間がなくて準備に手こずっていましたが、天リフのYさんがアイピースでM42とか導入してくれていたみたいで、お客さんをさばいてくれていました。やっとの事でアラインメントを終え、月を導入して32インチモニターに映し出すとお客さんが集まってきて、「おおすごい」とどこかしこで声が聞こえてきました。今見ている月をこれだけの大画面に出して、しかも自由に拡大縮小ができて、大気揺らぎも見えるので、初めて見る人にとっては相当インパクトがあるのかと思います。
その後M42も映し出し、しかも星雲のモクモクが色付きで綺麗に見えるので、これもみなさん喜んでくれたようです。20時半頃にもなると、お客さんは結構早くに帰ってしまい、しかも宿の大浴場が21時半までと結構早いので、我々も一部を除いてお風呂にいってしまいました。残ったのは私と娘のNatsu、天体ショップのMさんと、天リフのYさんでした。MさんはKenkoの自動導入経緯台に同じくセットの口径100mmの反射型にASI294MCをつけて電視に挑戦でした。
ここで私はいくつか学ぶことになります。ソフトは当然SharpCapなのですが、Mさんのようなすごい方でもやはりソフトの操作には慣れが必要で、普段私がほとんど気にせずやってしまっていることも、やはり慣れていない人には、あたりまえなのですが難しいのです。特にあるトラブルの時にどこを触れば解決するのか、星を見ながらだとなかなか答えまでたどり着きません。今回は具体的には、まずM42の色が出ませんでした。ヒストグラムの雷ボタンを押せばいいのですが、ヒストグラムにたどり着くのも大変ですし、カラーバランスが取れていないと、雷ボタンをだけではうまくいかず、マニュアルでトーンカーブを整えなければいけません。もう一つはうまくスタックできないのです。これはASI294MCの解像度が高いために、認識できる星のピクセル数のMinもMaxも増やしてやる必要があります。こういったトラブルはその場その場で解決しなくてはいけませんが、やはりSharpCapに慣れていなくて初めて電視するような場合には厳しいのかもしれません。今回このことを思い知らされました。トラブル対策集みたいなのを作る必要がありそうです。
22時頃になるともう人もほとんどいなくなり、Yさんも機材を撤収してしまっていたので、私もMさんも撤収を始めました。その後はメインイベントの夜の座談会です。これが楽しみで参加しているようなものです。まずはYちゃんさん自慢のジンバルマウントで撮影した動画の上映会です。まるで映画のような映像が撮れることにまずびっくり。走っても全然揺れません。娘のNatusが撮影しているところを見て「パパ、あのカメラすごいよ」とかいっていましたが、映像を見ると本当にすごいです。しかもα7ⅡSで星を撮影しながら歩いているのですが、リアルタイムで撮れている星が全く動いていないのです。歩いているのにですよ!これにはみんなびっくりしていました。タイムラプス映像用に任意の時間でゆっくり動かすようなこともできるみたいです。値段を聞いたら10万円くらいとのこと。兼業主夫のKさんは同じジンバルマウントのコンデジ用の少し小さいものを持っていました。こちら5万円くらいとのこと。うーん、動画撮影始めたらいつか買ってしまうかも。天文ショップのMさんと娘のNatsuは惜しいことにオリンピックのカーリングを別棟で見ていたので、この映像を見ていません。でもYちゃんさんが編集してそのうちアップしてくれるというので、楽しみです。
話は尽きることがありませんが、マニアの生態をまざまざと見せつけられます。結局みんなマニアの会話ばっかりでした。止められるわけないですよね。絶対初心者なんか無理だと思います。初心者と言っていた3人もカメラ好きなのが幸いでした。でもよく考えたら冬の寒い時期に星を見るために泊まりでくるような人は、やはり物好きですよね。
今回天文関連でまかりなりにも生計を立てている人が何人かいたので、いろいろ興味深い話を聞くことができました。意外なことに一人なら十分食べていけるそうです。マニアの数は限られていて、しかもいい機材は何十年と持つこともあるので、なかなか利益は出ないのかと思っていましたが、店舗とかを持たなければなんとかなるとのこと。趣味が仕事になるならこんな幸せなことはないでしょう。でも仕事にしてしまうとどうかとも言っていたので、苦労もたくさんあるみたいです。特にユーザーのサポートは大変とのことでした。こうやって考えると、新品で買うというのはユーザーサポートの値段込みで買うということなんですね。ジャンクばかり買っている私にはユーザーサポートで問い合わせる機会が少ないので、気軽にお店に聞けるというはちょっと羨ましかったです。
あと、いかに星好きの人の裾野を広げるかという話にもなりました。Mさんが持って来た自動導入経緯台はかなりそのきっかけになるかと思います。ほとんどの普通の人は赤道儀とか知らなくて、マニアは自動で星が入るなんかすごい機械を使っているとかいう認識くらいしかありません。自動導入が気楽にできる方法があるというのはもっと認識されてもいいと思います。値段とサポートさえある程度のものになれば、爆発的に普及する気がします。特に値段はすごく重要です。今の経緯台の入門機と同じくらいで自動導入もできるならかなり魅力なのかなと思います。
娘のNatsuはというと、よくもまあこんな大人の男の人に混じって退屈しないなあと、感心するやら呆れるやらですが、結構夜遅くまで起きていました。なんでパパについてくるのか、みんな不思議がっていました。でも眠かったせいか、恥ずかしいのか、練習不足を理由にギターを持っていったのに一度も弾かなかったのは感心しません。お年頃なのかな?眠そうにしていても、寝たら面白い話が出そうだからと、なかなか寝ません。お菓子に囲まれて嬉しそうでしたが、そのうちコタツで寝てしまいました。
一方テーブルの方では初心者3人を囲んで、本来の目的の「せっかく来てくれた星好きの初心者をもてなす」という座談会もなされていたみたいです。でも私は残念ながら参加できませんでした。ちょっと聞いてみたかったです。夜も更けて3時過ぎ、明日用事があり、朝早い出発なので別棟に戻って眠ることにしました。Natsuを無理やり起こし、布団で寝付いたのが午前3時半でした。朝は7時過ぎに起きて、出発の準備です。何人かの人はすでに起きていましたが、まだ寝ている人もいました。後片付けもできなくて出て来てしまって申し訳なかったのですが、寝ている方にもよろしくお伝えくださいと挨拶して、宿を後にしました。午前中八ヶ岳から富山まで移動して、午後から富山市天文台でサイエンスカフェに参加です。この日は重力波のお話でした。Natusもいつもの天文仲間と会えて楽しかったみたいです。さすがにあまり眠っていないので、疲れ果ててこの日は早く眠ってしまいました。
今回のオフ会は第1回目なのですが、とても楽しかったです。第2回があるならまた参加して見たいと思います。
いつものように長い文章になってしまいましたが、ここまで読んでくださったかた、どうもありがとうございます。日記みたいなものなのでどうかご容赦ください。
朝8時過ぎに自宅を出発し、八ヶ岳に向かいます。下道で安房峠を越えて松本まで出て、高速にのります。途中時間があったので岡谷で高速を降りて、諏訪にあるCOSMOSという天体ショップに寄ることにしました。
全国でもどんどん数が少なくなっている天体ショップです。都会ならまだしも、特に地方の天体ショップは本当に貴重です。置いてある天体機材は少なかったですが、タカハシの中古のTS式の反射型が置いてあったり、ビクセンのポルタなどの入門機が置いてありました。こう行った店があるかないかだけでも、周りの星好き人口が大きく変わるはずです。ずいぶん昔からある店のようで、スペースシャトル型の望遠鏡が置いてあったり、昔のフィルムカメラなども数多く置いてありました。
この店はコンピュータの販売やサポートもしていて、化石なども置いてあるちょっと面白いショップです。店長と息子さんで経営されているようでした。八ヶ岳に行くと話したらシカに気をつけるようにアドバイスをもらいました。夜中に多いと4-50頭見ることができるそうです。特に道にまかれた凍結防止剤の塩分を舐めに道路に出てくるそうなので、注意が必要と珍しい話を聞くことができました。ここでは星座が印刷されている暗い中で光るコップが面白そうだったので、お土産がてら購入してお店を後にしました。
ここからは下道で八ヶ岳方面に向かいます。集合場所は小淵沢インター近くのスーパーで、まずはここで夕食の材料の買い出しです。集合時間は午後2時ですが、我々は午後1時頃に到着し、さらにすぐに今回のオフ会の世話役のAさんと、天リフ編集長が到着。
しかしながら、ここでなんと買い出しのために集合したスーバーが倒産しているという事態に直面。下見に来た時はまだ経営していたとのこと、ドアから覗くとまだりんごとかジャガイモとか中に残ったままになっています。買い出しをどうしようかと相談して、駅前にもスーパーがあるというので、車組が5人揃ったところで、電車組を拾うために小淵沢駅に向かいました。駅前のスーパーは有機食材とかを主に扱う店で、美味しそうな野菜と、カレー粉まではかろうじてありましたが、肉がありません。さすがに肉のないカレーはさえないので、店の人にここら辺に他にスーパーないですか?と聞いたら、「ありません」と即答。「以前はあったんですが」とのことなので、倒産したスーパーのことと思われます。仕方ないので、駅でみなさん集合してからちょっと遠いけど国道まで出て買い出ししようということになりました。駅でさらに3人合流し、それぞれ車に分乗してスーパーへ。
2種類のカレーの材料と、サラダ、お菓子、つまみ、ビールなどを買い込んで宿に向けて出発。
宿はネオオリエンタルリゾートというバブルの香りが少し残る別荘地です。ここでさらに一人合流して、フロントでチェックインをしますが、そこにいた白と黒のアルパカがモフモフでなんと可愛いこと。手を毛の中に突っ込んでも全然体までたどり着きません。本当にモフモフです。
フロントの建物を見ても、かなり豪華なところのようです。ウェルカム焼き芋というのに少し後ろ髪を引かれつつ、実際に寝泊まりするロッジに移ります。どうやらここは分譲型の別荘が集まっているところで、そこの何軒かと契約して宿として管理してお客を泊めているようです。今回は10人で2棟を借りることになりました。ロッジはかなり豪華で、5人と5人に分かれて泊まるのですが、広い方に10人集まって食事とその後の交流会をすることに。
中は10人いても十分な広さがあります。寝る部屋が2部屋と、食事をするリビングダイニングが2部屋。しかも離れなので夜中に多少騒いでも大丈夫でしょう。
カレーが2種類あるので、それぞれの棟で作って持ち寄ることになりました。我々の棟ではいわゆる普通のカレーで、いつも自宅で食べている横浜舶来亭のカレー粉です。一緒にいたKさんが兼業主「夫」で料理もお手の物で、私も一緒に手際よく調理することができました。娘のNatsuはもちろん、カメラに詳しいもう一人のKさんも協力して美味しそうな野菜乗せカレーとサラダができました。一方、向こうの棟は前回の志摩でおさんどん役だったAさんがほとんど一人でタイカレーを作っていたみたいです。あんまり料理をやらない人が向こうに集まってしまったみたいです。
18時過ぎでしょうか、食事が始まります。なんで食事がこんなに早いかというと、宿主催の星の観望会というのがあって、その一般の観望会に望遠鏡を持ち込んで殴り込みをかけよう(もちろん宿の人の許可は取っています)ということで、その観望会が19時半から始まるとのことで、食事がこの時間に始まったというわけです。
さてさて夕食の時に自己紹介があったのですが、揃ったメンバー10人を見てみると、天リフ編集長Yさん、世話役Aさん、ドーム持ちのMさんはこの間志摩での電視の観望会で一緒でしたし、もともとこのオフ会の案が出たYouTubeで動画配信している新星系写真などでも有名なYちゃんさん、某天体ショップのMさんもいて、マニアな会話禁止なんて絶対無理そうな人たちばかりです。10人のうち3人は星に興味があるので撮影とかしてみたいとかまるで初心者のようなことを言っていた人たちですが、なかなかどうして実際にはカメラ大好きで、カメラの話題になるとピクッと反応します。自己紹介では自分が星を見始めたきっかけを一人ずつ話したのですが、天文少年ばかりで昔の面白い話を色々聞くことができました。それでもこの趣味をずっと途切れずに続けていた人は少なく、なんでかわかりませんが途中結構長い間やめて、意外に最近また星の世界に戻ってきた人が多いです。
そんなこんなで観望会の時間になったので、少し離れた観望会会場に機材をセットしに行きました。ちょっと遅かったのか、機材をセットしているまもなく、ホテル観望会のお客さんがやってきてしまいました。私はいつものFS-60Qにこの間試したASI294MCをつけ、Advanced VXに乗せて電視観望です。Aさんがなんと32インチのモニターを持ってきていて、それに映し出すことができ、大迫力のライブ映像が楽しめます。時間がなくて準備に手こずっていましたが、天リフのYさんがアイピースでM42とか導入してくれていたみたいで、お客さんをさばいてくれていました。やっとの事でアラインメントを終え、月を導入して32インチモニターに映し出すとお客さんが集まってきて、「おおすごい」とどこかしこで声が聞こえてきました。今見ている月をこれだけの大画面に出して、しかも自由に拡大縮小ができて、大気揺らぎも見えるので、初めて見る人にとっては相当インパクトがあるのかと思います。
その後M42も映し出し、しかも星雲のモクモクが色付きで綺麗に見えるので、これもみなさん喜んでくれたようです。20時半頃にもなると、お客さんは結構早くに帰ってしまい、しかも宿の大浴場が21時半までと結構早いので、我々も一部を除いてお風呂にいってしまいました。残ったのは私と娘のNatsu、天体ショップのMさんと、天リフのYさんでした。MさんはKenkoの自動導入経緯台に同じくセットの口径100mmの反射型にASI294MCをつけて電視に挑戦でした。
ここで私はいくつか学ぶことになります。ソフトは当然SharpCapなのですが、Mさんのようなすごい方でもやはりソフトの操作には慣れが必要で、普段私がほとんど気にせずやってしまっていることも、やはり慣れていない人には、あたりまえなのですが難しいのです。特にあるトラブルの時にどこを触れば解決するのか、星を見ながらだとなかなか答えまでたどり着きません。今回は具体的には、まずM42の色が出ませんでした。ヒストグラムの雷ボタンを押せばいいのですが、ヒストグラムにたどり着くのも大変ですし、カラーバランスが取れていないと、雷ボタンをだけではうまくいかず、マニュアルでトーンカーブを整えなければいけません。もう一つはうまくスタックできないのです。これはASI294MCの解像度が高いために、認識できる星のピクセル数のMinもMaxも増やしてやる必要があります。こういったトラブルはその場その場で解決しなくてはいけませんが、やはりSharpCapに慣れていなくて初めて電視するような場合には厳しいのかもしれません。今回このことを思い知らされました。トラブル対策集みたいなのを作る必要がありそうです。
22時頃になるともう人もほとんどいなくなり、Yさんも機材を撤収してしまっていたので、私もMさんも撤収を始めました。その後はメインイベントの夜の座談会です。これが楽しみで参加しているようなものです。まずはYちゃんさん自慢のジンバルマウントで撮影した動画の上映会です。まるで映画のような映像が撮れることにまずびっくり。走っても全然揺れません。娘のNatusが撮影しているところを見て「パパ、あのカメラすごいよ」とかいっていましたが、映像を見ると本当にすごいです。しかもα7ⅡSで星を撮影しながら歩いているのですが、リアルタイムで撮れている星が全く動いていないのです。歩いているのにですよ!これにはみんなびっくりしていました。タイムラプス映像用に任意の時間でゆっくり動かすようなこともできるみたいです。値段を聞いたら10万円くらいとのこと。兼業主夫のKさんは同じジンバルマウントのコンデジ用の少し小さいものを持っていました。こちら5万円くらいとのこと。うーん、動画撮影始めたらいつか買ってしまうかも。天文ショップのMさんと娘のNatsuは惜しいことにオリンピックのカーリングを別棟で見ていたので、この映像を見ていません。でもYちゃんさんが編集してそのうちアップしてくれるというので、楽しみです。
話は尽きることがありませんが、マニアの生態をまざまざと見せつけられます。結局みんなマニアの会話ばっかりでした。止められるわけないですよね。絶対初心者なんか無理だと思います。初心者と言っていた3人もカメラ好きなのが幸いでした。でもよく考えたら冬の寒い時期に星を見るために泊まりでくるような人は、やはり物好きですよね。
今回天文関連でまかりなりにも生計を立てている人が何人かいたので、いろいろ興味深い話を聞くことができました。意外なことに一人なら十分食べていけるそうです。マニアの数は限られていて、しかもいい機材は何十年と持つこともあるので、なかなか利益は出ないのかと思っていましたが、店舗とかを持たなければなんとかなるとのこと。趣味が仕事になるならこんな幸せなことはないでしょう。でも仕事にしてしまうとどうかとも言っていたので、苦労もたくさんあるみたいです。特にユーザーのサポートは大変とのことでした。こうやって考えると、新品で買うというのはユーザーサポートの値段込みで買うということなんですね。ジャンクばかり買っている私にはユーザーサポートで問い合わせる機会が少ないので、気軽にお店に聞けるというはちょっと羨ましかったです。
あと、いかに星好きの人の裾野を広げるかという話にもなりました。Mさんが持って来た自動導入経緯台はかなりそのきっかけになるかと思います。ほとんどの普通の人は赤道儀とか知らなくて、マニアは自動で星が入るなんかすごい機械を使っているとかいう認識くらいしかありません。自動導入が気楽にできる方法があるというのはもっと認識されてもいいと思います。値段とサポートさえある程度のものになれば、爆発的に普及する気がします。特に値段はすごく重要です。今の経緯台の入門機と同じくらいで自動導入もできるならかなり魅力なのかなと思います。
娘のNatsuはというと、よくもまあこんな大人の男の人に混じって退屈しないなあと、感心するやら呆れるやらですが、結構夜遅くまで起きていました。なんでパパについてくるのか、みんな不思議がっていました。でも眠かったせいか、恥ずかしいのか、練習不足を理由にギターを持っていったのに一度も弾かなかったのは感心しません。お年頃なのかな?眠そうにしていても、寝たら面白い話が出そうだからと、なかなか寝ません。お菓子に囲まれて嬉しそうでしたが、そのうちコタツで寝てしまいました。
夜も更けてだんだんグダグダに。
一方テーブルの方では初心者3人を囲んで、本来の目的の「せっかく来てくれた星好きの初心者をもてなす」という座談会もなされていたみたいです。でも私は残念ながら参加できませんでした。ちょっと聞いてみたかったです。夜も更けて3時過ぎ、明日用事があり、朝早い出発なので別棟に戻って眠ることにしました。Natsuを無理やり起こし、布団で寝付いたのが午前3時半でした。朝は7時過ぎに起きて、出発の準備です。何人かの人はすでに起きていましたが、まだ寝ている人もいました。後片付けもできなくて出て来てしまって申し訳なかったのですが、寝ている方にもよろしくお伝えくださいと挨拶して、宿を後にしました。午前中八ヶ岳から富山まで移動して、午後から富山市天文台でサイエンスカフェに参加です。この日は重力波のお話でした。Natusもいつもの天文仲間と会えて楽しかったみたいです。さすがにあまり眠っていないので、疲れ果ててこの日は早く眠ってしまいました。
今回のオフ会は第1回目なのですが、とても楽しかったです。第2回があるならまた参加して見たいと思います。
いつものように長い文章になってしまいましたが、ここまで読んでくださったかた、どうもありがとうございます。日記みたいなものなのでどうかご容赦ください。