電視に大分満足してきたので、少し精度面を見直そうと思います。
2016/11/7、まず手始めにSharpCapでの極軸合わせです。SharpCapでの極軸の合わせた方自身は以前の記事でレポートしたのですが、その後牛岳での実戦投入で惨敗でしたので、改めて自宅で試しました。
セットアップはAdvanced VXにFS-60CBをつけ、その上にASI224MCを載せました。50mmのCマウントレンズにCSへの変換アダプターを付けてCCDにつけています。その際の画角と画素数から計算すると、1素子あたり15.2秒角になります。
今回、SharpCapを使っての極軸合わせ自身は特に問題なくできました。Advanced VXには微調整のネジがPitch(上下の回転)とYaw(横の回転)方向についているので、合わせ込むと誤差が10秒角以下になるくらいまでになったと表示させることができます。
ただ、画素の細かさから言ってもこの値自体にはあまり意味がないことは言うまでもありません。実際の誤差がどれくらいか知りたくて、一旦極軸を合わせて誤差10秒以下と表示されてから、再び同じことを何度も繰り返したり、赤経周りに反対に回転させてみたりと試すと、大まかに言って平均で2.5分角くらいの精度でした。
ただし、今回は赤道儀を赤系方向に手で回してしまったので、モーターで回せばもう少し精度が出るのかもしれません。 また、セットアップの簡略化の一環で、赤道儀の足のところにつけるアイピース台を取り付けなかったので、足を開き上げることができていないため、架台として少し弱い可能性があります。また、鏡筒はFS-60のみと軽かったのですが、赤道儀にウェイトを取り付けなかったのでバランスが悪く、もしかしたらこれが悪さをしている可能性もあります。今回は如何に手を抜いて実用的に出せる精度を見てみたのですが、精度追求という意味でこれらの欠点をなくして今一度確かめたいと思います。また限界を知ると言う意味で、レンズももう少し焦点距離の長いものを使うのもいいかもしれません。
と言うわけで、この状態でカメラでの撮影に挑むと、やっと1分の露光ではほとんど流れなくて、2分露光で流れるものと流れないものが半々というくらいです。特に風もなく、それでも流れるものが半分ということは、すでにピリオディックエラーの影響が出始めている可能性があります。とすると、実際には極軸としてはこのくらいの精度が実用ともいえますので、ピリオディックエラー補正に挑戦してどれくらい改善するのかをみるのが次の手でしょうか。それでも最終的にはガイドが必要だという結論になりそうです。
上の結果を踏まえた今日の成果です。撮影に際し、FS-60CB状態からエクステンダーを再び付けてFS-60Q状態にし、焦点距離を600mmとしました。Canon EOS 60D、ISO6400、120秒でとったM45です。JPEGの撮りっぱなしで未加工です。
RAWでも撮っていますが、頑張って加工すれば星間ガスくらいは見えそうです。でもまだダークノイズも撮っていないし、フラット画像をも撮っていないしで、準備不足です。なによりまだ画像処理ソフトがGIMPなどのフリーのものばかりしかないので、これからいろいろ揃えたいと思っています。加工はもう少し先に試そうと思います。
2016/11/7、まず手始めにSharpCapでの極軸合わせです。SharpCapでの極軸の合わせた方自身は以前の記事でレポートしたのですが、その後牛岳での実戦投入で惨敗でしたので、改めて自宅で試しました。
セットアップはAdvanced VXにFS-60CBをつけ、その上にASI224MCを載せました。50mmのCマウントレンズにCSへの変換アダプターを付けてCCDにつけています。その際の画角と画素数から計算すると、1素子あたり15.2秒角になります。
今回、SharpCapを使っての極軸合わせ自身は特に問題なくできました。Advanced VXには微調整のネジがPitch(上下の回転)とYaw(横の回転)方向についているので、合わせ込むと誤差が10秒角以下になるくらいまでになったと表示させることができます。
ただ、画素の細かさから言ってもこの値自体にはあまり意味がないことは言うまでもありません。実際の誤差がどれくらいか知りたくて、一旦極軸を合わせて誤差10秒以下と表示されてから、再び同じことを何度も繰り返したり、赤経周りに反対に回転させてみたりと試すと、大まかに言って平均で2.5分角くらいの精度でした。
ただし、今回は赤道儀を赤系方向に手で回してしまったので、モーターで回せばもう少し精度が出るのかもしれません。 また、セットアップの簡略化の一環で、赤道儀の足のところにつけるアイピース台を取り付けなかったので、足を開き上げることができていないため、架台として少し弱い可能性があります。また、鏡筒はFS-60のみと軽かったのですが、赤道儀にウェイトを取り付けなかったのでバランスが悪く、もしかしたらこれが悪さをしている可能性もあります。今回は如何に手を抜いて実用的に出せる精度を見てみたのですが、精度追求という意味でこれらの欠点をなくして今一度確かめたいと思います。また限界を知ると言う意味で、レンズももう少し焦点距離の長いものを使うのもいいかもしれません。
と言うわけで、この状態でカメラでの撮影に挑むと、やっと1分の露光ではほとんど流れなくて、2分露光で流れるものと流れないものが半々というくらいです。特に風もなく、それでも流れるものが半分ということは、すでにピリオディックエラーの影響が出始めている可能性があります。とすると、実際には極軸としてはこのくらいの精度が実用ともいえますので、ピリオディックエラー補正に挑戦してどれくらい改善するのかをみるのが次の手でしょうか。それでも最終的にはガイドが必要だという結論になりそうです。
上の結果を踏まえた今日の成果です。撮影に際し、FS-60CB状態からエクステンダーを再び付けてFS-60Q状態にし、焦点距離を600mmとしました。Canon EOS 60D、ISO6400、120秒でとったM45です。JPEGの撮りっぱなしで未加工です。
RAWでも撮っていますが、頑張って加工すれば星間ガスくらいは見えそうです。でもまだダークノイズも撮っていないし、フラット画像をも撮っていないしで、準備不足です。なによりまだ画像処理ソフトがGIMPなどのフリーのものばかりしかないので、これからいろいろ揃えたいと思っています。加工はもう少し先に試そうと思います。
極軸調整その2に続く
コメント
コメント一覧 (2)
北緯35度付近では大気差によって北極星自体が1'強天頂側に移動して見えているので、これを考慮する必要もあります。
ただ、撮影する被写体の高度が低くなるほど被写体が大気差で強く天極側にひっぱらられるので、どんなに極軸を正確に合わせても、高度30°以下ぐらいになるとノータッチガイドの長時間露出は困難です。(日本ではそもそも光害でそんな露出は不可能ですが…)
経験的には、被写体が高度40°以上にある間は、大気差を考慮した精密な極軸設定と赤経1軸オートガイド(=赤経軸のピリオディックモーション相殺を目的としたオートガイド)だけで、f=350mm程度までは問題無く長時間露出(試したのは32分まで)できます。
また、極軸設定のズレ角≒6時間の追尾で写野上赤緯方向に移動する角度、となります。6時間を超えると、ズレてきた道を辿って戻り始めるので、12時間追尾してもズレ量は一緒です。
(赤経回転軸と真の天極が、高度方向にθズレている状態で、最初南中していた星が、6時間後に赤緯方向にどれだけズレているか、をイメージしてください。)
以上から、極軸を追い込むのも大体どの程度の精度までが「意味ある」ことなのか
ただ、今回は回転軸中心出しにおいて手回しで赤経軸を回したそうですから、これで精度が落ちる可能性は十分あります。
正確を期すならば電動で回すべきです。
回転軸出しが円周の3点の撮影だけで済む場合は、撮影時に赤経クランプを(普段使いするのと同じ強さで)締めるだけでも、かなり精度が向上するのですが…
昨日今日と雨なので、ガイドの練習がてら計算機と赤道儀をつないで自動導入を試しています。また記事にしますね。