昨晩とその後の牛岳での電視観望で学んだSharpCapのちょっとしたコツなどを書いておきます。ただし、ASI224MCを繋いだ時の話で、あくまで電視観望用に見栄えが良くなるという観点です。あまり正しい説明ではないと思いますので、各自で実際に試してみてください。
露光時間:
Gain:
Image Controls: (2018/3/2追記: 現行バージョンの3.1ではこの機能はなくなってしまいました。その代わりにヒストグラム機能であぶり出すことができるようになっています。)
Display Controls: (2018/3/2追記: 現行バージョンの3.1ではこの機能はなくなってしまいました。その代わりにヒストグラム機能であぶり出すことができるようになっています。)
Live Stack:
その他:
SharpCapを使い込んでいくと、電視用に使うことに関してはどんどん不満がなくなってきました。もう手放すことができないです。あえて言うなら、普通のカメラの設定にあるシャープネスとかもあればいいなと思います。
露光時間:
- 天体の輝度によって調整しますが、明るいもので0.25秒から、暗いものでも10秒くらいまでにしています。
Gain:
- Maxは600(=60dB=1000倍のこと)まで行きますが、300(=30dB~30倍のこと)以上はソフト上のゲインアップなのであまり得しません。300とか350で使っています。それよりも下のDisplay Contrastなどで調整した方がすぐに結果が反映されるので楽です。
Image Controls: (2018/3/2追記: 現行バージョンの3.1ではこの機能はなくなってしまいました。その代わりにヒストグラム機能であぶり出すことができるようになっています。)
- Image Controlsは露光及びスタックが始まると、いじっても遅れて効果が出てくるので、ほとんど固定です。
- Gammaは50で標準。
- Brightnessは色を出すために最大の240にしてあります。下げて試したりもしたのですが、特に淡い天体ではあまり得しないような印象です。
- White Balance(R)とWhite Balance(B)はかなり効くので、触ったとしてもほどほどに。以前はこれを盛大にいじって色を無理やり出していましたが、今はIR/UVカットフィルターを入れて、昼間に自然な色合いになるように特に緑色をきちんと合わせて、そこから天体の色に応じてほんの少し見栄えを良くするためにいじるくらいです。
Display Controls: (2018/3/2追記: 現行バージョンの3.1ではこの機能はなくなってしまいました。その代わりにヒストグラム機能であぶり出すことができるようになっています。)
- スタック途中でもリアルタイムで反応があるDisplay Controlsは微調整に便利です。
- Gammaは低いほど星雲が滑らかな階調になります。色が濁りますが、あまり気にしません。気になるようなら真ん中らへんにしておきます。逆に背景の黒を締めたいならGammaは高くします。高くしすぎるとつぶつぶ感が出ます。
- Contrastが高いほど、星雲がはっきり出ます。次のBrightnessとhistgramのタテ軸と合わせて調整します。
- Brightnessはできるだけ低くします。その分Contrastを上げたほうが見栄えがいいです。
Live Stack:
- Align Frameは星が見つからないと警告が出るとき以外は基本的にオンにします。多少極軸がずれていても、星を認識して画面上で追いかけてうまく重なるようにスタックしてくれので、多少のズレはカバーしてくれます。一回の露光中に星が流れるくらいだと、さすがに極軸がずれすぎで、Align Fameでも補正しきれません。
- Align FramesタブののNoise reductionはオン、オフ切り替えて、うまく認識できるように場合によって使い分けてください。
- Histgramの調整がかなり効きます。この機能はスタックしたときのみ効いて、Individual Framesでは機能しません。横軸の下のつまみをヒストグラムが盛り上がるところらへんに合わせると、背景が黒で締まって、かつ欲しい色を落としません。タテ軸のつまみは欲しい色の立ち上がりを調整しますが、全体の明るさとも大きく関係するので、上のDisplay ControlのContrast及び、Display ConrolのBrightnessと合わせて調整します。横軸の上のつまみが明るい部分の立ち上がりををどこまで引き下げるかですが、淡い星雲ではあまり得することがないので普通はデフォルトのMaxにしておきます。
- 注意ですが、設定によってはIndividual FramesとStackで全く違う画面になってしまいます。それぞれ得意な値が違うので、切り替え時に適時調整するようにしています。
- 特に暗い天体はIndividual FramesとStackでは相当印象が違います。明るい天体はIndividual Framesでも十分綺麗に見えますが、それでもStackするとさらに細部が浮き出てきます。
その他:
- OptionのFull Screenを選ぶと上部のメニューを非表示にすることができます。カーソルを上に持っていくとメニューが現れます。
- 各種パネルの右上のピンマークをクリックすると、パネルを非表示にすることができます。その際出てくるタブの所にカーソルを持っていくと、パネルが出て来ます。
- これらを使うと天体をほぼ画面いっぱいに映し出すことができるので、より迫力が出ます。
- メニューにあるFXというプラグイン(多分スクリプトで書いたもの)のようなものがいろいろ使えそうです。まだあまり試していませんが、回数を決めたスタックや、イメージブーストも試してみようと思います。画面の一部分だけ効果を適用するというようなこともできるみたいです。
SharpCapを使い込んでいくと、電視用に使うことに関してはどんどん不満がなくなってきました。もう手放すことができないです。あえて言うなら、普通のカメラの設定にあるシャープネスとかもあればいいなと思います。
コメント
コメント一覧 (5)
そうすれば、数分後にはソフトの方で自動的にスタックしてディスプレイ上に対象物が浮き上がってくるのでしょうか。
それとも導入後、「StartCaputer」や「Live Stacks」など何かしらボタンをを押さないと意味がないのでしょうか。
ちなみに、StartCaptureは撮影を開始してディスクなどのストレージに動画や画像を保存すること。
Live stacksはすでに見えている画像を重ねてノイズを少なくすることです。
下記のURLに載っていた「すばる画像解析ソフト:Makali`i」を試しています。
https://paofits.nao.ac.jp/aboutFITS/softwares.html
FITS 画像(データ)を扱うソフトについて
「すばる画像解析ソフト:Makali`i」
最近はASIStudioに入っているFITSViewerがおすすめです。
軽くて、オートストレッチがデフォルトで、ヒストグラムをマニュアルでいじることもできてと、必要にして充分な機能です。
しかも、Windows 、Mac、Linuxと幅広くサポートされているのも利点です。
他に付属されているソフトもDSO撮影、惑星撮影、電視観望、画像処理と、初心者の視点で簡単に扱うことが出来るようになっています。いくつかのソフトはZWO社のカメラが必要ですが、無料でこれだけの機能がサポートされているので、使わない手はないと思います。
最新バージョンでM42をlivestackする時のsharpcapの設定を教えて頂けないでしょうか?
よろしくお願いします。