胎内星まつりではSony α7Sによる色付き北アメリカ星雲のリアルタイム表示にすごく刺激を受けました。できたら自分でも観望会でこのようなことがやれたらずいぶん盛り上がるのではないかと思いましたが、なにぶんα7Sは結構高価で、今の自分にはそこまで予算を割くことができません。
それでもすごく羨ましくて、星まつりから帰って中古のα7Sの値段を調べたりしていたのですが、いろいろ考えてみて、もしかしたら手持ちのASI224MCも高感度CMOSをセンサーに使っているので、同じようなことが安価に出来るのではないかと思いました。
カメラ同士の直接の感度比較をしたわけではないのですが、ASI224は少なくとも現段階では高感度の部類(参考: 庭先天体写真家さんのブログ)に入るセンサーを持つ動画撮影用カメラです。Iさんの機材が赤外線フィルターをカットしたα7Sにf/1.2のNikonの58mmレンズで、0.25秒毎更新の画面でした。北アメリカ星雲が画面の半分を占めるくらい、M31アンドロメダ大星雲は余裕で認識できるが、M57はリング構造は判別できないくらいの画角でした。対するASI224は赤外線にももともと感度があり、惑星撮影ではIRカットフィルターをわざわざ入れるくらいなので、星雲のHα線はそもそも綺麗に映る可能性があります。幸いなことに手持ちのBKP200は安価ですがf/4で非常に明るく、径の割に焦点距離もそれほど長くない800mmで、広角撮影は望めませんが、星雲撮影にはそこそこ向いています。
センサーの感度とレンズ(鏡筒)のf値と露光時間で色の付き具合とリアルタイム性が決まるはずで、画角は焦点距離とセンサーのサイズで決まるはずです。この際、画角は置いておいて、色の付き具合とリアルタイム性を見てみようと思い、8月30日の夜に早速試してみました。この時点で星まつりでの大興奮の観望から3日が経っていました。場所は富山の自宅の庭で、この日は台風が通った後のせいか、最初は雲が多かったのですが、そのうちに雲がほとんどなくなる時間帯があり、透明度も高く、天の川がうっすら見えていたほどです。
以降全て、鏡筒にASI224をそのまま取り付けたいわゆる直焦点撮影で、動画を秒単位の長時間露光した撮影になっています。露光時間がそのまま画面の更新時間になります。
最初の写真は、普段使い慣れているFireCaptureで映しているところを、iPhoneでコンピューターごと写しています。まずはM57リング星雲ですが、ゲインをうまく調整すると1秒更新で十分に色が付いているのがわかります。
写真の見え味と実際の見え味を比較してみると、これは感覚で言うしかないのですが、ほぼ同じかもしかしたら写真の方が少しいいかもしれませんというくらいで、印象はほとんど変わりません。カメラのゲインが相当高いので、写真撮影するとしたらノイジーですが、観望で色が付いているのを確認するには十分だと思います。1秒更新だとかなりリアルタイム性を味わえると思います。
動画で撮ってみました。途中適当に移動しているので画面の更新頻度がわかるかと思います。
続いてM17アレイ星雲です。こちらは5秒くらいの更新になってしまいますが、それでも色が付いていることまで十分にわかり、リアルタイム性もそこそこ味わえます。
BKP200での最後は白鳥座にあるNGC 6946(Caldwell 12)です。こちらはさすがになかなか厳しく、30秒くらいの更新時間になってしまいます。それでも渦巻きの様子を知ることはできます。ちなみにこれは自分にとって人生初渦巻銀河になります。
2.5倍の焦点距離(2000mm)のf/10のCelestron C8で撮ったM57も参考に載せておきます。この時は5秒くらいの更新頻度です。C8でも5秒あると十分色が付きますが、BKP200の時のように1秒更新だと色が付いていると言うには少し苦しいです。
他にもC8でM27やCaldwell 27も見たのですが、これらは少し厳しかったです。C27は本当にうっすらと見える程度でした。C8でとったM27を参考に載せておきますが、赤を相当強調しているのと焦点距離が長くて対象が入りきっていないので、あまりまともには見えていません。両方ともBKP200で見た方がもう少しマシかもしれません。
この日は雲が出てきてしまったのと、コンピューターのバッテリー切れが重なり、ここらへんまででストップでした。
もともとこの思いつきのヒントは、星まつりでの会話でIさんが「20cmクラスの望遠鏡にレデューサーをつけてα7Sでみたらもっと面白いのでは?でも私は大口径の鏡筒は持っていないので、まだ試したことがない。」という話があったことからきています。たまたま私は20cm鏡筒はもっていたのですが、α7Sは欲しくてもなかな買えないので考えた苦肉の策なのですが、適当な思いつきの割には相当うまくいったのではないかと思います。
すでに同じようなことをやっている方もいるのかもしれませんが、私が調べた限りではASI224で長時間露光を試している人はYouTubeで見つけましたが、これはあくまで撮影用で、観望会のためというのは見つけることができませんでした。今回の方法は、少なくとも星雲に色がつくのを観望会で見せてあげたいというレベルは楽々超えるのではないのでしょうか。普段星雲を撮影している人はまだしも、これまで星雲を本とかの写真でしか見たことがない人にとっては、普通の観望会での眼視での星雲像は結構がっかりレベルで、カメラ越しでもいいので今まさにこの空にある星雲を、しかも色付きで見ることができるというのは十分なインパクトがあるのではないかと思います。長時間露光で写真を撮って加工などすれば、もちろんもっと綺麗なものを見せてあげることはできるのですが、今まさに見ているというライブ感は全く別次元の楽しさになるのではないでしょうか。
ただ、この日は透明度が高かったので、普通の観望会ではもう少し光害があるような場合もあるため、もう少しいろんな場所でどこまで見えるのか試す必要があるのかもしれません。
さらに、おまけで次の日の31日夜にASI224に付属の魚眼レンズで、長時間露光でどこまで見えるのかやってみました。
この日は昨日ほど透明度はなく、肉眼では天の川はほとんど見えない状態でした。付属レンズの口径は1cm程度と相当小さいので全く期待はしていなかったのですが、それでも15秒程度の露光で十分に天の川は映ります。実は私の周りでも天の川を見たことがないとか、七夕の日だけ天の川が見えると思っている人もかなり多いので、こんなものでも観望会で見せればインパクトがあるのかもしれません。
ところで、ZWO社のカメラに一眼レフカメラ用のレンズを取り付けることってできるのでしょうか?一眼レフカメラを鏡筒に取り付けるのはTリングでいいのですが、その逆のアダプターが必要なのかと思うのですが、そんなものってあるのですかね?今度調べてみます。(追記: ここで解決しています。)
最後に、ASI224はSonyのIMX224を使っていてこれはExmorと名付けたシリーズの一つらしく、ここにセンサーの情報があります。α7SはExmorセンサーと書いてあるだけで、どんな素子を使っているか情報がありませんでした。できれば素子自身の感度性能の直接比較をしてみたいです。
それでもすごく羨ましくて、星まつりから帰って中古のα7Sの値段を調べたりしていたのですが、いろいろ考えてみて、もしかしたら手持ちのASI224MCも高感度CMOSをセンサーに使っているので、同じようなことが安価に出来るのではないかと思いました。
カメラ同士の直接の感度比較をしたわけではないのですが、ASI224は少なくとも現段階では高感度の部類(参考: 庭先天体写真家さんのブログ)に入るセンサーを持つ動画撮影用カメラです。Iさんの機材が赤外線フィルターをカットしたα7Sにf/1.2のNikonの58mmレンズで、0.25秒毎更新の画面でした。北アメリカ星雲が画面の半分を占めるくらい、M31アンドロメダ大星雲は余裕で認識できるが、M57はリング構造は判別できないくらいの画角でした。対するASI224は赤外線にももともと感度があり、惑星撮影ではIRカットフィルターをわざわざ入れるくらいなので、星雲のHα線はそもそも綺麗に映る可能性があります。幸いなことに手持ちのBKP200は安価ですがf/4で非常に明るく、径の割に焦点距離もそれほど長くない800mmで、広角撮影は望めませんが、星雲撮影にはそこそこ向いています。
センサーの感度とレンズ(鏡筒)のf値と露光時間で色の付き具合とリアルタイム性が決まるはずで、画角は焦点距離とセンサーのサイズで決まるはずです。この際、画角は置いておいて、色の付き具合とリアルタイム性を見てみようと思い、8月30日の夜に早速試してみました。この時点で星まつりでの大興奮の観望から3日が経っていました。場所は富山の自宅の庭で、この日は台風が通った後のせいか、最初は雲が多かったのですが、そのうちに雲がほとんどなくなる時間帯があり、透明度も高く、天の川がうっすら見えていたほどです。
以降全て、鏡筒にASI224をそのまま取り付けたいわゆる直焦点撮影で、動画を秒単位の長時間露光した撮影になっています。露光時間がそのまま画面の更新時間になります。
最初の写真は、普段使い慣れているFireCaptureで映しているところを、iPhoneでコンピューターごと写しています。まずはM57リング星雲ですが、ゲインをうまく調整すると1秒更新で十分に色が付いているのがわかります。
写真の見え味と実際の見え味を比較してみると、これは感覚で言うしかないのですが、ほぼ同じかもしかしたら写真の方が少しいいかもしれませんというくらいで、印象はほとんど変わりません。カメラのゲインが相当高いので、写真撮影するとしたらノイジーですが、観望で色が付いているのを確認するには十分だと思います。1秒更新だとかなりリアルタイム性を味わえると思います。
動画で撮ってみました。途中適当に移動しているので画面の更新頻度がわかるかと思います。
続いてM17アレイ星雲です。こちらは5秒くらいの更新になってしまいますが、それでも色が付いていることまで十分にわかり、リアルタイム性もそこそこ味わえます。
BKP200での最後は白鳥座にあるNGC 6946(Caldwell 12)です。こちらはさすがになかなか厳しく、30秒くらいの更新時間になってしまいます。それでも渦巻きの様子を知ることはできます。ちなみにこれは自分にとって人生初渦巻銀河になります。
2.5倍の焦点距離(2000mm)のf/10のCelestron C8で撮ったM57も参考に載せておきます。この時は5秒くらいの更新頻度です。C8でも5秒あると十分色が付きますが、BKP200の時のように1秒更新だと色が付いていると言うには少し苦しいです。
他にもC8でM27やCaldwell 27も見たのですが、これらは少し厳しかったです。C27は本当にうっすらと見える程度でした。C8でとったM27を参考に載せておきますが、赤を相当強調しているのと焦点距離が長くて対象が入りきっていないので、あまりまともには見えていません。両方ともBKP200で見た方がもう少しマシかもしれません。
この日は雲が出てきてしまったのと、コンピューターのバッテリー切れが重なり、ここらへんまででストップでした。
もともとこの思いつきのヒントは、星まつりでの会話でIさんが「20cmクラスの望遠鏡にレデューサーをつけてα7Sでみたらもっと面白いのでは?でも私は大口径の鏡筒は持っていないので、まだ試したことがない。」という話があったことからきています。たまたま私は20cm鏡筒はもっていたのですが、α7Sは欲しくてもなかな買えないので考えた苦肉の策なのですが、適当な思いつきの割には相当うまくいったのではないかと思います。
すでに同じようなことをやっている方もいるのかもしれませんが、私が調べた限りではASI224で長時間露光を試している人はYouTubeで見つけましたが、これはあくまで撮影用で、観望会のためというのは見つけることができませんでした。今回の方法は、少なくとも星雲に色がつくのを観望会で見せてあげたいというレベルは楽々超えるのではないのでしょうか。普段星雲を撮影している人はまだしも、これまで星雲を本とかの写真でしか見たことがない人にとっては、普通の観望会での眼視での星雲像は結構がっかりレベルで、カメラ越しでもいいので今まさにこの空にある星雲を、しかも色付きで見ることができるというのは十分なインパクトがあるのではないかと思います。長時間露光で写真を撮って加工などすれば、もちろんもっと綺麗なものを見せてあげることはできるのですが、今まさに見ているというライブ感は全く別次元の楽しさになるのではないでしょうか。
ただ、この日は透明度が高かったので、普通の観望会ではもう少し光害があるような場合もあるため、もう少しいろんな場所でどこまで見えるのか試す必要があるのかもしれません。
さらに、おまけで次の日の31日夜にASI224に付属の魚眼レンズで、長時間露光でどこまで見えるのかやってみました。
この日は昨日ほど透明度はなく、肉眼では天の川はほとんど見えない状態でした。付属レンズの口径は1cm程度と相当小さいので全く期待はしていなかったのですが、それでも15秒程度の露光で十分に天の川は映ります。実は私の周りでも天の川を見たことがないとか、七夕の日だけ天の川が見えると思っている人もかなり多いので、こんなものでも観望会で見せればインパクトがあるのかもしれません。
ところで、ZWO社のカメラに一眼レフカメラ用のレンズを取り付けることってできるのでしょうか?一眼レフカメラを鏡筒に取り付けるのはTリングでいいのですが、その逆のアダプターが必要なのかと思うのですが、そんなものってあるのですかね?今度調べてみます。(追記: ここで解決しています。)
最後に、ASI224はSonyのIMX224を使っていてこれはExmorと名付けたシリーズの一つらしく、ここにセンサーの情報があります。α7SはExmorセンサーと書いてあるだけで、どんな素子を使っているか情報がありませんでした。できれば素子自身の感度性能の直接比較をしてみたいです。







コメント
コメント一覧 (4)
ホント、天気が残念でしたね~(^^;
私は昨年初めて胎内に参加し、今年で2回目でしたが、2年連続で空はイマイチでした。(^^;
めげずに来年も行くぞー!ヾ(≧∇≦)〃
「電子増幅観望」は、コマ更新2秒ぐらいまではリアルタイム感が伴う気がします。ガイダーでガイド星を導入するとき我慢できる程度まで、という感じですね。
勿論、静止画像状態でもっと露出を掛けるのはアリです。しかしコマ更新10秒ともなると、写真を見ているのとあまり変わらないように感じます。
見ている人の感動は、ターゲットが静止して見えている時よりも、動かしたときにピークが来るような気がしています。
そういう観点からすると、焦点距離の短いレンズで広い領域の天の川をカメラを振りながら見ているときが、一番ライブ感が盛り上がるかもしれません。(実際、自分でα7Sで見ていて、そう感じます)
流星ともなると、コマ露出1/4secでは遅く、ペルセ級の「遅さ」でもコマ露出1/15sec以下に落としたくなります。
ただ、ASI224MC で広角を得るのは難しそうですね。
フルサイズ換算 f=50mm 相当の写野を得るにも、f=7mm のレンズが必要です。Cマウントレンズの中古を漁ると結構出物があるかもしれませんが、フルサイズ換算 f=35mm や 24mm 相当、となるとf=3~5mmのレンズが必要となり、中古でも結構なお値段となります。
むしろ小さいことを応用して、カメラレンズ→Tマウント→ASIの黒いネジ 変換をつかって F1.4~2 の軽望遠、のほうが楽に愉しめるかもしれません。
理想的には広角レンズを付けた α7S と、f=200mm F2 を付けた ASI224MC(フルサイズ換算 f=1500mm写野) を並列に載せて、24inchモニタでHDMI入力を切り替えながら観望する、というスタイルでしょうか。
おっしゃる通り、確かにASI224での広角は難しいですね。さっきまで手持ちのEOS X7についてきたレンズを無理やりくっつけて18mmで見ていたのですが、広い視野は全くダメですし、かといって中途半端に拡大もできていないので、イマイチ面白みがありません。
流星だとさすがに1/4secでも遅いですか。それでも1/4secが実用になるのが羨ましい限りです。
惑星の季節も終わりなので、ASI224はしばらくBKP200と一緒に星雲で使ってみようと思います。広角はとりあえず諦めます。観望会で反応が良ければ惑星に使えなくても十分元を取っている気がします。アイピースと見比べてもらうのも楽しそうですし、iPadなどを持っていって、星雲情報を持ったアプリで好きなものを選んでもらって、自動導入で実際に画面上で色が付いて見えるかどうか試してもらうというのとかも楽しそうです。お客さんの眼の前で露光時間やゲインを調整しながら、暗いものまで見えたら、自分も一緒に楽しめる気がします。
胎内ではとても楽しい時間を本当にありがとうございました。来年もまたお会いできるのを楽しみにしています。
明るいですし、なかなかお値打ちかと。
望遠の方はもっとハードル低くて、例えば f=85mm F1.4 でもフルサイズ換算 f=600mm F1.4 となります。M42が周りに少し余白を残して入るサイズ。
春の銀河団で、1写野に十数の銀河が個入る程度の画角です。
これが F1.4 なわけですから、かなり面白いと思います。
Computarというところのレンズなのですね。日本で新品だとあまりないか、もう少し高機能ではるかに高い値段が付いていました。
リンク先のセカイモンというのは知りませんでした。海外オークションの落札代行みたいですね。大元はeBayでした。eBayの方を見ても3本セットなのか、1本だけなのかよくわかりませんでしたが、4000円くらい(送料、関税などは別)だったので、最悪1本でもいいかと思い、とりあえず注文してみました。Cマウントアダプターが必要かもしれないのでこちらも探してみます。