ほしぞloveログ

天体観測始めました。

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今回はおとめ座銀河団に挑戦です。はてさて、うまく写るのでしょうか?

でもなんでマルカリアンの鎖でなくておとめ座銀河団?

普通はマルカリアンの鎖 (Markarian's chain) ですよね。なんでおとめ座銀河団なのでしょうか?理由は単純で、この撮影の前にカリフォルニア星雲をFS-60CBと6Dで撮っていて、それがこの季節は22時くらいで西の空の住宅の屋根にに沈んでいくので、その後にどうしようかと全く設定を変えずに試しに撮影したからです。焦点距離350mmクラスで、フルサイズのカメラだとマルカリアンの鎖よりもかなり広い範囲になります。なので「銀河団」とタイトルにしました。

設定が同じだと、バイアス、フラット、ダーク全てが使い回しができるので、かなり楽でパフォーマンスがいいのです。というわけで、露光時間180秒、ISO800、フィルターなしです(実はカリフォルニア星雲、フィルターなしで撮影してたと思ってたのですが、CBPが入っていたことに気づいて、その後本当にフィルター無しで撮影しました。これはまた後日記事にします。)。

今回こだわったのは位置です。マルカリアンの鎖はもちろん、見栄えのいいM100をどうしても入れたかったのと、M87もM90も入れたいし、反対側はNGC4216とIC3064も入れたかったのです。でもFS-60CBに1.04倍のマルチフラットナーを入れると、フルサイズの6Dでも本当にいっぱいいっぱいです。なので、ditheringの幅は相当小さくし、端が切れないよう最低限の動きにしました(このditherの小ささは後に問題となります)。それでもシャッターの影ができることはわかっているので、そこら辺は画像処理でどうにかするしかありません。

実際の撮影は?

撮影は3日に渡って行いました。
  1. 3月17日: 23時10分から23時29分まで6枚。その後曇り。
  2. 3月18日: 22時15分から23時18分まで14枚。その後曇り。
  3. 3月19日: 22時44分から翌日4時27分まで89枚。
最初の2日は雲に悩まされ枚数をあまり稼げなかったのでもうバッサリ捨てて、結局使ったのは3日目の89枚のみ。南天越えのために一度反転しています。(この反転も後に問題の一つとなります。)

明るさ比較ですが、同じISO800と同じ露光時間3分で、3月18日21時40分頃、西に傾いたカリフォルニア星雲の撮って出しJPEGだとこれくらい、
LIGHT_180s_ISO800_20210317-22h35m53s926ms
一見、ほぼ何も写ってませんね。よーく見ると淡ーいピングがあります。

一方同じ日に同じ条件で続けて撮影した、22時20分くらいの南天前のおとめ座銀河団の撮って出しJPEGはこれくらい
LIGHT_180s_ISO800_20210317-23h10m04s723ms
ずいぶん明るさに違いがあるのが分かると思います。自宅撮影の場合、暗い東から南天の少し高いところをを含む天頂過ぎくらいまでにかけてはISO1600とか3200でもいけそうです。一方南天を過ぎて少し西に傾きかけるとISO800位に抑えざるを得ないのかと思います。

画像処理ですが、普通通りPIのWBPPでスタックです。スタックしたマスターライト画像をDBEしたものを一旦見てみますが
integration1_DBE
人様に見せるものではないですね。ゴミがひどいです。しかも南天で赤道儀を反転したために、ゴミが軸対称に同じ位置に出てしまっています。しかも大きなゴミが途中で動いたのでしょう。補正しきれていない部分と、過補正のところが出てしまっています。

これを防ぐためにマスターフラットにぼかしをかけて処理したらとか考えたのですが、まずはフラット補正なしの画像を見たら、全く補正しないと細かいゴミが全部浮き出ることがわかり諦めました。
masterLight_integration_DBE1
フラット補正無し画像を、ゴミが見えるようにDBEしたもの。
フラット補正した画像よりさらにひどく、物凄いゴミの数。 

マスターフラット画像を見てみます。ABEで見やすくしますが、

masterFlat_RGB_VNG_clone_ABE
同じような位置に、やはり相当な数のゴミがあります。

今回スタックしたライト画像にゴミが目立ったことの理由の一つが、ditherの幅が小さく散らしきれていないためです。なのでフラット補正は必須になり、補正なしではさらに細かいゴミまで目立ってきてしまいます。フラット補正をしても残ったゴミについては、もう誤魔化すしかないです。これを反省して、この後6Dのセンサー面の掃除をしたので、これはまたそのうち記事に書きます。

気を取り直して、処理を続けます。今回はシャッターの影になるところも使う必要があるので、ABEではなくDBEで細かくムラをとります。暗黒帯とかない銀河の薄い方向なので、全体が一様になる方向で進めます。PIでStarNetをかけて、恒星のマスクを作り、さらにRangeSelectionで星雲のマスクを作り、Photoshotpに渡します。

後から切り出すことを考えているので、いかに小口径を取り繕う解像度を出していくかです。今回はその目的でSharpenを使ったので、解像度に関しては少しインチキしてるといえるかもしれません。

まずは出来上がり。

「おとめ座銀河団」
up_DBE_DBE_PCC_AS_HT_all_disks_back2_rot_denoise_larage_cut
  • 撮影日: 2021年3月19日22時44分-3月20日4時27分
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 鏡筒: 鏡筒: Takahashi FS-60CB + マルチフラットナー
  • フィルター: なし
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造, ISO800, RAW)
  • ガイド: f120mmガイド鏡 + ASI120MM mini、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: BackYard EOS、露光時間180秒x90枚 = 4時間30分、ダーク73枚(ISO3200、露光90秒、最適化なし)、フラット256枚(ISO3200、露光1/1600秒)、フラットダーク256枚(ISO3200、露光1/1600秒)  
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC、Sharpen AI

Annotaionも付けます。今回、これが楽しみでこの領域を撮影しました。ものすごい数の銀河ですね。PGCなんかもういくつあるのか。でも拡大するとわかりますが、小さなものは写っていないものも多いです。ここら辺は次回以降、光学系をもう少し変えて、拡大しての撮影になるのかと思います。

up_Annotated

PGCの数が多すぎるので、PGCを抜いて少しシンプルにしたものです。

up_Annotated_noPGC


切り出してみよう!

全体像だけだと個々の銀河のインパクトがないので、いくつか見栄えのする領域を切り出したいと思います。少しでも見かけの解像度を良くするために、上の出来上がり画像を拡大します。拡大にはTopaz labsのGigapixel AIを使って2x2倍の解像度にしています。ただ、このGigapixelなかなか扱いづらかったです。恒星が多少ひしゃげてしまいます。もしかしたらPhotoshopで単純に拡大した方が良かったかもしれません。

あと、切り出したそれぞれにもAnnotationを付けます。例え分割してもまだまだ銀河がたくさんあるので、名前付けも十分情報を含んでいます。それでは行きます。


1. マルカリアンの鎖付近

言わずとしれた、一番見栄えのするところです。M87とM88まで入れてみました。
03_Markarian_all

_03_Markarian_all_Annotated

2. M99とNGC4216

M99の渦巻きがかっこいいです。右下のNGC3つの存在感があります。
05_M99_wide

_05_M99_wide_Annotated

3. M87からM91一を網打尽

縦長で、連番を全部入れました。
06_M90_wide_portrait

_06_M90_wide_portrait_Annotated


4. M99とM100
渦巻きが2つ。これもかっこいいです。
04_M100_wide

_04_M100_wide_Annotated


さらに拡大

ここからさらに拡大して、もう少し細かいところに注目します。でも公開するかどうか迷いました。さすがにこれくらいになるとアラが見えます。お見苦しい点は今後の期待とし、今回はご容赦ください。

5. M99
07_M99_small

6. M100
13_M100_small



7. M88とM91
10_M91_M88

8. NGC4216まわり
08_NGC4216_small

どうでしょうか?銀河団は大枠で撮って、面白いところを切り出しても、意外に見えるみたいです。まあ、拡大しすぎると限界はありますが、4時間半という露光時間と、画像処理でのごまかしも効いていて、あまり大きな画面で見なければなんとかなりますでしょうか。


過去画像と比較して

 さて、前回おとめ座銀河団の中のマルカリアンの鎖を撮影したのが、2017年の3月なので、4年も前のことになります。



MARKARIAN_edit2

焦点距離600mmのFS-60QとAPS-CのEOS60Dでの撮影なので、今回より範囲は大分狭いです。前のときもノーフィルターでした。というより、フィルターなんか持ってなくてノーフィルターでいいのかなと、不安になりながら撮影してたのを覚えています。でも回り回って銀河はノーフィルターの方がいいのではという結論で今に至り、今回も(でも今回は自信を持って)ノーフィルターとなりました。

4年経った、今回撮影した画像から、ほぼ同角で切り出してみました。
01_Markarian_comp
切り出しにもかかわらず、今回の方が見栄えはいいです。本質的には粗く撮影しているので、いかに画像処理で出しているかだけなのですが、よく言えば技術が進んだ、悪くいえばいかにごまかせるようになったかでしょうか。

当時はAnnotationなんていう技術は知らなかったので、手で何が見えているか書き込んでいますが、これはこれでいい思い出です。

markarian_signed_final


まとめ

銀河団は面白いけれど、細かくみないと迫力に欠けてしまいます。なので今回切り出しということを積極的に試してみました。自分では面白かったかと思うのですが、どうでしょうか?

切り出した画像はそのまま見てもいいですが、次回撮影のアングルの候補としても使えます。手持ちの機材なら、焦点距離900mmのTSA-120と6Dなんかで撮ると解像度が上がって面白いかもしれません。

一枚の画像からたくさん楽しめたので、パフォーマンスがよくてなんかもうかった気分です。
 

週末金曜土曜と撮影したバラ星雲とマルカリアンの銀河鎖の画像処理を日曜日の一日をかけてやってみました。基本的には以前書いた「画像処理(その1): 一連の工程を試す」に沿って進めました。フラットに関しては「画像処理 (その2): フラットフレーム」で検討したように、PCの真っ暗になる手前一段階明るい光を1秒露光、iso100で撮影したものに、フラットダーク補正をして使っています。

これまでフラットフレームをずっと前に作ったもので使いまわしていたのですが、今回新たに取り直しました。すると明らかに以前のものより黒い丸が増えていることがわかりました。以前からある黒丸もほとんどのものは残っていました。だんだん汚れていっているのがわかりますが、これはカメラのセンサーの汚れと思われるので、そのうちにクリーニングか、メンテナンスに出す必要がありそうです。

ダークファイルも今回240秒といままで取ったことのない時間にしてしまったために、ダークライブラリーがなくて、また冷蔵庫などを駆使して追加しました。撮影するときの露出時間はあまり種類を多くしない方がいいとやっと気づきました。


1. バラ星雲

前回色を出すのにかなり苦労をしたのですが、今回やっとある程度の色を出すことができました。それでもまだ少しざらざら感はあるので、もう少し撮影時間を延ばすか、より暗いところで撮影した方がいいかもしれません。次のマルカリアンの銀河鎖で気付いたのですが、Nik collectionのColor Effect Pro 4の「ディテール強調」を使うとザラザラ感が強調される傾向があります。もしかしたらこれが効いているのかもしれません。それでも月齢4日のさなかに自宅の庭で撮ったと思えば上出来ではないでしょうか。やっと1月6日以来のリベンジが果たせました。

final3

C49 バラ星雲
撮影地: 富山県富山市, 2017年3月3日21時48分
タカハシFS-60Q(D60mm f600mm F10 屈折), Celestron Advanced VX赤道儀
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出2分x36枚 総露出72分
f200mmCanonレンズ+ASI224MC +PHD2による自動ガイド
ステライメージ、Photoshop CC+Nik collectionで画像処理


バラ星雲であと一つやってみたかったことがあります。

縦にするとドクロです。

final3bonepapa


でも、方向的にはこの向きの方が正しいみたいです。バラ星雲で縦向きってのもありなのでしょうか?



2. マルカリアンの銀河鎖

初めての銀河群の写真処理です。最初二日目に撮れた14枚だけで処理をしたのですが、枚数が足りないと判断し、初日に撮った23枚を追加して処理をしました。初日の文は結構星像が流れてしまっていると思っていたのですが、コンポジットしてしまうと多少ランダムに加わるので、一枚一枚で見るよりも流れは目立たなくなるようです。それよりも、きちんとカメラの角度を合わせていなかったので、日にちが変わった後は画角が少しずれてしまい、使える面積が少し小さくなってしまったのが惜しかったところです。やはりカメラの角度は簡単に合わすことができる仕組みを考えた方がいいと思いました。

あと、上でも既に書いたのですが、Nik collectionのcolorのディテール強調は銀河周りの滑らかなグラデーションを壊し、ざらざらにしてしまいます。やはり得意不得意があるみたいです。ここではNikはSharpner Pro 3: (1) RAW PresharpnerとDfine 2をメインにしました。背景の暗さが効いてくるので、Dfine 2の効果が結構大きかったです。できあがったものです。

MARKARIAN_edit2

Markarian's chain
撮影地: 富山県富山市, 2017年3月4日1時16分から23枚に2017年3月5日0時0分から14枚を追加
タカハシFS-60Q(D60mm f600mm F10 屈折), Celestron Advanced VX赤道儀
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出4分x37枚 総露出2時間28分
f200mmCanonレンズ+ASI224MC +PHD2による自動ガイド
ステライメージ、Photoshop CC+Nik collectionで画像処理


自分としてはこれは結構満足です。きちんと鎖型にもなっていますし、M87も入れることができました。実際結構な数の銀河がパッと見ただけでもたくさん確認できます。写っている銀河に印をつけると、

markarian_signed_final

拡大して見てもらうとわかりますが、PGCまで入れるとすごい数です。M: 3個、NGC:12個、IC:10個、PGCはまだまだ取りこぼしている分もありますが、写っている(さすがにうっすらと写っているものばかりですが)のを確認できただけで30個で、なんとトータル55個の銀河が写っています。


 

3月3日、やっと満足いくくらい、夜が晴れました。久しぶりの撮影で、かつ久しぶりのブログ記事更新です。

これまでも何度か多少いい天気の時もあったのですが、一部しか星が見えていなかったり、晴れていても満月に近かったり、晴れている日に限って出張で富山にいなかったり、ずっと曇りで寝る時間になって空を見たら晴れているのに気付いたのに次の日仕事で泣く泣くあきらめたりと、ここ2か月近く全く成果がなかったので、一晩中撮影できたのは本当に久しぶりです。

実は何日か前、夜中の1時半ころに目が覚めると星が出ていたので、そこからSWATで撮影しようとしたのですが、空はすっかり春の星座で、戸惑ってしまい極軸合わせと導入で最後までうまくいかず薄明で終了となりました。その時狙っていたのが乙女座の「マルカリアンの銀河鎖」と呼ばれている、たくさんの銀河が連なっている、いわば銀河で作る星座ともいえるものです。初めての春の星座なので、当然撮影も初めてで、というより、乙女座付近にたくさん銀河があるのは聞いていたのですが、実際のマルカリアンの銀河鎖という名前を知ったのは星座の本を買ったつい最近なので、SWATのマニュアル導入では私の腕では全く歯が立ちません。どこを見ているのか目印の星がないので暗くて全くわからないのです。ガイド鏡のレンズを短い焦点距離のものに代えたりして試しているうちに時間切れで、気づくと薄明の中夏の星座が出始めていました。


1. バラ星雲

昨晩はそんな中でのリベンジです。天気が良かったので夕方からはりきって自宅の庭で準備を準備を始めました。

機材はいつもの通りFS-60Q (f=600mm)、今回は導入で失敗しないように、安全策でSWATではなくAdvenced VXの自動導入を使うことにします。カメラはEOS 60Dを天体用改造したもの。ガイドはASI224MCに200mmのレンズを取り付けたものに、ソフトはPHD2を使っています。カメラ撮影補助のソフトにはBackyardEOSを使っています。

この日は月齢4日で大した明るさでもないですが、夜11時近くまで月が出ているのと、この季節だと乙女座が昇ってくるまで時間があるので、練習がてら前回不満があったバラ星雲で撮影を試しました。前回の撮影からの改良点は
  • ピント調整が減速機のおかげで7倍程度細かく合わせられるようになった。
  • 望遠鏡の固定が、ピント調整の時はスムーズに、固定時はより強固に固定できるようにした。
  • これまで50mmの短焦点レンズだったガイドレンズを交換した。その時使った娘のレンズをガイドレンズとして借りっぱなしにするのは流石に気がひけるので55mm-200mmのCanonのズームレンズを4000円台で見つけたので、ファインダーとガイドがある程度両立でき、かつガイドの精度が上がった。
  • リモートスティックPCのネットワークが安定になったので、自宅の温かい部屋の中からでも外の望遠鏡の付近に行っても快適に操作ができる。
バラ星雲でこれらの効果を確かめ、撮って出し画像でも星像が格段にシャープになっていることがわかりました。撮影時間ですが、前回画像処理に回したのは結局40分ほどでしたが、今回は2時間ほどは取れたのでこちらは期待できそうです。ただ、月明かりがあったのと、自宅での撮影なので、色は前回ほどはでないかもしれません。

FS-60Q (f=600mm)、 EOS60D改、iso3200、120秒の撮って出しjpgです。

ROSE_LIGHT_120s_3200iso_+12c_20170303-22h32m38s767ms

自宅、月明かりの悪条件ですが、うっすらとバラの形は見えています。前回の画像処理前の撮って出し画像と比べてもシャープさは格段に上がっているのがわかります。というより、いかに前回のがピンボケだったか、反省しきりです。こんなのを天文台の写真展に出したかと思うととても恥ずかしいです。今回の処理がうまくいったら入れ替えでしょうか。



1. マルカリアンの銀河鎖

こちらは多数の銀河という、完全に初挑戦の種類の天体です。焦点距離600mmとAPS-Cカメラで結構いい具合の範囲になります。最近構図の確認はStellariumに頼りきっています。手持ちのカメラやレンズ、レデューサーやバローなどを登録でき、どのくらいの範囲が見えるかがすぐにわかります。惜しむらくは、その構図を回転方向に調整しにくということ。デフォルトでは表示している画面に対して水平か、上が北になるかです。

さすがにAdvanced VXの自動導入は楽で、SWATでの苦労はなんだったんだというくらい簡単に導入できました。FS-60Q (f=600mm)、 EOS60D改、iso3200、240秒での撮って出しjpgを載せますが、これだけでも結構銀河の形が見えてしまっています。画像処理が楽しみです。

MARKARIAN_LIGHT_240s_3200iso_+12c_20170304-01h32m26s538ms_a


ただ、結構な率で星像が流れてしまっています。4分で50枚ほど撮ったのですが、下手すると2割くらいしか使えないかもしれません。ガイドは200mmなのですが、RMSで0.4-0.5ピクセルくらいなのであまりいいわけではありません。ピークは時として大きく揺れます。ずれは主に赤緯方向です。風のせいかと思っていますが、ちょっと謎です。


ところで、日本語でなぜ「マルカリア”ン”の銀河鎖」と言うのかと思っていました。「マルカリアン銀河鎖」か「マルカリアの銀河鎖」が正しいのかと思ってしまっていたのですが、英語名がMarkarian's chainなんですね。マルカリアさんではなくマルカリアンさんが見つけたというわけです。



今回の反省点は

  • ASI224MCが何度か認識されないことがありました。ケーブルを入れ替えたり、ドライバーも入れ替えたりしたのですが、そういった問題ではなく、不安定な様子です。結局何度かのPCのリブートで解決しました。
  • 小型無線LAN親機のSSIDのIPが169.254.113.86にどうしても固定されてしまう。iPadのWi-Fiを静的アドレスにして、169.254.113.XXなどの同じセグメントにして、host名でアクセスすることでやっとアクセスできました。この際、DHCPは親機がルーターの機能を持っていないので当然働かず、IPを直接指定しても接続できませんでした。要調査です。
  • 星が徐々にずれていく現象が見られました。ガイドのキャリブレーションでやっと気づいたのですが、Advanced VXが立ち上げ時追尾モードになっていない場合があります。あらわにトラックレートを恒星と指定してやればいいのですが、これまでもたまにこの現象が現れています。毎回気づくまで時間がかかるので、時間がもったいないです。
  • 今回初めて天頂越えでの連続撮影になりました。天頂を超えると追尾できなくなるようなので、再度天体を導入し、反転させなければなりません。ちょうど仮眠をとろうとしていた直前に流れ出して気づいたので、事なきを得ました。ここまではそれでもまだ良かったのですが、実はカメラの向きも反対になってしまうために、撮影した写真が上下反対になってしまうのです。最初これに気づかず、構図が合わないと悩んで結構時間を食ってしまいました。
  • マルカリアンの銀河鎖ですが、風のせいか、主に赤緯方向に結構ガイドが暴れました。非定期に数秒のスケールで暴れるので風かと思っているのですが、それほど強く吹いてなかった気もしています。ちょっと調査が必要かもしれません。
今回撮った写真は今日これから画像処理をします。どれだけ出てくるか、特にマルカリアンの銀河鎖はこれまで挑戦したことがなかった種類の天体なのでとても楽しみです。(追記: マルカリアンは次の日も撮影を続行しました。)


話は変わりますが、このブログを書いている最中に県天のK会長から電話があり、黒部の科学館で6月頃に天体写真の楽しみとかいうテーマで何人かで講演しないかというお話がありました。まだ初心者で大した経験もなくて、いつもトラブルで困っているのですが、そんな困っていることをネタにでも話せたらなと思います。今からとても楽しみです。

あと、いまさらながらに思うのですが、結局いまだにSWATで撮影に成功していません。もともと海外撮影のために準備しているのですが、なんとかして一つでも成功させないとと思っています。


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