ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:M33

平日ですが、晴れていたので自宅で朝まで放置撮影です。ターゲットは迷いましたが三角座銀河M33。TSA-120とASI294MC Proで狙います。本当はTSA-120と6Dで試したかったのですが、少し面積が大きすぎます。でもこの間のM31がFC-76と6Dでうまくいったので、銀河をもう少し試したくて、より焦点距離が長く、よりセンサー面積が小さい方向に行きます。


撮影

夕方過ぎの暗くなったくらいではまだM33の高度はそこまで高くないので、準備はのんびり。機材を設置して、Stick PCでSharpCapでとるとどうも通信が不安定になります。Stick PCはネットワークに繋がってないとリモートデスクトップが成り立たないので、画面を見ることができず、何が怒っているかも分からなくなります。結局全くつながらなくなってしまったので、何が起きているのか見るのに、少し前に用意したモニターアダプターを使ってみます。どうやら再起動されたみたいで、アダプターを準備している間にネットワークも復帰していました。画面を見ながら、同時にpingで安定性を見ます。

IMG_1134

どうもCPUの負荷によって、通信が遅くなったり、止まったりするようです。その上で過度の負荷がかかると完全に止まってPCが再起動されるようです。

ここからは推測ですが、電源容量が足りてないのではないかと。CPU負荷が大きいと電力が足りなくて、Wi-Fiまで電力が回りにくくなり通信速度が落ち、さらにひどいとPC自身が電力不足で止まってしまいPCが再起動されるのかと思います。現在はLess is moreのバッテリーを使っていて安定だと思っていたのですが、電力的にはよくても電圧的には決して高いわけではないので、電圧不足になった可能性があるかと思っています。むしろ普通のUSBバッテリーに昇圧アダプターを使った方が安定なのかもしれません。

SharpCapの極軸合わせはかなり計算負荷が高く、これが終わってしまえば今回はこれ以上負荷の大きいことはしなかったので、バッテリーはそのままとしました。今回の撮影はNINAとPHD2を使ったのですが、これくらいの負担なら全く問題なかったです。昇圧の試験は次回以降に試してみます。

あとSharpCapですが、Stick PCのWindowsが64bitでももしうまく動かなければ32bitにしろと警告が出ます。実際、極軸合わせは警告ではなく動かなかったので、これ以降は32bit版で試すことにしています。


撮影状況

今回の課題は恒星のサチリと風での揺れでした。最初の300秒の露光時間のものはゲイン120で2時間くらい撮影したのですが、どうも明るすぎて恒星中心がサチっているようなのと、途中から風が出てきたので長時間露光だと星像が大きくなるようなのです。

途中でカメラがきちんとNINAで認識されていないみたいで、撮影は進んでいるのにファイルが生成されないというトラブルがありました。この時点で、ゲインはそのままの120で、露光時間を180秒にしました。
露光時間を短くするのは星像肥大にも有利かと思ったからです。同時に温度順応でピントがズレたことも疑い合わせ直したのですが、ピントは問題なかったという判断でした。でもこのピント確認自体がどうも悪さをしたようです。

朝になって見たらそれでも180秒露光のものも中心部がまだ少しサチっていました。それよりも途中から雲が出てきたみたいで、撮影した180秒のものの半分以上は無駄になってしまっていました。結局露光時間が不足しそうなので、300秒露光の2時間分と180秒露光の2時間分の計4時間分を使うことにしました。

PixInsightでは露光時間が違ったりすると別処理でスタックするので、ダークフレームも2種類用意します。フラットフレームはゲインを120と一致させたので一種類で済みました。


TSA-120でのフラットフレーム撮影

少しフラットについて書いておきます。TSA-120ではこれまでフラット補正がうまくいったことがありませんでした。撮影したフラットフレームが全然まともでないのです。FS-60とFC-76で障子越しの自然光でうまくいっているのですが、我が家の障子は枠が狭くてTSA-120の口径をカバーする面積の障子面がありません。一方、スーパーの袋で薄明後の空でフラットフレームを撮影してうまくいっている方もいるとのことなので、今回はスーパーの袋を二重にして輪ゴムでTSA-120に取り付け、太陽光が入っている部屋の日陰部分の白い壁を映すことにしました。

masterFlat-BINNING_1-FILTER_NoFilter

できたフラット画像は見た目はそれほど悪くありませんが、左の方に少し段差のようなものがあります。ビニール袋の取り付け方か、壁の光の当たり具合かと思って色々試しましたが、特に変化がないのでこれがTSA-120の特性かと思うことにしました。かなり炙り出しているので、それで目立っただけなのかもしれません。それよりも変化が大きかったのが、太陽に少しでも雲がかかった時で、光の光量が大きく変わることです。炙り出して見ているとすごい変化に見えるので、雲が完全に無い時を狙いました。でもこれはスタックするので、実際に光量が多少変化してもほとんど影響がないと思います。

フラット補正をした結果を見る限りは、特に問題なさそうなのでしばらくはこれでいくと思います。


画像処理

処理はいつも通りPIのWeightedBatchProcessing (WBP)で。出来上がりのライトフレームは、露光時間の違いにより300秒と180秒の2種類できるのですが、よく見ると300秒の方が細部が出ていてノイジー、180秒の方が細部がなまっているけど滑らかと、ちょっと予測と逆の結果となりました。後半のほうが風の影響が大きかったか、もしくはピント確認した時に合わせ直しが甘かったのが原因かと思います。

最初300秒のと180秒のをPIのImageIntegrationで合わせたもの(3枚以下だと処理してくれないので、それぞれコピーして計4枚をスタック)を処理したのですが、改めて4時間分合わせたものと300秒単体の2時間分を比べてみると、合わせたものの細部がどうしても鈍ってしまっています。泣く泣く2時間分を切り捨て、前半の300秒露光の2時間分だけで処理することにしました。
  • なかなか納得がいかず、何度もやり直して十日くらい過ぎてしまいました。いろいろ問題点はあります。露光時間が光害地にもかかわらず2時間と短いので、根本的にノイジー。
  • 明るい恒星の中心部がサチっているのに後から気付き、残ってしまっています。短時間露光を取り直してHDR合成しようかとも思いましたが、露光時間不足が決定的でそこまでやる価値はないと思い、今回は諦めました。
  • もう少し細部が出そうな気もしますが、ノイズを考えるとここら辺が限界かもしれません。

結果です。

masterLight_180_integration_DBE_AS_hakiOK_all4
  • 撮影日: 2020年11月12日21時1分-13日22時55分
  • 撮影場所: 富山市自宅
  • 鏡筒: タカハシ TSA-120 (口径120mm, 焦点距離900mm) + 35マルチフラットナー(x0.98)
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • センサー: ZWO ASI294MC Pro (-15℃) 
  • ガイド: PHD2 + f=120mmガイド鏡 + ASI290MMによるディザリング
  • 撮影: N.I.N.A、Gain 120、露光時間: 300秒 x 21枚 = 1時間45分
  • 画像処理: bias 100枚、dark 100枚、flat(12.5ms) 100枚、flatdark 100枚を使いPixInsightでスタック、Photoshop CC, DeNoiseで仕上げ

まとめ

風の影響が大きく、星像が肥大したことがそもそもの問題でした。

口径が大きくなるとより明るく撮影できます。その一方、明るくて恒星がサチってしまう恐れがあります。中心をサチらせても淡いところを出すのか、サチるのは絶対に避けるべきなのか、HDRを前提に短時間露光も別撮りするのか、ここら辺はこれから検討すべき課題です。

星像肥大でピンぼけを疑って、その後のピントが合わせきれなくて、2時間分の画像を無駄にしてしまいました。そのため露光時間不足から、画像処理も少し諦めた感があります。M31アンドロメダ銀河は自宅撮影でも処理に余裕がありました。露光時間が4時間半と長かったこともありますが、やはり根本的に明るい銀河だったからだと思います。M31で気を良くして撮影したM33ですが、M31に比べたらやはりM33は淡いです。と言っても銀河の中では大型な部類なのは言うまでもありません。自宅撮影ではやはりここら辺が限界なのでしょうか?露光時間をもっと長くしてリベンジしたい気もまだあります。

あ、それでも前回、3年近く前のM33が縮緬ノイズで救いようがなかったので、自己ベストは更新です。

あと2つ画像処理が残ってます。太陽とかすぐに記事に書けるものと、どんどん先送りになっているネタの差が激しいです。残ってる画像処理の一つは夏の天の川。もうとっくに季節が過ぎ去ってしまいました。あせらずに頑張って、そのうちやります。


過去の縞ノイズでも試してみる

もしかしたら、flat補正の効果が今回の撮影だけの特別な場合だった可能性もあります。なので、過去の画像で縞ノイズが出たファイルを再処理してみます。使ったのは、2年以上前のPixInsightを最初に使い始めた頃に撮影したM33。

シンプルにするためにフラットの有無だけで比較します。撮影条件は
  • 鏡筒: タカハシFS-60Q、焦点距離600mm
  • 赤道儀: Celestron Advaned VX
  • カメラ:  ZWO ASI294MC
  • ガイド: ASI178MCと50mmのCマウントレンズをPHD2にて
  • 撮影条件: SharpCapでゲイン270、温度-15℃、露光時間300秒x25枚 = 2時間5分
  • ディザー: なし 
  • ファイル保存形式: RAW16bit、fits形式
です。本質的なところではカメラは常温ですが同じ、長時間、ディザーなしというのでよく似た条件です。Flat frameの内容はというと、記録から
  • flat frame: light frame撮影後すぐに、鏡筒に状態でスーパーの白い袋を2重に被せて撮影。ゲイン270、露光時間300秒、常温で、3枚撮影。
となっているので、これも撮影後すぐにとったとか、枚数が少ないとかの条件も同じです。この似た条件というのが鍵になる可能性がありますが、まずは時期的にも違うという点で検証して一般性を見ます。

まずはflat補正あり。やはり以前と同じように縞ノイズは盛大に出るので再現性もあります。

light-BINNING_1

次にflat補正なし。ゴミの跡とかは目をつぶってください。当然周辺減光も出ますし、アンプグローも残ります。その代わりに、バラ星雲の時と同じで縞ノイズは消えます。厳密に言うとバラ星雲の時も今回のM33の時も同じで少しの縞ノイズは残っています。でもflat補正のあるなしで、いずれも劇的な違いがあることはわかります。

light-BINNING_1

この時点で、PIに限られますが違う画像でも起きているので、一般的にも十分あり得る話だということがわかります。


PixInsight以外では?ステライメージで確かめてみる

もしかしたらこれ、PIのflat補正のアルゴリズムに問題があって、PIだけの問題という可能性があります。他のソフトの代表で、ステライメージ8で確かめてみました。

そう言えば最近Windowsを入れ直してステライメージまだ入れてませんでした。久しぶりに再インストールして、M33を使ってflat補正をしてみました。自動処理モードは使わずに、詳細編集モード(マニュアルモード)で試しました。自動処理モードはこれまでもほとんど使ったことがないのと、一応は試したのですがうまく色が出なかったからです。

最初の結果がこれです。

light

「お、縞ノイズないじゃん!なんで?PIだけの問題か?」と思ったのですが、よくみるとゴミの跡も残っていてフラット補正全くされていないみたいです。自動処理モードでやっても結果は変わらず、flatファイルが悪いのかとか色々疑ったのですが、原因はステライメージのバグ。バージョン8をディスクからインストールしたてで、アップデートしていなかったことが原因でした。現行のバージョン8.0hにして試してみると、

light

ちゃんとflat補正もされて、縞ノイズも盛大に出るようになりました。なので、PIだけの問題でないということが分かります。

ちょっと蛇足です。久しぶりにステライメージ触ったのですが、随分といろんなことを忘れていました。今回サボりましたがflat darkとかも本当は撮らないとダメ(flat darkあるなしで縞ノイズに影響がないことは確かめています)なんですよね。その代わりにbiasファイルを撮らなくていいとか、今思うとPIとはだいぶん違います。

初心者向けの自動処理モードも「ほとんど何も設定出来ない」との批判も多いですが、私はこれでいいと思います。多分ステライメージは、初心者にとっては天体画像処理ソフトとしては唯一の選択肢です。日本語で操作できて、マニュアルも(十分ではないかもしれませんが)日本語で読むことができてという意味で、敷居がずいぶん低いはずです。初めて天体写真に挑む人は、一番最初は本当に何も分からず手探りでやるので、自動モードもこれくらい簡潔にしておくのはある意味正しいと思います。自動モードで理解できてきたら、詳細モードに行って、詳細モードでいろんな操作をして理解して、その上で不満が出たらより高機能なPixInsightという手もあるかと思います。

ステライメージで一つ不満があるとしたら、「ベイヤー・RGB変換」のところでしょうか。バッチ処理が無いので、一枚一枚手で変換しなくてはダメなんですよね。ALTキーでI、ALTキーでYで、Enterで処理、マウスで最小化ボタンを押して次の画像というのを繰り返し、出来るだけ楽に進めてます。今回20枚程度でしたが、100枚とかはやりたくないです。最近はPIで1000枚とかの処理もする時があるので、これだとステライメージでは現実無理です。せめてコンポジットやホット/クールピクセル除去機能みたいにバッチ処理ができるようになるといいのですが。


ついでにDSSでも

あと日本で流行っているスタックソフトの残りは、惑星用除いたらあとは、DSS(DeepSkyStacker)とRAP2くらいでしょうかRAP2は有料で持っていないので試せませんが、DSSはフリーなので試すことはできます。DSSは星を始めた4年前にまだ有料ソフトに手を出す前に、フリーだからと少し試しただけくらいの経験しかありません。もう久しく触っていませんが、いい機会なので試してみます。

昔はものすごく複雑だった印象があるのですが、機能自身は今思うとまあ一直線で素直ですね。少なくともPIに比べるとはるかにシンプルです。特に困ったところは2箇所だけで、一つはRegisteringのところで進まなくなってしまったところ。これは検出する星の数が多すぎたことが原因で、「Register Setting」の「Advanced」タブの「Star Detection Threshold」を増やして、検出する星の数を減らすことで解決しました。もう一つは一度最後まで処理をしたのですが、モノクロのままだったので、メニューの「RAW/FITS Settings」の「FITS Filters」できちんとdebayerしてやることでした。

さて結果です。フラットもうまく補正されたようです。

light

あー、ダメですね。やはり縞ノイズ出ますね。

と言うわけでflat補正問題、PixInsightだけの問題でもなく少なくともステライメージとDSSも含めて、同様に縞ノイズを発生させることがわかりました。日本で使われている3大スタックソフト(惑星用除く)で同じ状況というので、flat補正が縞ノイズに与える影響はかなり一般的と言っていいかと思います。


とりあえず、今回の記事のまとめ

他のデータでも、他のソフトでも同様の傾向で、flat補正の影響はあると言えそうです。

ただしやはり気になるところは、flatの撮り方が2例とも撮影後すぐに同露光時間、同ゲインで、スーパーの袋をかぶせて空で撮っていることです。露光時間が長いので、明るさ的に足りないことはないと思います。ただし、カラーバランスはかなり黄色っぽくなってしまっています。また、枚数が足りない可能性もあります。

次回以降はここら辺のflat frame自身についてもう少し検討できたらと思っています。実は今回の謎の答えもう出ています。今検証を進めているところです。乞うご期待です。



多分このシリーズ、長くなります。普段の記事を全然長いと思っていない私が長くなると思っているので、多分本当に長くなります。試したいことがありすぎるので、書けるとこまで書きます。途中で力尽きたらごめんなさい。

今回縞ノイズの一つを、多分特定しました。最初に断っておきますが、限られた条件でのことかもしれません。この記事を読んで試してみても、全然効果がなかったと言う方もいるかもしれません。ですが幾らかの悩んでいる方の解決にはなると思います。私自身、他の方の環境でどうなるか興味があるというのもあります。

comp

この比較写真のように違います。左がこれまでの縞ノイズ、右が無くなった(実際には軽減された)場合です。以下、詳しく説明します。


バラ星雲で出た縞ノイズ

この間のEVOSTAR 72EDでのバラ星雲の撮影で、ディザーをしなかったために縞ノイズが出たという報告をしました。

integration_DBE_PCC_AS_cut


その後、上記の縞ノイズを可視化した記事を書きました。この動画は結構反響が大きかったので、ご覧になった方も多いかと思います。






なぜか突然縞ノイズが消えた!?

この後、もう少し縞ノイズの検証をしてみようとファイルをいじってみました。とりあえずシンプルなところからと思って、rawのlight frameをDebayerしてStarAlignmentだけして縞ノイズを再現しようとしたのです。ところがところが、縞ノイズが綺麗さっぱりなくなっています。

integration

拡大です。
integration_cut

え?
なんで?
全然縞ノイズ出てないじゃん!
せっかく縞ノイズの解析しようと思ってたのに!

さあ、ここからが戦いの始まりです。


PixInsight用語

今回、PixInsight (PI)用語がたくさん出てきます。PIに慣れていない方のために、簡単に解説しておきます。
  • PixInsight: 世界的に有名な天体画像処理ソフト。英語でものすごくとっつきにくいが、高機能。
  • BatchPrepocessing: 撮影したファイル(light, bias, dark, flatなどの各frame)を掘り込んでおけば、スタックまでボタン一発でやってくれる便利な機能。
  • master: bias, dark, flatなど、他数枚の補正ファイルを一度処理すると、スタックされた一枚のmasterというファイルをそれぞれ作ってくれる。以降はそれを使うと処理時間を削減できる。
  • ImageCalibration: BatchPrepocessingのような自動で処理する以外に、マニュアルでもっと細かくオプションを指定しながら処理する方法がある。これはbias, dark, flatなどの補正をマニュアルでする機能のこと。
  • Debayer: 同様にマニュアル処理の一つ。モノクロのBayer配列のRawファイルをカラー化すること。
  • StarAlignment: マニュアル処理の一つ。多数枚数の画像の星位置を合わせること。PIでは平行移動、回転にのみならず、画面を歪ませて星の位置をそれぞれ合わせることができる。
  • ImageInteglation: マニュアル処理の一つ。他数枚の画像をスタックすること。
  • ScreenTransferFunction: 簡易的にストレッチ(明るくすること)をする機能。見かけの表示のみをいじるので、ファイルには何の手も加えない。見かけを適用したい場合はHistgramTransfomationを使う。
  • Auto Stretch: ScreenTransferFunctionの一機能。あぶり出しのすんでいないまだ暗い画像などを、そこそこ見やすいように自動でストレッチする機能のこと。超便利。
  • DynamicBackgroundExtraction (DBE): 背景の被りや周辺減光などをソフト的に除去する機能。任意の補正点を指定できるので、星雲部分の補正を避けるなど細かい補正が可能。超便利。
  • AutomaticBackgroundExtraction (ABE): 背景の被りや周辺減光などをソフト的に除去する機能。細かい補正はできないが、大局的に補正してくれるので簡単で便利。
  • TVGDenoise: PI場で最強と言われているノイズ除去機能。

比較条件

今回検証するRAWファイルは全て同じです。他に共通撮影条件は
  • 鏡筒: SkyWatcher EVOSTAR 72ED + x0.72レデューザー、焦点距離300mm
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  ZWO ASI294MC Pro
  • ガイド: ASI178MCと50mmのCマウントレンズをPHD2にて
  • 撮影条件: SharpCapでゲイン220、温度-15℃、露光時間300秒x20枚 = 1時間40分
  • ディザー: なし 
  • ファイル保存形式: RAW16bit、fits形式
  • フィルター: サイトロン QBP(アメリカンサイズ)
となります。

今回の検討を始める前までに、縞ノイズが出た時の処理と、出なかった時の処理の違いを書いておきます。処理は全てPI上でやっています。
  • 縞ノイズあり: BatchPreprocessingでbias補正、dark補正、flat補正を適用し、走らせた。
  • 縞ノイズなし: マニュアルでDebayer、StarAlignment、ImageInteglation。
この中に決定的な違いがあるはずです。以下、各補正ファイルの条件です。全てSharpCap上で撮影していて、最初の処理でmaster fileができるので、以降はそれを利用。
  • bias frame: ゲイン220、露光時間が最小の0.032ミリ秒で、100枚撮影。
  • dark frame: frat frame撮影後、片付けの後すぐに、家の中で撮影。ゲイン220、露光時間300秒、-15℃で、28枚撮影。
  • flat frame: light frame撮影後すぐに、鏡筒に状態でスーパーの白い袋を2重に被せて撮影。ゲイン220、露光時間300秒、-15℃で、7枚撮影。

処理結果に大きな違いが出ていて、検証材料も全て揃っているので、何が違いに影響しているのか順に検証していきます。


検証過程

ここからはほぼ実際にやった手順です。
  1. まず、再度BatchPreprocessingとマニュアル処理で再現性を確認。->きちんとBatchPreprocessingのときには縞ノイズ出て、マニュアル処理では出ないです。再現性はきちんとあります。
  2. 次に、一番怪しくないと思ったflat frameのみ適用させBatchPreprocessingで処理 -> 縞ノイズ出ます。「うーん、あんまり関係ないよな。」
  3. 次、一番怪しそうなbias framaのみを適用させBatchPreprocessingで処理 -> 縞ノイズ消えた!「そりゃbias必要でしょ。」
  4. 次、flatとbias frameを適用させBatchPreprocessingで処理 -> 縞ノイズ出ます。「あれ?flatあまり関係ないはずなのに。」-> ところが、ここでやっと思い違いに気づきます。今回、何も補正していない方が縞ノイズが出なくて、補正した方が縞ノイズが出たのでした。と言うことは、bias関係なしで、flatで縞ノイズ有無が決まっていることになります。え、本当?
  5. 確認で、darkとbias frameを適用させBatchPreprocessingで処理 -> 縞ノイズ出ません。「えー、ホントにdarkもbiasも関係ないよ!?」
  6. 念のため、darkのみ適用させBatchPreprocessingで処理 -> 縞ノイズ出ません。「確かにdark関係なし。」
  7. さらに念のため、master flatを使うのではなく、改めて個々のflat frameを使ってBatchPreprocessing処理 -> 縞ノイズ出る。「やっぱりflatが原因だ!」
  8. さらに、BatchPreprocessingが何か悪さをしている可能性も考えて、マニュアルのImageCalibrationを使ってflat処理だけしてみます->縞ノイズあり。「少なくともPIで処理する限りflatが悪さをしているのは確定でよさそう」


Flat補正をしない場合、本当に改善されているのか

確かに上の画像で見た通り、flat補正をしないと縞ノイズは無くなって見えているのですが、本当でしょうか?それぞれSTFでオートストレッチをしているのですが、本当に正確な比較をしているのか疑問になってきました。オートストレッチは星雲を含む背景の最大の輝度と最小の輝度から適用範囲が決まります。例えば、flat補正をしていない周辺減光のある画像ではあぶり出しも中途半端で、周辺減光のない平坦に近い画像では極限まで炙り出すことをするので、細かい差(この場合縞ノイズも含めて)をより浮き出させてくれます。

ここでは公平に比較するために、それぞれの画像にAutomaticBackgroundExtraction (ABE)を適用し、周辺減光の影響をできるだけ少なくして比較してみます。flat補正をしたものでもまだ明暗のばらつきは無視できないほど存在していて、ABEを適用することで多少の変化があります。それぞれABEをしてから、STFでオートストレッチをしています。

まず、flat補正ありの画像。

light_BINNING_1_integration_ABE

light_BINNING_1_integration_ABE_cut
これまで通り、縞ノイズは盛大に見えています。

次にflat補正しない場合。
integration_ABE

integration_ABE_cut

結局、周辺減光がABEで補正できる範囲を超えてしまっているので全然補正できていません。そのためオートストレッチ後、少し補正して目で見て、拡大部分の明るさをそこそこ合わせています。多少公平性は欠けてしまいましたが、それでも不公平になる程の違いは無いくらいにはなっているでしょう。結果はというと、flat補正なしであからさまに縞ノイズは改善されていますが、よく見るとやはり完全に無くなりきってはいないです。「相当軽減する」くらいは言っていいでしょうか。

この比較から、flat補正は縞ノイズの影響を悪化させていることは確からしいですが、完全には撮りきれないことから、それだけが原因というわけでもなさそうです。

実際の画像処理では背景はもう少し暗くなるので、flat補正なしにして、この程度の縞ノイズになるのなら個人的には許容範囲でしょうか。


Flat frameについて

でもここでふと我に返ります。でも今回使ったflatってそんなに変なの?

確認してみる限りごくごく普通のflatだと思います。master flatをAuto Stretchしたものです。(blogに載せるためのファイルサイズ制限で、bayer配列を無理にjpegにしているので、偽色が出てしまってノイジーに見えてしまっています。)
flat-BINNING_1

拡大です。pngなので、偽色とかは出ていないはずです。(画像サイズが小さいのでpngでもファイルサイズが大きくなり過ぎず、blogでもアップロードできます。)
flat-BINNING_1_cut

見ている限り、極々ノーマルで、ノイズが特別多いようにも思えません。

でも、master flatをdebayerしてAuto Stretchしてみると少し正体が見えてきます。
flat_BINNING_1_integration_RGB_VNG

拡大です。
flat_BINNING_1_integration_RGB_VNG_cut

カラー化すると結構ノイジーなのがわかります。なんだかカラーノイズと言われているものに似ています。これが固定ノイズとなって、星像を止めたときには逆に、この固定ノイズが流れるのでしょう。

でも本当にこれくらいのことであんなに盛大に縞ノイズが出てくるまで画像を悪化させるのでしょうか?だって直接処理しているのはlight frameの1枚1枚で、それに対してflat frameは枚数少ないとは言え7枚です。それが流れて見えるので、スタックした20枚:7枚でなく、1枚:7枚の比で比較してもいいような気がします。ここは少し疑問が残ります。


flat frameのノイズを改善してみたら?

本当にflatが効いているのか確認するためにもう少し試します。master flatにPI上でTVGDenoiseでノイズを減らしたflat frameを適用して処理してみました。その結果がこれです。
integration

拡大です。
integration_cut

わかりますでしょうか?多分拡大していない方がわかりやすいと思いますが、細かい縞ノイズが消えて、大きな構造の縞ノイズが出てきています。

この結果から考えられることは、flat frame自身でのノイズ除去があまりうまくいっていなくて、細かいカラーノイズが大きな構造のノイズになってしまったからです。

少なくとも、これらの結果からflat frameが縞ノイズに影響を与えているのは間違いないでしょう。ただし、あくまでこれも限られた環境、限られた条件下での話の可能性もあります。ここら辺は次回以降に検討してきます。


とりあえずのまとめ

どうも聞いていると、縞ノイズに困っている人と困っていない人がいるみたいです。なので、一概に今回の結果が正しいとは言えないと思いますが、flat補正の影響は私と同じような状況の人には朗報となるかもしれません。でもflatが原因の全てだなんていうことを言う気は全くありません。あくまで原因の一つであるのではないかということです。

いろいろ検索してみましたが、flat補正が縞ノイズの原因だとバッチリ書いてあるところは見つかりませんでした。むしろこれまで思っていた通り、flat補正をきちんとすると縞ノイズが解決できるはずだと書いてある記述はたくさん見つかりました。普通だとこちらのセンスの方が正しといと思ってしまうのは、ある意味ごくごく普通でしょう。そもそもなんでflat補正が縞ノイズに対してダメなのか、まだよくわかっていません。これからいろいろ検証していきたいところです。

今回、縞ノイズに対する根本的な解決策を示したわけではありませんが、状況によってはflat補正を外して画像処理することで、縞ノイズを軽減できる可能性があることがわかります。その上で、PIのABEやDBE、FlatAidProなどを使ってカブリや周辺減光を減らすことで対応する必要もあるでしょうか。この場合、ゴミやアンプグローなどは除去できません。

もう一つ重要なことはは、きちんとディザーをして散らすことでしょうか。多分縞ノイズって複合原因なんです。1方向に流さないようにすること。これが重要なのは変わりません。ディザーはおそらく根本解決の方法の一つです。


この記事まだまだ続きそうです。今回はバラ星雲での撮影のみ取り上げましたが、次回は過去に出た縞ノイズの場合なども検討してみたいと思います。

 

スターライトフェスティバル、初日に続き、2日目は朝から天気も良く、今日は本格的な電視観望が期待ができそうです。

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ASI224MCを使った電視の様子。M57が見えています。FS-60CBをAdvanced VXに載せてます。奥に見えるのがKYOEIブースの大画面モニターで、そこにPCの画面を映させてもらっています。


朝起きたら、お隣の栃木のグループが朝食に誘ってくれて、なんと3人で押しかけてしまってアヒージョ、サーモン、おでん、うどんと、ご馳走になりました。とても美味しくて、特にアヒージョは絶品でした。カップラーメンの予定がすごい豪華な朝食になりました。ありがとうございました。さらにここのメンバーにお風呂情報を教えてもらいました。

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星の村ふれあい館というところで、車で5分くらいでしょうか。綺麗なところで大人400円、子供200円とリーズナブルでした。朝から営業してくれているのですごく助かります。その後、高速インター方面のショッピンエリアで買い出し。お昼の弁当と、夕食の足りない分を補充しました。スーパーはヨークベニマルという、多分イトーヨーカドーと同じ系列で、セブンイレブンの商品も扱っていました。結構便利です。

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会場に戻ると、井上あずみさんのコンサートが始まるところでした。トトロとラピュタの主題歌はもちろん、トークを交えてのコンサートは会場に来ていたたくさんの小さな子供たちも大喜びでした。

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初日のところに書き損ねてしまったのですが、このブログのコメントなどでもちょくちょく登場してもらっている大学学部時代の先輩のHBさんと十数年ぶりに会うことができました。学生の時からすごく気の合う人で、天文歴も子供の頃からなので相当長く、むちゃくちゃ凝り性の人なので、思いもつかないような面白いことをする人です。今回も皆既日食でアメリカに持っていったカメラを見せてもらったのですが、バッテリーグリップを改造してPICマイコンでスイッチオンでISOを変えながら連続で250枚とるとか、2分間の一発勝負では不安定なコンピューターを使わないというコンセプトは大きく賛同できます。頂いた日食の写真も、地球照ならぬ月照が写っているそれはそれは素晴らしいものでした。




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太陽観測の機器も見せてもらいました。太陽は普通ファブリペローエタロンを使ってHαの波長帯を、出来るだけ線幅を小さくして見るのですが、CORONADOやLUNTといったところがメジャーです。天邪鬼のHBさんオススメはDAYSTARで、接眼部に取り付けることができるために、8cmの口径まで対応できる汎用的なところと、比較的安価で線幅が狭くできるところがいいとのことです。このあと4機種で見比べしたのですが、見え味は全く他に見劣りしないどころか、値段逆転現象が起きていたように思えます。逆に欠点は接眼部のところで平行光にするために4倍の付属のバローが必須で、拡大しすぎてしまうために広角で太陽の全体が一度に見えないところのようです。今では日本の代理店もあるみたいですが、個人輸入して手に入れたそうです。

抽選会の前あたりから太陽祭りが始まり、最初HBさんのDAYSTARと、HBさんの知り合いの方が持っていたLUNTのダブルスタックで見え方比較をしていたら、途中からCORONADO SOLARMAX Ⅱが参加し、さらにCORONADO PSTとCORONAD PSTのカルシウム線を見るタイプCaKも参加して、なんと太陽を4機種5台をその場で見比べることができました。なかなかこんな状況は無く、細かく特徴などを比較でき、とても貴重な機会でした。

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SOLARMAX Ⅱでは私が持っていたASI178MCで電視もやってみたのですが、SharpCap上で拡大できたり、画像処理もある程度できるので、プロミネンスなどかなりの迫力ある太陽が楽しめます。多人数で見える利点もそのままです。その代わりに欠点も露呈しました。昼間は明るすぎて、モニターの画面が見にくのです。モニターを暗く覆っても、周りが明るすぎて自分の姿とかがモニターに映ってしまいます。モニターがグレアタイプだったのですが、ノングレアの方がまだマシそうです。

またCORONADO PST CaKではこれも電視でカルシウム線を見ることもできました。画像処理をすることで結構見ることができますが、少し試しただけなので、まだまだ調整の余地はありそうです。。ただ、PSTの持ち主の方も言っていましたが、やはりカルシウムの青よりはHαの赤の方が電視では見応えがあるかもとのことです。

IMG_2896
モニターに映る太陽。プロミネンスもはっきり見ることができました。


抽選会では家族の中ではNatsuだけが当たって、メシエポスターをいただきました。ハズレの人がもらえるポップコーンもすごく美味しかったです。その後、100円豚汁を食べてから(Natsuは一人で2杯も食べました)電視の準備を始め、この日もKYOEIさんの大画面モニターに映させていただきました。

この日は最初から晴れていたので、本格的にFS-60CBをAdvanced VXに載せて、Sharpcapできちんと極軸も出して、自動導入の精度を上げることにしました。以外にもSharpcapで電子極軸が取れることを知らない方が多いみたいで、かなりの精度で出るのを、これも大型モニターでデモすることができました。

自動導入のおかげで次々と見たい天体を変えることができ、見に来てくれた人を飽きさせることなく、ライブビューの様子を見せることができたと思います。月明かりが明るい中、M57とM27、二重星団などを楽しみました。途中何人もの方が興味を示してくれて、いろいろお話しさせていただきました。柏から来た天文台併設の学習塾の先生、昼間SOLARMAXに繋いでくれた方、原村や胎内で知り合った方達など、初心者からベテランの方まで何十人もの人たちがかなりじっくり見ていってくれたと思います。やはり、その場で星雲に色がついているということは相当インパクトがあったようです。しかもほとんどの方が、わずか口径60mmでこんなに見えるんだと驚いてくれました。中にはASI224MCを使っていること聞いて、その場でカメラを買っていく方もいたほどです。実際にSharpcapでスタックしているところや、画像の調整しているところまで含めて、大画面モニターに映し出していたのも臨場感があったようです。

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電視でのNGC6888:三日月星雲

途中、HBさんの提案でNGC6888、三日月星雲を入れてみようということになったのですが、満月後2日目の大きな月もあるのと、淡い天体なのであまり期待していなかったのですが、露出時間を3.6秒と少し長めにとるとなんとか見える程度までにはなるではないですか!これには相当ベテランの方達も驚かれていたようでした。もちろん電視の画像は写真撮影には負けるのですが、今鏡筒が向いている先の淡い三日月星雲をわずか60mmでここまで見ることができるのはすごい!というような感想が多かったです。

その中で、これもHBさんのアイデアなのですが、Sharpcapの赤色の設定をオートにすることでホワイトバランスをとることにより、三日月星雲の画像がはるかにマシな画像になりました。これは私は思いつかなくて、短時間で欠点を見抜くHBさんの画像処理の知識はやはりプロレベルです。

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電視でのM33

その後M33も入れましたが、これもなんとか渦巻銀河の腕の構造も見え、これも驚かれた方が多かったようです。


オークションは電視の方が忙しくてあまり真面目に参加しなかったのですが、子供がいくつか欲しいものがあり、バッグなどあまり天文と関係ないものを手に入れました。目玉は、最後の最後に寄付で古い望遠鏡セットが出たのですが、欲しい人10人くらいがじゃんけんをして勝った人がもらうことになりました。じゃんけんはなんと一発目でうちのNatsuとSukeだけが残り、親として申し訳なくなってしまいました。結局Sukeが勝って望遠鏡を頂いたのですが、後から元の持ち主の方に子供と一緒にきちんとお礼を言って、さらにアイピースなども頂いてしまいました。先輩のHBさんが色々Sukeに古い時代の望遠鏡の使い方を教えてくれて、しかも思ったよりものすごくよく見える鏡筒で、Sukeがすごく喜んでいました。三脚と経緯台が少し弱いので、補強して大事に使おうと思います。最初どこのメーカーのものかわからなかったのですが、この間大量の雑誌をくれたIさんがKENKOじゃないかと教えてくれました。



今回のもう一つの目玉は、Natsuがなんとゲスト歌手のオオザカレンヂKeisukeさんにギターの演奏を聞いてもらえたことです。去年のスターライトフェスティバルで生まれて初めて歌手のコンサートというものを体験して、その歌っている本人に直接会えて話すことができてとても喜んでいたのですが、その影響かどうかわかりませんが、今年の5月くらいからギターを始めました。胎内の星まつりでオオザカレンヂKeisukeさんとは会う機会があったのですが、その頃はまだまだ演奏を聞いてもらうまでに至りませんでした。今回もまた会えるので、ギターを持っていって、「もし聞いてもらえたらいいなあ」とか言っていたのが、なんと本当に実現してしました。もちろんまだまだ始めたばかりで大した腕ではないのですが、それでも褒めていただいて、しかもリズムとかのアドバイスももらっていて、Natsuは相当舞い上がっていたみたいです。さらにその場にいた方から鹿の骨で作ったというピックを頂き、さらにはオオザカレンヂKeisukeさんから虹色のピックも頂いたとかで、普通では絶対ありえないくらい良くして頂きました。冗談かとは思いますが来年一緒の舞台に立てたらいいねとか声をかけてもらって、娘はますますギターにのめり込みそうです。

結局、そのあとも0時頃まで会場で一人で練習がてら演奏していて、RASAのIさんが演奏に合わせて踊ってくれていました。

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Natsuの演奏に合わせて踊るIさん


この日は結局午前2時頃まで起きていて、次の日は朝7時頃から撤収。手に入れた機材とテントとタープをしまうのが大変で、結局閉会式と記念撮影を逃してしまいました。撤収の途中、双眼鏡の見比べ会が始まってしまい、Canonの手ぶれ補正とLEICA、スワロフスキーと、高性能のものを見ることができました。息子のSukeがスワロフスキーを見て一言、「これすごいよく見える!」、次にLEICAをみて「さっきの方がいい」と生意気なことを。私はどっちがいいか判断できませんでした。持ち主のFさんがスワロフスキーが一番いいとのことなので、案外Sukeは見る目を持っているのかもしれません。

と、そこになぜかWideBino28のマスクが出て来て、

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手がフリーになって便利なのですが、どう見ても怪しい人です。

片付けもなんとか終わり、来年また会いましょうと、みなさんと約束して10時頃に会場を後にしました。とても楽しかったスターライトフェスティバル、今回もたくさんの方と知り合いになりました。子供二人もものすごく楽しかったみたいで、また来年も絶対行くと、帰りの車の中で早々と宣言してました。

私の知らないところで子供が食べ物をもらったりなど、ご迷惑をおかけしていたようです。お世話になった皆様、本当にありがとうございました。


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帰りはサービスエリアで食べたブリカツ丼が絶品でした。食べてしまっていますが、4つも大きなぶりのフライがのっていました。


この次の記事は恒例の戦利品コーナーです。 

おとといに引き続き、天気が良かったので、再度牛岳電視観望を敢行しました。おとといはあまりにお客さんがいなかったので、富山県天文学会のメーリングリスト呼びかけて、しかも一般の方にも声をかけてくださいと、呼びかけてみました。

県天の人はMLで呼びかけに応えてくれたYさんと、一昨日に続いてYさんと、おととい飲んでいてこれなかったというOさんや、そのほか何人かの方が来てくれました。

肝心の一般の方ですが、やはり寒いのかイマイチでした。夜中頃まではほとんどさっぱりで、夜中過ぎから結構な方が来ていましたが、興味を引いてくれた方は一組だけでした。天文関連ではない一般のカメラマンの方達みたいで、星の写真を撮りに来ていたのですが、天体写真のことは逆にあまりご存じない様子でした。

実はこの方達が来た時点でもう結構遅くなってきたので、そろそろ終わりにしようかとしていたくらいだったのですが、比較的見やすいオリオン大星雲やアンドロメダ星雲とかを見せたらあまりに喜んでくれるので、私としても嬉しくなって、それからさらに5-6種類の天体を見ていただきました。しかも今回はFS-60はCCD、BKP200にはアイピースと、同一天体での電視とアイピースでの眼視も同時にしたので、比較した電視がより際立って良かったのかと思います。

自分でも久しぶりにアイピースで星雲をじっくり見たのですが、かなり見やすいオリオン大星雲でさえも当然色はついているわけもなく、うっすらとした、やはり字のごとく雲みたいで、改めて自分でもがっかりしてしまいました。やはり電視で星雲がその場で色付きで見えるというのは、一般の方にとっても随分インパクトがあることみたいで、その反応がわかったことだけでも大きな収穫でした。

ただし、この日の一番の問題は空が明るすぎたことです。一昨日に比べても圧倒的に明るく、透明度も相当イマイチでした。写真を撮っていた県天の人たちも、さすがに今日はすぐカブってしまうと嘆いていました。それでも夜中過ぎからなぜかオリオン座方向だけは暗くなり、ある程度まともに見ることができました。

電視のセットアップは一昨日と全く同じです。一昨日撮り忘れた機材のセットアップを写真で撮っておいたので、載せておきます。

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これだけのセットアップでも、車の中から機材を出して、電視で自動導入ができるまでにやはり1時間近くかかってしまいます。ここら辺をなんとか短縮もしくは簡略化できればと思っています。
 

この日も色々電視しまくったのですが、いくつかめぼしいものだけ載せておきます。あ、昨日SharpCapで画面を撮った映像で一般にする方法がわかったので、今回はパラメーターが載っていないものが多いですが、基本的には一昨日と同じ10秒露光、一部を除いてFS-60CBに0.5倍レデューサーで、焦点距離180mmです。画面一杯の天体は見ていて迫力があります。
 
1. M45、すばるです。もう何度も電視で見ています。透明度は悪くてもこのくらい見えます。

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2. NGC869, NGC884、ペルセウスの二重星団です。以前大長谷で16mmのCSマウントレンズで電視したのですが、残していなかったので、写しておきました。

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3. どこかの球状星団です。メモを残したのですが、PCが途中落ちてしまいメモがなくなって、結局どこだかわからなくなってしまいました。

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4. M33、さんかく座の系外星雲です。

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5. 今日の一番、IC434:馬頭星雲(右)とNGC2024:燃える木(左)です。ずっと見たいと思っていた天体の一つです。思ったより綺麗に馬の頭が出ました。

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6. NGC281、カシオペア座の散光星雲、通称パックマン星雲です。

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7. NGC7662、アンドロメダ座の青い雪だるまです。これのみBKP200でレデューサーが入っているので焦点距離400mmですが、思ったより輝度が高く露光時間を1秒程度にしてかなり暗くしています。もっと倍率を上げたほうがよかったかもしれません。

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8. M74、魚座の系外星雲です。

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9. 一昨日に引き続きバラ星雲です。
 
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10. 一昨日のリベンジET星雲です。星の数を減らしたらかなりETっぽく見えるようになりました。

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11. お客さんが去って、片付ける前にこれだけはと思って挑戦しました。バーナードループのリベンジですが、やはり難しい。30秒露光してもここら辺が限界で、途中で今日もPCのバッテリーが落ちて諦めました。何かかろうじてループらしきものの一部が見えるかというところでしょうか。やはりCSマウントの16mmだと色々不利です。

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結局この日は、県天の方も含めると結構な数の人が興味を持ってくれて、一人でも問題なく対応できることがわかりました。それもそれほど焦っているわけでもなく、結構画像出しに時間をかけながらじっくりと見ていただきました。写真に載せていないものもいくつか見ているので、一晩に10から20位は余裕で見ることができると思います。
 
見栄えがいい天体を選ぶのにこのページを参考にさせて頂いています。盛りだくさんで、まだ見切れていないものばかりです。

私が手持ちの機材でできる電視はここら辺が落とし所かなと思いました。当初の目標の観望会で色のついた星雲を来た人たちに見せてあげたいというのは完全にクリアーしていると思います。電視は、ある意味時間と見栄えが勝負なので、色々精度のことがおろそかになってきています。そろそろまた写真の方に戻ろうかなと思っています。(追記: 極軸合わせを経て2016年11月18日から写真をまた始めました。)



 

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