ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:C8

先週末の2月27日の太陽ですが、ほとんど忘れてましたが、一応撮るには撮ったのでブログに記録だけしておきます。

この日はCP+の中継の前日で、スライドとか機材とか色々準備してた最中でしたが、晴れてしかも黒点が出てるという情報で、我慢できなくなって撮影しました。もう裏側へ回り込む直前ですが、前回(2/21)と違い今回ははっきりとした黒点になっています。

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が、見ての通りシンチレーションが悪くてボケボケです。

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プロミネンスが光球面のフィラメントとつながっています。いまだに両方をうまく出すのが難しです。と言っても今回はこのボケ具合であまり気合い入らず、光球面とプロミネンス層の境界の処理も適当です。こんなのを、シンチレーションのいい日にアニメで撮りたいです。でも処理が大変だろうなあ。

あとは多少大きなプロミネンスがいくつか。
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最後二つはかなり淡いものです。

と今回はこんなところです。少し活発になってきたので、また晴れたら撮影します。

一応データです。
  • 撮影日時: 2021/2/27 13:01-13:011
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影条件: ser形式でgain 110-150, 1.25ms x 2000フレーム中上位50%もしくは30%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCで後処理

2月11日、せっかくの晴れなのでこの日も太陽タイムラプス映像にチャレンジです。前日に同様の処理をやっていたので、ある程度繰り返しでできます。


プロミネンスをいくつか

でもこの日も黒点はなし。小さなプロミネンスがいくつかと、南西方向と、北東方向に少し大きめのプロミネンスが出ています。まずはプロミネンスをいくつか撮影。でもシンチレーションがそこまでいいわけではないので、処理も簡単に済ませました。明らかに手抜きなところも見えますが、ご容赦ください。

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  • 撮影日時: 2021/2/11 13:09-13:20
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影条件: ser形式でgain 130-160, 1.25ms x 2000フレーム中上位60%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCとShapen AIで後処理

北東のカラー化したものを除いて、どれも結構淡いです。シンチレーションの成果、そこまで解像度はよくありません、それでもスピキュールくらいは見えています。
  • 面白いのは上から3番目のやつ。プロミネンスが浮かんでいます。おそらくこれ、前日に捻れてたプロミネンスが出てたので、それが千切れたのではないでしょうか。
  • 1枚目の右下のプロミネンスも淡いですがそこそこ大きくて、リング構造が見えています。
  • 一番下のはかなり淡いですが、高く飛び出しているのがわかります。
数は多いですが、どうもインパクトには欠けます。やはり黒点が待ち遠しいです。


プロミネンスのタイムラプス

続いてタイムラプス映像です。位置合わせは今回もImPPGがうまくいかず、結局Photoshoになりました。枚数も昨日と同程度なのでそこまで苦になりません。


最後にしたの方でなんどか火柱が立っています。メインのプロミネンスの動きはそれほどでもないですが、でも動画にしてみると動いているのがよくわかります。

でも今回のタイプラプス映像、1時間15分程度のものですが、撮影時間は13時半頃から14時半頃と、約3時間かけてます。でもその間に雲で遮られたり、ガイドがうまくいかなくてズレてしまったりで、その中の連続した一番長い1時間15分ぶんを切り出しています。しかも1回の撮影枚数を400枚くらいに増やしたら、1ファイルで1GB越え、これが180個くらいあって全体で200GBを超えています。一回でこれだけの量になると少し考えものです。週末の土日は晴れてましたが、新月木で夜の撮影もあるので、太陽は少し休憩です。

黒点が出たら超長時間の撮影で、黒点の変化をみてみたいです。5分おきで8時間分とかでしょうか。


2021年2月6日の太陽です。南東方向に大きなプロミネンス が出ていました。

この日の朝、ゆっくり寝ていたら朝9時過ぎ、部活に行っている子供から電話がかかってきて、
「制服忘れた、午後からサイエンススクールで制服いるから持ってきて」
とのこと。 外を見ると曇りなので「いいよ、じゃあ昼ごはんどっかで食べよう」と電話を切りました。

午前11時過ぎ、そろそろ出ようと外に出るとなんと快晴!?
「くっそー、こんな日に忘れ物しやがって」
と朝の言葉とは裏腹に、子供を恨みつつ後ろ髪を引かれながら車に乗って子供の元へ。

議論の結果早く済むCoCo壱番でカレーを食べ、頑張って早く戻りましたが、自宅に着いたのは結局14時近く。もう太陽も少し西に傾きかけてます。貴重な休日の快晴なので、早々とC8とPSTの準備をします。太陽は準備が楽ですね。極軸もどうせ取れないので、そこそこあっていればよく、初期アラインメントも太陽の反射光がきちんとシュミット補正版の真ん中にいけばそのままカメラの視野に入ってきます。準備時間は実際10分くらいでしょうか。

まずはぐるっと見渡しますが、目立った黒点はなく、南東方向に大きなプロミネンスがあるくらい。南の方にフィラメントがありましたが、そこまで大きくはないので興味は引かれませんでした。とりあえずプロミネンスを撮影。

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撮影日時: 2021/2/6 14:35
撮影場所: 富山県富山市自宅
鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
エタロン: Coronado P.S.T.
赤道儀: Celestron CGEM II
カメラ: ZWO ASI290MM
撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
撮影条件: ser形式でgain 150, 1.25ms x 2000フレーム中上位60%を使用
画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCとShapen AIで後処理


撮影できそうなのがプロミネンス だけで、まだ少し時間があったので、撮影ソフトをFireCaptureに移し、赤道儀をASCMO経由で接続してガイドして、連続撮影をはじめました。うまくいくとC8での初の太陽タイムラプス映像になります。

5秒で50フレームほど撮影し、55秒休むというのを繰り返す設定です。安定していそうだったのでそのまま放っておいて、前回の記事で書いたケーキ作りの材料の買い出しに行きました。帰ってからもまだきちんとガイドしていましたが、もうかなり西に傾いていて、間も無く暗くてガイドが外れ、そのまますぐに太陽が屋根にかかって撮影は終了です。後で見ると、81個の動画ファイル、すなわち81分ぶんの太陽の変化が撮れていました。

FireCaptureを使った撮影時のガイドのやり方や、太陽画像のタイムラプス映像の作り方はこちらから。


でも、残念ながらImPPGでの位置合わせがどうやっても(先に暗くして円弧を出したり、明るくして扇型にしたりなどなど)うまくいきません。焦点距離が長く円弧が滑らかになるので、うまく中心と半径が掴めないようです。コントラストで見分けて位置合わせするのもやってみましたが、やはりガタガタしてしまいます。しかたないので、81枚をPhotoshopで一枚一枚手で位置合わせしました。「ファイル」->「スクリプト」->「ファイルをレイヤーとして読み込む」ですべて最初からレイヤーにしてしまうとそこそこ楽にできます。その際「名前順で並べ替え」で読み込むようにするのを忘れないようにしてください。

あとは上記リンク先の手順で大丈夫でした。10枚を1秒で表示したので、約8秒の映像になります。出来上がったタイムラプス映像です。


久しぶりの処理なので少し時間がかかりましたが、なんとか映像までなりました。思ったより動いていることがわかります。最後のところで大きな火柱が上がるのですが、この後を撮影できてたらと思います。

各コマ50フレームちょいしか撮ってないので画質が心配でしたが、アニメにすると多少のアラは目立たなくなります。時間軸があるのでかなり補完されるみたいです。少し処理は不満なところがあるのですが、Photoshopの位置合わせをできればやりたくないので今回はこれで完成とします。

明日は休日ですが晴れるかもしれません。晴れたらまた挑戦したいです。


先週に引き続き、今週も午前は名古屋人心の故郷のコメダ珈琲に。Twitterで昨日の画像処理研究会の議論の続きをしつつ、2時間近くも長居してました。


PCCのカラーバランスについて

議論はPCCについてです。もともと昨日の研究会での議論は、PCCで撮影した画像の恒星を使い、合わせたカラーバランスは、星雲のカラーバランスにも適用できるか?というものでしたが、私の意見は星雲のカラーバランスは別物。理由はフィルターやセンサーのRBGの波長依存性があるので、たとえ恒星で合わせてもそれは必ずしも星雲のカラーバランスを保証するとは限らないのではというものです。APASSの参照カラーもTutrialにあるような特定のセンサーによって測定され、それは当然自分の持っているセンサー特性とは違うためです。

さらに今朝の議論は、星のカラーバランスも参照センサーと自分のセンサーの違いがあるので、厳密には正しくないのではないかということ。その通りかと思います。フィッティングしたグラフをよく見ると、各恒星の色データのばらつきは通常数10%程度はあり(グラフの数値は等級であることに注意、1は2.5倍の違いを表します)、それがセンサーバランスの違いと同程度のオーダーかと思います。なので、PCCはあるセンサーについてはベストエフォートのカラーバランスをしようとしているが、画像データだけからセンサー間の波長依存性の違いを補正するような魔法はないというのが私の考えです。


長焦点距離の電視観望

もう一つ別件で面白い議論をTwitterでしました。長焦点距離の電視観望は、短焦点距離の電視観望より効率が悪いのでは?というものです。シベットさんのC8での電視観望で効率が悪いという意見に端を発します。

シベットさんは実はLiveStackでとりこぼすので効率が悪いということを意味してたのですが、私は勘違いして長焦点そのものが効率が悪いと取り違えたのです。何でかというと、BKP200のF4の800mmでの電視観望と、FS-60CBでのF6の350mmでの電視観望、意外なほどFS-60CBの方が見えたりするのです。その後、cockatooさんからセンサーサイズやピクセルサイズが関係するのではという意見が出ました。最初私はあまりそれらのことは関係ないと思ってましたが、よく考えたら感度の悪いセンサーでQBPを使うと、むしろ悪化するという経験を思い出しました。もしかしたら、電視観望ではある明るさ以下になった時に途端に不利になるのではないかと考え始めました。例えば、
  • QBPで背景光が小さくなった結果、ノイズ(広がり)が大きくて中央値の小さい(例えば)リードノイズとかADCの量子化ノイズに埋もれた場合と
  • QBPなしで、ノイズ(広がり)が小さくて中央値の大きい背景光に乗っかった場合
の違いです。まだアイデアだけですが、定量的に評価できたら機材にある一定の制限をあたえることができそうです。


自宅へ帰って、太陽撮影

こんなことをずっと考えていたので、今日はコメダ珈琲では雑誌を読んだりすることもなく、午後1時前くらいに店を出ました。外が結構晴れてきてたので、自宅について少しだけ太陽撮影をしました。機材は最近流行のC8+PSTです。

太陽のHα像をまずはぐるっと見回すと、プロミネンス がいくつか出ています。光球面はダークフィラメントが少しありますが、あまり興味を引かれるほどではありませんでした。プロミネンス を4ショット撮っておしまい。その中の一つは結構大きくて、リング構造まで出すことができました。

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  • 撮影日時: 2021/1/31 14:35から14時45分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影条件: ser形式でgain 150-170, 1.25ms x 2000フレーム中上位50%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCとShapen AIで後処理
もう少しプロミネンス の細かい構造が出て欲しい気もしますが、結構迫力はあるのでまあ満足です。


センサーのお掃除

ついでにASI290MMのセンサー面の掃除をしました。細かいゴミがついているみたいで、黒いスポットを作っています。保護ガラスを外してもゴミがまだ見えたので、どうもセンサー面に直接ゴミがついているようです。目で見ても全くわかりません。綿棒でそれらしいところを擦ります。カメラをセットし、太陽を見て確認して、ホコリがまだ残っていればまた清掃というのを何度か繰り返します。ホコリが全て取れたことを確認してから、再び保護ガラスをかぶせて元に戻します。

これで次回以降はもう少しまともに撮れるはずです。

 

皆様、新年明けましておめでとうございます。ほしぞloveログのSamです。今年も頑張って星活動を楽しみたいと思います。

さて、新年初記事になりますが、内容は年末の太陽黒点のことです。


12月後半の大黒点

2020年12月後半、また大きな黒点が出ているようです。21日の週の初めくらいだったでしょうか、黒点が出てきたという情報が聞こえてきましたが、仕事もありますし、相変わらず北陸の天気は全然だめです。

それでも休みの12月27日の日曜日、ほんの少しだけ太陽が見えました。と言っても薄ーい雲がほぼ全面にあるような状態だったので、いずれも薄雲越しです。機材はまだテスト段階といっていい口径20cmのC8にPSTを取り付けた状態での撮影となります。

ほんの30分くらいでしたが、なんとか撮影だけはできました。シンチレーションは良くもなく悪くもなくでしょうか。少なくとも前回の最悪の時よりは遥かにマシでした。撮影できた時間は30分くらい、その後は雲が厚くなり撮影も諦めました。


結果

画像処理はAutoStakkert!3とImPPGとPhotoshopとSharpen。とりあえず結果だけ示します。どの画像も少しトリミングしています。

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  • 撮影日時: 2020/12/27 12:58から13時4分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影条件: ser形式でgain 150-300, 1.25ms x 2000フレーム中上位30-50%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCとShapen AIで後処理

考察

解像度はさずがにシンチレーションが酷かった前回より普通に出ています。撮影時にもわかるくらいだったので、ある意味当然の違いかと思います。口径20cmのC8の性能が効いてきていると言ってもいいくらいにはなっているのかと思います。

ただいくつか問題も露呈してきました。
  • まずはセンサー面に細かいゴミがあったこと。細部を出そうとするとそのゴミが目立ちます。今回は画像処理でごまかしてしまいましたが、これは邪道です。センサーの掃除を相当気合を入れてやる必要がありそうです。もしくはフラット補正、しかもリアルタイムの補正が役に立つのでしょうか?
  • あと、プロミネンス を見てもわかるのですが、いまいち細部が出切っていません。やはりシンチレーションがそこまでいいわけではなかったというのはここからの判断です。
  • 一番の疑問は、画像処理においてここまで細部を出していいものなのか?Sharpenの威力は相当なものです。炙り出していくと擬線のようなものも出てくるのかと思います。あまりにおかしくなるような設定は避けているつもりですが、どこまで出すのが正しいのか?まだ私には判断できていません。
  • あと、周辺部改善のために前回の撮影からERFを外してHαフィルターに交換したのですが、周辺部がよくなかったかどうかの判断はまだつきません。これはもう少し時間をかけて直接比較したいです。今回は晴れている時間も限られていたので、結論は出せずじまいでした。


まとめと今後

撮影日は日曜は実は天気予報は悪くて期待してなかったのですがなんとか撮影できました。さらに月曜と火曜は天気予報はそこそこ晴れだったので期待していました。でも実際には晴れることはほとんどなく、その後の年末年明け以降もしばらく天気が悪そうなので、一旦ここで記事にしてしまいました。

せっかく解像度が出るようになってきたので、もう少し時間をかけていろいろ試したいのに、天気がどうしようもないです。晴れてくれー!

今回の記事はいろいろあるので、日記のようなものです。


2020年12月5日

この日は天気予報ではずっと雨で、朝から本屋に行って天文ガイドと星ナビを購入。富山では1日発売日が遅れるのでこれで最速です。そのままCostcoにいって食料品の買い出しです。買うものは大体決まっています。大抵いつも一品だけ新しいものを買います。今回は高山ラーメンのブースがあり8玉で1000円くらい、しかもスープを8種類から自由に選ぶことができます。帰りに食べるソフトクリームは相変わらず絶品で、どこの観光地に行ってもこれだけ贅沢な味のソフトクリームはなかなか出会えないです。生クリームをそのままソフトクリームにした感じで、これで250円なので毎回食べてます。

買い物が終わり外に出てみると、なんと南は快晴!急いで自宅に帰り、太陽撮影の用意です。ところがセットアップが完了したところですぐ脇に大型の暑い雲が迫ってます。天文あるあるの一つですね。わずか3ショットで太陽は隠れてしまい撮影はおしまい。その後雨が降り出しました。 本当はERFを外してみたかったのですが、そんな余裕は全くありませんでした。というよりも、シンチレーションが相当悪いです。その中の一つを画像処理しましたが、もうどうしようもないので強烈な画像処理をかけていて、よく見るといろいろ破綻しています。

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その日の夜はZoomでの集まりが2つありました。一つは20時からの「オープン双天会」です。私はあまり眼視の経験がないので大したことは話せませんが、シリウスBとトラペジウムの見え方を少しだけ話しました。ここは第一部だけで退散してまい、次の21時からの「天体画像処理研究会第一回オンラインミーティング」に参加しました。提案者の処理管理プロセスのプレゼンがあり、その後画像処理について話しました。関連して、PIでどこまで処理するかの話があったのですが、少なくとも私はPIの後にPhotoshopに引き渡しししまいます。PIだけでできたら再現性という意味でも理想的なのかもしれませんが、かなりの方がやはり感覚的にPhotoshopもまだ手放せないという感じでした。それでも若い人がこうやっていろいろと新しいことを提案してくれるのはものすごくいいことだと思います。私も年齢的にはもう全然若くないですが、この分野ではまだ4年半と長いわけではないので、心だけは若いつもりでいたいと思っています。

23時にオンラインミーティングが終わった後は、はやぶさ2の期間中継まで少し時間があったので、昔の画像の再処理です。第一弾はモンキー星雲。QBPを使い始めた2019年初め頃に撮影したころのもので、まだ癖が掴み切れていませんでした。約2年でどこをいじればいいかも大体わかってきたので、試しに再処理してみました。

Before
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After
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です。メインのモンキーが赤一辺倒だったのを補正したのと、恒星がうるさかったのをシャープ化したことと、背景のモヤモヤを出してみました。モヤモヤはまだ試行錯誤中で迷っています。何か薄い模様があるのは間違いないのですが、これをこんな風に出していいものなのでしょうか?

そんなことをしていると、はやぶさ2の中継が始まるような時間になってきました。Youtubeの方をメインで見てましたが、テレビでも中継が一部あったようです。無事にカプセルが切り離され、ビーコンを受診し、一空いてをし、ヘリコプターが向かったとこらへんまで追っていましたが、4時近くでしょうかその後は寝てしまいました。


2020年12月6日

朝起きると、太陽は出ているものの雲も多くて、この日の太陽撮影は諦めました。そのため午前中に時間ができたので、富山市化学博物館の天体写真展に解説役として顔を出すことにしました。

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天体写真の他にもいろいろ展示してあったり、クイズがあったりと、子供でもある程度楽しめるようになっています。中でも隕鉄から作った刀「流星刀」は、幕末の榎本武揚が何振か作らせたもののうちの一つで、一見の価値ありです。

日曜と言うこともあり、基本的には親子連れがほとんどで、小さい子がたくさんいます。天体写真をメインに見にきていた方はほんの数人といったところでしょうか。ちょうど富山市天文学会の会長さんもきていて少し話したのですが、こういった写真展では周りの明かりが結構暗いこともあり、印刷の方で相当明るくなるように出しておいた方がいいのではと言う意見で一致しました。多分写真展に何度も出している会員の方はそういったことを知っているので、思ったよりかなり明るくして見栄えを良くしています。少なくとも私自身、フジプリで印刷して部屋で見たものよりは相当明るくした方がいいのではと思いました。

そんな中、私の顔を見て話しかけてくれた親子がいました。毎週の観望会に参加していて、私の顔を覚えていてくれたみたいです。小学4年生の男の子で、話していて昨年5月に月に北斗七星がよく見えていた子だと思い出しました。この子も星が大好きで、毎週科学博物館の観望会に参加し、ポルタIIを買ってしまったとのことです。以前うちに来てくれたMちゃんと同じような感じだったので聞いてみたら「名前まではわからないが、その子のことは観望会で毎週会っているのでわかる」とのこと。せっかくなので、「今度Mちゃん誘うときに一緒にうちにきませんか?」と声をかけておきました。

12時半頃でしょうか、外を見るとけっこう晴れてきています。太陽が撮れそうなのと、お腹も空いてきたので昼食がてら自宅に戻ろうとしたら、科学博物館入り口のところでなぜか偶然Mちゃんがプラネタリウムのチケットを受け取っていました。どうやら一人できているらしくて、昨晩の観望会はもちろん、ほぼ毎週の如くきているみたいです。

「昨日から天体写真展やってるよ」声をかけ、私も何枚か展示していることを伝えると「一緒に案内して欲しい」とのことで、再び特別展示室へ逆戻り。プラネタリウムが13時からなので、それまで写真を見ながらいろいろ話しました。なんでもはやぶさ2の中継を見ていて、夜中じゅうずっと起きていて今朝は寝坊したとか、赤道儀がいまだにうまく動かないとか、相変わらず宇宙三昧のようです。Mちゃんに、先に会った4年生の男の子のことを聞いたら、「名前は知らないけど毎週あっているので良く知っている」とのこと。熱心な子同士、ちゃんとお互いを認識しているみたいです。

プラネタリウムが始まるので、13時前にMちゃんと分かれ自宅に戻ります。午後は雲も少なくなり、太陽がずっと顔を出しています。こんなのは久しぶりなので早速撮影を始めます。ところがです、とにかく画面がユラユラです。昨日はたった3ショットで、あまり調整できなかったのできちんと判断できてなかったですが、昨日も今日もやはりシンチレーションがものすごく悪いみたいです。

それでも雲もなく時間だけはあったので、かなりの本数を取りました。その中で、前回の撮影記事のコメントにあったERFが悪さをしている可能性があるというのを試したくて、ERFの代わりに31.7mmのHαフィルターを入れたもので撮影してみました。ちなみにHαフィルターは7nmのものです。

まず、ERFからHαフィルターにすることでカメラに当たる光が80倍程度になりました。露光時間が10msから1.25msに変更で8倍、ゲインが300程度から100程度で10倍です。

明るさが変わるのは(接眼部に入っている)ERFが入っていたところ以降です。ERFの手前にあるエタロン部に当たる光量は変わりません。なので得た論に対する光量による損傷は(これまで問題ななら)関係ないでしょう。BFに関しては元々ERFの後にあり、Hαフィルターをカメラのところに取り付けたため、これまでと順番が変わり、BFにより多くの光が当たることになります。少なくとも上の80倍かける1/Hαの透過率くらいの光が当たっています。それでもまあUV/IRフィルターとエタロンで反射する分が相当あるため、実際の光量はそこまでなく(カメラの感度から言ってみれば通常の昼間の撮影程度の明るさに相当)、光によるBFの損傷なども少なくとも確認することはできませんでした。

実際に画像処理をしたものが以下となります。でもこの日も相当なシンチレーションの悪さです。その中で、かろうじて最後の処理までたどり着けたものです。ほとんどのものがスタックした段階でブロックノイズが出たりで破綻してしまいました。実際に比較してみます。

これまでのERFと
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次にHαフィルターに置き換えたものです。
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画像だけ見ると、Hαフィルターの方が周辺部まで模様が出ているように見えます。確かに、ここまで中心と周辺が均等に出たことはこれまでありませんでした。ERFがやはりなんらかの理由で周辺を崩していたのでしょうか?でも明るくなったために露光時間を短くできたことで、よりシンチレーションの影響が少なくなっただけの可能性も捨てきれません。何より、80倍の光量の違いと言うのがかなり大きくて、これが太陽からくるHα情報が80倍になったのならいいのですが、Hα以外の周りの波長が大幅に増えただけなら、Hαのコントラストという意味では逆に不利になってきます。

いずれにせよ、この日はシンチレーションがあまりに悪くて、ERFの問題については結論が出なかったといったところでしょうか。今後もう少しシンチレーションがいい日を狙って、再度検証しようと思います。

ちなみに、C8でプロミネンス をまだきちんと撮ってなくて、どこまで分解できるのか興味があるのですが、この日は流石にシンチレーションがとてつもなく悪く、まだ分解能に迫るようなことはできませんでしたが、一応一枚だけ処理できた(やはり他もブロックが出てしまったりでスタックさえまともにできませんでした)ものを載せておきます。

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もう少しシンチレーションのいい日を改めて狙っていろいろ試します。

夜に科学館であった小4の男の子のお母さんからも連絡が来たので、この日の夜に官房会を開こうとも思ったのですが、ちょっと天気が厳しそうで諦めることにしました。でもそこそこ晴れていたので頑張ってやっても良かったかもしれません。

今週末もいろいろなことがあり、あまり星は見えませんでしたが、それでも楽しい週末でした。天気がもう少しよかったらもっと楽しめたのかもしれませんが、仕方ありませんね。


とうとうC8にPSTを取り付けて口径20cmで太陽のHαを撮影することに成功しました!


太陽光を見ることの危険

(初記事で興奮のあまり安全性について書くのを完全に失念していました。追記しておきます。)

太陽を望遠鏡で見ることは大変危険です。特に、望遠鏡で集められた光を目で見るようなことは失明に直結するの恐れがあります。

本記事では太陽望遠鏡の改造について記述してありますが、私は改造をしてからはアイピースなど、目で覗くようなことはしていません。カメラで見るのみにして、これを頑なに守っています。

改造しても壊れていないからいいとか、自分は大丈夫など、絶対過信することなく、メーカー推奨以外の改造をしたら万が一のことは十分に起こり得ると覚悟し、決して目で覗くようなことはしないでください。ましてや、改造した太陽望遠鏡を観望会などで他人に覗いてもらうなどということは、自己責任の範囲超えていますので絶対にやめてください。他人に何か事故を負わせたときに取り返しのつかないことになる恐れがあります。

さらに本記事では大口径鏡筒使い、集光力を高めているため、発熱、火事などの危険も伴います。もし同様のことを試す場合にも、くれぐれも安全には気をつけて、自己責任の範囲内でテストするようにしてください。

くどいようですが、繰り返し書いておきます。

改造した太陽望遠鏡は決して
安全なものではないです。
もし太陽望遠鏡を改造する場合は、
絶対目で覗くことのないよう、
また火事などの事故にも気をつけて、
自己責任の範囲内で楽しむに留めて下さい。

なお、本記事では太陽望遠鏡の改造について記述してありますが、決して改造を勧めることを意図してはいません。あくまで自己責任の範囲内で、アマチュア天文機材の可能性をテストしているだけです。もし同様のことを試される場合も、くれぐれも自己責任の元でテストするようにして下さい。


口径と分解能

これまで撮影で使ってきたのは10cmの屈折なのですが、口径で分解能が支配されているのはわかっています。分解能を上げるためには口径を大きくするのが一番近道なのですが、以前熱問題でフィルターを割って以来、かなり慎重になっていたのと、長らく太陽の活動が停滞していたので、なかなか試す気になれませんでした。

最近太陽も活動期に入りつつあり、黒点もかなりの頻度で出ています。先月今月、2度撮影しましたが、まだ黒点も小さく今の分解能では細かく見えないのでいまいちパッとしません。なんとか分解能のいい黒点撮影ができなかと思っていました。


車用の遮光フィルム

今回まず試したのが、遮光フィルムです。ホームセンターで車の窓用に売っているものです。とりあえず透過率が13%と謳っているのを買って試してみました。

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とりあえずテストなのでかなり適当につけてあるのですが、取り付け方が全く問題にならないくらいに実際の映像は全然ダメ。ボケボケです。これはピントが合っていないとかではなく、どうも光が拡散されて迷光が多くなりすぎているようで、コントラストが著しく落ちたような状態です。その証拠にエタロンを回すとゴースト光が動いているように見えてしまいます。フィルターで反射しているのかとか思い、元々付けていたMARUMIの赤のR2フィルターを外したり、手持ちのカメラ用のUVカットフィルターに変えたり、HαフィルターをCMOSカメラに付けたりしたのですが全然ダメです。


UV/IRフィルターが救世主に

外で撮影しながら悩んでいるとき、たまたま何日か前に頼んでいたSVBONYの2インチのUV/IRフィルターが配達されてきました。これはもともとは夜の撮影用で、TSA-120で少し赤外と思われるハロが出たので、それを回避するためのものです。ダメ元でと、とりあえずこのフィルターを入れてみると、まだまだボケてますがそれでも像が多少マシになります。これまでのR2フィルターでは迷光が取り切れていなかったものと思われます。

いずれにせよこの時点でフィルムは使い物にならないと判断し、取り外しました。その代わりにC8の対物側の蓋を取り付け、少しだけずらして光をいれてCMOSカメラで像を見てみるということをしてみました。するとこれまでコントラストが全くダメだったものがものの見事に改善されたのです。やはりフィルムが悪さをしていたようです。

さらに気づいたことが、これまでの10cm屈折でやっていた時より、カメラに到達する光の量が全然小さいことです。これは10cm屈折で撮影するときの露光時間とゲインと比較することでわかります。少しづつ蓋をずらしていって光の量を見ますが、最後まで蓋を外しても、口径20cmにもかかわらず、口径10cmの時の光の量と同じか、むしろ少ないくらいです。違いはR2フィルターかUV/IRカットフィルターかの違いです。どうやら今回のUV/IRカットフィルターはR2フィルターに比べて、太陽光を4分の1以下にするようです。

ここで心配になったのはフィルターの温度です。透過量が少なくなったので、その分熱くなってるのかと思いましたが、全然熱くありません。普通に触って少し暖かいかなというくらいです。ということはフィルター部でエネルギーを吸収しているのではなく、光のかなりの部分を反射していることになります。これで少し安心して、試しに撮影してみることにしました。

全然関係ないですが、最近SVBONY製品を使うたびに「SVBONY」が「走れジョリー」の主題歌にのって頭でずっと回ってます(笑)

♪♪
SVBONY トゥルルル、ルルルル、ルルルル、ルルルル
SVBONY トゥルルル、ルルルル、ルルルル、ルルルル
テケテケテケテケ、テケテケテケテケ、S、V、BONY

と言った感じです。今日はSVBONYのフィルターのおかげで解決したのでさらに激しく頭の中で鳴り響いています。


口径20cmでの撮影結果

まずは蓋を半分ずらした状態で2000フレーム。フィルターの温度も、カメラに入る光量も全然問題なさそうなので、次に蓋を全部外して2000フレームです。画面を見ている限り分解能には明らかな違いがありそうです。

その後画像処理をしたのが下の画像です。少なくとも私にとっては初めてみるような物凄い分解能です。さすがに口径20cmの威力と言ったところです。この結果にはさすがに満足です。

15_02_16_lapl3_ap504_IP2_cut
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影時間: 2020/11/21 15:02 ser形式でgain 300, 10ms x 2000フレーム中上位50%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCで後処理
カラーにしたものも載せておきます。

15_02_16_lapl3_ap504_IP2_color_dark_cut


同日の10cmでの結果

ちなみに、C8を試す前に10cm屈折で比較参照のために撮影しておいたものが下です。2時間半くらい前の撮影で、その後ホームセンターに遮光フィルムを買いに行きました。

実はこの日はシンチレーションがかなり良かったようで、10cmでもかなり綺麗に撮影できています。

12_19_28_lapl5_ap2515_IP

12_24_13_lapl5_ap2545_IP
  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.3beta (64bit)
  • 撮影時間: 2020/11/21 12:19(上)、12:24(下)、設定はともにser形式でgain 300, 10ms x 5000フレーム中上位50%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCで後処理
特に、2枚目新しく出た小さな黒点は、プロミネンスからダークフィラメントも伸びていて、長いこと撮りたかったものの一つでした。ただし、黒点自身が両方ともそもそも大きくはないので、やはり細かくは見えません。

試しにC8で撮ったものと同じくらいの拡大率で見てみると、明らかに分解能の違いが分かります。

12_19_28_lapl5_ap2515_IP_cut

わかりやすいように、黒点部分を拡大して並べてみます。左が口径20cmのC8、右が口径10cmの屈折です。

comp


やったー!

10cmと20cmの撮影結果は、撮影時間に2時間半くらいのズレがあること、ピント位置とエタロンの調整が必ずしも一緒でないことなど、条件も完全には一致していないのですが、それを差っ引いてもあからさまな差があります。20cmの圧勝です!

惑星もそうですが、動画での超多数枚のスタックはシンチレーションの影響などを軽減することができるので、口径の差がそのまま結果に反映されることが多いです。今回も多分にもれず口径を大きくした効果がそのまま出るような結果になったと思います。

この大口径太陽Hα望遠鏡プロジェクトは、ジャンク製品を多用しものすごく安価に仕上げています。多分値段を言うと、真剣に太陽をやっている方から怒られてしまうような額かと思います。その代わりに、性能はPSTのエタロンやブロッキングフィルターの精度や大きさに依存し、綺麗に見える範囲は大きくはありません。アイデア次第で光学機器の性能を上げるのはアマチュア天文の醍醐味の一つだと思っていますが、それゆえ別の面での性能の制限もあることをご理解いただければと思います。

それでも今回の結果はとても嬉しいものでした。

2年越しの計画がやっとできたー!!

これからの太陽活動期が楽しみになってきました。どんどん撮影していきます。


なんか他のことばっかりやっていて、相変わらず惑星はのんびりです。この日は満月でしたが、火星の最接近も間も無くで、月の横にあっても赤々と輝いています。10月6日が一番近く明るくなり、-2.6等級までいくとの事なので、4日前のこの日はもうー2等級より明るくで見えているはずです。


一ヶ月ぶりの惑星撮影

週末の金曜日、久しぶりにかなり晴れていたので、帰宅後食事もそこそこにC8を出して今季二度目の惑星撮影です。前回は9月の頭だったので、ほぼ一ヶ月ぶりでしょうか。9月はそれくらい天気がずっと悪かったです。

機材はいつものC8にASI224MC、Celestronの3倍バローです。赤道儀はCGEM II。あ、そういえば後から気づいたのですが、UV/IRカットフィルターを入れ忘れてました。でも結果を見るとそこまで問題ではなかったようです。まだ惑星でどんなフィルターがどう影響するとか、ほとんど検証したことがないので、ここら辺はまた今後の課題かと思います。

最初、木星を拡大率が低い状態で見たらそこそこいいかなと思ったのですが、実際バローまでたどりついて見てみたらゆらゆら。本当は、シンチレーションがよければC8とMEADEとVISACでどう違いが出るかをやりたかったのですが、それ以前の問題なので諦めました。


木星、土星はいまいち

一応 木星も土星も何ショットか撮ったので、スタックして見てみましたがやはり惨敗です。一応載せておきますが、画像処理で相当ごまかしています。

Jup_201704_lapl5_ap123_RS

Sat_204251_lapl5_ap107_RS_cut


火星は思ったより出た!

0時近くなって、火星が天頂近くまで登った頃を見計らって5000枚を5ショット撮影しました。5ショットの撮影条件はほぼ同じで、何度かピントを変えただでけです。一つ違うのが、風が結構強くなってきてたので、途中からC8用のフードをあえて外し、できるだけ揺れないようにしました。スタックしてみると、やはりフードを外してからの方が結果がよかったです。風はありましたが、シンチレーションは木星、土星を撮った時よりだいぶんマシみたいです。

その中の一番まともだったものです。動画では結構揺れてるのでどうかと思いましたが、思ったよりきれいに出てくれました。

2020-10-02-1454_2-U-RGB-Mars_cut_L
  • 撮影日: 2020年10月2日23時54分
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 鏡筒: Celestron C8
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • バローレンズ: X-Cel LX 3x Barlow
  • カメラ:  ZWO ASI224MC
  • 撮影: FireCapture、5ms, 80fps, gain300, 2000/5000 frames  
  • 画像処理: AutoStakkert!3、Registax6、Photoshop CC
ちなみに、今回露出5msで80fpsくらいです。以前は120fpsくらい出てたはずなので、ちょっと遅いです。1024x768ピクセルで撮ったのでちょっとサイズが大きかったかもしれません。

本当はこの時点でMEADEとVISACを出したかったのですが、風が強くなってきたのと、どうも薄雲がかかり出したようなので、撤収としました。それと、なんか疲れてて、眠くて眠くて...。



お盆休みの月曜日、昼からずっと空全体にかかっている薄雲が恨めしく、夕方以降何度外に出ても月がボヤーッと朧(おぼろ)状態です。ペルセウス座流星群が最盛期だとしてもこの月の明るさと、さらに雲なので何もやる気が起きず、もう寝ようかと思って22時頃外に出ると、雲がだいぶ無くなっていて月もキリッとしています。ここは気を取り直してVISAC君ことVC200Lのテスト再開です。

アペニン山脈の分解能

最初に試したかったことは、前回のファーストライトの時に撮影したアペニン山脈が、なぜ過去に撮影したC8で撮影した時の分解能にはるか及ばないかを調べることです。

comp_C8_VISAC
左のC8で撮った方がはるかに解像度が良いです。

口径は同じ200mm、C8の焦点距離は2000mmでVISACが1800mmなので高々1割の違い。それで解像度が大きく違うとは全然思えません。ましてやスポットダイアグラムの優れているはずのVISACが大きく劣るとは、なかなか不思議な結果です。一番大きな違いはカメラで、C8はASI178MCで1素子のサイズが2.4um、VISACがASI294MC Proで1素子のサイズが4.6um。2倍近く178の方が細かく撮れるはずですが、それだけで上の比較写真くらいまでの違いが出るものなのでしょうか?他にもピントがどれくらいあっているか、シンチレーションが違うのかなどもあるかと思います。

このナゾを解くため、今回はVISACにASI178MCを取り付けて、同様な画角で写してみます。撮影条件は12.5msec露光で、ゲイン120。1000コマ撮影して25%、上位250コマをスタックしました。その結果が以下になります。

Capture_ 23_34_49_23_34_49_lapl3_ap2661_RS_cut
VISACにASI178MCを載せて撮り直し。きちんと分解能が出ています。

月齢11.5日で満月に近く、陰影はあまりないですが、解像度は相当上がったように見えていて、C8で撮影したものにほぼ差し迫っていると思います。ということは少なくともASI178MCで同条件で撮影したら、以前C8でとったかなりの解像度までは迫ることができるということがわかりました。ただし、(これは最後の解析までしてやっと気付いたのですが)まだ少なくとも同じくらいのものが撮れたというだけで、この時点では他の条件の違いの可能性もあるので、カメラの違いかどうかの確証はありません。

と、ここでふと思いました。VISACでM57をASI178MCで撮ったらもう少し分解能が上がるのではないかと。


M57の中心星を出す

やることは単純です。VISACでカメラをASI178MCにして撮影するだけ。ただしセンサーサイズが1/1.8インチと小さいので見ている範囲がせまく、導入に少し苦労します。露光時間は10秒にして、ゲインは470と高めです。これはASI178MCの感度がいつも使っているASI294MC Proなどに比べて約4分の1と低いため、ある程度の露光時間をかけて、かつゲインも上げてやらなければ、そもそも満足に写りもしないからです。

とりあえず、10秒一枚の撮って出しを見せます。オートストレッチをかけてあるだけです。

Capture 00_59_11_Stack_16bits_7frames_70s
中心星がこんなに点で出るのは初めてです、

一枚なのでノイジーなのは仕方ないとして、驚くべきことにM57の中心星と隣の星がほぼ完全に点になっています。これまでこんなに点になるとは、考えることさえできなかったレベルです。

この時点でも、おむすび型の星像はまだ残っています。でも前回のテストは1秒露光で鏡筒が持っている星像がかなりそのまま出ていたはずですが、今回は10秒露光なので機材の揺れやシンチレーションで積分され、オリジナルな星像は鈍って多少真円に近くなっています。

これをスタックして画像処理をしてみます。Live Stackで6枚の60秒分の画像をSharpCap上でスタックし1枚の画像としそれを45枚、すなわちトータル45分の露光時間となります。ダーク補正は撮影中にリアルタイムでしてありますが、フラット補正とバイアス補正は今回省略しています。その結果が以下になります。

integration_DBE_PS2
中心星はOK、でも星の形がやはりいびつ。

M57の中心星と隣の星に関してはかなり満足なレベル。M57の12時方向の2つの距離の近い星も、何の苦労もなくはっきり分かれています。

フラット補正をしていないので、背景はグチャグチャで適当にごまかしています。こうなってくると星像のアラがどうしても目立ちます。次はおにぎりさんの改善を目指すことにします。今情報を集めてますが、少なくとも改善の方法はありそうなことがわかってきました。こちらはもう少し実践してからまた記事にします。


考察

さて今回の疑問は、1素子のサイズが高々2分の1もいかないくらいになっただけで、こうもいろいろ変わるのかということです?

いろいろ考えたのですが、なかなかこの差を説明することができなかったので、頭を切り替えて、C8で撮った画像をどれくらい解像度を落とすとVISACで撮ったのと同程度になるのか試してみました。

1素子のサイズ比 = 46./2.4 = 1.93なので、まずはC8の画像の解像度を1.93分の1にしてやってみました。でも結果はまだ全然、あからさまにC8のほうがいいです。やはり高々2倍くらいの素子のサイズ違いでは全く説明できないです。

そこそこ合うなと思ったレベルはC8の画像の画素数を一辺で8分の1にしたとき、すなわち3128 bx 2014 pixelの画像を、Photoshopで一旦391 x 263 pixelにまで落として、それをバイキュービック法で再び3128 x 2014 pixelに戻したくらいの相当荒い画像でやっと一致するということです。以下がその画像になります。

comp_C8_VISAC_x8
最初の画像の左のC8の方の分解能を8分の一くらいに悪くして、
やっと前回とったVISACと同等です。

これくらいまで落として、やっとVISACの画像と同程度か、下手をしたらまだいいかもしれません。流石にこれだけの違いをカメラの解像度だけで説明するのは無理なので、今回はおそらくVISACで最初に撮った画像がピンボケだったと言うくらいしかないです。ただし、VISACの方は視野の端で撮ったからという影響も無いとは言い切れていません。

ピンボケだったとするとまあ間抜けな話なのですが、でもこれはある意味怪我の功名で、少なくともカメラを代えたりしたり手間をかけての検証でしたが、M57の解像度を上げることにはつながったことになります。

じゃあM57の画像もピンボケだったのかと言うと、どうやら多分そうだったみたいです。今回VISACとASI178MCで撮った画像の解像度を半分くらいに落としましたが、まだまだ中心星も全然点像で十分な解像度があります。こちらも解像度を6分の1くらいに落としてやっと前回撮影したM57と同レベルになりました。

comp_camera
こちらも前回のASI294に一致させるためには、
解像度を6分の1くらい悪くする必要があると言う結果です。

こちらもこれだけの違いを、カメラの1素子のサイズの違いだけで説明することはやはり困難かと思います。前回はファーストライトでまだ慣れてなくてピンボケで、今回は気を使ったと言うことになるかと思います。


まとめ

でもまだ本当にピンボケだったのか、100%そうかと言われるとイマイチ自信がありません。今回のASI178MCの点像の出方が良すぎるからです。もしピント問題だったとすると、ピント位置は結構シビアな可能性が出てきます。今一度VISACにASI294MC Proをのせて、M57できちんとピントを合わせて見てみるなどすると、単にピント問題だったのかがより確定すると思います。

また、C8やMEADEでも例えばASI178MCを使えば同じように解像度よく出るのか、それともやはりVISACだけがすごいのか、まだもう少し検証してみたいです。

うーん、でもかなり楽しくなってきました。いままでC8とMEADEで全く無理だったこの点像。少なくともこの点像を出せるだけでもVISAC侮れないです。


2016/6/10の夜8時ころ、空が少し晴れてきたので自宅で何か見ようと思い望遠鏡を出し始めたところに、県天のK会長から電話があり、明日の県天の例会での画像講習会の講師をやってくれないかと、突然の依頼がありました。しかも今牛岳にいるとこのことで、とりあえず講演の準備はそっちのけで、せっかく出した望遠鏡をしまい急きょ娘のNatsuと一緒に牛岳に行くことにしました。

満月なのと、雲が少し出ているので、来ているのはKさんだけで、ほかの一般の人も全部で数人夜景を見に来たくらいの、寂しい状態でした。講演の準備はまあ朝にでもやればいいやと、C8とFS-60CBを出して、まったり話しながら、晴れ間を待っているような感じでした。Natsuはシートをひいて毛布にくるまりながら寝袋の中へ、一体何のために来たのかと思うくらい一瞬で眠りにつきました。

この日はうす曇りが続くのですが、アイピースで見ても木星の縞がはっきり見え、土星もカッシーニの間隙までくっきり見えます。撮影をする気はあまりなかったのですが、これだけシーイングがいいのなら今年まだ撮っていない土星を撮っておこうと思い、撮影を開始しました。

木星では気にならなかった大気収差が、土星だと動画の時点ですごく気になります。というわけで昨年買って結局使う機会がなかったADCを初めてまともに使ってみました。FireCaptureには赤と青を分離してサークルで表してくれる機能があるので、それを見ながら合わせます。基本的に大気収差は水平に対して縦方向にのみ出るので、ADCは最初水平に設置してやります。縦方向の収差成分はほぼ消えるのは確認したのですが、横方向の収差成分が、残ったというよりは最初より大きくなった気がします。ADCの水平の精度の問題なのか、もう少し調査する必要があります。

さて、撮り終わった動画を見るだけでも、カッシーニの間隙が綺麗に撮れています。これは処理が楽しみです。

と、次の日の朝に動画ファイルを改めて見ていたら、致命的なことに気づきました。なんとSERファイルが8bitで撮影されているのです。FireCaptureを注意深くみると、ROIの設定のすぐ上のところに16bitで撮影するオプションがあるではないですか。今まで全く気づいていませんでした。それでもこれまで木星もそこそこは出ているので、ビット数はそこまで影響ないのかもしれません。

結局その晩は3倍バローで4本、5倍バローで4本、それぞれ5000フレームとってHDDがいっぱいになったので終了としました。土星を撮影したら満足してしまって、夜中の12時半頃に解散となりました。自宅に着いた時には空に結構雲がかかっていました。


県天の例会で土星の動画を見せても、結構取れているのではとの評判でした。例会では惑星撮影の講演がNさん。星雲の画像処理の担当が私でした。惑星の方は撮影時にフリップミラーを使うと楽だというのや、議論の中であったDebayerをせずに録画した方がfpsを稼げるなど、有益な情報がいくつもありました。私がこれまでDebayerしてもfpsが出ていたのは8bitで録画していたからかもしてません。後日チェックし直します。

講演の方ですが、私の担当分はなにぶん昨日の今日で、朝の準備しかできなかったので、パワポで作った初心者向けの大まかなものと、以前のこのブログの記事をワードでまとめた細かいものの2本立てとしました。みなさんやはり興味があるので、トーク中も質問が次々でて、かなり盛り上がって楽しかったです。ただ、後半は少し細かい話になりすぎた感もあり、画像処理をやったことがない人にとっては初めて聞く単語ばかりになってしまい、少し申し訳なかったです。でもやはり画像処理はソフトに依存した話になってしまうのもある意味仕方なく、皆さんの使い方もいろいろ聞くことができたので、個人的にはすごく有益な講習会でした。


とりあえず土星の撮影時のパラメータとファイルを処理したので、アップします。5倍バローの方を処理しました。

2017-06-10-1510_0-RGB_rot

富山県牛岳 2017/6/11 00:07:05
C8 + Explore Scientific x5 barlow lense + ZWO ASI224MC + Advanced VX 
F50, Shutter 15ms, 65fps, gain 560, 6000/20000 frames
 

C8にしてはかなりでているのではないでしょうか。やはり気流のいい日は結果もよくなるのだと思います。昨年撮った土星がこちらになります。こちらと比較してもだいぶんよくなっているのがわかります。シーインが良かったせいもあるかと思いますが、ADCを使ったことと、昨年から画像処理の技術も向上しているのだと思います。

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