連続ですが、もう一冊紹介します。名著です。

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読書工房というところから出版されている「ホシオくん天文台へゆく」 という絵本です。小さい子たちが多いときの観望会で使えるのではないかと思ってアマゾンで購入しました。

まず絵本なのにページ数がなんと55ページ。小さい子では話の途中に飽きてしまうかもしれません。それでも作者の必要なものを詰め込みたいという思いがすごく伝わってきます。中に使ってある星や星雲も、絵本のクオリティをはるかに超えたきちんとした写真が使われています。ステラナビゲーターで作った画像も載せています。とても星が好きな人が描いたことがよくわかります。

お話は、ホシオくんのもとに新しくできた天文台から望遠鏡を見ないかという招待状が来るというところから始まります。ワクワクするような展開ですが、それよりもインパクトがあるのは天文台にいる博士役の「ウチュウさん」です。ホシオくんとウチュウさんという微妙な名前もすごく味を出しているのですが、ウチュウさんの顔のインパクトには負けてしまいます。それでも、そんなウチュウさんの解説は秀逸です。ポイントを押さえ、手短に的確にわかりやすくまとめてくれています。そんなウチュウさんの素晴らしい解説を全て裏切るようなホシオくんの超シンプルな迷セリフの数々には、家族みんな大爆笑でした。

内容は、月、惑星、太陽系、恒星、星雲、星団と、とてもしっかりしていて、最後はM31とM51で締め、ホシオくんが天文台から帰るところで終わります。観望会前の掴みはオッケーとなること間違いなしの本です。心配なのはこれだけ綺麗な写真を見せると、観望会での眼視での惑星や星雲にがっかりしてしまうかもしれないところです。

いつか本当の観望会で実際に使って見て、そのときの様子をまた報告したいと思います。(2017/8/11追記: お寺の観望会で小さい子相手に読み聞かせをしました。つかみはオッケーでした。)