ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:燃える木

先日自宅の庭で撮影した馬頭星雲と燃える木がかなり冴えなかったので、色々見直しました。

まず画角ですが、APS-Cサイズの60Dだとできた画面を見ていても無理に入れ込んでる感じでイマイチ迫力がありません。これはフルサイズにした方が良さそうです。ということで、9月にハヤタ・カメララボでなぜか一台だけ他より安くで出ていたHKIR改造済みのEOS 6Dを初投入です。

6Dですが、バッテリーが60Dと共通なのと、以前なぜか60D用と6D用を間違えて買ってしまったレリーズが余っています。まあそのうちレンズが欲しくなるのでしょうが、今のところ他にあまり買い足すものもなく使えるので便利です。バッテリーはこれまで2つあったのですが、さらに一つついてきたので3つを使いまわして6Dと60Dを使うことになりそうです。

ピント合わせや初期アラインメント時に、付属モニターのライブビュー画像で明るく星を見たいので、X5と60Dに引き続き今回もMagic Lanternを6Dに導入しました。完全自己責任ソフトなのですが、まあ中古で安く買っているので、あまり気にしないでガンガン使い込んでいきます。以前X560Dで比較で試した、付属モニターライブビュー画像での電視も試して見たいですが、それはまた今度の機会とします。

11月27日、この日は風もなく空に雲もほとんどない非常に綺麗な空だったので、平日だったのですが、リモート撮影であとは寝てればいいかと思い撮影を敢行しました。先週末に試した60Dでのリモート撮影の状態を崩さずにとっておいたために、最初のセットアップも短時間ですみます。なのでいつものFS-60QをAdvanced VXに載せ、これに6Dをとりつけたものになります。

月が沈む0時頃から撮影を始めました。HDR合成用に3秒露光のものを10枚、あとは180秒の枚数をできるだけ稼ぎます。感度はとりあえずこれまで60Dで使っていたISO3200で試しました。アラインメントをして撮影が始まってしまえば特にすることもなくなるので、明日が仕事ということもあり、そのままベッドに入って寝てしまいました。

さて朝起きて確認してみると、午前2時半頃まではうまくいっているのですが、後は流れていってしまっています。結局天頂を超える前に撮影を始めて、天頂を超えてある程度は持っていたのですが、限界がきて追尾できなくなってしまった様です。これは失敗でした。

もう一つわからなかったのが、PHD2で「最大撮影時間を過ぎた」みたいなメッセージが英語で出ていたのですが、これの変更方法がわかりません。以前もこれで撮影が中断されたことがあったので、なんとか解決したいのですが、マニュアルを見てもイマイチどこを触ったらいいかわかりません。

あと、先週は風が強くてぶれまくっていて、精度面で修理できたかどうか判断を先送りしていたAdvanced VXですが、写っている画像を見ている限り星は全て円像に写っていて、壊れたAdvanced VXは精度面においても直ったと言っていいと思います。後は修理に使ったM2.6のネジを太くして本数を増やすことで、強度面でも元の性能に近いものに戻ると思います。


さて、この日はダークもフラットも何も取らなかったのですが、ライト画像は衛星が写り込んでいるものをカットしても34枚、一枚3分なので計1時間42分が使える画像になりました。試しに10枚だけステライメージ8の自動処理で簡易画像処理をして見たのですが、これだけでも先週末の60Dよりはるかに綺麗に撮れていることがわかりました。こうなってくると欲が出てきて、ダークとフラットも撮影したくなります。次の日、また平日ですが懲りずに撮影し、それも込みで処理したのがこれです。

HORSE_LIGHT_6D_180s_3200_+7cc_20171128-00h09m41s_x34_PS_photo
富山県富山市, 2017年11月28日0時12分
FS-60Q + Advanced VX赤道儀
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出3分x34枚 総露出1時間42分
f50mm+ASI178MC +PHD2による自動ガイド
Steller Image 8、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


前回の冴えないのと比べると、雲泥の差です。この原因は何かと考えました。風がなかったのは一因ですが、星雲の明るさには関係ないはずです。雲が少なくて透明度が高かったことはまずあると思います。後は60Dと6Dの差でしょうか。いろんな人から6Dはノイズが少なくていいと聞くのですが、その噂はやはり本当みたいです。今回は撮影した日時も違うので条件が合っていなくて何も結論めいたことは言えませんが、条件を限りなく同じにして、60Dと6Dで定量的に比較してみたくなりました。


追記: 後日画像処理をし直して、もう少しおとなしい色合いにしました。





 

おとといに引き続き、天気が良かったので、再度牛岳電視観望を敢行しました。おとといはあまりにお客さんがいなかったので、富山県天文学会のメーリングリスト呼びかけて、しかも一般の方にも声をかけてくださいと、呼びかけてみました。

県天の人はMLで呼びかけに応えてくれたYさんと、一昨日に続いてYさんと、おととい飲んでいてこれなかったというOさんや、そのほか何人かの方が来てくれました。

肝心の一般の方ですが、やはり寒いのかイマイチでした。夜中頃まではほとんどさっぱりで、夜中過ぎから結構な方が来ていましたが、興味を引いてくれた方は一組だけでした。天文関連ではない一般のカメラマンの方達みたいで、星の写真を撮りに来ていたのですが、天体写真のことは逆にあまりご存じない様子でした。

実はこの方達が来た時点でもう結構遅くなってきたので、そろそろ終わりにしようかとしていたくらいだったのですが、比較的見やすいオリオン大星雲やアンドロメダ星雲とかを見せたらあまりに喜んでくれるので、私としても嬉しくなって、それからさらに5-6種類の天体を見ていただきました。しかも今回はFS-60はCCD、BKP200にはアイピースと、同一天体での電視とアイピースでの眼視も同時にしたので、比較した電視がより際立って良かったのかと思います。

自分でも久しぶりにアイピースで星雲をじっくり見たのですが、かなり見やすいオリオン大星雲でさえも当然色はついているわけもなく、うっすらとした、やはり字のごとく雲みたいで、改めて自分でもがっかりしてしまいました。やはり電視で星雲がその場で色付きで見えるというのは、一般の方にとっても随分インパクトがあることみたいで、その反応がわかったことだけでも大きな収穫でした。

ただし、この日の一番の問題は空が明るすぎたことです。一昨日に比べても圧倒的に明るく、透明度も相当イマイチでした。写真を撮っていた県天の人たちも、さすがに今日はすぐカブってしまうと嘆いていました。それでも夜中過ぎからなぜかオリオン座方向だけは暗くなり、ある程度まともに見ることができました。

電視のセットアップは一昨日と全く同じです。一昨日撮り忘れた機材のセットアップを写真で撮っておいたので、載せておきます。

IMG_0546

 
これだけのセットアップでも、車の中から機材を出して、電視で自動導入ができるまでにやはり1時間近くかかってしまいます。ここら辺をなんとか短縮もしくは簡略化できればと思っています。
 

この日も色々電視しまくったのですが、いくつかめぼしいものだけ載せておきます。あ、昨日SharpCapで画面を撮った映像で一般にする方法がわかったので、今回はパラメーターが載っていないものが多いですが、基本的には一昨日と同じ10秒露光、一部を除いてFS-60CBに0.5倍レデューサーで、焦点距離180mmです。画面一杯の天体は見ていて迫力があります。
 
1. M45、すばるです。もう何度も電視で見ています。透明度は悪くてもこのくらい見えます。

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2. NGC869, NGC884、ペルセウスの二重星団です。以前大長谷で16mmのCSマウントレンズで電視したのですが、残していなかったので、写しておきました。

IMG_0537


3. どこかの球状星団です。メモを残したのですが、PCが途中落ちてしまいメモがなくなって、結局どこだかわからなくなってしまいました。

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4. M33、さんかく座の系外星雲です。

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5. 今日の一番、IC434:馬頭星雲(右)とNGC2024:燃える木(左)です。ずっと見たいと思っていた天体の一つです。思ったより綺麗に馬の頭が出ました。

IMG_0543


6. NGC281、カシオペア座の散光星雲、通称パックマン星雲です。

IMG_0547


7. NGC7662、アンドロメダ座の青い雪だるまです。これのみBKP200でレデューサーが入っているので焦点距離400mmですが、思ったより輝度が高く露光時間を1秒程度にしてかなり暗くしています。もっと倍率を上げたほうがよかったかもしれません。

IMG_0549


8. M74、魚座の系外星雲です。

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9. 一昨日に引き続きバラ星雲です。
 
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10. 一昨日のリベンジET星雲です。星の数を減らしたらかなりETっぽく見えるようになりました。

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11. お客さんが去って、片付ける前にこれだけはと思って挑戦しました。バーナードループのリベンジですが、やはり難しい。30秒露光してもここら辺が限界で、途中で今日もPCのバッテリーが落ちて諦めました。何かかろうじてループらしきものの一部が見えるかというところでしょうか。やはりCSマウントの16mmだと色々不利です。

IMG_0555



結局この日は、県天の方も含めると結構な数の人が興味を持ってくれて、一人でも問題なく対応できることがわかりました。それもそれほど焦っているわけでもなく、結構画像出しに時間をかけながらじっくりと見ていただきました。写真に載せていないものもいくつか見ているので、一晩に10から20位は余裕で見ることができると思います。
 
見栄えがいい天体を選ぶのにこのページを参考にさせて頂いています。盛りだくさんで、まだ見切れていないものばかりです。

私が手持ちの機材でできる電視はここら辺が落とし所かなと思いました。当初の目標の観望会で色のついた星雲を来た人たちに見せてあげたいというのは完全にクリアーしていると思います。電視は、ある意味時間と見栄えが勝負なので、色々精度のことがおろそかになってきています。そろそろまた写真の方に戻ろうかなと思っています。(追記: 極軸合わせを経て2016年11月18日から写真をまた始めました。)



 

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