ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:汚れ

以前、6Dのクリーニングの記事を書きました。



前回の反省から、今回もう少し楽に確実にクリーニングする方法を考えてみました。


クリーニングのセットアップ

タイトルには大袈裟なこと書いてますが、なんのことはないF値の高いレンズに一眼レフカメラやCMOSカメラを取り付けて、SharpCapで汚れをモニターするだけのセットアップです。センサーをクリーニングして、その都度状況が見えるように、センサー部を取り外し易くしています。


使ったもの:
  • 光源: iPad ProでColorScreenというアプリを使い、任意の明るさと色を出す。
  • レンズ: Pentax 6x7の200mm。中判レンズで、周辺減光が少ないのがメリット。収差がひどく撮影に使えなくて余ってた。大きくて重いので、カメラをつけてもふらつかない。
  • アダプター:  Pentax -> Canon EFマウントへの変換、さらにCMOSカメラ用にCanon EFマウント->アメリカンサイズへの変換
  • モニターソフト: SharpCap。オートストレッチをしないと、ほとんどゴミも何もわからないので、SharpCapか、それに相当する機能を持つソフトが必須。最初はリアルタイムのフラット補正を使い、きちんと炙り出そうと考えたのだが、6x7レンズにしたために周辺減光がほとんどなく、この点に関してはSharpCapを使うメリットはあまりなかった。

今回テストクリーニングしたカメラはASI290MM、EOS 6Dです。

まずはASI290MMです。こんな感じでセットしてます。

IMG_2427

まあ、みるも無残な酷い汚れですね。さてここからクリーニング開始です。もともとクリーニングをもう少しシステム化したくなった動機がこのASI290MMです。太陽を撮影していても、ゴミが酷すぎて画像処理に影響してしまったからです。

センサー面のクリーニング

まずはクリーニング前の初期画像。実際の撮影後の画像処理ではここまで汚れているは思いませんでした。この中の目立つ大きな汚れが影響しているのだと思います。

Capture_00003 14_14_57_WithDisplayStretch_start

設定を説明しておきます。レンズのF値ですが26くらいで始めています。SharpCapはわかりやすいようにGain100、露光時間100ミリ秒にしています。iPadのScreenColorはRGBともに256段階中の256になるように設定しています(上の写真を拡大すると実際の数値がわかります)。周辺減光も少しはありますが、汚れを確認する分にはフラット補正などなしでも十分なようです。

次にブロアーで拭きましたが、ほぼ全く変わらずの画面なので割愛します。あいからずブロアーはほとんど効果がありません。

次が重要で、センサーを保護する目的でついているフィルターガラスを外して見てみます。
Capture_00005 14_16_19_WithDisplayStretch_nofilter
前の画像と比べるとよくわかりますが、画面で見て大きくてぼやけた汚れがフィルターについていたもの、小さくてシャープな汚れがセンサー面についているものとわかります。

このように、何度も簡単に残りの汚れ具合が確認できるのが、今回のシステムのポイントです。

試しに綿棒で拭くとこんな風になります。ひどいですね。
Capture_00006 14_18_42_WithDisplayStretch_nofilter_menbo

ここで今回の新兵器、センサークリーニングスワブ

を投入します。パッケージ写真はAPS-Cと写っていて、フルサイズで頼んでも実物もこの箱でくるのですが、中身はちゃんとフルサイズように幅が広いものが入っていました。

これが結構凄くて
Capture_00007 14_19_28_WithDisplayStretch_tool1
のようにかなりきれいになります。スワブは10本しか入っていないので、ケチってもう一度拭きます。
Capture_00008 14_20_24_WithDisplayStretch_tool2
のように、完全に汚れが取れました。これはすごい!


フィルターガラスのクリーニング

次に、フィルターを戻します。
Capture_00009 14_21_10_WithDisplayStretch_withfiter
問題は、この汚れがフィルターの裏か面かわからないことです。気にせずまずはおもて面を新しいスワブを出してクリーニングします。

Capture_00010 14_22_10_WithDisplayStretch_withfilter_clean
いくつかのゴミが取れたのがわかります。残りが取りきれなかった表面のゴミなのか、それとも全部裏のゴミなのかは不明です。

ここでフィルターを表裏ひっくり返します。
Capture_00011 14_23_07_WithDisplayStretch_filterflip

これをクリーニングします。もったいないので2本目と同じスワブを使いました。
Capture_00012 14_24_40_WithDisplayStretch_scratch
ほとんどの汚れが取れましたね。でもよくみると縦向きに引っ掻き傷のようなものがあります。

この引っ掻き傷のようなものを取ろうとして、少し迷走しました。フィルターを再度ひっくり返すとか、その間にセンサーにまたゴミがついたとか、いろいろやって、かなりきれいになってもういいかと思ってレンズの絞りをF45にしたのですが、実はまだ汚れが取り切れていないことに気づきました。これが下の写真です。
Capture_00013 14_29_16_WithDisplayStretch_F45
センサー面の汚れではなく、ほぼ全てフィルター面の汚れと思われます。

これをクリーニングしたものが以下になります。
Capture_00016 14_48_52_WithDisplayStretch_OK_F45
まだすこし汚れとスクラッチが残ってますが、これ以上はもう取り切れなかったので、ここでOKとしました。

F45だと上のように目立ちますが、これを太陽観測時のF10にしてみると、
Capture_00017 14_49_13_WithDisplayStretch_OK_F10
のように、ほぼ何も目立たないので大丈夫でしょう。

ちなみに、一番最初に見せた画像のF26に合わせてみると
Capture_00018 15_02_38_WithDisplayStretch_OK_F26
のようになります。少しだけ線のようなものがありますが、最初の酷い状況と比べると遥かにマシです。一度これで撮影して、影響を確かめたいと思います。


とりあえずのまとめ

このブログ記事ではクリーニングの過程はかなりはしょってますが、実際にはもっと何度も掃除して、モニターしてを繰り返しています。クリーニングの効果を毎回確認できるので、今回はかなり楽になりました。実際にかなりきれいになったと思います。スクラッチがいつついたのか、もともとついていたのかわかりませんが、これが撮影に影響を及ぼすのかは注意して見たいと思います。もし撮影に影響があるなら、フィルターだけ購入できると助かるのですが、どうでしょうか?

とりあえず、楽な方法はある程度確立できてきました。すでにかなり長いので、6Dの清掃については次回の記事とします。

 

今回はEOS 6Dのセンサーの掃除についてです。方法はテストも兼ねた自己流ですので、決して自らやることを勧めません。最悪、センサーに傷をつけてしまう可能性もあります。参考程度にしてください。もし自分でやる場合には、あくまで自己責任でお願いします。


そもそもなんで清掃か? 

まず、おとめ座銀河団を撮影した時のフラットフレーム。

masterFlat_RGB_VNG_clone_ABE

かなりひどいですね。実際には小さな点はフラット補正をするとほぼ問題なくなってしまうので、そのままでもいいのですが、一応比較してみます。以前も出した画像ですが、

フラット補正無し
masterLight_integration_DBE1

フラット補正あり
integration1_DBE

やはり、フラット補正をしないと壊滅的に細かいゴミの跡が出ます。フラット補正をすると小さいゴミはほとんどわからなくなりますが、それでも大きなゴミはどうしても目立ってしまいますし、おそらく撮影中や撮影後に微妙に動いてしまい、それが原因で補正しきれなかったり、過補正になったりしてしまいます。 

ただし、これはかなり炙り出した状態です。実際の仕上げでは背景をもう少し暗くするのでここまでは目立ちませんが、それでも何らかの補正は必要なレベルです。


現状確認

まずは現状の6Dの汚れを見てみました。方法はフラット画像を撮影する時と同じです。ただし、そのままだと何も見えないので、撮影したRAW画像をPixInsightで読み込み、DeBayerしてABEの4次でフラット化して、SFTでオートストレッチしてゴミを見やすくしています。オートストレッチでもまだ見にくい場合は適当にマニュアルでストレッチしています。

最初は光が直線に入ってくる方がいいと思い、適当なレンズを使い、(ズームで80mmにしてました)F値を50とかなり大きくして光を絞って見てみました。小さな点ですが、上と同じような位置にたくさんゴミがあるのが分かります。

IMG_3342_RGB_VNG_ABE
小さな多数のゴミがあるのが分かります。

IMG_3342_RGB_VNG_ABE_Preview01
左真ん中に見える2つの点の下側を拡大。


この画像で見ると、大きいものでも直径10ピクセルくらい、小さなものだと5ピクセル以下です。1ピクセルが6.3μmなので、たとえ10ピクセルあったとしても63μmの大きさなので、なかなか目で見える大きさではありません。実際、センサー面をじっと目を凝らして見ても全く何かあるようには見えませんでした。

また、大きなシミのような5-6個みえますが、これはおそらくセンサー面から遠いレンズ面などにある汚れかと思います。この時のレンズは中古の安いジャンク品なので、カビなどがあるのかもしれませんが、いずれにせよセンサー面とは関係がないので無視します。


せっかくなので試しにいろいろやってみる

さて、これらを取り除いていきます。清掃は、6Dのメニューで「センサークリーニング」を選びます。

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最後の画面で「OK」を選択すると、シャッターが上がって清掃できる状態になります。清掃後は画面に出ているように、電源を切ることでシャッターが閉じます。

清掃後はFS-60CBにEOS 6Dを取り付け、iPadのColorScreenというソフトで出した白い画面をフラット光源がわりにしてゴミを撮影しています。

まずはダメな例です。綿棒にエタノールを染み込ませ直接こするとどうなるか?
IMG_3347_RGB_VNG_ABE
問題外ですね。綿棒の繊維が飛び散ってしまっています。

次に、FUJIFILMのクリーニングペーパーを、(センサーが奥の方で指だと届かないので)綿棒の綿のところに蓋をするように巻き付け、清掃します。エタノールは渇きカスが残ることがわかったので、乾燥したままのクリーニングペーパーを使いました。

IMG_3348_RGB_VNG_ABE

綿棒の繊維は取れましたが、まだ大きなゴミが1個、小さなゴミがたくさんあります。ただ、最初と位置は変わったようです。

同様にクリーニングペーパーを綿棒につけ縁から順に、一方向に丁寧に清掃していきます。
IMG_3354_RGB_VNG_ABE
かなり良くなりましたが、右下縁にゴミが溜まっています。これは縦横に順に清掃して最後にゴミが行き着いたところです。

さらに、同様にクリーニングペーパーを綿棒につけ4角を重点的に清掃。
IMG_3355_RGB_VNG_ABE
4隅はきれいになったが、逆に真ん中は悪化しています。


非接触の清掃も試してみる

上の状態から、ここで一度缶のエアーダスターを試してみます。
IMG_3356_RGB_VNG_ABE
いくつか大きはものは取れましたが、いつくか新しいゴミも付きました。でも、細かいゴミの大勢はかわらず。

更に、カメラのセンサークリーニング機能を試してみました。合計5回やりました。
IMG_3357_RGB_VNG_ABE
エアダスターと同様に、目立つのがいくつか取れましたが、大勢はかわらずです。


清掃方針

これまでの経験から
  • 大きなゴミはエアダスターが効く。
  • 小さなゴミはエアダスターもカメラのクリーニング機能もほとんど役に立たない。
  • エタノールは乾きカスが出ることがあるので、必ずすぐに乾いたクリーニングペーパーで拭き取ること。
  • 乾いたクリーニングペーパーを綿棒に巻き付けてセンサー面を拭き取ると、小さなゴミを移動することはできる。
  • 拭くたびに毎回チェックすべし。 
というようなことがわかってきました。

このことを踏まえて、以下のような手法で清掃を改めて行います。
  1. 最初にエアダスターで大きなゴミを取る。
  2. 最初はエタノールを綿棒につけ、その上にクリーニングペーパーを巻き付け拭く。
  3. 乾いたクリーニングペーパーを綿棒に巻き付け、丁寧に一方向に拭き取り、最後に溜まった部分も丁寧に拭き取る。


結果

上記手順で清掃した結果が、以下のものです。
IMG_3360_RGB_VNG_ABE
真ん中はそこそこ綺麗になりましたが、左上角に大きなのがいます。でもここらへんで力尽きました。簡単そうに書いてますが、結構苦労しています。小さなゴミも残ってますが、下手に触ると悪化することもあり、ここら辺が妥協点かと思いました。というか、素人が適当にやるとこれくらいが限界なのかと実感しました。細かいゴミは、実際にはフラット補正してしまえばほとんど問題にならないと思います。左上が問題になるようなら、再び清掃します。


まとめ

今回はセンサーの実際の汚れを見て、それを清掃するとどうゴミが動くかとかの反応を知ることができました。市販のクリーニングセットがヘラみたいなの形になっている理由もよくわかりました。センサーの端の方にたまるゴミを撮るためですね。

市販のクリーニング用品も試してみたくて、アマゾンで安めのツールを注文しました。



届いたらまた試そうと思います。

センサーの清掃は本来はメーカーに依頼するべきなんだと思います。でも天体改造をしているので、なかなか頼む気になれず、今回我流で清掃してみました。結論を出すのは再度撮影してからだと思いますが、少なくとも傷がつくようなこともなく、汚れもコントロールできることがわかりました。角の方に溜まるゴミを取るのはまだ課題ですが、これは市販ツールで解決することを期待しています。

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