ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:星まつり

この記事は、2023年の胎内星まつりの初日の記事の続きで、2日目の朝から夕方くらい、SWAgTiのデモの直前までの様子となります。




朝も暑い

昨晩は車中泊でした。朝明るくなって眼が覚めてからも頑張って車の中にいたのですが、暑くて7時過ぎで限界でした。メイン会場に行くと国際光器さんがもう店開きです。どの星まつりでも、いつも一番遅く閉めて一番早く開いています。頭が下がります。

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午前中は会場を回って過ごしました。馬に乗れる体験コーナーとかもありました。子供が来ても楽しめそうですね。

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でもいつまで経ってもユニテックのスタッフさんが来ません。仕方ないので、SWAgTiだけ展示します。

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10時頃になって他の店がかなり開いてきてもユニテックブースはまだ私一人です。時間はあったので夜のデモのためのテーブルやモニターを用意してしまいます。途中、SWAgTiに興味がありそうな人が何人も訪れるので、解説したりします。そういけば今回は台湾の方が多く来ていて、何度か英語でSWAgTiの解説をしました。そもそも海外の方にはSWAT自身がそこまで広まっていないので、SWATの精度から説明する必要がありました。SWATの精度とAZ-GTiの高機能性のいいとこ取りをしていることは伝わったようです。

11時から近くのホテルにある日帰り湯に行こうと思っていたのですが、まだスタッフの方は来ないようなので、時間はたっぷりあります。ちょうど店開きしたプラックパンダさんのブースへ。昨晩は顔だけ合わせましたが、お客さん対応で忙しそうだったのですが、このタイミングでお話しできそうです。そういえばブラックパンダさんと初めてお会いしたのも胎内星まつりで、2019年のことでした。それ以来私のTwitterのつぶやきでQBPのアメリカンサイズを作っていただいたりと、ものすごくお世話になっています。ブラックパンダさんによると「あの頃は新しい商品を見つけて星まつりで紹介できたりで、とても楽しかった。」とのことでした。そういえば今使っているガイド鏡はあの時に特価で買い、いまだに第一線で活躍しています。でも今のブラックパンダさんを見ていても、今回の胎内も十分楽しく過ごされているように見えます。その楽しそうな雰囲気に流されて、なぜか部外者の私がスタッフの方とともに天リフさんの写真に収まってしまい顔バレ(何を今さら(笑))してしまいました。興味がある方は探してみてください。


電視観望の本

そうそう、この星まつりの直前に名古屋のコミケで電視観望についての本を販売してみたという情報がSNSで流れてきました。作者はbramudさんで、昨年の小海でお話しさせていただいた若い方です。

2月頃にDMでコミケで電視観望の体験記を出したいと聞いていましたが、とうとう実際の本になったようです。本の中でこのブログも参照しているということで、実物をいただきました。SNSで流れた時、読んでみたいなと思っていたのでありがたかったです。冊子は素晴らしい出来で、機器の選択から電視観望と撮影を含めて、自分が歩んできた道をコンパクトにまとめてあります。こんなふうに電視観望が広がっていく実例を見ることができるのはとても嬉しいです。

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温泉とランチ

さてさて、12時過ぎになってもスタッフの方が誰も来ません。メールだけ一本打って、お風呂に向かおうと思ったところに、ちょうどスタッフの方たちが到着しました。暑いからゆっくり宿を出たのかと思いますが、はっきり言ってそれが正解だったと思います。私も「のんびりしてきてください」と言われて日帰り湯に少し遅めに行ったので、午後の暑い時間からある程度逃げることができたので、むしろのんびり来てくれて大正解でした。

すぐ近くに胎内パークホテルというリゾートホテルがあり、11時から14時半まで(入場は14時まで)日帰り湯として一般の方にも解放してくれています。

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800円でしたが、冷たいシャワーで汗を流すことができてかなりさっぱりしました。露天風呂にも入り、再度シャワーを浴びて出ますが、しばらくは廊下の椅子に座って涼むことにしました。その後、帰りがけにレストランを覗いてみると、ちょっと高いですがかなり美味しそうなメニューが目につきました。

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元々はこの後、コンビニにでも向かって昼食を買い込もうと思っていたのですが、わざわざ遠くまで行くよりここで食べた方が良さそうです。きちんとしたレストランなのに、格好は短パンだったのでちょっと気が引けたのですが、この暑さのせいでしょうか特に問題なく案内してくれました。3つあるランチメニューのうち魚料理を選びました。中で見たメニューにはカレーランチや、もっと豪華なステーキなどのランチもありましたが、3つのコースランチが一番お得なようでした。最初に出てきた前菜と、次のスープの時点でもうかなりの満足度です。さすがリゾートと謳っているだけあります。スープだけでもオリーブオイルを垂らしたコーンスープで、一口飲んだだけで別格の味。ホテルならではのとても丁寧に作りこんだものでした。これはメインの魚も期待できそうです。メインは「スズキのポワレ カボナータソース」、魚の焼き加減もその上に乗っている野菜がゴロゴロしているソースも付け合わせも、どれもとても美味しいです。量も十分で、スズキの適度な塩味がライスのおかずとしても大満足です。

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さらに少し贅沢をして、追加のデザートをオプションでつけました。

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数百円の追加でホテルクオリティーの手作りケーキが2種で、圧倒的なパフォーマンスです。とてつもなく暑くて、車中泊のサバイバル的な星まつりが、このホテルのレストランのランチで一気にリゾートな気分になりました。自宅に帰ってから、妻に星の話をしても興味を示さないので、わざわざ写真を見せながらこのランチのことばかり話していました。それくらいパフォーマンスのいいランチとなりました。


ある初心者の見習うべき姿

会場に戻ったのは14時過ぎくらいでしょうか。昨晩から少しお話しさせていただいたのですが、以前このブログでもコメント頂いた81歳で天文を始められたという方が来て、ずっと私に会いたかったとのこと。天体撮影についての質問に答えることになりました。質問に答えながら見ていたのですが、必要な資料を印刷して冊子にまとめてあったりとか、ノートも疑問点と答えをきちんととられているようで、新しいことをモノにするときの基本的なことが全てできているような見本のような方でした。よくよく聞いてみたら、大手メーカーに勤めていたバリバリの技術系の方で、なるほどと思われるような勘どころと姿勢を持っていました。他にもシュミットやKYOEIなどの販売店の方にも質問しているとのことです。でもまだスターベースには行ったことがないらしく躊躇しているとのことでした。すかさず私だけでなく周りの方も、スターベースは高橋製品だけでなく他のメーカーの製品も扱っていて、質問にも丁寧に答えてくれるので、ぜひ行ってみるといいと勧めていました。

「この年齢から新しいことを始めるのは大変ではないですか?」と聞いてみると、間髪入れず「大変ですよ!」との回答が返ってきました。実際本当に大変なのだと思います。それでも私が答えたことも、見ている限り確実に自分のペースで理解して進めているようなので、多分この方なら大丈夫なのかと思います。例えば、その場で試したPixInsightでプロジェクトファイルの保存と開くのがうまくいかなかったのですが、原因はフォルダ名に日本語が使われてたことでした。「フォルダ名には2バイトコードを使わない。」と自ら繰り返して口にしています。2バイトコードなんて言葉は私は使っていなかったので、きちんと理解されている証拠です。


ブース巡り

夕方から夜にかけても、いくつかブースを回りました。まずはお世話になったユニテックブースの様子です。

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続いて、外山電子さんです。モーターのスペシャリスト外山さん本人にかき氷をご馳走になりました。暑い中で天国でした。大学の先輩で陣馬写真工業のHBさんとも会うことができました。星まつりの前の1ヶ月、チェンマイのマンションの部屋を借りてそこで仕事をしてたとか。でもチェンマイよりも今回の胎内の方が遥かに暑くて、HBさんは完全にへばっていました。下の写真は大手V社の若手のI君がプライベートでブースに来ていて、皆さんで議論している最中です。
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太陽望遠鏡もたくさん出ていました。下の写真はLUNTのHα望遠鏡で、口径は130mmでしょうか、プロミネンスも光球面の模様もとてもよく見えました。
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サイトロンブースでは謎の赤道儀が出ていましたが、これは街中リモート天文台のMさん開発のプロトタイプとのことです。SNSで三鷹カラーとどなたかが言っていました。

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ほんまかさんのブースです。右はStar AdventureGTiのSS-one仕様です。ほんまかさんは赤城山麓に店舗を開いたらしいので、ちょっと遠いですがいつか行ってみたいと思います。
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メイン会場に大きなドブソニアンが出ていました。記憶が正しければ60cmでF5だとのことです。今回結局観望エリアにはいけなかったので、これが唯一見た(電視観望使用にしているとのことで、覗いたという意味ではないです)ドブになります。
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記事が長くなったので、とりあえずここまでとしてます。
次は2日目夜のSWAgTiのデモに続きます。




 


8月18日から開催される胎内星まつりに参加してきました。今年は主にユニテックブースさんのところに滞在していました。SWAgTiがかなり注目を集めてました。でもとにかく暑かった...。


4年ぶりの胎内に向けて出発

今年の胎内星まつりは、2019年以来なんと4年ぶりの現地開催になります。日本では最大規模の星まつりですので、天文付きな方はもちろん、現地胎内近辺の方、企業ブース、スタッフの方々もかなり盛り上がるはずです。

私は金曜に休暇が取れたので、朝10時半頃に自宅を出ます。

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新潟方面に行くときに、いつも立ち寄る黒崎PAで昼食を取り、スターバックに寄ってこれまたいつもの抹茶アイスフラペチーノの一番大きいやつを注文したのですが、今回は残念ながら店員さんとの会話はありませんでした。お店の方針かとおもっていましたが、やはり店員さんの個性に寄るのでしょうか?

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途中どうしても抜けられない仕事があり、パーキングエリアで何度かリモート会議に参加してたので、倍くらいの時間がかかりました。


到着して早速SWAgTiを展示

結局現地に到着したのはちょうど18時頃でした。

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そのままユニテックさんのところに顔を出し、本部から出展業者の駐車場に車を止める許可をもらいました。今回結構な量の機材があったので、近くに車を止めることができて助かりました。

早速、目玉のSWAT+AZ-GTi=SWAgTi (スワッティ、gは発音せず)をユニテックブースのところに設置しました。初日は天気が悪かったこともあり、機材の展示だけで動作などはさせなかったのですが、それでも展示を始めてからすぐに何人もの人が足を止めてくれて、質問がいくつも飛んできました。この「ほしぞloveログ」を見てるという方もたくさんいらっしゃいましたし、「天リフでこの組み合わせを見た」という方も何人もいました。

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この日写真を撮り忘れてました。この写真は次の日に撮った物です。


会場の様子

その後、会場内をプラプラします。まだ金曜なのにお客さんがかなり多いです。さすが4年ぶりの現地開催というところでしょうか?金曜でこれだと、明日の土曜はもっとすごい人の数になるかもしれません。

KYOEIさんとZWOが隣り合わせになっていました。目玉はやはり簡単に電視観望ができるSeestarでしょう。天気が良ければデモをするそうで、事前に撮った画像を見せていただきました。

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写真にもあるように、手で簡単に持ち上げることができるくらいの軽さです。今回ZWOの創始者のSam氏がきているとのことで、KYOEIのMさんに紹介して頂きました。当然のネタの、自分のハンドルネームが同じというところから入り、日本でZWOのカメラを使った電視観望が2016年から始まったとかの話をしました。Sam氏は次の日ユニテックブースにもきてくれて、SWAgTiを見てもらいました。MORE BLUEの方が日本語がかなり堪能で、中国語に翻訳してくれたので、細かなニュアンスも伝えてくれたのかと思います。

会場を回っていると、TOMITAさんのブースにPLANEWAVEの赤道儀が展示されていました。

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デモで動いている様子を見ることができましたが、動きが早くてとてもスムーズです。こういう可動物で重要なのは、動きが止まる時です。下手な物だと止まる時にかなり振動するのですが、これはそんなことは微塵も感じられないくらいにピタッと止まりました。制御関係もかなり上手く作られているようです。対荷重はこれで45kgとのこと、かなり大きな鏡筒まで載せられますが、その分値段もすごいです。車1台分くらいか?...、そう考えると...、でもドームも必要か?...、やっぱり無理だな...、など頭の中で想像するくらいが楽しいですね。

いつもお世話になっているサイトロンブースに顔を出しましたが、この日は天気がよくなくて電視観望は諦めるとのこと。他にも電視観望をやろうとしているところがいくつかあったようですが、どこも様子見といったところでした。


夜は早めに

他にもブースをのんびり見て回ってからユニテックブースに戻ると、スタッフのKさんからとても面白い講義を受けました。SWATのギヤの滑らかさを体験できる機材を持ってきているとのことです。指でつまみを回すと赤経が回転するのですが、ほとんど何も感じないくらいにスムーズに回ります。面白いのはここからです。赤経の回転方向に負荷をかけます。下の写真では、回転中心から20cmのところにバネばかりで測って1kgの力で引っ張っています。

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この状態で先程と同じように指でつまみを回すのですが、たったこれだけの荷重をかけただけでつまみがものすごく重たくなり、回すのにかなり苦労します。いかにギヤに負荷がかかっているかよくわかります。よく赤経方向のバランスをあまり合わせずに赤道儀を稼働させることがありますが、せいぜい脱調しなければいいくらいに思っていましたが、この実験でバランスが悪いとギヤに相当な負担をかけることが実感できたので、赤経方向のバランスは必ず合わせようと反省しました。製品寿命を伸ばすことにもつながるはずです。

この日は天気も悪くほとんど星が見えません。60cmのドブの電視観望でベガが一つだけ映っていたとか、自然天文館にある60cm望遠鏡でベガを見せてもらったとか、自然天文館屋上テラスの双眼鏡でなぜか地平線スレスレにだけ何個か星が見えたとかだけで、それ以外は何も見ることができなかったので、もう完全にまったりモードです。23時前くらいでしょうか、私も早めに車に戻り、コンビニに買い出しに行き軽く夜食を食べて、そのまま車中泊でことにしました。

でもとにかく暑いのです。夕方着いた時から暑かったのですが、夜になっても全然涼しくなりません。昼間はもっと暑かったとのことで、明日の昼間は少し作戦を立てた方がいいかもしれません。この日は暗いうちは少しは寝られましたが、明るくなると直ぐに車内の気温が上がってきて、トータルでは2−3時間の睡眠でしょうか。夜中の2時頃に起きて外に出たら星が一面に出ていました。でも眠かったのでそのまま車の中へ。次の日聞いたら、その後再びだんだんと曇ってしまったらしいです。


2日目へと続きます。





 

 

2023年もいよいよ星まつりシーズンの始まりです。昨年から6月に移った福島の星まつり。今年は6月2日(金)から4日(日)の開催です。私は2日目の土曜日から参加。でも今回参加するかどうか散々迷っていました。いちばんの理由は最近ちょっと忙しいからなのですが、それに加えて台風が心配でした。北陸地方から福島に行くのは大丈夫なのですが、で太平洋側の状況がひどいみたいで高速道路もかなり通行止めのようです。関東勢が来ないと、そもそも人が来ないのではという心配もありました。どうしようかぎりぎりまで迷っていたのですが、今回は4人の人に会いたいと思っていたので、それを目標に星まつりに行くことを決めました。


出発直前までグダグダと悩む

一応準備は金曜の夜からしています。土曜日の午後からは晴れの予報であること、今回の星まつりは満月と重なることを考慮し、機材は太陽セットと電視観望のみにして撮影はしないこととしました。なので量的には大したことはないです。まだ行くかどうか決心していなかった金曜21時、とりあえず早めに寝ておきます。でも実際に寝られたのは多分22時過ぎ。でもなぜか0時に目が覚めてしまい、その後寝られなかったので、とりあえず車に荷物を詰め込んでシャワーまで浴びていつでも出れるようにします。あと少し寝ておこうと思ってソファでウトウトまではするのですが、結局どうしても眠れなくて気づくと午前3時。荷物詰め込みの時から雨も全然大したことなかったので、ここでやっと決断して自宅を出ました。

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道中の高速でちょっと眠たかったですが、運転自体は極めて順調でした。途中2度ほどサービスエリアで休憩します。例年の新潟手前の黒崎SAのすごく気さくなスタバですが、今回もSAには寄ったのですが通過時間が朝の6時頃と店が空いていませんでした。今年もお姉さんとお話ししたかった...。8月の胎内の前にも寄ることにしよう。

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朝早すぎて開いてなかった黒崎SAのスターバックス。

8時半前にはETC専用の田村インターを降りて下道を10kmほど走ります。最後の山に登る前に、ガソリンを入れコンビニで買い出しです。ガソリンはもし夜に会場を立つ場合に備えて、店が空いている明るいうちに満タンにしておきます。コンビニでは万が一キッチンカーにあり付けない場合も想定して、少し多めに食料を買い込みます。複数日にまたがる場合はクーラーボックスも持っていくようにしているので、ここで氷を買って補充しておきます。まだそこまで暑くないので、1日くらいなら持つでしょう。


会場到着

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会場に到着したのは朝8時半過ぎくらいだったでしょうか、駐車場に到着して早速、会いたかった4人のうちの一人と会うことができました。陣馬写真工業のHBさんです。HBさんは学生時代の私の先輩にあたる方です。今回もかなり話し込ませて頂きました。

早速HBさんと少しだけ会場を回りましたが、まだ9時前なので開いているブースはわずか数件です。

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国際光器はいつもの朝イチ営業で、早速48mmのBaaderのSIIフィルターのB級品をゲットしました。国際光器はチェックがかなり厳しいので、B級品といっても私の撮影レベルでは全く問題なく、むしろお値打ちなのがありがたいです。今回も通常価格との差額だけで往復交通費の半分を節約できてしまいます。まあ、買い物をしている分だけお金は出ていっているので「節約?いったい何を言ってるんだ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いつか絶対買うものならば得なのです...。多分...。

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昨晩はほとんど寝られなかったので、この時点でかなりの眠気。HBさんも「寝るなら今のタイミングが一番かも」と言ってくれたので、一旦車に戻って寝ます。でも遠足前のワクワクと同じで、眠いのに全然寝られません。結局少しウトウトしただけで、10時頃に再び会場に。もうブースもかなり開いてきたので、気を取り直して早速ブース周りです。


ブース廻り

今回の目玉はなんと言ってもZWOのSeeStarでしょうか。ZWO製品を扱うKYOEIさんにも、星見屋さんにも置いてありました。残念ながら事前情報の通り電源を入れることはできないとのことでしたが、持ち上げてみることもでき、大きさや重さがよくわかりました。星見屋さんによると「試用版」とのことで、まだ製品版は変わる可能性はゼロではないとのことです。値段がこれまでの同様な一体型の機器に比べ、格段に安くなっているのでこれは相当な人気になるかと思います。日本だけでなく、世界的にかなりの数が出回るはずで、きちんとZWOから出荷されるのかまだ予断を許さないとのことだそうです。SeeStar人気で天文人口が増えてくれればと思います。

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こっちはKYOEIさんのSeeStar。

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こっちは星見屋さんのSeeStar。

Vixenは2月のCP+でのブースと同じく、VSDとアイピース差し込みタイプのファインダーが展示されていました。いつも福島で会うことができるI君は今回きていないとのこと。新しいファインダーもI君のアイデアとのことなので、直接会って話をしたかったです。残念。

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外山電子ブースではHBさんの皆既日食の写真が。これまで全く見たことないようなものすごい解像度のコロナ(病気の方ではなく、元の意味での太陽コロナのことです)です。今月号の天文ガイドに掲載されるそうなので、皆さんぜひとも買って読んでみてください。

同じ外山電子ブースに、これもHBさんの出品とのことですが、NJPが置いてありました。陣馬写真工業ではピリオディックモーションを直接測定する業務用の機器を開発販売しているのですが、これで測定した実測値がなんと3秒台前半で、NJPの中でも飛び抜けて精度が出ているとのことです。でも値付けもかなり飛び抜けていて、結局最後まで売れ残ってしまったとのことです。

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今回のブース巡り、話ばっかりしていてほとんど写真撮ってませんでした。例えば、星見屋では店長とHBさんとで若者のパスポート所持率と、自宅に星を見るための望遠鏡がある率をめぐってずっと話し込んでました。驚くことにこれ、両方とも17%とのこと。高いか低いかよくわかりませんが、星見屋店長が「これだったらもっと天文人口増やせるはず」と密かな野望を抱いているようでした。

アストロアーツでは星ナビのネタについて編集長と長話です。もしかしたらこのブログか少しだけ関連する記事がいつか出るかもしれません。

ブース廻りの戦利品は、まずはなんと言っても300円双眼鏡です。「ジャンク、カビあり」とか書いてましたが、全然許容範囲でその時点で7倍、12倍、20倍(?)と3台あったうちの7倍のものを手に入れました。

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もう一つは鏡筒カバーです。ε130用のものを袋なしで安く売ってもらいました。手作りで作る予定なのですが、それまでの繋ぎと予備でちょうどいいかと思いました。

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ε130情報

そういえばε130でHBさんから重要な情報を聞くことができました。回転装置を90度、180度、270度と変えると星像が変わるのは、回転装置廻りの精度の問題で、既知のεの一般的な問題の一つとのことです。なので、回転を固定して使うか、シムをどうにかして組み込んで調節するなどの必要があるとのことです。シムも入れる場所は確定しているわけでもなく、どこで精度が出てないかを見極めて決める必要があるみたいです。ツワモノのHBさんは、旋盤で接触面を削って精度を出したとか。動画を見せてもらいましたが、旋盤の回転でマイクロメーターの表示が周期的に動いていました。私は流石にここまでできないので、シムでなんとかならないか探ってみるつもりです。

もう一つε130の情報で、明るさのムラがどうしてもできてしまうそうです。前回見せた中心の暗くなるの(これはフードで解決できそう)とは違い、網状星雲の右片側にある三日月状の暗部はその典型だとのことです。原因ははっきりとはわかっていなくて、これはもうこんなもんだと思うのがいいのかもしれないとのこと。ちょうど悩んでいたところだったので、このことが聞けただけでも星まつりに来た甲斐がありました。

もちろんこれらの情報は自分では確かめていないので、実際本当かどうかはわかりませんが、こう言った意見もあるということを考慮して、今後の光軸調整や漏れ光問題に取り組んでいきたいと思います。


いろいろご馳走に

駐車場に戻ると、栃木のグループの方(多分)からお誘いがあり、焼き餃子とスパゲティーを頂きました。以前も子供と一緒にアヒージョを頂くなど、毎回美味しいものをご馳走になっています。毎回どこのグループか聞いていると思うのですが、いろんなグループの人がいるとのことで気にしなくていいと言われました。2017年だったと思いますが、ここ福島でお会いしてた柏で望遠鏡のある学習塾を開いているKさんもこのグループにいるらしく、間も無く到着とのこと。結局Kさんと話すことはできませんでしたが、夜の講演会で顔だけ確認することができ、Kさんも気付いているようでした。ここではさらに焼酎を頂いて、お酒にあまり強くない私は結構酔っ払ってしまいました。

ここだけでなく、夜にも2019年の胎内で知り合ったたつさわさんから誘われて、ポークウインナーをごちそうになりました。XRAYさんやyagiさんもいて、ぐらすのすちさんにはとても美味しいコーヒーをご馳走になりました。ぐらすのすちさんとは星見屋さんで2ショットで撮ってもらいました。

今回自分で用意したのはコンビニのサンドイッチとかがほとんどだったので、とても美味しくいただけました。どうもありがとうございました。


大抽選会から、一連のイベント

そんなこんなで、午後3時から大抽選会が始まりました。今回は番号のついた小さな札が受付をした人全員に配られ、希望の地元の名産品の前の箱に入れてくじ引きが始まります。

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残念ながら当たりませんでしたが、ここで外れても次の天文関連用品のチャンスがあります。天文関連の1位はVixenさん提供のPORTA IIなので、かなり豪華です。私はSVBONYさん提供のTシャツが当たりました。

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突然の講演

今回お会いしたかった4人のうち、一人は国立天文台の渡部先生。もう一人がKYOEIのMさんです。

まず、この星まつりの一番の目玉イベントの渡部先生の講演ですが、どうしても先生がご都合で来られなくなってしまたということで、代理の方の講演となってしまいました。

さらにKYOEIのMさんが電視観望の話をすることになっていたのですが、Mさんも体調不良で現地に来ることができず「講演は中止です」というアナウンスが流れました。

渡部先生の講演も、電視観望の講演も、それを楽しみに遠くから来ている方も多いのかと思います。そこでKYOEIの方と相談し、運営の台長と副台長にも相談して、せっかくの機会なので私でよければ電視観望の話をしましょうかという話をしました。運営の方々のとても柔軟な対応で、それでは電視観望講演急遽やりましょうということになりました。実際に決定したのが17時頃、講演は18時からです。スライドで話すので、場所を建物内の60インチ程度の大型モニターが置いてある所としました。すぐに接続テストと、ここからスライドの準備です。この時点で17時半、時間的にはかなり厳しかったのですが、ちょうどつい先週に天教で電視観望について話しています。そのスライドを一部手直しして話すことにしました。一部関係の薄いスライドを消し、タイトルやフッターなどを変更し、10分くらいでなんとか形にすることができました。というより、アナウンスが何度か入って17時40分ですでにお客さんが集まってきてしまい、講演前の雑談や質問コーナーになっていました。

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スライド準備中の様子。
右に写っているのが、新型のACUTERのTRAVERS。
これについては別記事で詳しく書きます。 

18時少し前にはすでに座席は一杯で、かなりの数の立ち見の方が。司会の方の紹介で講演が始まりましたが、途中もさらに人数が増えているようです。マイクとスピーカーは使いましたが、画面が見にくかった方もいるかもしれません。突然のことで準備不足なところもあり申し訳なかったと思います。

講演自体は先週にも話しているので、ギリギリの準備にもかかわらず特に問題なく進みました。初心者の方も、かなりマニアの方もいたかと思います。前半は電視観望の一般的な話、中頃は初心者に向けての機材やソフトの話、最後の方は電視観望経験者に向けて観望会でのテクニックなどです。ちょうど1時間くらいで、すごい人数が来てくれて、実際かなり盛り上がったと思います。講演後の質問も多く出ました。講演を聞かれた方は、よろしければぜひ参考にしていただければと思います。

この頃には少し空も晴れてきていて、月が見えたりしていました。夜も期待していたのですが、少し晴れたのはほとんどこの時だけだったようです。

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電視観望の講演後、天文ガイド編集長と話すことができました。最後の4人目の今回会いたかった人です。昨年電視観望で天文ガイドに何度か掲載していただいたのですが、直接お会いして話をすることができました。

その後19時半からコンサートがありました。アンコールも出て盛り上がっていました。
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午後8時から渡部先生の講演の代わりのトークです。天文の話ということで重力波についてでした。私はちょっと忙しくて?聞くことはできませんでしたが、話はかなり面白かったという評判で、質問もたくさん出ていて十分盛り上がったようです。地元出身の渡部先生の代わりというので、かなりのプレッシャーになるかと思いますが、なんとか代役を果たしたようです。

その後はさらに台長の呼びかけで、サプライズでオークション大会が始まりました。私はその頃には駐車場でXRAYさん達と双眼鏡を見比べさせてもらったりで参加はできませんでしたが、スピーカーからは盛り上がっている声が聞こえていました。時折雲間から月が出ていましたが、あとは金星が見えていたくらいで、ほとんどの時間は曇っていました。


最後に晴れた、電視観望だ!

今回、当初は土曜夜には晴れる予報だったのですが、結局ほとんどの時間で空は雲に大部分覆われていました。21時頃でしょうか、再び会場に行くともう片付けがはじまっていました。曇っているので各店舗ブースも観望を諦めたみたいです。でもこれがまた天文あるあるで、片付けが終わりに近づくにつれ星が見えてきます。これならと、ミニ電視観望セットのお披露目と星座ビノ見比べ会を開催です!

ACUTERのTRAVERSはミニAZ-GTiとも言うべきもので、つい何日か前にサイトロンさんから製品バージョンが完成したので、是非試してみてくださいと送られてきたものです。今回はFMA135と組み合わせています。今回詳しくは書かずに、別途独立した記事で書こうと思っていますが、初操作にもかかわらずノートラブルで導入までできました。

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(写真はyagiさん提供)

その時視えた北アメリカ星雲です。
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淡いですが、網状星雲。
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電視観望自身は導入も含めてうまくいったのですが、なんか出てくる星雲が淡いのです。でもよく考えたらそれもそのはずで、この日は満月です。月が建物の影になっていたので、直接の明るさが気にならなかったのですが、実際の空は相当の明るさだったはずです。


星座びの見比べ会

電視観望よりも「星座ビノ見比べ会」が異常に盛り上がりました。せっかくだからと手持ちの星座ビノ10個ほどを全部放出したら、来た人来た人みんなから変態呼ばわりで、ひどいもんです(笑)。

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(写真はyagiさん提供)


やっぱりNikonとSuperWide BINO36が人気でした。途中からNikonテレコンを利用した星座ビノの制作者の上板2丁目さんが来てくれました。というよりも、今回は元々上板2丁目さんから「今日見比べ会やりませんか?」とか呼びかけがあったイベントです。特に時間とか決めていなかったのですが、天気が悪かったのでもう帰ってしまったのかと心配していました。

上板さん、なんと今回は新作の星座ビノを片手に参戦です。1.4倍の2段が重ねのものや、小海で見せていただいたCarl Zeissも覗かせていただきました。中でも面白かったのが、本当の意味でのワイドビノで、倍率なんと0.6倍だそうで、視野が自分の目よりも広がる全く逆のコンセプトのものです。なんでも流星群観察に活躍するとのことで、さすがアイデアマンの上板さんです。今回これをしばらく貸していただいたので、流星群の時に使わせていただこうと思います。これを使ってトップカウントを狙います。


楽しかった星まつり

電視観望も星座ビノ見比べ会も、時間が経つにつれかなり寒くなってきて、徐々に流れ解散モードになってきました。私も撤収を始め、昨日からの寝不足もあってか、さすがに疲れ果ててしまいました。車に帰ったらちょうど0時頃。途中、M101の超新星を眼視するとかも誘われたのですが、猛烈な眠気で、そのまま寝てしまいました。その後、午前3時頃に目が覚めてメールなどチェックしたのですが、少し急用ができてしまったことがわかりました。まだ後ろ髪をひかれましたが、そのまま車を発進させ富山に向かうことにしました。台長、副題長始め、皆さんに挨拶できなかったことが心残りです。


戦利品

最後にいつものように戦利品です。

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あと、以下のセットは講演のお礼にといただいたものです。夏のお祭り観望会での景品などにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

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まとめ

今回、そもそも参加できるかどうかもわからなかった星まつり。蓋を開けてみたら、十分すぎるほど楽しむことができました。突然の講演も大変でしたが、それを上回る反応があり、私自身とても楽しむことができました。微力ながらも今回の星まつりの盛り上がりに貢献できていればと思います。

星を初めて7年ですが、その間にも星まつりは徐々に形態を変えています。それに伴う運営も相当に大変かと思います。スタッフの皆様にはどれだけ感謝してもしきれません。最後に挨拶できず申し訳なかったのですが、本当にありがとうございました。この星まつりが、今後もずっと続くことを願って止みません。

小海の「星と自然のフェスタ2022」の2日目後半の記事から続いて、3日目の様子です。



3日目朝 

昨日の2日目が一日中盛り上がっていてさすがに疲れてきたのか、朝はのんびり寝ていた私。その一方、早くから寝ていた妻は朝6時過ぎには起きて探鳥会に参加していました。集合場所にほぼ一番乗りだったようで、ほとんど人がいなくて本当に開催されるか心配だったとのことです。「早い時間は山がきれいで、そこで鳥を探すのは朝からすごく気分がよかった」とのこと。遅くまで一緒にいたかんたろうさんも探鳥会に参加していたそうで、そんなに早く起きることができるかんたろうさん尊敬です。そういえば、去年TANKOさんがご夫婦で探鳥会に参加していて、それを見て今回小海に妻を誘ったので、もしかしたら私も頑張って参加すれば良かったかもしれません。

その後は、かんたろうさんを交えて朝食は3人で。ずっと食べ過ぎなので、この日の朝はかなり控えます。それでもフレンチトースト状のバームクーヘンは美味しいので2つは食べたいです。シリアルに牛乳とシャトレーゼヨーグルトをかけてブルーベリージャムをかけるとこれまた絶品です。

毎食こんなに食べてるからでしょう、今回はキッチンカーを全然利用できませんでした。2日目もそうだったのですが、お昼になっても全然お腹が空かないのです。ホテルの特製カレーもそうなのですが、美味しそうなメニューはたくさんあっても全然食べられません。その一方、ホテルのサービスのウェルカムスイーツを夫婦そろって食べ逃しました。時間的な問題だったのですが、14時半からウェルカムスイーツが始まるそうで、初日到着は15時半くらい。2日目は講演でちょうどその時間は行けませんでした。でも妻はその時間空いていたのですが、チェックインでの説明もなかったので結局逃してしまいました。これがあったら、お菓子の城のイメージに近づいたのかもしれません。あ、でも2日目はウェルカムでもないから、そもそもだめなのでしょうか?

そうそう、朝のレストランでやっとRamb君と会うことができました。確か2日目午後だったでしょうか、薜さん、だぼさんなど、若手の方5人くらいとお会いすることができました。その際に「Ramb君が会場に来ている」と聞きました。Ramb君とは何度かコンタクトしているのですが、未だに直接は会ったことがありません。会場を探したのですが、顔も分からないので結局2日目にには会えず。ところが、朝食の時にレストランでRamb君のほうからから声をかけてくれて、とうとう会うことができました。2月にうちの近くに来ることになるかもしれないので、また会えますね。今回会場には若い天文ファンの姿もたくさん見かけました。若い方が元気なのはいいことです。どんどんこの界隈を引っ張っていってくれればと思います。


最後に少しお買い物

朝食を食べ終わって部屋に戻ると、もう午前9時を回っています。キリがいいので、ここでチェックアウトして、最後に会場を一回りすることにしました。

3日目は少し余裕があったので、太陽望遠鏡でも出そうかと思いましたが、あいにく朝起きて外を見ると曇っていました。風も強く、ときおりブースのテントが飛ばされたりしていたので、諦めることにしました。

残った時間は、まだ回りきれていなかったブースで少しお買い物です。今回はあまり大したものは買っていなかったので、最後に国際光器で48mmのナローバンドフィルターを買いました。6.5nmのHαフィルターと、眼視用と書いてある8nmのOIIIフィルターを購入しました。でも多分撮影にも使えると思うので、とりあえず買って試してみることにしました。ちょっと前にスターベースで買ったホイールに入れるフィルターを少しづつ集めていこうと思っています。今回はこれが一番大きな買い物になります。
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他にも、今年も星の手帳社の日めくりを小海で買うことになりました。でも昨年はあった星の手帳社のブーは今年はなく、シュミットに置いてあったものを購入しました。
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最後にブラックパンダさんのブースに立ち寄って、AZ-GTiの小型版とも言えるACUTERの経緯台を手に入れました。手に入れたと言っても、実はテスト用にお借りしたものです。去年の星フェスから注目していたものなので、超小型機材運用とかできそうでとても楽しみです。またテストしてレポートします。
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帰り際に、昨日の講演にもきてくれたという、石川から来たという5年生の男の子とご両親とお話ししました。宇宙にすごく興味があるみたいで、重力波のこととかも説明してくれました。前回の番外編の記事で書いた、後日自宅に遊びにきてくれたご家族になります。


そろそろお昼前の11時頃になり、夕方から用事があることもありここら辺で小海を出発します。最後に講演に呼んで頂いたテレスコ工房のおやじねこさんに挨拶しまた。ちょうど妻もいたので、一緒にお礼を言いました。そもそもおやじねこさんが声を上げなければ、この小海の星フェス自体存在さえしなかったはずです。本当にありがとうございました。


夫婦で参加

以前小海の星フェスのことで妻の意見を書いたのですが、今回はリアルについてきているので、その評価を色々聞くことが出来ました。そもそもリゾートホテルということで、基本的にかなり満足していたようです。所々発言するので、覚えていた限りを箇条書きにしてみます。

まずは参加前に言っていたこと。
  • アウトドアサウナがあるので、水着を持っていく。-> 結局入らず。
  • プールはやってるかな?-> やってなかった。
  • シャトレーゼなので、お菓子の城みたいなのを想像している。->ウェルカムスイーツも逃してしまい、お菓子の城にはならなかったらしい。
  • 温泉のアイス食べ放題が楽しみ。-> 「おひとついかが」とか書いてあったので、遠慮して一回の入浴につき一本しか食べなかったそうです。
まあ、事前にいろいろとイメージを膨らませることはいいことだと思います。それよりも次に書くように、他にたくさん素晴らしいことがあったようで、こんな些細なことは吹っ飛んでいたようです。

参加した後に言っていたこと。
  • 食事がとてもおいしい。夜も朝もビュッフェ形式で食べ過ぎてしまい、会場のキッチンカーなどのメニューをあまり食べることができなかった。
  • 夜のビュッフェのケーキがとても美味しかったが、大きすぎて一人だと(初日はSamは懇親会に出ていたので、一人でビュッフェで食べてもらいました)種類が食べられない。
  • 会場で試食した豆が美味しかったので、いくつか購入した。町としてああいったものを扱うのはとてもいい。
  • 探鳥会のようなプログラムがあるのはものすごくいい。案内してくれた方が持っていた本の著者だったのでサインしてもらって嬉しかった。星に興味がなくてもこういったものが一つでもあるだけで、かなり楽しむことが出来た。
  • 家族連れも多く、女性もたくさんいたので、たくさん話すことができた。
  • ホテルの部屋でも、とてものんびりできて快適だった。余裕があってとてもリラックスできた。
  • 周りを散歩したが、自然を利用した遊具などがあり、子供たちが遊んでいるのが良かった。
  • アクセサリなどのテントは可愛いものがたくさんあったが、旅行としてきているので何かお土産っぽいものが選べると嬉しい。
  • 山歩きの格好をしてクラフトブースへ行っても全然声をかけられなかったが、スカートを履いて街中の格好にすると盛んに声をかけられた。格好は大事だ。
  • ホテルの一部スタッフ、忙しそうなのは仕方ないが、対応が少し気になった。
  • 清掃の方達は全員ものすごく丁寧な対応だった。

続いて私からの感想です。

今回はものすごく雰囲気が良かった気がします。天気にも恵まれ、昨年まで問題とされていたところも大幅に改善しているのを実感できます。写真は土曜日昼過ぎ頃の様子ですが、会場にはたくさんの人が来ていて盛り上がっているのがわかります。
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天文ファン同士の交流がすごいです。SNSで見てるだけでも、数多くのリアル対面での挨拶があったのがわかります。こういった場を提供してもらえるのは感謝でしかありません。

望遠鏡エリアをメイン会場も真ん中に持ってきたのも良かったです。中央に来れば、一般の人でもより気軽に見せてもらえるとわかります。

今回の星フェスは夫婦とか、家族とかで参加されている方を多く見ました。京都の「星もと」でも同じようなことを思ったのですが、今回はさらに輪をかけてです。かくいう私も、今回は妻同伴です。星まつりは基本屋外会場が前提なので、宿など周りになく、車中泊や贅沢してテント泊とかも珍しくありません。今回の「星と自然のフェスタ」は、星まつりの中ではかなり贅沢な部類で、ホテルが併設された会場、かつ講演会などもきちんと会議室で開かれます。こういった環境の良さがあると、無理をしなくてもよくなるので、家族も参加しやすいのかと思います。

自分的にはやはり今回の目的であった電視観望の講演と、夜の実演が大きかったです。両方ともかなり盛り上がったのはうれしかったです。初心者の方もたくさんきてくれたようで、電視観望が広がっていっているのを実感できます。


戦利品

最後に、書ききれなかった戦利品です。まず一つ目は、2日目にフリマスペースで購入したラベンデュラの、おそらく試作品のアイピースです。一つ同じようなものを持っているのですが、40mmで使い勝手が良かったので購入しました。でもこのアイピース焦点距離が何mmかわからないそうです。
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マリーチさんとM87JETさんからお土産を頂きました。とてもおいしかったです。どうもありがとうございました。白い写真たてはスワロフスキーのブースで頂きました。
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シャインマスカット入りのソーダですが、美味しいのと少ないので家族で取り合いになりました(笑)。


最後に

今回の星フェスでとても多くの方に会いました。会った人の数が多すぎなので個別の名前を挙げることは控えますが、また来年の星まつりで全国の星友と会えたらと思います。

今年の「星と自然のフェスタ」はとても素晴らしかったです。二晩とも晴れという天候にも恵まれたこともあるのでしょうか、会場の雰囲気自体がすごく良かった気がします。去年までの問題もかなりのレベルで解決していたと実感することができました。おやじねこさんはじめ、関係者、スタッフ、ボランティアの皆様の努力のおかげかと思います。私は講演で大変お世話になりましたし、妻共々夫婦で3日間楽しませて頂きました。本当にありがとうございました。

これだけの規模のイベントになると、相当大変なのかと思いますが、来年以降の小海での星フェスもどうしても期待してしまいます。ぜひ次回も参加したいと思うような、本当に素晴らしい星フェスでした。



 

小海の「星と自然のフェスタ2022」の2日目前半の記事から続いて、2日目の後半の様子です。



いよいよ電視観望講演

私が担当する電視観望の講演会は14時40分から。午後も最初のうち会場内を回っていましたが、いよいよ13時頃になると落ち着かなくなってきて、一旦ホテルの部屋に戻りスライドのの最終チェックをします。スライドは数えたら75ページもあります。時間は50分なのでかなり多めですが、ライブスタックで変わっていく様子を何枚かアニメみたいに切り替えていくので、そういうのをさっ引いても実質60枚切るくらいです。まだかなり多いので、実際のトークの時にはテンポよく進めていく必要があります。

14時前にもう一度本部前に行って、残り枚数の確認です。この時点でまだ10枚以上残っていましたでしょうか。ちょうどかんたろうさんがいて「お布施、お布施」とかいいながらチケットを買ってくれました(笑)。ありがとうございました。来ない人もいるだろいということでチケットは50枚刷ったと聞いたので、この時点で40人くらいで実質ほぼ満席かなと思っていました。部屋に戻って、14時には荷物を講演会場に運び込みます。

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機材は
  • NEWTONY+Ceres-C+AZ-GTi
  • FMA135+Uranus-C+AZ-GTi
  • FS-60CB+ASI294MC
  • NIKKOR 50mm, F1.4+自由雲台
  • Vespera
となります。全部で4.5セットといったところでしょうか。一部借り物もあります。

機材は会場外の廊下のところに置いたのですが、ちょうど食堂上のガラス張りのテラス状態になっていて、昼間はとにかく暑いのです。それでも前の講演の終了15分くらい前になると、徐々に人が集まってきて、早速ですが機材を囲みながらの雑談モードの質問タイムが始まります。

そうこうしているうちに、前の講演が終了予定時刻少し前に終わったので、部屋の中に入り準備を始めます。とりあえず機材を適当に前方に置いて、次に参加者の確認です。ここまでの講演ではどうもチケットの確認をあまりしていなかったようなのですが、私の講演はワンコイン500円ということで有料なので、不公平がないようにしはくてはいけません。「では一旦外に出てもらって、チケットと共に入場してもらうことにしましょう」ということになり、2つあるドアの後方だけを開けてチケットを受け取り一人づつ入場してもらうことにしました。途中、スタッフの方がチケット受け取りを引き受けてくださったので、私はPCをプロジェクターにつないで、画面のチェックに取り掛かることが出来ました。その間に、参加者の方に前の方に資料を取りに来てもらいます。

資料は2つあり、ひとつはプレゼンスライドの中でも技術的なことを書いてあるページを印刷して、後で確認できるようにしたもの。今回のトークは基本的には初心者向けにしました。やはりまだまだ初めてみたいという方の声をたくさん聞くことと、情報が拡散しているので何から始めたらいいかわからないという声もよく聞くからです。ただ、話を聞いただけではなかなか覚えていられない細かいことも多いはずなので、ページ数を限ってますが、必要と思われるページを印刷して確認できるようにしてみました。

もう一つの資料は、少しマニア向けにと考えたもので、今回特別に用意したCMOSカメラの系譜図です。現在いろいろとまとめている資料の一部で、ファーストバージョンを講演に来ていただいた方に限定公開してみました。かなり気合を入れて用意したのです。講演に参加された方のブログ記事などをみている限り、結構好評なようで少し安心しました。今後もう少し時間をかけて仕上げていくつもりです。

機材を発表順に並べて、プロジェクターにも画面を映して、準備完了となります。始まりの時間の14時40分まで5分近くあったので、その時間ももったいなくて質問時間にします。

ちょうど14時40分に開始して、講演自体はページ数の割に滞りなく進みました。できるだけわかりやすくと思いましたが、どうだったでしょうか?機材の説明が暗い中でだったので、どこまで見えたか心配でしたが、講演終了後にあかりがついてから、片付けている際にも前に来て見ていた方が多くいたので、短時間でしたがなんとか見ていただけたのかと思います。

実際にはトークが終わってからも時間が10分近く余っていたと思います。ここでも時間ギリギリまでたくさんの質問が出てきました。片付けの最中にも、特に機材を見ながらいろいろ聞かれることも多かったです。こうやって面と向かって質問をやり取りできるのは、リアル開催の最大の魅力です。コロナがこのまま収まって、星関連のイベントが以前のように普通に行われるといいのですが。

その後、会場を次の講演の方に引き継ぎ、廊下であらためて機材を台車の上に乗せてホテルの部屋に向かいます。ここでやっとホッとできました。

たくさんの方に来て頂き、質問等もとても盛り上がったので、本講演は大成功かと思います。開始の際の準備のときに机の搬入とか色々手伝ってくれた方々、片付けの際にも同じように手伝ってくれた方々、会場スタッフの方、そもそもこの講演の準備に貢献していただいた多くのスタッフの方々、そして講演に参加していただいた皆様、星仲間の知り合いの方も多く参加してくれました。本当にありがとうございました。


講演終了後

講演も無事に終え、まだ興奮も冷めやらぬまま部屋に戻りました。渡されたチケットを数えると、なんと49枚ありました。もともと40名の定員でしたが、チケットだけ取って来れない方もいるなどの考慮でしょうか、余分に発行していたと聞いています。後で本部で確認したら6枚残っていたので、だれも欠席しなかったとしたら55枚発行され、49人来てくれたことになります。用意していた資料は50部切るくらいだと思っていたのですが、それでも1部残っていたので、実際には何度か印刷テストしていたのも混じっていて、ちょうど50部くらいになっていたのかもしれません。もし参加したのに資料をもらうのを忘れていたという方がいましたら、Twitterの方でご連絡頂ければ個別に送らさせていただきます。

講演会場とその外が暑かったのでしょう、部屋で気づいたら汗だくでした。ちょうどいいやと思い、そのまま温泉に向かいます。

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さっぱりした後のアイスは格別でした。でもその間にどうやら抽選会を逃してしまったようです。

夜はシュミットブースで19時から電視観望実演をするので、18時のレストランオープンの少し前から並び、早めの夕食ビュッフェです。朝食ビュッフェよりも豪華で、嬉しかったのがケーキです。すでにたくさん食べてお腹いっぱいなのですが、やはりケーキは別腹。妻と二人で大きなケーキを3つ(と言っても2つぶん以上は私が)食べました。

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このケーキも美味しかったですが、その後に食べた柿のケーキも美味しかったです。


シュミットブースでの電視観望実演

食事を終えて、電視観望実演の準備をしていたら、もう19時ギリギリです。急いでシュミットブースに移動して、そのまますぐに実演開始となりました。今回はあらかじめ開始時間と終了時間をはっきりと決めることにしました。これは昨年の実演で夕方のうちから準備を始めたら人が集まり始めてしまって、どこが開始か全くわからなくなってしまったことの反省からです。さらに、準備するところも含めて、見る人によっては参考になるということで、本当にカメラの接続から開始です。

初めから3-40人はいましたでしょうか、たくさんの人が集まっていて、講演に参加くれた人もたくさん来てくれているようです。機材は最近いつも使っているFMA135にUranus-Cを取り付け、光害防止フィルターとしてCBPを使っています。架台も定番の手軽なAZ-GTiです。

ところが今回は接続したPCが絶不調です。まずSurface7が反応しません。キーボードもタッチパッドも、画面を触ってのクリックも動かなくなりました。こんなのは初めてのことです。でもこれ、後でホテルの部屋に帰ると普通に動いたので、ちょっと謎です。もちろん予備のPCは用意してあって、2台目のSurface8に移しました。ところが、PC単独では問題ないのになぜかHDMI出力の大型モニターに画面が出ず、こちらも諦めます。結局、最後の砦の結MacBool ProをBootCampで起動しました。こちらは大型モニターにも表示でき、なんとかその場を凌ぐことができました。ただし、このBootCamp軌道でのSharpCapですが、プレートソルブは設定していなかったので、うまく自動導入の精度が出るか、ちょっとドキドキものでした。

恥ずかしながらですが、こんなトラブル含めて、そのまま見ていただいての実演となりました(笑)。動き出してからは極めて順調です。最初はたしか北アメリカ星雲を導入したでしょうか。ライブスタックと共に徐々に出てくる形に「オーっ!」という雰囲気です。説明に夢中であまり記憶がないのですが、多分次がアンドロメダ銀河、他に亜鈴状星雲、三日月星雲とかにいったと思います。例によって講演中の写真が全然なく、サイトロンのスタッフの方がその時の様子を撮影してくれた写真を頂いたので、載せておきます。

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今回の電視観望は2台体制です。私の機材は口径わずか3cmでここまで見えるという驚きを、となりではAskarの80PHQで、こちらは口径も十分で淡いものも見えるというデモです。80PHQの画像は大型プロジェクターに映していて、網状星雲の細かい模様や、FMA135では流石に淡くて映しきれないM33: さんかく座銀河を映し出したりしていました。

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集まってくれた方からは質問がひっきりなしに出てきます。すでに自分で試している方、初心者でもかなり本気でやってみたい方と、質問からその熱気が伝わってきます。そんな中に、横浜から来たという小学3年生の女の子と、そのご両親が熱心に話しかけてくれました。なんと抽選でNEWTONYが当たったそうです。最初初心者かと思ってNEWTONYとCeres-Cとか話していたのですが、どうやら「月とか惑星の次に行きたい!」とのこと。スターセンスエクスプローラー付きの鏡筒も持っているようです。ならば話は早くて、「できるだけ面積の広いカメラに予算をかけた方がいいのでは?」という話になりました。

まだまだ盛り上がっていますが、今回は20時半で終了ということにして一旦締めます。その後もM15を見たいとかでリクエストもあったのですが、80PHQのほうで終了後少しだけ映し出していました。私の方はまだまだプライベートでやる予定だったので、終了後しばらくしても残ったていた人には、「一旦出直してきてそこの中央エリアでこじんまりやります!」などと伝えて、一旦終了となりました。

シュミットでの実演が終わり一度ホテルの部屋に戻ると、妻は完全にくつろぎモード。どうも妻も少し外に出て実演を見に来ていたみたいで、開口一番「パパのところだけ人がいっぱいだったよ!一体何やってたの?」とまるで何か悪いことでもしているようかの言われよう(笑)。「今からまた行ってくる」とだけ言い残し、再び機材を持って外に出ます。


中央エリアでの電視観望

去年はシュミットでの実演で疲れ果てていて、夕食はコンビニで弁当を車の中で食べた後、力尽きて途中の道に車を止めて寝てしまい、会場にたどり着いたら0時過ぎで何もできなかったという痛い経験をしています。でも今年は実演が終わってもまだ余裕があるので、再び中央エリアに機材を持って繰り出し、今度は個人的に電視観望実演です。

機材を持ってホテルから出たところで、先の実演中に話していた小学3年の女の子と、そのご両親がちょうどホテルの部屋に帰るところでした。「これから電視観望するのですが、良かったら一緒に見ますか?」と声をかけると、即答で「はい!」とのことで、さらに夜の部にも参加することに。3年生なので眠くないか心配でしたが、「普段も夜11時頃までは星を見ている」とのことなので、全然大丈夫そうです。

まずはセッティングをしつつ、「そういえば星座ビノとか見たことありますか?星座用の2倍くらいの低い倍率の双眼鏡です。」というと、普通の双眼鏡は持っていても星座ビノは知らない様子。とりあえず電視観望の方の用意が終わり、M42:オリオン大星雲が画面に入ったとことでライブスタックしつつ、その間に車の方へ行き星座ビノを撮りに行きます。たくさんの星座ビノの入ったプラスチックケースとともに帰ってくると、ちょうどM42もいい具合にノイズが落ちています。長くスタックすると、ランニングマンも見えてくるので、みんなでその形を確認します。

さてここから星座ビノ見比べ会の始まりです。知り合いでは、いのさんとがいましたで。あとは小海で初めて会った方達です。人数分のビノは出したつもりなので、7-8人はいましたでしょうか。上板2丁目さん作のものが
  • cokin
  • Nikon
  • Canon
市販のものが多分ですが
  • 昔の白いWidebino28
  • Supere Widebino36
  • 笠井の3倍
  • サイトロンの2倍
  • SCOPETECHの1.8倍
くらいでしょうか?それぞれに特徴があって、子供だとcokinが接眼側の径が大きいので見やすく、NikonとSupere Widebino36はやはり見え方が他とは一段上というのは伝わったみたいです。Canonも負けていません。逆に3倍は、見える範囲が狭くなり星座の形がわかりにくくなるので、初心者にはやはり2倍が良さそうです。

3年生の女の子とご家族からは、星フェス終了後に「Supere Widebino36を買うことにしました」と、メールが来ました。メールには女の子のとても可愛いお礼の手紙が添付されていました。電視観望にも興味があるので、引き続きメールで機材選定とかのやりとりしています。こういった出会いも星まつりならではで、全国に星仲間が増えていきます。

電視観望はその後も続き、0時近くになってやっと片付けです。この日はあまり画像は残していませんでしたが、数少ない残っていた画像です。

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片付けがほぼ終わり、機材も車に積み込んで、もう少しだけメイン会場をプラプラしていると、Pentax一眼でSharpCapで電視観望がてら撮影をしている若い方がいました。話を聞いてみると、なんとこの方ペンタ用のASCOMドライバーを書いている方とのことで、それを使ってSharpCapで見ているというのことでした。昨晩お会いした、Pentax鏡筒で電視観望したいという方もその場にいて、一緒にSharpCapでPentaxカメラが動く様子を見ていました。まだまだ不安定と言っていましたが、自分でドライバーを書いて動かしているところがすごいです。帰ってからTwitterでフォローさせていただきました。

気づくと結構薄い雲が空のかなりの範囲を覆ってきています。0時半頃でしょうか、そのあとにキャンプサイトへと移ります。


夜中のキャンプサイトにて

キャンプサイトでは、XRAYさんはじめ、Masaさん、かんたろうさんなどが火を囲んで話しています。Masaさんとは初顔合わせすることが出来ました。Twitterの様子から20代くらいのかなり若い方かと思ったのですが、私とかなり近い年齢だということがわかりました。SNSだけだとなかなかわからないですね。いつもハンドルネームと顔と本名がぐっちゃになってしまい、色々申し訳ないことをしてしまっています。名前とか間違えて覚えていたら本当に申し訳ないのですが、どうかご容赦ください。

集まっている人の中で、特に昨年XRAさんと一緒に来ていたburamudさんと画像処理について突っ込んでお話しさせてもらいました。昨年の時点では「まだこれから始めます」みたいな雰囲気でしたが、最近はASI533MC Proまで買ったそうで、撮影にかなりのめり込んでいるようです。「ほしぞloveログ」もよく見て頂いているようで、最近撮ったバラ星雲の中心部の色出しとか、いろいろ聞かれました。撮影したバラ星雲に色が出ないと悩んでいるようなのですが、画像を見る限り赤一辺倒でなく、白っぽくなっている部分も残っているので、青の諧調は十分残っているようです。なので画像処理の問題で、出にくい青をきちんと引き出してやれば、色階調がきちんと出てくると思います。ノイズ処理がうまくいかなくて淡いところがモコモコしてしまうという話もしました。それでも色々話していて、若い方は1年でものすごく成長するというのを実感しました。

すこし晴れてきたので、かんたろうさんがM42を導入しようとしたのですが、ファインダーもすでに片付けてしまったとのことで導入できず断念したようです。ここで私もそろそろ眠くなってきて、明日の帰りの運転もあるので、そろそろホテルに帰ることに。時間は午前1時20分くらいでした。


2日目まとめ

2日目は講演を含めて超盛り沢山でした。書ききれていないこともたくさんあります。多くの星仲間に会っていますが、ほんの一部の方しか登場して頂いていません。新しい星仲間との出会いもたくさんありました。今回はとても充実した星フェスになりました。

さて、次の記事は3日目についてです。


 

小海の「星と自然のフェスタ2022」の初日の記事から続いて2日目の様子です。




朝からホテルのビュッフェで大満足

2日目は朝起きてからすぐにビュッフェ形式の朝食です。私はそもそも朝は寝ていようと思っていたのでいいのですが、妻は本当は野鳥探索イベントに参加するはずでした。結局完全に寝坊。二人とも8時頃になってやっとレストランへ行くことに。

昨晩は懇親会だったので妻には一人で食べてもらっていましたが、朝は一緒に食事を取ることができました。食事も美味しく、シャトレーゼのヨーグルトも好きなだけ食べることができ、もう朝からお腹いっぱいで大満足です。

食事後、9時くらいから早速会場内のブース巡りです。妻は何か誤解していて「10時までの1時間何しよう?」とずっと言っていました。どうもイベントは10時になったら開催だと思っていたらしく、それまではメイン会場でも何もやってないと思っていたようです。私が9時に出て行くと言ったら、ホテル内の探索を1時間くらいすると思ったようで、だから「1時間どうしようかな?」と言っていたみたいです。でも9時でもメイン会場に人が来ているとわかって、「じゃあ行く!」となりました。

でも会場に出た途端に私の方が話に夢中になってしまって、妻はいつの間にかどこかへ消えてしまっていました。申し訳なかったのですが、一人で勝手に楽しんでくれていたようです。ヨカッタ...。


フリーマーケット

今回はフリーマーケットも盛んで、かなりの件数が出ていました。早いうちにいいものを手に入れようと、まずはフリマスペースへ。フリマの場所も昨年より行きやすく近くなっていて、今回はメイン会場のすぐ脇の一段上がったところです。

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ホテルに近い側に、上板2丁目さんが今年もまた手作りの星座ビノを販売していました。
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以前書いたSuper Widebino36の記事のコメントで「もう星座ビノ作らないかも」と書き込みがあり、とても心配していました。今回はほぼ完売したとのことで、なかなか材料が手に入らないとのことでしたが、まだ5台くらい作ることを考えているそうです。珍しかったのは、SONYがCarl Zeissに作らせたテレコンビノで作った星座ビノです。まだ保有していたいとのことで売り物ではないとのことですが、いつか見比べをしてみたいです。

さらに上板2丁目さん、ネタでニュートン反射に見えるおかしな望遠鏡を出していました。
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某車メーカーのCMやヤフオクでもあるように、一般の人は気づかないかもしれませんが、天文マニアはすぐに何かおかしいと気づきますね。でもこの鏡筒だけはこれで正しいのです。本来の主鏡の位置にレンズが入っていて、実はこれ屈折型の望遠鏡で、本来の副鏡が正立プリズムというわけです。これを見たかんたろうさんが即決で購入していました。

あと、上板2丁目さんも最近電視観望を始めたらしいです。Keiko のSE-AT100Nを手に入れて電視観望に使っているとのことです。
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でもSE-AT100Nって普通にCMOSカメラを入れてもピントが出ないはずで、そのことを聞いたら鏡筒を縮め、接眼部を取り替え、ドローチューブを切断し、ものすごい解像をしていました。さすがです!

写真を撮り忘れてしまいましたが、山梨にある宿「スターパーティー」のオーナーご夫妻がフリーマーケットを出していました。ブログはいつも読ませていただいていて、電視観望の記事の中に私Samのことを書いてくれていることもあります。小海の会場まで車で40分くらいと、ここからだともうすぐ近くの様です。私はまだ行ったことがないのですが、いつか泊まりに行きたいです。

フリマで買い物をしたのはホテルから一番離れているブースです。C8関連のものが幾つか出ていました。ここでは鏡筒バンドとフードを購入しました。
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本体も格安で売っていたのですが、ミラーのメッキが剥がされてしまっていてたので諦めました。でも太陽に用に光量を減らす目的で買っておくのはアリだったかもと、自宅に帰ってから思いました。

他にもフリマスペースはかなり充実していて、高橋の三脚などいくつも迷ったものがありましたが、どんどん売れていったみたいでめぼしいものは早くに無くなっていきました。

フリマスペースでは多分午後になったくらいでBlack☆Pandaさんが到着してテントを設営していました。前回の記事で書かせて頂いたNEWTONY用のヘリコイドを販売していて、私がいる時だけでもいくつか売れていました。値段がNEWTONYに比べて誤差と言えないくらいのものだったのですが、後から聞いたらそこそこの数が出たそうです。NEWTONYを持っている方にとっては、ピント合わせが圧倒的に楽になることはやはり魅力なはずで、しかもフィルターは48mmのものを鏡筒前方に取り付ければ良さそうなので、十分実用的なのかと思います。


店舗ブースなどメイン会場で

メイン会場のブースも面白いものがいくつもありました。

Pentaxブースでは150mmの屈折をMS-4に載せていました。ブースのスタッフに聞いたら1号機で、会社に最後に残っているものだそうです。これに新製品の16.5mmと23mmのアイピースのうち、23mmの方を取り付けてデモをしていました。
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写真を撮り忘れてしまったようなのですが、Vixenの90mmのVSDの試作機は期待したいです。日本のメーカーには厳しい時代かと思います。担当の方も部材の調達も在庫確保と値段の引き合いがすごく難しいというようなことをおっしゃていて、なかなか値付けが確定しないとのことです。そんなネガティブな状況をことを吹っ飛ばすくらい、ぜひともここはVixenさんの底力を見せつけて頂きたいです。

スワロフスキーのフィールドスコープの見え味は、昨年も味わったのですが、今年もガツンときました。ものすごく鮮やかな見え味です。私は昼間に見ている限りやはり、会場の中では今年もこの見え味にNo.1をつけたいと思います。と言っても値段も相当なもので、そうそう気軽に買えるものではありませんが...。いつか手に入れられたらと思いますが、もし鳥をやっていたのならかなり無理しても買いたい一品です。
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スワロフスキーに素晴らしい見え味です。後ろ姿はTANKOさんです。
TANKOさん夫妻とウチの奥さんが、山での散歩で一緒になって(私抜きで)仲良くなったみたいです。

中央での望遠鏡で一番インパクトがあったのが、ジローさんのミューロンでの太陽Hαです。
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一見DAYSTARのHαフィルターを接岸部につけているだけに思いましたが、聞いてみるとPSTエタロンをDAYSTARの手前に仕込んでいて、なんとダブルスタックだそうです。しかも長焦点のミューロンなので、200倍以上の倍率だとか。この倍率で眼視でHαでしかもダブルスタックなんて、そうそうあるものではありません。ERFもきちんと紐で万が一でも落ちないようになっていて、安全面もきちんと考えてあります。最近やっと見える様になってきたとへりくだっておっしゃていましたが、さすがのジローさんです。本当に素晴らしいです。

ここら辺でhosirokumanさんに初顔合わせすることができました。2021年のCP+の講演のことを雑誌に書いて頂いた時にやりとりして以来、やっとお礼を言うことが出来ました。その節は本当にありがとうございました。


食事関連はビュッフェでお腹いっぱいであまりレポートできませんが、毎年恒例のプリンだけはどうしても食べたいのを我慢できませんでした。
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今年も安定の味で、毎年書くのですが小さい頃に食べた母が作ってくれたプリンの味を思い出します。「卵と砂糖だけを使っている」とのことで「日持ちはしないけれど」とおっしゃってましたが、ここでこのプリンを食べるのも小海の星フェスの目的の一つとなっています。

11時過ぎくらいになり、午後の講演のことが少し気になってきて、チケットがどれくらい出ているかを本部に確認しにいきました。
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数を数えてみると、まだ20枚以上余ってたので少しTwitterで宣伝しました。大丈夫かなあ?お客さん入ってくれるかなあ?と心配していましたが、本部の方が「一番人気ですよ」とおっしゃってくれたので、少し安心しました。

ここからもう少し会場内をプラプラしていて、12時くらいになるとだんだん講演モードになってきます。2日目は描くことが多く、まだまだ長くなりそうなので、ここら辺で一旦おしまいしにて、次の記事で後半をまとめます。



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