2023年もいよいよ星まつりシーズンの始まりです。昨年から6月に移った福島の星まつり。今年は6月2日(金)から4日(日)の開催です。私は2日目の土曜日から参加。でも今回参加するかどうか散々迷っていました。いちばんの理由は最近ちょっと忙しいからなのですが、それに加えて台風が心配でした。北陸地方から福島に行くのは大丈夫なのですが、で太平洋側の状況がひどいみたいで高速道路もかなり通行止めのようです。関東勢が来ないと、そもそも人が来ないのではという心配もありました。どうしようかぎりぎりまで迷っていたのですが、今回は4人の人に会いたいと思っていたので、それを目標に星まつりに行くことを決めました。
一応準備は金曜の夜からしています。土曜日の午後からは晴れの予報であること、今回の星まつりは満月と重なることを考慮し、機材は太陽セットと電視観望のみにして撮影はしないこととしました。なので量的には大したことはないです。まだ行くかどうか決心していなかった金曜21時、とりあえず早めに寝ておきます。でも実際に寝られたのは多分22時過ぎ。でもなぜか0時に目が覚めてしまい、その後寝られなかったので、とりあえず車に荷物を詰め込んでシャワーまで浴びていつでも出れるようにします。あと少し寝ておこうと思ってソファでウトウトまではするのですが、結局どうしても眠れなくて気づくと午前3時。荷物詰め込みの時から雨も全然大したことなかったので、ここでやっと決断して自宅を出ました。
道中の高速でちょっと眠たかったですが、運転自体は極めて順調でした。途中2度ほどサービスエリアで休憩します。例年の新潟手前の黒崎SAのすごく気さくなスタバですが、今回もSAには寄ったのですが通過時間が朝の6時頃と店が空いていませんでした。今年もお姉さんとお話ししたかった...。8月の胎内の前にも寄ることにしよう。
8時半前にはETC専用の田村インターを降りて下道を10kmほど走ります。最後の山に登る前に、ガソリンを入れコンビニで買い出しです。ガソリンはもし夜に会場を立つ場合に備えて、店が空いている明るいうちに満タンにしておきます。コンビニでは万が一キッチンカーにあり付けない場合も想定して、少し多めに食料を買い込みます。複数日にまたがる場合はクーラーボックスも持っていくようにしているので、ここで氷を買って補充しておきます。まだそこまで暑くないので、1日くらいなら持つでしょう。
会場に到着したのは朝8時半過ぎくらいだったでしょうか、駐車場に到着して早速、会いたかった4人のうちの一人と会うことができました。陣馬写真工業のHBさんです。HBさんは学生時代の私の先輩にあたる方です。今回もかなり話し込ませて頂きました。
早速HBさんと少しだけ会場を回りましたが、まだ9時前なので開いているブースはわずか数件です。
国際光器はいつもの朝イチ営業で、早速48mmのBaaderのSIIフィルターのB級品をゲットしました。国際光器はチェックがかなり厳しいので、B級品といっても私の撮影レベルでは全く問題なく、むしろお値打ちなのがありがたいです。今回も通常価格との差額だけで往復交通費の半分を節約できてしまいます。まあ、買い物をしている分だけお金は出ていっているので「節約?いったい何を言ってるんだ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いつか絶対買うものならば得なのです...。多分...。
昨晩はほとんど寝られなかったので、この時点でかなりの眠気。HBさんも「寝るなら今のタイミングが一番かも」と言ってくれたので、一旦車に戻って寝ます。でも遠足前のワクワクと同じで、眠いのに全然寝られません。結局少しウトウトしただけで、10時頃に再び会場に。もうブースもかなり開いてきたので、気を取り直して早速ブース周りです。
今回の目玉はなんと言ってもZWOのSeeStarでしょうか。ZWO製品を扱うKYOEIさんにも、星見屋さんにも置いてありました。残念ながら事前情報の通り電源を入れることはできないとのことでしたが、持ち上げてみることもでき、大きさや重さがよくわかりました。星見屋さんによると「試用版」とのことで、まだ製品版は変わる可能性はゼロではないとのことです。値段がこれまでの同様な一体型の機器に比べ、格段に安くなっているのでこれは相当な人気になるかと思います。日本だけでなく、世界的にかなりの数が出回るはずで、きちんとZWOから出荷されるのかまだ予断を許さないとのことだそうです。SeeStar人気で天文人口が増えてくれればと思います。
Vixenは2月のCP+でのブースと同じく、VSDとアイピース差し込みタイプのファインダーが展示されていました。いつも福島で会うことができるI君は今回きていないとのこと。新しいファインダーもI君のアイデアとのことなので、直接会って話をしたかったです。残念。
外山電子ブースではHBさんの皆既日食の写真が。これまで全く見たことないようなものすごい解像度のコロナ(病気の方ではなく、元の意味での太陽コロナのことです)です。今月号の天文ガイドに掲載されるそうなので、皆さんぜひとも買って読んでみてください。
同じ外山電子ブースに、これもHBさんの出品とのことですが、NJPが置いてありました。陣馬写真工業ではピリオディックモーションを直接測定する業務用の機器を開発販売しているのですが、これで測定した実測値がなんと3秒台前半で、NJPの中でも飛び抜けて精度が出ているとのことです。でも値付けもかなり飛び抜けていて、結局最後まで売れ残ってしまったとのことです。
今回のブース巡り、話ばっかりしていてほとんど写真撮ってませんでした。例えば、星見屋では店長とHBさんとで若者のパスポート所持率と、自宅に星を見るための望遠鏡がある率をめぐってずっと話し込んでました。驚くことにこれ、両方とも17%とのこと。高いか低いかよくわかりませんが、星見屋店長が「これだったらもっと天文人口増やせるはず」と密かな野望を抱いているようでした。
アストロアーツでは星ナビのネタについて編集長と長話です。もしかしたらこのブログか少しだけ関連する記事がいつか出るかもしれません。
ブース廻りの戦利品は、まずはなんと言っても300円双眼鏡です。「ジャンク、カビあり」とか書いてましたが、全然許容範囲でその時点で7倍、12倍、20倍(?)と3台あったうちの7倍のものを手に入れました。
もう一つは鏡筒カバーです。ε130用のものを袋なしで安く売ってもらいました。手作りで作る予定なのですが、それまでの繋ぎと予備でちょうどいいかと思いました。
そういえばε130でHBさんから重要な情報を聞くことができました。回転装置を90度、180度、270度と変えると星像が変わるのは、回転装置廻りの精度の問題で、既知のεの一般的な問題の一つとのことです。なので、回転を固定して使うか、シムをどうにかして組み込んで調節するなどの必要があるとのことです。シムも入れる場所は確定しているわけでもなく、どこで精度が出てないかを見極めて決める必要があるみたいです。ツワモノのHBさんは、旋盤で接触面を削って精度を出したとか。動画を見せてもらいましたが、旋盤の回転でマイクロメーターの表示が周期的に動いていました。私は流石にここまでできないので、シムでなんとかならないか探ってみるつもりです。
もう一つε130の情報で、明るさのムラがどうしてもできてしまうそうです。前回見せた中心の暗くなるの(これはフードで解決できそう)とは違い、網状星雲の右片側にある三日月状の暗部はその典型だとのことです。原因ははっきりとはわかっていなくて、これはもうこんなもんだと思うのがいいのかもしれないとのこと。ちょうど悩んでいたところだったので、このことが聞けただけでも星まつりに来た甲斐がありました。
もちろんこれらの情報は自分では確かめていないので、実際本当かどうかはわかりませんが、こう言った意見もあるということを考慮して、今後の光軸調整や漏れ光問題に取り組んでいきたいと思います。
駐車場に戻ると、栃木のグループの方(多分)からお誘いがあり、焼き餃子とスパゲティーを頂きました。以前も子供と一緒にアヒージョを頂くなど、毎回美味しいものをご馳走になっています。毎回どこのグループか聞いていると思うのですが、いろんなグループの人がいるとのことで気にしなくていいと言われました。2017年だったと思いますが、ここ福島でお会いしてた柏で望遠鏡のある学習塾を開いているKさんもこのグループにいるらしく、間も無く到着とのこと。結局Kさんと話すことはできませんでしたが、夜の講演会で顔だけ確認することができ、Kさんも気付いているようでした。ここではさらに焼酎を頂いて、お酒にあまり強くない私は結構酔っ払ってしまいました。
ここだけでなく、夜にも2019年の胎内で知り合ったたつさわさんから誘われて、ポークウインナーをごちそうになりました。XRAYさんやyagiさんもいて、ぐらすのすちさんにはとても美味しいコーヒーをご馳走になりました。ぐらすのすちさんとは星見屋さんで2ショットで撮ってもらいました。
今回自分で用意したのはコンビニのサンドイッチとかがほとんどだったので、とても美味しくいただけました。どうもありがとうございました。
そんなこんなで、午後3時から大抽選会が始まりました。今回は番号のついた小さな札が受付をした人全員に配られ、希望の地元の名産品の前の箱に入れてくじ引きが始まります。
残念ながら当たりませんでしたが、ここで外れても次の天文関連用品のチャンスがあります。天文関連の1位はVixenさん提供のPORTA IIなので、かなり豪華です。私はSVBONYさん提供のTシャツが当たりました。
今回お会いしたかった4人のうち、一人は国立天文台の渡部先生。もう一人がKYOEIのMさんです。
まず、この星まつりの一番の目玉イベントの渡部先生の講演ですが、どうしても先生がご都合で来られなくなってしまたということで、代理の方の講演となってしまいました。
さらにKYOEIのMさんが電視観望の話をすることになっていたのですが、Mさんも体調不良で現地に来ることができず「講演は中止です」というアナウンスが流れました。
渡部先生の講演も、電視観望の講演も、それを楽しみに遠くから来ている方も多いのかと思います。そこでKYOEIの方と相談し、運営の台長と副台長にも相談して、せっかくの機会なので私でよければ電視観望の話をしましょうかという話をしました。運営の方々のとても柔軟な対応で、それでは電視観望講演急遽やりましょうということになりました。実際に決定したのが17時頃、講演は18時からです。スライドで話すので、場所を建物内の60インチ程度の大型モニターが置いてある所としました。すぐに接続テストと、ここからスライドの準備です。この時点で17時半、時間的にはかなり厳しかったのですが、ちょうどつい先週に天教で電視観望について話しています。そのスライドを一部手直しして話すことにしました。一部関係の薄いスライドを消し、タイトルやフッターなどを変更し、10分くらいでなんとか形にすることができました。というより、アナウンスが何度か入って17時40分ですでにお客さんが集まってきてしまい、講演前の雑談や質問コーナーになっていました。
18時少し前にはすでに座席は一杯で、かなりの数の立ち見の方が。司会の方の紹介で講演が始まりましたが、途中もさらに人数が増えているようです。マイクとスピーカーは使いましたが、画面が見にくかった方もいるかもしれません。突然のことで準備不足なところもあり申し訳なかったと思います。
講演自体は先週にも話しているので、ギリギリの準備にもかかわらず特に問題なく進みました。初心者の方も、かなりマニアの方もいたかと思います。前半は電視観望の一般的な話、中頃は初心者に向けての機材やソフトの話、最後の方は電視観望経験者に向けて観望会でのテクニックなどです。ちょうど1時間くらいで、すごい人数が来てくれて、実際かなり盛り上がったと思います。講演後の質問も多く出ました。講演を聞かれた方は、よろしければぜひ参考にしていただければと思います。
この頃には少し空も晴れてきていて、月が見えたりしていました。夜も期待していたのですが、少し晴れたのはほとんどこの時だけだったようです。
電視観望の講演後、天文ガイド編集長と話すことができました。最後の4人目の今回会いたかった人です。昨年電視観望で天文ガイドに何度か掲載していただいたのですが、直接お会いして話をすることができました。
その後19時半からコンサートがありました。アンコールも出て盛り上がっていました。
午後8時から渡部先生の講演の代わりのトークです。天文の話ということで重力波についてでした。私はちょっと忙しくて?聞くことはできませんでしたが、話はかなり面白かったという評判で、質問もたくさん出ていて十分盛り上がったようです。地元出身の渡部先生の代わりというので、かなりのプレッシャーになるかと思いますが、なんとか代役を果たしたようです。
その後はさらに台長の呼びかけで、サプライズでオークション大会が始まりました。私はその頃には駐車場でXRAYさん達と双眼鏡を見比べさせてもらったりで参加はできませんでしたが、スピーカーからは盛り上がっている声が聞こえていました。時折雲間から月が出ていましたが、あとは金星が見えていたくらいで、ほとんどの時間は曇っていました。
今回、当初は土曜夜には晴れる予報だったのですが、結局ほとんどの時間で空は雲に大部分覆われていました。21時頃でしょうか、再び会場に行くともう片付けがはじまっていました。曇っているので各店舗ブースも観望を諦めたみたいです。でもこれがまた天文あるあるで、片付けが終わりに近づくにつれ星が見えてきます。これならと、ミニ電視観望セットのお披露目と星座ビノ見比べ会を開催です!
ACUTERのTRAVERSはミニAZ-GTiとも言うべきもので、つい何日か前にサイトロンさんから製品バージョンが完成したので、是非試してみてくださいと送られてきたものです。今回はFMA135と組み合わせています。今回詳しくは書かずに、別途独立した記事で書こうと思っていますが、初操作にもかかわらずノートラブルで導入までできました。
その時視えた北アメリカ星雲です。
淡いですが、網状星雲。
電視観望自身は導入も含めてうまくいったのですが、なんか出てくる星雲が淡いのです。でもよく考えたらそれもそのはずで、この日は満月です。月が建物の影になっていたので、直接の明るさが気にならなかったのですが、実際の空は相当の明るさだったはずです。
電視観望よりも「星座ビノ見比べ会」が異常に盛り上がりました。せっかくだからと手持ちの星座ビノ10個ほどを全部放出したら、来た人来た人みんなから変態呼ばわりで、ひどいもんです(笑)。
やっぱりNikonとSuperWide BINO36が人気でした。途中からNikonテレコンを利用した星座ビノの制作者の上板2丁目さんが来てくれました。というよりも、今回は元々上板2丁目さんから「今日見比べ会やりませんか?」とか呼びかけがあったイベントです。特に時間とか決めていなかったのですが、天気が悪かったのでもう帰ってしまったのかと心配していました。
上板さん、なんと今回は新作の星座ビノを片手に参戦です。1.4倍の2段が重ねのものや、小海で見せていただいたCarl Zeissも覗かせていただきました。中でも面白かったのが、本当の意味でのワイドビノで、倍率なんと0.6倍だそうで、視野が自分の目よりも広がる全く逆のコンセプトのものです。なんでも流星群観察に活躍するとのことで、さすがアイデアマンの上板さんです。今回これをしばらく貸していただいたので、流星群の時に使わせていただこうと思います。これを使ってトップカウントを狙います。
電視観望も星座ビノ見比べ会も、時間が経つにつれかなり寒くなってきて、徐々に流れ解散モードになってきました。私も撤収を始め、昨日からの寝不足もあってか、さすがに疲れ果ててしまいました。車に帰ったらちょうど0時頃。途中、M101の超新星を眼視するとかも誘われたのですが、猛烈な眠気で、そのまま寝てしまいました。その後、午前3時頃に目が覚めてメールなどチェックしたのですが、少し急用ができてしまったことがわかりました。まだ後ろ髪をひかれましたが、そのまま車を発進させ富山に向かうことにしました。台長、副題長始め、皆さんに挨拶できなかったことが心残りです。
最後にいつものように戦利品です。
あと、以下のセットは講演のお礼にといただいたものです。夏のお祭り観望会での景品などにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
今回、そもそも参加できるかどうかもわからなかった星まつり。蓋を開けてみたら、十分すぎるほど楽しむことができました。突然の講演も大変でしたが、それを上回る反応があり、私自身とても楽しむことができました。微力ながらも今回の星まつりの盛り上がりに貢献できていればと思います。
星を初めて7年ですが、その間にも星まつりは徐々に形態を変えています。それに伴う運営も相当に大変かと思います。スタッフの皆様にはどれだけ感謝してもしきれません。最後に挨拶できず申し訳なかったのですが、本当にありがとうございました。この星まつりが、今後もずっと続くことを願って止みません。
出発直前までグダグダと悩む
一応準備は金曜の夜からしています。土曜日の午後からは晴れの予報であること、今回の星まつりは満月と重なることを考慮し、機材は太陽セットと電視観望のみにして撮影はしないこととしました。なので量的には大したことはないです。まだ行くかどうか決心していなかった金曜21時、とりあえず早めに寝ておきます。でも実際に寝られたのは多分22時過ぎ。でもなぜか0時に目が覚めてしまい、その後寝られなかったので、とりあえず車に荷物を詰め込んでシャワーまで浴びていつでも出れるようにします。あと少し寝ておこうと思ってソファでウトウトまではするのですが、結局どうしても眠れなくて気づくと午前3時。荷物詰め込みの時から雨も全然大したことなかったので、ここでやっと決断して自宅を出ました。
道中の高速でちょっと眠たかったですが、運転自体は極めて順調でした。途中2度ほどサービスエリアで休憩します。例年の新潟手前の黒崎SAのすごく気さくなスタバですが、今回もSAには寄ったのですが通過時間が朝の6時頃と店が空いていませんでした。今年もお姉さんとお話ししたかった...。8月の胎内の前にも寄ることにしよう。
朝早すぎて開いてなかった黒崎SAのスターバックス。
8時半前にはETC専用の田村インターを降りて下道を10kmほど走ります。最後の山に登る前に、ガソリンを入れコンビニで買い出しです。ガソリンはもし夜に会場を立つ場合に備えて、店が空いている明るいうちに満タンにしておきます。コンビニでは万が一キッチンカーにあり付けない場合も想定して、少し多めに食料を買い込みます。複数日にまたがる場合はクーラーボックスも持っていくようにしているので、ここで氷を買って補充しておきます。まだそこまで暑くないので、1日くらいなら持つでしょう。
会場到着
会場に到着したのは朝8時半過ぎくらいだったでしょうか、駐車場に到着して早速、会いたかった4人のうちの一人と会うことができました。陣馬写真工業のHBさんです。HBさんは学生時代の私の先輩にあたる方です。今回もかなり話し込ませて頂きました。
早速HBさんと少しだけ会場を回りましたが、まだ9時前なので開いているブースはわずか数件です。
国際光器はいつもの朝イチ営業で、早速48mmのBaaderのSIIフィルターのB級品をゲットしました。国際光器はチェックがかなり厳しいので、B級品といっても私の撮影レベルでは全く問題なく、むしろお値打ちなのがありがたいです。今回も通常価格との差額だけで往復交通費の半分を節約できてしまいます。まあ、買い物をしている分だけお金は出ていっているので「節約?いったい何を言ってるんだ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いつか絶対買うものならば得なのです...。多分...。
昨晩はほとんど寝られなかったので、この時点でかなりの眠気。HBさんも「寝るなら今のタイミングが一番かも」と言ってくれたので、一旦車に戻って寝ます。でも遠足前のワクワクと同じで、眠いのに全然寝られません。結局少しウトウトしただけで、10時頃に再び会場に。もうブースもかなり開いてきたので、気を取り直して早速ブース周りです。
ブース廻り
今回の目玉はなんと言ってもZWOのSeeStarでしょうか。ZWO製品を扱うKYOEIさんにも、星見屋さんにも置いてありました。残念ながら事前情報の通り電源を入れることはできないとのことでしたが、持ち上げてみることもでき、大きさや重さがよくわかりました。星見屋さんによると「試用版」とのことで、まだ製品版は変わる可能性はゼロではないとのことです。値段がこれまでの同様な一体型の機器に比べ、格段に安くなっているのでこれは相当な人気になるかと思います。日本だけでなく、世界的にかなりの数が出回るはずで、きちんとZWOから出荷されるのかまだ予断を許さないとのことだそうです。SeeStar人気で天文人口が増えてくれればと思います。
こっちはKYOEIさんのSeeStar。
こっちは星見屋さんのSeeStar。
Vixenは2月のCP+でのブースと同じく、VSDとアイピース差し込みタイプのファインダーが展示されていました。いつも福島で会うことができるI君は今回きていないとのこと。新しいファインダーもI君のアイデアとのことなので、直接会って話をしたかったです。残念。
外山電子ブースではHBさんの皆既日食の写真が。これまで全く見たことないようなものすごい解像度のコロナ(病気の方ではなく、元の意味での太陽コロナのことです)です。今月号の天文ガイドに掲載されるそうなので、皆さんぜひとも買って読んでみてください。
同じ外山電子ブースに、これもHBさんの出品とのことですが、NJPが置いてありました。陣馬写真工業ではピリオディックモーションを直接測定する業務用の機器を開発販売しているのですが、これで測定した実測値がなんと3秒台前半で、NJPの中でも飛び抜けて精度が出ているとのことです。でも値付けもかなり飛び抜けていて、結局最後まで売れ残ってしまったとのことです。
今回のブース巡り、話ばっかりしていてほとんど写真撮ってませんでした。例えば、星見屋では店長とHBさんとで若者のパスポート所持率と、自宅に星を見るための望遠鏡がある率をめぐってずっと話し込んでました。驚くことにこれ、両方とも17%とのこと。高いか低いかよくわかりませんが、星見屋店長が「これだったらもっと天文人口増やせるはず」と密かな野望を抱いているようでした。
アストロアーツでは星ナビのネタについて編集長と長話です。もしかしたらこのブログか少しだけ関連する記事がいつか出るかもしれません。
ブース廻りの戦利品は、まずはなんと言っても300円双眼鏡です。「ジャンク、カビあり」とか書いてましたが、全然許容範囲でその時点で7倍、12倍、20倍(?)と3台あったうちの7倍のものを手に入れました。
もう一つは鏡筒カバーです。ε130用のものを袋なしで安く売ってもらいました。手作りで作る予定なのですが、それまでの繋ぎと予備でちょうどいいかと思いました。
ε130情報
そういえばε130でHBさんから重要な情報を聞くことができました。回転装置を90度、180度、270度と変えると星像が変わるのは、回転装置廻りの精度の問題で、既知のεの一般的な問題の一つとのことです。なので、回転を固定して使うか、シムをどうにかして組み込んで調節するなどの必要があるとのことです。シムも入れる場所は確定しているわけでもなく、どこで精度が出てないかを見極めて決める必要があるみたいです。ツワモノのHBさんは、旋盤で接触面を削って精度を出したとか。動画を見せてもらいましたが、旋盤の回転でマイクロメーターの表示が周期的に動いていました。私は流石にここまでできないので、シムでなんとかならないか探ってみるつもりです。
もう一つε130の情報で、明るさのムラがどうしてもできてしまうそうです。前回見せた中心の暗くなるの(これはフードで解決できそう)とは違い、網状星雲の右片側にある三日月状の暗部はその典型だとのことです。原因ははっきりとはわかっていなくて、これはもうこんなもんだと思うのがいいのかもしれないとのこと。ちょうど悩んでいたところだったので、このことが聞けただけでも星まつりに来た甲斐がありました。
もちろんこれらの情報は自分では確かめていないので、実際本当かどうかはわかりませんが、こう言った意見もあるということを考慮して、今後の光軸調整や漏れ光問題に取り組んでいきたいと思います。
いろいろご馳走に
駐車場に戻ると、栃木のグループの方(多分)からお誘いがあり、焼き餃子とスパゲティーを頂きました。以前も子供と一緒にアヒージョを頂くなど、毎回美味しいものをご馳走になっています。毎回どこのグループか聞いていると思うのですが、いろんなグループの人がいるとのことで気にしなくていいと言われました。2017年だったと思いますが、ここ福島でお会いしてた柏で望遠鏡のある学習塾を開いているKさんもこのグループにいるらしく、間も無く到着とのこと。結局Kさんと話すことはできませんでしたが、夜の講演会で顔だけ確認することができ、Kさんも気付いているようでした。ここではさらに焼酎を頂いて、お酒にあまり強くない私は結構酔っ払ってしまいました。
ここだけでなく、夜にも2019年の胎内で知り合ったたつさわさんから誘われて、ポークウインナーをごちそうになりました。XRAYさんやyagiさんもいて、ぐらすのすちさんにはとても美味しいコーヒーをご馳走になりました。ぐらすのすちさんとは星見屋さんで2ショットで撮ってもらいました。
今回自分で用意したのはコンビニのサンドイッチとかがほとんどだったので、とても美味しくいただけました。どうもありがとうございました。
大抽選会から、一連のイベント
そんなこんなで、午後3時から大抽選会が始まりました。今回は番号のついた小さな札が受付をした人全員に配られ、希望の地元の名産品の前の箱に入れてくじ引きが始まります。
残念ながら当たりませんでしたが、ここで外れても次の天文関連用品のチャンスがあります。天文関連の1位はVixenさん提供のPORTA IIなので、かなり豪華です。私はSVBONYさん提供のTシャツが当たりました。
突然の講演
今回お会いしたかった4人のうち、一人は国立天文台の渡部先生。もう一人がKYOEIのMさんです。
まず、この星まつりの一番の目玉イベントの渡部先生の講演ですが、どうしても先生がご都合で来られなくなってしまたということで、代理の方の講演となってしまいました。
さらにKYOEIのMさんが電視観望の話をすることになっていたのですが、Mさんも体調不良で現地に来ることができず「講演は中止です」というアナウンスが流れました。
渡部先生の講演も、電視観望の講演も、それを楽しみに遠くから来ている方も多いのかと思います。そこでKYOEIの方と相談し、運営の台長と副台長にも相談して、せっかくの機会なので私でよければ電視観望の話をしましょうかという話をしました。運営の方々のとても柔軟な対応で、それでは電視観望講演急遽やりましょうということになりました。実際に決定したのが17時頃、講演は18時からです。スライドで話すので、場所を建物内の60インチ程度の大型モニターが置いてある所としました。すぐに接続テストと、ここからスライドの準備です。この時点で17時半、時間的にはかなり厳しかったのですが、ちょうどつい先週に天教で電視観望について話しています。そのスライドを一部手直しして話すことにしました。一部関係の薄いスライドを消し、タイトルやフッターなどを変更し、10分くらいでなんとか形にすることができました。というより、アナウンスが何度か入って17時40分ですでにお客さんが集まってきてしまい、講演前の雑談や質問コーナーになっていました。
スライド準備中の様子。
右に写っているのが、新型のACUTERのTRAVERS。
これについては別記事で詳しく書きます。
右に写っているのが、新型のACUTERのTRAVERS。
これについては別記事で詳しく書きます。
18時少し前にはすでに座席は一杯で、かなりの数の立ち見の方が。司会の方の紹介で講演が始まりましたが、途中もさらに人数が増えているようです。マイクとスピーカーは使いましたが、画面が見にくかった方もいるかもしれません。突然のことで準備不足なところもあり申し訳なかったと思います。
講演自体は先週にも話しているので、ギリギリの準備にもかかわらず特に問題なく進みました。初心者の方も、かなりマニアの方もいたかと思います。前半は電視観望の一般的な話、中頃は初心者に向けての機材やソフトの話、最後の方は電視観望経験者に向けて観望会でのテクニックなどです。ちょうど1時間くらいで、すごい人数が来てくれて、実際かなり盛り上がったと思います。講演後の質問も多く出ました。講演を聞かれた方は、よろしければぜひ参考にしていただければと思います。
この頃には少し空も晴れてきていて、月が見えたりしていました。夜も期待していたのですが、少し晴れたのはほとんどこの時だけだったようです。
電視観望の講演後、天文ガイド編集長と話すことができました。最後の4人目の今回会いたかった人です。昨年電視観望で天文ガイドに何度か掲載していただいたのですが、直接お会いして話をすることができました。
その後19時半からコンサートがありました。アンコールも出て盛り上がっていました。
午後8時から渡部先生の講演の代わりのトークです。天文の話ということで重力波についてでした。私はちょっと忙しくて?聞くことはできませんでしたが、話はかなり面白かったという評判で、質問もたくさん出ていて十分盛り上がったようです。地元出身の渡部先生の代わりというので、かなりのプレッシャーになるかと思いますが、なんとか代役を果たしたようです。
その後はさらに台長の呼びかけで、サプライズでオークション大会が始まりました。私はその頃には駐車場でXRAYさん達と双眼鏡を見比べさせてもらったりで参加はできませんでしたが、スピーカーからは盛り上がっている声が聞こえていました。時折雲間から月が出ていましたが、あとは金星が見えていたくらいで、ほとんどの時間は曇っていました。
最後に晴れた、電視観望だ!
今回、当初は土曜夜には晴れる予報だったのですが、結局ほとんどの時間で空は雲に大部分覆われていました。21時頃でしょうか、再び会場に行くともう片付けがはじまっていました。曇っているので各店舗ブースも観望を諦めたみたいです。でもこれがまた天文あるあるで、片付けが終わりに近づくにつれ星が見えてきます。これならと、ミニ電視観望セットのお披露目と星座ビノ見比べ会を開催です!
ACUTERのTRAVERSはミニAZ-GTiとも言うべきもので、つい何日か前にサイトロンさんから製品バージョンが完成したので、是非試してみてくださいと送られてきたものです。今回はFMA135と組み合わせています。今回詳しくは書かずに、別途独立した記事で書こうと思っていますが、初操作にもかかわらずノートラブルで導入までできました。
(写真はyagiさん提供)
その時視えた北アメリカ星雲です。
淡いですが、網状星雲。
電視観望自身は導入も含めてうまくいったのですが、なんか出てくる星雲が淡いのです。でもよく考えたらそれもそのはずで、この日は満月です。月が建物の影になっていたので、直接の明るさが気にならなかったのですが、実際の空は相当の明るさだったはずです。
星座びの見比べ会
電視観望よりも「星座ビノ見比べ会」が異常に盛り上がりました。せっかくだからと手持ちの星座ビノ10個ほどを全部放出したら、来た人来た人みんなから変態呼ばわりで、ひどいもんです(笑)。
(写真はyagiさん提供)
やっぱりNikonとSuperWide BINO36が人気でした。途中からNikonテレコンを利用した星座ビノの制作者の上板2丁目さんが来てくれました。というよりも、今回は元々上板2丁目さんから「今日見比べ会やりませんか?」とか呼びかけがあったイベントです。特に時間とか決めていなかったのですが、天気が悪かったのでもう帰ってしまったのかと心配していました。
上板さん、なんと今回は新作の星座ビノを片手に参戦です。1.4倍の2段が重ねのものや、小海で見せていただいたCarl Zeissも覗かせていただきました。中でも面白かったのが、本当の意味でのワイドビノで、倍率なんと0.6倍だそうで、視野が自分の目よりも広がる全く逆のコンセプトのものです。なんでも流星群観察に活躍するとのことで、さすがアイデアマンの上板さんです。今回これをしばらく貸していただいたので、流星群の時に使わせていただこうと思います。これを使ってトップカウントを狙います。
楽しかった星まつり
電視観望も星座ビノ見比べ会も、時間が経つにつれかなり寒くなってきて、徐々に流れ解散モードになってきました。私も撤収を始め、昨日からの寝不足もあってか、さすがに疲れ果ててしまいました。車に帰ったらちょうど0時頃。途中、M101の超新星を眼視するとかも誘われたのですが、猛烈な眠気で、そのまま寝てしまいました。その後、午前3時頃に目が覚めてメールなどチェックしたのですが、少し急用ができてしまったことがわかりました。まだ後ろ髪をひかれましたが、そのまま車を発進させ富山に向かうことにしました。台長、副題長始め、皆さんに挨拶できなかったことが心残りです。
戦利品
最後にいつものように戦利品です。
あと、以下のセットは講演のお礼にといただいたものです。夏のお祭り観望会での景品などにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
まとめ
今回、そもそも参加できるかどうかもわからなかった星まつり。蓋を開けてみたら、十分すぎるほど楽しむことができました。突然の講演も大変でしたが、それを上回る反応があり、私自身とても楽しむことができました。微力ながらも今回の星まつりの盛り上がりに貢献できていればと思います。
星を初めて7年ですが、その間にも星まつりは徐々に形態を変えています。それに伴う運営も相当に大変かと思います。スタッフの皆様にはどれだけ感謝してもしきれません。最後に挨拶できず申し訳なかったのですが、本当にありがとうございました。この星まつりが、今後もずっと続くことを願って止みません。