ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:二重星団

おとといに引き続き、天気が良かったので、再度牛岳電視観望を敢行しました。おとといはあまりにお客さんがいなかったので、富山県天文学会のメーリングリスト呼びかけて、しかも一般の方にも声をかけてくださいと、呼びかけてみました。

県天の人はMLで呼びかけに応えてくれたYさんと、一昨日に続いてYさんと、おととい飲んでいてこれなかったというOさんや、そのほか何人かの方が来てくれました。

肝心の一般の方ですが、やはり寒いのかイマイチでした。夜中頃まではほとんどさっぱりで、夜中過ぎから結構な方が来ていましたが、興味を引いてくれた方は一組だけでした。天文関連ではない一般のカメラマンの方達みたいで、星の写真を撮りに来ていたのですが、天体写真のことは逆にあまりご存じない様子でした。

実はこの方達が来た時点でもう結構遅くなってきたので、そろそろ終わりにしようかとしていたくらいだったのですが、比較的見やすいオリオン大星雲やアンドロメダ星雲とかを見せたらあまりに喜んでくれるので、私としても嬉しくなって、それからさらに5-6種類の天体を見ていただきました。しかも今回はFS-60はCCD、BKP200にはアイピースと、同一天体での電視とアイピースでの眼視も同時にしたので、比較した電視がより際立って良かったのかと思います。

自分でも久しぶりにアイピースで星雲をじっくり見たのですが、かなり見やすいオリオン大星雲でさえも当然色はついているわけもなく、うっすらとした、やはり字のごとく雲みたいで、改めて自分でもがっかりしてしまいました。やはり電視で星雲がその場で色付きで見えるというのは、一般の方にとっても随分インパクトがあることみたいで、その反応がわかったことだけでも大きな収穫でした。

ただし、この日の一番の問題は空が明るすぎたことです。一昨日に比べても圧倒的に明るく、透明度も相当イマイチでした。写真を撮っていた県天の人たちも、さすがに今日はすぐカブってしまうと嘆いていました。それでも夜中過ぎからなぜかオリオン座方向だけは暗くなり、ある程度まともに見ることができました。

電視のセットアップは一昨日と全く同じです。一昨日撮り忘れた機材のセットアップを写真で撮っておいたので、載せておきます。

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これだけのセットアップでも、車の中から機材を出して、電視で自動導入ができるまでにやはり1時間近くかかってしまいます。ここら辺をなんとか短縮もしくは簡略化できればと思っています。
 

この日も色々電視しまくったのですが、いくつかめぼしいものだけ載せておきます。あ、昨日SharpCapで画面を撮った映像で一般にする方法がわかったので、今回はパラメーターが載っていないものが多いですが、基本的には一昨日と同じ10秒露光、一部を除いてFS-60CBに0.5倍レデューサーで、焦点距離180mmです。画面一杯の天体は見ていて迫力があります。
 
1. M45、すばるです。もう何度も電視で見ています。透明度は悪くてもこのくらい見えます。

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2. NGC869, NGC884、ペルセウスの二重星団です。以前大長谷で16mmのCSマウントレンズで電視したのですが、残していなかったので、写しておきました。

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3. どこかの球状星団です。メモを残したのですが、PCが途中落ちてしまいメモがなくなって、結局どこだかわからなくなってしまいました。

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4. M33、さんかく座の系外星雲です。

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5. 今日の一番、IC434:馬頭星雲(右)とNGC2024:燃える木(左)です。ずっと見たいと思っていた天体の一つです。思ったより綺麗に馬の頭が出ました。

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6. NGC281、カシオペア座の散光星雲、通称パックマン星雲です。

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7. NGC7662、アンドロメダ座の青い雪だるまです。これのみBKP200でレデューサーが入っているので焦点距離400mmですが、思ったより輝度が高く露光時間を1秒程度にしてかなり暗くしています。もっと倍率を上げたほうがよかったかもしれません。

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8. M74、魚座の系外星雲です。

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9. 一昨日に引き続きバラ星雲です。
 
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10. 一昨日のリベンジET星雲です。星の数を減らしたらかなりETっぽく見えるようになりました。

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11. お客さんが去って、片付ける前にこれだけはと思って挑戦しました。バーナードループのリベンジですが、やはり難しい。30秒露光してもここら辺が限界で、途中で今日もPCのバッテリーが落ちて諦めました。何かかろうじてループらしきものの一部が見えるかというところでしょうか。やはりCSマウントの16mmだと色々不利です。

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結局この日は、県天の方も含めると結構な数の人が興味を持ってくれて、一人でも問題なく対応できることがわかりました。それもそれほど焦っているわけでもなく、結構画像出しに時間をかけながらじっくりと見ていただきました。写真に載せていないものもいくつか見ているので、一晩に10から20位は余裕で見ることができると思います。
 
見栄えがいい天体を選ぶのにこのページを参考にさせて頂いています。盛りだくさんで、まだ見切れていないものばかりです。

私が手持ちの機材でできる電視はここら辺が落とし所かなと思いました。当初の目標の観望会で色のついた星雲を来た人たちに見せてあげたいというのは完全にクリアーしていると思います。電視は、ある意味時間と見栄えが勝負なので、色々精度のことがおろそかになってきています。そろそろまた写真の方に戻ろうかなと思っています。(追記: 極軸合わせを経て2016年11月18日から写真をまた始めました。)



 

我々の中では富山県天文学会のことを略して県天といいます。土日は県天の皆さんに誘われ、メンバーの一人が持っている大長谷(おおながたに)というところにある、山小屋のようなところで泊まりがけでの星見会でした。といっても天気がほとんどダメだったので、実際はほぼ完全に飲み会でした。

午後3時頃近くのスーパーにみんなで集まり、買い出しをして、そのまま直行です。集まったのは全部で9人。皆さん県天のベテランの方々で、それこそ子供の頃から天文少年だった方たちばかりです。着いた途端に準備もそこそこに飲み始めていました。メニューはたこ焼き、さがり(ホルモン焼きのこと)、新鮮なお刺身、メンバーの方が朝から山に入ってとってきたこけ(富山ではキノコのことをこう呼ぶらしいです。)の網焼き、焼きそば、こけの味噌汁と、かなり豪華です。

飲み会中の話は、意外に天体関連のことは少なく、2-3割でしょうか。みんなとりとめのないことをずっと話しています。それでも自ら撮ったオーロラや惑星、星雲の写真を見せ合ったり、望遠鏡やカメラなどの天体機器のことを話したり、美味しいご飯のせいもあり、とても楽しかったです。

夜10時頃でしょうか、一部空が晴れ始め、何人かの人がカメラで撮影を始めました。私も最初はFS-60Qを出して電視を始めたのですが、600mmではやはり視野が狭すぎるので、途中からASI224に16mmレンズをつけた単体での電視にしました。すばる、アンドロメダ星雲、ペルセウス座の二重星団など、高感度CCDカメラと安いレンズだけという簡単な機材でかなり綺麗に見えるので、皆さん驚かれていたようです。オリオン座が昇り始め、M42を見ようとしたところで再び少しづつ雲がかかり始め、それでも薄雲でなんとか星雲の形はあぶり出し、そのうち雲が厚くなってお開きになりました。NさんとSさんは最後まで付き合ってくれて、特にNさんは興味津々のような感じで見てくれました。PCの画面を見ながら、「昔は写真でこれくらい撮るくらいが精一杯だった。すごい時代になったなあ。」と、しみじみと言われていたことがとても印象的でした。私は本当に最近のことしか知らないので、幸せな時代に始めることができたのだなあと、改めて実感しました。

次の日は朝7時前に目が覚めて、簡単な朝ご飯を頂き、少し後片付けをして解散となりました。帰りがけにその場で掘った里芋を小屋のオーナーのYさんから頂きました。どうもありがとうございました。

このような会は県天で年2回ほどあるとのことです。今回はとても楽しい時間を過ごすことができました。この星見会を計画、準備してくれた皆さん、山小屋のオーナーのYさん、本当に有難うございました。また誘ってもらえると嬉しいです。


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