ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:中継

今週末の11月13、14日に長野県の小海で開催される「星と自然のフェスタ」に行くことにしています。




前回の開催は2年前の2019年
でした。



昨年2020年はコロナで中止となっていたので、やっとのリアル開催です。本州の行ける範囲ではこれがほぼ今年唯一のリアルの星まつりになります。


なんと、シュミットブースで電視観望!

前回は電視観望についてKYOEIさんと一緒に講演をしたのですが、今回はシュミットブースで電視観望の解説と実演をすることになりました。

11月13日(土)19時から20時
シュミットブースにて
電視観望の解説と実演、質問コーナーなど

特に、質問コーナーでは初心者の方にきて頂き、色々質問して頂きたいです。今のところ機材はシュミットさんが用意してくれて、私はPCを持って接続する予定ですが、当日接続なのでうまくいくかどうか?

それとは別に、個人的には今回飛騨コスモスの観望会で試したFMA135とASI294MCをカバンの中に入れてその場で出してみようと思っています。これは電視観望の、ある意味究極のコンパクトスタイルと思っていて、今回駐車場から会場まで距離があるとのことなので、できる限り軽くしたいというのもあります。

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星まつりでのリアル対面

星まつりでいつも困るのは、誰が誰かわからないことです。最近はSNSで知り合った人も多いのですが、顔もわからなければハンドルネームしか分からなくて、その場で会っても知り合いかどうかもわからないのです。なので私はネームプレートをつけていこうかと思っています。ちょっと恥ずかしい気もしますが、これで私Samが誰だかわかってもらえるのではと思っています。

CP+2021 サイトロンブースでの生中継電視観望、見ていただけたでしょうか?奇跡的に天気にも恵まれ、もう大成功でした!当日までの準備と、当日の実際のトーク、いったいどんなだったんでしょうか?


トークのお誘い

もともと天リフさんからお話があったのは1月半ば。もう1ヶ月以上も前になります。電視観望で話して欲しいとのこと、私は日程が空いていることを確認してすぐに二つ返事でOKです。その後たまたまClubHouseを通して天リフさんと話す機会があり、「せっかくのCP+なので天文クラスター以外の人も来てるはず。じゃあ電視観望とか知らない人でも興味を持ってもらえるように、入門クラスの機材でできるだけ敷居を低くしてやってみましょうか?ちょっと前に、ちょうどサイトロンのカメラとガイド鏡でブログの記事書いたので、それの延長で行きましょう」ということになりました。

その時点ではまだ星空を中継するかは全然考えてませんでした。その後、天リフさんから講演時間の希望調査が来た時に「もし星が見えるならその場で見せたいので、できれば一番最後にして下さい」と頼んでおいたのですが、さすが天リフさん、本当に一番最後にしてくれました。時間は18時から18時半なので、この時期だとまだ少し明るいのですがまあなんとかなるかと思い、中継を決心。その後、何度かテストして晴れてさえくれればオリオン大星雲ならなんとかその時間でも見ることができるのがわかりました。それが予告編の記事前後になります。

一応技術的には見通しがついたので、あとは晴れてさえくれればなんとかなりそうです。プレゼンの資料方も方針が決まったので、結構早くに目処がつきました。


CP+開始

さて、2月25日の木曜から始まったCP+ですが、SIGHTORONブースの配信は27、28日の土日となります。土曜午後2時、天リフ山口さんからのスタートでしたが、かなり緊張しているようでした。録画ですが「一発撮りなので緊張した」と言っていました。サイトロンのトークを含む多くは事前収録でしたが、天文関連の方は生中継が多いようです。かくいう私も生中継、しかも生星空中継も目論んでいます。はてさて、どうなることやら...。

先週一度テストはしたのですが、心配性なので前日の土曜に再テスト。全ての接続と、ピント出し、カメラの向きなど一通りの撮影を試しました。1階の自分の部屋の、窓を開けてすぐ下のところに機材を置いたのですが、その時木の枝がけっこう邪魔なことに気づきました。

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前日のテスト撮影です。
少し遅い時間ですが、それでも木が邪魔してます。
本番の時間だと完全に木の枝に隠れそうでした。

とうとう自分のトーク本番28日の日曜です。昨晩気づいた木を切るために、朝からチェーンソーを出して作業開始。木の枝が電線にかかりそうになっていたので、ちょうどいい機会でした。

空は朝から晴れていて、scwによると夕方少し雲がかかるかもと出ています。一応星空中継は、トークの中で紹介する入門用のEVOGUIDE+SV305-SJ+AZ-GTiと、少し雲がかかったときのためにNIKKOR50mm+ASI294MCで広角電視観望の2本立てで用意しておきます。

さてさて午後になり、順番が近づいてきました。あぷらなーとさんのスムーズなトークにちょっとびびってしまいました。もちろん内容もすごく考えて作られていて、マニアックな内容を初心者にもよくわかるような話にしています。

成澤さんの頃には自分のトークの準備が佳境。ごめんなさい、成澤さんが生で中継しているのまでは認識できましたが、ここら辺からトークもあまり聞けていませんでした。自分を写すカメラ位置や、機材の最終点検です。外を見ても結構雲があって全然よくなる気配はありません。なのでスライドも少しロングバージョンに組み替えです。

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Zoomもつないで天リフ山口さんとも接続確認し、準備完了。トーク開始の15分前です。外を見ると、太陽は沈んでいますが、まだ少し明るくて、相変わらず雲だらけです。


いよいよ本番

さて、いよいよ自分の時間。15分くらい遅れていたので18時15分からのスタートでした。最初の挨拶に引き続き、そのままスライドへ。今回のトークのテーマは2本だて。電視観望の入門と広域電視観望です。
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つかみは望遠鏡あるあるです。今回は、眠っている昔の望遠鏡も使える可能性があるので、そのイントロも兼ねています。前半は以前このブログでも紹介した初心者用の電視観望の組み合わせでどこまで見えるかというお話です。
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馬頭星雲も短時間だと淡いですが、40分放っておくとかなり鮮やかになります。SharpCapの設定例とともに示します。
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Livestackの効果を三つ子銀河で1枚、2枚、4枚...と128枚まで見せました。ノイズが目に見えて減っていったのが分かったかと思います。

後半は入門からのアップグレードで、手持ちの眠っている望遠鏡を使用してみようとか、カメラをアップグレードしてみようとかです。
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その中でQBPを用いるとコントラストが劇的によくなること、さらに広域電視観望の紹介で事前に撮影した自宅屋根からバーナードループが映るまでを見せました。ここは、天気が期待できないためにビデオでの紹介を急遽入れ込んだ箇所でした。最後のスライドを終えて、ダメ元で広域のカメラで空を見てみるとなんと星が見えるではないですか!

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全然期待してなかったので、ちょっと興奮してきました。この時点で18時50分くらいだったでしょうか。もし星空を中継するなら時間を延長していいという許可はあらかじめ得ていたので、さあ延長戦の開始です!

早速、最初に紹介したSV305-SJに切り替えて、EVOGUIDE 50EDとAZ-GTiで電視観望です。ここでちょっとトラブル。接続してあったはずのAZ-GTiが認識されていません。まあ放っておくとたまにあることなので、冷静にAZ-GTiの電源を入れ直します。すぐに認識され、リゲルを導入します。水平はそこそことってあったつもりですが、やっぱり一発では入りませんでした。そこで前々回の記事で紹介したプレートソルブです。



この時点で19時前くらい、時間が押していたせいもあり、十分な暗さが確保できています。そのためでしょう、なんとプレートソルブ君も一発で星を認識。うまくAZ-GTiに返して位置を補正したらすぐにリゲルが見えてど真ん中に入りました。ここまできたらもう大丈夫です。予定通りM42オリオン座大星雲を導入します。そのまま真ん中に入り既にその色と形がわかります。ライブスタックを開始してノイズが少なくなりさらに炙り出すこともできます。

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延長と言っても既にかなり押していたので、すぐに広域電視観望に移ります。カメラは2台とも1台のPCにつないであるので、SharpCap上でカメラを切り替えるだけです。そのPCに部屋の中にある別のPCからリモートデスクトップで接続し、その画面をZoomの画面共有で中継しています。

ところが、カメラを切り替えたらなぜか画面が真っ赤になることが数回。
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原因はホワイトバランスが合っていなかったことと、Livestackに切り替えた時に画面をクリアすることを忘れていたためです。コメントとかTwitterを読み返すと、こういう時にすぐに立ち直るのに驚いた方が多かったみたいです。たまたますぐに気付くことができましたが、今回のように時間が限られている場合はやはりこういったミスは致命的になる可能性があるので、やはり気をつけるべきです。

広域電視観望では実際に自由雲台を手で直接動かして星雲を導入する様子を見せることができました。焦点距離50mmなので、手で導入しても位置が分からなくなるような事は無いということを示したかったのです。ところが三脚を置く位置が悪くて、オリオン座が入ったところで電線も入ってしまいました。途中「あっ、木?」とかつぶやいたと思うのですが、あれは前日に木が邪魔だったからなのです。でも電線が逆に臨場感を出していたというコメントもあったので、これはこれでよかったのかもしれません。

広域電視観望の場合かなり明るく見えるので、オリオン大星雲なんかは導入の途中で視野が動いててもそのまますぐにわかるし、燃える木も簡単に認識できます。バーナードループはどうでしょうか?ここで大きな勘違いに気づきます。この日は満月の次の日で相当明るいとその時まで思っていたのですが、早い時間だったのでまだ月が上がってきていなかったのです。調べたら月の出が18時50分、ちょうど星空中継が始まったくらいに月が出たようです。まだ月が高くなかったので暗さが保たれていたようです。

暗さも手伝ってか、Livestack前でもうっすらとバーナードループが既に見えていますし、Livestackを開始し炙り出したらかなりはっきり見ることができました。もう大成功です。この時点で天リフ山口さんに声をかけて「大成功でしたね!」と喜び合いました。CP+ではおそらくというか、確実に初めての生星空中継でしょう。むしろオンラインのCP+だからこそ実現できた臨場感だと思いました。

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中継終了後、コメントやTwitterを読み返していましたが、やはり随分と盛り上がっていたようです。とくに星空生中継に入っているとすごいコメント数になってきてます。実際の操作が見えたのが良かったという意見もありました。いくつかピックアップしてみます。
  • Hiroyuki Narisawaさん:  楽しみ!
  • Alricha 33さん:  晴れてほしいですね!
  • Civetさん: α7sの電視観望から、CMOSカメラでの電視観望を即日に発送したのが凄すぎる!このブレークスルーの恩恵を今、我々は受け続けています。
  • はにちゃいさん:  電視観望、体験したことがないので楽しみです^^
  • 460 Photo Laboratory-ふぉとらぼさん: SharpCapは、MacOS版があればなぁ
  • 迷人会こたろうさん:  キンチョーしてませんか?笑
  • kouki atuさん: ここが知りたかった 視聴して良かった。
  • やさ_もささん: モニターで見ている分には十分すぎる
  • uminotuskiさん: 銀河が顔に見えてきました
  • 智さん: リアルタイムでノイズが消えていくのを見ると感動しますね。
  • wgateええじさん:  おおー
  • シュガーあんとんさん: 敷居が下がって天体人口増える
  • Hiroshi Tさん: 電子観望楽しいですね!
  • sabotenさん: 自分が使っているのと同じレンズだあ
  • MASAさん: 昔のレンズでも今の惑星CMOSに合うアダプターはあるんでしょうか?
  • ブラックパンダさん: 了解しました!CBPのアメリカンサイズ発売します!
  • Vtuber【ゆきさき】さん: すごいかも
  • 智志さん: 電視観望無敵!
  • 小林武嗣さん: 楽しい、役に立つセミナーです。
  • Masa Schumitさん: Samさん、ありがとうございました。とてもわかりやすくワクワク感のあるお話でした。
  • Akkeyさん: ブログ拝見して電視観望始めた一人です(笑)
  • hamsoltさん: フィルター買わないと
  • サイトロンジャパンさん: M42キター!!!
  • チーズアメさん: 経緯台でもPlateSolve走るんですね
  • nagasaki ten.さん:  ででん!
  • shuji acureさん: 凄い時代だ...!
  • りっくんさん: このプレートソルブはすごい
  • 1956 nardisさん: 富山晴れて良かったですね!
  • R & Lさん: 操作が早い!!!
  • _さすらいさん_:  LIVEでLIVEスタック!
  • 1957やまちゃんさん: 臨場感100%!
  • Kiyorin Strikeさん: 薄雲が..
  • Hiroshi Tさん: 豪快な導入W
  • Aramisさん: 電線見えるの逆にリアル
  • yamanonさん: 固定でスタックが流れないのか?
  • Yuichi Kiharaさん: 調整しているところが勉強になりますね
  • galaxy_takasさん: 10ユーロお布施します。
  • 山田祥之さん: かんどー!
  • Amanogawa Ranpoさん:  おおおー
  • yyhhaabbuuさん: お疲れ様でした
  • RYO[天文楽者]さん: お疲れ様でした!!!!!
  • あぷらなーとさん: すごい!大成功!大快挙!
  • NGC6992さん: 素晴らしかったです。ありがとうございました。
  • Heeyang Keeさん: ありがとうございました
  • mm mmさん: 88888888
  • spitzchuさん: 最高に良かったです。山口さんもお疲れ様でした。
  • ゆいさん: ありがとうございました
  • 腹黒鶺鴒さん: すごかった。。勉強になりました。ありがとうございました。
  • Masaさん: 電子観望の魅力がわかりましたー
  • Natsuokkuriさん: 家族でかんどうしました
  • Taro Mineさん: 今年のCP+で一番エキサイトしたオンラインセミナーだった
(ピックアップしきれなかった方がいましたら、ごめんなさい)

あとびっくりしたのが、トーク中にCBPのアメリカンサイズが欲しいとつぶやいたら、なんとサイトロンの方で本当に発売してくれるとのコメントが。私は後からコメントを読んだのですが、まさか本当になるとは!本当にありがとうございます。これは多くのユーザーにとってもとても嬉しいことだと思います。


終わってみて

コメントを読んで、Twitterをフォローして、今回の中継は結構凄いことではなかったかと改め思ってしまいました。最大289人の視聴者だったそうです。なかなかこれだけの人に生で星空中継を見てもらうというのは、少なくとも私の中では初めてのことです。しかも心配だった天気も奇跡的に回復しました。やはり空の中継が一番盛り上がったので、天気のおかげとも言えます。

夜の10時頃からZoomで呼びかけたら何人かの方が集まってくれました。次の日は月曜なので、遅くならないように1時間程度で終わりましたが、知った人が多かったので感想なども聞け、まったりした雰囲気でした。

準備から含めて結構大変でしたが、間違いなく今回のトークを引き受けて良かったです。本当に電視観望に興味が出て、新しく始めるような人がいてくれたら、とてもうれしいです。

天リフ山口さんはじめ、成澤さん、サイトロンジャパンの皆様、CP+の運営の皆様、どうもお疲れ様でした。私自身もとても楽しむことができました。本当にありがとうございました。

そして、視聴してくれた皆様、本当にありがとうざいました。電視観望に興味を持っていただけたらとても嬉しいです。また何か機会がありましたら、よろしくお願いいたします。


見逃した方へ、もしくはもう一度見たい方へ

配信がアーカイブされています。


もしよろしければご覧ください。


全国天文ファンの皆様

天リフさん主催の
「日本全国天文ファンオンラインリレー」
が2021年1月16日(土)18時より開催されます。
Youtubeでの配信になります。


当日のリンク先はここになります。 




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7人が10分ずつ順番に出てきて、天リフ編集長と絡む予定です。

「ほしぞloveログ」も出演します。電視観望について紹介しようと思っています。できれば当日の空から星雲など映し出したいのですが、北陸の冬の天気はなかなか厳しく、今の予報でも当日は雨か雪のようです。その場合は機材の説明とかを考えています。

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当日のプログラムはまだ変更などあるかもしれませんが、以下のようになっています。

1.niwaさん:全てを晒します。私の「ご近所撮影」ライブ中継!  「たのしい天体観測」https://masahiko.me 2.荻野さん;コロナ禍下で星空を楽しむ方法を探る  「奥三河☆星空の魅力を伝える会」https://hoshi-cafe.wixsite.com/sommelier 3.玄さん:わが巨筒 腰を大事に 振り回す 〜30cmF4ニュートン運用事例  「玄の館 ブログの部屋」https://genyakata.blog.fc2.com 4.satoru takagiさん:超光害地での近赤外による銀河撮影とトライバーティノフマスク  https://github.com/cytan299/tribahtinov/blob/master/translations/README_JA.md 5.南口さん:アナログレジェンド機材を最新のデジタルで楽しむ!(MS-3 + StarSenseExplorer)」  「星見屋.comhttps://hoshimiya.com 6.samさん:光害地でも星雲が見える。豪雪の富山から電視観望  「ほしぞloveログ」http://hoshizolove.blog.jp 7.utoさん:東京の窓から 5cm 反射望遠鏡で天体を観察する  「light_bucket_18のblog」http://uto18.blog.jp

この間の日曜に出演者で打ち合わせをしましたが、かなり楽しくなりそうです。niwaさんは走って中継するみたいです。utoさんも星空を中継するみたいです。天リフ編集長のツッコミも楽しみです。

星が好きな方はもちろん、星を最近始めた初心者、星に興味があるけど敷居が高そうでとかいう方も、是非ともご参加ください。初心者から、マニアまで幅広い話が展開すると思います。 

たくさんの方のご参加お待ちしています。

Zoom中継3回目になります。人数的にも今回大きく盛り上がりました。


ことの始まり

過去2回やった電視観望のZoom中継ですが、連休中にあと1回くらいできればいいやと思っていくらいでした。ところが、前々回前回Zoom中継の記事を読んでくれた星ナビ編集部からなんと原稿依頼が!この厳しい情勢の中、アマチュア天文ファンがどうやって交流を進めるのか、その一環でZoomの様子を知りたいとのことです。

空の様子はというと、晴れてはいるものの、透明度がものすごく悪く、北極星も見えません。でも天気予報を見るとこの日以降しばらく曇りとか雨。晴れの予報まで待つと満月期に入ってきます。迷ったのですが、21時半頃テストでM51を見て、下のようになんとか見えることを確認。

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長時間露光であまりリアルタイム性はないですが、これでOKと判断し、急遽3回目のZoom中継を開くことにしました。


中継開始!

この日のネタは「月夜と銀河」。月があっても電視観望でどこまで銀河が見えるか試すというのですが、透明度が悪すぎてそちらで見え方がリミットされているようです。もう一つはZoomでの盛り上がりの様子を星ナビの原稿にできるよう、オンラインで集まっている様子を記録すること。

実際には22時にTwitterでアナウンスして、22時半から開始。開始してすぐに多分10人くらいになって、その後最大20人くらいになっていました。いつものように突然のアナウンスで、まさかこんなに参加してもらえるとは。ありがたいことです。でも多分、私の力量ではこれくらいがハンドルできる限界くらいの人数かと思います。もし次回やるとして、これ以上人数が増えたらどうしようと少し心配しています。まあ、こっそりアナウンスするかですね(笑)。

中継がうまくいかなかったらどうしようとか、人数が集まらなかったらとか、逆に多すぎて収集がつかなくなったらどうしようとか、色々心配事もありましたが、結局は全部杞憂で、会話だけでも十分盛り上がりました。目的の写真も、Zoom上のそれぞれの映像とハンドルネームが出てもいいことを確認して、十分な枚数をとることができました。


参加メンバーとか

会議開始後、せっかくなので参加されたそれぞれの方に自己紹介をしてもらいました。途中参加された方にも、その都度自己紹介をお願いしています。お会いしたことのある方も、初めてな方もいろいろ。ブログやTwitterで発言されている方も多いです。まあさすが同じ趣味ということもあり、会話は放っておいても勝手に弾みます。

茨城から参加の、いつも面白いブログを書いているM87JETさんはとても反応よく発言してくれます。PowerMATEを貸してくれている仙台から参加の木人さんは、遠くのホテルのタイルで分解能のテストした時の話や秘密の作業場を画面共有で見せてくれました。

学生さんが多かったのも特徴でしょうか。皆さん関東勢ですかね、某ショップのDaikiさんや薜さんに加え、だぼさんと、高校生のRambさんも参加してくれました。Rambさんは回路まで自分で組むみたいで、OnStep自分で作っているとのことです。将来有望ですが、今年受験とのことで大変そうです。

今回、電視観望はただのおまけでした。最初に入れたしし座の三つ子銀河はほとんど見えず。
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M65とM67はかろうじてうっすら見えてますが、NGC3628はほとんど見えていません。

M51が長時間露光でせいぜいこれくらいです。

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途中諦めて月に行ったりしてました。

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流石に月は見えますが、この日はやはり透明度が悪く、こんな状況でした。

千葉のりょーじんさんのところでは、小学生のお嬢さんが一緒にいて画面を見てくれていて、色々子供ならではの反応してくれます。「お父さん40年も星を見てる」とか話してくれました。でも、銀河とかなかなかうまく見せることができなくて申し訳なかったです。年末に名古屋でやった電視観望会に来てくれた智さんやkima_Aquariusさんも参加してくれました。智さんは最近電視観望もすごく精力的にされていて、Twitterでよく報告されています。

同じ愛知勢では、いのさんが。福岡からRAINYさん、神奈川からJiro Sakanakaさんも参加してくれました。こうやってみると全国の人と話せるというのは結構すごいですね。あ、あとお一方kiss_a_tenさんという方が参加されていました。結局ミュート状態からお話しされることはなく、ミュートを解除する方法がわからなかったのか、話せない事情があったのか分かりませんが、せっかくなのでお話ししたかったです。


中継基地(私の部屋)の紹介

あ、そうそう、今回から中継場所が私の部屋になりました。在宅勤務でとうとう自分の部屋を確保できたので、もうキッチン側のテーブルのうるさい環境からやらなくて良くなりました。家族にも迷惑をかけなくていいです。トイレで少し抜けたのですが、その頃にはもう家族全員寝ていました。その間、皆さんで話してもらっていましたが、やはりホストがたくさん話すことになってしまうので、こういったホストがいない時間も大事なのかなと思います。その後、機材置き場やちょうど昨日買った雑誌用の本棚を見せたりして盛り上がりました。



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中継中に参加者の方から、接続方法についての質問がいくつかありました。基本的に庭においたAZ-GTiをステーションモードで自宅のLWi-Fiにつないでいます。そうすることで自宅内のどのPCからでもAZ-GTiをコントロールできます。CMOSカメラだけは天送料が多いので、カメラ近くに別のPCを置いてUSB3.0で有線で接続しています。そのPCも自宅Wi-Fiに接続します。部屋の中ではMacからカメラに接続したPCにリモートデスクトップで接続します。WindowsのRDPは速度がネットワーク帯域が狭くても転送速度が速くて、画面の劣化が少ないことが星空を中継するのに適しています。部屋のMacからZoomを立ち上げて、Zoomの画面共有でリモートデスクトップアプリを画面共有しているというわけです。

こうすることで、RDP 、Zoom共に細かい描写が可能になるため、星空をきちんと星空として配信することができるというわけです。

ここで一つ気づいたことです。最初は綺麗に見えていた月も、途中からボケ始め暗くなり、外に出て確認してみたら雲越しの朧月でした。ここで、暗いと技術的にZoomでブロックノイズがでることが判明しました。SharpCapでゲインを上げて明るくするとブロックノイズが消えるので、こうやってうまく転送速度を稼いでいるのかというのが少し分かりました。これは配信時、少し気にしておくといいかもしれないです。

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なんとあぷらなーとさんが参加!

さてさてそうこうしている間に、大物ゲストのあぷらなーとさんが仕事を終え途中からサプライズ参戦。いつも面白いことに挑戦している、アマチュア天文会きっての変な人です。ビデオカメラの映像を見たどなたかから「想像と全然違う」との感想が。やっていることがいつも奇抜で若いイメージなので、そのせいでしょうか。実は私よりもずっと先輩です。

香川の天体望遠鏡博物館に行った時に自宅にお邪魔させてもらった話とか、あぷらなーとさんが今やっているビームスプリッタを使った「オンアキシス」の話とか、あぷらなーとさんにはこの会議をすごく盛り上げていただきました。ビームスプリッタは星まつりで安く手に入るという話になると、さっそく薜さんが実際に星まつりで買ったビームスプリッタを中継で見せてくれたりしました。

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こうやって双方向でやりとりできるのは楽しいですね。すぐに他の人の映像へ画面を切り替えたりできるのもZoomの特徴です。


星ナビ編集部の方も!

さらにお二方、スペシャルゲストで星ナビ編集部からも途中から参加。以前福島のフターライトフェスティバルや、CANPでお会いしたKさんと、ネットよ今夜もありがとうで担当頂いたFさんです。

ちょうどよかったとばかりに、Kさんから今回のZoom中継の趣旨をお話しいただくようお願いし、さらには参加者からの質問にも直接答えていただくこともできました。私も「ギャラリーの投稿はブログとかで発表した物でもいいのか」と聞いてみたのですが、答えは「OK」とのこと。コンテストなどに出したものなど、いわゆる二重応募に相当するのはダメだが、SNSなどの個人的な公開は構わないとのことです。私は撮影したら大抵すぐブログの記事にしてしまうので投稿できないと思い込んでいたのですが、大丈夫とのことなのでいいのが仕上がったら投稿してみようと思います。


楽しかったー!

もう最初から最後まで話が途切れることはなく、結局午前1時まででの2時間半、総勢20名程度の大会議になってしまいました。それでも話は尽きることなく、結構無理に1時に終わらせた感じで、そのまま行ったらエンドレスにでもなりそうな雰囲気でした。

参加された方、本当にありがとうございました。

最初天気が心配でしたが、実際には会話の方が遥かに盛り上がって、もうおなかいっぱいです。またいつか開催するかもしれませんので、その時にはまたよかったら参加してください。また、今回ギリギリのアナウンスで気付かなかった方もいたかと思います。「参加したかったのに」と思ってくださった方、本当に申し訳ありませんでした。次回こそは、(多分)もう少し余裕を見てアナウンスするようにしようと思います。

また、土壇場で開催を決めたにも関わらずこんなに盛り上がったのは、星ナビさんからきっかけを与えていただいたおかげかと思います。どうもありがとうございました。


まとめ

そもそもZoom中継を始めたのは、この厳しい状況でも好きな天文のことでコミュニケーションが取れるのではないかと思ったからです。

Zoomは一見ノイズと間違えるような細かい星空も、制限のあるネットワーク帯域でうまく中継して見せることができる数少ないツールです。これをきっかけに参加された方も、それぞれのコミュニティーでZoomを試していただければ、星仲間と会えない状況の中、連絡をうまく取り合えるのではないかと思います。中継だけでなく、喋るだけの飲み会にしてもいいと思いますし、画像処理をリアルタイムで検討するとか、テーマを決めた討論や講演とかでも、色々応用できると思います。

Zoomは世界中でたくさんの人に使われています。パスワードを設定する、個人IDでの会議せず毎回会議室を立てる、アドレスはパスワード付きのものを公開しないなど、セキュリティーに気をつけることを忘れないでください。うまく使えば、天文仲間のコミュニケーションに非常に強力なツールになると思います。

私も3回中継を試してZoomが星空中継にも、コミュニケーションを取るツールとしても十分に使えることがわかりました。定期的にやることにはならないと思いますが、そのうちにまた開催したいと思います。今後、他の方もZoom会議とかされると思いますので、そちらの方にも積極的に参加していければと思っています。

また、今回のZoom中継では初めて記録をとってみました。これ結構すごくて、声だけでなく画面まで全部mp4で記録されています。これらをもとに、これから原稿を書きます。はたしてどんな記事になることやら。文字数制限があるのでここまで詳しく書けないと思いますが、内容は星ナビ来月号でのお楽しみということで。 


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