ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:プレートソルブ

今回の記事は、SV405CCの評価の中休み的なものです。晴れ間に気軽に電視観望を試してみました。

電視観望のチャンス

2022年7月2日、天気予報が悪くてほとんど何も準備していなかったのですが、途中から予報が変わり朝まで快晴。せっかくなので、後日試そうと思っていたSV405CCでの電視観望を自宅で試してみました。ドライバーは6月13日付の最新のものにしてあります。最初のほうでASI294MCと比較していますが、SV405CCでもASI294MCでも露出時間は6.4秒、ゲインは450としています。ライブスタックでのトータル露光時間は2分の場合と10分の場合がありますが、詳細は画面で情報を見てください。

鏡筒はいつものお気軽なFMA135にAZ-GTiの経緯台モードです。フィルターはCBPです。

最近は赤道儀もそうですが、経緯台モードのAZ-GTiでもワンスターアラインメント時の初期導入で天体が入ったかどうか確認もせず、プレートソルブをかけて強制導入してサボってしまうので、とても楽です。SV405CCでもきちんとプレートソルブができ、経緯台モードのAZ-GTiにズレをフィードバックしてきちんと天体を導入できることがわかりました。

あと、今回のテストで「背景減算」のところで「グラジエント除去」を選択しています。これは結構いいです。自宅なので周りの明かりでかなりカブリが出てしまうのですが、基本ほとんど1次の補正で除去できるようです。ただし、周辺減光があると1次での補正だと補正しきれないのでうまくいかないかもしれません。周辺減光がなければ、オートストレッチで以前よりもかなり攻めることができ、実際の画像でも目に見えて改善を確認できます。


SV405CCとASI94MCで比較

初期アラインメント完了後、まずM27: 亜鈴状星雲を導入しました。この状態でSV405CCとASI294MC(プロでないほう)で比較してみます。 両方ともCBPを使っています。公平を記すために、SV405CCも冷却なしの常温とします。上がSV405CC、下がASI294MCです。
01_M27_SV405CC

02_M27_ASI294MC

SV405の方が少しピントが甘く、恒星が大きくなってしまっていますが、それ以上の違いがホットピクセルの数です。SV405CCの方がASI294MCに比べて圧倒的にホットピクセルが少ないです。拡大してみます。左がSV405CC、右がASI294MCです。
名称未設定 1
ホットピクセルの数の違いが分かります。クリックしてさらに拡大してみてください。

これくらいホットピクセルが少ないと、リアルタイムダーク補正がいらないので、かなりいいですね。この意味でもSV405CCは電視観望に向いていると言ってもいいと思います。

ところで、実際このSV405CCにはPlayer One社のDPSのような機能があるのでしょうか?SVBONYのページを見る限り、そのような記述はないようです。ここら辺は同じIMX294センサーのASI294MCから進歩しているところなのかもしれません。SV405CCのこのホットピクセルの少なさは特筆すべきで、もっと宣伝しても良いのかと思います。


続いて北アメリカ星雲での比較です。上がSV405CC、下がASI294MCです。
04_NAmerica_SV405CC

03_NAmerica_ASI294MC

後から気付いたのですが、ASI294MCの方の恒星にハロが出てしまっています。理由が不明ですが、特に雲が出ていたとか、曇っていたとかはなかったと思います。これまでこんなのは気になったことがないです。たまたまなのか、今後少し気にするようにします。

SV405CCのヒストグラムのライブスタックのピークの位置が結構右に来ているのは、輝度を挙げているからです。どうも「黒レベル」というのがASIでの「輝度」に相当するようです。最大値が255なので、真ん中近くの120としましたが、少し大きすぎたようです。

拡大するとわかりますが、やはりホットピクセルはASI294MCの方が多く、SV405CCではほとんど目立ちません。


彩度の差

実はこれまでの撮影のから、SV405CCは色が出やすいことがわかってきています。少し先取りして載せますが、前々日にM8とM20を較撮影した時のNINAの画面です。3分露光での撮影時のNINAのオートストレッチでの画像です。上がSV405CC、下がASI294MCです。

01_capture
SV405CCでの撮影時。


03_capture_ASI294MCPro
ASI294MCでの撮影時。

明らかに彩度に差があり、SV405CCの方が色が出ているのがわかります。この時点でドライバーは6月13日付の最新のものにしてあるので、ゲイン違いの不具合などは直っています。また、NINAのオートストレッチのせいかというとそうでもなく、ASIFitsViewerでオートストレッチしても同じような傾向です。

この結果から、電視観望でも彩度はSV405CCが濃くなるかと思っていたのですが、北アメリカ星雲の電視観望画像を見る限り、ではほとんど差が出ませんでした。露光時間が短いと彩度に差が出ず、露光時間が長いと彩度に差が出るということなのでしょうか?

もう一つここで述べておくべきことは、撮影時にSV405CCで出ていた青ズレの類が、電視観望の画像では有意に見えていません。

まだまだ謎は深まりますが、SV405CCは電視観望用途としては申し分ないでしょう。


SV405CCで連続電視観望

ここからは比較でなく、SV405CCオンリーで薄明開始まで見えるだけみてみます。まずは網状星雲です。自宅からですが、十分見えています、
05_Veil_SV405CC


次は小さいM57を600%の拡大で見てみます。ピクセルのジャギーが見えていますが、いつものASI294MCでの画像と遜色ないです。
06_M57_SV405CC

M31です。画角に収まるように拡大しています。
08_M31_SV405CC._10minJPG

クールピクセルの縞ノイズと思われるものが画面を這っているので、ここでリアルタイムダーク補正をしてみます。
09_M31_SV405CC._10min_dark

かなり改善されているのがわかると思います。ホットピクセルだけならダーク補正は必要ないと思いますが、クールピクセルなどの黒い筋ができる場合は、リアルタイムダーク補正をした方がいいようです。

ちなみに、その時のM31を含む全画角が以下のようになります。ここからM31の部分を拡大してみていると言うことになります。広い画面です。IMX294のフォーサーズの画角を利用できるのはやはり良いですね。
Stack_92frames_589s_WithDisplayStretch

最後はNGC7293:らせん星雲です。これだけ25分ほどのスタックになるので、その分色もかなり濃く出ています。
13_NGC7293_SV405CC._10min_dark

最近のSharpCapでアノテーションができるのはご存知でしょうか?名前が出るので、観望会でも役に立つと思います。
12_NGC7293_SV405CC._dark_annotation


まとめ

SV405CCですが、電視観望にかなり向いているカメラだと思います。フォーサーズサイズで大きな面積、かつホットピクセルが少なく、冷却付きで10万を切る価格。これだけでも十分な価値があります。

彩度に関しては撮影ではASI294MCとSV405CCで差が出ましたが、電視観望ではほとんど差が出ませんでした。まだまだ色々謎です。でも、この彩度の違いが青ズレと関係していると推測しています。この青ズレ問題、次回以降でも扱っていきます。


今回の記事は悪いことをしているので真似しないでください(笑)。

冗談はさておき、撮影の準備をどこまで短縮できるか考えてるのですが、最近大きな進歩があったので書いておきます。


赤道儀のセットアップ

私は普段は自宅での撮影なので、赤道儀が玄関に置いてあります。全部CelestronでAdanced VXとCGEM IIとCGX-Lと、3つあります。

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  • AVXは軽いので、組み上がったまま、ウェイトも鏡筒もつけたまま(クランプは緩めて)運びます。ケーブルまで含めて組み上がっているので楽です。
  • CGEM IIは三脚と赤道儀をまとめて運びます。これで運べるギリギリの重さで、ウェイトや鏡筒が載っているととてもじゃないけど運べません。でもケーブルとかは赤道儀までは接続されているので、まだ楽です。
  • CGX-Lは赤道義単体だけでもすごく重いです。ウェイトバーはまだつけたまま運びますが、毎回三脚から切り離して運びます。三脚も上二つとは段違いにゴツくて、三脚単体で運ぶのだけでも大変です。固定するのはM10のキャップネジ3本なので、載せて固定するのに六角レンチが毎回いるのでちょっと面倒です。ケーブル類も当然毎回接続し直しです。

でも今日の話はこんなことではありません。この後の話です。

三脚、赤道義、ウェイト、鏡筒がそろった段階からは共通で、
  1. 赤道儀についている水準器を使って水平をとる。
  2. SharpCapで極軸を合わせる。
  3. 鏡筒をホームポジションに合わせる。
  4. 赤道儀の電源を入れる。
  5. ワンスターアラインメントで初期導入をする。
  6. ガイドカメラの映像をSharpCap上で大まかにあっていることを確認する。
  7. メイン鏡筒のカメラをSharpCapで見て中心に持っていく。
この中から二つの大きなステップを省きます。この二つはペアなので、片方だけやるとまずいかもしれません。思いついた順で時系列で書きます。


省ける操作1

まず一つは、赤道儀の自動導入は私の場合ワンスターアラインメントなのですが、鏡筒の移動が終わった後に星が視野に入ったことを何も確認しません。その代わりにSharpCapのプレートソルブでズレを確認し、赤道義側にフィードバックすることで自動導入の精度を担保します。プレートソルブで、目的の天体をほぼ視野(例えば焦点距離1300mmでセンサーはフォーサーズサイズくらいの視野でも)の真ん中に入れてくれます。

その際気をつけることは、Celestronのコントローラーの場合、ワンスターアラインメントで導入して、星が入っていない段階で、「Enter」ボタンと「Alignment」ボタンを押して、アラインメントを終了させておくことです。これができてないと、プレートソルブで赤道儀を返そうとするとエラーになります。あと当然ですが、赤道儀に誤差を返すためSharpCap上であらかじめ赤道儀に接続しておく必要があります。

これだけで時間にしてうまくいくと5分程度時間が短縮できます。


省ける操作2

最近思いついたもう一つの省ける点ですが、水準器で赤道儀の水平をとることをしません。私は長らく「赤道儀の水平をとることはものすごく重要で、ここをサボると精度が出ない」と主張してきました。基本的な考えは変わってませんが、そもそもなぜ赤道儀の水平をとる必要があるか、よく考えてみると疑問が出てきました。

通常の場合、水平出しの一番の目的は、初期アラインメントの時にきちんとガイド鏡もしくは主鏡の視野に天体が入っていくることです。でもこの条件は、既に上のようにプレートソルブに任せてしまったので、必須条件になっていません。

あともう少し条件があります。極軸が十分な精度でとれていることです。SharpCapだと極軸を1分角以下の精度で余裕で合わせることができるので、これくらいきちんと合わせてあれば、水平が合っているかどうかに関わらず、十分な追尾ができます。極端なことを言うと、極軸さえあって入れば、自動導入でもマニュアル導入でも、水平がとってあってもなくても、追尾精度は同じでですよね。自動導入があると便利というだけです。

あと水平が出ていないと、初期導入時の誤差が大きくなるので、繰り返しになりますが、プレートソルブは必須(少なくとも合った方が楽でしょう)です。極軸の精度が出ていない場合、プレートソルブがない場合は、真面目に水平をとった方がいいのはこれまでとなんら変わりはありません。

この水平出しを止めることでも、うまくいくと5分程度時間を短縮することができます。


実際の感想

5月末のこの季節、21時近くに天文薄明が終了します。大体20時半近くに、玄関からCGX-Lをえっちらおっちら運び始めて準備を始めます。トラブルがなければ実質30分以内に準備が済んで、21時には撮影を開始できます。準備の30分のうち、5分とか10分とか時間を短縮できるのは無視できないくらいの効果があり、精神的にもかなり楽です。

プレートソルブを使った初期アラインメントの簡略化はかなり前からやっていましたが、水平出しを無視するのは最近始めました。既に3度ほど撮影していますが、今のところ精度が落ちたようなことはありません。といっても、いつも同じような場所に置くので、実際にはものすごく水平からズレるということはあまりないです。水平を確認しないだけで、そこそこの水平度は出ているので、極端に大きくずれているというのは検証していませんが、まあ原理的には大丈夫なはずです。

あ、あと私は(極軸の精度は十分出しているので)ワンスターアラインメントしかしませんが、ツースターとかスリースターアラインメントをすると追尾中に赤緯も動かす可能性があるので、もしかしたら上の話は成り立たないかもしれません。


まとめ

とまあ、今回はやってはいけないことシリーズとなります(笑)。もし試す場合はくれぐれも自己責任でお願いします。これで精度が出なくて写真がうまく撮れなかったとか言われても、私は何の責任も取ることができません。


これまで4回にわたりVIRTUOSOの準備眼視電視観望リモート中継と実際の使用についての記事を書いてきました。






少し間が空きましたが第5回目として、VIRTUOSOを触っていて、気づいたこと、細かいテクニックなどを書いておきます。


いいところ、悪いところ

まずVIRTUOSOのいいところです。まずは値段。この値段で自動導入システムが実現でき、さらに鏡筒までついてくるというのは、一昔前なら全く考えられなかったと思います。この次に安価なものとして、同じSkyWather社のAZ-GTiもしくは鏡筒とセットで少し機能が削られているAZ-GTeシリーズがあります。それでも一番安価な114mmのニュートン反射型と比べて、VIRTUOSOの最安モデルの130mmニュートン反射モデルの方が実売で5000円程度安いです。この価格帯で5000円の違いはかなりのインパクトがあり、しかも口径はVIRTUOSOの方が大きいので、さらに有利でしょう。

実際に使ってみていいと思ったのが、自動導入経緯台とベースさらには鏡筒がセットになっているので、そのままポン出しですぐに使えるところです。AZ-GTiのように三脚のことを考える必要もないですし、鏡筒のことに頭を煩わせる必要もありません。

これは購入時にも言えることで、AZ-GTiでは何らかの鏡筒を選ばなくてはならなくて、初心者にとっては間違いなく敷居が高くなるでしょう。AZ-GTeシリーズはそのことを解決しようと考えたのではないかと思っています。私は個人的にはAZ-GTeシリーズはもっとはやっていいのかと思っていましたが、やはりラインナッップが少し多彩すぎる気がしています。VISTUOSOは経緯台のみのモデル以外は、鏡筒付きのモデルは3つしかありません。これなら初心者が迷うことは相当少なくなるのかと思います。

逆に、VIRUTUOSOは物としてはそこそこ大きいので、実際の設置の時は子供だと少し苦労するかもしれません。重くはないのですが、持ち運びに可動部に負荷をかけないようにネジを緩めておくとか、多少のコツが必要です。また、都心のマンションとかだと保管場所のスペースを考える必要があるかと思います。


導入精度

あと、導入の精度についてです。まず、付属のアイピースで惑星などを導入する場合は、スコープファインダーを使うことでほぼ問題なく導入できます。ですが電視観望で例えば今回使った1/1.8インチのNeptune-C IIを使う場合、なかなか対象が視野内に入ってこないことがよくあります。根本的には今回使った付属の鏡筒P130の焦点距離の600mmが長すぎることです。

私が普段同じSkyWatcher社のAZ-GTiを使い電視観望する時には、焦点距離400mm程度の鏡筒と、ASI294MCという4/3インチのセンサー面積を持つカメラを使っています。これと比べても、鏡筒で一辺で1.5倍、カメラで一辺2.4倍なので、両方で一辺3.6倍の違いになります。面積にすると13倍程度の面積を見ている訳です。これだと自動導入もかなり快適で、AZ-GTiで容易にターゲットが視野に入ってきます。

ではやはりVIRTUOSOの導入精度はないのでしょうか?そもそも、付属の鏡筒やアイピースを考えると、最大倍率でも10mm、60倍くらいの精度で見ることを想定しているために、今回電視観望で使ったカメラで使うような精度を保証しているものではないと思っておいた方がいいのかもしれません。また、内部ギヤが全てプラスチックで構成されているため、バックラッシュやギヤの撓みの影響もあるはずで、ここら辺がコストも含めた初心者用機器という位置付けになっているのかもしれません。

蛇足ですが、導入時のモーター音が小さいのは特筆すべきで、これはむしろプラスチックギアのおかげかと思います。マンションなどのベランダ運用では夜に使うことも考えると、この静音性は考慮すべき特徴かもしれません。


導入方法のアイデア

いずれにせよ、長焦点の鏡筒と入門用の小さな面積のカメラを使っている限り、やはり導入が大変ということが言えるかと思います。これを解決するために、ここで幾つかの方法を提案します。
  1. アイピースを使って導入する古典法
  2. 恒星->星雲と移動するステップ法
  3. レデューサ法
  4. プレートソルブ法
  5. 広面積センサー法
  6. 短焦点鏡筒法

実際に改善策を試してみる

1. アイピースを使って導入

先に説明した通り、入門用のCMOSカメラはかなり面積が小さいので、一発では中々視野に入ってきません。一連の記事の2回目の眼視編を見ればわかりますが、付属の低倍率のアイピースなら、ファインダーを使いながらだと、明るい恒星は比較的導入しやすいです。まずはアイピースで導入し、必ず「視野の真ん中」に持ってきてから、その後カメラに取り替えると簡単に導入できます。ローテクだけど確実な方法です。


2. 恒星から星雲などへ

実際に星雲などを見ようとすると思い知らされるのですが、淡い天体は最初からはなかなか見えません。眼視でも、電視観望でも、慣れないと例え視野に入っていても気づかない可能性があるくらいです。そのため一つのやり方として、狙った天体の近くの明るい星をまず入れてから、見たい目的の天体を自動導入するというのが一つのコツです。例えばM57ならベガ、M27ならアルタイル、北アメリカ星雲ならデネブとかです。

1で説明したように、まずは見たい天体の近くの明るい恒星をカメラに入れます。導入後「さらに」を押して「ポイント&トラック」を押して、その恒星を基準にします。そこで近くの淡い天体を入れるとそこそこ上手くいきます。これもローテクの一つですがかなり有用で、私もよく使います。


3. レデューサを使用する

これはVIRTUOSOを使う前から考えていたことで、汎用の安価な0.5倍のレデューサを使用する方法です。検索すると数千円でいくつか見つかります。私も2つ持っていますが、試したところ多少は効果があるが、結構面倒なことが分かりました。

まず、レデューサをカメラのセンサー面にかなり近づけないといけません。カメラ付属のアイピースアダプターだと長すぎます。昔は短いアダプターも売っていたのですが、今は入手が困難です。なので、ZWOが出しているT2から31.7mmの変換の薄型のリングを使いました。


これにレデューサをつけます。

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ただしまだ問題があり、レデューサだけだと短すぎてアイピース口に固定できないので、適当に他のフィルターやフィルターリングのみを取り付けて長さを延長するひつようがあります。私は手持ちのUV/IRカットフィルターを使いました。一つだと長さがまだ不十分で、もう一つ何か見つける必要があるかもしれません。2つくらいつけて、やっとアイピース口に固定することができるようになります。

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さらに、レデューサの倍率は取り付ける位置に依存します。センサー面から離せば0.5倍以下になることもありますが、今回はセンサー面に近づけるために0.7倍ほどにしかならないです。これはVIRTUOSO付属の鏡筒のフォーカサーの調整範囲がそこまで広くないので、カメラを鏡筒内に入れ込む範囲に限界がることに起因します。要するに、0.7倍程度になる範囲でしかピントが出ないのです。

というわけで、苦労する割に倍率は0.7倍ほどで、見える広さは面積にして2倍ほどに増えるだけと、あまりメリットがないことも分かりました。なので、この方法はあまりお勧めではないです。


4. プレートソルブ

もう一つの手が、導入の補助としてSharpCapにプレードソルブの機能を加えることです。プレートソルバーはASTAPやAll Sky Plate Solverなどが使えます。これは上手くいくとものすごく強力ですが、気分屋さんだったりするので、必ずしも当てにできなかったりします。

使用方法は簡易的ですが、

に説明してあります。

実際にVIRUTUOSOでも試してみたところ、キチンと動くときはものすごく役に立つのですが、条件が多少厳しくて、ASTAPだけが動く時、All Sky Plate Solverだけが動く時、両方とも上手くいくとき、全くダメな時といろいろあります。SharpCapのカメラのゲイン、露光時間に依存するので、初心者が初めからこれを当てにするのは少し敷居が高いかもしれません。


5. ASI294MC

だんだん手がなくなってきます。次の手が、ASI294MCなどの広い面積のセンサーを持つカメラにすることです。こちらは10万円程度の投資をする必要があり、初心者にはなかなか敷居が高くなります。初心者用の機器はずなのに本末転倒になってきます。

これを購入する理由は将来を見越してでしょうか。今のとこと電視観望に鍵って言えばASI294MCはベストに近い選択です。電視観望がおもしろかったので、将来もっと違ったセットアップでも試してみたいという場合は、十分に購入する価値があります。


6. 短焦点鏡筒

最後に考えた手段が、もっと焦点距離の短い鏡筒に載せ替えることです。

まずは試しに、サイトロンから発売されているNEWTONY(ニュートニー)を使ってみましょう。これは焦点距離が200mm程度で実売6000円程度と、初心者にとってもある程度許容範囲の値段になります。安価でも性能は悪くなく、電視観望程度なら十分かと思われます。視野は今回のVIRTUOSO P130の650mmから、NEWTONYの200mmになるので、一辺で650÷200=3.25倍なので、面積では3.25x3.25 = 10.56と、約10倍の範囲を見ることができます。

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ところがです、このNEWTONY君、やってみるとわかるのですがCMOSカメラを使うとピントが出ないのです。後少しカメラが中に入っていけばなんとかなると思うのですが、素の状態では無理でした。解決する方法はあります。一つはアイピース口の中に入っていくようなカメラを手に入れること。最近同じPlayer OneからCeres-Cというカメラが発売されました。


まだ試せてませんが、これなら上手くいくかと思います。

もう一つの解決策が、NYEWTONYを分解して、お尻の主鏡をもう少し手前に出してしまうことです。シベットさんという方がこの方法を試しています。


ですが大改造が必要で、初心者にはなかなかお勧めできません。

他に200mm程度の焦点距離の鏡筒を探せばいいのですが、短焦点の望遠鏡はなかなか選択肢がなくて、あったとしても値段がかなり上がってしまいます。あえていうなら、EVOguide 50ED IIでしょうか。正確にはガイド鏡ですが、電視観望程度なら十分に使えます。


これは200mm台の鏡筒の中安価な方なのですが、それでもこれだけでVIRTUOSOをそこまで変わらない値段になってしまいます。VIRTUOSOがいかに廉価かということです。

あとは、むしろカメラレンズの類になってきてしまいます。カメラレンズでの電視観望の使い方はこちらに書いてあります。



中古を考えると安くていいのですが、トラブル時になんの保証もないし、初心者で中古品に手を出すというのは気が引けるかたもいるかと思いますので、こちらもあまりお勧めの方法とは言い難いです。


まとめ

と、今回は主に導入を補助する方法を書いてみました。でもたくさん方法を挙げたということは、逆に決定打もないということなので、なかなか難しいです。


連載記事:VIRTUOSOを使いこなそう

 

 

 

 

 

ちょっと間が空きましたが、N.I.N.A.の試用記の続編です。



前回の記事を書いてからなかなか晴れなくて、やっと日曜の夜に少しだけ星が見えたのでテストしました。本当は撮影までしたかったのですが、結局曇ってしまいNINAのテストだけで終わってしまいました。

第一回の撮影までに加えて、今回は少し応用編。導入など、撮影の準備に相当する部分になります。撮影までのことなので、本当はこちらを先に説明しても良かったのですが、一度赤道儀で導入して撮影まで進めてしまえば見通しが良くなると思ったからです。


スカイアトラス 

最初に左アイコン群の「スカイアトラス」でターゲットを調べるといいでしょう。左上に対象とする天体を入力します。例えばM57と入力すると、その情報が出てきます。

IMG_0155

その際、「オプション」「一般」タブの「スカイアトラス画像ディレクトリ」を設定しておくといいでしょう。ここはスカイアトラスで画像を表示するために使います。サイトのダウンロードページの一番下にある「Misc」のところの「Sky Atlas Image Repository 」をダウンロード、展開して、「スカイアトラス画像ディレクトリ」で設定したディレクトリに置くと、「スカイアトラス」の「詳細」のところにカタログ画像が表示されるようになります(TKさんに教えてもらいました。ありがとうございました。)。

このスカイアトラスのところで「導入」ボタンを押してしまっても導入はできるのですが、次のフレーミングで導入した方がいいでしょう。


フレーミング

撮影時にPCがインターネットに接続されているなら、フレーミング機能が便利です。デフォルトで縦横3度の視野角を見るようになっていますが、画像を落とすのに結構時間がかかります。今どれくらいダウンロードしたか表示があるとよかったかもしれません。

一旦ダウンロードした画像はキャッシュに保管され、キャッシュを表示することを選べばインターネットがない環境でも確認することができます。撮影時にインターネット環境がないなら、事前に対象天体の検索して画像をダウンロードしておくといいでしょう。

ダウンロードした画像があると、撮影時の画角や位置を確認できます。

IMG_0156

M57を囲んで大きな四角い枠が見えます。これが接続されているカメラと、この画面の「画像の読み込み」の「カメラパラーメーター」の「焦点距離」から計算された、撮影した場合の画角になります。

黄色の丸は、現在赤道儀(望遠鏡)が向いている位置になります。上の写真の場合、M57の中心からは少しずれた位置にいることになります。でもこれは実際に向いている位置とは限らなくて、N.I.N.A.が「赤道儀が向いていると思っている」位置です。この数値は接続した赤道儀から得ています。なので、この状態で撮影しても、黄色の場所が中心なるとは限らず、後のプレートソルブを使い誤差を無くします。

さて、画角を示すこの四角は移動することができます。四角の中心が導入したい目的の位置になります。今はM57の中心が四角の中心になっているので、ここで「導入」ボタンを押してみます。すると実際の赤道儀の向きに合わせて、一旦黄色い丸が画面からはみ出し、しばらく待つと

IMG_0160

のように、黄色い丸が画角の中心にきます。

この際、もしガイドをしっぱなしなら、PHD2のオートガイドを外すのを忘れないようにしてください。また、導入が終わったら、撮影前に再びPHD2のオートガイドをオンにするのを忘れないでください。

でもまだ注意です。ここですでに画面中央に目的の天体が導入されたかに見えますが、本当にその向きに向いているかどうかの保証はありません。赤道儀の持っている情報と実際の向きが合っているかは保証がないからです。ここで次のプレートソルブの出番です。


プレートソルブ

プレートソルブは思ったよりはるかに簡単にできました。もともとAPTで「PlateSolve 2」と「All Sky Plate Solver(ASPS)」をインストールしていたからというのもあります。この場合は「オプション」「プレートソルブ」のところでパスを通すだけで使えてしまいました。

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具体的には、撮像ページで右上「ツール」アイコン群の左から3つ目「プレートソルブ」を押してプレートソルブパネルを出します。

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パネルの位置がわかりにくいかも知れません。「画像」パネルの下のところに「プレートソルブ」タブが出ていると思いますので、それを選択します。ここで「同期」が「オン」になっていると、プレートソルブが成功した際の位置情報が赤道儀にフィードバックされ、赤道儀上の一情報が書き換わります。その際「ターゲットの再導入」を「オン」にしておくと「エラー」の値よりも誤差が大きい場合に再度自動で導入し直してくれますが、導入は後で自分でもできるので、とりあえずはオフでいいでしょう。「露出時間」と「ゲイン」なども適当に入れます。準備ができたら、真ん中の三角の再生マークのところの「画像素取得してプレーとソルブ処理します。」を押します。

勝手に撮像が一枚始まって、プレートソルブが始まり、うまく位置が特定できると「成功」のところにチェクマークが出ます。

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フレーミングでM57を中央にしたにもかかわらず、やはり実際に撮影するとずれしまっていて、その誤差を赤道儀側にすでにフィードバックしているので、今一度フレーミングを見てみると、

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のように、黄色い丸がずれているのがわかると思います。横にずれたのはカメラが90度回転しているからです。この状態で再度「導入」を押すと黄色い丸がM57のところに行き、実際に撮影してみると

IMG_0168

のように、今度は本当に赤道儀がM57の方向をきちんと向いていることがわかります。


その他

ASI290MMでLRGB撮影をやってみようと思っていて、かなり前に勝手ずっと使っていなかったZWOのフィルターホイールを繋いでみました。ポイントはEFW用のASCMOドライバーをZWOのページから落としてきてインストールしておくことと、NINAを一度再起動することです。これでNINAの「機材」の「フィルターホイール」からZWOのフィルターホイールとして認識され、選択することができるようになります。

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フォーカスに関して
  • オートフォーカス機能はあるようですが、マニュアルでのフォーカスをサポートするような機能は見当たらない。と思っていたら、撮像の右上のツールのところにありました。今度使ってみます。

まとめ

だいたい試したのはこれくらいでしょうか。2度に渡って使用して、その使い勝手をレポートしましたが、2回目は撮影まではしていないので、まだ説明が不十分なところもあるかもしれません。例えば、フォーカサーとかフラットパネルと接続した撮影の機能もあるみたいで、ここら辺は機材を持っていないので試すことができません。

とりあえず十分すぎるくらいの機能があることもわかって、撮影するには何も不便なところはなく、ベータ版でもすごく安定しています。

前回と今回の記事を読めば導入して撮影するまでできるのではないかと思います。わかりにくいところがあったらコメントしてください。私も全部理解しているわけではないですが、質問に答えがてら理解していきたいと思います。


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