ほしぞloveログ

天体観測始めました。

タグ:オーストラリア

前回の滞在記(その3)からしばらく日にちがあいてしまいましたが、やっと最後の画像処理が終わりました。

4日目のもう明け方に近くなってくるような時間、小マゼラン雲が昇ってきました。少しでも山からの高度を上げるために、ホテルの19階に上って撮影をしました。残念ながら大マゼラン雲は山の下です。大マゼランが山の上に出てくる頃には薄明を迎えてしまいます。満月がすぐ横にあるので露光時間も30秒と稼げず、、ライブビューで見ると小マゼランはホントにうっすら見えている程度です。撮影後、ダークを撮影しつつベッドで寝てしまいました。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日4時1分(現地時間)
NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 + EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW)
露出10秒x44枚 総露出7分20秒
ダーク補正あり、フラット補正なし
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


撮影時間も短く、時期も良く無いためあまり気合を入れて処理しても仕方ないのですが、それでも初の、「大」ではなく「小」の方ですが、マゼラン雲ということで載せておきます。

ところで、なんで画像処理にこんなに日にちが空いてしまったかというと、原因ははっきりしていて、ふらっとフレームを取っていなかったので、それを取り直すのが面倒だったからに他なりません。フラットはやはり未だにわからないところが多くて、だいたいいつも何かしら迷いながら処理しています。今回も日本に帰ってから同じ環境でふらっとフレームを写したのですが、迷いに迷って目も当てられないほど処理が全くうまくいかなかったので、今回はフラット補正は無しとしました。やはりその場で、しかも短時間で済むのでできれば撮影の最初に撮ってしまうのがいいのかと思います。と言っても、いざとなるとライトフレームに夢中でなかなかできなんですよね。


そんなこんなで、星を始めてから初のオーストラリアでしたが、仕事で行っているので期間を選ぶこともできずに満月期となってしまったことと、南緯度が思ったより低かったこと、そしてなにより雨期の終わりがけということで六晩中、実質一晩と少しくらい(もう少し晴れていたのですが仕事もあり撮影がフルというわけにはいきませんでした)、それも曇りがちの中でしか撮影できなかったのが悔やまれます。あと結局持って行った赤道儀と鏡筒の出番がほとんどなかったのはちょっともったいなかったです。

それでも念願のカノープスと南十字星を見ることができたのは嬉しかったです。全天で一番と二番の明るさのシリウスとカノープスの共演は見ごたえがありました。一枚でもいいので写真に撮っておけばよかったです。あと、WideBino28の評判がすこぶる良かったのも印象深いです。

次回南半球に行くチャンスがあるときは、大マゼラン雲と、イータカリーナ星雲を綺麗に撮ることを目標にしたいです。


その2から続く。

画像処理が追い付いていないので、ちょっと休憩して持っていった機材などの話を書きたいと思います。

まず去年の秋にアメリカに行ったときに手持ちの機材が重すぎることにやっと気づき、それ以来色々ため続けてきた軽い機材を中心に持っていきました。鏡筒はFS-60Qのエクステンダーを外したFS-60CB状態のもの、これにバスタオルを巻いてスーツケースに入れました。エクステンダーも一応持っていきましたが、あらかじめとる天体を決めておいて持っていかないという手もありかもしれません。赤道儀はSWAT-200、三脚はGitzoのGT3840C。ガイド用カメラはASI224MC50mmのノーブランドのCマウントレンズです。カメラ関連はEOS 60DSigmaの10-22mmの広角レンズNikonの昔の50mmのF1.4のレンズです。その他、アルカスイスマウントやカメラ用アダプター、工具、ねじなど、まあ、いつも使っている機材ばかりです。普段使っていないものを海外で突然使っても使えないと思ったからです。

機材だけでスーツケースがちょうど半分埋まりました。荷物は着替えなども入れて、全部で、スーツケースの重さも含めて20kgでした。国際線の23kgなのでまだ少し余裕がありますが、オーストラリア国内で別会社の低価格路線の国内線に乗るので、その場合20kgに制限される可能性があるので、20kgに抑えました。カメラ類は背中に背負うタイプのバッグにいれたので、それらはスーツケースの重さからは抜いています。

使い慣れている機材ですが、これでも南極軸を取るのに苦労しました。というよりも、南極軸を取っている最中に雲が出てきたり、結局それからずっと曇りや雨だったりで、鏡筒を使っての撮影は今回できなかったというのが落ちです。今回のオーストラリアではカメラとカメラレンズでの撮影で時間切れでした。もう少し晴れの時間があれば鏡筒を使っての撮影もできたと思うのですが、天気だけは仕方ありません。

最終日の朝に街、といっても小さな島の中の小さな店の集まりなのですが、町の中を歩ていると写真のような宣伝が出ていました。

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ちょうどその日の晩の観望会の案内です。あいにく、この日の昼には飛行機に乗り帰国なので残念ながら参加はできませんでしたが、もう一日手前にずれていてくれれば必ず参加したと思います。

あともう一つ、途中に乗り換えをしたシドニー空港の本屋で、SKY&TELESCOPEのオーストラリア版を見つけたので記念に購入しました。オーストラリア版が出ているなんて知りませんでした。ページ数は広告も含めて82ページ。

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星座紹介がオーストラリアで見える星座になっているなど、オーストラリアで編集しているみたいです。南半球のその月の星空の紹介記事というのは見たことがなかったので、とても新鮮です。

評価レポートがTAKAHASHIのFSQ-130EDで、かなり細かく書いてあり、非常に評価が高かったです。本家のアメリカ版は見ていないのですが、M31を撮った写真が載っていたりするので、おそらく北半球でのテストで、ここら辺はアメリカ版との共通の記事なのかと思います。いい点の他に、良くない点も書いてあって、口径のわりに重いことと、撮影のためにいくつものアダプターが必要なこととのことです。他にもPixinsightを使ったナローバンドの処理の記事があるなど、日本の雑誌では見ない記事なので、興味深いです。これはSKY&TELESCOPEだからなのかと思いますが、ダークマターハロがあると銀河や星雲がどのように見えるかなど、研究よりの記事が多いのも特徴です。

広告は天体ショップはすべてオーストラリアの店で、機器に関してはオーストラリア独自のようなものはなかったです。日本であまり見ないところではORIONやiOptron、ATIKなどが丸々ページを使った広告を出しています。

実は最終日シドニーにある天文ショップによろうと思ったのですが、土曜日なのになんと午後4時に閉店とのことで、かなり無理していっても午後4時には間に合わないことがわかったので今回はあきらめました。シドニーの滞在時間は結構あったので、非常に残念です。いつかまたオーストラリアに行く機会があれば、ぜひ天体ショップには行ってみたいと思います。

お土産はMARSと書いてあるチョコバー。天文関連ということで、名前だけで選びました。火星には全く関係ありません。

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次の記事が最後です。

オーストラリアのハミルトン島滞在の2晩目の夜早くに雲間に少しだけ写真を撮ったあとずっと二日以上雨だったのですが、4日目の晩の午前2時過ぎからやっと雲が少なくなり、星が見えるようになってきました。ただし月齢13.2日と満月にかなり近いので空が明るすぎます。時間的にもイータカリーナなど面白そうな天体は沈んでしまっていることもあり、まずは南極軸近くの空を広い範囲で撮ってみました。右に見える明るいのが月です。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日2時38分(現地時間)
EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW) 露出5秒一枚撮り
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用 
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


星座をつないでみると面白いです。普段なじみのない星座なので、線を結ぶのもちょっと苦労します。普段あまり日本では見ないもの、もしくは地平線に近くかなり見にくいものばかりです。

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さそり座の下も写るのですが、南緯度が低いのと時間が遅いので、南十字を含む面白そうな天体のいくつかが山の下に来てしまっています。

この時間は天の川がまっすぐ立っているので、同じ方向で天の川を中心に撮ってみました。満月での撮影で、周りが相当明るいなか、それでもこれだけ写るのはやはり他の光害が少なく空気が綺麗なため透明度が高いせいでしょうか。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日3時12分(現地時間)
EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW) 露出6秒一枚撮り
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用 
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


明け方前になり、山の上に小マゼラン星雲が出て来ました。この続きは画像処理の後また記事にします。


その3に続く。
 

星を始めてから初の南半球、オーストラリアに来ています。といっても満月期なので、天体写真はあまり期待はできません。それでも以前オーストラリアに来た時はまだ星には全く興味はなく、せいぜい南十字を見て「ああ、あれがそうか」というくらいでした。今回は興味が出てからの南半球なので、普段北半球では見えないものをいろいろ見たいと思っています。

場所はHamilton Islandというところで、オーストラリアの東側の離れ島。南緯でいうと20度くらいのところなので、南極軸があまり高いところにこないため、写真撮影にはあまり適していません。それでも初日に南十字星と人生初のカノープスを見て、結構感動しました。

初めての南半球の空には結構戸惑いました。星座を見ても位置関係がよくわからなくて混乱してしまいます。例えば当然北極星は見えないのですが、北斗七星の柄杓の底の部分が上になって水平線ギリギリに見えます。 黄道が北の空にあるので、北の空を見ていると月が大きく右から左に弧を描いて動いていきます。なんだか空が反対に回っているような感覚です。それでも馴染みのオリオン座やシリウスが見えたり、月と木星とスピカは近くにあるので、少しづつ方角と星座と動く方向が理解できてきました。

初日は写真を撮る余裕がなかったので、Widebino28で星座を見るくらいにとどめたのですが、満月に近い月とホテルの明かりに負けずに、うっすらと天の川まで見えたのは透明度がかなりいいからなのでしょう。Widebinoの威力はやはりすごいです。計算上2等近く明るく見えるので、目で見て十字と認識できなかった南十字星もはっきりと4つ目を見ることができました。周りの普通(特に星好きではないという意味)の人たちにもWidebinoを渡して見てもらったのですが、その見え具合にとても驚いていました。

2日目はあいにくの曇り空。雲の合間に唯一撮った写真がこれです。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月8日20時12分(現地時間)
NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 + EOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出5秒一枚撮り
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


左の雲の下に南十字星が見え、右に少しイータカリーナ星雲が見えています。雲が明るくて5秒露光の一枚撮りなので、ノイジーですが、それでも初の南半球でしか見ることのできない星座と星雲です。このあと雨になってしまい、朝まで雨が続いたのでこの日は諦めました。

今晩も雨が降っています。夜明け前とかには晴れてくれるといいのですが。


 その2に続きます。

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