ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測機器 > AZ-GTi

前回撮影した、AZ-GTiの赤道儀モードで、焦点距離600mm、ノータッチガイドで撮影した、カリフォルニア星雲の全画像を比較明合成および動画にしてみました。その結果、大きな揺れはほぼピリオディックモーションであるとわかりました。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、細かい揺れを何度か繰り返し、右上に上がっていってしまいます。細かい左右の揺れの部分がピリオディックモーションです。右上に上がっていっている動きが極軸のずれからくるものか、もしくは構造的に弱くゆっくりとたわんでいるものかもしれません。

合計83分で細かい揺れが8回半くらい揺れているので、10分位の周期でしょうか。

NGC1499_output_comp
比較明合成です。



比較明合成のついでに作った動画です。
1分露光の画像を83枚使っています。
ぴょんぴょん飛ぶようなイメージで、
3箇所に止まっているのがわかります。
早く移動しているところの画像は星像が伸びてしまっています。 

方角とかもあまり感がない、画像からのざっくりした計測ですが、ピリオディックモーションは+/-75秒角くらい。Advanced VXが+/-15秒くらいだったので、その5倍くらいの大きさです。ちょっと大きいですね。これくらいだと焦点距離によってはガイドは必須になってくると思います。

しかも動画をよく見ると、ピリオディックモーションもきちんとしたサイン波はではないようです。ピョンピョン飛ぶような動きで、両端ではある程度動きは止まりますが、それに加えて片道ですが真ん中近くでも一度止まります。一周期の間に2箇所でなく3箇所泊まるところがあります。そのためにピリオディックモーションであるにも関わらず、前回の救い上げ率が40%と少し大きかったのかと思います。通常ならその3分の2くらいの25%くらいにとどまっていたはずです。

ちなみに、右上方向に上がっていくのは1時間半で180秒角くらいなので、1分あたりざっくり2秒角くらい。極軸は1分角くらいの精度では合わせてあるので、仮に1分角を仮定したら、想定の8倍くらい大きいことになります。なので極軸の精度からくるずれというよりは、たわみの可能性が高そうです。

逆にこの結果から、ほぼ揺れはピリオディックモーションで制限されているので、ガイドさえうまくいけは、(重量で制限される鏡筒で実現できるようなくらいまでの)そこそこの長焦点でも、もっと長時間の露光で十分なんとかなりそうです。たわみの方も、ガイドすれば多少軽減できますが、ガイドカメラと鏡筒の相対的なたわみの場合はどうしようもないです。

 

週末撮影の最後の記事になります。2台体制だったもう一方の方で、AZ-GTiにFS-60Qを載せて、カリフォルニア星雲に挑戦してみました。実はカリフォルニア星雲も初撮影になります。

今回曹禺したのは、AZ-GTiのWi-Fi接続がうまくいかないことがあったということです。機器はAZ-GTiとMacBool Proに入れたWindows10 64bit ProをBoot Campで立ち上げて、それにELECOMのミニルーターWRH-583GN2-Sでステーションモードとの接続を確立しようとしています。


現場でうまくいかなかったので、後日検証しました。まずはアクセスポイントモードに関して:
  • WindowsからAZ-GTiのSSIDがなかなか見えないことがある。それでもiPhoneからはAZ-GTiのSSIDは見えている。Windowsからは分単位で待たなければSSIDが見えないこともあるので、気長に待つこと。
  • WindowからAZ-GTiのアクセスポイントSSIDは見えているが、接続しようとすると「接続できませんでした」と表示され、なぜか接続できないときがある。接続できないときはいつもできないが、接続できる時はいつもできる。これは原因不明。再現性も不明。ちなみに、この状態でもiPhoneからはAZ-GTiのアクセスポイントSSIDは見えているし、全く問題なく接続できる。
  • Windowsで、「接続できませんでした」とかは出ないが、AZ-GTiに接続しようとして「接続試行中」となってなかなか進まない。この状態のときは、すでにつながっている場合もあれば、まだつながっていない場合もある。「ネットワークとインターネットの設定」で出てくる「状態」スクリーンで確認したほうがいい。きちんと確認せずに、ほかの画面に行ってしまうと、接続されないままになってしまう時が何度かあった。


次にステーションモードに関して:

  • iPhoneからアクセスポイントモードでAZ-GTiにつないでから、改めてSynScan ProでAZ-GTiをステーションモードに切り替えようとすると、必ず失敗する
  • Windows上のSynScan ProでAZ-GTiをステーションモードに切り替えようとすると、きちんとステーションモードに切り替わる
  • ミニルーターを立ち上げる前に、AZ-GTiを立ち上げると、自動的にアクセスポイントモードでの接続になってしまい、ステーションモードでしばらくの間つながらない。気長に分単位で待っているとつながる。ただし、つながらない場合もあったので、先にミニルーターの電源を立ち上げるほうがおすすめ。どうしてもつながらないとAZ-GTiの電源の入れ直しになり、アラインメントなど取り直しになる。

最後、ミニルーターに関して:

  • これは私が使っているミニルーターのだけの問題かと思うが、5GHzはすぐに有効になるのに、2.4GHzがいつまでたっても有効にならない場合がある。何度か電源を入れなおして、やっと立ち上がる状況が多い。2.4GHzもいったん立ち上がると、あとは電源を入れなおしても安定して立ち上がる。
  • ミニルーターは省電力モードでLEDをオフにしていたが、オンにすると5GHz、2.4GHzともに立ち上がっているすぐにかわかるので安心。念のため、Windowsやスマホなどから2.4GHzのSSIDが見えているか確かめたほうがより確実。
  • とにかく当たり前だが、2.4GHz Wi-Fiが立ち上がっていなければ、AZ-GTiのステーションモードは全く働かない。これを意識せずに、なんでつながらないんだと迷ったことが何度かあった。

とにかく最大の懸案事項が、一番最初のWindowsから安定にAZ-GTiのアクセスポイントに接続できないこと。これに尽きます。これができない限り、ステーションモードへの移行もAZ-GTiをミニルーターにつなぐことも、ASCOMでAZ-GTiを操作することもできません。

コツは、ルーター->AZ-GTiと元のほうからから電源を入れていくことと、スマホやPCなどから確実にルーターが動作しているかの確認。それができているならあとは気長に待つのが重要かと思います。WindowsのWi-Fiの認識が思ったより更新に時間がかかるということです。


いずれにせよ、今回の撮影では現場できちんと検証する時間もなく、PHD2でのガイドを諦めました。ガイドなしということで、前回600mmで90秒だと厳しかったので、今回は同じ600mmで60秒で試してみました。ところが撮影された画像を見ると、一方向のみにぶれていることがわかりました。方向は赤経方向です。しかもぶれているファイルが周期的に出るので、どうもピリオディックモーションに関わっているようです。点像になっているファイルもそこそこ存在するので、それらをちょっと厳しくセレクトすると72枚のうち28枚が使えそうなので、約40%弱が使えることになります。前回のオリオンでも40%程度でしたが、それよりは基準を厳しくしているので、まあ妥当な範囲でしょう。

原因がピリオディックモーションならばオートガイドでかなり改善されるはずなので、これならば期待大です。どうやら、風さえ吹かなければAzZ-GTiの赤道儀モードでの撮影はそこそこ使えるという結論になりそうです。今一度ガイドを使って検証してみます。

とりあえず画像処理の結果が以下になります。流石に結構省いたのでわずか28分ぶんしかなく、やはり多少ノイジーです。


NGC1499_CUT


岐阜県飛騨市数河高原 2018/11/3 23:06 - 11/4 00:29
f=600mm, F10 + AZ-GTi(赤道儀モード)
EOS 6D(HKIR改造, ISO6400, RAW), 60sec x 28frames、総露出時間28分
PixInsight , Photoshop CCで画像処理


週末の撮影の記事はこれでおしまいです。久しぶりの週末の晴れで、初撮影の天体もあり、結構満足しました。いろいろ問題点もわかったので次回はもう少し改善したいです。やはり一枚あたり数時間ぶんくらいは使える画像を死守したいです。






 




さて今日の元々の目的はAZ-GTiで実際に撮影がどれくらいできるかのテストです。焦点距離600mmのFS-60QにEOS6Dをつけて、かなりガチな撮影機材になります。果たしてAZ-GTiは600mmの撮影に耐えることができるのか?

ただ、自宅を出たのが遅かったのと準備に手間取ったので、撮影を始めたのが23時半過ぎ。もともと少し暗い天体を試したかったのですが、大して時間がないのでちょうど上がってきていたM42に急遽決定しました。

今回は機材の調子を見たいために、ガイドは無しです。月が出るまで時間があまり無いので、ISOも6400と高め、露光時間は90秒と短めです。セットアップから極軸設定までは特に問題なし。初期アランメントに少し戸惑うも、撮影をなんとか開始しました。

とりあえず結果をまず。63枚とって、24枚使いました。ISOが高いのと枚数が少ない(トータル36分)のでノイズが多少多めです。機材テストなのでフラット補正もダーク補正もしていません。5秒撮影の画像を10枚使い、HDR合成をしてトラペジウムあたりを出しています。

M42


問題は少し風が強かったことです。そのため後で画像を見たら、結構揺れていました。甘く見積もっても40%弱くらしか使い物になる画像は残っていませんでした。次の一枚画像を見てもらえると、人工衛星の軌跡から実際どれくらい揺れているかよくわかると思います。

LIGHT_6D_90s_6400iso_+12c_20181103-00h35m00s555ms_cut



実際に揺れた原因は二つ問題が考えられて、
  • 一つは、タカハシの三脚アジャスター (小)のところで、三脚の脚がずれてしまう
  • もう一つは、今朝改めて見てみたらAZ-GTiのアルカプレートのネジが少し緩んでいたこと
です。二つ目はただのミスなので、きちんとチェックすれば次回は問題ないでしょう。問題は一つ目で、カメラ三脚のメタル製の尖った石突きが、アスファルトとかならほとんど動くことはないのですが、ある程度滑らかな三脚アジャスターの表面では結構簡単にずれてしまいます。風が強いと致命的です。調整はしにくいですが、三脚アジャスターなしの方がいいかもしれません。

ちょっとまだ検証不足です。晴れたら再チャレンジでしょうか。

実は月が昇る時間を1時間早く間違えていて、時間がないと思って色々焦ってしまいました。でも実際には月が出て来るより先に薄雲がかかってきたので、午前1時半頃にはその場を後にしました。


その他細かい反省点です。
  • FS-60CBからFS-60Qへの切り替えに手間取ってしまった。
  • ファインダーカメラは画角が広い方がいい。モノクロの方がいいと思い、ASI290MMにしていたが、ASI178MCの方が画角が広く、画素が小さいので、ファインダーにもガイドにも向いているかもしれない。 このため初期アラインメントで結構な時間をロスした。
  • StickPCでのワイヤレス撮影の準備がまだ不十分。最近メインPCがUSB Type-Cになったので、逆にStickPCにつなぐはずのType-Aケーブルを忘れてしまった。結局ノートPCでの撮影となり、用意していなかったソフトのライセンス認証などで時間を食ってしまった。 
久しぶりの撮影ということもあり、結構準備不足が露呈しました。昼間のうちに色々調整しておくことが大事だと改めて実感しました。


 

一連のAZ-GTiの赤道儀化の一環で、細かい補足集です。

まずマニュアルですが、Sky-Watcherのページからダウンロード (V1.02)して読んでみると色々重要なことが書いてあります。ただし日本語版はなさそうなので、ポイントとなるところはマニュアルと実際の操作を含めてまとめて書いておこうと思います。また、Syn Scan Proの設定からヘルプに行くと日本語である程度のマニュアルを読むことができます。




Wi-Fi接続: アクセスポイントモードとステーションモード

Wi-FiでのAZ-GTiへの接続ですが、通常のデフォルト設定ではアクセスポイントモードでつながっているはずです。ところがアクセスポイントモードにはひとつ欠点があって、PCやスマホなどをAZ-GTiに接続してしまうと他のネットワークに接続できなくなってしまいます。これは一旦AZ-GTiにつないでしまうと、自宅のWi-Fiでのインターネット接続や、遠隔地でテザリングを使って他のスマホのインターネット回線などに全く繋げなくなってしまうことを意味します。

このことはStickPCを使って撮影をしようとしたときに、決定的な欠点となります。StickPCをAZ-GTiにWi-Fiで接続してしまうと、StickPCが他のネットワークに繋げなくなってしまうので、当然外部からのリモートデスクトップなども繋げなくなってしまいます。StickPCに外部モニターをつながない限り、操作PCの画面が何も確認できないということなので、事実上何の操作もできなくなってしまうというわけです。このことを解決するために、StickPCでAZ-GTiを使う場合はアクセスポイントモードでなく、ステーションモードで接続することが必須になります。

そもそも「ステーションモード」という言葉自身も少しわかりにくいのですが、これは自宅に設置してあるWi-Fiや、遠征で持っていったミニルーターにAZ-GTi側から接続するという機能です。すると同じLAN内につないだPCやスマホ、タブレットなどからAZ-GTiにLAN経由で接続して操作できるようになるという意味です。ちなみに、ステーションモードの方がアクセスポイントモードよりも消費電力が少ないとのことなので、より電池が長く持つことになるはずです。

ところが最初全然ステーションモードへの移行が全くうまくいきませんでした。Googleで検索しても、日本語はおろか英語でもステーションモードで接続した例がほとんど出てきません。せろおさんがコメントでなぜか成功したという報告をしてくれただけでした。

操作自身はソフト内で簡単に想像がつきます。まずはアクセスポイントモードでAZ-GTiに接続した後、「設定」「Wi-Fi設定」といって、ステーションを変更するを押して、ステーションモードのスイッチを入れて「有効」にします。SSIDとパスワードは自宅のものや遠征時のルーターなどのものを入力します。ここで「適用」を押しすのですが、その後全くステーションモードになることはなく、アクセスポイントモードでしか接続することができません。そもそも、ネットワークの設定は失敗すると全く外から接続することができなくなる可能性があるので、あまり思い切ったことができなく、恐る恐る試すことになります。何度かやってうまくいかないので、完全に諦めてしまいました。

その後、やっとヒントらしきものにたどり着きました。AZ-GTiのファームウェアについてくるの更新履歴を書いたテキストファイルです。そこに、ステーションモードで失敗すると強制的にアクセスポイントモードで立ち上がると書いています。しかもよく似たアップデートが2回もあるので、よほどトラブったのかと思いました。それでもこれでやっと
  • STAモードは普通に動きそうなこと
  • 失敗してもアクセスポイントモードに勝手に戻る
とわかり、勇気付けられて色々試すことができました。そこでやっとわかったのが、なんとも間抜けな話で5GHzのWi-Fiに必死になって接続しようとしていたことでした。散々2.4GHzでしか使えないと書いておいて、なんと間抜けなことをと自分で苦笑いしていました。SSIDがあっているかとか、パスワードを間違えていないかとか、あの緊張しながらの無駄な時間はなんだったんだと。2.4GHzのWi-Fiを目指したらあっさりと接続できました。

さらにもう一点、マニュアルにはアクセスポイントモードとステーションモードを一緒に有効しないほうがいいようなことも少し書いてありますが、ファームの更新履歴には

Force to use AP only mode if the WiFi module cannot join a valid WiFi network in STA only or AP-STA mode.

とか書いているので、どうもアクセスポイントモードとステーションモードは併用できるようです。これだとだいぶん便利なので、私も試してみました。結果は見事アクセスポイントモードとステーションモード両方とも有効で、全く問題なく動きます。ステーションモードで失敗した時には確かにアクセスポイントモードにつながるので、これで外での電視観望のときのiPhoneからの簡単な接続も特に何も設定など変更せずに有効になります。

IMG_5640
きちんとアクセスポイントモードとステーションモード両方が有効になっています。
この写真の時はステーションモードで自宅Wi-FiからAZ-GTiに接続してます。
これで冬でも自宅でぬくぬく電視観望とかの目処も立ちました。



リセット

マニュアルを読むとWi-Fi設定は電源をオンにして、ハンディコントローラーをつながないで、アプリで接続することなく1時間(英語マニュアルには4時間と書いてありましたが、アップデート履歴を見ると1時間に変更されたみたいです。さすがに長すぎだったのでしょう。)放っておくと、「Wi-Fi設定」が工場設定にリセットされるそうです。もしステーションモードなどにして、IPアドレスがわからなくなって、アクセスができなくなった場合などは、このことを覚えておくと最悪元に戻すことができるはずです。


ガイディングレート

Syn Scan Proの「アドバンスト」「アドバンスト」の「ガイディングレート」を見るとどうも「0.5x恒星時」に勝手になっていることが多かったです。もしくは「ユーティリティー」「追尾」が「追尾しない」がチェックされているいことも多かったです。この時には自動導入しても、その後の追尾がうまくいかずどんどんずれていきます。簡易的な回避策で導入終了後「さらに」から「ポイント&トラック」を押すといいのですが、これはマニュアルをよく読むと一般的にいう「同期」機能に近いようです。要するに見えているローカルな天体に対して追尾するという意味です。やはりこれは対処療法に過ぎないようで、きちんと「ガイディングレート」は「恒星時」、「追尾」も「恒星時」(月の場合は「月時」)になっていることをチェックすべきです。でもなんでデフォルトで「恒星時」にしておかないのか、すぐに設定が変わってしまうのか、まだまだソフトがこなれきっていないところかと思います。


エンコーダー

AZ-GTiにはこの値段からは信じられない、デュアルエンコーダーが装備されています。デュアルエンコーダーはものすごく便利です。自動導入とかして何か天体を見ていた時に、突然月を見たくなってクランプを緩めてマニュアルで月を見たとします。再び他の天体に自動導入しようすると、マニュアルで動かした位置を認識しているので、きちんと次の天体にも導入されるのです。私はこの機能が欲しいがために勘違いしてCGEM IIを買ってしまって、実際についていなくてショックだったクチです。なので大喜びなのですが、この補助エンコーダーデフォルトではオフになっています。もし使いたいなら「設定」「補助エンコーダー」から毎回オンにしなくてはいけません。これも恒星時と同じように毎回戻ってしまうのですが、マニュアルを見ると、もし手動で赤経、赤緯を動かすことがないならばむやみやたらにオンにしないでと書いてあります。なので、あえて自動的にオフに戻しているようです。



とりあえず今回はこれくらいです。同じように困っている方への助けになれば幸いです。また色々わかったら随時追加していきます。




AZ-GTiの赤道儀モードでのオートガイドですが、昨日までの苦労もあり、本日のテストはすこぶる順調でした。


オートガイドの前に、まず最初は極軸調整です。カメラ三脚にAZ-GTiを載せているので、微動で調整することはできません。そんな時の秘密兵器、タカハシの三脚アジャスター (小)です。

IMG_5638

使うのは一つだけです。三脚の脚の一つにこれをかましておけば、Pitch(縦)方向の微動はかなり楽になります。入れる場所は、できるだけ南北方向にある脚です。北のほうでも南の方でも構いませんが、南北軸に平行な脚に入れてしまえば、Pitch自由度のみいじりやすくなります。

Yaw(横)方向は仕方ないので、脚ごとずらします。でもPitchが分離されているのでかなり楽です。

極軸調整で使うのはCMOSカメラとSharpCap。SharpCapの極軸調整機能は現バージョンでは有料版のみですが、古いバージョン2.9だと無料でも使えるはずです。ただし、新しいカメラがサポートされていない可能性があるので注意です。実際のやり方は過去記事を見ていただくとして、少しだけ重要なことを再確認しておきます。
  • 極軸調整用のCMOSカメラは回転軸の中心にある必要は全くありません。向きさえ鏡筒とそこそこ同じなら、どこにつけてもいいです。これは無限遠を見ているからに他なりません。
  • CMOSカメラのセンサー面を赤経軸にきちんと垂直にする必要はありません。赤経軸がきちんと極軸方向に向いた時に、北極星がカメラの画面内に入っているくらいの精度で十分です。あまりずれていたら直すくらいで、見ている天の極の中心がカメラで見ている画像の中心と一致する必要も全くありません。これも無限遠を見ているからに他なりません。
というわけで、カメラの設置精度は結構適当でいいということですが、たまにこのことをきちんと理解していなくて、無駄なところに精度と時間を費やしている方がいます。楽ができるところはきちんと楽をしましょう。

さて、今回の極軸調整で気づいた点です。まあ、ふだん普通の赤道儀ではいつもやっていることなのですが、カメラ三脚を使っての極軸調整はSWAT以来久しぶりなのでという意味です。
  • ASI290MMはモノクロカメラでPolar Align時の星の認識率がかなりいい。カラーCMOSカメラよりはるかにいい感じです。
  • 今回は極軸調整、電子ファインダー、オートガイドの全てを焦点距離50mmの安価なCマウントレンズで行いました。50mmくらいがちょうど良さそうです。
  • ピッチの微調整が三脚アジャスターのおかげで本当に楽でした。
  • ヨーは脚をずらして合わせましたが、ピッチが楽に決まるので、ヨーの合わせこみが多少不便でも楽に合わせ込むことができました。

極軸合わせに使った時間は結局ほんの数分でした。精度ですが、下の写真のように余裕で1分角を切ることができました。

IMG_5632


まあ、本当の精度は大気の誤差とかもあるのでわかりません(最近のSharpCapではこの誤差も補正ができますが、私はめんどくさいのでやっていません)が、数分間の撮影では全く問題ないくらいの精度になります。実際の精度は機材の方の、特にperiodic motionで制限されてしまいます。

極軸調整の誤差と製造のズレ具合は、以前簡単な評価方法を考えたので、このページを参考にしてください。今回の場合0.5分角くらいで合わせているので、8分間露光しても星像は最大1秒角程度しかずれません。これが画面上でどれくらいのズレになるかというと、これも以前簡単に評価していて、今回使っているのが

焦点距離350mmで、センサー素子が4.5um

くらいなので、自分の覚えやすい基準の「焦点距離600mm、4umのセンサーで1素子あたり1.5秒角」から、センサーの1素子あたりの画角は

1.5[秒] x 600[mm] / 350[mm] x 4.5[um] / 4[um] ~ 3[秒]

くらいになります。上の8分間で1秒角のズレと合わせて、24分間で1ドットのズレとなります。もう十分すぎるほどの精度ですね。SharpCapを使うとこれくらいの精度を簡単に出すことができるので、とても便利です。


さて次は、初期アラインメント。ここでやっとAZ-GTiの電源を入れて接続です。この時点ではPCでもスマホでもタブレットでも、Syn Scanアプリが入っているものならなんでも構いません。極軸は相当精度よくあっていますが、赤経の初期位置と、赤緯の初期位置が不定なので、それを教え込むために初期アラインメントをする必要があります。でもAZ-GTiのアラインメントのアルゴリズムがブラックボックスなのでで、どの方法を選ぶかちょっと迷います。原理的には2スターアラインメントが最低必要な気がするのですが、うまいアルゴリズムなら1スターアラインメントでも赤経赤緯同時に教え込むことができる気がします。まあ不明なので、とりあえず1スターアラインメントでやってみて、ダメなら2スターアラインメントでやり直せばいいだけの話です。もっと言うと、極軸はあっているので、自動導入しなければ初期アラインメントは必要ありません。

実際には1スターアラインメントで、FS-60CBにつけたASI294MCの映像をSharpCapで表示して、天体が真ん中に来るようにアラインします。その際、極軸合わせで使ったASI290MMは電子ファインダーとして使うと、楽に鏡筒に導入できるかと思います。アラインメント成功後、その後の自動導入ではセンターにほぼ希望の天体を入れることは繰り返しできました。でもこれがたまたまなのか、はたまたこれで十分なのかはまだ検証できていません。


さて、最後はオートガイドです。今度はきちんとPCからAZ-GTiを接続していなくてはいけません。カメラ2台を昨日やったUSB2ケーブルを使って接続します。PHD2でASI290MM (今度の役割がやっとガイドカメラになります)に接続します。この時点でカメラが2台繋がっているので、きちんと選択してどちらのカメラをガイドカメラにするかを指定しなくてはいけません。昨日準備の時に試したように、カメラを接続して、マウントを接続すれば準備完了です。露光ボタンを押して、ガイド星を選択し、ガイド開始ボタンを押すとキャリブレーションが始まるはずです。全てうまくいくと、下の写真のように、きちんとWi-Fi経由でAZ-GTiがPHD2から操作されて、キャリブレーションされている様子がわかります。後ろの画面で星像がL字になっているのがその証拠です。

IMG_5634


キャリブレーションが終わると、自動的にガイドが始まります。結果は以下のようになります。

IMG_5635

RMSで1.7秒と1.4秒なのでざっくり2秒以下にはなっています。ピークは4.7秒と5.2秒と少し大きいですが、すでにRMSで0.15ドット以下となっていて限界に近いので、これ以上は50mmというレンズの焦点距離を伸ばさなければ無理でしょう。でもピークでさえ1ドットちょっとくらいの揺れなので、これくらいの精度でちょうどいいのかと思います。

たったケーブル2本でオートガイドまで実現しました。AZ-GTiの電源も乾電池なので、そのケーブルさえもありません。ものすごくシンプルです。StickPCと極短のUSB2ケーブルを使えばさらにシンプルになりそうです。



さて最後にちょっとした失敗を。下の画像はオートガイドをしながら、M31をSharpCapで30秒露光で7枚Live Stackしたものを、PixInsightでオートストレッチだけしたものです。

Stack_16bits_7frames_210s

まず、極軸の精度がいいのと、ピリオディックモーションはもっと長い周期で出てくるので、そもそもこんな短い露光時間でガイドの検証をしようと思っても全然星像は流れません。少なくとも10分くらいかけて、スタックとか無しでやるべきでした。それに気づいた時にはすでに空は曇りはじめていました。

もう一つ、ガイドが原因では流れなかったのですが、四隅が完全に流れています。純正フラットナーはつけているのですが古いタイプのもの。CMOSカメラなのでバックフォーカスがあっていない可能性もありますが、けっこう流れるんですよね。星フェスで見たタカハシの新しいフラットナーの画像が四隅もすごく綺麗だったので、やっぱり新しいフラットナー欲しいです。レデューサーも欲しいけどこっちが先かな?




前回(その1)でAZ-GTiの赤道儀化のためのハードウェア部分は大分準備ができたので、実際に鏡筒とカメラを載せてみました。

IMG_5618


使った機材です。
  • 鏡筒がいつものFS-60CB。
  • ガイドカメラにASI290MMを使い、そこにノーブランドの50mmのCマウントレンズをつけています。
  • 撮影用のカメラはASI294MCを使ってみました。これは後でSharpCapのベータ版を使いDitherも試してみたかったからです。 
  • この状態で、ケーブルはわずか2本でオートガイドまでできる算段になります。

まず、組んでみていくつか気づいたことです。
  • やはりAZ-GTi下のアルカスイスプレートのところが一番揺れます。ただし、あえて揺らさなければ問題なくらいにはなりそう。実際の撮影では風がなければ問題ないと思われます。もっと頑丈な傾斜のついた金属の塊とかの方がいいかもしれませんが、加工が大変なのと、トータルで重くなるのでとりあえずこのままにしておきます。
  • 赤経、赤緯とも、クランプを緩めても摩擦が大きく、なめらかには動かないので、バランス点を取るのがちょっと難しいです。多少おおざっぱなバランス調整になりますが、モーターのトルクはそこそこありそうなので、実用上はまあ問題ないでしょう。
  • 三脚の足を目いっぱい開いたほうが安定しますが、時間がたって天頂越えする時に、天頂付近を見ていると撮影カメラ部分が三脚の足に当たってしまう可能性がでてきます。AZ-GTiの赤道儀モードに反転機能はついているのか?
  • 逆に、三脚をあまり開かずにつかうとカメラは当たらなくなりますが、不安定になり転倒する可能性が出てきます。こちらの方が怖いので、三脚は開いて使うことにしました。
  • これはSWATをいじっているときに学んだことですが、上の可動部の重心位置を三脚中心上に持ってくると安定します。

さてここからソフトウェアですが、思ったより難航しました。

Windows PCを使ってAZ-GTiをガイドするためには、まずはSky-WatcherのSOFTWARE & FIRMWAREの中のSynScan Appのページからから

Windows program: SynScan Pro App, Version 1.11.0

をダウンロードして、展開、インストールします。他の方の情報によると、フォルダの場所に気をつけないと観測場所の設定ファイルが書き込めないとの情報などもありますが、私の場合は特に問題ありませんでした。きちんと日本語化もされているので、アプリのバージョンが上がってバグフィックスされているようです。 iPhoneやiPadからの操作と違うのは、PCにはGPS機能がないので、一番最初に立ち上げる時に自分で緯度経度で位置を入力しなければならないことです。一度入力すれば、次回からは再度入力する必要はないようです。

次にに必要なソフトは実際のガイドのためのソフトで、今回選んだのはガイドソフトの定番のPHD2とAZ-GTi用のASCOMドライバーです。ASCOMドライバーはSky-WatcherのSOFTWARE & FIRMWAREの中のASCOM Driverのページから

ASCOM Driver for SynScan App Version 1.2.2

をダウンロードし、実行しインストールします。もしASCOMを使うのが初めてという方や、ASCOM platformを事前にインストールされていない方は、ASCOMのサイトに行ってASCOM platoformをダウンロード、実行、インストールします。途中、必要なランタイムをインストールするためにPCを再起動が必要となる場合があるので、そのまま従って再起動します。

ガイドソフトのPHD2はすでにいつも使っているので手慣れたものですが、今回は初めてのセットアップとして、セットアップウィザードを使います。まず、ガイドカメラを選択しますが、ASI290MMなのでZWOカメラを選択します。その際、ASIカメラを接続しておくとピクセルサイズが自動で入力されます。ASI290の場合は2.90umとなりました。「焦点距離」は手持ちのガイド鏡の焦点距離を入力します。私の場合ノーブランドのCマウントレンズで焦点距離50mmなので、50を入力します。

IMG_5615


ASCOMドライバーがうまくインストールされていると、PHD2上で「マウント」を選択するときに、上の画面のように「SynScanMobile Telescome(ASCOM)」が選択できるようになっているはずです。マウントを選択すると、「マウントとPHD2が既に接続されていれば、ガイドスピードが自動的に設定されます」とかいう案内が出るので、「マウント(AZ-GTiのこと)」とつなぐためにAZ-GTiを立ち上げて、先にダウンロードしたSyn Scan Proを立ち上げ、接続します。と、ここで問題が起きました。AZ-GTiのWi-Fiにうまく接続できないのです。これはすぐになぜだか思いつきました。以前もあったのですが、ASIカメラがUSB3.0接続のノイズが、AZ-GTiのWi-Fi接続の2.4GHzに悪影響を及ぼすからです。そのため、ここではいったんカメラの接続ケーブルを外します。すると嘘のようにAZ-GTiとの接続が安定してできるようになり、ガイドスピードも自動的に決まります。ガイドスピードはもともと0.50だったのが1.00になりました。この接続の不安定さは後々まで影響することになりますが、とりあえずここは無視してカメラを外した状態で進めます。


蛇足ですが、ここでハタと気づきました。このテストはノートPCを使っているのでまだいいのですが、実際の撮影はStickPCを使うことになると思います。StickPCがAZ-GTiにWi-Fiで接続してしまったら、リモートデスクトップで外から接続できなくなり、StickPCの画面を見ることさえできなくなります。これはSyn Scan Proの「設定」の「Wi-Fi設定」から「ステーションモード」を選択するとインターネットにつなぐことができるとマニュアルに書いてあるので、多分これをきちんと設定すれば解決しそうです。でもマニュアルを見ると、「アクセスポイントモードとステーションモードはどちらか一方で、両方とも有効にするな」とか書いてあるので、最悪AZ-GTiに全く接続できなくなる可能性があります。ちょっと怖いので、とりあえずStickPCを使うのは後の課題としたいと思います。


さて、一応ソフト関連の準備はできたので、実際に稼働させることにします。まずはPCをAZ-GTiのWi-Fiに接続してSyn Scan Proを起動して、モーターが動くことを確認します。これは特に問題ないです。

さて、問題はここからです。ガイド用のCMOSカメラを接続した瞬間に、AZ-GTiの接続が切れてしまいます。先に試したのと同じ状況です。検証のために、以前やったようにコマンドプロンプトで

ping -t 192.168.4.1

と打ってどれくらい接続がだめになるのか見てみます。

IMG_5617


結果は上の写真のように、つないだ瞬間にタイムアウトのメッセージが出て、宛先ホストに届かず、たまに届いてもものすごい遅延があります。当然モーターは動きません。

その後カメラを抜くと、抜いた瞬間に接続が復帰して、モーターがまた動くようになります。原因はUSB3.0のノイズで間違いないようです。普通はここでネットワークを5GHzに変更して回避します。StickPCの時も新たに5GHzの旅行用のルーターを導入してことなきを得ました。ところが、あいにくAZ-GTiは2.4GHzにしか対応していません。これまでiPhoneやiPadで接続するときはCMOSカメラが接続されてても問題なかったのですが、これはUSB3.0とiPhoneやiPadのアンテナの位置が物理的に遠かったからだけで、例えば試しにiPhoneの天頂部をUSBポートの数cm近くまで寄せてやったら、やはり同様の症状が出ました。

いったんここで完全に行き詰りました。USBポートの位置を変えるとか、外付けのUSBポートを使うとかもダメでしたし、PCを2台使うとかも考えましたが、PHD2とSyn Scan Proとの接続が確立できないのと、なにより2台なんてシンプルでないのでダメです。このブログにコメントをくれる彰ちゃんが「彰ちゃんブログ」の中でStickPCで2.4GHzとUSB3.0でたまたまうまくいったと報告されていますが、結局なぜうまくいったのかわからないそうです。とにかく、AZ-GTiが2.4GHzにしか対応していないことが致命的です。
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しばらく頭を冷やして、はたと思いつきました。AZ-GTiが2.4GHzしかもっていないなら、USB3.0をなくしてしまえばいいのではないかと。最初USBドライバーレベルで2.0接続とか考えましたが、もっと単純にUSB2.0のケーブルを使えばいいのではないかと。昔使っていたあまりのUSBケーブルを引っ張り出してきて接続。結果これが大成功!ガイドカメラをつないだ状態で通信がすごく安定しています。調べた限りこのようなアイデアはなかったのですが、目から鱗だと思いませんか?そもそもASIのUSB3.0対応のカメラを、わざわざ遅いUSB2.0で繋ぎたいとはあまり思わないのではないかと。

惑星撮影とかではないので、そもそも転送速度は必要ありません。意外なことにUSB2.0で露光時間を1msとか短くしてもSharpCap上できちんと撮影画像は見えています。ただし、USB3.0の時と比べると、カメラを動かすと転送が追いつけなくてだと思いますが、画面がぐにゃっと曲がったようになります。それでも短くても100ms程度の露光時間にはなるPHD2でガイドする分には全く問題なさそうです。

ここまでえらい時間がかかって、やっと外に出て試そうと思ったら、夕暮れ時に晴れていた空もいつの間にかドン曇りです。でも週末は晴れるとのことなので、近いうちに試せるでしょう。次は極軸合わせがうまくいくかです。







AZ-GTiの赤道儀化を試してみようと思います。

もう試された方もたくさんいるようですが、結構うまく動いているようなので、コンパクトな撮影システムを構築してくて、自分でもやってみたくなりました。コメントをくれた県天のOさんも既にオートガイドまで試しているようですが、Wi-Fi接続で、全ケーブルで一本だけというシンプルオートガイド撮影が実現できているようです。

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まずはAZ-GTiのファームウェアのアップデートが必要になります。ここからダウンロードすることができます。2018年10月17日現在、赤道儀対応バージョンは3.14で

Firmware: AZGTi Mount, Right Arm, AZ/EQ Dual Mode, Version 3.14

になります。ダウンロードしたら展開しましょう。注意書きにも書いてありますが、テスト目的ということなので自己責任でお願いします。

同じページからファームウェアをアップロードして書き換えるためのプログラム

Windows program: Motor Controller Firmware Loader - WiFi, Version 1.69

もダウンロードしておきます。こちらも展開しておきましょう。私は最初手に入れたファームウェアをどうやって適用したらいいかわからず、やっとこのアップロードプログラムにたどり着きました。

まず、Windowsが走るPCからWi-FiでAZ-GTiに接続します。その状態で上記アップロードプログラムを走らせて、最初にダウンロードしたファームウェアを選択し、アップデートを実行します。



次の課題はAZ-GTiを斜めに取り付けることです。みなさん各自色々工夫しているようですが、私はタカハシのV金具(TG-SV)が手元にあったので、これを使いました。他にも同じタカハシで任意の角度に調整できる架台(TG-SH)や、Monotaroで売っているクランプレバー付ターンブラケット 40Aなんかも少し加工すれば使えると思います。

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TG-SVは高さが低いため、AZ-GTiの赤経部が回転すると本体下部が三脚側と干渉する可能性があります。そのため取り外しやすくすることも考えて、アルカスイス互換のマウントとプレートを間に挟むことにしました。AZ-GTi側のネジ穴が3/8インチの大ネジなので、普通のアルカスイス互換プレートだとネジが合いません。AZ-GTi側に、よくある3/8インチ穴から1/4インチネジ穴に変換するアダプターをつけてもいいのですが、試してみたら少しガタガタしてしまい強度的にどうしても不安なので、結局3/8インチネジで直接固定できるようにアルカスイス互換プレート真ん中のスリットの端に大きめの穴を開けました。

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3/8インチの大きな穴が空いているのがわかりますでしょうか。
ネジ山も切ってあるので落下することもないです。

でも、細長い溝状になっていることろの端にさらに大きな穴を開けるのは結構難しいです。ドリルの径を少しづつ大きくして、噛まないように無理をせず進めます。少しコツをいうと、ドリルの径を変えたらまず穴が開かない方の向きに逆回転させて、少し周りを削ります。こうすると引っかかったりせずに、少しだけとっかかりができます。その後正回転させて、このとっかかりを崩さないように落ち着いて丁寧にゆっくり穴を開けます。M8のドリルまでいったら、あとは3/8インチのタップでネジ山を切ります。AZ-GTiに取り付けたものが下の写真になります。

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いずれにせよ、これらの固定、もしくはネジ止めだけの架台では極軸合わせの時に微動調整ができません。そのため三脚の脚の傾きなどで極軸を取る必要があるため、少しテクニックが必要になります。極軸調整を微動でしたい場合は、SLIKの微動雲台SMH-250KenkoのスカイメモS/T用微動雲台などがありますが、ネックの部分に微動装置を入れるとどうしてもそこで揺れるようになるので、私はあまり好きではありません。

次に、ウェイトバーを取り付け、ウェイトでバランス調整をする必要がありますが、適合するネジのサイズのウェイトバーを見つけるのが困難です。私はOさんのアイデアに倣って、ホームセンターで適合するネジ溝が切ってあるM12の金属棒を購入しました。500円程度なので格安です。落下防止の同じくM12のキャップをつけても700円くらいでした。ウェイトは先週の星フェスで中古で買ったものです。

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組み立てのが一番上の写真になります。



つい先日KYOEIで購入してきたAZ-GTiのファーストテストです。

とりあえず試した感触を一言で言うと、これものすごくいいです。前回の記事の繰り返しになりますが、
  • 軽くてコンパクト
  • 安価(実売3万円程度)
  • ワイヤレスでのコントロール
  • 自動導入可能
  • 電池駆動可能
と、カタログなどからわかるスペックだけでも電視観望に十分使えそうです。

実際のテストですが、この日は日曜日、月食の興奮も冷めやらぬ満月のわずか2日後で、あいにくまだまだ空は明るすぎるので、機材テストにはもってこいでしょう。


器材などの準備

AZ-GTiを日本で購入した場合、サイトロンジャパンが付属した日本語のマニュアルが同封されるようです。マニュアルをよく読んで、まずは事前準備とし必要な物は
  • 単3電池8本を入れることと、
  • コントローラーとしてスマホかタブレット端末を用意しておくこと
くらいでしょうか。あ、もちろん鏡筒とか、アイピースとか、カメラは必要ですよ。

あらかじめスマホやタブレットにアプリをインストールしておきます。アプリはSynScanという名前で無料、Pro版と簡易版があるようです。今回はPro版を使ってみました。

私は今回は三脚とハーフピラーが無い、経緯台単体バージョンを買いましたが、ハーフピラーは秀逸だそうです。そもそもアリミゾ部分が経緯台本体からあまり離れていないため、鏡筒の高さや長さによっては下の三脚に当たってしまう恐れがあります。ハーフピラーはこの干渉を防ぐためにセット販売しているとのことです。しかも強度が相当あるとのことで、これ単体でも手に入れておく価値があったかもしれません。セット付属の三脚は一般的なもので、もしかしたら少し弱いかもという話でした。

今回のセットアップはAZ-GTiをGitzo GT3840Cをシステマティック化した三脚に載せています。鏡筒は電視観望用にFS-60CBに、CMOSカメラでASI294MCを取り付けています。

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上の写真を見てもわかりますが、ものすごくコンパクトになってかなりいい感じです。

私の場合は下の写真にあるように、アリガタプレートからアルカスイス互換プレートに変換するためのアダプターをつけているので、鏡筒がアリミゾから少し浮いた状態になっているため、三脚との干渉はあまり問題になりませんでした。それでも、もっと安定度を求めるためにGitzo三脚をさらに開いて使おうとすると、カメラ部分などが当たってしまうかもしれません。なので、ハーフピラーは持っておいてもよかったかもしれません。

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初期セットアップ

最初のセットアップポジションは、鏡筒を水平にして、さらに鏡筒が北に向くようにします。これがAZ-GTiのデフォルトの初期位置です。MEADEのEXT-60ATとかも同じような方式をとっていました。

その際、AZ-GTiの上部についている水準器を見て水平をきちんととることが初期アラインメント、ひいては自動導入にとって重要になります。これが狂うと、初期アラインメント時に星を最初に視野に入れるのにズレが出てしまい、星が見つからない、補正が大きくなることなどにつながります。水準器を見て少なくとも泡が中心に来るくらいまでは、一番最初に水平度を合わせるのがコツかと思います。

もし鏡筒側に水準器がついていると、さらにいいかもしれません。私の場合は下の写真のようにアルカスイス互換アダプターについている水準器を利用して、初期アラインメント前に鏡筒の初期水平度をとっています。これによって初期アラインメントの一発目の星の導入確率がかなり上がりました。

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北向きにする際に、どちら向きに望遠鏡をセットすればいいのか最初戸惑いました。AZ-GTiに対して右に鏡筒の先をつけるのか、左に鏡筒をつけるのか2つの自由度があります。マニュアルを見れば一発なのですが、AZ-GTiがL字に見える方向から見ると、鏡筒のアイピース側が手前に来るように(2018/10/24追記: ファームウェアを赤道儀にもなるバージョンに変更すると、経緯台モードで使うときにこの向きが逆になるようです)取り付けます。これを間違えると、初期アラインメント時に鏡筒の先が下を向いていくことでしょう。



接続開始

さて接続ですが、AZ-GTiの本体の電源を入れて、AZ-GTiが持っているルーターのWi-Fiにスマホやタブレットから接続します。この際、スマホやタブレットの方であらかじめWi-Fiの接続先をAZ-GTiのルーターの方に「先に」接続しておかなければ、いくらアプリでAZ-GTiに接続しようとしても、接続することができないので注意です。アプリ側でいったんAZ-GTiと接続が確立すると、アラインメントなどの操作ができるようになります。またパスワードなどの設定も、いったん接続が確立した後に「設定」アイコンからできるようです。パスワードを設定しておかないと、アプリを稼働させているほかの人からも簡単に接続されてしまうので、誤動作を防ぐためにも注意が必要です。

アプリはきちんと日本語化されているので、あまり戸惑うことはないでしょう。アプリを使って実感したのは、スマホ側の時刻や位置情報をそのまま使うので、通常の赤道儀の初期アラインメント時にあるような、緯度経度設定だとか時刻設定を全くすることなく、自動的に設定されるのがものすごく楽なことです。



初期アラインメント

自動導入の準備として初期アラインメントが必要になります。「アラインメント」アイコンをクリックします。経緯台なので、赤道儀の場合と違って極軸合わせは必要ありません。これは初心者にとっては大きなアドバンテージになると思います。アラインメント方法は、通常の2スターアラインメントに加え、簡易な1スターアラインメント、精度が上がる3スターアラインメントなどが用意されています。

1スターアラインメントは本体の水平度(鏡筒の水平度の誤差は最初の導入の時に打ち消してくれる)の精度がそのまま自動導入精度につながるので注意が必要です。水平度さえ出ていれば、後は方角の誤差のみなので、適当に左右に振ってやればターゲットが見つかるはずです。実際の操作は「1スターアラインメント」アイコンを押してから、ターゲットの星がリストアップされるので一つ選びます。「アラインメントをはじめる」ボタンを押すとすぐに導入を開始します。いったんモーターが止まったら、ターゲットが視野の中に入っているか確認します。視野の中にターゲット天体があれば、そのまま視野の真ん中まで矢印ボタンで持っていきます。視野に入っていなければ、少し大きめに動かして視野に入ることを確認して、うまく真ん中に持ってきます。

真ん中までターゲットを持ってこれたら、矢印ボタンすぐ上の丸星マークのボタンを押します。この時、丸星マークがうまく押せない時がありますが、これはバックラッシュが残っているからで、矢印ボタンをよく見ると淡く色がついて点滅しているのに気づくと思います。この点滅している方向をクリックすると、バックラッシュが除去でき、やっと丸星ボタンが押せるようになります。なかなか芸が細かいですね。

木星で1スターアランメンントを試して、土星とか星を自動導入してみましたが、水平度が出ていればそこそこの精度で実用になります。逆に水平が出ていないと、最初にターゲットを入れるのも大変ですし、それ以降の自動導入の精度が全く出ません。なので水平に自信がない場合には、ワンスターアラインメントは避けて、これ以降の複数の星でのアラインメントにすべきでしょう。

アラインメントの2つ目にブライトスターアラインメントとありますが、これは最初に鏡筒を北向きに合わせる必要がない代わりに、一つ目の星をマニュアルで矢印ボタンを使って導入する必要があります。ある意味、これでマウントに方角を教えているような方法になります。この場合、ターゲットの天体の名前と、実際にその天体が空のどこにあるかを知っていなくてはならないので、初心者にはちょっと大変かもしれません。一つ目がマニュアル導入でうまく入ってくれれば、二つ目の星は自動導入でそこそこの位置に入れてくれはずです。が、これも水平度が出ていないとずれてしまうので、ここでも水平度はかなり重要ということになります。

北の方角をあらかじめそこそこ出しているなら、次の2スターアラインメントのほうが、一つ目の星から自動導入してくれるので簡単かと思います。ブライトスターアラインメントとの違いはそこだけで、私は2スターアラインメントのほうがやりやすいと感じました。

肝心の自動導入の精度ですが、結論としては2スターアラインメントで電視観望程度ではもう十分な精度で天体を導入してくれます。3スターアラインメントは撮影とかも見据えたよほどの時しか使わないかもしれません。


コントロールボタンに対する反応も普通のハンディコントローラーに比べて全く遜色ありません。Wi-Fi経由での応答なので、最初反応速度の遅延などを心配していましたが、そんな心配は全く杞憂でした。しかも、ボタンを押してモーターを回した後に、ボタンが点滅するバックラッシュ解消機能なんかは、コントローラーソフトが容易に開発書き換えできる環境が構築されているからでしょう。あと、コントロールボタンに斜めがあるのも便利です。両軸を同時に動かしてくれます。

アラインメントを何度か試すときに、最初のデフォルトのポジションに戻す機能があるといいなと思いました (追記: コメントで彰ちゃんが教えてくれました。「ユーティリティ」の『ハイバネート」の中にあります。)。でもこのホームポジション機能は簡単に作ることができることがわかりました。「ユーザーオブジェクト」アイコンをクリックして、例えば「地上」で「軸1」と「軸2」に「0」度「0」分「0」秒を両軸とも入れてしまい、名前を適当に「ホームポジション」などとつけて保存しておけば、できた「ホームポジション」位置を押すだけで自動的に戻ることができるようになります。まだアプリを触り切っていないので、もしかしたら元々ホームポジションに戻る機能がどこかにあるかもしれませんが、このような機能が簡単に追加できるということは、操作性もかなりこなれていると言えるのかと思います。素晴らしいです。



いよいよ自動導入

自動導入は「天体」アイコンか、「ディープスカイ」アイコンを押します。指示に従っていけば特に迷うことなく、目的の天体を導入できることでしょう。自動導入ができるようになればあとは普通に観望を始めるだけです。導入速度も速く、精度も十分なので、純粋に天体を楽しむことができるでしょう。

(追記: 自動導入後、星がどんどんずれていくというケースが多発しているようです。解決策は2通りで、
  • 導入後、「さらに」を押して「ポイント&トラック」を押すか、
  • 「アドバンスト」「アドバンスト」の「ガイディングレート」を「恒星時」にして、「ユーティリティー」「追尾」を「恒星時」にする
のいずれかです。「ガイディングレート」や「「追尾」は電源を切ったりすると勝手に変更されていることがよくあるので、毎回チェックしたほうがいいかもしれません。)


導入時に気づいたことを少しだけ書いておきます。

まず、M57を導入しようとしたのですが、「導入」ボタンを押すことができずに、「さらに」というボタンを押すと「高度制限外」との表示が出て、結局導入することができませんでした。この時M57はほぼ天頂にあったため、何らかの高際に対する制限が存在するものと思われます。→その後、「設定」アイコンから「高度制限」を見たら、75度までに制限されていました。私のセットアップでは90度まででも問題ないので、90度に変更したら天頂付近のものもきちんと導入できるようになりました。

他にも、導入したい天体は「名前が付けられた天体」というリストから選ぶことができます。ところが、これがどういう順番で並べられているのかわからないのと、数が結構多いので、見たい天体を探すのに時間がかかってしまいます。検索機能があるので、ある程度名前を知っていたら検索してしまったほうが早いかもしれません。

-> もう少し落ち着いて見てみたら、明るさ順か名前順ということがわかりました。リストを表示している際に、右上の3本線の設定アイコンを押すと、並べ替えができます。また、フィルターを使うことである程度範囲を絞ることもできます。でも、なんでわかりにくかったかがわかりました。中途半端に日本語化されているからです。日本語化されているのは有名どころのごく一部で、まだかなりの数の天体名が英語のままです。英語の名前はそもそも知っているのに英語名だからわからないのか、そもそも全く知らないものなのかの見分けがパッとつきません。英語名、日本語名が混在していると、名前順にしてもものすごくややこしく見えてしまいます。

-> オススメの設定は、「フィルター」の「光度」の方を押して、「光度フィルター」をオンにして、例えばディープスカイなら「微光天体」を「10」くらいにするのでしょうか。出て来る天体数が制限されて多少見やすくなります。



電視観望のテスト

この日は試しに、AZ-GTiを使って、M27:亜鈴状星雲、三列星雲、M13:球状星団、最後に高度問題が解決できてM57:惑星状星雲とテストしてみました。満月二日後のものすごく明るい中での自宅での電視観望です。相当な悪条件ですが、それでもこれくらいは見えてしまいます。その時の写真をいくつかアップしておきます。

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面白いのは全体画像を見たときです。下の写真はM57を見たときの全画面を表示させてみたときになります。わかりにくいですが、真ん中から少し左に小さなM57が見えています。

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このマウントは経緯台なので、当然星像は回転し続けていきます。SharpCapではリアルタイムでそれらを補正して星像を重ねていくので、回転を補正した様子が画像を見るとわかってしまいます。左と下の端の方の三角の暗い部分がそれにあたります。この場合、時間にして1分程度です。結構な勢いで回転しているのがわかると思います(追記: これ、後から考えたら回転しすぎです。おそらく、AZ-GTiの方のガイドレートが恒星時になっていないために、すごい勢いでずれていっているのですが、SharpCapの自動アラインメントで補正し続けているので、AZ-GTiで追尾のズレに気づいていなかっただけだと思われます。)。SharpCapのアラインメント機能は優秀なので、ほとんど星像がぶれることはありませんが、この回転部分は後からトリミングしなければならないと言うことは覚えておくべきでしょう。当然、長く撮影すればするほど、トリミング部分が大きくなっていきます。



まとめと課題

Sky-Watcherの新製品、AZ-GTiで実際の電視観望と、撮影の可能性くらいまでテストしてみました。とりあえずのファーストテストで判明したのは、そのコンセプトと性能は思った以上で、十分実用的に眼視での観望、もしくは電視観望に対応できそうです。

今回、このAZ-GTiを実際に自分の手で確かめたかった一番の理由が、観望会レベルで電視観望を想定した場合、本当に実戦投入できるかどうかを検証することでした。具体的には、高度な機能よりも、お客さんを待たせることなく、短時間の準備で安定に見てもらえるかということが重要になります。優先度順に書くと
  • 操作はシンプルか
  • ワイヤレスの接続が簡単にすぐにできるか
  • 接続が安定しているか
  • Wi-Fiでコントロールに遅延とかが起きないか
  • 短時間で初期アラインメントができるか
  • 自動導入の精度は十分か
です。結論としては、はっきり言って全て期待以上でした。


一点のみ、安定性に関わる不安がありました。スマホ側が待機状態になると、AZ-GTi接続が途切れることがありました。それでもほとんどの場合は切れることはありません。まだもう少し使い込む必要があるかもしれませんが、不安な点なので、もし再現性があるなら改善要望を出してもいいかもしれません。

同様の問題ですが、見たい天体を選択する最中にエラーメッセージが出て強制終了せざるを得ないことが一度だけありました。

ただ、上記いずれの場合も、現在の位置を本体側で記録しているようで、再度アプリを立ち上げて接続しなおしたときに再アラインメントなどをする必要はなかったので、これはかなり安心しました。もし再アラインメントが必要なら、その都度時間を食ってしまい、観望会での実用度が一気に下がってしまいます。


ごくわずかの不具合が見られましたが、すぐにでも実用レベルで投入しても何の問題もないと言うのが私の結論です。極軸を取る必要がない、操作がスマホを使ってなので、簡単でこなれているなど、初心者にも十分進めることができると思います。電視観望用途ならばベストと言ってもいいくらいの選択かと思います。さっそく今週末の原村に持っていくことに決めました。


最近天文ショップに行っていなかったのですが、久しぶりに関東方面に行く機会があり、少し時間が取れたので秋葉原天文ショップめぐりをしました。



シュミット

秋葉原近辺には3件の天文ショップがあります。まずは御徒町駅で降りてシュミットさん。店長さんとも最近は顔なじみです。ここではセレストロンの火星フィルターを購入しました。アイピースで見るときに火星の模様がコントラストよく、よりはっきり見えるそうです。6千円くらいでそれほど高くないのと、7月31日の火星最接近の時に地元富山の科学博物館で観望会があり、その時に使えればと思ったのが購入動機です。そもそも火星は最接近といっても、土星や木星ほど模様がはっきり見えるわけではなく、さらに大黄雲とよぶ砂嵐で今も模様がほとんど見えない状態が続いています。なので少しでも見えるようにと思ったのです。Cloudy Nightsにもスレッドが立っています。一定の効果はあるような書き込みがあります。さらにシュミットさんのページを見ると他の色もあるみたいですね。リンク先のシュミットの説明でも書いていますし、スレッドの書き込みにもありますが、色によって見えかたや見えやすい場所が変わるとのこと。まあ、実際に自分の目で見て確かめるのが一番でしょう。


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でも実はもう一つの動機があります。電視観望でこの火星フィルターが使えるかどうかの検証です。店長さんの話によると、撮影で試した人がいてそれは流石に厳しかったとのことです。具体的に何がダメだったのかはわからないのと、人によってもどこからがダメだという基準が違うのでなんとも言えないのですが、どうやら波長データを見ると緑部分の透過率をごっそり落としていて、赤と青はほとんど通しているるようです。それでマジェンタ(紫)っぽくなるのでしょう。余分な色を落としているのでトータル的にコントラストが上がるのかと思いますが、撮影しようとするとカラーバランスが崩れて記録されてしまうのではないでしょうか。このあいだの天体望遠鏡博物館でも電視観望で火星を見て模様が見えたので盛り上がったので、多少カラーバランスが崩れたとしても、これでもう少しコントラストよくはっきり見えると観望会に来た人は喜んでくれるかもしれません。

あと、シュミットさんで面白いお客さんがいました。まだ星を初めてわずか一週間という方です。使っている赤道儀はEQ-35で、珍しくモーターなしの微動ハンドルでの使用だそうです。微動ハンドルを触ると揺れてしまうのが目下の悩みで、惑星もすぐに逃げて行ってしまうというので苦労しているとのことです。なのでやっとモーターセットを購入するとのことでした。今は惑星に夢中で、火星フィルターも購入していかれました。この方の話さらに続きます。


スターベース

さて次は順番通りに行けばスターベースさんです。顔なじみのS君もいて、スタックの話とかで少し盛り上がりました。ちょうど原村の準備をしていて、今年はたくさん放出するとのことで期待してしまいます。なので今回は何も購入せずに、原村での掘り出し物をを楽しみにすることにしました。S君と話しているおり、新しいお客さんが来たのでS君が対応に向かうと、なんと先ほどシュミットで会って話した方です。なんとCMOSカメラにも挑戦するとのことで、シュミットの店長さんにスターベースを紹介されたとか。改めて話して見るとなんでEQ-35が微動ハンドルモデルだったかわかりました。なんと最初の赤道儀だけはどうしても微動ハンドルでやってみたかったと。シュミットの店長さんにもさんざん止められたにもかかわらず、それでもこだわりで微動ハンドルにしたとのことで、なかなか面白そうな方です。でも微動ハンドルは一週間で満足して、次はモーターとのこと。今は惑星を見ているだけで面白いが、次は撮影もということで、カメラとバローレンズを一気に購入していかれました。私もかつてそうでしたが、誰もが通る惑星撮影の道を着実に歩んで行っていかれることでしょう。ちょうど星ナビの8月号がまだ店頭にあったので、ついでにこのほしぞloveログが掲載されたことも紹介して、惑星私もたくさん失敗しましたとか話しました。もしこのブログを読んでいただけたら、コメントとかくださると嬉しいです。


キタムラ

そんなこんなで、次はKYOEIに向かいます。と、そのついでにヨドバシの少し手前にあるキタムラでレンズを物色しました。6Dに普段使いできる、二千円程度の超格安の28mm-70mmのF3.5-4.5のジャンクレンズです。前もよく似たもの(EF 28-80mm F3.5-5.6 USM)を同じキタムラで買いましたが、下のSukeに渡したKiss X5天体改造版はレンズが付いていないので、普段使い用に取られてしまいました。安くて古いレンズですが、昼間普通に使うぶんには全く問題なさそうです。

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KYOEI

今日のメインはKYOEIに予約してとっておいてもらったSkyWatcherのAZ-GTiマウントです。三脚とピラーがセットになったものが一般的みたいですが、私は軽量化を図りたいのでマウントのみの購入です。マウントのみの方が入荷数が少なく、最後の一個と言っていました。店頭でも常駐のデモ機を見せてもらいましたが、思ったより小さくて軽くてかなり使いやすそうです。KYOEIのMさんによると導入精度も相当いいとのことで、早く自分でも試してみたいです。

目的はもちろん電視観望。これまで電視観望用にいかに軽量でシンプルで安価な自動導入できるマウントを探し続けて来ました。もともとAdvanced VXで電視を始めましたが、もっと手軽に持ち運びができて、かつ自動導入機能があるものです。これまで購入したのがMEADEのETX-60ATとセレストロンのNexterの架台部分。しかしながらこれらはいずれも中古で、ヤフオクで落としたものです。入手が大変ですし、新品だとたとえあったとしても高価になります。新品ならば、私自身は購入していませんが、Kenkoのスカイエクスプローラー SE-AT100Nはデフォルトでは自動導入はできないのですが、どうにかこうにか改造すると自動導入まで可能になるとのことです。でも改造が必要となるとやはり敷居は高く、なかなか一般の人にはオススメできません。

そんな折のAZ-GTiです。そもそも値段がものすごい。実売3万円です。この値段でよくここまでコンパクトに、自動導入まで詰め込みました。スマホとかタブレットがコントローラーになるというのも今時の流行りで、こういったことを大手メーカーが勧めてくれるのはサポートやソフト開発の面からも非常に心強く、一般の人で天文に興味がある一定層の方達にも十分勧めることができるのではないでしょうか。

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早速Gitzo三脚と合わせてみました。
かなりコンパクトにまとまりそうです。

AZ-GTiは自動導入がありますが経緯台の範疇なので、赤道儀とは違いカメラなどで撮影をしようとすると、星像が回転してしまいます(ファームウェアアップデートでAZ-GTiを赤道儀モードで動かすことも可能らしいです。)。ところがSharpCapのアラインメント機能は回転も補正してリアルタイムで星を重ねてくれるので、星像が流れないくらいの短時間露光にして撮影してスタックすれば、長時間露光と同じように撮影することもできます。読み出しノイズの点だけ不利になりますが、それでもガイドさえ必要なくなるという手軽さを考えれば、十分実用になるかもしれません。実際KYOEIのMさんはこの手法で綺麗に星団を撮影したものを見せてくれました。ここら辺のこともいずれ試してレポートしたいと思います。


さて、昨日は皆既日食、今日は曇りと、せっかく購入した新アイテムもまだ試すことができません。自分で色々試してみて、電視観望に実践レベルで使えそうかどうか、いい所、ダメな所も含めてまた報告したいと思います。










 

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