ほしぞloveログ

天体観測始めました。

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さて今回の記事は、Natusが撮った天の川を実際に画像処理ソフトを使って見栄えよくしてみようと思います。対象は写真は撮ったことがあるけれども、画像処理なんてしたことがないとかいう人です。


0. できるだけ簡単に試してみたい人

まず、下の長すぎる説明を読むのが大変だと思った人は、Macだったら「プレビュー」で画像を開いて、「ツール」メニューの「カラーを調整」を選んで適当にいじってみて下さい。Windowsだったら「フォト」で画像を開いて右上の「編集と作成」から「編集」を選び、「調整」から色々いじることができます。この二つの標準でついてくるソフトが最も簡単かと思います。できることは限られますが、それでも多少の強調もできてしまいます。もう少し本格的な処理をしたい、本格的な画像処理への道しるべが欲しいという方は、以下の記事を読んでみて下さい。




ではでは、画像処理の超入門編始めます

さて、本格的な画像処理として使用するソフトですが、初心者ということで無料のものから選びたいと思います。ここでは2つ挙げようと思います。

一つ目はCanonカメラを買うと付いてくる「Digital Photo Professional (DPP)」です。ダウンロードするときにカメラ本体のシリアル番号が必要になります。なので無料かどうかは少し微妙ですが、タイトルが「EOS kissで」となっているので、皆さん使えると思って進めます。中古で買った本体でもダウンロードできるはずです。Mac版もWindows版もあります。ダウンロード、インストールして、まずはこのDPPで画像処理を始めてみましょう。



1. 明るさ、コントラストの変更でjpeg画像をちょっといじってみよう

とにかくもう難しいことはあまり考えずに始めて見ましょう。DPPを立ち上げて、撮った天の川の拡張子が「.jpg」のファイルを開いてみてください。基本的にどこをいじってもいいのですが、なぜか触れるところは限られていますし、いじるところを明るさやコントラストくらいと割り切ってしまえば難しくないです。これだけでも結構見栄えは変わります。

まず元の画像がこれ、前回の撮影で取った天の川です。

IMG_8261


DPPの明るさ、コントラストをいじってみます。下の写真のように、明るさを30、コントラストを20くらいにしてみます。

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その結果がこちらになります。最初の画像と比べるとこれだけでも結構天の川が強調されたのがわかると思います。

IMG_8261_01_light_contrast


でも拡大するとちょっとノイジーですね。せっかくなのでDPPについているノイズ除去機能を使ってみましょう。輝度ノイズ、色ノイズをいじってみてください。

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あまりやりすぎるとのっぺりします。適度なところでやめておきましょう。取り合えずここでは両方とも10にしてみます。結果は以下のようになります。拡大しないと違いがわからないかもしれません。

IMG_8261_02_light_contrast_noise

それでもやはりノイズが残ってしまうのは否めません。これは撮影時にISO6400と感度を高く取りすぎたためにノイズが出てしまったのかと思います。やはりもう少しISOを落として撮った方が良かったかもしれません。

でもここまでだけでもかなり見栄えは変わりますので、まずは自分が一番綺麗だと思った明るさ、コントラストを求めてみましょう。



2. トーンカーブをいじってみよう

でも、もっと強調できないでしょうか?暗いところはより暗く、明るいところはより明るくできれば、もう少し派手に天の川が見えるのではないでしょうか?こんな時にはトーンカーブをいじります。

一番最初の.jpg画像を再度開き直します。次に、下の写真のように、「トーンカーブ調整」のところが「RGB」となっているのを確認して、ヒストグラムの上にある線に点を2つ打って、写真のようなS字のようなカーブになるようにします。

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このグラフの下の軸の左側は暗いところを表し、右側は明るいところを表しています。左の軸は出力を表し、グラフの中の線は下の軸と左の軸の関係を表します。S字のようにすると、左側の暗いところの出力がより下がり(より暗くなり)、右側の明るいところの出力が強調され(より明るくなる)ます。より天の川が強調されるわけです。結果が以下のようになります。

IMG_8261_03_tone


確かに天の川部分は強調はされましたが、ノイズもより強調されてしまいました。なかなか厳しいですが、ここではまあノイズには目をつぶりましょう。上でやったノイズ処理をすると少しはマシになりますが、焼け石に水かもしれません。

さて、今RGBまとめてS字で強調しましたが、特定の色だけ強調できないのでしょうか?先ほど「RGB」となっていたところを「B(ブルー)」にしてみて下さい。これで青色のみいじることができます。Natsuにやらせたら、写真のように青全体を膨らませるように強調し、

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その結果下のようになりました。青い夜空のようで綺麗ですね。でもちょっと派手すぎでしょうか。

IMG_8261_05_tone_noise_blue

普通の人は夜空というとこのような青いイメージなるかと思います。私も青い夜空が好きなので、いつも青色寄りになります。


3. ホワイトバランスをとる

上では自分の好みの色を出して、夜空を表現しました。私はこのように自分の好きな色を出せばいいと思うのですが、星だけでなく、写真を撮る時に広く正しいと言われている方法があります。「ホワイトバランスをとる」などと言うのですが、赤、青、緑のバランスが取れているものが良いとされています。特に星空の背景の色はバランスが取れているのが良いとされています。繰り返しますが、私自身は自分の好きな色にしても良いのかと思います。でも、それだと基準がバラバラになるので、バランスを取れたものを基準とした方がわかりやすいと言うだけのことです。とりあえずはそんな評価基準があるということだけ覚えておけば良いでしょう。

さて、ホワイトの取り方ですが、DPPでは結構面倒です。下の写真にあるように、スポイトマークをクリックして、撮影した写真の中でホワイトバランスを取りたい点を選びます。ただ、点だとばらつきがあって、なかなか背景全体がうまくホワイトになりません。

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とりあえず適当に妥協してある程度ホワイトにした結果が次の写真になります。ずいぶん緑っぽく見えるかもしれませんが、それでもまだ少し青が強いかもしれません。

IMG_8261_01_white

このようにホワイトを取った上で強調をするのが、写真の世界では正しい方向になりますが、逆に個性は無くなっていくのかもしれません。これはどちらが良いということはなく、自分でいいと思う方法をとれば良いのかと思います。下はホワイト後、強調したものです。ホワイトを取らずに進めたものとはだいぶん印象は違うと思います。

IMG_8261_02_white_tone.JPG


4. モノクロも悪くない

どうしてもノイズが気に入らない場合は、いっその事「彩度」を0にしてモノクロにするのも案外悪くないです。

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こうやってみるとノイズが良い感じに見えることもあるので不思議です。



5. GIMPも使ってみよう

もう一つの画像処理ソフトはGIMPです。GIMPは有名なPhotoShopに似た操作体系です。ちょっと前までバージョン2.8が主流で、8bit画像までしか扱かえなかったのですが、ついこの4月に6年ぶりにメジャーアップデートして2.10になり、やっと16bit画像を普通に扱えるようになりました。天体写真のように淡い模様をあぶり出したりするときには実はこの8bitの制限が致命的だったりしてGIMPを使うのは避けていたのですが、今回はあえてGIMPを使ってみましょう。こちらもMac版もWindows版もあります。

GIMPでもDPPと同様な「明るさ、コントラスト」があります。

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結果もDPPの時とよく似たものになります。

IMG_8261_01_brightness_contrast



オートでホワイトをとるのは、似た機能はあるのですが明るさまで変わってしまうので、代わりに「レベル補正」を使ってマニュアルでやります。一部日本語化が完了していないみたいで、「色」->「Levels」を選びます。

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ヒストグラムを見ながら、下のように各色の山の左の裾のラインが一致するようにR、G、B個別に合わせます。その時出来る限り真ん中の三角印のみ触るようにします。そうしないと階調を失うことになり損することがあります。

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結果は以下のようになります。

IMG_8261_02_level

このレベル補正を使うやり方は、至極真っ当なやり方で将来PhotoShopなどのより高機能なソフトに乗り換えても使える方法です。DPPでオートでホワイトを合わせるより、手間はかかりますがより自然になります。

トーンカーブもあります。S字にしますが、上の方に何点か点を打って線をまっすぐにしています。これは星などの明るい部分を明るくなりすぎないように保護しています。

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結果は以下のようになります。

IMG_8261_03_level_tone

結果はちょっとノイジーですね。さて、こんなときに問題なのですが、GIMPの弱点の一つがノイズ除去機能が弱いところです。一応機能自身はあります。メニューの「Filters」->「Enhance」->「ノイズ除去」から選びます。
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結果を載せますが、結構のっぺりしてしまいます。もう少し星専用のノイズ除去方式が必要かと思います。
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GIMPの欠点ももう少し書いておきます。上のようにJPEGファイルを編集するぶんにはいいのですが、デフォルトでは拡張子が「.cr2」のRAWファイルを直接開くことができません。方法がないことはないのですが、ここでは割愛します。別途DPPなど、RAWファイルを読み込めるソフトで一旦開いて、ファイル形式をTIFFなどに変換して保存して、改めてGIMPで開かなくてはいけません。

また、メニューの全てが日本語化されているわけではないので、慣れない英単語に戸惑うかもしれません。あと、一部ボタンが押せなくなる時があるなど、バグも結構残っているものと思われます。



まとめ

今回紹介したやり方は、天の川画像処理のほんの入り口にすぎません。また、各ソフトの機能に限界もあることもわかります。でも今回の分だけでも色々いじることができることもわかると思います。他の機能も色々試してみることをお勧めします。

また今回はJPGだけ試して、RAWファイルと呼ばれる「.cr2」という拡張子のファイルを扱っていません。試しに、DPPで撮影した.cr2ファイルを開いてみて下さい。JPGファイルの時には使えなかったホワイトバランスやレンズの補正などの機能が一気に使えるようになります。興味があったらどんどん触ってみて下さい。

今回は触れませんでしたが、天体写真の処理はダーク補正やフラット補正など、より綺麗に見える方法が確立しています。天の川の写真を何枚も重ねてノイズを落とすという方法もあります。今回は初めて天の川を撮ってみて、はじめて画像処理をする人が対象なので、その範囲を超える方法は割愛していますが、興味を持った方は調べてみるとたくさんの先駆者の解説が見つかること思います。ほしぞloveログでも星雲についてですが、過去に画像処理の記事なども書いています。



最後になりましたが、有料ソフトを少しだけ紹介しておきます。DPPとGIMPの代わりに「PhotoShop」を使うことができます。RAWファイルも扱えますし、かなり高度な処理をすることもできます。NikCollectionというフィルター集(この間まで無料だったのですが、現在は1万円切るくらいでしょうか、でも昔はこれだけで6万円ほどしていたらしいです)は天体処理にも秀逸で、簡単に非常に大きな効果を得ることができます。使いすぎで中毒になるくらいです。PhotoShopは月々980円でLightRoomと合わせて使えるプランがありますが、私もこれに入っています。普段PhotoShopを使っていて、今回久しぶりにGIMPを使いました。慣れのせいもありますが、それを差っ引いても速度や操作性、性能など、やはりPhotoShopの方がはるかに優れていると思います。いつかGIMPに不満が出たら試してみてください。

あと、天の川にとどまらず星雲などを写し出したら、アストロアーツ社のステライメージも視野に入れるといいと思います。写真を何枚も重ね合わせてノイズを落とすスタックという機能を使うことができます。このスタック機能もフリーのソフトで代用することもできますが、ステライメージは高価な分とても使いやすいソフトです。

天の川以外の天体で、どこまでフリーで迫れるかというのも興味がありますね。いつかやってみたいと思います。

「EOS kissで天の川を撮ろう」の第二弾です。今回画像処理まで進もうと思ったのですが、実際の撮影が結構面白かったので、とりあえずそこまで書いておきます。

第一弾の記事を書いた後、娘のNatsuと一緒に牛岳に行きました。久しぶりの牛岳で、今季はまだ2回目です。すでに県天のいつものメンバー、K会長に同期のYさんがいて、どこかのテレビ局のカメラマンさんも来ていました。我々もその横に車をつけ早速天の川を撮影開始です。

基本的に設定はNatusが一人で勝手にやります。何枚か撮ってみてみたら、結構写っているので、聞いてみたことは

Sam: 「ピントは合わせた?」
Natsu: 「うん。」
Sam: 「拡大してちゃんと見た?」
Natsu: 「うん。」
Sam: 「星が二重丸とかになってると後で虚しいよ?」
Natsu: 「大丈夫!」

うっとおしがっているくらいなので、まあ大丈夫そう。

Sam: 「レリーズは?」
Natsu: 「使い方がわからん。」
Sam: 「あるけど使う?」
Natsu: 「めんどくさいからいい。」

まあいいか。夜にグダグダ言ってもあまり通じないので、基本的にはすべて本人のやりたいようにやってもらいます。撮影中に聞いたことはこれくらいです。

撮影をしていると県立大の学生のみなさんがたくさんきました。天文部の学生たちで、多くは1年生のようです。少し話をして、展望台の方に行くというので、Natsuも学生に混じってついて行くことにしました。女の子も何人かいたので、色々話したいみたいです。

全然帰ってこなかったので呼びに行くと、天文部のみなさんもカメラで撮影していました。撮影の練習らしいです。最初少し薄かった天の川も、時間ともにだんだん濃くなってきました。

Sam: 「撮影はもういいの?」
Natsu: 「うん、満足した。」

とのことなのですが、本当にちゃんと撮ったのか?よくわかりませんが、私が次の日、土曜なのですが仕事ということもあり、23時すぎには早々と切り上げました。


撮影し終わった帰りの車の中で

Sam: 「大学生のお姉ちゃんと話した?」
Natsu: 「うん、めっちゃ楽しかった。静岡から来て一人暮らしなんだって。」
Sam: 「へー、Natusも将来一人暮らしするの?」
Natsu: 「実家だったらこんな夜中にウロウロしてたら、絶対文句言われてたって。一人暮らし楽しそう。」

え、今日も夜中にウロウロしてても文句言ってないんですが...。「親から離れて」ウロウロしててもという意味なのでしょう。多分大学になったら一人暮らしするのでしょう。親離れは成長の証拠。頑張ってください。

続きの会話。
Sam: 「ところでISOは?」
Natsu: 「6400」
Sam: 「あれ?3200じゃなかったっけ?え、大丈夫?ノイズ多いかもよ。露光時間は?」
Natsu: 「10秒くらい。」
Sam: 「なんで?」
Natsu: 「蚊がおってイライラしとった。」
Sam: 「え、マジで?そのままブログに書いていい?」
Natsu: 「えー、じゃあ早く撮りたかったら。」
Sam: 「どういうこと?」
Natsu: 「短時間でたくさん撮れると思って。」

一体何が本当かよくわかりませんが、あの準備の記事はなんだったんだと思いながら、所詮中学生のやることだからとぐっとこらえました。まあかなり適当だということです。

Natsu: 「でも10秒とかだと全然流れとらんかった。」
Sam: 「そりゃそうでしょう。20秒でも拡大せんとわからんもん。」

まあいいか。

さて、そんなこんなで試し撮りや、くだらないものも合わせて65枚撮ったみたいです。EOS kiss X7で撮れた天の川、その他Natsuセレクションがこちらになります。JPG撮って出しにしようとしたのですが、一枚12.5MBとサイズが大きすぎました。Kiss X7入門機なのですが、画素数は60Dや6Dに比べて多いためにファイルサイズが大きくなってしまうようです。とりあえず各辺2分の1にして2592x1728で載せておきます。サイズ変更以外の加工はまだ何もなしです。

  • 地上と合わせた天の川です。思ったより雲が多かったです。低空を主に撮影しているので、この日の天候だとある意味仕方ないかと。火星が思ったより大きく写るのでなんでかと思ったのですが、雲でぼやけてソフトフィルター効果みたいになったようです。
IMG_8261
撮影地: 富山県富山市牛岳, 2018年7月13日21時49分
EOS Kiss X7(無改造, ISO6400, JPG), 露出13秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMを18mm, F3.5で使用
画像処理なし

  • 天の川のもう少し上のほうです。ここら辺の高度になると、雲の影響も少なくなってきます。
IMG_8259
撮影地: 富山県富山市牛岳, 2018年7月13日21時48分
EOS Kiss X7(無改造, ISO6400, JPG), 露出13秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMを18mm, F3.5で使用
画像処理なし
 

  • 北のほうの天の川に木を入れた構図です。
IMG_8248
撮影地: 富山県富山市牛岳, 2018年7月13日21時42分
EOS Kiss X7(無改造, ISO6400, JPG), 露出10秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMを18mm, F3.5で使用
画像処理なし

  • 牛岳の展望台とスキー場のリフトです。Natsuいわく影になって綺麗だとのことです。
IMG_8289
撮影地: 富山県富山市牛岳, 2018年7月13日22時4分
EOS Kiss X7(無改造, ISO6400, JPG), 露出8秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMを18mm, F3.5で使用
画像処理なし



  • Natsuのいちばんのお気に入りだそうです。多分影が好きなんですね。火星が綺麗に写っています。
IMG_8294
撮影地: 富山県富山市牛岳, 2018年7月13日22時6分
EOS Kiss X7(無改造, ISO6400, JPG), 露出13秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMを18mm, F3.5で使用
画像処理なし


とりあえず5枚載せましたが、これだけ見てもいくつかのことが言えます。まず、当初の目的の天の川は十分写っています。入門機にもかかわらずこれくらいは簡単に写るということは事実として知っておいていいと思います。

あと、気になることとしてノイズが多いこと。これはISO6400にしてしまったことの弊害かと思います。やはり3200でもう少し露光時間を取ってもよかったかと。

もう一つ、撮った画像を見ながらNatsuとも話していたのですが、画角がやはり少し狭いかなと。そもそも標準レンズの単焦点側の18mmを使っているのですが、それでもやはり星景というにはすこし焦点距離が長いのかもしれません。センサーサイズがAPS-Cと、フルサイズに比べて1.6分の1くらいになるので、先の18mmと合わせてフルサイズ換算で18*1.6=28.8mmとなります。ここらへんが標準セットの限界といったところでしょうか。これ以上大きな視野を撮ろうとしたら、レンズを焦点距離の短いものに変えるか、何枚かずらして撮影して後から合成する、「モザイク合成」という手があります。

正直な感想としては、十分すぎるほど撮れているのではないかと思います。しかもNatsuの結構適当な設定にもかかわらずです。適当でもいいので、ちょっとやってみて手持ちの入門機でこれくらい撮れることならば、ちょっと今晩にでもと挑戦してみる価値もあるのではないでしょうか。


撮影した画像を見ながら、Natsuが言った一言。

「このカメラすごく良くない?軽くて使いやすいし。」

心の友のようなので満足しているのでしょう。

さて、次はやっと画像処理。これからまだまだあぶり出すので、さらに天の川もはっきり見えてきますよ。


  1. EOS kissで天の川を撮ろう (その1): 撮影の準備  
  2. EOS kissで天の川を撮ろう (その2): 実際の撮影  
  3. EOS kissで天の川を撮ろう (その3): 画像処理  
  4. 番外編: 天文っ子のためのカメラ選択 
  5. 番外編: EOS 6Dで天の川を撮ろう





天の川の撮影記事を書いていますが、星が好きな天文っ子が天の川を撮影をしたい場合、初めて購入するカメラはどのようなものがオススメかという観点でメモしておこうと思います。

まず、お小遣いやお年玉などをやりくりして買うことになるので、高級機というわけにはいきません。だからと言ってコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)クラスだと、できることがかなり限られてきてしまいます。やはりここは一眼レフカメラで、入門機クラスを狙うのがいいのかと思います。今の日本で入門機クラスの一眼レフを選ぶとなると、ほぼCanonとNikonのどちらかからになるかと思います。他にミラーレス機も選択肢に入るかもしれませんが、あまり詳しくないので今回は考えないことにします。

一般的な写真を撮る場合Nikonに人気があったりしますが、星の撮影に限って最初に買うカメラと考えると、Canonの方が有利なように感じます。入門機から中級機までは長くCanon人気が続き、ハイエンド機では最近はNikonのD810Aが人気があるようです。CanonはEOS kissシリーズ、60D、6Dと比較的低ノイズのカメラがランクに応じて手の届く価格で販売されているのが嬉しいです。と言ってもkissシリーズはモデルチェンジを繰り返していますし、60Dもまだ現役ですが発売開始からはだいぶん立っています。6Dは後継のMark IIが発売されました。



おそらく今回最初のカメラということで、ターゲットとなるのはセンサーがフルサイズよりも少し小さいAPS-Cサイズの、比較的購入しやすいものになるかと思います。子供が新品で買うには60Dでもかなり高額な部類になるのかと思いますので、ここはkissシリーズ一択になるかと思います。

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娘のNatsuがこれまでためたお年玉を全部合わせて購入した、
我が家初の一眼レフEOS kiss X7。
当時お年玉残額残額2000円だとか。 


ではkissシリーズのどれを狙えばいいのか?普通は現行機種のX9かX9iになりますが、X9かX9iの違いはオートフォーカスについてが主なので、マニュアル操作がメインの星撮りにはあまり関係ないとすると安価な方のX9で十分かと思います。ひと世代前のX8iやX7iもまだ新品で手に入れることはできるようなので、こちらも候補になると思います。今あげた4機種はどれもバリアングル液晶付きです。液晶モニターをカメラ本体とは独立に傾けることができるので、撮影時カメラを大きく傾ける場合がある星の場合にはかなり便利な機構です。娘のNatusはそれでも予算が足りなかったのと、バリアングルの価値もあまりわかっていなかったので、バリアングルなしのX7にしましたが、今の所不満なく使っているようです。

結局のところ、天文っ子が最初に選ぶ「新品の」一眼レフというとEOS kissシリーズがおすすめということになります。

さて問題はここからです。天の川などの星景写真だけならいいのですが、星雲を撮影しようとすると上のカメラではどうしても不満が出てしまうかもしれません。理由は、星雲の赤い色をカットする赤外線カットフィルターというのがあらかじめどのカメラにも取り付けられてしまっているからです。そのため、星雲を撮影してもどうしても色が薄いということになりかねません。これを解決するためには、カメラに取り付けられている赤外線カットフィルターを取り外す必要があります。これを天体改造とか天体改造カメラにするとか言います。これは素人になかなかできるものではなく、普通は専門の改造業者にお願いすることになり、3万円!ほどの作業費が発生します。

さらに、天体改造をしたカメラはホワイトバランスが崩れてしまうので、星以外の通常の撮影をするのが大変になります。例えばホワイトバランスを無理やしずらしたり、外付けの赤外線カットフィルターをつけたりと、一工夫する必要がありあます。どうしてもバランスが取れなくて不満が残る場合もあります。天の川などの星景写真までで抑える自信のある場合は天体改造は無理にする必要はありません。星雲などのHα線という赤い色を鮮やかに出したい場合に必要になるだけです。また中には星雲を色が薄いながらも楽しんでいる人たちもいるということも事実です。

なけなしの全財産でカメラ本体を購入して、さらに改造にというわけにはなかなかいかないと思うので、ここで出てくる手段が、ヤフオク専門店などであらかじめ天体改造されているカメラを探すというものです。ただし、この場合はほとんど中古になります。初めて購入するカメラで中古を勧めていいものなのか?しかも改造済みカメラの場合にはレンズもついていない場合がほとんどです。実際にはレンズどころか、電池や充電器などの周辺機器が全くついていないケースも多々あります。周りに詳しい人がいればなんとかなるのですが、カメラが初めてで周りに聞く人がいない場合には、中古はなかなかオススメすることはできません

中古でもいいのでどうしても安く仕上げたいという天文っ子は、まずはカメラに詳しい人と仲良くなるのが先かもしれません。仲良くなると意外に入門クラスのレンズとかは余っていることも多いので、もしかしたら格安で譲ってくれるかもしれません。

それでも値段的には相当の魅力があります。中古の天体改造カメラまで視野に入れると、実はなんと低ノイズで一時期名を馳せた60Dが手に届く範囲に入ってきます。ネット上を丹念に調べると、たまに60Dの天体改造カメラが出ています。これは新品のEOS kissシリーズの本体価格とほぼ同じか、少し高いくらいです。こういったものを気長に出るのを待つという手もあります。kissシリーズの天体改造済みのカメラも比較的出回っていて、こちらを最初から狙うのも十分ありかと思います。


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我が家2台目の一眼レフEOS X7。バリアングルで便利です。
こちらは天体改造済みの中古で購入。



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上のX5と大して違わない値段で購入したEOS 60D。これもバリアングルです。 


最後に蒸し返すようですが、新品のもう一つの利点はレンズ付きがセットで買えるということです。標準レンズは使いやすいものが選ばれていますし、値段の割に性能もいいので、最初はレンズ付きの新品のほうがいいと考えるのも一理アリです。実際娘のNatusもダブルズームキットを買って、最初からレンズが2本あったのでかなり活用することができました。


まとめると、
  • 星を撮るカメラを考える場合、天体改造まで視野に入れて考えたほうがいい
  • そうすると新品だけでなく、中古も最初から考えたほうがいい
  • レンズも含めて考えると新品ならkissシリーズがお手軽で狙い目
  • 天体改造まで考慮して中古も考えたら中級機の60Dクラスも視野に入ってくる
と言ったところでしょうか。


でもこうやって考えると、値段のことといい、中古を考えなければならないことといい、なかなか中高生には厳しい趣味なのかもしれません。高校生ならアルバイトを頑張って、いい機材を最初から手に入れるというのもアリかと思います。私も十分な大人ですが、望遠鏡だけでなく、カメラの沼でもいつも苦労しています。それでも綺麗な天体を撮りたいと思うのは何故なのでしょう?業(ごう)なのですかね?


  1. EOS kissで天の川を撮ろう (その1): 撮影の準備  
  2. EOS kissで天の川を撮ろう (その2): 実際の撮影  
  3. EOS kissで天の川を撮ろう (その3): 画像処理  
  4. 番外編: 天文っ子のためのカメラ選択 
  5. 番外編: EOS 6Dで天の川を撮ろう

 

一眼レフカメラを持っていて、星を撮ることに興味があるけど、かなり難しいんじゃないかと思われていませんか?

今回は中2の娘のNatsuが持っている機材で実際に撮影をしてもらいます。挑戦してみるのは天の川です。天の川なんて敷居が高いと感じるかもしれませんが、星雲や星団に比べたら望遠鏡なども必要なく、初めての夜空の写真としてはちょうど手頃なターゲットで、満足感も得られます。マニアが「うーん」と唸るような写真を撮るのは簡単ではないですが、天の川を写してみるだけなら意外なほど綺麗に、しかも入門用の機材でも十分に写ります。自分で撮った天の川の写真は格別ですよ。

というわけで今回は入門記事。一眼レフカメラに興味を持っている方、一眼レフカメラを買って星の写真を撮ってみたいという方が対象です。レンズも標準セットについてくるものを使います。


機材

まずカメラ本体ですが、ここではNatsuが愛用しているCanonのEOS kiss X7で試すことにします。一眼レフとしては一番買いやす部類の入門機です。軽量で女の子が持っても全然楽に扱えそうです。レンズはダブルズームキットについてきた二つのレンズのうち、より広い範囲を写すことができる焦点距離18-55mm 、絞りF3.5-5.6の方を使います。

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Natsuの愛機EOS kiss X7

もちろん一眼レフカメラならNikonなど他のメーカーでも構いませんし、レンズも焦点距離が短めのものなら入門用のもので構いません。もっというと、一眼レフカメラでなくても構わないのですが、「シャッター速度(露光時間)」と「ISO」と呼ばれる感度を調整できるカメラなら試してみる価値はあるかもしれません。最近のスマホのカメラは意外なほど感度がいいものも多いので、新しい機種なら天の川を写すことも可能かもしれません。一応ここでは、EOS kiss X7相当の入門クラスの一眼レフカメラで試していくことにします。

そのほかにもう一つ、どうしても必要なものがあります。三脚です。あまり軽くてグラグラしたものはブレてしまうかもしれませんが、普通にカメラ屋さんで売っているものなら十分かと思います。ものすごく頑張れば、うまくカメラの下に何かを入れて多少傾けることで三脚なしで撮影することも不可能ではないですが、逆に大変になるばかりなので、三脚は一つは持つことをお勧めします。ちなみにうちの娘は中国製の無名ブランドの三脚を中古で格安で手に入れたもの使っていますが、とりあえず最初はこんなのでも大丈夫です。

あと少し、無くてもいいのですがあると便利なものを書いておきましょう。一つはレリーズ。リモートシャッターでもいいです。シャッターを手で押すとどうしてもブレてしまいます。レリーズやリモートシャッターがあればぶれずにとることができます。まあ、最初は気をつけて手で押すのもいいでしょう。でもブレが気になるようになったら少し考えた方がいいです。

もう一つがレンズヒーターです。天の川が良く見える夏といえども、長時間撮影していると湿気でレンズが曇ることがあります。ヒーターは曇りを抑えてくれますが、これも最初はなくても構いません。しばらくの間は曇らないでしょうし、もし曇ったラレンズペーバーなどで拭き取れば大抵は大丈夫です。拭き取るのが面倒と感じてきたらレンズヒーターを探してみてください。



光害のない場所を探す

天の川を撮影するときにとにかく一番重要なことは、暗い場所を探すことです。どれだけいい機材を持っていても、都会の真ん中で天の川を写すことは至難の技です。逆に、ものすごく光害の少ない場所で撮影したら、入門用の機材でも驚くほど綺麗に天の川を写すことができます。街から離れた場所、例えば夏のキャンプなんかに行ったときに、空を見上げたらものすごい星が見えたという経験は一度くらいはあることかと思います。そのような場所なら天の川撮影は十分できるはずです。

暗いところに行って車から降りて、あれ?何も見えないと思っても諦めないでください。車のライトで、目が明るいところになれしまっている状態では天の川は見えません。少なくとも暗い状態で何分か待って、改めて天の川が目で見えるか確かめて見てください。空にうっすらと白いモヤモヤしたものが天の川です。人間の目は光を溜め込むことができないので、写真ほどはっきりとは見えないことも覚えておくべきでしょう。うっすら見えるくらいならカメラで撮れば十分に見えてきます。


季節と時間も大事です

場所と同じくらいに必要なのが、季節と時間です。夏の方が濃い天の川を楽しむことができます。冬も天の川は出ていますが、夏に比べたらとても薄いです。そもそも天の川とは地球から見た銀河の断面方向を見ていて、夏の南の方角が銀河の中心方向を見ることになるからです。基本的には春先なら夜中以降の遅い時間、夏なら一晩中、秋なら日没からしばらくの間と思えばいいでしょうか。どの時期でどの時間に見るといいかもっと調べたい場合はプラネタリウムソフト、例えば無料のStellariumなどを使うといいでしょう。




もう一つ見栄えに大きく関係するのが月です。月は天の川に比べてものすごく明るいので、基本的に月が出ているときは天の川撮影には向きません。月が邪魔するかどうかも先ほどのStellariumで調べることもできますが、月の満ち欠け月の出入りの時間がわかるサイトもありますので、利用するといいでしょう。私はiPhoneで「Diana」というアプリを使って調べています。アンドロイド用もあるみたいです。


透明度

さらにもう一つ重要なことがあります。もちろん天気は重要で雲が出ていたらダメなのですが、それだけではなて「透明度」というのがとても天の川の見え方に効いてきます。これはなかなかわからないかもしれませんが、昼間に遠くの山がはっきり見えるなんていう日は透明度が高い日が多いです。富山では立山の見え方が日によって大きく違い、たまに驚くほどはっきり見えます。こんな日は天の川日和です。


実際の遠征

こうやって見ると、実は天の川を撮影できる日は思ったより少ないことがわかります。夏前後で、暗い場所に遠出ができる休日前とかで、新月期に近くて、天気が良くて、かつ透明度が高い。都会に住んでいてい忙しい人だと、年に何日チャンスがあるかわからないくらいかもしれません。それにもめげずに撮影に行くわけですから、チャンスだと思った日にすぐに出発できるように事前準備をきちんとしておく必要があります。

まず忘れ物はないか?メインの機材は
  • カメラ本体、レンズ、三脚、レリーズ、ヒーター
などです。でもそれだけではありません。例えば
  • メモリーカードは入っていますか?十分な空き容量はありますか?
  • カメラの電池は充電されていますか?予備の電池もあった方がいいかもしれません。
  • 小さなライトがあった方がいいかもしれません。スマホのライトなどでもいいですが、他の人の迷惑にならないように、あまり明るくないもの、できれば赤いライトが望ましいです。赤いライトがなければ、赤い透明のフィルムをライトのところに貼っておくだけでもいいです。赤いフィルムがなければ、サランラップに赤いペンで色をつけて貼っておくだけでもいいです。
夏だからよっぽど大丈夫かと思いますが、山の上などは思ったより寒いかもしれません。
  • 防寒対策
もしておいた方がいいともいます。また、虫刺されに悩まされることも多いので、
  • 虫除け
もあった方がいいでしょう。あとはお腹が空いたときの夜食とかでしょうか。

あと、安全にも気をつけてください。暗いところなのでなかなか見通しがききません。できるなら昼間に一度下見に行っておいた方がいいかもしれません。山の中だと熊が出ることもあります。音楽を鳴らすなど、音を出していた方が動物たちも寄ってこないので安心です。最初はできるなら一人よりも、複数人で行く方がいいと思います。天の川の絶景ポイントには天文を趣味とする先客がいるかもしれません。話しかけてみると色々教えてくれるかもしれませんし、何より仲間がいた方が何かあったときも安心です。



撮影練習

さて、実際の撮影に入りますが、以下で説明することを時間のある昼間のうちに練習しておいた方が絶対にいいと思います。昼間の明るいうちに色々なスイッチを確認しながら、それこそカメラを見なくても手で触るだけでどこにどのスイッチがあるかを知っておくと、当日の暗い中での撮影がものすごくスムーズになります。星の撮影は基本的に全てマニュアルモードで行います。
  1. カメラの上部右のダイアルを回してMのところに合わてマニュアルモードにします。もしレリーズをさすと、自動的に外部からコントロールできるバルブモードになります。
  2. 実際によく忘れるのが、レンズ本体の設定です。レンズのところに切り替えスイッチがありますが、マニュアルフォーカスモード(MF)、手振れ補正(STABILIZER)はオフにします。
  3. カメラの背面のメニュー(MENU)ボタンで色々設定します。まず、撮った画像の保存ファイル形式はできるだけいいものを選びましょう。JPGなら一番圧縮率が低くファイルサイズが大きいもの。できるなら後で色々加工しやすいようにRAWで残しておいた方がいいです。私はファイルサイズは大きくなりますが、基本的にRAW+JPGで両方とも残すようにしています。
  4. ホワイトバランスは白色蛍光灯か白熱電球のほうが夜空の色に近く見えます。本当はきちんとホワイトバランスを合わせた方がいいのですが、RAWで撮っておけば後から変更できるのでそれほど気にしなくてもいいです。オートホワイトバランスは何枚も撮影していると途中で色温度が変わることがあり、統一処理ができなくなるため、やめておいたほうがいいと思います。
  5. 絞りはレンズの一番明るいところに合わせます。Fの値を一番小さくするという意味です。今回の標準レンズの場合F3.5にします。星像が変な形になる、周辺減光がひどいなどという場合は少しFの値を大きくして絞ります。注意することは、あえてきちんとF値を設定しないとFが勝手に大きくなったままになってしまって撮影してしまうことがあるので、必ず確認したほうがいいです。
  6. ノイズリダクションなどの機能は基本的に全てオフの方がいいと思います。ただし、後で画像処理をすることが前提です。画像処理をしない場合は長時間ノイズキャンセル機能はオンにしてもいいかもしれませんが、撮影できる時間が半分になってしまうので時間がもったいないです。
  7. 液晶画面の明るさは普通の設定だと明るすぎるののと、暗さに慣れた目を戻さないように一番暗くします。
  8. ピントを星に合わせるのは意外に難しいです。できるならば昼間に(距離はレンズによりますが)数キロメートルと十分離れたところを見ながらピントを合わせて、その位置でピント調節リングをテープなどで固定してしまいます。ちょっと高いですが、パーマセルテープが便利です。レンズによりますが、必ずしも無限遠の設定で本当にピントが合うというわけでもないので、きちんと確かめたほうがいいです。
  9. シャッターを押す際の星像のズレを防ぐために、レリーズやリモートシャッターを使うなら、昼間のうちに操作に十分に慣れておいて下さい。
  10. 一度、三脚に乗せてカメラがきちんと固定できているか、ガタがないか、方向を変えることができるかなどもチェックします。暗闇で三脚に固定するのも、カメラの向きを変えるのも、明るいところとは勝手が違います。
  11. 意外にも、レンズキャップや、レンズの付け替えなども暗闇では大変です。外したレンズキャップをしまう場所もあらかじめ決めておいた方がいいでしょう。
  12. 小さなライトを用意しておくといざという時に楽です。ライトには赤いフィルムを貼るなどして、暗闇に慣れた目を戻さないようにする工夫などが必要です。
  13. ISOや露光時間、F(絞り)を変える場合のスイッチの位置を改めて確認しておくといいでしょう。これらは暗闇で何度もいじる必要があるので、手探りだけでスイッチの位置がわかるようにしておく必要があります。
  14. 撮影した後に、何秒間画像を表示するかの設定も見直しておきましょう。4秒くらいが適当でしょうか。また、撮影画像を後から見る方法もきちんと確認しおきましょう。青い三角マークのプレイボタンですね。撮影画像を表示した状態で、拡大する方法も練習しておきましょう。撮影した画像のピントが合っているかどうか、その場で確認したくなるものです。

ここまでをとにかく昼間のうちに準備してしまいます。できるならば、これらのことは真っ暗なところでもできるように、暗い場所で何度も練習しておくことをオススメします。

さて実際の撮影ですが、本番当日の撮影をする前に余裕があるなら、別の日に事前に夜の星の撮影を試すといいです。多少周りが明るい自宅からとかでもいいので、夜空を写してみてください。意外に星が写ることにびっくりすると思います。十分な練習をしてから、本番の当日の撮影に向かいます。



実際の撮影

さて、いよいよ本番です。練習も繰り返して準備は万端なはずです。臆せずに撮影開始といきましょう。
  1. もし昼間にピントを合わせ忘れていた場合は、Live viewで明るい星を映してから、それを5倍か10倍で拡大して、一番小さく見えるところにフォーカスリングを合わせます。パーマセルテープなどで固定したほうがいいでしょう。慣れないとこれが一番難しいかもしれません。後から画像を見て、ああピントがずれてたと後悔することがないようにきちんと合わせましょう。
  2. ライブビューモードは楽ですが、カメラの温度が上がりすぎてノイズが出やすくなります。基本的にライブビューは切って撮影します。
  3. さて、天の川にカメラを向けます。方角ですが、天の川は東の空から出始め、時間とともに徐々に立ち上がってきます。夏だと南側にそびえ立つ雄大な天の川が楽しめることでしょう。目で天の川が見えるくらいならそちらにカメラを向けてください。
  4. 画角はこんなサイトや、Stellariumでも手持ちの機材を登録すれば(実はこの機能結構便利です。)計算できたりしますが、まずは実際に撮ってみた方が早いでしょう。18mmでも天の川の濃い部分なら結構な範囲が入るはずです。
  5. その際、水平度はきちんと取るといいでしょう。X7は水平出しの機能がないので、三脚についている水準器があればそれを利用するといいでしょう。
  6. ここから最後のパラメータ選びになってきます。ISO感度とシャッター速度です。ISO感度をいくつにするかは周りの明るさによるので、何枚か試し撮りをして決定します。感度はノイズに直結するので、ノイズが目立たない程度の最大のISOを探します。機種やレンズにもよりますが、ISO1600か3200くらいが適当かと思います。最初あまりノイズを気にしないのなら6400とかでもいいと思います。今回の撮影ではこれまでの経験上ISO3200に統一しようと思います。
  7. シャッター速度(露光時間)ですが、レンズの焦点距離や方角にもよりますが、30秒くらいまでだと拡大しなければなんとか星が流れずに見えます。余裕を持って20秒くらいまでが適当かもしれません。今回はの撮影では多少拡大してもいいように20秒にしようと思います。
  8. 実際にシャッタを切って(レリーズがあれば露光時間を設定してからレリーズのスタートボタンを押して)しばらく待ちます。一番ドキドキする瞬間です。露光時間の20秒がすぎて画面が液晶モニターに映し出されると思います。天の川は写りましたか?目で見るよりはるかに濃い天の川が見えているのに驚くことと思います。もしここでまだ、天の川としては大したことないなとか思ってもがっかりしないでください。画像処理でもう少しあぶり出して見栄え良くすることができます。
  9. その後、画角などを合わせ直して、何度か撮り直します。明るすぎたり暗すぎたりしたら、ISOを小さくしたり大きくしたりしてちょうどいい明るさになるように変更します。
  10. レリーズなどでずっと連続して撮影すれば、後からタイムラプス映像などもできますね。

とにかく、事前の練習がすごく有効だと思います。暗い中で、手だけでボタンの位置を覚えてしまうくらいにしておかないと、実際の撮影ではなかなか上手くいかないでしょう。

とりあえず今日はここまで。明日から3連休。高気圧で全国的に天気もいいようです。カメラを持って出かけましょう。私もこれから娘と一緒に実際の撮影に行ってきます。


次回は「その2」実際の撮影の様子です。
さらにその後、撮ってきた画像の処理を予定しています。できるだけ無料のソフトで済ませたいと思います。




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