ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測・撮影 > 太陽

先週4月13日、土曜日の太陽黒点は、シンチレーションの観点からもどうやら相当状況が良かったようです。休日だったこと、久しぶりの大きな黒点だったこともあり、他の方の画像も随所にアップされていました。これまでほとんどの場合疑似カラーで画像処理をしていたのですが、コントラストの観点からか多少情報が出にくいようで、モノクロので処理してみました。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP_mono_cut_small

カラー画像と比較するとわかりますが、モノクロの方がコントラスト的に細部がより鮮明に見えます。黒点などは無理に疑似カラー化せずにモノクロの方がいいのかもしれません。

その後、17日と19日、時間を少しだけ見つけて撮影を試みました。17日は夕方太陽が沈む寸前でさすがに低高度で厳しかったこと、19日は昼間でしたが、薄い雲がちょうどかかっている時間しか取れなかったの、いずれも13日の画質にははるかに劣ります。

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2019/4/17、西に沈む寸前。


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2019/4/19お昼頃。新たな黒点が左上に見えています。

画像のクオリティの違いを除いても、どうやら活動がすこし弱くなってきたように見えます。また、19日の画像には小さいですが新たな黒点が出てきたことがわかります。昨日19日の時点でかなり西寄りになっているので、週末には活動領域をまた真横から見ることになりそうです。再びジェットのようなものを撮影できると楽しいのですが、天気はどうなのでしょうか。土曜日は撮影できないので、日曜にかけていますが、どうやらちょっと天気は期待できなさそうです。

13日の画像はおそらく口径で制限された分解能に達しつつあるようです。本格的に20cm計画を再稼動しようかと思っています。

先日撮影した、ジェットが出ていた活動領域が表面に出てきて、今週は黒点が見えています。平日はなかなか撮影はできないので、週末の土曜日、天気は昨晩からものすごい快晴。雲一つなく、透明度もかなり高い絶好の太陽撮影日和となりました。

撮影器材

昨晩牛岳に行っていて、結局寝たのが午前4時と遅かったにもかかわらず、太陽が気になって結局8時には起きてしまいました。朝ごはんもそこそこにさっそく撮影準備です。いつもの太陽器材ですが、一応記録の意味も兼ねて書いておきます。
  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
  • 撮影時間: 2019/4/13 8:45頃から10時00分頃まで、モノクロ16ビットのser形式で15本、それぞれ10ms x 1000フレーム x 12本, 10ms x 5000フレーム x 1本, 5ms x 1000フレーム x 1本, 5ms x 5000フレーム x 1本、ゲインはそれぞれサチらない範囲で最大 
  • 画像処理: AS3にてスタック。ImPPGで細部だし、PhotoshopCCで疑似カラー化と後処理。

この器材だと、準備から撮影開始まで30分程度で、もう手慣れたものです。

太陽黒点

準備完了後さっそくPCの画面で確認すると、黒点がすぐに目に飛び込んできます。ざっと回るとプロミネンスも少し出ていましたが、今日はまずは黒点です。以前も小さな黒点は撮影していますが、こんなにはっきり大きく出ているのは初めて見ます。

撮影も滞りなくうまくいって、処理をしたらモノクロ段階でも結構すごい細かい模様が出てきてちょっと興奮気味でした。疑似カラー化した完成画像をとりあえず示します。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP_cut

端の方のエタロンがうまく働いていない、ボケてしまっているところはトリミングしています。それでも黒点周りは口径10cmの解像度がいかんなく発揮できていて、かなりの分解能で撮影できています。

今回撮影で特に気を使ったことは、露光時間5msecで5000枚撮影して、そのうち上位20%を使用したこと。予備で10ms、1000枚、上位40%などの設定でも10ショットくらい撮影したのですが、明らかに差が出ました。特に、5msecにしたのは効いていて、10msec、5000枚、上位20%としたのと比べても明らかな差が出ました。

両者を比較してみます。ともにImPPGでの処理を終えた段階です。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP
露光時間5ミリ秒、5000枚、うち20%を使用。


Capture_08_54_54__08_54_54_lapl5_ap2514_IP
露光時間10ミリ秒、5000枚、うち20%を使用。

AS3!の設定は全く同じ、ImPPGの設定はストレッチで明るさをそれぞれ同じくらいにしたこと以外は全く同じです。時間をおいてなので、エタロンの角度は少し違うかもしれません。それを除いても、露光時間が変わるだけで解像度にかなりの違いがあることがわかると思います。実際にはずっと10msecで撮っていたのですが、最後に一応5msecで撮っておこうとしたのが吉と出ました。

また、最初のカラー写真と比べることでどれくらいトリミングしているかもわかるかと思います。


プロミネンス

蛇足になるかもしれませんが、プロミネンスも少し出ていたので載せておきます。まず西側にたくさんプロミネンスが出ています。今回は結構薄いのまであぶりだしてみました。

Capture_09_05_34__09_05_34_lapl5_ap2294_IP_cut

南東にも一本。

Capture_09_07_17__09_07_17_lapl5_ap1725_IP_cut


短時間の撮影でしたが、黒点とプロミネンスでもうおなかいっぱいの気分です。


まとめ

昨年から始めた太陽撮影で、とうとう今回は念願だった大きな黒点を撮影することができ、かなり満足です。立山を見るとすごくよく見えたので透明度もよかったのかと思います。停滞期はもう終わるはずなので、これからは太陽活動が活発になってくれると嬉しいです。

次はいよいよ、あのいわくつきの20cm太陽望遠鏡を復活させることでしょうか。



今回の太陽GIFアニメ制作の過程で太陽画像を大量に処理したので、処理方法がだいぶん確立しました。

昨年まだ太陽を始めた頃に、一度画像処理方法をまとめましたが、あれから随分経ち手法もかなり変わってきたので、ここらで一度メモがわりにまとめておきます。

ネット上で得られた情報を元に、自分で実際に試してみて有効だと思った方法です。自分自身でもいくつか発見した方法も織り交ぜています。有益なソフトを開発してくれた作者様、ネットで各種手法を公開していただいている方々に感謝いたします。


画像スタックと細部出し

AutoStakkert3

太陽を撮影した動画(RAWフォーマットのser形式推奨)ファイルをAutoStakkert3でスタックします。

1.  「1)Opne」を押してファイルをオープン後、「Image Stabilization」で「Surface」を選択。
2. 画像が見える画面で、緑の枠をコントロールキーを押しながら移動。光球面のきわと背景の境目とか、プロミネンスがはっきり見えているところとか、黒点やプラージュの周りとかの構造がはっきりわかる部分を選択。
3. 後のパラーメータはあまり影響はないので適当に、私は下の写真の通り。「2)Analysis」を押す。
IMG_6870

4. 解析終了後、画像の方に移り「Min Bright」を調整して、光球面のみAPでおおわれるように。APの大きさは小さいほうが精度が出るが、小さすぎると出来上がった画像が破綻する。破綻がない程度に小さく。
IMG_6872


5. 「Stak Options」では「TIF」を選択して保存。「Sharpend」はオフに。
6. 「3) Stack」を押してスタック開始。


ImPPG

ImPPGで細部を抽出。パラメータの一例を下に示しておく。
IMG_6873

1. スタックしたtifファイルを開く
2. 上の方のアイコンの、左から4つ目の曲線グラフアイコンをオンにしてトーンカーブ調整エディタを表示。
3. 背景の一部と光球面の一部が四角い枠で選択された状態で、トーンカーブ調整エディタの「stretch」を押す。
4. 「gamma」は出来上がり画像の傾向を見るために使う。まずチェックボックをオンにして、ガンマを調整。光球面を出したいときはガンマの値を0.6くらいまで落とし、プロミネンスを出したいときは1.5-2.0程度までガンマを挙げる。
5. ここから模様出し。「Prevent ringing」はオンに。
6. 「Iterations」は大きい方がいいが、大きすぎると逆にリンギングが目立つ時がある。
7. 「Adaptive」はほとんど使っていない。
8.  画像保存時にはガンマのチェックボックスをオフにする。->後でPhotoshopで同様の処理をするため。画像を16bit tiffで保存。


Photoshopにてフラット補正と疑似カラー化

光球面の切り出し

光球面とプロミネンスをどの様に合成させるかが難しいです。以下に示した方法はあくまで一例です。

1. Photoshop CCにおいて、上で作成した画像を開く。
2. 「イメージ」->「モード」->「RGBカラー」でカラーモードに変換。
3. 背景を全選択して、コピー、ペーストする。光球面処理用レイヤーとする。
4. ペーストで作られた光球面レイヤーを選択してから、画面で「マグネット選択ツール」で光球面とプロミネンスの境、光球面が枠の縁に接しているところをなぞり、光球面のみ選択。
5. 「選択範囲」->「選択範囲を変更」->「境界をぼかす」で4ピクセルほどぼかす。
6. 「選択範囲」->「選択範囲を反転」で光球面以外を選択された状態にし、DELキーなどで削除。光球面のみが残る。これが光球面レイヤーとなる。


フラット補正

次に、光球面のフラット補正。光球面はエタロンの影響で減光が大きいので、フラット補正をした方がいいです。以下に示したフラットフレームの作り方は、境界がボケるのでもっといい方法があるかもしれません。

1. 背景を全選択して、コピーする。ペーストを2回する。一枚はプロミネンス処理用レイヤー、もう一枚はフラット補正レイヤーとする。
2. フラット補正レイヤーを選択し、「フィルター」「ぼかし」「ぼかし(ガウス)」で半径を20ピクセルほどにして適用。フラット画面を作る。念の為もう一度同じガウスぼかしを適用してさらにフラットに。
3. このレイヤーのかぶせ方を「通常」から「除算」に変更。この時点でかなり明るく飛ぶ。
4. 「レイヤー」->「 新規調整レイヤー」->「レベル補正」でできたレイヤーを右クリックして「クリッピングマスクを作成」をクリック。
5. 調整レイヤーのレベル補正のハイライト側をヒストグラムが盛り上がっているところまで下げる。

IMG_6867

(2019/4/13 追記: 上記4、5の方法だと、プラージュなど白い領域が飛んでしまうことがわかりましたので訂正しておきます。明るい領域の諧調を保つためにも、やり方も簡単になることも含め、下に書いた方法のほうがよさそうです。)

4. フラット補正レイヤーを「イメージ」「色調補正」「トーンカーブ」で調整します。トーンカーブで真ん中らへんを一点選んで上下し、明るさが適当になるように調整。
5. 光球面のみのレイヤー、フラット補正レイヤーの2つを選んで、右クリックで「レイヤーを結合」してフラット補正が完了。
6. フラット補正された光球面レイヤーを一番上に持っていく。境が自然になっていることを確認。


プロミネンスレイヤーを疑似カラー化

1. 一番上の光球面レイヤーの目のマークをクリックして非表示に、プロミネンスレイヤーを選択。
2. 「イメージ」->「色調補正」->「レベル補正」を選んでダーク側の三角をヒストグラムが下側の山(背景の暗い部分に相当)になっているところのピーク付近まで持ち上げ、真ん中の三角を下のほうまでもっていき、できるだけプロミネンスを出す。ここでいったん「OK」。
3. 再度「イメージ」->「色調補正」->「レベル補正」を選んで、「チャンネル」の「レッド」を選択。真ん中の三角を左端の山の際くらいまでもっていく。
4. 「チャンネル」の「ブルー」を選択。真ん中の三角を右端くらいまでもっていく。
5. 「チャンネル」の「グリーン」を選択。真ん中の三角を少しだけ右にもっていって赤っぽくなるように調整。
6. もし背景に赤いノイズが残っていたら、Nik collectionのDfine 2が有効。さらに背景を少し暗くするため、「イメージ」->「色調補正」->「トーンカーブ」を選んで補正。


光球面レイヤーを疑似カラー化

1. 一番上の光球面レイヤーの目のマークをクリックして表示させ、選択。
2. 「イメージ」->「色調補正」->「レベル補正」を選んで、「チャンネル」の「レッド」を選択。真ん中の三角を左端の山の際くらいまでもっていく。
3. 「チャンネル」の「ブルー」を選択。真ん中の三角を右端くらいまでもっていく。
4. 「イメージ」->「色調補正」->「トーンカーブ」を選んで、50%のところを選んで少しだけ下げ、模様を強調。これはImPPGのガンマ補正で数値を上げたことに相当する。

IMG_6869


これで完成です。あとは適当に荒れた縁の方をトリミングして、画像を保存するなどしてください。


太陽観測のススメ

他のソフトや、細かい工夫などの方法はまだまだあるかと思いますが、画像処理の基本はこんなところかと思います。太陽の隠れた面が見えてくるのはとても楽しです。あなたも太陽観測試してみませんか?

と気楽に呼びかけているのですが、太陽の一番のハードルはやはり観測機器の値段でしょうか。太陽観測に必須のエタロンは精度が必要な光学部品なので、どうしても価格が上がってしまいます。入門用のCORONADOのP.S.T.でも簡単に10万円越え。これでも口径40mmなので解像度に不満が出るかもしれません。P.S.T.より上級機ではCORONADOのSolar MaxやLUNTなど、口径60mmクラスでBFの径にもよりますが数10万円から50万円コース、口径80mm越えだと50万円からなんと100万円以上のものもあります。

この値段がネックなのか、海外などでは比較的安価に手に入るP.S.T.の改良記事もたくさん見受けられます。このブログでも改造記事を紹介していますが、くれぐれも太陽観測は安全に気をつけて、改造するにしても自己責任で、繰り返しになりますが本当に安全に気をつけながら楽しんでください。


2019/4/6: 15:01頃、太陽の北東10時方向に広がっている活動領域から、突如ジェット(最初フレアのようなものと書いていましたが、ジェットというみたいです)のような筋が一本伸び始めました。筋の成長していく様子をなんとか捉えることができました。自分的にはこんなのは初めて見るので、もう大興奮です。

all3_amime_cut
GIFアニメです。動かない場合はクリックしてみて下さい。
何かが飛び出しているようにも見えます。
長さだけでも地球数個分です。
数分単位で伸びていくのがわかるので、
分速数千kmとものすごいスピードであることがわかります。


all4_anime_cut_small
それぞれの動画から一枚だけ抜き出して速攻でアニメを作って、
速報で17時頃にTwitterに流したアニメです。
画像処理もほとんどしていないのと位置合わせも適当なので粗いです。
この時は上下逆転しているのを忘れていました。
上のように画像処理をすると相当見栄えが良くなることがわかると思います。



今年2度目の太陽観測
 
ずーっと静かだった太陽活動も、今年に入って少しづつ動きが見えてきたと各所で報告が上がっています。私も3月9日に観測をして以来、昨日4月6日は久しぶりに休日で昼間快晴だったので太陽観測をしました。

と言っても、朝も結構のんびり起きて、その後はラッキーイメージングのことで頭がいっぱいで、グダグダしていまいした。実は木曜日に少しラッキーイメージング試したのですが、撮影したものだけではあまり成果がなかったので、のんびり解析やらアイデアやら、PixInsightなど各種ソフトを触りながらいたらあっという間に午後になってしまいました。あー、そろそろ太陽見ておかないと午後から曇るんだっけ?と思いながら、セットアップです。


機材、条件など

いつもの太陽セットです。ASI294MCを使った全景はなかなかうまくいかないので、今日はASI290MMの拡大のみにしました。

  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
  • 撮影時間: 2019/4/6 14:50頃から15時40分頃まで、モノクロ16ビットのser形式で31本、それぞれ10ms x 500フレーム x 15本, 10ms x 1000フレーム x 15本, 10ms x 5000フレーム x 1本、ゲインはそれぞれサチらない範囲で最大 
  • 画像処理: AS3にてスタック。全て上位50%使用。ImPPGおよびPhotoshopCCで後処理。


実際の撮影

最初はいつも通り、太陽光球面をぐるっと見渡します。この日は北西方向にプラージュがありました。リングを形成しているプロミネンスも同じ方向に出ていたので、一つの画角に収めました。黒点は無いようでした(でも他の方の報告を見ると小さな黒点が観測されたそうでうす)が、これだけでも十分堪能できます。

_15_14_08__15_14_08_lapl5_ap377_IP_l_cut

その後、西側少し南寄りに3つのプロミネンスと下の方にスピキュール?らしきトゲトゲ(おそらく)活動領域を真横から見ているような領域を見つけて撮影。こちらも一番大きなプロミネンスはリングを形成しているように見えます。

_14_59_02__14_59_02_lapl5_ap241_IP_l_cut

その後、南東のところにも低く広がった活動領域があるので、15時01分にワンショット撮っておきました。

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その後、他の場所をぐるぐる回って9分後、15時10分に再び南東のところに帰ってくると、なんか筋のような線が見えています。あまりにまっすぐだったので最初何か変な光でも入ったのではないかと思いました。それでもとりあえずおもしろそうだったので1ショット撮っておきました。

_15_10_38__15_10_38_lapl5_ap294_IP_l2a_cut

しばらく見ていたのですが、変な光とかではないようなので、どうやら本当に太陽で起こった何かみたいです。流石に9分間でこの変化はすごいと思い、その後12ショットを15時34分まで撮影しました。画面で見た限りもうほとんど動いていないと思い込んでしまったことと、曇り始めていたのでここでストップして解析に入りました。でも並べてみた結果を見てみるともう少し撮り続けておいても良かったと思いました。12ショットのうち画角的に使えない1ショットを除いてアニメにしたのが上のものです。

でも正直言うと、撮影中はあまり変化がわからなかったので、時々他の場所に行っては撮影を続けていて、時間的には結構飛び飛びになってしまっています。飛び飛びになった時間は一枚の表示時間を長くするなどして、実時間の流れ方に合わせてあります。1分を0.2秒にしたので、300倍の速度です。

アニメにしている過程で、何も写っていないと思っていた1枚目にもわずかに飛び出ている痕跡があるのがわかりました。上の画像でもその痕跡を確認できます。その次のショットまでの時間が9分間と少し空いてしまっていますが、一応かなり初期の段階から撮影できたことになります。


今回はかなりすごいのが撮れたと、撮影終了後かなり興奮していて家族にも見せびらかしたのですが、下のSukeは「これの何がすごいんけ?」と、どうも反応が冷たいです。妻からは「あー、よかったねぇ。いい子、いい子。」みたいな扱いです。それではと速攻でアニメにしてTwitterで報告したのですが、やはりなぜか自分が思っていたのより反応が薄いです。唯一特徴的だったのが、フォロワーとかでは無い海外の方がリツートしてくれたことでした。NASAとかのニュースを中心にリツートしている方みたいです。これはちょっと嬉しかったです。

でもやっとここで思い出しました。そういえばこのブログでも太陽の記事はいまいちというか、かなり反応薄いんです。PVを見ててもはっきりとわかるくらいです。まあ、太陽をやっている人は天文ファンの中でもさらにごく一部の人ですから仕方ないかもしれません。

みなさーん、太陽面白いですよ。昼夜本当に寝る間がなくなるくらい天文沼を楽しめますよー。


(追記: 少し落ち着いて色々調べてみました。NASAのSDO( Solar Dynamics Observatory)の付近の時刻の画像を見ると、同じような位置に一本筋が出ているのがわかります。SDOはこういった画像を撮り続けていて、太陽の活動をアニメにしています。これを見ると太陽活動の凄まじさを改めて実感することができます。最初スピキュールと書いたものはどうやら活動領域をちょうど真横から見たもの、また最初筋のことをフレアと書きましたが、フレアはもっと大爆発なのでこれは言い過ぎでした。ジェットというようです。さすがに衛星から撮った画像に勝つことはできませんが、太陽活動の一環を直にその場で見ることができたのは、それでもやはりとてもいい経験でした。)



太陽に久しぶりに小さな黒点がでて、少し活発になってきているそうです。休日で珍しく晴れたので、久しぶりに太陽機材を引っ張り出してきて、撮影を楽しみました。


セットアップ

金曜の晩、とても晴れていてオリオンを撮影していたのですが、あまりに疲れていて0時過ぎにギブアップ。その代わり朝は休日にしては早めに目覚めて、館山がすごく綺麗に見えていたので、9時すぎくらいからのんびりセットアップを初めました。太陽撮影は久しぶりなので、色々忘れていて戸惑うことも結構ありました。太陽撮影はHαを見るために特殊なエタロンフィルターを使います。そのための魔改造機のPST+10cmアクロマートを使います。これをCGEMIIに載せてCMOSカメラで撮影します。
  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM, ASI294MC Pro
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
  • 撮影時間: 2019/3/9 AM10:29-11:36
  • 画像処理: AS3にてスタック。500フレーム中30%を使用。ImPPGおよびPhotoshopCCで後処理。
ASI290MMでの撮影はモノクロカメラなのでHα線もよく見えて比較的迷うことはないのですが、全体像を撮影するASI294MC Proでだいぶん手こずりました。そもそも焦点距離が1000mmもあり、BF(Blocking Filter)が5mm径のため、太陽全体を見るのがギリギリの範囲で結構大変なのです。しかもPSTのエタロンの精度はあまりよくないので、全体の3割程度しかいい波長域に入りません。さらに撮影時はRAW16モードでカラーなので、さらにHα線が画面で見にくくなります。そのため今回は全体像は光球面こそそこそこ撮影できましたが、プロミネンスを一度に撮影することができず、合成を諦めました。


撮影結果 

さて結果です。撮影した順序とは逆になるのですが、まずは294で撮影した全体像です。

Capture_11_20_04__11_20_04_lapl5_ap1_R_IP2_cut


プロミネンスは一応撮影したのですが、エタロンの調整がうまくいかなくて右側のみ少し映っただけで、片側だけ合成するとものすごくわざとらしくなるので、今回は光球面のみで諦めました。いずれにせよ、全体でHαを出すのは厳しいので、分割でうまく合成する方法を編み出す必要がありそうです。

次に、黒点です。小さいですが、久しぶりの活動領域です。

Capture_10_40_55__10_40_55_lapl5_ap449_IP_cut


もう一つの少し下の活動領域。こちらはさらに小さいものです。

Capture_10_43_45__10_43_45_lapl5_ap173_IP_cut


最後はプロミネンスです。

Capture_10_32_52__10_32_52_lapl5_ap509_IPlow_cut


この時間はほぼこの2時の方向のみ見ることができました。なんでも、午後にフレアがあったようで、見逃してしまいました。というのも、この日午前中ずっと外で撮影していたら何日か前からムズムズしていた花粉症がものすごいことになってしまい、 午後はおとなしく家の中にいたためです。といっても夕方から前回の記事で書いた富山市科学博物館での観望会には行ったのですが。

もう一つ、さらに前の晩のオリオン座の画像処理が残っています。こちらはAZ-GTiの赤道儀モードで2軸制御をしてみた話です。画像処理が終わったらまた記事にします。

 

昨日7月15日(日)の太陽です。真ん中に多少構造が見えています。

2018-07-15-0400_2_lapl6_ap749_IP
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
プロミネンス: 2018/7/15 12時54分 Shutter 20ms, 15FPS, gain 260, 400/500 frames
光球面: 2018/7/5 13時00分 Shutter 2.5ms, 15FPS, gain 290, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理

北西にプロミネンスが見えています。拡大してみます。

2018-07-15-0345_6_lapl6_ap47_IP
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
2018/7/15 12時45分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 350, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理

濃いもの以外に、薄いものも出ているようです。ここら辺の形の変わる様子をいつかタイムラプスで撮ってみたいです。

この日は真夏日、暑くてものの30分で退散しました。
 

大雨もやっと去り、日曜の午後くらいから晴れてきました。久しぶりの太陽です。


今日は少し大きめのフレアが北西と南西に出ていました。

2018-07-08-0453_7_lapl6_ap1069_IP_cut
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
プロミネンス: 2018/7/8 13時52分 Shutter 40ms, 25FPS, gain 300, 400/500 frames
光球面: 2018/7/8 13時53分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 150, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理



2018-07-08-0503_5_lapl6_ap2222_IP_cut
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
プロミネンス: 2018/7/8 14時4分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 280, 400/500 frames
光球面: 2018/7/8 14時3分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 130, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理


南西の方はプラージュでしょうか、少し温度の低い帯が何本か見えているようです。

プロミネンスのアニメを連続して取ろうとしているのですが、まだまだ機材不足と、今日は雲がちょくちょく太陽を遮るので諦めました。オートガイド用と撮影用で2つのカメラが必要なのですが、ガイド用のカメラでうまく太陽を見る手段を持っていません。以前いただいた太陽シートをどうにか使えないか考えています。

前々回の記事のプロミネンスですが、結構な分解能で撮れていたのでどれくらいのスケールで形が変わっていくかを知りたくて、2018年6月17日午前11時30分からほぼ10分間隔で3時間ちょっと撮影を続けました。合計24ショット撮りそれをGIFアニメーションにしたものが以下の映像です。

pronimence_position_background_color3_cut01

動画にするにしてはコマ数が少なすぎるので、GIFアニメにしてみました。ただ、変化部分が小さいのでトリミングしてサイズを1024x576にしています。途中止まってしまうことがあるようなので、その際はページを再読み込みしてみてください。

細かい写り具合は撮影状況や画像処理によって大きく変わるのですが、大まかな動きを見ると最初小さめの三角型だったのが、少しづつ広がって釣鐘型のように形が変わっていくのがわかると思います。

撮影と画像処理は結構大変で、基本的にエタロンもCMOSカメラの位置もPSTでのピントも変えないようにと思っていたのですが、赤道儀が回転することによる重力のかかりたの変化なのか、それとも温度の変化なのかわかりませんが、何十分かに一回はピントを合わせる必要があるくらい、なぜか焦点がずれ続けました。また、プロミネンスの写り具合が画像処理に大きく依存します。画像処理もできるだけ同じような工程で進めましたが、やはりなかなか同じにはならないようです。

それぞれの動画は500フレームで撮影し、保存した.serファイルからAutoStakkert!3でスタックします。ファイル選択時に、複数本最初に選ぶことで、一回の設定で一度に選んだぶんだけの動画を処理できます。その時にSharpendオプションを選んで、Registaxなどの後処理を簡略化しました。光球面や惑星などに比べて、プロミネンスの場合Registaxの効果は限定的なのでこれでも十分との判断です。

PhotoShopもアクションで擬似色化の処理を自動化しています。その後、PhotoShop上でレイヤーを利用して一枚一枚手合わせで位置とカラーバランスを調整していきますが、これが一番大変でした。最後はPhotoShopのタイムラン機能を使いgifアニメ化しています。

時間も手間もかかりますが、出来上がったものを見るとこれはなかなか面白いです。もう少し安定に写し出せるように経験を積んで、フレアクラスの大きなものが刻一刻と変わっていくのをいつか撮影出来たらと思っています。

梅雨なのに日曜は朝から快晴で、太陽撮影。昨日の観望会に引き続き、今週は盛りだくさんです。

前回割れてしまったMAMUMIの赤色フィルターを再度買いなおして、おとなしく10cmで観測です。さすがに10cmだとフィルターがほんのり暖かくなるくらいで手で持てなくなるほど熱くなるようなことはありません。今回は少し大きめのプロミネンスとプラージュが見えていたのでそこを中心に撮影しました。

先ずはASI294MCでによる全体像です。センサー面積が広いため一度に全体像を取ることができます。プラージュあたりにエタ論を調整しました。右半分はさすがに写っていません。ここらへんがPSTエタロンの限界かと。

2018-06-17-0103_5_lapl6_a_red_cut
102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI294MC + CGEM II
富山県富山市 2018/6/17 10時03分 Shutter 20ms, 15FPS, gain 170, 800/1000 frames
Autostakkert3 + Registax + Photoshop CCで画像処理


ホタル動画の反応が良かったので、少し動画をお見せします。実際の撮影時に、画面上でどんなものが見えているかという映像です。何の加工もない撮って出しです。アップ用に圧縮はしてあるので、多少画質が落ちているかもしれません。内容は、プロミネンスを二つ見て、露光時間を160msから20msに切り替えて採光面を見えるようにしてプラージュまで移動。そこから少し採光面を移動します。

102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI294MC + CGEM II
富山県富山市 2018/6/17 14時13分 Shutter 160ms, 15FPS, gain 120

途中横切る小さな影がいくつか見えますが、おそらく虫か鳥かと思われます。リアルタイムでHαもこれくらい見えるので、昼間の観望会などで電視観望として見てもらっても十分楽しめるのではないかと思いました。去年の福島でPSTにASI178MCを取り付けさせてもらってその触りは試したのですが、あれから相当技術も上がったので、うまくいくようなら原村の星まつりで披露したいと思います。でも、一番の問題は炎天下の明るい中でPCの画面がきちんと見えるかです。カバーとかフードのようなものを考える必要があるかもしれません。


上記画像とは別で撮影したものですが、プラージュと二つのプロミネンスとを画像処理したものが以下になります。

2018-06-17-0559_9_lapl6_ap2113_conv
102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
富山県富山市 2018/6/17 14時59分 Shutter 10ms, gain 300, 400/500 frames
Autostakkert3 + Registax + Photoshop CCで画像処理

このプラージュは露光時間160msで何ショットか撮って、最後に一本比較のために10msで撮ったのですが、一本だけ撮った10msの方がより細部まで写っていたため160msで撮ったものは全てお蔵入りです。やはり160msは長すぎるようで、細かい部分が時間的に平均化されてしまって実質的な分解能が下がってしまうようです。短い露光だとゲインを上げるために多少ノイズは載りますが、スタックしてしまえば問題なくなるので、ある程度短い時間の方が細かく撮れるということがわかりました。

2018-06-17-0211_2_lapl6_ap81_RS_cut

2018-06-17-0456_4_lapl6_ap63_RS_cut

2枚目のプロミネンスの周りにピンピンと細かく出ているのをスピキュールと言うのでしょうか?「表面に無数にある、ほぼ垂直に伸びる針状の微細構造」らしいのですが、まだ私自身よくわかっていません。


もう一つ、プロミネンスのアニメーションを用意していますが、処理に時間がかかっています。また出来上がったらアップします。

梅雨なのに休日に晴れてくれたので時間をかけて撮影することができました。充実した天文週末でした。



やらかしました。

調子にのって太陽撮影の分解能がどこまでいくか確かめようと、無謀にも20cmのC8にPSTを取り付けてみました。PST-50は2インチの接眼部にそのままはめることができます。C8にも簡単に取り付けることができたので、少しだけ試してみました。

自分でもわかっているのですが、マニアというのはとてつもなくアホです。ダメそうなことはわかっているのですが、試さずに放っておくことがどうしてもできません。ある程度は危ないと予測していたので、相当注意してやっていたのですが、結論としては危険すぎます。

IMG_4648


光量は口径10cmの時の4倍。まず、焦点付近に手をかざすと火傷しそうなほど熱いです。そのため、補正板の先のカバーを閉じ、ほんの一部だけずらして開けて光量を絞りながら試すと、なんとか合焦する位置を見つけることはできました。そのまま短時間で撮影しようとして試しに一本だけ撮ったのですが、その直後にピシッという音がして、ああやっぱりと見てみたら、PSTの先につけてあるERFがわりの赤色フィルターが見事にひび割れていました。触ってみるとものすごく熱いです。撮影した一本もブレブレで処理する価値もありません。

IMG_4649


20cmでの太陽は危険すぎることがよくわかりました。よほど注意しながらやらないと下手をすると火事になります。一度だけならまだしも、毎回このレベルで注意を払い続けることは不可能です。根本的な対策をしない限り、この方法は不適です。しばらくお蔵入りにします。

こんなことをやる人はあまりいないと思いますが、機器を壊すことはおろか、火事や火傷、目で見ると失明の恐れもあります。太陽観測は本当に安全に気をつけて、くれぐれも自己責任で楽しんでください。

最後に、この記事を公開するかどうかしばらく悩んでいました。このような危険な試験は推奨されるべきではないので、本来このような記事は公開するべきことではないのかもしれません。さんざん迷ったのですが、このブログは自分がやったこと(やってしまったことも含めて)の記録も兼ねているのと、今回は反省と自戒の意味もあるので、正直に書いておくことにしました。 

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