ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測機器 > PST

先週4月13日、土曜日の太陽黒点は、シンチレーションの観点からもどうやら相当状況が良かったようです。休日だったこと、久しぶりの大きな黒点だったこともあり、他の方の画像も随所にアップされていました。これまでほとんどの場合疑似カラーで画像処理をしていたのですが、コントラストの観点からか多少情報が出にくいようで、モノクロので処理してみました。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP_mono_cut_small

カラー画像と比較するとわかりますが、モノクロの方がコントラスト的に細部がより鮮明に見えます。黒点などは無理に疑似カラー化せずにモノクロの方がいいのかもしれません。

その後、17日と19日、時間を少しだけ見つけて撮影を試みました。17日は夕方太陽が沈む寸前でさすがに低高度で厳しかったこと、19日は昼間でしたが、薄い雲がちょうどかかっている時間しか取れなかったの、いずれも13日の画質にははるかに劣ります。

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2019/4/17、西に沈む寸前。


Capture 12_23_06_lapl5_ap2324_IP_IP_cut
2019/4/19お昼頃。新たな黒点が左上に見えています。

画像のクオリティの違いを除いても、どうやら活動がすこし弱くなってきたように見えます。また、19日の画像には小さいですが新たな黒点が出てきたことがわかります。昨日19日の時点でかなり西寄りになっているので、週末には活動領域をまた真横から見ることになりそうです。再びジェットのようなものを撮影できると楽しいのですが、天気はどうなのでしょうか。土曜日は撮影できないので、日曜にかけていますが、どうやらちょっと天気は期待できなさそうです。

13日の画像はおそらく口径で制限された分解能に達しつつあるようです。本格的に20cm計画を再稼動しようかと思っています。

先日撮影した、ジェットが出ていた活動領域が表面に出てきて、今週は黒点が見えています。平日はなかなか撮影はできないので、週末の土曜日、天気は昨晩からものすごい快晴。雲一つなく、透明度もかなり高い絶好の太陽撮影日和となりました。

撮影器材

昨晩牛岳に行っていて、結局寝たのが午前4時と遅かったにもかかわらず、太陽が気になって結局8時には起きてしまいました。朝ごはんもそこそこにさっそく撮影準備です。いつもの太陽器材ですが、一応記録の意味も兼ねて書いておきます。
  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
  • 撮影時間: 2019/4/13 8:45頃から10時00分頃まで、モノクロ16ビットのser形式で15本、それぞれ10ms x 1000フレーム x 12本, 10ms x 5000フレーム x 1本, 5ms x 1000フレーム x 1本, 5ms x 5000フレーム x 1本、ゲインはそれぞれサチらない範囲で最大 
  • 画像処理: AS3にてスタック。ImPPGで細部だし、PhotoshopCCで疑似カラー化と後処理。

この器材だと、準備から撮影開始まで30分程度で、もう手慣れたものです。

太陽黒点

準備完了後さっそくPCの画面で確認すると、黒点がすぐに目に飛び込んできます。ざっと回るとプロミネンスも少し出ていましたが、今日はまずは黒点です。以前も小さな黒点は撮影していますが、こんなにはっきり大きく出ているのは初めて見ます。

撮影も滞りなくうまくいって、処理をしたらモノクロ段階でも結構すごい細かい模様が出てきてちょっと興奮気味でした。疑似カラー化した完成画像をとりあえず示します。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP_cut

端の方のエタロンがうまく働いていない、ボケてしまっているところはトリミングしています。それでも黒点周りは口径10cmの解像度がいかんなく発揮できていて、かなりの分解能で撮影できています。

今回撮影で特に気を使ったことは、露光時間5msecで5000枚撮影して、そのうち上位20%を使用したこと。予備で10ms、1000枚、上位40%などの設定でも10ショットくらい撮影したのですが、明らかに差が出ました。特に、5msecにしたのは効いていて、10msec、5000枚、上位20%としたのと比べても明らかな差が出ました。

両者を比較してみます。ともにImPPGでの処理を終えた段階です。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP
露光時間5ミリ秒、5000枚、うち20%を使用。


Capture_08_54_54__08_54_54_lapl5_ap2514_IP
露光時間10ミリ秒、5000枚、うち20%を使用。

AS3!の設定は全く同じ、ImPPGの設定はストレッチで明るさをそれぞれ同じくらいにしたこと以外は全く同じです。時間をおいてなので、エタロンの角度は少し違うかもしれません。それを除いても、露光時間が変わるだけで解像度にかなりの違いがあることがわかると思います。実際にはずっと10msecで撮っていたのですが、最後に一応5msecで撮っておこうとしたのが吉と出ました。

また、最初のカラー写真と比べることでどれくらいトリミングしているかもわかるかと思います。


プロミネンス

蛇足になるかもしれませんが、プロミネンスも少し出ていたので載せておきます。まず西側にたくさんプロミネンスが出ています。今回は結構薄いのまであぶりだしてみました。

Capture_09_05_34__09_05_34_lapl5_ap2294_IP_cut

南東にも一本。

Capture_09_07_17__09_07_17_lapl5_ap1725_IP_cut


短時間の撮影でしたが、黒点とプロミネンスでもうおなかいっぱいの気分です。


まとめ

昨年から始めた太陽撮影で、とうとう今回は念願だった大きな黒点を撮影することができ、かなり満足です。立山を見るとすごくよく見えたので透明度もよかったのかと思います。停滞期はもう終わるはずなので、これからは太陽活動が活発になってくれると嬉しいです。

次はいよいよ、あのいわくつきの20cm太陽望遠鏡を復活させることでしょうか。



大雨もやっと去り、日曜の午後くらいから晴れてきました。久しぶりの太陽です。


今日は少し大きめのフレアが北西と南西に出ていました。

2018-07-08-0453_7_lapl6_ap1069_IP_cut
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
プロミネンス: 2018/7/8 13時52分 Shutter 40ms, 25FPS, gain 300, 400/500 frames
光球面: 2018/7/8 13時53分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 150, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理



2018-07-08-0503_5_lapl6_ap2222_IP_cut
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
プロミネンス: 2018/7/8 14時4分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 280, 400/500 frames
光球面: 2018/7/8 14時3分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 130, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理


南西の方はプラージュでしょうか、少し温度の低い帯が何本か見えているようです。

プロミネンスのアニメを連続して取ろうとしているのですが、まだまだ機材不足と、今日は雲がちょくちょく太陽を遮るので諦めました。オートガイド用と撮影用で2つのカメラが必要なのですが、ガイド用のカメラでうまく太陽を見る手段を持っていません。以前いただいた太陽シートをどうにか使えないか考えています。

梅雨なのに日曜は朝から快晴で、太陽撮影。昨日の観望会に引き続き、今週は盛りだくさんです。

前回割れてしまったMAMUMIの赤色フィルターを再度買いなおして、おとなしく10cmで観測です。さすがに10cmだとフィルターがほんのり暖かくなるくらいで手で持てなくなるほど熱くなるようなことはありません。今回は少し大きめのプロミネンスとプラージュが見えていたのでそこを中心に撮影しました。

先ずはASI294MCでによる全体像です。センサー面積が広いため一度に全体像を取ることができます。プラージュあたりにエタ論を調整しました。右半分はさすがに写っていません。ここらへんがPSTエタロンの限界かと。

2018-06-17-0103_5_lapl6_a_red_cut
102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI294MC + CGEM II
富山県富山市 2018/6/17 10時03分 Shutter 20ms, 15FPS, gain 170, 800/1000 frames
Autostakkert3 + Registax + Photoshop CCで画像処理


ホタル動画の反応が良かったので、少し動画をお見せします。実際の撮影時に、画面上でどんなものが見えているかという映像です。何の加工もない撮って出しです。アップ用に圧縮はしてあるので、多少画質が落ちているかもしれません。内容は、プロミネンスを二つ見て、露光時間を160msから20msに切り替えて採光面を見えるようにしてプラージュまで移動。そこから少し採光面を移動します。

102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI294MC + CGEM II
富山県富山市 2018/6/17 14時13分 Shutter 160ms, 15FPS, gain 120

途中横切る小さな影がいくつか見えますが、おそらく虫か鳥かと思われます。リアルタイムでHαもこれくらい見えるので、昼間の観望会などで電視観望として見てもらっても十分楽しめるのではないかと思いました。去年の福島でPSTにASI178MCを取り付けさせてもらってその触りは試したのですが、あれから相当技術も上がったので、うまくいくようなら原村の星まつりで披露したいと思います。でも、一番の問題は炎天下の明るい中でPCの画面がきちんと見えるかです。カバーとかフードのようなものを考える必要があるかもしれません。


上記画像とは別で撮影したものですが、プラージュと二つのプロミネンスとを画像処理したものが以下になります。

2018-06-17-0559_9_lapl6_ap2113_conv
102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
富山県富山市 2018/6/17 14時59分 Shutter 10ms, gain 300, 400/500 frames
Autostakkert3 + Registax + Photoshop CCで画像処理

このプラージュは露光時間160msで何ショットか撮って、最後に一本比較のために10msで撮ったのですが、一本だけ撮った10msの方がより細部まで写っていたため160msで撮ったものは全てお蔵入りです。やはり160msは長すぎるようで、細かい部分が時間的に平均化されてしまって実質的な分解能が下がってしまうようです。短い露光だとゲインを上げるために多少ノイズは載りますが、スタックしてしまえば問題なくなるので、ある程度短い時間の方が細かく撮れるということがわかりました。

2018-06-17-0211_2_lapl6_ap81_RS_cut

2018-06-17-0456_4_lapl6_ap63_RS_cut

2枚目のプロミネンスの周りにピンピンと細かく出ているのをスピキュールと言うのでしょうか?「表面に無数にある、ほぼ垂直に伸びる針状の微細構造」らしいのですが、まだ私自身よくわかっていません。


もう一つ、プロミネンスのアニメーションを用意していますが、処理に時間がかかっています。また出来上がったらアップします。

梅雨なのに休日に晴れてくれたので時間をかけて撮影することができました。充実した天文週末でした。



久しぶりの休日の昼間、晴れていたので太陽撮影です。前回あった黒点は位置が変化し、昨日あたりから消失したようです。でもその痕跡はまだ撮影できました。

鏡筒は前回までと同じ口径10cmアクロマートのP.S.T.改造機ですが、これまでにない解像度になっています。何が変わったかというとCMOSカメラで、ASI178MCからASI294MCに変えたことです。ヒントはあぷらなーとさんの「モノクロにしたら4倍の感度のはずなのでどれほど変わるのか」という一言で、じゃあとりあえずカラーだけど感度4倍のASI294MCで試してみようと思ったのです。結果は想像以上で、

2018-04-28-0630_8_lapl6_a_red_ip_cut2
102mm achromat P.S.T. + ASI294MC + CGEM II
富山県富山市 2018/4/28 15時31分 Shutter 10ms, gain 240, 320/400 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理


これまでよりはるかに細かく出ています。ちなみにASI178MCで同じような場所を撮ったのが次の画像です。こちらの方が撮影枚数は多いのに分解能は負けてしまいます。

2018-04-28-0601_5_lapl6_a_red_ip_cut
102mm achromat P.S.T. + ASI178MC + CGEM II
富山県富山市 2018/4/28 15時1分 Shutter 10ms, gain 200, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理

これまでと比べても決して悪いわけではないですが、細部はASI294MCの方が圧倒的です。


もう少しネタばらしをすると、ASI294MCを持ち出したもう一つの理由が、1000mmの焦点距離でセンサー面積の大きいカメラで全体像を一度に取れるかどうか試したかったのです。実際に撮影した画像が以下になります。

2018-04-28-0630_8_lapl6_a_red_cut11


一応なんとか入りました。ただし、見ただけではわからないですが、BFの直径がわずか5mmで、全体を入れるにはかなりギリギリでした。太陽の直径の1.2-1.3倍ほどしか余裕がなく、それ以上ずれると縁がぼやけて使い物にならなくなります。まあ、そもそも全体が入ったことが驚きなのですが。また、エタロンがやはり全体をカバーするほど精度が出ていないのはこれまで通りです。一番上の画像はここからトリミングしただけです。


あ、赤道儀は昨晩テストした新しいCGEM IIを使っていますが、これはあまり分解能には関係ないかも。でも動画を見比べて改めて実感できたのですが、揺れはAdvanced VXに比べて格段に小さくなっています。シンチレーションによる揺らぎだけが目立って見えてしまうような感じです。

ちなみにCGEM IIですが、一度ホームポジションに戻して、休止状態にして電源を落として、再度電源を入れたら

"Bootloader Invalid Pkg: 0080"

というメッセージとともに全く動かなくなりました。Webで検索してみるとCelestronのホームページに行ってファームウェアをダウンロードして、ハンドコントローラーをアップデートすると直るらしいのですが、販売店に問い合わせるとCelestronからダウンロードすると英語版になるとのことで、日本語版にするのでコントローラーを送って欲しいとのこと。念のため聞いてみたのですが、なんとAdvanced VXのコントローラーがCGEM IIで動くとのことなので、とりあえず代替でAVXのコントローラーを使うとして、CGEM IIのコントローラーは早速送ることにしました。ここら辺がメーカーを統一しておくといいことの一つなのかと思います。

あと、なぜ0080になるのかはあまりはっきりしないとのこと。スタートアップ中に瞬停みたいなことが起きるとダメだとどこかに書いていましたが、販売店によるとやはりあまりはっきりとはしないとのことです。

昨日はオプティカルエンコーダーの勘違いでがっかりしていました(ついでに販売店に一応このことも確認しましたが、やはり結果通りとのことでした)が、今日は太陽撮影が予測よりはるかにうまくいって、なんか元気になりました。


 

昨日から黒点が一部出ているとの情報があったので、あまり時間がなかったのですが午前中に暇を見つけてパッとワンショットのみ撮ってみました。私にとって今回が生まれて初めてまともに見る黒点です。

2018-04-21-0217_3_lapl6_a_red_registacks_cut
102mm achromat P.S.T. + ASI178MC+ Advanced VX赤道儀
富山県富山市 2018/4/21 11時17分 Shutter 10ms, gain 200, 400/500 frames
Autostakkert3 + Registax + Photoshop CCで画像処理


口径10cmの効果がはっきり出ていて、黒点、プラージュ(白いところ)ともに期待以上に綺麗に出ています。 下の方にも小さなプラージュが見えているようです。


撮影の手順もほぼ固まりました。これまではプロミネンスと2枚撮っていましたが、今回のように一枚でもなんとかなりそうです。でもプロみセンスに注目したい場合はエタロンの回転位置が違うことが多いので、別撮りは必須かと思います。
  1. 撮影ソフトはSharpCap。
  2. まず、プロミネンスが見えるくらい露出時間やゲインを上げて、形があるプロミネンスを見ながらピントを合わせる。
  3. 露出時間は空気ゆらぎを避けるためにできるだけ短く。今回は10ms。
  4. カラーバランスを赤を最大にし、青を最小に。これで多少Hαが画面上で見やすくなる。
  5. 赤がサチらず、最大になるようにゲインを調整。
  6. 一旦モノクロモードに切り替える。
  7. ヒストグラムで2本の点線を移動しながらHαの模様が見えやすいところを探す。
  8. エタロンを回転させ、Hαが一番出ているところを探す。
  9. 再びカラーのRAW24bitモードに切り替える。
  10. 30秒程度に収まる用意フレーム数を調整して撮影ser形式で撮影。今回はトータル500framesで約30秒。
画像処理も以前の繰り返しになりますが、
  1. serファイルをAutostakkert3で読み込む。
  2. エッジを含むようにSurfaceモードできちんと緑枠の「image stabilization anchor」を(コントロールキーとクリックで)太陽のエッジを含むように設定し、Analysis。
  3. APはmin valueを適当に合わせて、変な点が選ばれないようにする。48とかかなり細かいAPでいい。
  4. 全フレームの80%をスタック。
  5. PhotoShopでチャンネル分割。
  6. Redのみを使用し、16bitのtiffで保存
  7. できたtiff画像をImPPGもしくはRegistaxで処理。再び16bitのtiffで保存
  8. PhotoShopでRGBに変換。
  9. レベル補正でRの中間値を最低に近く、Bの中間値を最大に近くする。
  10. 必要なら露光量やガンマ補正を使い模様を強調。
  11. NikCollectionなどのOutput Sharpnerを使い模様を強調。
等手順にほぼ決まってきました。今回は画像処理はRegistaxを使いました。ImPPGとRegistax共に試しましたがが、手軽なのは圧倒的にImPPG。ですが、時間をかけて処理した場合はRegistaxに軍配が上がりました。ただしRegistaxは少し気をぬくとすぐにゴテゴテした見苦しい画像になってしまいます。かなり慎重なパラメータ設定が必要でした。

それにしてもこれだけコンスタントに取れるなら楽しくなってきます。だいぶん満足したので、太陽の技術的な開発は少しひと段落でしょうか。


続き P.S.T (その18)へ: ASI294MCで驚きの分解能
 

とうとう光球面のグルグルが映りました!

前回のノーマル40mmP.S.T.でやっと細かい模様が出たのですが、単にモジャモジャだけでした。口径10cmの改造P.S.T.でやっとHαの構造らしきものが映りました。真ん中右らへんにグルグルが出ています。 

2018-04-18-2220_0_lapl6_a_red_imppg_ps
102mm achromat P.S.T. + ASI178MC+ Advanced VX赤道儀
富山県富山市 2018/4/19 7時19分 Shutter 10ms, gain 210, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理


次の写真も真ん中左に構造が見えています。

2018-04-18-2221_7_lapl6_a_red_imppg_ps
102mm achromat P.S.T. + ASI178MC+ Advanced VX赤道儀
富山県富山市 2018/4/19 7時21分 Shutter 10ms, gain 210, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理


最近本業が忙しくてなかなか星に割く時間がないので、欲求不満を解消すべく朝早く起きて太陽撮影に踏み切りました。太陽は短時間で撮影が終わるのでいいですね。

とにかく試したかったのは、前回の記事でなんとか合焦させようと魔改造に踏み切った10cmのアクロマート。P.S.T.のペンタプリズムボックス部分をかなり対物レンズ側に寄せた結果、今回は見事に合焦しました。


問題点もかなりあります。
  1. エタロンの平行度がおそらく出ていないので、全面でHαが見えず、一部に偏ってしまう。
  2. BF(ブロックフィルター)がφ5mmと小さいので、周辺減光が激しい。もっと大きいのが欲しくなりますが、今の所予算オーバーです。
  3. ニュートンリングがまだ出ます。バローレンズなしでも出ます。ティルトマウントの傾きはすでに最大です。同じF10でも焦点距離が長い方がニュートンリングが出やすいのでしょうか?ちょっと疑問です。
  4. どうも全面で焦点が合わないみたいです。中央を合わせると端はピントがずれてしまうようです。鏡筒のせいなのか、エタロンのせいなのかはまだ不明です。もしかしたら新たに入れたUV/IRフィルターのせいかもしれません。
  5. 3倍バローを入れたら、ゴミが目立ちすぎたのはまだいいとして、解像度が全く生きてきません。さすがに過剰倍率のようです。
朝の出勤前なので、時間も限られているためそれほどきちんと調整できたわけではなく、まだまだ問題が山積みで対処しきれていません。そんなわけで今回の写真はとりあえずうまく出ているところ以外はトリミングしてあります。トリミングしてもそこまで破綻しないくらい分解能が上がっているのが実感できます。ちなみに、トリミング前の画像が下になります。見てわかる通り半分以上捨ててます。

2018-04-18-2220_0_lapl6_a_red_imppg


それにしても口径10cmの威力はすごいと言わざるを得ません。これまで全然出なかった細かい構造がいとも簡単に出てしまいます。まだまだ活発期には程遠いみたいです。早く大きな黒点とか出ないかなあ。

続き P.S.T. (その17): 念願の黒点が見えた!

 

焦点の合わなかった10cm P.S.T.ですが、エタロン部をもっと対物レンズ側に近づけなければならず、結局フォーカサー部分を全て取り払ってしまいました。そこに適当にP.S.T.のペンタプリズムボックスを無理やり取り付けています。隙間が空いていますが、とりあえずはあまり気にしないでおきます。

IMG_4307


P.S.T.の固定は、とりあえずあり合わせのアルカスイス互換プレートとアリガタで組み上げてあります。光軸を合わせるために高さ合わせで、鏡筒バンドとアルカスイス互換プレートの間にM6のナットを挟んでいます。この状態で赤道儀に載せても、そこそこ前後のバランスは取れています。

前の方に見える赤いのは太陽ファインダーです。エタロンの前にはPST-50をつけていて、そこに31.7mmのIR/UVカットフィルターを取り付けてあります。さすがに10cmの集光はそこそこ熱くなるので、エネルギーを分散させたほうがよさそうです。48mm系のフィルターをはめることもできるそうなので、赤色以下をカットするフィルターも付けようかと思っています。

あと、今回使う口径102mm、焦点距離1000mmの鏡筒は国際光器のマゼラン102Mらしいということがやっと判明しました。アクロマートの比較的安価なものですが、値段の割によく見えると評判のようです。太陽のHαは単色なのでもってこいです。

ついでに対物レンズも外してお掃除。大きなカビが一つあって、そこは結局周りのシミが少し残ってしまいましが、あとはそこそこ綺麗になりました。

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でもせっかく用意したのですが、週末は天気が悪くなるとのこと。次の週末までお預けかもしれません。


続き P.S.T. (その16): とうとう結果が! 
 

日曜の午後少し晴れていたので、早速到着したPST-50を使い、P.S.T.の大口径化を試してみました。

2インチのアイピース差込口があり、F10に近いもの、かつ口径が40mmよりは大きい鏡筒を選びます。手持ちでは以前譲っていただいた、国際光器製の焦点距離1000mm、口径102mmのものがあるので、今回はそれを使ってみました。

鏡筒はアクロマートのMade in Chinaと書いてありました。太陽のHαで単波長なのでなのでアクロマートで十分です。長いこと使っていなかったので、外側をきれいに掃除し、Advanced VXに載せられようVixenアリミゾをとりつけます。対物レンズに結構カビ発生してましたが、除去はちょっと大変そうなので、うまくいったら気合を入れて清掃しようと思います。

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取り付け自身は写真のように特に問題なくできました。対物レンズ側からみて、鏡筒、フォーカサー、2インチ接続部、PST-50、エタロン、ペンタプリズム、BF、ERF、CMOSカメラという順番になっています。

苦労をしたのはここからで、ピントがどうやっても合いません。色々試していくつかわかったのですが、下の写真のカメラのセンサー位置くらいがちょうど焦点になるようです。しかも、鏡筒のフォーカサーを伸ばすと、エタロンに入っているレンズの影響でさらにエタロン出口から合焦する点までの距離が短くなります。

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なのでフォーカサーは一番短くしているのですが、それでも上記くらいの距離にカメラを持ってこなければいけません。BFやERFもこの距離の中に入れる必要もあります。今のところ、BFが固定されているつつのネジ系にあうものが、もともと付いていたP.S.T.のペンタプリズム部の箱しかありません。ですが、この箱を使うと光路長が長すぎます。手持ちのアダプターなどでもこの短い距離を実現するのは無理そうなので、エタロン部をもっと鏡筒内側に配置できるような改造(追記: 2018/4/13試してみました。)、もしくは鏡筒を変更することまで含めて再考です。

とりあえず今日はここまでやっと理解できてまし。うーんなかなか簡単にはいきませんね。

夕方暗くなってきたので機材を片付け始めました。星が面白くてはじめたのになんか本末転倒です。でも昼も夜もだとさすがに大変なので、無理はしないことにします。


続き P.S.T. (その15): 大幅改造でピントが合うか?

とうとうP.S.T.用の秘密兵器がオーストリアから到着しました。

IMG_4274

分解したP.S.Tのエタロン部の先に妙な筒がついています。
これが今回の秘密兵器です。

P.S.T.は太陽のHα機器としては非常に廉価なのですが、口径わずか40mmと小さいために分解能があまり良くなく、ドーズ限界で考えると3秒ほどにもなってしまいます。P.S.T.の焦点距離が400mmで5倍のバローレンズなんかをつけてしまうと合成焦点距離が2000mmとかになってしまい、例えば今使っているASI178MCは1/1.8インチサイズで3096x2080画素なので、一素子あたりの画角を計算すると0.24秒ほどになります。口径からくる分解限界が、センサーの画素の12.5ドット分にもなってしまうので、やはりもう少し口径を大きくしてカメラの方の分解能を活かしたくなります。ちなみに、分解能は動画の多数枚スタックで緩和されると思うのですが、枚数のルートで良くなっていくと考えてもいいのでしょうか?ここら辺の理論限界の話をあまり聞いたことが無いので、いつかまた考えてみたいと思います。

日本ではP.S.T.の改造は「庭先天体写真家?」さんや、「星への誘い」さんなど、検索すると数例がヒットしますがそれ以外はほとんど見つかりません。それでも海外ではこの手の改造はもっと盛んなようで、P.S.T.の改造はStage1とかStage2とか段階を踏んで名前がつけられていますが、口径を大きくしようとすると必ず突き当たる問題があります。エタロン部の先のネジがM50で、それを例えば2インチサイズになんとか変換して鏡筒の2インチの接眼部に取り付けるなどの必要があります。このM50から2インチの変換が大変で、改造したい場合は大方の場合特注で部品を作られているようです。特注は大変そうなので、がんばって色々探していると、世界で唯一オーストリアの天文ショップがこんなPSTの改造が前提という摩訶不思議な変換アダプターを、なんと在庫ありで置いていることがわかりました。「PST-50」という型番なのですが、結構よくある型番みたいで、Googleでこれを検索しても他のものばかり出てきてなかなかヒットしません。これを見つけたときは海外にもかかわらず早速注文してしまいました。

面白いのがここからです。発注後店長さんからメールが届いて、なんと奥様が日本人だということで、たまたま日本に帰る機会があるから、ちょっとだけ待てるなら送料が安くなるので日本に着いた時に送ってあげるよとメールが来たのです。普通だとオーストリアからの輸送は意外に費用がかかって、55ユーロの部品に35ユーロの送料がかかるみたいです。迷わず待つ方を選び日本からの送付をお願いし、今度は奥様とのメールのやり取りが始まりました。その過程でわかったのですが、なんとこの店長さんはあの有名なガイドシステム「M-GEN」の開発者だったのです。M-GENは天体写真を撮ろうとする人は一度は検討する、日本で今最も有名なガイド機材で、KYOEIさんが販売を手掛けています。ちょうど今月5月号の天文ガイドでもM-GENの詳しい解説がされていました。

とにかくこの時点で、さすがに世界で何人が必要とするかわからないアダプターをなぜ製作販売するのか、やっと理由がわかりました。本人が筋金入りのマニアで、しかも技術も才能も十分にあるショップなのです。ちなみにM-GENはLACERTA M-GENと呼ばれたりもしていますが、LACERTAとは、店長の名前と、トカゲ座(lacerta)を重複させた意味の会社名だそうです。メールのやり取りの途中で色々と話が合うところもあり、店長と奥様と結局25通ほどもやりとりしてしまい、ショップで作っている数々のオリジナルグッズからいくつかサンプルを送るので、日本でも紹介してほしいと、そんな運びになってしまいました。

届いた箱を開けてみてびっくり。予想もしていなかったものがめちゃくちゃ大量に入っています。もともと欲しかったのはPSTの2インチへの変換アダプターPST-50のみ。そのほかは全部オリジナル商品のサンプルで、順に行くと

1. まずはももともと頼んでいたPST-50。

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これをP.S.T.のエタロン部の先に取り付けると、2インチ径になるために、2インチのアイピースが取り付けることのできる鏡筒に接続することができます。実際に取り付けた写真がこのページのトップのもので、前回までは大口径化のテストとして80mmの鏡筒の接眼部をまるまる外し、下にアリガタを取り付けて無理やりくっつけていたのですが、これでやっとF値の違いや光軸合わせも心配せずに取り付けることができます。

今週末は雨のようなので、次回晴れて時間が取れるときに試したいと思います。今からものすごく楽しみです。


2. LACERTAロゴが入っている、赤いLEDが先に埋め込まれたキャップ。写真で光っているのがわかりますでしょうか?これは下のSukeがすぐに持って行ってしまいました。来年の星まつりにかぶっていくそうです。

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3. ワインボトルです。

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と言うのは嘘で、実は星座がプリントされた折り畳み傘。これは娘のNatsuが傘がちょうど欲しかったと言って持っていってしまいました。

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4. 太陽関係で、太陽用のファインダーも入れてくれていました。PSTを大口径改造するとファインダーの光の取り入れ口が影になってしまい、PST付属のファインダーが使えなくなってしまうので、これは素直に嬉しかったです。太陽ファインダーはTelevueのSol-SearcherとCORONADOのSol Rangerがメジャーですが、日本で入手しやすいのはSol-Searcherの方だけだったりします。これも日本で発売されると嬉しい方も多いと思うのですが。

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試しにSkyWatcherのBKP200取り付けてみました。特に問題なくハマるようです。

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5. 次のは今まであるようでなかった商品かと。潜望鏡タイプの小さな望遠鏡のようで、倍率を1.25倍と2.5倍に変えることができます。一見下側の穴にアイピースを取り付けられるようですが、微妙に径が合わなくてアイピースは入りません。

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最初何に使うかよくわかりませんでしたが、ここを見てやっとわかりました。極軸望遠鏡に取り付けて、無理な体勢で見なくてむ拡大鏡です。うちのセレストロンのAVXに付いているCG-5にはそのまま取り付けることができました。これはもしかすると意外なほど便利かもしれません。

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6. あと、これがどうしてもわかりません。Remote Shutter Relese Quadrublicateと書いてあるので、連動してシャッターをどうにかするようなスイッチか何かみたいなのですが、どなたかわかる方いますでしょうか?

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7. 最後にモーツァルトチョコレート。家族みんなでいただきました。

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8. あと、一緒にショップのカタログも入っていたのですが、多分オーストリアなのでドイツ語なのでしょうか、全然読めないので写真や図から色々想像を巡らします。実は海外ショップのカタログってこれまでみたことがなく、このカタログが今回送ってもらったものの中でなぜか一番面白かったです。SkyWatcherとかタカハシとかCelestronなど、日本でおなじみのメーカーのものも載っているので大体はわかるのですが、オリジナル商品もたくさんあり、こちらは結構本気で推理しないとどんなものかなかなかわかりません。

USBで接続できる電動フォーカサーシステムのようです。M-GENのようなオリジナル開発で、カタログの中ではM-GENと並んで大きく取り扱ってありました。

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こちらもLACERTAオリジナル開発のニュートン反射のようです。店長とのメールのやり取りの中でいつかこのFoto-Newtonを香川の天体望遠鏡博物館に入れたいと書いてありました。

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200kgの重さを乗せてもビクともしないLACERTAブランドの木製三脚が左下に載っています。右のページは未だに何かよくわかっていません。

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子どもの頃英語のパンフレットで、読めもしないのに想像を巡らしていたことを思い出してしまいました。ちなみに、M-GENのカタログも入っていて、こちらは英語だったので、ドイツ語?よりもはるかにすらすら読めるような気がして、なんだか不思議な気分でした。


オリジナルで、痛いところをつく非常に有用な開発を進めるLACERTAですが、今回ふとした縁から、色々話が発展しました。実はKYOEIの方ともお話ができて、M-GENの取り扱い時についても少し話をお聞きすることができました。その当時オーストリアまで交渉に行って自宅にまで招かれたそうです。LACERTAの店長さんはもちろん日本のこともよく知っていて、前回行った香川の天体望遠鏡博物館の話をしたら、是非とも次回日本に行く際には寄ってみたいとのことでした。こうやって少しずつ人の輪が広がっていくことも天文趣味の醍醐味かと思います。
 

続き P.S.T. (その14): 今回のPST-50を使ってみました。
果たしてその結果は? 

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