ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:調整・改造 > テスト

先日の名古屋名城公園での電視観望の際、最初新しいiPhone XRのSynScan Proで操作していたのですが、どうもWi-Fi接続が時間にして分くらいのオーダーですぐに切れてしまいます。接続し直すと再度操作できるようになるのですが、ちょっと手間なのとアラインメントが保たれるか不安だったので、その時は仕方なくPCの方のSynScan ProでWi-Fi接続してことなきを得ました。PCからの接続は安定していて、際接続が必要なことはなかったのですが、SharpCapと併用していたのでいちいちソフトを切り替えるのが面倒だったくらいです。

この件ちょっと気になっていたので、色々調べてみました。


問題点の確認

まず検証できる手持ちの機材ですが、
機種SynScan Pro Ver.SynScan Ver.
iPhone XR1.13.01.12.0
iPhone 51.9.01.9.0
iPad mini 31.9.01.9.0

の3機種で、それぞれに上記のようなバージョンのSynScanとSyncScan Proが入れてあります。iPhone XRに入れてあるバージョンのみが他と比べて新しいです。

この状態で3機種を比べました。
  • まず、iPhone XRのみ不安定です。iPhone 5とiPad mini 3においては以下の現象は発生しません。
  • 現象としては、一旦接続をして操作ができる状態になった状態で、右スイッチで一旦画面を暗くしたり、自動ロックで画面が暗くなってしまうと、そこで接続が切れてしまうようです。再度アプリに戻って矢印を押したり、「設定」->「Diagnostic」->「Response Time」と調べてもわかるのですが、接続が確立されていません。
  • その後、上部の「AZ-GTi(経緯台)」とか書いてあるところをクリックし、一旦切断してから、
  • 再度接続をやり直すとまた接続が確立し、操作できるようになります。
  • この状況は、SynScan、SyncScan Proともに同じです。
  • また、アクセスポイントモードでつながっていても、ステーションモードでつながっていてもともに同様に起きるため、AZ-GTiのハードの方の問題というよりは、SynScanとSyncScan Proと考えられます。
SynScanとSyncScan Proのバージョンが関係しているかどうかはこの時点では不明です。でもこの間バージョンアップするまではiPhone XR普通に安定に動いていたと思うので、バージョンアップによって引き起こされた可能性も高いです。SyncScan Proのバージョンを落とそうと努力したのですが、最近は普通の方法だと難しそうなので結局あきらめました。

他の方の状況

ネットを調べてみても、あまりこのような状況をあらわに書いてある記事が見当たりません。数少ない記事の中、あっかさんという方のブログにそれらしきことが書いてありました。よく似た現象なので、再接続をしていないからかと思ったのですが、のちの記事にアライメント方法で解決したと書いてあるので、もしかしたら勘違いかもしれません。(追記: その後、あっかさんのブログのここ半年の記事を全部読んだら、そのものの記事がこことか、ここにありました。)

ほかにも、TAKさんという方のページにSkySfariとの接続の記事があって、その中に「現行のiOSはバックグランドの処理で...」とか書いてあるので、もしかしたらiOSのアップデートも関係するのではと考え、とりあえず最新のiOSにしました。結果はまったく改善せず。同様の記事で、iPadだとバックグランド処理も問題ないとどこかに書いてあったので、やはりiPhone XRが問題なのか?


アップデート実験 

問題を切り分けるために、今ある古いバージョンのものをアップデートしてもいいのですが、それによって今使えているものが不安定になるのも嫌です。なので一番使用頻度の低いiPhone 5のSynScanのみ最新版の1.13.0にアップデートしてみました。

すると、最新バージョンのSynScanではiPhone 5でも同様に接続が切断されることがわかりました。同じiPhone 5でも、アップデートしなかったProの方は画面を一旦画面ロックしても安定に接続し続けています。

結局最新バージョンのSynScanアプリの問題ということで確定
です。もし、今のバージョンで接続が安定して保っているなら、この問題が解決するまでは今しばらくSynScanとSyncScan Proのアップデートは控えておいたほうが賢明かと思います

IMG_6139
こんな風に右上にクルクルマークが出たら、もうダメです。
再接続しか手がありません。


  • 同様に困ってる方いらっしゃいますでしょうか? 情報を共有したいです。コメントに書き込んでいただけるとありがたいです。
  • Sky-Watcherさんには早急に対策をしていただきたいです。


その他Tips

この検証の過程でいくつか発見したことがありました。メモがわりに載せておきます。
  • AZ-GTiのWi-Fiはいくつも同時に接続できるようです。例えば3機種同時に接続してもきちんと反応します。それぞれで操作してバッティングしないか、例えばアラインメント情報がどうなるかとかはまだ不明です。
  • ネットワークの情報は本体の方に保存されているようです。例えば一旦アクセスポイントモードステーションモードを両立させてしまえば、その後AZ-GTiの電源を切ってもその情報は保存され、再度立ち上げた時に同様のWi-Fiが使えればステーションモードで勝手につながります。
  • SynScan、SynScan Proの「設定」->「ユーザーインターフェース」にある「Keep screen on」をオンにておくと、SynScan、SynScan Proが立ち上がってる最中は画面の自動ロックがかからなくなるので接続は保たれます。それでも自分でロックして画面を暗くしてしまうと接続が外れるので注意です。あと、付けっ放しになるので電池の持ちにも注意ですね。


後日談

ここから2019/1/14に追記です。

バージョンが1.14.1になって画面ロックでの接続断は解決されたようです。自分でも確かめました。皆さんの情報のおかげです。販売店に伝える時も何人もの人が同じ状況だと説明できたので、説得力が増しました。どうもありがとうございました。
販売店に伝えたのが1月8日で、その時点でもメーカー側も把握していなかったとのことで、それからわずか10日ほどでの解決となります。メーカーの方の素早い対応にも感謝です。 

赤道儀のセッティングの記事のコメント欄で延々と続いていた、Advanced VXの時刻の保持の謎がやっと解けました。

わかってしまえば簡単なのですが、謎が解けるまでにいろんなことをやりました。このブログは自分の天文関連の日記のような役割もあるので、読んでくださる方にはまためんどくさいことをと思われるかもしれませんが、一応失敗したことも含めて書いておきます。

IMG_5986
ハンドコントローラーの内部。
基板上に内蔵電池らしきものは見当たりません。(後述)


Celestron Advanced VXのアップデート手順

時刻の保持とは関係ないかもしれませんが、まずはファームウェアのアップデートです。はっきり言ってこの手順も分かりにくいですね。自己責任らしいのですが、他の方にも役立つかもしれないので、とりあえず試した順に書いておきます。
  1. 機器の接続ですが、ハンドコントローラー (NexStar+、以下コントローラー) と赤道儀本体は繋いでおいて、電源もいれておきます。コントローラーとPCの接続はRS232Cです。最近のPCでRS232Cがついているものは稀なので、USB-RS232C変換ケーブルなどを購入してつなぎます。RS232C端子とコントローラーは、赤道儀を買った時についてくる付属のRS232C-4pinモジュラー変換ケーブルで接続します。私はこのケーブルの存在を完全に忘れていて、過去に改めて買おうと思ったことがあるので注意が必要です。持っていないという方は箱の中を探してみてください。最初から付属しています。
  2. 一方ソフトの方ですが、CelestronのサイトからSUPPORT -> Manuals & Softwareに進み、Drivers & Softwareのページに行きます。その後たくさんあるソフトの中から適したものを選ばなければいけまえん。Hand Control Firmware Updatesとか、Motor Control Firmware Updatesとかそれらしい名前があるのですが、これらは古い機種用のアップデートツールみたいです。Advanced VXの場合は、Celestron Firmware Manager (CFM)を選びます。私がダウンロードしたのは2.3.7111というバージョンでした。
  3. ダウンロードしたzipファイルを解凍して、その中のCFM.jarファイルをダブルクリックします。あ、Windowsでしか動かないのと(追記: あれ?JAVAだから機種依存しない?未確認です。)、あと、JAVAがインストールされていないと実行できませんので、必ずJAVA(JRE)をインストールしておきます。
  4. ここまでできたら、あとは勝手にCFMが機器を認識してくれるはずです。最初ちょっとわかりにくかったのですが、コントローラーと赤道儀本体の「2つ」の機器が認識されたと出るはずです。一度のアップデートで、コントローラーと赤道儀本体の二つともアップデートしてくれます。
  5. うまく認識されたら、Updateボタンが押せるようになるはずなので、押します。12個のファイルをアップデートして終了です。
IMG_5993
アップデート時の様子。
この写真を撮っているときにケーブルを触ってしまい、
この後、失敗します。

ところがここでポカをやらかしました。12個目のファイルをアップデートしている最中にケーブルが外れてしまったのです。アップデートは当然停止、しかも赤道儀を立ち上げると「Bootloader invalid pkg: 0002」とかいうエラーが出て何もできなくなります。ここから迷走し出したのですが、Celestron Firmware Managerで機器が認識できない時に出る解説の通り、一旦赤道儀の電源を切り、コントローラーの左下のボタンと、すぐ上のMENUボタンを同時に押して、立ち上げなおします。「BOOT LOADER Serial User Keyoad Entry」とでて、本来これでファームウェアが壊れていても接続できる状態になっているはずなのですがなにをどうやっても接続できません。ファームが壊れて接続自身ができなくなったと思い込んでしまいました。

この段階で小一時間格闘して、別のPCを持ってきてやっと原因が判明しました。COMポートの自動選択がうまくいかなかったようです。最初のPCにはCOMポートが複数あり、うまくいった時は自動で赤道が繋がったものを見つけ出したようですが、うまくいかなくなった時はコントローラーが繋がっていないCOMポートを見ていて、その結果繋がらないというメッセージを繰り返していたというわけです。別のPCはCOMポートが一つしかなくて間違えようがなかったということです。Celestron Firmware Manager はCOMポートの選択を任意にできないようなので注意が必要です。

とにかく、ケーブルの接続に注意して再びアップデート。今度はうまく行きました。バージョンを見てみると
  • HC:GEM 5.28.5184
  • MC:7.11.4244
から
  • HC:GEM 5.29.7137
  • MC:7.15.8270
にアップデートされていました。 HCはハンドコントローラーのこと、MCがモーターコントローラーで赤道儀のことを表しているとやっと理解できました。

ファームウェアは日本語が含まれるものと含まれないもの2種類あるのは、以前CGEMIIをアップデートした時のブログのコメントでの情報で知っていましたが、今回は自動的に日本語が含まれるファームが適用されました。
 
IMG_5995
 


時刻の保持

やっと今回のメイン記事に当たるのですが、ここでも結構手こずりました。無駄なことも含まれてますが、やったことを書いておきます。

  1. アップデート後、一旦アラインメントで時刻を設定し、再度立ち上げなおして時刻が保持されるか確認しましたが、時刻は最初に設定した時のままで進まず。
  2. アップデート時に工場出荷時にされますが、りっくんさんがされたようにあえて再度工場出荷時にリセット。それでも同じで、立ち上げた時に設定した時刻が残るのみです。
  3. いろいろ触っていて一つ気づきました。「MENU」ボタンを押して上下ボタンを適当に押すと出てくる「時刻・場所の表示」です。これを押すと「位置を記憶」というのが出てきます。ここでEnterを押してやると、その時の時刻が保存されるようです。でも時刻が進むことはありません。でも保存時刻をコントロールできることはこの時点でわかりました。
  4. 半分諦めかけて、昼食を食べ買い物に行って帰ってきてから、後片付けの前に最後にと思って「advanced vx time keep」で検索してCloudy nightsでやっと答えが見つかりました。「MENU」ボタン -> ユーティリティー -> RTCのON/OFFです。RTCとはReal Time Clockとのことで、これをオンにすると内部時計が電源を切っても進み出します。
  5. でもこれもなかなか曲者で、時刻を合わせても、なぜかRTCをオンにすると「現地時刻」が30分くらいずれてしまいます。諦めずに、再度工場出荷時にリセットし、最初の時刻を合わせ、RTCをオンにし、30分くらいのズレが出ても「MENU」ボタン -> スコープセットアップ -> 時刻・場所の設定で時刻を合わせなおして、やっと現地時刻が正確な時間になりました。
  6. 確認方法は、赤道儀のスイッチを入れた時に、これまで時刻を合わせていたところで突然場所の設定が表示されてしまいます。ここでビビらずに、下ボタンを押すと現地時刻が表示され、しかも時間がリアルタイムで進んでいるのが分かります。

幾つか不具合や謎らしきものも見受けられました。
  • ユーティリティー -> スコープセットアップ -> 時刻・場所の設定でtoyamaを選択してもなぜかakitaになってしまう。何度かやったらやっとtoyamaになりました。
  • Cloudy Nightsによると、しかも電池(CR2032)もあると。前回ネジを外してカバーを取って基板を見ても見つからなかったので、今一度、裏表も含めてきちんと見てもやはり見当たりません。2032なら大きいのですぐに見えるはずなのですが、不思議です。
  • 内部電池が見えないので、まさかと思って一旦ハンドコントローラーも赤道儀も電源ケーブルも全て外してしばらくしてから再接続し、再起動しましたが、時間は保持しているようです。何かどこかに時間を保持する電力があるはずなのですが、今のところ不明です。(追記: Twitterで情報がありました。電池は赤道儀本体側にあるとのことです。)

とはいえ、やっとAdvanced VXの時刻保持の謎が解けました。結構長かったです。知っている人にとってはあたりまえのことかもしれませんが、りっくんさんもkiharaさんも私もそうだったのですが、このことに気づいていない人は意外にたくさんいるのかと思います。

外は大雪。こういったことに時間をかけられるのは、なかなか星の出ない北陸の冬だからこそですね。
 

週末土曜日、満月の日。一晩中明るい月が出ていますが、北陸の貴重な晴れの日と、週末が重なったので、こんな日は絶好の機材のテスト日和です。

せっかくなので、先日シュミットで購入した月明かりでも撮影が可能だというQuad BP フィルターを試してみたいと思います。そこそこ写るなら遠征に行けない「平日」でも、「月」が出ていても、「自宅で気楽に」撮影を楽しむことができます。


セットアップ

  • 鏡筒: タカハシ FS-60Q (口径60mm, 焦点距離600mm)
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • センサー: Canon EOS 6D(HKIR改造)
  • 日時: 2018年12月22日、22時頃から
  • 月齢: 15.2、満月
  • テスト対象: サイトロン Quad BP フィルター(クアッド バンドパス フィルター、 以下QBP)
少し困ったのが、QBPをFS-60Qにどうやって取り付けるかです。フィルター径は48mm。ところが、FS-60シリーズは回転装置の出口部分内側に52mmのフィルターネジが切ってあるため、48mm径のフィルターはそのままでは取り付けられません。いろいろ試してみると、回転装置と延長鏡筒の間に挟み込むと、ねじ込みや固定はできないのですが、うまい具合にピッタリはまって取り付けられそうです。

IMG_5912


コツは、フィルターのネジが切ってある側を鏡筒の対物レンズ側に入れ込むことです。こうしないと延長鏡筒を1-2回転くらいしかねじ込めなくて、不安定になります。まあとりあえず大丈夫そうなので、今回はこの状態で撮影してみます。


対象天体

M42 オリオン大星雲:
  • これまでなんども撮っているので比較しやすい。
  • 満月との距離が25度角程度とあまり遠くなく、この日は非常に明るい領域。
  • 肉眼で見ている限り、リゲルとベテルギウスはなんとか月の光に負けずに見える。3つ星はほとんど見えないくらい。

画像比較1: 同じ露光時間でQBPありなしでの比較


まずは、露光時間を同じにしてQBP有り、無しで比較してみます。JPEG撮って出し画像での比較です。

  • QBPなしの通常の撮影: ISO1600, 10秒露光
M42_LIGHT_6D_10s_1600_+8cc_20181222-22h07m33s760ms

10秒以上の露光だと明るすぎなので、これくらいまでしか露光できません。

  • QBPありでの撮影: ISO1600, 10秒露光
M42_LIGHT_6D_10s_1600_+14cc_20181222-22h21m29s692ms


同じ時間でもQBPフィルターがあると、当然の結果ですが随分暗くなることがわかります。


なお、上の2枚とも色温度設定が3200Kと低いので青が強く出てしまっています。


画像比較2: 露光時間を変えて背景明るさを合わせる

これもJPEG撮って出しです。
  • QBPなしの通常の撮影: ISO1600, 10秒露光(画像比較1と同じもの)
M42_LIGHT_6D_10s_1600_+8cc_20181222-22h07m33s760ms

  • QBPありでの撮影: ISO1600, 30秒露光
M42_LIGHT_6D_30s_1600_+10cc_20181222-22h28m12s224ms

  • QBPありでの撮影: ISO1600, 60秒露光
M42_LIGHT_6D_60s_1600_+8cc_20181222-22h37m16s270ms



実際の背景の明るさを比べると、最初のQBPなしの1枚と、後のQBPありの2枚を比べるとわかりますが、露光時間が3倍だとまだ少し暗く、6倍だとかなり明るいくらいなので、4倍程度の違いでしょうか。


QBPによる背景明るさの変化の簡単な推定


月の明かりが太陽の反射なので白色光に近いとして、太陽光のスペクトル

SunLightSpectrum-280-2500nm-J
(Wikipediaより引用)

にセンサーの感度曲線をかけたものと、さらに今回のQBPの透過率

qbpf_g
(シュミットの販売ページより引用)

をかけたものとの面積比を比較すると、この明るさの比になります。太陽のスペクトルは調べるとすぐにでくるのですが、EOS 6Dセンサーの感度曲線が調べても出てきません。しかも天体改造してあるので、さらに良くわかりません。

それでもものすごくざっくりとした見積もりをしてみます。太陽のスペクトルが350nmくらいから900nmくらいまではそこそこ一定とし、一般的なCOMSセンサーの感度も350nmくらいから700nmくらいまでは一定と考えます。そうすると、QBPの透過率がある部分が465-510nmと640-685nmくらいまでと読み取ります。それぞれ透過幅はともに45nmとなり、合計90nmです。透過率は95%と程度としますが、ざっくり1としてしまってもいいでしょう。すなわち、350nmのうち90nmくらい通すと考えてしまうと、90/350 x 0.95 = 0.24となり、QBPと通すと月の光で制限されるような背景の場合の光量は24%程度になるということです。言い換えると、1/0.24 ~ 4なので、露光時間が4倍くらいで同じ明るさになるということで、実際の撮影結果にもかなり合っています。

これとは別に、月明かりがない場合の人工光による光害が支配的な場合、露光時間をどれくらい伸ばせるかはまた興味深いところです。これは場所や光源の種類に大きく依存するはずですが、LED灯でも上記くらいの改善比、水銀燈やナトリウム灯ならかなり高い改善比が期待できるはずです。


画像処理をした場合のQBPの効果


さて、一番興味のあるフィルターの効果の確認ですが、画像処理をかけた場合を想定して比較したいと思います。できるだけシンプルでわかりやすくするために、PixInsightで1枚どりの上記RAW画像に
  1. ScreenTransferFunctionでLink RGB Channelsをオフにして各色のロックを外してからオートストレッチをかけて
  2. HistgramTransformationで実際に画像に適用し
  3. JPGで保存
というような工程をとりました。

上記工程で、上の3枚の画像処理したものを比較してみます。

  • QBPなしの通常の撮影: ISO1600, 10秒露光
M42_LIGHT_6D_10s_1600_+8cc_20181222-22h07m33s760ms

  • QBPありでの撮影: ISO1600, 30秒露光
M42_LIGHT_6D_10s_1600_+14cc_20181222-22h21m29s692ms

  • QBPありでの撮影: ISO1600, 60秒露光
M42_LIGHT_6D_30s_1600_+10cc_20181222-22h28m12s224ms


検討してみます。
  • まず、10秒という同じ露光時間のものでも、QBPありの方が構造がはっきり出ていることがわかります。
  • 次に、QBPありの場合はさらに露光時間を延ばすことができ、より構造が鮮明になります。
  • QBPなしとQBPありで思ったより色の変化がないです。これは意外でした。
最近シュミットから出たM42のデモ画像は、思ったより赤が出ていたので、青が相当出にくいのかと思っていましたが、そうでもないようです。他の方の例を見ても青は思ったより普通に出ていたので、青の出方に関してもそれほど心配ないというのが今回自分で試した上での感想になります。


簡易画像処理

QBPを通して撮った画像をスタックして、画像処理をしてみました。と言っても、結局雲間での撮影で、きちんと撮影できたのは60秒の露光でわずか18枚の、総露光時間18分の画像です。

画像処理はPixInsightでプリプロセッシング、(フラット撮影はサボってしまったので)DynamicBackgroundExtraction (DBE)で背景ムラを整えて、PhotometricColorCalibration (PCC)で恒星の色を合わせました。恒星の色がうまく出るか心配だったのですが、確かに少し近似直線上から分布がずれるきらいはありましたが、それほどおかしくないレベルで色は出ているのかと思います。

結果だけ示します。

light_BINNING_1_integration_DBE_CP_Stretched_cut

本当はもっとあぶり出したかったのですが、かなり大きなレンジ(空間周波数が低いという意味)での色むらが残ってしまっていて、背景を出すと目立ってくるので、ここら辺までに押さえておきました。この色むらはフィルターのせいなのか、総露光時間が足りないからなのか、はたまた雲が常時流れていてその合間を縫っての撮影なのでその影響が出てしまったのかなどの判断はまだできていません。

本当はM42の後、もう少し淡いカモメ星雲を撮りたかったのですが、雲が多くなってきて撮影できるレベルではなくなってしまったので、ここで撤収しました。


Quad Band Pass フィルターを使ってみて 

うーん、今回のQBPかなり良いのではないでしょうか。満月下でこれだけ遊べれば十分満足です。色が思ったより変わらなかったのも、私的には気軽に楽しめるので、いい点です。今回は雲のために実際の撮影時間が短かったのでちょっとしたテストくらいでしたが、長い時間かけてじっくり撮影してみたいです。

元々の目的が、平日で遠征などできないときに、自宅の庭で月明かりや光害下でも気軽に撮影が楽しめたらというものです。このくらいの目的ならば十分に達成できそうです。あとは、月がない環境で自宅の光害下でどれくらい効果があるかを試してみたいです。以前の結果からも、透明度がいいときはそこそこ撮影も楽しめるくらいの環境です。ただし、暗い天体は今の所、フィルター無しでは自宅庭からでは全滅です。このQBPでもう少し暗い天体も狙えるようになれば、購入しただけの価値は十二分にあります。また試してみます。


先々週の赤道儀のセッティングの記事で、水平出しのことが議論になりました。コメントがいくつかあったのですが、かんたろうさんとその後もメールのやり取りをして、白熱した議論となりました。以後の議論では赤道儀の極軸は十分な精度であっていて、また、鏡筒も極軸と平行に設置されるものと仮定しています。

突き詰めていくと、今回の論点は、

  • Celestronの赤道儀Advanced VXで、ワンスターアラインメントでの初期アラインメントの時に、水平出しをしていることで、きちんと視野に入るかな入らないかに影響があるか?

というものになります。私は水平出しをしていなければ入らないという主張で、かんたろうさんは必ずしも水平出しをしていなくても、赤緯体が天頂方向を向いていれば、きちんと視野に入るというものです。

もう少し噛み砕いていうと、私はいつも赤道儀の水平出しをしてからインデックスマークを合わせるので、赤緯体は基本的に誤差の範囲内で天頂方向を向きます。かんたろうさんのは赤道儀の水平を出していなくても、赤緯体を天頂方向に向ければそれでよくて、その場合は赤経のインデックスマークが(水8兵からずれた分だけ)ずれた状態となるということです。赤緯体を天頂方向に向ける方法は、赤緯方向を90度傾けて鏡筒を東西に向ける。鏡筒の上に水準器を乗せて、赤経を調整して水平を出せば、赤緯体は天頂方向を向くというものです。

議論は平行線で、やはり実際に確かめなければ納得できなかったので、久しぶりに晴れた今日、試してみみました。

まずは、自分の方法できちんとワンスターアラインメントで入ることで、機器に異常がないかどうか確かめます。三脚についた水準器で赤道儀の水平を出し、

IMG_5885


SharpCapで極軸を1分角以下の精度であわせて、

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ワンスターアラインメントで手近なカペラを導入します。まあいつもやっているのでわかっているのですが、結果はきちんと視野の中に入ってきて、

IMG_5887


左がASI178に50mmのレンズをつけた電子ファインダー、右がASI294MCを600mmのFS-60Qに取り付けた鏡筒の視野です。両方とも明るいのがカペラです。電子ファインダー、鏡筒の視野ともに、赤いクロスの交点は一致しています。すなわち、右の鏡筒でクロス点にきているなら、左の電子ファインダーでもクロス点にきます。実際の導入はファインダーでざっくり0.8度くらい中心からずれた位置で導入されています。水平出しやインデックスマークの誤差もこれくらいのオーダーなので、特におかしくない精度です。機器に特に異常もないと思われます。


次に、三脚の脚の一本を数cm伸ばします。

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三脚につけた水準器はこの時点で全く水平を示していません。

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この状態で極軸をSharpCapを使って再び1分角以内の精度で合わせ直します。

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ここから、赤緯を90度程度傾けて、鏡筒に水準器を乗せて、赤経を調整してその水準器が水平になるようにします。

IMG_5893


この時点で赤緯体は天頂方向を向き、赤経のインデックスマークは当然ずれます。

IMG_5894


90度傾けた赤緯を戻して、赤緯のインデックスマークを合わせて準備完了です。この状態でワンスターアラインメントを実行します。

私の説が正しければ天体は導入できない、かんたろうさんが正しければ天体は導入できることとなります。果たして結果は...



なんと、見事カペラが導入されました。

IMG_5895


確かめるべく、ベテルギウス、リゲルなどもそのまま導入してみましたが、きちんと導入されます。これは完全に私の負けです。

さてここでやっと、なんできちんと導入されたのか考えました。答えはすぐにわかりました。私はワンスターアランメント(2スターアラインメントの最初でも同じです)のアルゴリズムは「赤道儀の水平」を仮定していると思い込んでいたのですが、実際にはアルゴリズムは「赤緯体が天頂を向いている」ということを仮定していたわけです。落ち着いてよく考えてみると確かに、水平を仮定するよりも赤緯体が天頂を向いていると仮定する方が、より条件が緩く、かつこれで十分だということがわかります。

すぐにかんたろうさんに電話して、私が間違っていたことを素直に伝えました。最後まで意見を変えなかった頑固な私に、ずっと付き合って頂いたかんたろうさん、どうもありがとうございました。改めてお礼を述べさせていただきます。


というわけで、赤道儀の初期アラインメントで一発目に天体を視野に入れるためには、必ずしも水平は必要ないと訂正しておきます。ただし赤緯体を天頂に向ける必要があることは変わりありません。かんたろうさんの方法を使ってインデックスはずれた状態で赤緯体を天頂に向けるもよし、赤道儀のの水平を出してインデックスを合わせて赤緯体を天頂に向けるもよしです。

ちなみに、言うまでもないかもしれませんが、「初期アラインメントで一発目」にさえこだわらなければ、水平も出す必要はないですし、赤緯体を天頂に向ける必要はありません。2スターアラインメント以上でマニュアルで一つづつ丁寧に導入していけば、自動導入可能な状態までもっていけます。


とにかくやっと納得しました。やはり自分で実際に試すのが一番わかりやすいです。かんたろうさんはじめ、コメントをくれたせろおさん、りっくんさん、いろいろお騒がせして申し訳ありませんでした。

前回撮影した、AZ-GTiの赤道儀モードで、焦点距離600mm、ノータッチガイドで撮影した、カリフォルニア星雲の全画像を比較明合成および動画にしてみました。その結果、大きな揺れはほぼピリオディックモーションであるとわかりました。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、細かい揺れを何度か繰り返し、右上に上がっていってしまいます。細かい左右の揺れの部分がピリオディックモーションです。右上に上がっていっている動きが極軸のずれからくるものか、もしくは構造的に弱くゆっくりとたわんでいるものかもしれません。

合計83分で細かい揺れが8回半くらい揺れているので、10分位の周期でしょうか。

NGC1499_output_comp
比較明合成です。



比較明合成のついでに作った動画です。
1分露光の画像を83枚使っています。
ぴょんぴょん飛ぶようなイメージで、
3箇所に止まっているのがわかります。
早く移動しているところの画像は星像が伸びてしまっています。 

方角とかもあまり感がない、画像からのざっくりした計測ですが、ピリオディックモーションは+/-75秒角くらい。Advanced VXが+/-15秒くらいだったので、その5倍くらいの大きさです。ちょっと大きいですね。これくらいだと焦点距離によってはガイドは必須になってくると思います。

しかも動画をよく見ると、ピリオディックモーションもきちんとしたサイン波はではないようです。ピョンピョン飛ぶような動きで、両端ではある程度動きは止まりますが、それに加えて片道ですが真ん中近くでも一度止まります。一周期の間に2箇所でなく3箇所泊まるところがあります。そのためにピリオディックモーションであるにも関わらず、前回の救い上げ率が40%と少し大きかったのかと思います。通常ならその3分の2くらいの25%くらいにとどまっていたはずです。

ちなみに、右上方向に上がっていくのは1時間半で180秒角くらいなので、1分あたりざっくり2秒角くらい。極軸は1分角くらいの精度では合わせてあるので、仮に1分角を仮定したら、想定の8倍くらい大きいことになります。なので極軸の精度からくるずれというよりは、たわみの可能性が高そうです。

逆にこの結果から、ほぼ揺れはピリオディックモーションで制限されているので、ガイドさえうまくいけは、(重量で制限される鏡筒で実現できるようなくらいまでの)そこそこの長焦点でも、もっと長時間の露光で十分なんとかなりそうです。たわみの方も、ガイドすれば多少軽減できますが、ガイドカメラと鏡筒の相対的なたわみの場合はどうしようもないです。

 

一連のAZ-GTiの赤道儀化の一環で、細かい補足集です。

まずマニュアルですが、Sky-Watcherのページからダウンロード (V1.02)して読んでみると色々重要なことが書いてあります。ただし日本語版はなさそうなので、ポイントとなるところはマニュアルと実際の操作を含めてまとめて書いておこうと思います。また、Syn Scan Proの設定からヘルプに行くと日本語である程度のマニュアルを読むことができます。




Wi-Fi接続: アクセスポイントモードとステーションモード

Wi-FiでのAZ-GTiへの接続ですが、通常のデフォルト設定ではアクセスポイントモードでつながっているはずです。ところがアクセスポイントモードにはひとつ欠点があって、PCやスマホなどをAZ-GTiに接続してしまうと他のネットワークに接続できなくなってしまいます。これは一旦AZ-GTiにつないでしまうと、自宅のWi-Fiでのインターネット接続や、遠隔地でテザリングを使って他のスマホのインターネット回線などに全く繋げなくなってしまうことを意味します。

このことはStickPCを使って撮影をしようとしたときに、決定的な欠点となります。StickPCをAZ-GTiにWi-Fiで接続してしまうと、StickPCが他のネットワークに繋げなくなってしまうので、当然外部からのリモートデスクトップなども繋げなくなってしまいます。StickPCに外部モニターをつながない限り、操作PCの画面が何も確認できないということなので、事実上何の操作もできなくなってしまうというわけです。このことを解決するために、StickPCでAZ-GTiを使う場合はアクセスポイントモードでなく、ステーションモードで接続することが必須になります。

そもそも「ステーションモード」という言葉自身も少しわかりにくいのですが、これは自宅に設置してあるWi-Fiや、遠征で持っていったミニルーターにAZ-GTi側から接続するという機能です。すると同じLAN内につないだPCやスマホ、タブレットなどからAZ-GTiにLAN経由で接続して操作できるようになるという意味です。ちなみに、ステーションモードの方がアクセスポイントモードよりも消費電力が少ないとのことなので、より電池が長く持つことになるはずです。

ところが最初全然ステーションモードへの移行が全くうまくいきませんでした。Googleで検索しても、日本語はおろか英語でもステーションモードで接続した例がほとんど出てきません。せろおさんがコメントでなぜか成功したという報告をしてくれただけでした。

操作自身はソフト内で簡単に想像がつきます。まずはアクセスポイントモードでAZ-GTiに接続した後、「設定」「Wi-Fi設定」といって、ステーションを変更するを押して、ステーションモードのスイッチを入れて「有効」にします。SSIDとパスワードは自宅のものや遠征時のルーターなどのものを入力します。ここで「適用」を押しすのですが、その後全くステーションモードになることはなく、アクセスポイントモードでしか接続することができません。そもそも、ネットワークの設定は失敗すると全く外から接続することができなくなる可能性があるので、あまり思い切ったことができなく、恐る恐る試すことになります。何度かやってうまくいかないので、完全に諦めてしまいました。

その後、やっとヒントらしきものにたどり着きました。AZ-GTiのファームウェアについてくるの更新履歴を書いたテキストファイルです。そこに、ステーションモードで失敗すると強制的にアクセスポイントモードで立ち上がると書いています。しかもよく似たアップデートが2回もあるので、よほどトラブったのかと思いました。それでもこれでやっと
  • STAモードは普通に動きそうなこと
  • 失敗してもアクセスポイントモードに勝手に戻る
とわかり、勇気付けられて色々試すことができました。そこでやっとわかったのが、なんとも間抜けな話で5GHzのWi-Fiに必死になって接続しようとしていたことでした。散々2.4GHzでしか使えないと書いておいて、なんと間抜けなことをと自分で苦笑いしていました。SSIDがあっているかとか、パスワードを間違えていないかとか、あの緊張しながらの無駄な時間はなんだったんだと。2.4GHzのWi-Fiを目指したらあっさりと接続できました。

さらにもう一点、マニュアルにはアクセスポイントモードとステーションモードを一緒に有効しないほうがいいようなことも少し書いてありますが、ファームの更新履歴には

Force to use AP only mode if the WiFi module cannot join a valid WiFi network in STA only or AP-STA mode.

とか書いているので、どうもアクセスポイントモードとステーションモードは併用できるようです。これだとだいぶん便利なので、私も試してみました。結果は見事アクセスポイントモードとステーションモード両方とも有効で、全く問題なく動きます。ステーションモードで失敗した時には確かにアクセスポイントモードにつながるので、これで外での電視観望のときのiPhoneからの簡単な接続も特に何も設定など変更せずに有効になります。

IMG_5640
きちんとアクセスポイントモードとステーションモード両方が有効になっています。
この写真の時はステーションモードで自宅Wi-FiからAZ-GTiに接続してます。
これで冬でも自宅でぬくぬく電視観望とかの目処も立ちました。



リセット

マニュアルを読むとWi-Fi設定は電源をオンにして、ハンディコントローラーをつながないで、アプリで接続することなく1時間(英語マニュアルには4時間と書いてありましたが、アップデート履歴を見ると1時間に変更されたみたいです。さすがに長すぎだったのでしょう。)放っておくと、「Wi-Fi設定」が工場設定にリセットされるそうです。もしステーションモードなどにして、IPアドレスがわからなくなって、アクセスができなくなった場合などは、このことを覚えておくと最悪元に戻すことができるはずです。


ガイディングレート

Syn Scan Proの「アドバンスト」「アドバンスト」の「ガイディングレート」を見るとどうも「0.5x恒星時」に勝手になっていることが多かったです。もしくは「ユーティリティー」「追尾」が「追尾しない」がチェックされているいことも多かったです。この時には自動導入しても、その後の追尾がうまくいかずどんどんずれていきます。簡易的な回避策で導入終了後「さらに」から「ポイント&トラック」を押すといいのですが、これはマニュアルをよく読むと一般的にいう「同期」機能に近いようです。要するに見えているローカルな天体に対して追尾するという意味です。やはりこれは対処療法に過ぎないようで、きちんと「ガイディングレート」は「恒星時」、「追尾」も「恒星時」(月の場合は「月時」)になっていることをチェックすべきです。でもなんでデフォルトで「恒星時」にしておかないのか、すぐに設定が変わってしまうのか、まだまだソフトがこなれきっていないところかと思います。


エンコーダー

AZ-GTiにはこの値段からは信じられない、デュアルエンコーダーが装備されています。デュアルエンコーダーはものすごく便利です。自動導入とかして何か天体を見ていた時に、突然月を見たくなってクランプを緩めてマニュアルで月を見たとします。再び他の天体に自動導入しようすると、マニュアルで動かした位置を認識しているので、きちんと次の天体にも導入されるのです。私はこの機能が欲しいがために勘違いしてCGEM IIを買ってしまって、実際についていなくてショックだったクチです。なので大喜びなのですが、この補助エンコーダーデフォルトではオフになっています。もし使いたいなら「設定」「補助エンコーダー」から毎回オンにしなくてはいけません。これも恒星時と同じように毎回戻ってしまうのですが、マニュアルを見ると、もし手動で赤経、赤緯を動かすことがないならばむやみやたらにオンにしないでと書いてあります。なので、あえて自動的にオフに戻しているようです。



とりあえず今回はこれくらいです。同じように困っている方への助けになれば幸いです。また色々わかったら随時追加していきます。




最近電視用で使うPCを変更しました。これまでの充電器と違い、USB Type Cでの充電になります。普段の付属のACアダプターを使っての充電は特に問題ないのですが、遠征先の観望会などで長時間使おうとすると、CMOSカメラも駆動しているためにバッテリーが持たない時があります。

外部バッテリーから充電する方法はいくつかあります。まず、USB端子を持っているバッテリーでは5Vで3Aまでの出力なので、最大15Wでの充電になります。これだと使っている時の消費電力の方が大きかったりして、充電できない場合があります。特に私が使っているMacBook Proは15Wでもたまに充電器たりするのですがとても不安定で、最低30W位ないと安定して充電できないようです。30Wでも消費電力によっては充電できない時もあるとの情報もあります。

USB Type-Cで15W以上出そうと思うとPD (USB Power Delivery)というのに対応しているバッテリーを購入する必要があります。このPDに対応していないと15Wが最大で、時には5Wでしか充電できないこともあります。ところがPDに対応しているバッテリーを探そうとしても、30W以上のものはなかなか選択肢がありません。候補の最後まで残ったのが以下の2つです。最初は30Wのもの、

RAVPower USB-C 26800mAh (PD対応 USB-Cケーブル付) RP-PB058

です。一応MacBook Proも充電できるという報告もあれば、うまくできないという人もいるみたいです。

2つ目の候補ですが、中には20V、4.7Aで94Wに対応していると謳っているものもあります(以前の広告ではあらわに94Wと書いていましたが、現在はその表示は消えているようです。ここにその名残を見ることができます)。

WorldPlus 40000mAh TYPE-C モバイルバッテリー USB-PD QC3.0 |ノートPC Macbook Pro スマホ iPad デジカメ

が、よーく説明などを読んでみるとDC出力を使う場合が94Wで、あくまでType-Cでは36Wが限界なようです。私が探した限りでは、バッテリータイプでは結局この36Wが最大でした。これだとMacBook Proには少し不安です。


もう一つの方法は、AC出力を持っているバッテリー、例えば以前買った

Rockpals ポータブル電源 小型発電機 DC AC USB 7WAY出力 40800mAh

などに、PCに付属のACアダプターをつけて充電する方法ですが、一旦AC100Vに変換して、そこからDCにまた変換するので、効率を考えると少しもったいない気がします。






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ここから下で試したことは危険が伴います。この記事を読んでもし試す方がいたとしても、あくまで自己責任でお願いします。このページはあくまでこういった方法もあるという情報を提供するにすぎません。


ここら辺まではある程度調べれば得られる情報なのですが、結局どれも十分納得できる解ではなかったので、もう少し考えてみました。散々考えて、今回購入したアイテムは車のシガーソケット端子に差し込むことができるType cの変換器でした。

USBType-Cカーチャージャー 車の充電器5 V、9 V、12 V & 20 V シガーソケットチャージャー PD対応 

なんと999円でした。なぜこれにしたかというと、上のRockpals ポータブル電源に12V DCの出力が付いていたからです。ただしこちらは5.5mmのジャック型のコネクタ。このコネクタからType Cへ直接変換するコネクタもあるにはありましたが、流石に危険すぎで、下手をするとMacBook Proを燃やしてしまいます。そこで、手持ちで持っていた5.5mmのジャック型のコネクタからシガーソケットに変換するアダプターを使い、そこに今回買ったUSBType-CカーチャージャーをつなぐことでPD規格安定化できて、きちんと充電できるのではという目論見でした。

もちろんですが、いかに規格ものと言ってもアップルは認めないでしょうし、いかにUSBType-CカーチャージャーにMacBook対応と書いてあっても壊れたMacBookまで保障はしてくれないので自己責任になることには変わりありません。このページを見て試してみて失敗して私もなんの保障もできないのであくまで自己責任の範囲でというのを理解、納得してから、その上で試したい場合は試していただいきたいのですが、これができると遠征先でDC12Vを使って効率よくMacBook Proが充電できるようになるはずです。

実際に試してみた結果ですが、目論見通り見事に45Wで充電できました。確かめ方はMac上でアプリケーションの中のユーティリティーの「システム情報」の「電源」項目で一番下の方を見ることです。ここで今何Wで充電できているかがわかります。要するに、DC12VだけだとPD給電するには無理なのですが、今回のUSBType-CカーチャージャーPD規格の部分を担ってくれて、安定化回路のように働いてくれているというわけです。

IMG_5515

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この方式はいくつか応用ができて、車のシガーソケットからはもちろん、セレストロンのパワータンクのシガーソケットなどからも充電できますし、他にもわざわざType CのPD対応の端子が付いていなくて。極性さえ間違えなければ5.5mmジャックを持つバッテリーから充電することができます。

それでも最悪火事になるかもしれないという危険が伴うことは十分に理解して、あくまで自己責任で、事前に実際に何ワットで充電できているかきちんと確かめて使うようにしてください。実際私もいくつかのバッテリーで試したところ、規格以上の電力で充電されてしまい、アダプターが熱くなるという事象に遭遇しました。Mac上で表示を見ると規格をはるかに超えた400W!でした。こんな値が出るのは明らかにおかしいのですが、このようなこともあり得るということです。すぐに外したのでたまたま壊れたものはなかったですが、機器の故障などもつながりますから、過信せずに安全には十分に注意してください。

とりあえずこれで遠征でのMacBook Proのバッテリーに対して不安がなくなりました。一晩でも持たせることができそうです。


SAMYANGの14mm F2.8の歪みが結構な量なのですが、Lightroomを使って補正できるということは以前書きました。それでもレンズプロファイルは必ずしも正しくないなど、星景写真を処理していく過程でいろいろ気づいたことがありましたので、メモがわりに書いておきます。


まずはLightroomの準備

実際の歪みを調べるために、多少距離があり格子状のものということで、自宅の障子を撮ってみました。穴が空いていたりして恥ずかしい限りなのですが、それは置いておいて、やはりレンズ自身の歪みは相当大きいことがわかります。一応そこそこ画角の枠に合うように障子を撮ったつもりなのですが、少し水平が出ていなかったことと、右側の方が障子までの距離が近く、左側の方が障子までの距離が遠かったようです。

IMG_1882


  1. 最初、障子の縁の方で差を見ればいいと思って枠がちょうど画角の縁の方に来るように撮影したのですが、Lightroomで開いてみるとなぜか障子の縁の方が見えていません。ヒストグラムのすぐ下にある点線の四角のアイコン「切り抜きツール」でなぜかデフォルトで一部切り抜かれて、周りの5%くらいが現像されない状態になっていました。いつからこうなっていたのかわからないのですが、まだそれほど数は多くないですがおそらくこれまでLightroomで現像したものは一部欠けて処理をしていたことになります。
  2. その他デフォルトで勝手にオンになっている処理機能があるのが心配で、一旦「現像」の全ての処理をオフにしました。右端の各種処理項目の左にある上下スイッチのようなものを全部下側にします。こうすることで変な処理がされないようにします。
  3. が、それでも一番上のヒストグラムにはスイッチは見当たりませんし、ヒストグラム部分をさわってしまうと変な処理が知らずにされてしまうこともあります。こんな時はヒストグラム部分をダブルクリックすると元に戻るようです。
  4. さらに、次の6個アイコンが並んでいるところは、それぞれのアイコンを押して初めてオフにするスイッチが出てきますし、その中の最初の「切り取りツール」はオンオフスイッチ自体がないです。その代わりに「初期化」というボタンがあるので、それを押しておきます。他にも初期化ボタンがあるものやないものもあるので、結構ややこしくて一つ一つ見ていくしかないようです。 




付属のレンズプロファイルは必ずしも正しいものではない

さて、やっとこの状態でレンズプロファイルについて検証できる準備が整いました。まずは何も補正しない場合です。プロファイルを使っていますが、ゆがみの補正量を0にしているため、ゆがみ補正についてはオリジナルの画像を同じであることを確認済みです。

IMG_5353


次にゆがみ補正がデフォルトの100の場合。かなり補正されていますが、それでもLightroomで表示した格子と比べるとごくわずかずれています。

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できるだけ格子に合うようにしてみると、ゆがみ補正が125程度の時が最適なようです。わずかなズレですが、100の時とは有意に違いがあることを意識しておくくらいでいいのかと思います。

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このプロファイルですが、以前の記事でSAMYANGのプロファイルはPhotoshopだと使えないが、Lightroomだと使えるということを書きましたが、どうやらそれは間違いで、PhotoshopでもLightroomでも.cr2のRAWフォーマットだと使えて、そこから.tifや.jpgなどフォーマットを変えてしまうと使えなくなるということがわかりました。調べてみたらプロファイルはRAW用とそれ以外で2種類あるとのことです。

でも、このことは後に大きな問題であることがわかりました。画像処理の最初の方でゆがみ補正をしてしまうと、あぶり出しの過程で、そのゆがみの跡があらわに出てきてしまうからです。

cut

処理途中の画像を一部切り抜いた画像です。
クリックして拡大するとわかりますが、右端の雲のとこらへんに縞が盛大に出ています。
Lightroomのレンズのゆがみ補正からできてしまう縞です。

なのでこのゆがみ処理を、あぶり出しの終わったできるだけ最後の方の処理過程でやりたいのですが、その時には汎用のTIFFフォーマットになってしまっていてSYAMYANGのプロファイルを使うことができません。TIFFフォーマットでもJPGフォーマットでも使えるレンズプロファイルは数が少なく、SAMYANGは残念ながらその中に入っていないようです。

では、プロファイルを使用せずに、Lightroomの「レンズ補正」の「手動」で補正した場合はどうなるのでしょうか?下の2枚の写真は真ん中らへんを合わせようとしたものと、四隅を合わせようとしたものですが、両立するのは無理なようです。

IMG_5357

IMG_5358


仕方ないので、TIFFファイルをRAW準拠の.dngフォーマットやPhotoshop用の.psdフォーマットに変換してRAW用のプロファイルが使えないか試してみました。残念ながら結果は本当に.cr2しか対応していないみたいで、全く無理でした。

次に、Adobe Lens Profile Creatorというのでレンズプロファイルを作成することができると知りましたが、マニュアルを読んでみると、格子状の模様を何枚も撮影してプロファイルを作るとかで、結構面倒そうです。しかもそれがRAW以外に適応できるかどうかもまだよくわかりません。もう少し簡単なツールとして、他のユーザーが作ったプロファイルをダウンロードするAdobe Lens Profile Downloaderというツールがあったらしいのですが、2018/1/1から配信停止になっているそうです。

そんなことをしている過程でレンズプロファイルの中身を実際に見てみたのですが、構造は結構簡単で、もしかしたらRAW用のプロファイルからTIFFやJPEGでも使えるプロファイルを作ることができるかもと思いました。


1. まずレンズプロファイルがそもそもどこにあるのかですが、Macの場合結構わかりにくいです。アプリケーションにある「Adobe Lightroom Classic CC」フォルダの中の実行ファイル「Adobe Lightroom Classic CC.app」を右クリックして「パッケージの内容を表示」を選びます。そこに出てきた「Contents」から「Resources」->「LensProfiles」->「1.0」フォルダをたどっていって、例えば今回の場合「Samyang」フォルダの中の「Canon」フォルダから「Canon (Samyang 14mm f2.8 ED AS IF UMC) - RAW.lcp」ファイルをエディタなどで開いてみます。簡単なテキストファイルなのがわかります。

2. ここで、RAWとRAW以外の共に対応しているプロファイル、例えばSONYのものや、Samyangのすぐ前のSamsungというものなどをみるとわかるのですが、まずフォルダの中にファイル名が似たものが2つづつあります。ファイル名にRAWが付いているかついていないかでRAWのみに対応するのか、それ以外にも対応するのがわかります。

3. 二つのファイルを同時に開くとわかるのですが、違う点は

CameraRawProfile="True"

の部分のみです。ここがRAW以外に対応するのは"False"になっています。違いがこれだけならば
、ここを書き換えれば動かすことができそうです。

4. ただ、ファイルをコピーして、RAWという部分を除いてペースト、上のTrueをFalseに書き換えるだけではプロファイの選択肢に出てきませんでした。どうやら「LensProfiles」フォルダの中にある「Index.dat」の問題のようですが、これは単純なテキストファイルではなくバイナリファイルのようで、簡単に書き直すことはできません。

5. そのため、既存のRAW以外に対応するプロファイルで、自分がおそらく使わないプロファイル、例えばSamsungなどの中身をごっそり欲しいプロファイルに置き換えてしまうことにしました。単純にテキストをコピペするだけです。でもアプリの中に含まれるファイルのために保護されているようなので、ファイルを書き換えようとすると認証を求められたりします。パスワードを入れてやれば普通に変更することができます。


このようにすることで、一応RAW以外対応していない目的のプロファイルをRAW以外にも適用することができるようになりました。まあ、裏技みたいなやりかたなのであまりおおっぴらにしてもダメなのかもしれませんが、あぶり出しで縞が出てしまうようなゆがみ補正では使い物にならないのもまた事実です。


と、いろいろやって調べているうちに、WindowsのLightroomで同じようなことをやっている方を発見しました。Windows版はレンズプロファイルの場所などが違うので、WindowsでLightroomを使っている方はこちらを見た方がいいかと思います。また、「CameraRawProfile="True"」とかで検索したら、海外でも同じような記述が複数見うけられました。同じようなことを考える人間は世の中結構いるものですね。


でもなんでこんな簡単なのに、RAWだけに制限してしまうのでしょうか?単純にもったいない気がします。

とにかくこれで、TIFFに変換し、PixInsightやPhotoshopなどであぶり出してから、最後にLightroomで読み込んで、TIFFフォーマットでレンズプロファイルを適用することができるようになりました。さあ、これでやっと溜まっている星景写真を処理するぞと。


あと今回、周辺光量補正については今回ライトをきちんと当てていないので何も検証していませんが、星景写真の経験からもやはり補正量が100だと不足で、200近くまで持っていってやっとまともになるくらいかと思います。まあ星景写真の場合はそこまで周辺減光にこだわらなくていい気がしますし、景色が映らない星野写真の場合もフラットフレームを別途撮影したり、PixInsightのDBEなどソフトである程度補正できるので、そちらに任せた方がいいのかもしれません。


週末の金曜日、晴れているので新規投入のCGEM IIのテストです。

やはり重い。中型赤道儀の部類に入ってくるのですが、こんなもんなんでしょう。重いです。バッテリーはもちろんですが、追加ウェイトも結局AVXのものをそのまま使うことができました。

ここにMEADEの口径25cmのシュミットカセグレン式のLX200-25を載せます。これまた重い。今まで軽かったのがいかに楽だったかを思い知らされます。

IMG_4346


バッテリーに電源ケーブルをつないで電源オン。モーターの動きもスムーズで特におかしなところはなさそうです。今日は月が出ているので、とりあえず簡単にソーラーアラインメントで月のみで初期アラインメントをとってみましたが、こちらも問題ないです。大口径で見る月はそれはそれは明るくて、眩しいくらいでした。次に木星を見ました。星が瞬いているので、シンチレーションは良くないですが、すでに副鏡もそこそこ調整されていて、特にボケることもなく木星の縞も見ることができます。

さて、問題はここからです。もう一度月を導入してから、例のオプティカルエンコーダーを試そうとクラッチを緩めて適当なところに持って行き、再び月を導入したのですが、全然実際の月のところまでいきません。あれっ?と思い、「MENU」ボタンを押してユーティリティーから「Get Axix Position」を選んで見てみると、コントローラーのボタンで方向を変えた時はきちんとリアルタイムで表示位置が変わるのに対し、クラッチを緩めて移動した時は全然表示位置は変わりません。これはエンコーダーと連動していないことを示します。

その後色々調べると「光エンコーダー」とは書いてあるのですが、「デュアルエンコーダー」とは一言も書いていないんですよね。検索で引っかかったのは2chの投稿で、CGEM IIでもクラッチを緩めて動かしてもまた元に戻る「はずだ」というようなことが書いてあったので信じていたのですが、どうやらこれは間違いのようです。

決め手はCludy Nightの投稿で、そもそもCGEMからのアップデートは
  • ハンドコントローラーがUSBポートになった
  • クラッチハンドルが長くなった
  • 三脚にインデックスマークがついた
  • アリミゾがビクセンとロスマンディーの両対応になった
ということだけだと書いています。そこに追加で

These are not the axis encoders you hear about that allow you to move the scope by hand, yet continue to know where it is pointing.

と書いてありました。どうやらEQ8とかにあるようなエンコーダーのようにはならないようです。

うーんこれは紛らわしいですね。光エンコーダーというと、普通は別の独立エンコーダーで、回転情報を保持していると思ってしまいますよ。これからCGEM IIを購入される方は、後悔しないようにこの点注意してください。

誤解されないように書いておきますが、CGEM IIには「エンコーダー」はついていてその役割はきちんと果たします。でもAVXにも「光」ではないですが、モーター部にエンコーダーはついていますし、これまでも自動導入などで恩恵を受けてきました。例えば、バランスが悪くてモーター途中でカックンとかなっても、エンコーダーが情報を保っているので、スリップさえしなければ何度か導入することで目的のところまで持っていってくれます。でも、読み出しが「光」になっても、本質的にはモーター部のエンコーダーと同じことで、もう一つ独立に回転軸を直接読むようなエンコーダーがない限り、クラッチを緩めて位置を保っているということはできません。

もしデュアルエンコーダーがついていてクラッチフリーで情報を保持する赤道儀が欲しい場合は、現行ではEQ8とスカイウォッチャーのAZ-EQ5GTくらいなのでしょうか。もう少し選択肢があればいいのにと思います。

一番期待していたところが期待外れでしたが、それ以外の機能は特に不満はないです。値段的にも(多分普通にCGEMを買うよりも)安く買えたので、まあよしとします。

あ、あとハンドコントローラーは相当良くなっていました。文字の解像度が上がって読みやすいし、ボタンは押しやすいし、USB接続はまだ試していませんがRS232Cの代わりになるようなのでケーブルも少なくできそうです。ここら辺は「新機種」の恩恵ですね。AVXからの機能アップとしては「パーマネント」のPECがあります。こちらもいずれ試してみます。


手持ちのAdvanced VX分断事件の修理後、多少不安に思いつつも使っていたのですが、ついに新しい赤道儀を購入してしまいました。選んだのはCelestronのCGEM IIです。ブログの中やコメントでもちょくちょく「CGEM II欲しいと」言っていたのですが、特価品が出ていたのでついつい勢いで購入してしまいました。機種選定は実は結構長い間悩んでいたので、ここで選んだ理由をまとめておくと、


1. まず動機ですが、火星最接近を控えた惑星シーズンに際し、MEADEの25cmシュミカセ(実測13kg)をなんとか早く稼動させたいというのがありました。今の手持ちのAdvanced VXの搭載可能重量は13kgなので本当にギリギリ、しかも一度、二つに分断されているので重いものはちょっと怖い。

2. 大きな重い赤道儀は稼動率が下がるため、極端に大きいのは避ける。この時点で
  • タカハシのEM-200 (オリジナルは1989年、搭載可能重量16kg、精度も良くかなり頑丈、ステッピングモーター、実売47万円位)
  • ケンコーのEQ-6PRO(2012年発売、搭載可能重量17kg、ステッピングモーター、実売25万円位)
  • Sky-WatcherのEQ6R(2016年発売、搭載可能重量20kg、ステッピングモーター、実売22万円位)
  • iOptronのiEQ45Pro (2014年発売、搭載可能重量20kg、ステッピングモーター、実売27万円位)
  • CelestronのCGEM (2009年発売、搭載可能重量18kg、DCモーター実売20万円位、在庫なし)
  • CelestronのCGEM II (2017年発売、搭載可能重量18kg、DCモーターデュアルエンコーダー(追記: 間違いでした、「光」エンコーダーですがデュアルではないです)、実売25万円位)
などが候補です。ちなみに(個人的に)グリーンはメリット、赤はデメリットと思う点。他にもフリーストップが特徴のロスマンディーのGM811GHDもいいなと思いましたが、こちらは予算オーバーです。

3. 新しいデザインの方が色々良くなっているだろうという期待から、EQ6RとCGEM IIが候補。中古でいいならEM-200もありですが、新品だと流石に予算オーバー。マニュアル導入の腕のない私には自動導入は必須なので、EM-200でもTemmaはあった方がいいが、これだと中古でも高価。同じく中古などで安いならCGEMやEQ-6PROもありかと。

4. ステッピングモーターは少し惜しいですが、AVXでDCモーターでそれほど不満はなかったこと。ちなみにロスマンディーもDCモーターのようです。

5. 今のAVXもエンコーダーはついているが、それに加えてオプティカルエンコーダーの威力を実際に試してみたい。ここで一気に絞られCGEM IIに決定です。でも将来オプティカルエンコーダーという理由でEQ8を見据えるなら、いまのうちからEQ6Rという手もあるのですが、将来よりも今のオプティカルエンコーダーを選びました。う(テストでデュアルエンコーダーではないことに気づきました。クラッチを緩めてしまうと位置情報は保持されなくなるので、これまでのAVXでついていたモーター部のエンコーダーと本質的には同じです。)

6. 同じCelestron系だと、これまで構築したソフトなどをそのまま使えるというのもあります。

7. 実はこれがいちばんの理由なのですが、予算がそれほどあるわけではないので、CP+展示品で特価だったことがホントの決め手になりました。



太陽も落ち着いてきて、やっと少し時間もできたのでCGEM IIを開封して組み立ててみました。雨の日なので外に出すわけにもいかず、部屋の中での組み立てです。その際の感想です。

IMG_4342

  • まず最初に思ったことが「重い」。AVXより多少重いくらいだろうと思っていましたが、重さは想像以上でした。車で持って行って外で組み立てるのが億劫になる重さです。組み立てておいて玄関から外へだけの移動の、自宅稼動に限るかもしれません。 
  • あたりまえですが、作りがAVXに比べてかなり頑丈です。クランプひとつ取っても不安感がありません。
  • 三脚の脚の部分がが思ったより開いている(気のせいかも)?脚が太いのもあってか、ぱっと見AVXより相当安定な気がします。AVX三脚も決して不安定ではないですよ。でもそれにも増してという感じです。
  • ウェイトが一つしかついていないので、買い足す必要があるかもしれませんが、AVXのが使えたら使い回しするかもしれません。
  • バッテリーと極軸望遠鏡も使い回しできそうです。極軸望遠鏡はSharpCapを使った電子極望で十分なのでそもそも必要ないかもしれないくらいです。
  • 三脚に水準器がついているのがいいです。AVXは何もついていないので自分で後付けしました。

さて、晴れた時に実際に25cmのシュミカセを乗せて試してみたいと思います。


その2 テストに続きます。
 

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